JP4625892B2 - 超音波接合方法およびその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、第1打点に対して振動応力(以下「振動応力」あるいは、簡単のため単に「応力」と省略して記載する)がかかりにくい第2打点位置を演算することができる超音波接合方法およびその装置の提供を目的とする。
近年、環境意識の高まりを受けて、自動車の動力源を、化石燃料を利用するエンジンから電気エネルギーを利用するモータに移行しようとする動きがある。このため、モータの電力源となる電池の技術も急速に発展しつつある。
自動車には、小型軽量で、大きな電力を頻繁に充放電可能な、耐震動性、放熱性に優れた電池の搭載が望まれる。この要望を受けて、近年では扁平形の単電池を多数直列に接続してなる組電池が開発されている。
組電池を製造する場合、生産性を向上させるためには単電池同士の接合を、たとえば下記特許文献1に示すように溶接によって行うことが望ましい。ところが、扁平形の単電池の場合、単電池の熱容量が小さく、また、単電池の構造自体も熱には十分な強さを持たない構造となっているため、最近では、たとえば下記特許文献2に示すように、あまり温度を上げることなく溶接できる超音波接合を用いて単電池同士の接合を行っている。
特開2002−141051号公報 特開2002−96180号公報
しかしながら、複数の部材を接合するために、超音波接合を打点ごとに異なる部材同士で行う場合には、最初の打点の接合強度が接合強度基準値を満たしていたとしても、次の打点の超音波接合時の振動が最初の打点に加わることによって最初の打点には応力がかかり、この応力が最初の打点の接合強度を低下させることがある。本明細書において、接合強度とは、振動応力に対する接合強度を意味する。また、接合強度基準値とは、第2打点の超音波接合時に第1打点の接合強度を低下させないとしてあらかじめ定められる振動応力に対する接合強度の大きさを規定する基準値を意味する。
自動車のような走行中に大きな振動が加わるものに対して搭載される電池にとっては、接合強度の不良は後発的な故障原因となりうるので、検査工程で厳密な検査(全数検査)を行い、このような電池が搭載されないようにしている。
本発明は、第1打点に対して応力がかかりにくい第2打点位置を演算し、その位置を超音波接合することによって信頼性の高い超音波接合ができるようにし、厳密な検査を省略することができる超音波接合方法およびその装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明にかかる超音波接合方法は、複数の平板状の部材を打点ごとに異なる部材同士で超音波接合するための超音波接合方法であって、各部材を構成する材料の物理特性情報および超音波接合情報を取得する段階と、前記超音波接合情報に基づいて第1打点の超音波接合を行う段階と、前記材料の物理特性情報に基づいて超音波接合時前記第1打点に加わる振動応力が、前記第1打点の接合強度を低下させないとして、あらかじめ定められている振動応力に対する接合強度基準値よりも小さくなる位置のすべてをまとめた第2打点の最適位置を設定する段階と、前記超音波接合情報に基づいて前記最適位置に第2打点の超音波接合を行う段階と、を含むことを特徴とする。
なお、第2打点の最適位置は、振動応力に対する接合強度基準値よりも小さくなる位置のすべてをまとめた位置である。
上記の手順により、第2打点の位置は、第1打点に対して接合強度基準値以上の応力を与えない位置となるので、第1打点に与える悪影響を抑えつつ第2打点を接合することができる。
また、上記目的を達成するための本発明にかかる超音波接合装置は、複数の平板状の部材を打点ごとに異なる部材同士で超音波接合する超音波接合装置であって、各部材を構成する材料の物理特性情報および超音波接合情報を記憶するデータベースと、前記超音波接合情報に基づいて第1打点位置を演算するとともに前記材料の物理特性情報に基づいて超音波接合時前記第1打点に加わる振動応力が、前記第1打点の接合強度を低下させないとして、あらかじめ定められている振動応力に対する接合強度基準値よりも小さくなる位置のすべてをまとめた最適な第2打点位置を設定する打点位置設定手段と、設定された第1打点位置と第2打点位置に前記部材を位置決めする位置決め手段と、前記超音波接合情報に基づいて前記第1打点位置と前記第2打点位置を超音波接合する超音波接合手段と、を有することを特徴とする。
上記の構成から、打点位置設定手段は、第1打点に加わる振動応力が接合強度基準値よりも小さくなる位置のすべてをまとめた最適な位置に第2打点の位置を設定するので、超音波接合手段は第1打点に与える悪影響を抑えつつ第2打点を接合することができる。
以上のような構成を有する本発明は、第1打点に加わる振動応力が接合強度基準値よりも小さくなる位置のすべてをまとめた最適な位置を第2打点とすることができるので、信頼性の高い超音波接合が可能になり、厳密な検査を省略することができて生産効率も向上する。
以下に、本発明にかかる超音波接合方法およびその装置について、その動作の詳細を図面に基づいて説明する。
本発明にかかる超音波接合装置は、複数の部材を打点ごとに異なる部材同士で超音波接合するものであって、本実施の形態では、複数の部材をすべて材質の異なるA、B、Cの3枚の平板として、また、超音波接合の対象となる第1打点はAとBの部材同士を接合するために行われ、その第2打点はBとCの部材同士を接合するために行われるものとして説明する。
図1は、本発明にかかる超音波接合装置の概略構成を示すブロック図である。
超音波接合装置は、データベース10、入力装置15、制御装置20、ワーク位置決め装置30および超音波接合機40から構成される。
データベース10は、制御装置20が各種の演算を行うために必要な、A、B、Cの平板それぞれを構成する材料の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含む物理特性情報、および超音波接合を行う際の第1打点の位置情報、振動周波数、加圧力および接合時間を含む超音波接合情報を記憶している。
入力装置15は、上記材料の物理特性情報および超音波接合情報を手入力するために設けられている。
制御装置20は、データベース10に記憶されているまたは入力装置15から入力された超音波接合情報に基づいて第1打点位置を演算する一方、データベース10に記憶されているまたは入力装置15から入力された物理特性情報に基づいて、超音波接合時に第1打点に接合強度基準値(あらかじめ定められている)以上の応力を与えない最適な第2打点位置を設定する。なお、制御装置20は打点位置設定手段として機能する。
ワーク位置決め装置30は位置決め手段として機能するものであって、制御装置20によって設定された第1打点位置と第2打点位置にA、B、Cの3枚の平板を一体として位置決めする。
超音波接合機40は超音波接合手段として機能するものであって、制御装置20から出力された超音波接合情報に基づいて第1打点位置と第2打点位置を超音波接合する。
超音波接合機40は概略図2に示すような構造を有している。超音波接合機40は、被接合物となる金属製の平板Aと平板Bとを重ねた状態でセットされるアンビル41と、振動手段42によって超音波振動する増幅用ホーン43と、増幅用ホーン43の下端部に着脱自在に取り付けられたチップ44とを有している。
アンビル41は図示しない基台上に堅固に取り付けられている。振動手段42は増幅用ホーン43に図示水平方向の超音波振動を与えるものであって、高周波電源45で振動する振動子46を備えている。増幅用ホーン43は図示しない加圧手段によって図示垂直方向の加圧力をチップ44に与える。
超音波接合時、超音波接合される平板AとBは、図示するようにアンビル41上でチップ44によって加圧される。この状態で増幅用ホーン43が超音波振動を起こすと、チップ44が加圧力を受けている状態で水平方向に振動する。この振動によって平板AとBの金属原子が拡散され、さらに再結晶することによってチップ44の間に位置している部分が機械的に接合される。
図3は、本実施の形態で超音波接合が行われる扁平型電池の概略構成を示す図である。図に示される扁平型電池50A、50Bは同一タイプの扁平型電池であって、その内部には図示されていない電池要素が収容され、その外側をラミネートフィルム51A、51Bで覆ったものである。電池要素からは正極端子52A、52Bと負極端子53A、53Bが引き出されている。電池要素の周囲は熱融着によって封止され、外部からの水分などの浸入を防止している。
本実施の形態では、図3および図4(a)、(b)に示したように、複数の部材を打点ごとに異なる部材同士で超音波接合する。具体的には、まず第1打点位置54で負極端子53Bと電圧検出用のファストン端子55とを接合し、次に第2打点位置57で負極端子53Bと正極端子52Aとを接合する。なお、ファストン端子55は真鍮製の平板Aであり、負極端子53Bは銅製の平板Bであり、正極端子52Aはアルミニウム製の平板Cである。
したがって、第2打点位置57の超音波接合を行うときには、第2打点位置57に与えられている超音波振動が負極端子53Bと正極端子52Aを介して接合済みの第1打点位置54に与えられることになり、この超音波振動が場合によっては第1打点位置54の接合強度を低下させる原因となる。本発明では、第2打点位置57の超音波振動が第1打点位置54の接合強度に悪影響を与えないように、第2打点位置57の第1打点位置54からの距離を演算し、演算した距離だけ離して第2打点の超音波接合を行うようにしている。たとえば、本実施の形態の場合、図3および図4(b)に示すように、扁平型電池50A、50Bの正極および負極端子52A、52B、53A、53Bは90mmの幅を有しているので、第2打点位置57は第1打点位置54から71mm離れた位置に設定している。
次に、本実施の形態において、第2打点位置57を第1打点位置54から71mm離れた位置に設定した根拠を説明する。
一般に、断面が一様な棒状の長板の弾性体を、その一端から振動を与えてその長さ方向の縦振動の半波長共振状態にした場合、弾性体の長さ方向をX軸に取ると、x位置における長さ方向の振動振幅ξ(x)は、
ξ(x)=ξsinωt・coskx
ξ:最大振動振幅、ω:角周波数、k:波長定数(ω/c)、弾性体の音速
との式で表される。
また、振動歪δ(x)は振動振幅の位置的関数であるため、ξ(x)をxで偏微分することによって算出され、振動歪δ(x)は、
δ(x)=δsinωt・sinkx
δ=−ξk:最大振動歪
との式で表される。
x位置における振動応力T(x)は、弾性体のヤング率をEとすると振動歪にヤング率Eを乗じたものとなるので、
T(x)=Eδsinωt・sinkx
との式で表される。
これらの式で最終的に得られた振動応力T(x)は長板を直接的に伝わる振動によって第1打点に加わる応力である。実際には、この直接的な振動に加えて、第1打点には長板の端面で反射して間接的に伝わる振動の応力も加わる。しかしながら、反射による振動の間接的な応力は伝達距離が長くなるため直接的な応力に比べると非常に小さな応力である。
長板の第2打点を超音波接合する場合、長板を直接的に伝わる振動によって第1打点に加わる応力と長板の端面で反射して間接的に伝わる振動によって第1打点に加わる応力との合計値が、設定されている接合強度基準値よりも小さいことが要求される。第2打点の超音波接合によって第1打点に加わる応力が接合強度基準値を大きく超えると、第1打点の接合強度が低下し、少なからず接合品質を劣化させることになるからである。
図5は打点位置からどのようにして長板上を振動が伝播し応力がかかっていくかを示した図である。打点位置を超音波接合すると、長板上に超音波接合で加えられた振動の周波数と長板の材質の振動伝播特性に応じた、図示実線で示したような波長λの波がサイン波状の振動が伝播する。これとともに長板上の各位置において図示点線で示したようなサイン波状に分布した応力がかかる。これらの波形から、応力波形が振動波形よりもλ/4位相がずれていることがわかる。また、打点位置からλ/4離れた位置の応力が最も大きくなることがわかる。
打点位置からλ/4離れた位置には、上記の式で演算される振動応力T(λ/4)の大きさの最大の応力がかかることになる。このため、第1打点位置からλ/4離れた位置での第2打点の超音波接合は避けなければならないことがわかる。
第2打点の超音波接合時に第1打点に振動応力T(λ/4)の大きさの最大の応力がかかるのを避けるために、本実施の形態では第2打点位置57を、安全をみて、図5に示すように、第1打点位置54からλ/4の位置を避ける位置、または、図6に示すように、λ/4±λ/16離れた範囲の領域(図示斜線の領域)を除いた領域に設定するようにしている。図4にも示したように、負極端子53Bの長さは90mmであり、超音波接合の振動周波数fを19.15KHz、負極端子53Bを構成する金属である銅の縦波の音速cは3960m/secであるので、まず、振動波形の波長λを求めると、λ=2π/k=2π・c/w=c/f=206mmとなる。したがって、λ/4±λ/16の範囲は、第1打点位置から39mm〜64mmの範囲を除く範囲である。このため、本実施の形態では第2打点位置57をこの範囲から外れる最適位置として第1打点位置54から71mm離れた位置に設定しているのである。以上の演算は、制御装置20が行い、演算された打点位置への扁平型電池50の位置決めはワーク位置決め装置30が行う。
このような位置に第2打点位置57を設定すれば、第2打点の超音波接合時に第1打点に加わる応力を抑制することができ、第1打点の接合不良を回避することができる。なお、第1打点にかかる応力を小さくするために、第1打点位置54からλ/4±λ/12離れた範囲の領域またはλ/4±λ/8離れた範囲の領域を接合禁止領域として、これらの接合禁止領域を除く領域に第2打点位置を設けるようにしても良い。
図7は本発明にかかる超音波接合方法の手順を示すフローチャートである。この方法は図1に示した超音波接合装置によって実施される。
まず、制御装置20はデータベース10から、銅製の平板Bである負極端子53Bとアルミニウム製の平板Cである正極端子52Aの物理特性情報を取得する。同時に、第1打点の超音波接合と第2打点の超音波接合を行うために必要な超音波接合情報を取得する。物理特性情報は、前述の第2打点の最適位置を演算するために必要な情報であり、材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性である。つまり、平板の材質やその形状、厚み、幅、奥行きなどの寸法別ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性(縦波の伝播速度)である。超音波接合情報は、第1打点の位置情報、振動周波数、加圧力および接合時間である。
なお通常これらの情報はすべてデータベース20に記憶されているが、入力装置15から作業者が手入力をする場合や生産管理装置などの外部装置から取得する場合もある。この場合には制御装置20は入力装置15または外部装置から物理特性情報を取得することになる(S1)。
ワーク位置決め装置30は、制御装置20から第1打点位置の位置情報を取得して、負極端子53Bと電圧検出用のファストン端子55(図3参照)をアンビル41上(図2参照)でその位置に位置決めする。超音波接合機40の増幅用ホーン43が下降してチップ44がアンビル41との間で負極端子53Bと電圧検出用のファストン端子55を所望の加圧力で挟み込むと、振動子46が作動して増幅用ホーン43が所望の振動周波数で超音波振動を起こし、第1打点の接合が開始される。接合時間だけ超音波振動が継続されると第1打点の超音波接合が終了する(S2)。
次に、制御装置20は、データベース10から取得した銅製の平板Bである負極端子53Bの物理特性情報、すなわち材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性に基づいて上記のような演算を行い、超音波接合時に、第1打点の接合強度を低下させないとして、あらかじめ定められている振動応力に対する接合強度基準値よりも小さくなる位置のすべてをまとめた第2打点の最適位置を演算する。具体的には、第2打点位置57を第1打点位置54から振動波形の波長のλ/4離れた位置を避ける位置、または、第1打点位置54からλ/4±λ/16、λ/4±λ/12またはλ/4±λ/8離れた範囲の領域を接合禁止領域として、これらの接合禁止領域を除く領域、つまり第2打点の超音波接合時に第1打点に振動応力T(λ/4)の大きさの最大の応力がかかるのを避ける領域に第2打点位置を設定する(S3)。
制御装置20は、演算された第2打点位置をワーク位置決め装置30に出力し、ワーク位置決め装置30は、制御装置20から第2打点位置の位置情報を取得して、負極端子53Bと正極端子52A(図3参照)をアンビル41上(図2参照)でその位置に位置決めする。超音波接合機40の増幅用ホーン43が下降してチップ44がアンビル41との間で負極端子53Bと正極端子52Aを所望の加圧力で挟み込むと、振動子46が作動して増幅用ホーン43が所望の振動周波数で超音波振動を起こし、第2打点の接合が開始される。接合時間だけ超音波振動が継続されると第2打点の超音波接合が終了する(S4)。
以上のように、本発明によれば、第1打点に対して接合強度基準値以上の応力を与えない位置を第2打点とすることができるので、信頼性の高い超音波接合が可能になり、厳密な検査を省略することができて生産効率も向上する。
図8は、本発明を適用した場合に第1打点位置にかかる実際の応力を実験によって求める場合の具体的な構成を示す図である。図に示すように平板Aはファストン端子を想定したものであり、厚みtが0.5mmの非常に薄い真鍮製の薄膜である。平板BまたはCは幅90mm、奥行き40mm、厚みtが0.2mmの非常に薄い銅製またはアルミ製の薄膜である。超音波接合は第1打点位置54および第2打点位置57のそれぞれにおいて、12mm×6mmの面積の領域に周波数が19.15KHzの強制振動を20μmの振幅で与える。強制振動を加える部分の真下の部分は完全に固定する。強制振動を与える方向は図示されているように平板Bの奥行き方向である。第1打点は平板AとBを接合し、第2打点は平板BまたはCを他の部材と接合する。
[実施例1]
上記のような条件で、平板B(銅)に対して第1打点位置と第2打点位置との距離(以下、加振距離)を72mmに設定し、第2打点で超音波接合を行った。加振距離が72mmということは、振動波形の波長が206mmであるので、振動波形の波長のλ/4離れた位置(52mm)を避けており、λ/4±λ/16(38mm〜64mm)、さらにはλ/4±λ/12(35mm〜69mm)の範囲も避けている領域に第2打点位置を設定していることになる。
その結果は、CAE解析により、平板Aのファストン端子で発生する最大の応力は0.336×10Paであることがわかった。つまり第2打点を第1打点から72mm離すと第1打点にかかる応力はかなり小さくなることがわかった。
[実施例2]
平板B(銅)に対して加振距離を52mmに設定し、第2打点で超音波接合を行った。加振距離が52mmということは、ちょうど振動波形の波長のλ/4離れた位置(52mm)に第2打点位置を設定していることになる。
その結果は、平板Aのファストン端子で発生する最大の応力は0.534×1011Paであることがわかった。つまり第2打点を第1打点から52mm離すと第1打点にかかる応力は非常に大きくなることがわかった。
[実施例3]
平板B(銅)に対して加振距離を26mmに設定し、第2打点で超音波接合を行った。加振距離が26mmということは、振動波形の波長のλ/4離れた位置(52mm)を避けており、λ/4±λ/16(38mm〜64mm)、さらにはλ/4±λ/12(35mm〜69mm)の範囲も避けている領域に第2打点位置を設定していることになる。
その結果は、平板Aのファストン端子で発生する最大の応力は0.156×1010Paであることがわかった。つまり第2打点を第1打点から26mm離すと第1打点にかかる応力は実施例1ほどではないが小さくなることがわかった。
[実施例4]
次に、平板C(アルミ)に対して加振距離を70mmに設定し、第2打点で超音波接合を行った。加振距離が70mmということは、振動波形の波長のλ/4離れた位置(52mm)を避けており、λ/4±λ/16(38mm〜64mm)、さらにはλ/4±λ/12(35mm〜69mm)の範囲も避けている領域に第2打点位置を設定していることになる。
その結果は、平板Aのファストン端子で発生する最大の応力は0.337×10Paであることがわかった。つまり第2打点を第1打点から70mm離すと第1打点にかかる応力はかなり小さくなることがわかった。
[実施例5]
平板C(アルミ)に対して加振距離を52mmに設定し、第2打点で超音波接合を行った。加振距離が52mmということは、ちょうど振動波形の波長のλ/4離れた位置(52mm)に第2打点位置を設定していることになる。
その結果は、平板Aのファストン端子で発生する最大の応力は0.779×10Paであることがわかった。つまり第2打点を第1打点から52mm離すと第1打点にかかる応力は大きくなることがわかった。
[実施例6]
平板C(アルミ)に対して加振距離を26mmに設定し、第2打点で超音波接合を行った。加振距離が26mmということは、振動波形の波長のλ/4離れた位置(52mm)を避けており、λ/4±λ/16(38mm〜64mm)、さらにはλ/4±λ/12(35mm〜69mm)の範囲も避けている領域に第2打点位置を設定していることになる。
その結果は、平板Aのファストン端子で発生する最大の応力は0.447×1010Paであることがわかった。つまり第2打点を第1打点から26mm離すと第1打点にかかる応力は実施例1ほどではないが小さくなることがわかった。なお、第2打点位置57における加振部分の応力は、加振されている部分のみに大きな応力がかかっていることがわかった。
以上、実施例1〜6の結果をまとめると下記表1のようになる。
Figure 0004625892
この表の結果を見れば明らかであるが、第2打点位置57を第1打点位置54から振動波形の波長のλ/4離れた位置を避ける位置、または、第1打点位置54からλ/4±λ/16、λ/4±λ/12またはλ/4±λ/8離れた範囲の領域を接合禁止領域として、これらの接合禁止領域を除く領域に第2打点位置を設定することが、接合品質の向上にいかに効果があることかがわかる。
本発明を用いれば、耐震特性に優れた高信頼の電池を製造することができるので、本発明は特に自動車に搭載する電池の分野で応用することができる。
本発明にかかる超音波接合装置の概略構成を示すブロック図である。 超音波接合機の概略構成を示す図である。 本実施の形態で超音波接合が行われる扁平型電池の概略構成を示す図である。 (a)、(b)は打点位置の説明に供する図である。 第2打点位置を設定するための原理説明に供する図である。 第2打点位置を設定するための原理説明に供する図である。 本発明にかかる超音波接合方法の手順を示すフローチャートである。 本発明を適用した場合に第1打点位置にかかる実際の応力を実験によって求める場合の具体的な構成を示す図である。
符号の説明
10 データベース、
15 入力装置、
20 制御装置、
30 ワーク位置決め装置、
40 超音波接合機、
41 アンビル、
42 振動手段、
43 増幅用ホーン、
44 チップ、
45 高周波電源、
46 振動子、
50、50A、50B 扁平型電池、
51A ラミネートフィルム、
52A、52B 正極端子、
53A、53B 負極端子、
54 打点位置、
55 ファストン端子、
A、B、C 平板。

Claims (10)

  1. 複数の平板状の部材を打点ごとに異なる部材同士で超音波接合するための超音波接合方法であって、
    各部材を構成する材料の物理特性情報および超音波接合情報を取得する段階と、
    前記超音波接合情報に基づいて第1打点の超音波接合を行う段階と、
    前記材料の物理特性情報に基づいて超音波接合時前記第1打点に加わる振動応力が、前記第1打点の接合強度を低下させないとして、あらかじめ定められている振動応力に対する接合強度基準値よりも小さくなる位置のすべてをまとめた第2打点の最適位置を設定する段階と、
    前記超音波接合情報に基づいて前記最適位置に第2打点の超音波接合を行う段階と、
    を含むことを特徴とする超音波接合方法。
  2. 前記複数の部材はすべて材質の異なるA、B、Cの3枚の平板であり、前記第1打点はAとBの部材同士を接合するために、前記第2打点はBとCの部材同士を接合するためにそれぞれ超音波接合されることを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  3. 前記材料の物理特性情報は、各部材の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含み、これらの物理特性情報はデータベースとして記憶手段に記憶されているものを用いるか、または外部装置から入力されたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  4. 前記超音波接合情報は、第1打点の位置情報、振動周波数、加圧力および接合時間を含み、これらの超音波接合情報はデータベースとして記憶手段に記憶されているものを用いるか、または外部装置から入力されたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  5. 前記第2打点の最適位置は、
    前記第2打点で超音波接合が行われているときに、前記部材を直接的に伝わる振動によって前記第1打点に加わる応力と前記部材の端面で反射して間接的に伝わる振動によって前記第1打点に加わる応力との合計値が前記振動応力についての接合強度基準値よりも小さい値を呈する位置のすべてをまとめた位置であることを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  6. 前記第2打点の最適位置は、
    超音波接合時の振動周波数と前記部材の振動伝播特性とから求めた波長をλとした場合、前記第1打点位置からλ/4の位置を避ける位置に設定されることを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  7. 複数の平板状の部材を打点ごとに異なる部材同士で超音波接合する超音波接合装置であって、
    各部材を構成する材料の物理特性情報および超音波接合情報を記憶するデータベースと、
    前記超音波接合情報に基づいて第1打点位置を演算するとともに前記材料の物理特性情報に基づいて超音波接合時前記第1打点に加わる振動応力が、前記第1打点の接合強度を低下させないとして、あらかじめ定められている振動応力に対する接合強度基準値よりも小さくなる位置のすべてをまとめた最適な第2打点位置を設定する打点位置設定手段と、
    設定された第1打点位置と第2打点位置に前記部材を位置決めする位置決め手段と、
    前記超音波接合情報に基づいて前記第1打点位置と前記第2打点位置を超音波接合する超音波接合手段と、
    を有することを特徴とする超音波接合装置。
  8. 前記材料の物理特性情報は、各部材の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含むことを特徴とする請求項7に記載の超音波接合装置。
  9. 前記超音波接合情報は、第1打点の位置情報、振動周波数、加圧力および接合時間を含むことを特徴とする請求項7に記載の超音波接合装置。
  10. 前記最適な第2打点位置は、
    超音波接合時の振動周波数と前記部材の振動伝播特性とから求めた波長をλとした場合、前記第1打点位置からλ/4の位置を避ける位置に設定されることを特徴とする請求項7に記載の超音波接合装置。
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