JP4627844B2 - ウインドレギュレータのケーブル係止構造 - Google Patents

ウインドレギュレータのケーブル係止構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は窓の開閉方向に移動自在に設けられるキャリアプレートと、そのキャリアプレートに、キャリアプレートを駆動するための2本のケーブルの端部を係止するための係止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的なケーブル式のウインドレギュレータ(窓ガラス昇降装置)では、上下方向に配置されるガイドレールと、そのガイドレールに摺動自在に設けられるキャリアプレートと、そのキャリアプレートに端部が係止される2本のケーブルとが設けられている。そして2本のケーブルの端部は、たとえば図9に示す係止構造100により、キャリアプレート101に係止されている。
【0003】
この係止構造100では、ケーブル102、103の端部に円筒状のニップル104が同心状に固着され、キャリアプレート101に裏面側が開放された箱状の係止突起105が設けられており、その係止突起105にニップル104を係止させるようにしている。係止突起105の前面には、ニップル104を通す円形の開口106と、その開口106からそれぞれ上方および下方に延びるケーブル導入溝107が形成されており、それらのケーブル導入溝107は、係止突起105の上面108および下面109に達している。
【0004】
ケーブル102、103をキャリアプレート101に係止するには、想像線で示すように、ニップル104を円形の開口106に通し(矢印P1)、一旦ニップル104を裏面側に出してしまう。ついでケーブル102を矢印P2に示すように90度上向きに廻して引き上げ、ニップル104を基部を係止突起105の上面108の内面に引っ掛けるようにする。ついで他方のケーブル103も同様にして下面109に係止する。この係止構造100は、ケーブル端部の係止突起105への着脱が比較的容易であり、しかもケーブルに弛みが生じても、ケーブルが抜け落ちるおそれがない利点がある。
【0005】
他方、特公平3−9272号公報には、図10に示すような、窓の開閉方向に移動自在なキャリアプレート101に、その移動方向と平行に動くケーブル102、103の端部をニップル104で結着して、窓ガラス、とくに自動車の窓ガラスを昇降させる窓ガラス昇降装置において、円柱状のニップル104をケーブル102、103の端部に同心状に結合し、ニップル104の長手方向軸を対応するケーブルに対し鈍角をなすように配向した窓ガラス昇降装置112が開示されている。
【0006】
なお図10の符号113はキャリアプレート101を案内するガイドレールであり、符号114は上昇用のケーブル102の上側のガイドローラ(ガイドプーリ)であり、ガイドレール113の上端に取り付けられている。符号115、116はニップル104の係止穴であり、それらの中心線同士は、所定の角度で交差し、あるいはねじれの位置関係にある。
【0007】
この窓ガラス昇降装置では、ケーブル102、103をニップル104に対して鈍角をなすように案内するので、ケーブル(とくにニップルへの取付部の付け根部)は折曲力をほとんど受けずに済み、ケーブルの耐久性が向上する利点がある。すなわち、ニップルが互いに平行、かつ、ケーブルに対して直角にキャリアプレートに埋設されている従来の窓ガラス昇降装置では、ケーブルのキャリアプレートへの案内をニップルに対して略直角に小さな半径で行わざるを得ず、ケーブルの早期破損につながるが、上記の昇降装置では、そのような問題が解消され、ケーブルの寿命が延びるとされている。
【0008】
さらにこの昇降装置では、ケーブルのガイドローラ114をガイドレール113の上端近傍に配設可能であるので、ガイドレールの全長に渡って利用することができ、たとえば図9に示す係止構造を用いる場合に比して、昇降ストロークを伸ばすことができる。また、上側のガイドローラ114とガイドレール113の間にスペースを設けることができ、窓ガラス昇降装置の取り付けスペースを得る上で好適な構成が提供される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図9の係止構造は、ニップル104の着脱が容易で、しかもニップルが係止突起から抜け落ちにくい利点があるが、キャリアプレートのストロークが短い。他方、特公平3−9272号公報の窓ガラス昇降装置は、キャリアプレートのストロークが長い利点があるが、ケーブルの端部に固着したニップル104が係止穴115、116から抜け落ちやすい。また特公平3−9272号公報の係止構造112に対し、図9の係止構造100と同様な係止構造にすることも可能であるが、別々の開口(図9の符号106)を設ける必要があり、係止突起が全体に長くなってしまう。
【0010】
本発明は図9の係止構造のようにニップルの着脱が比較的容易で、ケーブルが弛んでも脱落しにくく、しかも図10の係止構造のようにキャリアプレートのストロークが長い利点を備えたケーブルの係止構造を提供することを技術課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のウインドレギュレータのケーブルの係止構造は、窓の開閉方向に張設される2本のケーブルと、各ケーブルの端部にケーブル対して直角に固着される円柱状のニップルと、それらのニップルを係止するためのエンドホルダーとを有し、前記エンドホルダーが、それぞれのニップルを収容するための互いに平行な、開閉方向に間隔をあけて設けられる係止穴と、それらの係止穴にニップルを収容するときのケーブルの導入溝と、それぞれの係止穴に収容したニップルから延びるケーブルを反対側のニップルの係止穴を迂回して案内する案内溝とを備えており、前記係止穴がニップルを自軸周りに回動させることができる円柱状で、前記ニップルを導入するときのケーブルの導入溝が案内溝と同じ面に、あるいはケーブルの延びる方向と直角の面に、案内溝とL字状を呈するように形成され、前記ニップルを自軸周りに回転させながらケーブルを回動させることにより、ケーブルを導入溝から案内溝へ通すことを特徴としている(請求項1)。
【0013】
本発明のウインドレギュレータは、前記いずれかの係止構造を備えていることを特徴としている(請求項6)。
【0014】
【作用および発明の効果】
本発明の係止構造(請求項1)は、ニップルをケーブルに対して直角に固着し、2個の係止穴を互いに平行に、ケーブルが延びる方向に対して直角方向に配置しているので、ニップルを係止穴に対して比較的容易に着脱することができる。しかもケーブルの導入溝を相手のケーブル用の係止穴を迂回して案内するように設けているので、一旦係止した後はケーブルが係止溝から外れにくく、ニップルも係止穴から外れにくい。また、迂回している導入溝によって案内されるケーブルの端部の近辺同士は重複しており、そのためキャリアプレートのストロークは特公平3−9272号公報の係止構造と同程度に長くしうる。また、円柱状のニップルが横向きに係止されるので、ニップルに固着されたケーブルの基部に曲げ荷重がかかりにくい。
【0015】
案内溝の深さが緩やかに湾曲している係止構造(請求項2)では、ケーブルに強い曲げ力が働かない。そのためケーブルの寿命が長くなる。前記所定のエンドホルダーを備えた係止構造(請求項3)では、ケーブルの端部同士が一部で重複しているにも関わらず、それぞれのケーブルのニップルを、他方のケーブルに影響を与えずに着脱することができる。さらに一方のニップルを導入する導入溝が案内溝と同じ面に案内溝とL字状を呈するように形成されており、他のニップルを導入する導入溝が、ケーブルの延びる方向と直角の面に形成されている係止構造(請求項4)では、一旦係止したケーブルが弛んでも、係止穴から一層抜け落ちにくい。エンドホルダーがキャリアプレート本体に対して別個に成形され、後から取り付けることができるように構成されている係止構造(請求項5)では、キャリアプレートを窓ガラスに取り付けた状態で、ケーブルと窓ガラスの縁を切ることができるので、取り扱いが楽になる。
【0016】
本発明のウインドレギュレータは前述の係止構造を備えているので、それらの係止構造の作用効果を奏することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明の係止構造の実施の形態について説明する。
図1は本発明の係止構造の一実施形態を示す要部斜視図、図2および図3はそれぞれその係止構造の全体を示す平面図および正面図、図4aおよび図4bはそれぞれ図1のエンドホルダーの正面図および側面図、図4cは図4bのC−C線断面図、図4dは図4aのD−D線断面図、図4eは図1のエンドホルダーの背面図、図4fは図4bのF−F線断面図、図5は図1のエンドホルダーの平面図、図6は本発明のウインドレギュレータの一実施形態を示す正面図、図7はそのウインドレギュレータの要部拡大正面図、図8は本発明のウインドレギュレータの他の実施形態を示す正面図である。
【0018】
図1の係止構造10は、自動車の窓ガラスを昇降させるウインドレギュレータ(図6参照)に用いられるものであり、上下方向に張設される2本のケーブル11、12と、各ケーブルの端部に直角に固着される円柱状のニップル13、13と、それらのニップルを係止するためのエンドホルダー14を備えたキャリアプレート15とを有する。
【0019】
上側に延びるケーブル11および下側に延びるケーブル12はそれぞれ窓ガラス(図2、図3の符号G)を上昇および下降させるためのものであり、鋼などの金属素線を複数本撚り合わせた従来公知のものである。各ケーブル11、12の端部に固定されるニップル13は、亜鉛合金などの金属製であり、円柱状を呈している。それらのニップル13は、その中央部でその軸線がケーブル11、12に対して直角となるように、ケーブル端部に対して鋳込みやかしめなどで固着されている。
【0020】
図2および図3に示すように、キャリアプレート15は窓ガラスの下端に取り付けられる板状の本体16と、その本体に取り付けられる前述のエンドホルダー14と、ガイドレールに対する案内部17とを備えている。本体16としては、鋼などの金属板などの公知のものが用いられる。エンドホルダー14は、合成樹脂などで成形することができる。エンドホルダー14は本体16に対して一体にインサート成形することもできるが、本実施形態では本体16とは別個に成形し、本体16に形成した窓18に嵌合させた上で、ネジなどで固定するようにしている。そのためウインドレギュレータのアッセンブリ時に、キャリアプレートの納入位置に関係なく任意の位置での組み付けが可能になり、作業性が向上するという利点がある。なお符号19は、取付孔19aを利用して窓ガラスGにあらかじめ固定しておく金属板製のホルダープレートであり、符号20は本体16に形成した長孔の内周縁に嵌合させる軟質合成樹脂製のスペーサである。スペーサ20は本体16をホルダープレート19に固定するボルト(とくにリーマボルト)20aの横方向の位置調節を容易にするための樹脂座金として作用する。
【0021】
図1に戻って、エンドホルダー14は、直方体状のブロックであり、右側の側面21の後部に本体16への取付のための取付片22を有する。取付片22には、上下2個の取付孔22aが設けられている。エンドホルダー14の前面23の下方には、上昇用のケーブル11のニップル13を挿入するための係止穴24が形成されている(図4a参照)。他方、裏面23aの上方には、下降用のケーブル12のニップル13を係止するための係止穴25が形成されている(図4e参照)。両方の係止穴24、25の軸心C1、C2は互いに平行で、それぞれ窓ガラスの移動方向、ここでは上下方向に対し、直角にされている。
【0022】
さらにエンドホルダー14の前面23から右側の側面21にかけて、上昇用のケーブル11のニップル13を係止穴24に通すときにケーブル11を案内する導入溝26が形成されている(図4a、図4b参照)。導入溝26は係止穴24の軸線C1と平行で、係止穴24に連通している。さらに側面21には、ニップル13を係止穴24に挿入した状態で上昇用のケーブル11を上側の係止穴25を回避するように湾曲して案内する案内溝27が形成されている(図4b、図4c参照)。すなわち案内溝27は係止穴24の近辺では深く、離れるにしたがって浅くなっている。この案内溝27は係止穴24の軸心C1および導入溝26と直交しており、その下端で導入溝26と連通している。
【0023】
他方、エンドホルダー14の上面21aには、下降用のケーブル12のニップル13を上側の係止穴25に通すときにケーブル12を案内するための導入溝28が形成されている(図5参照)。その導入溝28は係止穴25の軸心C2と平行で係止穴25に連通している。さらにこの実施形態では、導入溝28はエンドホルダー14の上面に対して右側の側面21に倒れるようにいくらか傾斜している(図4e参照)。そして上面21aから側面21にかけて、ニップル13を係止穴24に挿入した状態で下降用のケーブル12を下側の係止穴24を回避するように湾曲して案内する案内溝29が形成されている(図4f参照)。この案内溝29は係止穴25および導入溝28と直交しており、その上端で導入溝28と連通している。
【0024】
上記のように構成されるエンドホルダー14に上昇用のケーブル11を係止するには、まず図1に示すようにニップル13の軸心を下側の係止穴24の軸心C1に合わせ、想像線で示すようにケーブル11を導入溝26の向きに合わせる。その状態でケーブル11を導入溝26に通しながら、ニップル13を係止穴24に挿入する。そしてケーブル11が案内溝27の位置に来たときに、ニップル13を自軸まわりに回転させながらケーブル11を案内溝27に入れて上向きに延ばす。それによりケーブル11は図1の実線で示すように、案内溝27に沿って湾曲しながら、ニップル13より右側で上向きに延びる。
【0025】
他方、下降用のケーブル12をエンドホルダー14に係止するには、ニップル13の軸心を上側の係止穴25の軸心C2に合わせ、ケーブル12を導入溝28の向きに合わせる。その状態でケーブル12を導入溝28に通しながら、ニップル13を係止穴25に挿入する。そしてケーブル12が案内溝29の位置に来たときに、ニップル13を自軸まわりに回転させながらケーブル12を案内溝29の底部まで挿入し、下向きに延ばす。それによりケーブル11は、湾曲しながらニップル13より右側で下向きに延びる。このようにケーブル11、12をエンドホルダー14に係止する作業はきわめて容易である。ケーブル11、12をエンドホルダー14から外す場合も、上記の逆の作業を行うことにより、簡単に外すことができる。
【0026】
上記のように構成されるケーブル係止構造10は、ケーブル11、12に張力が付与されている状態では、ケーブル11、12が案内溝27、29に深く入っているので、抜け出すことがない。またケーブル11、12が斜めになった場合はその一部が案内溝27、29から外れるが、ケーブル11、12が再び真っ直ぐに延びたときに案内溝27、29に嵌まりこむ。さらにケーブル11、12にいくらか弛みが生じたときでも、通常の使用状態ではニップル13に横向きの力が加わらないので、係止穴24、25から抜けることがない。また、万一、ニップル13に横向きの力が加わっても、ケーブル11、12に導入溝26、28に沿うような力が加わらない限り、ケーブル11、12およびニップル13が脱落することがない。
【0027】
なお、本実施形態では、エンドホルダー14をキャリアプレートの本体16の裏面側から窓18に嵌合させている。そのため、上昇用のケーブル11はエンドホルダー14を本体16に取り付けた後でも係止させることができる。しかし下降用のケーブル12は、エンドホルダー14を本体16に取り付ける前でなければ係止させることができない。すなわち、エンドホルダー14を本体16に取り付ける前に、下降用のケーブル12を本体16の前側から窓18に通し、本体16の裏面側でエンドホルダー14に係止し、ついでエンドホルダー14を本体の裏面側から窓18に嵌合させる。ただしエンドホルダー14は本体16の前面側に単にネジなどで取り付けることもできる。
【0028】
このように本実施例では、前述のようにエンドホルダー14を本体16の裏面側から窓18に嵌合させているので、一旦エンドホルダー14を本体16に取り付けた後は、導入溝28が本体16によって塞がれる。そのため、下降用のケーブル12については全く脱落するおそれがない。
【0029】
上記のケーブル係止構造10は、たとえば図6に示すような自動車のウインドレギュレータ30に採用することができる。このウインドレギュレータ30は自動車のドアの窓ガラスを昇降駆動するためのものであり、ドアのパネルに取り付けられるガイドレール31と、ガイドレールにスライド自在に設けられるキャリアプレート15と、ガイドレールの上下端にブラケット33により回転自在に取り付けられるガイドプーリ34と、それらのガイドプーリによって方向転換され、キャリアプレート15を昇降駆動するケーブル35、36と、ケーブルを循環駆動するための公知の駆動機構38とを備えている。
【0030】
本実施形態では、上記のケーブルは第1ケーブル35と第2ケーブル36を閉ループ状に配索しており、第1ケーブル35は、一端がキャリアプレート15に係止され、上向きに延び、ガイドプーリ34で方向転換され、導管(アウターケーシング)40によって駆動機構38まで案内され、その内部のドラム41に巻かれて係止されている。第2ケーブル36はキャリアプレート15から下方に延び、下端のガイドプーリ34によって方向転換され、導管40によって駆動機構38まで案内され、ドラム41に巻かれて係止されている。
【0031】
上記のごとく構成されるウインドレギュレータ30においては、駆動機構38のモータMが一方向に回転すると、ケーブル35、36のループが矢印S方向に循環し、左右のキャリアプレート15が同調して上昇する。それにより窓ガラスGが上昇する。モータMが逆方向に回転すると、ケーブル35、36のループが矢印Sと逆方向に循環し、窓ガラスGが下降する。
【0032】
上記の動作中、図7の実線で示すように、キャリアプレート15がストロークの途中の位置にある場合は、ケーブル35、36はエンドホルダー14の右側の側面21に形成した案内溝27、29に沿って延びている。そしてキャリアプレート15が想像線のように上端近辺に達すると、上昇用のケーブル35が案内溝27から次第に離れていき、下側の係止穴24とガイドプーリ34との間で斜め向きに真っ直ぐに延びるようになる。そしてこのようにエンドホルダー14がガイドプーリ34と重なる位置に来た状態でも、ケーブル35の張力でキャリアプレート15および窓ガラスGの重量を支えることができる。
【0033】
逆に下降用のケーブル36がキャリアプレート15を引き下げる場合においては、キャリアプレート15が下側のガイドプーリ34と重なる位置でも、ケーブル36にはキャリアプレート15を下向きに押さえる力がある。このように上昇用のケーブル35のニップル13を下側に係止し、下降用のケーブル36のニップル13を上側に配置しているため、図9の従来の場合に比して、キャリアプレート15のストロークを大きくすることができる。したがってたとえば自動車のドアなどの窓ガラスのウインドレギュレータのように、ガイドレールの長さがドアの寸法で制限されている場合でも、大きい窓ガラス面積および大きい窓ガラスの昇降ストロークを採用することができる。
【0034】
またケーブル35、36がエンドホルダー14の側面21から次第に離れていくとき、ニップル13が係止穴24、25の内部で回転することがあるが、ニップル13がケーブル35、36に直角に交差するように取り付けられているので、そのような回転がスムーズに行われ、ひいては窓ガラスの昇降作用がスムーズになる。
【0035】
そして前述のように、円柱状のニップル13、13をエンドホルダー14の前面側および背面側から係止穴24、25に嵌合させる構造にしており、ケーブル35、36は導入溝26、28を通して案内溝27、29に係合させる構造にしているので、ニップル13の着脱の容易さとケーブルが弛んだときの脱落防止とを共に達成しうる。
【0036】
図1のエンドホルダー14では、ケーブル11、12が案内される側面21の側に取付片22を設けているが、反対側の側面に取付片を設けてもよい。また、取付片22を設けず、ブロック部を直接本体にネジ止めするようにしてもよく、さらに金属板の本体16に合成樹脂で一体にインサート成形するようにしてもよい。
【0037】
図1のエンドホルダー14では、取付片22との干渉を避けるため、エンドホルダー14の上面から背面にかけて下降用のケーブル12の導入溝28を設けているが、取付片22を設けない場合は、上昇用のケーブルの場合と同じく、側面21から背面23aにかけて導入溝を設けるようにしてもよい。逆に、上昇用ケーブル11の場合も、エンドホルダー14の前面から下面にかけて導入溝を設けることもできる。
【0038】
図6の実施形態ではガイドレール31が1本のウインドレギュレータ30を示しているが、図8に示すような左右に平行に配置した2本のガイドレール31、31を用い、3本のケーブル35、36、37のループを8の字状に配索したウインドレギュレータ30に対しても、同様な係止構造を採用することができる。このような2本ガイドレールのウインドレギュレータは、自動車のバックドアなどに用いることができる。なお、窓ガラスがドアサッシなどで確実に上下に案内されている場合は、片方あるいは両方のガイドレールを省略することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の係止構造の一実施形態を示す要部斜視図である。
【図2】 図1の係止構造の全体を示す平面図である。
【図3】 図1の係止構造の全体を示す正面図である。
【図4】 図4aおよび図4bはそれぞれ図1のエンドホルダーの正面図および側面図、図4cは図4bのC−C線断面図、図4dは図4aのD−D線断面図、図4eは図1のエンドホルダーの背面図、図4fは図4bのF−F線断面図である。
【図5】 図1のエンドホルダーの平面図である。
【図6】 本発明のウインドレギュレータの一実施形態を示す正面図である。
【図7】 図6のウインドレギュレータの要部拡大正面図である。
【図8】 本発明のウインドレギュレータの他の実施形態を示す正面図である。
【図9】 従来の係止構造の一例を示す斜視図である。
【図10】 従来の係止構造の他の実施形態を示す正面図である。
【符号の説明】
10 係止構造
11 (上昇用の)ケーブル
12 (下降用の)ケーブル
13 ニップル
14 エンドホルダー
15 キャリアプレート
16 本体
17 案内部
18 窓
19 ホルダープレート
19a 取付孔
20 スペーサ
20a ボルト
21 側面
22 取付片
22a 取付孔
23 前面
24、25 係止穴
23a 裏面
26、28 導入溝
27、29 案内溝
30 ウインドレギュレータ
31 ガイドレール
33 ブラケット
34 ガイドプーリ
35 第1ケーブル
36 第2ケーブル
37 第3ケーブル
38 駆動機構
M モータ
40 導管
41 ドラム
42 ウインドレギュレータ

Claims (6)

  1. 窓の開閉方向に張設される2本のケーブルと、各ケーブルの端部にケーブル対して直角に固着される円柱状のニップルと、それらのニップルを係止するためのエンドホルダーとを有し、
    前記エンドホルダーが、それぞれのニップルを収容するための互いに平行な、開閉方向に間隔をあけて設けられる係止穴と、それらの係止穴にニップルを収容するときのケーブルの導入溝と、それぞれの係止穴に収容したニップルから延びるケーブルを反対側のニップルの係止穴を迂回して案内する案内溝とを備えており、
    前記係止穴がニップルを自軸周りに回動させることができる円柱状で、
    前記ニップルを導入するときのケーブルの導入溝が案内溝と同じ面に、あるいはケーブルの延びる方向と直角の面に、案内溝とL字状を呈するように形成され、
    前記ニップルを自軸周りに回転させながらケーブルを回動させることにより、ケーブルを導入溝から案内溝へ通すウインドレギュレータのケーブル係止構造。
  2. 前記案内溝の深さが緩やかに湾曲している請求項1記載の係止構造。
  3. 前記エンドホルダーが、左右両面が開放された直方体状のブロックであり、左右両面のそれぞれに、片方のニップルを挿入するべく係止穴の一端が開口しており、ケーブルが延びる方向と平行な他の面に前記案内溝が形成されている請求項1記載の係止構造。
  4. 一方のニップルを導入する導入溝が案内溝と同じ面に案内溝とL字状を呈するように形成されており、他のニップルを導入する導入溝が、ケーブルの延びる方向と直角の面に形成されている請求項3記載の係止構造。
  5. 前記エンドホルダーがキャリアプレート本体に対して別個に成形され、後から取り付けることができるように構成されている請求項1、2、3または4記載の係止構造。
  6. 請求項1、2、3、4または5記載の係止構造を備えたウインドレギュレータ。
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