JP4627652B2 - 酸化マグネシウム蒸着材 - Google Patents

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Description

本発明は、特に交流型プラズマディスプレイパネルの誘電体層の保護膜として有用な酸化マグネシウム膜形成用の蒸着材に関するものである。
交流型プラズマディスプレイパネル(AC型PDP)では、電極表面の誘電体層をプラズマによるイオン衝撃(スパッタリング)から保護するために、誘電体層表面に保護膜を設けるのが一般的である。誘電体層の保護膜には酸化マグネシウム膜が広く用いられている。この酸化マグネシウム膜の形成には、蒸着材を電子ビームの照射により蒸発させ、基体に堆積させる方法である電子ビーム蒸着法が広く利用されている。蒸着材としては、単結晶の酸化マグネシウム(電融酸化マグネシウム)あるいは酸化マグネシウム粉末を焼結させて得られる酸化マグネシウム焼結体(多結晶酸化マグネシウム)が用いられている。
AC型PDPの駆動電圧を低くするためには、誘電体層の保護膜(酸化マグネシウム膜)は、二次電子の放出効率が高いこと、すなわち仕事関数(1個の電子が外部に放出されるための最小エネルギー)が低いことが望ましい。
この課題を解決するための手段として、酸化マグネシウム膜に特定の金属酸化物を導入する方法が検討されている。
特許文献1には、金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物(以下、単に金属酸化物ということもある)を含む酸化マグネシウム焼結体を用いて形成した該金属酸化物を0.1〜20モル%含む酸化マグネシウム膜をAC型PDPの誘電体層保護膜として用いることが記載されている。そして、金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物の例として、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブテン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、セリウム、ネオジウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、及びジスプロシウムの酸化物が記載されている。
上記特許文献1の記載によれば、金属元素の価数が3〜5価の金属酸化物を固溶した酸化マグネシウム膜の二次電子放出効率が向上するのは、マグネシウム元素(イオン)に置換された金属元素(イオン)が、酸化マグネシウムのエネルギーギャップ間にドナー準位を形成するためであるとされている。なお、塩基性炭酸マグネシウム五水和物と酸化鉄とを所定の割合で混合し、金型に入れて加圧成形した後に、大気中で焼成して形成されたペレットを小塊に粉砕したものを蒸着材に用いて、電子ビーム蒸着法により特許文献1には、酸化鉄が固溶された酸化マグネシウム保護膜が形成されたことが記載されているが、ペレット(小塊)中の酸化鉄濃度については言及されていない。
特許文献2には、酸化マグネシウム以外のアルカリ土類金属酸化物(以下、単にアルカリ土類金属酸化物ということもある)が0.5〜50体積%分散された酸化マグネシウム焼結体、又はアルカリ土類金属酸化物と希土類金属酸化物とを含む酸化マグネシウム焼結体を用いて形成したアルカリ土類金属酸化物を含む酸化マグネシウム膜をAC型PDPの誘電体層保護膜として用いることが記載されている。そして、アルカリ土類金属酸化物の例として、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム及び酸化バリウムが記載されている。
特開平11−339665号公報 特開2000−290062号公報
特許文献1に開示されている金属元素の価数が3〜5価の金属酸化物を0.1〜20モル%の濃度範囲にて固溶した酸化マグネシウム保護膜は、二次電子放出効率の観点から言えば優れたものであるが、本発明者の検討によると、次に述べるような問題がある。
蒸着材の酸化マグネシウム原料に、塩基性炭酸マグネシウム五水和物を用いると、その焼成の際に炭酸ガスが発生するため、蒸着材の内部に気泡ができやすくなるという問題がある。蒸着材の内部に気泡があると、電子ビームの照射時の熱衝撃によりスプラッシュ(蒸着材の破片が飛び散る現象)が起こりやすくなる。
また、蒸着により形成される酸化マグネシウム膜の金属酸化物濃度は、蒸着材の金属酸化物濃度よりも少なくなる傾向にある(特に、酸化ジルコニウムのような沸点が酸化マグネシウムよりも高い金属酸化物でこの傾向は高くなる)が、一方では蒸着材の金属酸化物濃度を高くするほど、蒸着材中に金属酸化物を均一に分散させるのが難しくなるという問題がある。金属酸化物が均一に分散していない蒸着材を用いて電子ビーム蒸着を行なうと、得られる酸化マグネシウム膜の二次電子放出効率に部分的なばらつきが見られるようになるだけではなく、膜密度(屈折率)の低下、すなわち耐イオン衝撃性の低下を招くことになる。
一方、特許文献2に記載されている酸化カルシウム、酸化ストロンチウム及び酸化バリウムは、酸化マグネシウムよりも低い仕事関数を示すことから、それらのアルカリ土類金属酸化物を含む酸化マグネシウム膜は、AC型PDPの保護膜として有用である。しかしながら、本発明者の検討によると、アルカリ土類金属酸化物を多量に含む酸化マグネシウム焼結体は、吸湿性が高くなるという問題がある。水分を含んだ酸化マグネシウム焼結体を蒸着材として使用すると、蒸着装置のチャンバー内の状態(真空度)が不安定になり、酸化マグネシウム膜の形成に要する時間が長くなったり、酸化マグネシウム膜の均質性が低下するなどの問題を引き起こす要因となる。
従って、本発明の目的は、電子ビーム蒸着法により、二次電子放出効率が高く、かつ膜密度の高い酸化マグネシウム膜の形成を可能にする酸化マグネシウムを主成分とする蒸着材を提供することにある。また、本発明の目的は、二次電子放出効率が高く、かつ膜密度の高い酸化マグネシウム膜を提供することにもある。
本発明者は、金属元素の価数が3〜5価の金属酸化物を均一に分散できる種々の濃度範囲で含有する、酸化マグネシウムと金属酸化物との焼結体ペレットを製造し、その焼結体ペレットを用いて電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成した。その結果、焼結体ペレットの金属酸化物の含有量が0.01〜6モル%の範囲にあれば、二次電子放出効率が充分に高く、かつ膜密度の高い酸化マグネシウム膜が得られることを見い出し、本発明に到達した。
従って、本発明は、酸化マグネシウムと金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブテン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト及びニッケルよりなる群から選ばれる一種もしくは二種以上の金属元素の酸化物とを焼結して得たペレットであって、相対密度が95%以上であり、該金属元素の酸化物(金属酸化物)の含有量が0.1〜6モル%の範囲にあることを特徴とする蒸着材にある。
上記本発明の蒸着材の好ましい態様を下記に示す。
(1)金属酸化物が、酸化ジルコニウムである。
(2)酸化マグネシウムが、純度99.9質量%以上である。
(3)酸化マグネシウムが、立方体形状の一次粒子から構成されている。
)酸化マグネシウムと金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物とを、モル比で99.99:0.01〜94:6の範囲にて、バインダーを含む水性分散媒体に分散させてなるスラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥することにより、酸化マグネシウムと上記金属酸化物との混合造粒物を得て、得られた造粒物をペレット状に成形し、そしてペレット状成形物を焼結させることによって製造されたものである。
本発明の金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物を含む蒸着材は、金属元素の価数が3〜5価の金属酸化物の含有量が容易に金属酸化物を均一に分散することが可能な0.01〜6モル%の範囲にあるため、この蒸着材を用いることにより、金属酸化物が均一に分散された酸化マグネシウム膜を電子ビーム蒸着法で形成することが可能となる。また、上記本発明の蒸着材を用い、電子ビーム蒸着法により形成された酸化マグネシウム膜は、膜中に分散された金属酸化物が酸化マグネシウムのエネルギーギャップ間にドナー準位を形成するので、二次電子放出効率が高くなる。また、酸化マグネシウム膜中の金属酸化物が均一に分散されているので、膜密度も高くなる。従って、上記本発明の酸化マグネシウム膜は、交流型プラズマディスプレイパネルの誘電体の保護膜として有利に使用することができる。
次に、本発明の酸化マグネシウム以外のアルカリ土類金属酸化物と、金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物とを含む蒸着材は、吸湿性が低いので、長期間保存しても均質な酸化マグネシウム膜を安定して形成することができる。また、この蒸着材を用いて得られる酸化マグネシウム膜は、酸化マグネシウム以外のアルカリ土類金属酸化物(酸化カルシウム、酸化ストロンチウムあるいは酸化バリウム)を含むので、二次電子の放出効率が高い。従って、上記本発明の蒸着材は、交流型プラズマディスプレイパネルの誘電体層の保護膜として有用な酸化マグネシウム膜を形成するのに有利に利用することができる。
本発明の蒸着材は、直径が3.0〜20mm、より好ましくは直径が5.0〜10mmであって、厚みが1.0〜5.0mm、より好ましくは厚みが1.0〜2.5mm、特に好ましくは厚みが1.0〜1.8mmの円板状ペレットであることが好ましい。厚みが薄い方が電子ビーム蒸着法により得られる酸化マグネシウム膜の品質(二次電子放出係数)を保ちつつ蒸着速度が向上する。アスペクト比(厚み/直径)は、1.0以下であることが好ましい。直径と厚みとが上記の範囲を超えて大きい蒸着材を、自動供給装置を用いて蒸着装置のハース(蒸着材を装填する部分)に供給すると、蒸着材の側面が上向きになるように装填されることがあるなど、蒸着装置に蒸着材の向きを揃えて連続供給することが難しくなる傾向にある。一方、直径と厚みとが上記の範囲を超えて小さい蒸着材では、蒸着時にスプラッシュが起こりやすくなる傾向にある。
蒸着材の相対密度は95%以上であることが好ましい。相対密度が95%未満であると、スプラッシュが起こりやすくなる。
[金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物を含む蒸着材]
酸化マグネシウムと金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物とを焼結して得たペレットからなる本発明の蒸着材において、金属酸化物の含有量は0.01〜6モル%の範囲、好ましくは0.1〜0.5モル%の範囲にある。金属酸化物の含有量が0.01モル%未満だと添加効果が十分に認められず、6モル%より多いと金属酸化物を均一に分散させるのが難しくなる。
酸化マグネシウムは、純度が99.9質量%以上であることが好ましく、99.95質量%以上であることがより好ましく、99.98質量%よりも高いことが特に好ましい。また、酸化マグネシウムの一次粒子の形状が立方体であることが好ましい。酸化マグネシウムの一次粒子の平均粒子径は、0.05〜0.2μmの範囲にあることが好ましい。
純度が99.98質量%よりも高く、かつ一次粒子の形状が立方体である酸化マグネシウムとしては、高純度の金属マグネシウムと酸素とを気相酸化反応させて得た酸化マグネシウムを好ましく用いることができる。
金属元素の価数が3〜5価の金属酸化物は、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブテン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト及びニッケルよりなる群から選ばれる金属元素の酸化物である。
これらの金属酸化物の中で好ましいのは、沸点が酸化マグネシウムの沸点(3600℃)よりも高い金属酸化物であり、具体的にはジルコニウムの酸化物(酸化ジルコニウム)である。沸点が酸化マグネシウムの沸点よりも高い金属酸化物は、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成する際に、電子ビームの照射により加熱された蒸着材中の酸化マグネシウムの結晶成長を抑制する効果がある。
上記の金属酸化物は、純度が99.9質量%以上であることが好ましい。また、一次粒子の平均粒子径は、0.01〜3μmの範囲にあることが好ましい。
上記の蒸着材は、例えば、酸化マグネシウムと金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物とを、モル比で99.99:0.01〜94:6の範囲にて、バインダーを含む水性分散媒体に分散させてなるスラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥させて、酸化マグネシウムと金属酸化物との混合造粒物を得て、次いで得られた造粒物をペレット状に成形し、そしてペレット状成形物を焼結させることによって製造することができる。
スラリー中の酸化マグネシウムの濃度は、30〜75質量%の範囲とすることが好ましい。
水性分散媒体としては、水と水に相溶性を有する有機溶媒の混合物、もしくは水を用いることができる。特に、水を用いることが好ましい。有機溶媒の例としては、エタノールなどのアルコール、アセトンなどのケトンを挙げることができる。水と有機溶媒の混合物では、有機溶媒の含有量が50質量%未満であることが好ましい。
バインダーとしては、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールもしくは水溶性アクリル系共重合物などの水溶性ポリマーを用いることができる。水性分散媒体中のバインダー濃度は、0.1〜10質量%の範囲にあることが好ましい。また、水性分散媒体には、分散剤を添加してもよい。分散剤には、ポリカルボン酸のアンモニウム塩を好ましく用いることができる。水性分散媒体中の分散剤濃度は、0.1〜6質量%の範囲にあることが好ましい。
混合粉末のスラリーを調製してから、そのスラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥するまでの間に、酸化マグネシウムの表面の一部が水和して水酸化マグネシウムが生成することがある。このため、スラリーから得られる混合造粒物中の酸化マグネシウムの水和率(造粒物中の水酸化マグネシウム量)は、50質量%以下(特に、30質量%、更に5質量%以下)となるようにすることが好ましい。水和率が50質量%以下の造粒物を得るには、スラリーを調製してからスプレードライヤーにより噴霧乾燥するまでの時間を短くするのが、簡便かつ有効な方法である。具体的には、スラリーを調製してから2時間以内に、そのスラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥することが好ましい。また、酸化マグネシウムを調製してからスプレードライヤーにより噴霧乾燥するまでの間は、スラリーの温度を30℃以下(特に、10〜30℃)に維持することが好ましい。
スラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥する際の加熱温度は、200〜280℃の範囲にあることが好ましい。
混合造粒物の成形には、通常のプレス成形法を用いることができる。成形圧は、0.3〜3トン/cm2の範囲にある。
ペレット状成形物の焼成は、1400〜2300℃の温度にて行うことが好ましい。焼成時間は形成物のサイズ(特に、厚さ)や焼成温度などの要件により変わるので、一律に定めることはできないが、一般に1〜5時間である。
本発明の蒸着材を用いて、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成すると、金属酸化物が膜中に均質に固溶した酸化マグネシウム膜を形成することができる。この酸化マグネシウム膜中の金属酸化物の含有量は、0.0001〜0.06モル%の範囲にあることが好ましい。
上記酸化マグネシウム膜は、緻密性を表す指標の一つである屈折率が1.70〜1.74の範囲にあることが好ましい。
[酸化マグネシウム以外のアルカリ土類金属酸化物と、金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物とを含む蒸着材]
酸化マグネシウムと、酸化マグネシウム以外のアルカリ土類金属酸化物と、金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物とからなる焼結体からなる蒸着材において、アルカリ土類金属酸化物の含有量及び金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物の含有量は、それぞれ金属元素量に換算して0.005モル%以上であり、かつその合計量は金属元素量に換算して6モル%以下である。酸化マグネシウム以外のアルカリ土類金属酸化物と、金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物とが複合酸化物を形成していてもよい。アルカリ土類金属酸化物の含有量と金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物の含有量は、金属元素量に換算したモル比で2:1〜1:2の範囲にあることが好ましく、1.5:1〜1:1.5の範囲にあることがより好ましい。
アルカリ土類金属酸化物は、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム及び酸化バリウムであることが好ましい。これらは二種以上を併用してもよい。酸化マグネシウム以外のアルカリ土類金属酸化物の含有量は、金属元素量に換算して0.005〜3.5モル%の範囲にあることが好ましく、0.01〜3.0モル%の範囲にあることがより好ましい。
金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物は、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブテン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、セリウム、ネオジウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、及びジスプロシウムよりなる群から選ばれる金属元素の酸化物であることが好ましい。これらは二種以上を併用してもよい。
上記の金属酸化物の中で好ましいのは、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブテン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト及びニッケルの酸化物である。特に、好ましいのは沸点が酸化マグネシウムの沸点(3600℃)と同等もしくはそれよりも高い金属酸化物であり、具体的には酸化アルミニウム及び酸化ジルコニウムである。高沸点の金属酸化物は、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成する際に、電子ビームの照射により加熱された蒸着材中の酸化マグネシウムの結晶成長を抑制する効果がある。
上記の蒸着材において、その主成分となる酸化マグネシウムの原料には、酸化マグネシウム又は加熱により酸化マグネシウムを生成するマグネシウム化合物を用いることができる。酸化マグネシウム及びマグネシウム化合物は、純度が99.9質量%以上であることが好ましく、99.95質量%以上であることがより好ましく、99.98質量%よりも高いことが特に好ましい。加熱により酸化マグネシウムを生成するマグネシウム化合物の例としては、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムを挙げることができる。マグネシウム化合物よりも酸化マグネシウムを用いる方が好ましい。
酸化マグネシウムは、一次粒子の形状が立方体であることが好ましい。また、その一次粒子の平均粒子径は、0.05〜0.2μmの範囲にあることが好ましい。高純度で一次粒子の形状が立方体である酸化マグネシウムとしては、高純度の金属マグネシウムと酸素とを気相酸化反応させて得た酸化マグネシウムを好ましく用いることができる。
アルカリ土類金属酸化物の原料には、アルカリ土類金属酸化物又は加熱によりアルカリ土類金属酸化物を生成するアルカリ土類金属化合物を用いることができる。アルカリ土類金属酸化物の例としては、アルカリ土類金属元素の炭酸塩、水酸化物及びシュウ酸塩が挙げられる。アルカリ土類金属酸化物よりもアルカリ土類金属化合物を用いる方が好ましく、特にアルカリ土類金属元素の炭酸塩を用いることが好ましい。
金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物の原料には、該金属酸化物又は加熱により該金属酸化物を生成する金属化合物を用いることができる。金属化合物の例としては、金属元素の炭酸塩、水酸化物及びシュウ酸塩が挙げられる。金属化合物よりも金属酸化物を用いる方が好ましい。
アルカリ土類金属酸化物及び金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物の原料として、アルカリ土類金属酸化物と金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物との複合酸化物又は加熱により該複合酸化物を生成する化合物を用いることもできる。加熱により金属酸化物を生成する化合物は、炭酸塩、水酸化物及びシュウ酸塩のいずれであってもよい。金属化合物よりも金属酸化物を用いる方が好ましい。
上記のアルカリ土類金属酸化物及び加熱によりアルカリ土類金属酸化物を生成するアルカリ土類金属化合物、金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物及び加熱により該金属酸化物を生成する金属化合物、並びにアルカリ土類金属酸化物と金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物との複合酸化物及び加熱により該複合酸化物を生成する化合物は、いずれも純度が99質量%以上であることが好ましく、99.9質量%以上であることがより好ましい。また、その一次粒子の平均粒子径は、0.01〜3μmの範囲にあることが好ましく、0.1〜2μmの範囲にあることがより好ましい。
上記の蒸着材は、例えば、酸化マグネシウム又は加熱により酸化マグネシウムを生成するマグネシウム化合物と、アルカリ土類金属酸化物又は加熱により該アルカリ土類金属酸化物を生成するアルカリ土類金属化合物と、金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物又は加熱により該金属酸化物を生成する金属化合物との混合物、あるいは酸化マグネシウム又は加熱により酸化マグネシウムを生成するマグネシウム化合物とアルカリ土類金属酸化物と金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物との複合酸化物又は加熱により該複合酸化物を生成する化合物との混合物を、ペレット状に成形し、そして該成形物を加熱して焼結させることによって製造することができる。
上記の混合物の調製には、通常の湿式混合方法を用いることができる。具体的には、原料をそれぞれ、バインダーを含む水性分散媒体中で分散混合して混合物スラリーを調製し、この混合物スラリーをスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥する方法を用いることができる。
水性分散媒体には、前述の水と水に相溶性を有する有機溶媒の混合物、もしくは水を用いることができる。また、水性分散媒体には、分散剤を添加してもよい。分散剤には、前述のポリカルボン酸のアンモニウム塩を好ましく用いることができる。水性分散媒体中の分散剤濃度は、0.1〜6質量%の範囲にあることが好ましい。
バインダーとしては、前述の水溶性ポリマーを用いることができる。水性分散媒体中のバインダー濃度は、0.1〜10質量%の範囲にあることが好ましい。
混合物の成形には、通常のプレス成形法を用いることができる。成形圧は、0.3〜3トン/cm2の範囲にあることが好ましい。
ペレット状成形物の焼成は、1400〜2300℃の温度にて行うことが好ましい。焼成時間は、形成物のサイズ(特に、厚さ)や焼成温度などの要件により変わるので、一律に定めることはできないが、一般に1〜5時間である。
上記の蒸着材を用いて、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成すると、アルカリ土類金属酸化物及び金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物が均質に固溶した酸化マグネシウム膜を形成することができる。この酸化マグネシウム膜中のアルカリ土類金属酸化物の含有量は、金属元素含有量に換算して0.005〜3.5モル%の範囲にあり、特に0.01〜3.0モル%の範囲にある。また、金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである金属酸化物の含有量は、金属元素含有量に換算して0.0005〜0.1モル%の範囲にある。
(1)酸化マグネシウムと酸化ジルコニウムとからなる焼結体
但し、実施例1−1は本願発明の実施例ではない。
[実施例1−1]
気相酸化反応法により製造された酸化マグネシウム(MgO)粉末(純度:99.985質量%、一次粒子の平均粒子径:0.2μm、一次粒子の形状:立方体)と酸化ジルコニウム(ZrO2)粉末(純度:99.9質量%、一次粒子の平均粒子径:0.2μm)
との混合粉末[MgO/ZrO2=99.967/0.033(モル比)]50質量部と
を、ポリエチレングリコール濃度6質量%及びポリカルボン酸アンモニウム塩濃度1質量%の水溶液50質量部に混合分散して、スラリー(温度:25℃)を調製した。調製後、スラリー温度を25℃に維持しながら、速やかに(スラリー調製後、約15分以内)、スプレードライヤーを用いて、スラリーを噴霧乾燥(加熱温度:230℃)して造粒物を得た。得られた造粒物を成形圧2トン/cm2にて、ペレット状(直径:6.0mm、高さ
:2.5mm、成形体密度:2.50g/cm3)に成形した。次いで、該成形物を、電
気炉を用いて1650℃の温度で4時間焼成して焼結させた。得られた焼結体ペレットの相対密度は98.3%であった。
上記の焼結体ペレットを蒸着材に用いて、電子ビーム蒸着法によりシリコンウェハー基板とステンレス基板との上に酸化マグネシウム膜をそれぞれ形成して、酸化マグネシウム膜の酸化ジルコニウム含有量、二次電子放出係数及び屈折率を測定した。蒸着の条件は、電圧:8KV、電流:40mA、蒸着チャンバーの酸素分圧:2×10-2Pa、基板温度:200℃とした。酸化ジルコニウム含有量は、シリコンウェハー基板上に成膜した厚さ1000nmの酸化マグネシウム膜を用いて、二次電子放出係数は、ステンレス基板上に成膜した厚さ100nmの酸化マグネシウム膜を用いて、屈折率は、シリコンウェハー基板上に成膜した厚さ100nmの酸化マグネシウム膜を用いて、それぞれ下記の方法により測定した。その結果を表1に示す。
[酸化ジルコニウム含有量の測定方法]
蛍光X線法によりジルコニウム含有量を測定して、その値を酸化ジルコニウム含有量に換算した。
[二次電子放出係数の測定方法]
Neイオンの照射により発生した二次電子量を測定した。Neイオンの照射条件は、真空度:3×10-5Pa、Neイオンの加速電圧:300eV、基板温度:300℃とした。
[屈折率の測定方法]
エリプソメータを用いて、波長633nmの光の屈折率を測定した。
[実施例1−2]
混合粉末の組成比を、MgO/ZrO2=99.84/0.16(モル比)とした以外は、実施例1−1と同じ条件で焼結体ペレットを製造した。得られた焼結体ペレットの相対密度は99.0%であった。
この焼結体ペレットを蒸着材に用いて、実施例1−1と同様に、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成した。得られた酸化マグネシウム膜のジルコニウム含有量、二次電子放出係数及び屈折率を、表1に示す。
[実施例1−3]
混合粉末の組成比を、MgO/ZrO2=99.67/0.33(モル比)とした以外は、実施例1−1と同じ条件で焼結体ペレットを製造した。得られた焼結体ペレットの相対密度は99.0%であった。
この焼結体ペレットを蒸着材に用いて、実施例1−1と同様に、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成した。得られた酸化マグネシウム膜のジルコニウム含有量、二次電子放出係数及び屈折率を、表1に示す。
[実施例1−4]
混合粉末の組成比を、MgO/ZrO2=99.00/1.00(モル比)とした以外は、実施例1−1と同じ条件で焼結体ペレットを製造した。得られた焼結体ペレットの相対密度は98.9%であった。
この焼結体ペレットを蒸着材に用いて、実施例1−1と同様に、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成した。得られた酸化マグネシウム膜のジルコニウム含有量、二次電子放出係数及び屈折率を、表1に示す。
[実施例1−5]
混合粉末の組成比を、MgO/ZrO2=98.31/1.69(モル比)とした以外は、実施例1−1と同じ条件で焼結体ペレットを製造した。得られた焼結体ペレットの相対密度は98.8%であった。
この焼結体ペレットを蒸着材に用いて、実施例1−1と同様に、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成した。得られた酸化マグネシウム膜のジルコニウム含有量、二次電子放出係数及び屈折率を、表1に示す。
[実施例1−6]
混合粉末の組成比を、MgO/ZrO2=96.49/3.51(モル比)とした以外は、実施例1−1と同じ条件で焼結体ペレットを製造した。得られた焼結体ペレットの相対密度は98.8%であった。
この焼結体ペレットを蒸着材に用いて、実施例1−1と同様に、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成した。得られた酸化マグネシウム膜のジルコニウム含有量、二次電子放出係数及び屈折率を、表1に示す。
[実施例1−7]
混合粉末の組成比を、MgO/ZrO2=94.54/5.46(モル比)とした以外は、実施例1−1と同じ条件で焼結体ペレットを製造した。得られた焼結体ペレットの相対密度は98.7%であった。
この焼結体ペレットを蒸着材に用いて、実施例1−1と同様に、電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成した。得られた酸化マグネシウム膜のジルコニウム含有量、二次電子放出係数及び屈折率を、表1に示す。
[比較例1−1]
酸化ジルコニウム粉末を添加しない以外は、実施例1−1と同じ条件で焼結体ペレットを製造した。得られた焼結体ペレットの相対密度は97.0%であった。
この焼結体ペレットを蒸着材に用いて、実施例1−1と同様に電子ビーム蒸着法により酸化マグネシウム膜を形成した。得られた酸化マグネシウム膜のジルコニウム含有量、二次電子放出係数及び屈折率を、表1に示す。
表1
────────────────────────────────────────
焼結体ペレット 酸化マグネシウム膜
──────── ────────────────────────
ZrO2含有量 ZrO2含有量 二次電子放出係数(*) 屈折率
(モル%) (モル%) (−) (−)
────────────────────────────────────────
実施例1−1 0.033 0.00016 1.10 1.702
実施例1−2 0.16 0.00033 1.30 1.705
実施例1−3 0.33 0.0049 1.35 1.708
実施例1−4 1.00 0.013 1.32 1.723
実施例1−5 1.69 0.016 1.29 1.735
実施例1−6 3.51 0.033 1.20 1.729
実施例1−7 5.46 0.049 1.15 1.722
────────────────────────────────────────
比較例1−1 ZrO2添加せず 検出されず 1.00 1.693
────────────────────────────────────────
(*)実施例1−1〜1−7の二次電子放出係数は、比較例1−1の二次電子放出係数を1.00とした場合の相対比である。
表1の結果から、酸化ジルコニウムの含有量が0.01〜6モル%の範囲にある焼結体ペレットから形成された酸化マグネシウム膜(実施例1−1〜1−7)はいずれも、酸化ジルコニウムを含まない焼結体ペレットから形成された酸化マグネシウム膜(比較例1−1)と比べて、二次電子放出効率及び屈折率が向上することがわかる。
(2)酸化マグネシウムと、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム又は酸化バリウムと、酸化ジルコニウムとからなる焼結体
但し、実施例2−1〜2−11及び比較例2−1〜2−4は、本発明の実施例及び比較例ではない。
[実施例2−1]
気相酸化反応法により製造された酸化マグネシウム(MgO)粉末(純度:99.985質量%、一次粒子平均粒子径:0.2μm、一次粒子形状:立方体)と、炭酸カルシウム(CaCO3)粉末(純度:99.9質量%、一次粒子平均粒子径:0.2μm)と、酸化ジルコニウム(ZrO2)粉末(純度:99.9質量%、一次粒子平均粒子径:0.2μm)とを、それぞれMgO:CaCO3:ZrO2=99.892:0.054:0.054(モル比)の割合で混合した。この混合粉末50質量部を、ポリエチレングリコール濃度6質量%、及びポリカルボン酸アンモニウム塩濃度1質量%の水50質量部に分散して、スラリー(液温:25℃)を調製した。
調製したスラリーを、その液温を25℃に維持しながら速やかに(約15分以内)に、スプレードライヤーを用いて、噴霧乾燥して造粒物を得た。
得られた造粒物を金型に充填して、成形圧2トン/cm2にてペレット状(直径:6.0mm、厚さ:2.5mm、成形体密度:2.50g/cm3)に成形した。
そして最後に、ペレット状成形体を、電気炉を用いて1650℃の温度で4時間焼成して焼結させた。
上記焼結体ペレットの金属元素含有量(カルシウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ下記の方法により測定した。その結果を、下記表2に示す。
[金属元素含有量の測定方法]
ICP発光分光計により金属元素含有量を測定した。
[相対密度の測定方法]
アルキメデス法により測定した。
[吸湿率の測定方法]
焼結体ペレット30gを正確に秤量し、これを温度60℃、相対湿度85%RHの環境下に300時間静置した。静置後の焼結体ペレットの重量を測定して、下記の式により求めた重量増加率を吸湿率とした。吸湿率は、0.1%以下であることが好ましい。
吸湿率%={静置後の焼結体ペレットの重量−静置前の焼結体ペレットの重量(30g)}/静置前の焼結体ペレットの重量(30g)×100
[実施例2−2]
酸化マグネシウム粉末と炭酸カルシウム粉末と酸化ジルコニウム粉末との混合割合を、それぞれMgO:CaCO3:ZrO2=99.642:0.179:0.179(モル比)とする以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(カルシウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[実施例2−3]
酸化マグネシウム粉末と炭酸カルシウム粉末と酸化ジルコニウム粉末との混合割合を、それぞれMgO:CaCO3:ZrO2=98.214:0.893:0.893(モル比)とする以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(カルシウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[実施例2−4]
酸化マグネシウム粉末と炭酸カルシウム粉末と酸化ジルコニウム粉末との混合割合を、それぞれMgO:CaCO3:ZrO2=94.642:2.679:2.679(モル比)とする以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(カルシウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で同様に測定した。その結果を、表2に示す。
[実施例2−5]
炭酸カルシウム粉末と酸化ジルコニウム粉末の代わりに、ジルコニウム酸カルシウム(CaZrO3)粉末(純度:99.5質量%、一次粒子平均粒子径:0.4μm)を用い
、酸化マグネシウム粉末とジルコニウム酸カルシウム粉末との混合割合を、MgO:CaZrO3=99.821:0.179(モル比)とする以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(カルシウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[実施例2−6]
酸化マグネシウム粉末とジルコニウム酸カルシウム粉末との混合割合を、MgO:CaZrO3=99.107:0.893(モル比)とする以外は、実施例2−5と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(カルシウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[実施例2−7]
酸化マグネシウム粉末とジルコニウム酸カルシウム粉末との混合割合を、MgO:CaZrO3=97.321:2.679(モル比)とする以外は、実施例2−5と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(カルシウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[実施例2−8]
炭酸カルシウム粉末の代わりに、炭酸ストロンチウム(SrCO3)粉末(純度:99.9質量%、一次粒子平均粒子径:0.3μm)を用い、酸化マグネシウム粉末と炭酸ストロンチウム粉末と酸化ジルコニウム粉末との混合割合を、それぞれMgO:SrCO3:ZrO2=99.034:0.483:0.483(モル比)とする以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(ストロンチウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[実施例2−9]
炭酸ストロンチウム粉末と酸化ジルコニウム粉末の代わりに、ジルコニウム酸ストロンチウム(SrZrO3)粉末(純度:99.2質量%、一次粒子平均粒子径:0.8μm)を用い、酸化マグネシウム粉末とジルコニウム酸ストロンチウム粉末との混合割合を、MgO:SrZrO3=99.517:0.483(モル比)とする以外は、実施例2−8と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(ストロンチウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[実施例2−10]
炭酸カルシウム粉末の代わりに、炭酸バリウム(BaCO3)粉末(純度:99.9質
量%、一次粒子平均粒子径:0.5μm)を用い、酸化マグネシウム粉末と炭酸バリウム粉末と酸化ジルコニウム粉末との混合割合を、それぞれMgO:BaCO3:ZrO2=99.348:0.326:0.326(モル比)とする以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(バリウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[実施例2−11]
炭酸バリウム粉末と酸化ジルコニウム粉末の代わりに、ジルコニウム酸バリウム(BaZrO3)粉末(純度:99.2質量%、一次粒子平均粒子径:1.0μm)を用い、酸化マグネシウム粉末とジルコニウム酸バリウム粉末との混合割合を、MgO:BaZrO3=99.674:0.326(モル比)とする以外は、実施例2−10と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(バリウム含有量、ジルコニウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[比較例2−1]
酸化ジルコニウム粉末を用いずに、酸化マグネシウム粉末と炭酸カルシウム粉末との混合割合を、MgO:CaCO3=99.821:0.179(モル比)とする以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(カルシウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[比較例2−2]
酸化ジルコニウム粉末を用いずに、酸化マグネシウム粉末と炭酸カルシウム粉末との混合割合を、MgO:CaCO3=99.107:0.893(モル比)とする以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(カルシウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[比較例2−3]
酸化ジルコニウム粉末を用いずに、酸化マグネシウム粉末と炭酸ストロンチウム粉末との混合割合を、MgO:SrCO3=99.517:0.483(モル比)とする以外は、実施例2−8と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(ストロンチウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
[比較例2−4]
酸化ジルコニウム粉末を用いずに、酸化マグネシウム粉末と炭酸バリウム粉末との混合割合を、MgO:BaCO3=99.674:0.326(モル比)とする以外は、実施
例2−10と同様にして、焼結体ペレットを製造した。この焼結体ペレットの金属元素含有量(バリウム含有量)、相対密度及び吸湿率をそれぞれ前記の方法で測定した。その結果を、表2に示す。
表2
────────────────────────────────────────
Ca Sr Ba Zr 相対密度 吸湿率
(モル%)(モル%)(モル%)(モル%) (%) (%)
────────────────────────────────────────
実施例2−1 0.054 − − 0.054 97.9 0.05
実施例2−2 0.179 − − 0.179 98.9 0.01以下
実施例2−3 0.893 − − 0.893 98.7 0.01以下
実施例2−4 2.679 − − 2.679 98.2 0.01以下
実施例2−5 0.179 − − 0.179 99.0 0.03
実施例2−6 0.893 − − 0.893 98.7 0.01以下
実施例2−7 2.679 − − 2.679 98.4 0.01以下
実施例2−8 − 0.483 − 0.483 97.5 0.03
実施例2−9 − 0.483 − 0.483 97.8 0.02
実施例2−10 − − 0.326 0.326 97.0 0.03
実施例2−11 − − 0.326 0.326 97.4 0.02
────────────────────────────────────────
比較例2−1 0.179 − − − 91.7 4.7
比較例2−2 0.893 − − − 90.2 6.9
比較例2−3 − 0.483 − − 94.5 2.6
比較例2−4 − − 0.326 − 93.2 3.4
────────────────────────────────────────
表2に示すように、アルカリ土類金属酸化物(酸化マグネシウムを除く)と酸化ジルコニウムとを含有する焼結体ペレット(実施例2−1〜2−11)は、アルカリ土類金属酸化物(酸化マグネシウムを除く)のみを含む焼結体ペレット(比較例2−1〜2−4)と比べて、相対密度が高く、また吸湿率が低下していることが分かる。
[酸化マグネシウム膜形成用の蒸着材としての評価]
実施例2−1〜2−11及び比較例2−1〜2−4にて製造した焼結体ペレットを用いて、電子ビーム蒸着法にて酸化マグネシウム膜を形成した。そのときの蒸着速度、形成した酸化マグネシウム膜の二次電子放出係数及び金属酸化物含有量をそれぞれ下記の方法により測定した。その結果を、下記表3に示す。なお、表3中の蒸着速度及び二次電子放出係数は、比較例2−1の焼結体ペレットの値を1とした場合の相対値である。
[蒸着速度の測定方法]
ステンレス基板の上に下記の成膜条件で形成した酸化マグネシウム膜の膜厚を成膜開始から経時毎に記録して、単位時間(分)当たりの成膜速度を算出した。この成膜速度を蒸着速度とした。
(成膜条件)
電圧:8kV
電流:40mA
蒸着チャンバーの酸素分圧:2×10-5Pa
基板温度:200℃
[二次電子放出係数の測定方法]
ステンレス基板の上に上記蒸着速度の測定方法と同じ成膜条件で、100nmの酸化マグネシウム膜を形成した。この酸化マグネシウム膜に、下記の条件でNeイオンを照射したときの二次電子発生量を測定した。
(Neイオンの照射条件)
真空度:3×10-5Pa
Neイオンの加速電圧:300eV
基板温度:300℃
[金属元素含有量の測定方法]
シリコンウェハー基板の上に上記蒸着速度の測定方法と同じ成膜条件で、厚さ1000nmの酸化マグネシウム膜を形成した。この酸化マグネシウム膜の金属元素含有量を蛍光X線法により測定した。
表3
────────────────────────────────────────
蒸着速度 二次電子放出 CaO SrO BaO ZrO2
(−) 係数(−) (モル%)(モル%)(モル%)(モル%)────────────────────────────────────────
実施例2−1 1.2 1.30 0.0464 − − 0.0016
実施例2−2 1.3 1.32 0.1464 − − 0.0041
実施例2−3 1.2 1.25 0.6071 − − 0.0097
実施例2−4 1.1 1.12 1.5179 − − 0.0235
実施例2−5 1.3 1.35 0.1071 − − 0.0032
実施例2−6 1.2 1.20 0.5000 − − 0.0089
実施例2−7 1.1 1.10 1.4643 − − 0.0244
実施例2−8 1.2 1.21 − 0.3475 − 0.0057
実施例2−9 1.2 1.25 − 0.32819 − 0.0049
実施例2−10 1.2 1.18 − − 0.2609 0.0041
実施例2−11 1.2 1.22 − − 0.2479 0.0032
────────────────────────────────────────
比較例2−1 1.0 1.00 0.1643 − − −
比較例2−2 0.8 0.90 0.7161 − − −
比較例2−3 0.9 0.95 − 0.3089 − −
比較例2−4 0.9 0.92 − − 0.2461 −
────────────────────────────────────────
表2に示すように、アルカリ土類金属酸化物(酸化マグネシウムを除く)と酸化ジルコニウムとを含有する酸化マグネシウム焼結体ペレット(実施例2−1〜2−11)は、アルカリ土類金属酸化物(酸化マグネシウムを除く)のみを含む酸化マグネシウム焼結体ペレット(比較例2−1〜2−4)と比べて、蒸着速度及び二次電子放出係数が高いことが分かる。
[実施例2−12]
前記実施例2−1において、得られた造粒物を成形圧2トン/cm2にて、ペレット状(直径:6mm、高さ1.5mm、成形体密度2.50g/cm3)に形成した以外は、実施例2−1と同様にして、焼結体ペレットを作成した。
得られた焼結体ペレットの相対密度及び吸湿率を、前記の方法にて測定したところ、相対密度は98.8%であり、吸湿率は0.01%以下であった。さらに、この焼結体ペレットを用いて、電子ビーム蒸着法にて酸化マグネシウム膜を形成して、蒸着速度、形成した酸化マグネシウム膜の二次電子放出係数及び金属元素含有量をそれぞれ前記の方法にて測定した。その結果、蒸着速度は1.9、二次電子放出係数は1.32(それぞれ、前記比較例2−1の焼結体ペレットの値を1.0としたときの相対値)、酸化カルシウムの含有量は0.1490モル%、酸化ジルコニウムの含有量は0.0048モル%であり、蒸着速度は、前記実施例2−1にて製造した焼結体ペレットと比べて速くなった。

Claims (4)

  1. 酸化マグネシウムと金属元素の価数が3価、4価又は5価のいずれかである、アルミニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブテン、タングステン、マンガン、鉄、コバルト及びニッケルよりなる群から選ばれる一種もしくは二種以上の金属元素の酸化物とを焼結して得たペレットであって、相対密度が95%以上であり、該金属元素の酸化物の含有量が0.1〜6モル%の範囲にあることを特徴とする蒸着材。
  2. 金属元素の酸化物が、酸化ジルコニウムである請求項1に記載の蒸着材。
  3. 酸化マグネシウムが、純度99.9質量%以上である請求項1に記載の蒸着材。
  4. 酸化マグネシウムが、立方体形状の一次粒子から構成されている請求項1に記載の蒸着材。
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