JP4360279B2 - 接合品質確認方法およびその装置 - Google Patents

接合品質確認方法およびその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4360279B2
JP4360279B2 JP2004174260A JP2004174260A JP4360279B2 JP 4360279 B2 JP4360279 B2 JP 4360279B2 JP 2004174260 A JP2004174260 A JP 2004174260A JP 2004174260 A JP2004174260 A JP 2004174260A JP 4360279 B2 JP4360279 B2 JP 4360279B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quality confirmation
vibration
joined
excitation
joining quality
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004174260A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005351806A (ja
Inventor
晋一 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2004174260A priority Critical patent/JP4360279B2/ja
Publication of JP2005351806A publication Critical patent/JP2005351806A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4360279B2 publication Critical patent/JP4360279B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Description

本発明は、超音波を用いて接合された部位の接合品質を自動的に確認することができる接合品質確認方法およびその装置に関する。
近年、環境意識の高まりを受けて、自動車の動力源を、化石燃料を利用するエンジンから電気エネルギーを利用するモータに移行しようとする動きがある。このため、モータの電力源となる電池の技術も急速に発展しつつある。
自動車には、小型軽量で、大きな電力を頻繁に充放電可能な、耐震動性、放熱性に優れた電池の搭載が望まれる。この要望を受けて、近年では扁平形の単電池を多数直列に接続してなる組電池が開発されている。
組電池を製造する場合、生産性を向上させるためには単電池同士の接合を、たとえば下記特許文献1に示すように溶接によって行うことが望ましい。ところが、扁平形の単電池の場合、単電池の熱容量が小さく、また、単電池の構造自体も熱には十分な強さを持たない構造となっているため、最近では、たとえば下記特許文献2に示すように、あまり温度を上げることなく溶接できる超音波接合を用いて単電池同士の接合を行っている。
特開2002−141051号公報 特開2002−96180号公報
自動車のような走行中に大きな振動が加わるものに対して搭載される電池にとっては、接合強度の不良は後発的な故障原因となりうるので、検査工程で厳密な検査(全数検査)を行い、このような電池が搭載されないようにしている。
従来この検査は、接合された部位の近辺にマイナスドライバーの先端部分を差し込んでその柄の部分に一定の回転トルクを与え、接合された部位が簡単に剥がれてしまうか否かを見ることによって行っている。
しかしながら、この検査は人間が手作業で行わなければならないため、作業者には負担のかかる作業を強いることになる。また、ドライバーの先端部分を差し込む作業は機械にとって非常に複雑な処理を伴う作業となることから、検査の自動化が難しく検査効率を上げることが困難である。さらに電池によってはドライバーの先端部分を差し込むことが困難な構造のものがあり、このような構造の電池の検査にはさらに大きな作業負担が強いられることになる。
本発明は、上記のような従来の技術の問題点を解消するために成されたものであり、超音波を用いて接合された部位の接合品質を自動的に確認することができる接合品質確認方法およびその装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明にかかる接合品質確認方法は、超音波を用いて接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認方法であって、接合された部材の物理特性情報および接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認情報を取得する段階と、前記物理特性情報および前記接合品質確認情報に基づいて、接合された部位に大きな応力を加えることができる加振位置を演算する段階と、前記接合品質確認情報に基づいて、演算された加振位置を加振する段階と、を含むことを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明にかかる他の接合品質確認方法は、超音波を用いて接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認方法であって、接合された部材の物理特性情報および接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認情報を取得する段階と、前記物理特性情報および前記接合品質確認情報に基づいて、接合された部位に大きな応力を加えることができる加振周波数を演算する段階と、前記接合品質確認情報に基づいて、特定の加振位置を演算された加振周波数で加振する段階と、を含むことを特徴とする。
これらの方法を実施することにより、接合された部位には大きな応力を人手によらずに加えることができるので、接合品質の確認を機械によって自動的に行うことができ、接合品質の確認を高精度かつ効率的に行うことができる。
さらに、上記目的を達成するための本発明にかかる接合品質確認装置は、超音波を用いて接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認装置であって、接合された部材の物理特性情報および接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認情報を記憶するデータベースと、前記物理特性情報および前記接合品質確認情報に基づいて、接合された部位に大きな応力を加えることができる加振位置を演算する加振位置演算手段と、前記加振位置に前記部材を位置決めする位置決め手段と、前記接合品質確認情報に基づいて、前記加振位置を加振する加振手段と、を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明にかかる他の接合品質確認装置は、超音波を用いて接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認装置であって、接合された部材の物理特性情報および接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認情報を記憶するデータベースと、前記物理特性情報および前記接合品質確認情報に基づいて、接合された部位に大きな応力を加えることができる加振周波数を演算する加振周波数演算手段と、前記接合品質確認情報に基づいて、特定の加振位置に前記部材を位置決めする位置決め手段と、前記接合品質確認情報に基づいて、前記特定の加振位置を前記加振周波数で加振する加振手段と、を有することを特徴とする。
これらの装置を用いることにより、接合された部位には大きな応力を人手によらずに加えることができるので、接合品質の確認を機械によって自動的に行うことができ、接合品質の確認を高精度かつ効率的に行うことができる。
以上のような構成を有する本発明は、加振位置または加振周波数を最適なものとすることによって、機械によって信頼性の高い検査が可能になり厳密な検査を実施することができる。また、この検査を人手によらずに機械によってすることができるので、接合品質の確認の自動化が可能となり検査効率を向上させることができる。
以下に、本発明にかかる接合品質確認方法およびその装置について、その動作の詳細を図面に基づいて説明する。
本発明にかかる接合品質確認装置は、超音波を用いて既に接合されている部位の接合品質を機械によって確認できるようにし効率的な検査が自動的に行えるようにしている。
図1は、本発明にかかる接合品質確認装置の概略構成を示すブロック図である。
接合品質確認装置は、データベース10、入力装置15、制御装置20、ワーク位置決め装置30および超音波接合機40から構成される。
データベース10は、制御装置20が各種の演算を行うために必要な、接合の対象となる部材の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含む物理特性情報、および、接合された部位の位置(打点位置)と、超音波接合時に打点位置に与える振動の振動周波数、打点位置の接合品質確認時に加振位置に与える振動の加振周波数、打点位置および加振位置に与える振動の最大振動振幅ξ、加圧力および加振時間を含む接合品質確認情報を記憶している。
入力装置15は、上記部材の材質などの物理特性情報および接合品質確認情報を手入力するために設けられているものであり、外部装置として機能する。
制御装置20は、データベース10に記憶されているまたは入力装置15から入力された物理特性情報および接合品質確認情報に基づいて、超音波接合時の打点位置、その打点位置に大きな応力を加えることができる加振位置を演算する。なお、この場合、制御装置20は加振位置演算手段として機能する。
ワーク位置決め装置30は位置決め手段として機能するものであって、制御装置20によって演算された打点位置または加振位置に被接合物である平板Bを位置決めする。
超音波接合機40は、超音波接合時には打点位置で部材同士を超音波接合するための機械として、また、接合品質確認時には加振手段として機能するものであって、超音波接合時には制御装置20から出力された振動周波数、加圧力、加振時間に基づいて打点位置に所望の振動を与えて部材同士を超音波接合し、接合品質確認時には制御装置20から出力された接合品質確認情報、すなわち加振周波数、加圧力、加振時間に基づいて加振位置を加振して打点位置に所望の応力を加える。
超音波接合機40は概略図2に示すような構造を有している。超音波接合機40は、超音波接合時には金属製の平板Aと平板Bとを重ねた状態で打点位置にセットする一方、接合品質確認時には平板Bのみを加振位置にセットするアンビル41と、振動手段42によって超音波振動する増幅用ホーン43と、増幅用ホーン43の下端部に着脱自在に取り付けられたチップ44とを有している。
アンビル41は図示しない基台上に堅固に取り付けられている。振動手段42は増幅用ホーン43に図示水平方向の超音波振動を与えるものであって、高周波電源45で振動する振動子46を備えている。増幅用ホーン43は図示しない加圧手段によって図示垂直方向の加圧力をチップ44に与える。高周波電源45の周波数は図1に示した制御装置20の指令によって変更することができる。
超音波接合時、超音波接合される平板AとBは、アンビル41上で打点位置54をチップ44によって加圧される。この状態で増幅用ホーン43が所定の振動周波数(たとえば19.5KHz)で超音波振動を起こすと、チップ44が加圧力を受けている状態で水平方向に振動する。この振動によって平板AとBの金属原子が拡散され、さらに再結晶することによってチップ44の間に位置している部分が機械的に接合される。すなわち、打点位置54の超音波接合が行われる。
一方、接合品質確認時、平板Bは制御装置20によって演算されたアンビル41上の加振位置56に位置決めされチップ44によって加圧される。この状態で増幅用ホーン43が加振周波数(たとえば19.5KHz)で超音波振動を起こすと、チップ44が加圧力を受けている状態で水平方向に振動する。この振動が平板Bを伝わって打点位置54には接合品質が判断できる程度の大きな応力(接合品質基準として定められている程度の応力)が加えられる。この振動を加振時間だけ与え続け、打点位置54の接合が剥がれなければ接合品質は良好であると判断する。
図3は、本実施の形態で接合品質確認を行う扁平型電池の概略構成を示す図である。図に示される扁平型電池50の内部には図示されていない電池要素が収容され、その外側をラミネートフィルム51で覆ったものである。電池要素からは正極端子52と負極端子53が引き出されている。電池要素の周囲は熱融着によって封止され、外部からの水分などの浸入を防止している。
本実施の形態では、図3および図4に示したように異なる材質の部材同士を超音波接合する。具体的には、打点位置54において正極端子52と電圧検出用のファストン端子55とを接合する。なお、ファストン端子55は真鍮製の平板Aであり、正極端子52はアルミニウム製の平板Bである。本発明では、打点位置54における接合品質が良好であるか否かを、加振位置56を所定の加振周波数で加振することによって確認する。
接合品質確認時には、加振位置56が加振されるが、加振位置56に与えられている超音波振動は正極端子52を介して接合済みの打点位置54に与えられる。打点位置54と加振位置56との距離、加振周波数、振幅が適切であれば、打点位置54に対して大きな応力を与えることができる。打点位置54に接合品質を確認することができる程度の大きな応力をかけることができれば、接合品質の確認を人手によらずに機械に行わせることができる。
これを実現するため、本実施の形態では、加振周波数を19.5KHz、その振幅を31.2μmとし、打点位置54と加振位置56との距離を69mmとしている。
次に、本実施の形態において、加振の振幅を31.2μmとし、加振位置56を打点位置54から69mm離れた位置とした根拠を説明する。
一般に、断面が一様な棒状の長板の弾性体にその一端から振動を与え、その長さ方向に縦振動の半波長共振状態とした場合、弾性体の長さ方向をX軸に取ると、x位置における長さ方向の振動振幅ξ(x)は、
ξ(x)=ξsinωt・coskx
ξ:最大振動振幅、ω:角周波数、k:波長定数(ω/c)、c:弾性体の音速
との式で表される。
また、振動歪δ(x)は振動振幅の位置的関数であるため、ξ(x)をxで変微分することによって算出され、振動歪δ(x)は、
δ(x)=δsinωt・sinkx
δ=−ξk:最大振動歪
との式で表される。
x位置における振動応力T(x)は、弾性体のヤング率をEとすると振動歪にヤング率Eを乗じたものとなるので、
T(x)=Eδsinωt・sinkx
との式で表される。
これらの式で最終的に得られた振動応力T(x)は長板を直接的に伝わる振動によって打点位置54に加わる応力である。実際には、この直接的な振動に加えて、打点位置54には長板の端面で反射して間接的に伝わる振動の応力も加わる。しかしながら、反射による振動の間接的な応力は伝達距離が長くなるため直接的な応力に比べると非常に小さな応力であり、振動応力T(x)は上記の式で近似しても差し支えない。
さらに、弾性体の音速をcとした場合、応力の時間変動が最大となるのは
t=(n+1/2)π/ω n:整数
の時であるので、
T(x)=Eδsinkx=Eξksinkx
との式で表される。
一方、品質上の要求から接合位置に求められる引張り強さをTqとすると、
Tq=Eξksinkx
との式で表される。したがって、加振位置56を加振することによって打点位置54に大きな応力を与えるためには、この式を満たすようにξ、f、xの値を決定すればよいことになる。
図5は加振位置56からどのようにして長板上を振動が伝播し応力がかかっていくかを示した図である。加振位置56を加振すると、長板上に加振位置56で加えられた振動の周波数と長板の材質の振動伝播特性に応じた、図示実線で示したような波長λの波がサイン波状の振動が伝播する。これとともに長板上の各位置において図示点線で示したようなサイン波状に分布した応力がかかる。これらの波形から、応力波形が振動波形よりもλ/4位相がずれていることがわかる。また、加振位置56からλ/4離れた位置の応力が最も大きくなることがわかる。
打点位置からλ/4離れた位置には、上記の式で演算される振動応力T(λ/4)の大きさの最大の応力がかかることになる。このため、図6に示すように、加振位置56を打点位置54からλ/4離れた位置に設定すれば、打点位置54に大きな応力を加えることができ、この応力によって接合品質を確認することができる。
本実施の形態では加振位置56を打点位置54からちょうどλ/4離れた位置に設定している。上述のように、超音波接合機40の加振周波数fを19.15KHzとすると、正極端子52を構成する金属であるアルミニウムの縦波の音速cは5360m/secであるので、まず、振動波形の波長λを求めると、λ=2π/k=2π・c/w=c/f=275mmとなる。このとき、
Tq=Eξksinkx=Eξksinπ/2=Eξ2πf/cが成立するξを求めると、
アルミニウムのヤング率E=7.0×1010[N/m]であるので、
ξ=Tq・c/2πfE=32.1μ/m
したがって、λ/4は、打点位置54から69mmとなり、振幅は32.1μ/mとなる。このため、本実施の形態では加振位置56を打点位置54から69mm離れた位置に設定しているのである。以上の演算は、制御装置20が行い、演算された加振位置56への扁平型電池50の位置決めはワーク位置決め装置30が行う。
上記の例では加振周波数fを一定とし、打点位置54と加振位置56との距離xを調整することによって打点位置54に大きな応力がかかるようにしたが、距離xを一定とし加振周波数fを調整することによって打点位置54に大きな応力がかかるようにしても良い。つまり、加振周波数fの波長の1/4の距離(λ/4)が打点位置54と加振位置56との距離に一致するように加振周波数を決めればよい。この手法を用いれば、加振位置56として設定すべき場所を超音波溶接機40のチップ44で加圧できないような場合であっても、加振周波数fを調整することによって都合の良い場所を加振位置56に設定することができる。
この場合、データベース10には、制御装置20が各種の演算を行うために必要な、接合の対象となる部材の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含む物理特性情報、および、接合された部位の位置(打点位置)と、加振位置、超音波接合時に打点位置に与える振動の振動周波数、打点位置および加振位置に与える振動の最大振動振幅ξ、加圧力および加振時間を含む接合品質確認情報を記憶させておく必要がある。また、この場合の制御装置20は加振周波数演算手段として機能することになる。
たとえば、加振位置56を打点位置54から50mm離れた位置に設定したとすれば、上記式により加振周波数fは26.4KHzとなる。
上記のようにして打点位置54に、打点の引っ張り強さに応じた応力をかけることができるようにすれば、打点位置54の超音波接合が終了してから即座にその打点位置54の接合品質を確認することがかかるので、接合品質確認のための工数を大幅に削減することができ、大量生産ラインでも本発明の適用が可能になる。さらにドライバーの先端部分を差し込むことが困難な形状の電池でも容易に接合品質の確認を行うことができるようになる。
図7は本発明にかかる接合品質確認方法の手順を示すフローチャートである。この方法は図1に示した接合品質確認装置によって実施される。
まず、制御装置20はデータベース10から、アルミニウム製の平板Bである正極端子52の物理特性情報を取得する。同時に、打点位置54の超音波接合と加振位置56での加振を行うために必要な超音波接合情報を取得する。物理特性情報は、打点位置54において真鍮製のファストン端子55とアルミニウム製の正極端子52との超音波接合を行うために必要な情報であり、材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含む情報である。つまり、平板の材質やその形状、厚み、幅、奥行きなどの寸法別にヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性(縦波の伝播速度)である。超音波接合情報は、打点位置54の位置と、加振位置、加振周波数f、最大振動振幅ξ、加圧力および加振時間である。
なお通常これらの情報はすべてデータベース20に記憶されているが、入力装置15から作業者が手入力をする場合や生産管理装置などの外部装置から取得する場合もある。この場合には制御装置20は入力装置15または外部装置から物理特性情報を取得することになる(S1)。
ワーク位置決め装置30は、制御装置20から打点位置の位置情報を取得して、正極端子52と電圧検出用のファストン端子55(図3参照)をアンビル41上(図2参照)でその位置に位置決めする。超音波接合機40の増幅用ホーン43が下降してチップ44がアンビル41との間で正極端子52と電圧検出用のファストン端子55を所望の加圧力で挟み込むと、振動子46が作動して増幅用ホーン43が所望の振動周波数で超音波振動を起こし、打点位置での接合が開始される。接合時間だけ超音波振動が継続されると打点位置の超音波接合が終了する(S2)。
次に、制御装置20は、データベース10から取得したアルミニウム製の平板Bである正極端子52の物理特性情報、すなわち材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性に基づいて上記のような演算を行い、接合品質確認時に、打点位置54に品質基準となる引っ張り強さと同程度の応力を与えることができる加振位置56を演算する。具体的には、加振位置56を打点位置54から加振周波数に基づく振動波形の波長のλ/4離れた位置に設定する(S3)。
制御装置20は、演算された加振位置56をワーク位置決め装置30に出力し、ワーク位置決め装置30は、この加振位置56に基づいて正極端子52(図3参照)をアンビル41上(図2参照)でその位置に位置決めする。超音波接合機40の増幅用ホーン43が下降してチップ44がアンビル41との間で正極端子52を所望の加圧力で挟み込むと、振動子46が作動して増幅用ホーン43が加振周波数で超音波振動を起こし、打点位置の接合品質の確認が開始される。接合時間だけ超音波振動が継続され、打点位置がはがれなければ溶接品質はOK、剥がれたら溶接品質はNGと判断される(S4)。
以上のように、本発明によれば、加振位置または加振周波数を最適なものとすることによって、機械によって信頼性の高い検査が可能になり厳密な検査を実施することができる。また、この検査を人手によらずに機械によってすることができるので、検査効率を向上させることができる。
本発明を用いれば、接合部位に対する高精度の検査を効率的に行うことができるので、あらゆる分野の接合品質確認検査に応用することができる。
本発明にかかる接合品質確認装置の概略構成を示すブロック図である。 加振手段として機能する超音波接合機の概略構成を示す図である。 本実施の形態で接合品質確認が行われる扁平型電池の概略構成を示す図である。 加振位置の説明に供する図である。 加振位置を設定するための原理説明に供する図である。 加振位置を設定するための原理説明に供する図である。 本発明にかかる接合品質確認方法の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 データベース、
15 入力装置、
20 制御装置、
30 ワーク位置決め装置、
40 接合品質確認機、
41 アンビル、
42 振動手段、
43 増幅用ホーン、
44 チップ、
45 高周波電源、
46 振動子、
50 扁平型電池、
51 ラミネートフィルム、
52 正極端子、
53 負極端子、
54 打点位置、
55 ファストン端子、
56 加振位置、
A、B 平板。

Claims (14)

  1. 超音波を用いて接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認方法であって、
    接合された部材の物理特性情報および接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認情報を取得する段階と、
    前記物理特性情報および前記接合品質確認情報に基づいて、接合された部位に大きな応力を加えることができる加振位置を演算する段階と、
    前記接合品質確認情報に基づいて、演算された加振位置を加振する段階と、
    を含むことを特徴とする接合品質確認方法。
  2. 超音波を用いて接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認方法であって、
    接合された部材の物理特性情報および接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認情報を取得する段階と、
    前記物理特性情報および前記接合品質確認情報に基づいて、接合された部位に大きな応力を加えることができる加振周波数を演算する段階と、
    前記接合品質確認情報に基づいて、特定の加振位置を演算された加振周波数で加振する段階と、
    を含むことを特徴とする接合品質確認方法。
  3. 前記物理特性情報は、部材の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含み、これらの物理特性情報はデータベースとして記憶手段に記憶されているものを用いるか、または外部装置から入力されたものを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の接合品質確認方法。
  4. 前記接合品質確認情報は、接合された部位の位置と、加振周波数、最大振動振幅ξ、加圧力および加振時間を含み、これらの接合品質確認情報はデータベースとして記憶手段に記憶されているものを用いるか、または外部装置から入力されたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の接合品質確認方法。
  5. 前記接合品質確認情報は、接合された部位の位置と、加振位置、最大振動振幅ξ、加圧力および加振時間を含み、これらの接合品質確認情報はデータベースとして記憶手段に記憶されているものを用いるか、または外部装置から入力されたものを用いることを特徴とする請求項2に記載の接合品質確認方法。
  6. 前記加振位置は、
    Tq=Eξksinkx
    Tq:接合された部位に求められる引張り強さ
    E:部材のヤング率
    ξ:最大振動振幅、
    k:部材の波長定数(ω/c)=2πf/c
    x:接合された部位と加振位置との距離
    で表される式のE、ξ、kの値を前記物理特性情報および前記接合品質確認情報から取得し、前記Tqの値が最大となるxを求めることによって演算することを特徴とする請求項1に記載の接合品質確認方法。
  7. 前記加振周波数は、
    Tq=Eξksinkx
    Tq:接合された部位に求められる引張り強さ
    E:部材のヤング率
    ξ:最大振動振幅、
    k:部材の波長定数(ω/c)=2πf/c
    x:接合された部位と加振位置との距離
    で表される式のE、ξの値および加振位置を前記物理特性情報および前記接合品質確認情報から取得し、前記Tqの値が最大となるkを求めることによって演算することを特徴とする請求項2に記載の接合品質確認方法。
  8. 超音波を用いて接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認装置であって、
    接合された部材の物理特性情報および接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認情報を記憶するデータベースと、
    前記物理特性情報および前記接合品質確認情報に基づいて、接合された部位に大きな応力を加えることができる加振位置を演算する加振位置演算手段と、
    前記加振位置に前記部材を位置決めする位置決め手段と、
    前記接合品質確認情報に基づいて、前記加振位置を加振する加振手段と、
    を有することを特徴とする接合品質確認装置。
  9. 超音波を用いて接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認装置であって、
    接合された部材の物理特性情報および接合された部位の接合品質を確認するための接合品質確認情報を記憶するデータベースと、
    前記物理特性情報および前記接合品質確認情報に基づいて、接合された部位に大きな応力を加えることができる加振周波数を演算する加振周波数演算手段と、
    前記接合品質確認情報に基づいて、特定の加振位置に前記部材を位置決めする位置決め手段と、
    前記接合品質確認情報に基づいて、前記特定の加振位置を前記加振周波数で加振する加振手段と、
    を有することを特徴とする接合品質確認装置。
  10. 前記物理特性情報は、部材の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含むことを特徴とする請求項8または9に記載の接合品質確認装置。
  11. 前記接合品質確認情報は、接合された部位の位置と、加振周波数、最大振動振幅ξ、加圧力および加振時間を含むことを特徴とする請求項8に記載の接合品質確認装置。
  12. 前記接合品質確認情報は、接合された部位の位置と、加振位置、最大振動振幅ξ、加圧力および加振時間を含むことを特徴とする請求項9に記載の接合品質確認装置。
  13. 前記加振位置演算手段は、
    前記加振位置を、
    Tq=Eξksinkx
    Tq:接合された部位に求められる引張り強さ
    E:部材のヤング率
    ξ:最大振動振幅、
    k:部材の波長定数(ω/c)=2πf/c
    x:接合された部位と加振位置との距離
    で表される式のE、ξ、kの値を前記物理特性情報および前記接合品質確認情報から取得し、前記Tqの値が最大となるxを求めることによって演算することを特徴とする請求項8に記載の接合品質確認装置。
  14. 前記加振周波数演算手段は、
    前記加振周波数を、
    Tq=Eξksinkx
    Tq:接合された部位に求められる引張り強さ
    E:部材のヤング率
    ξ:最大振動振幅、
    k:部材の波長定数(ω/c)=2πf/c
    x:接合された部位と加振位置との距離
    で表される式のE、ξの値および加振位置を前記物理特性情報および前記接合品質確認情報から取得し、前記Tqの値が最大となるkを求めることによって演算することを特徴とする請求項9に記載の接合品質確認装置。
JP2004174260A 2004-06-11 2004-06-11 接合品質確認方法およびその装置 Expired - Fee Related JP4360279B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004174260A JP4360279B2 (ja) 2004-06-11 2004-06-11 接合品質確認方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004174260A JP4360279B2 (ja) 2004-06-11 2004-06-11 接合品質確認方法およびその装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005351806A JP2005351806A (ja) 2005-12-22
JP4360279B2 true JP4360279B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=35586411

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004174260A Expired - Fee Related JP4360279B2 (ja) 2004-06-11 2004-06-11 接合品質確認方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4360279B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005351806A (ja) 2005-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3078231B2 (ja) 超音波振動接合装置
CN103418906B (zh) 具有薄膜传感器的振动焊接系统
KR101636247B1 (ko) 초음파 용접 품질 판단 장치 및 방법
US20070257087A1 (en) Ultrasonic press using servo motor with integrated linear actuator
EP1097869A1 (en) Ultrasonic sealer
US20230022156A1 (en) Automated ultrasonic press systems and methods for welding physically variant components
US20100176184A1 (en) Ultrasonic welding using amplitude profiling
CN100594088C (zh) 有一个装在支座内的传感器的超声换能器
Kang et al. Dynamic stress analysis of battery tabs under ultrasonic welding
JP2019053009A (ja) 超音波疲労試験機用治具
Asami et al. Ultrasonic welding of dissimilar metals by vibration with planar locus
JP2008142739A (ja) 超音波接合装置およびその制御方法、並びに超音波接合の接合検査装置およびその接合検査方法
JP2021527580A (ja) 所定の溶着強度との相関関係に基づいてそれに関連する溶融層厚さを特定する方法
CN102421562A (zh) 人机工程学焊头
JP4360279B2 (ja) 接合品質確認方法およびその装置
JP5038989B2 (ja) 超音波金属接合機
JP4625892B2 (ja) 超音波接合方法およびその装置
JP6673634B2 (ja) 超音波接合方法
CN106862463A (zh) 冲铆装置和利用辅助冲制力的振动进行冲压铆接的冲铆方法
JP2005349450A (ja) 超音波接合方法およびその装置
JP2005349449A (ja) 超音波接合方法およびその装置
JP4102596B2 (ja) 超音波溶着装置
JP2002011582A (ja) 超音波金属接合装置および超音波金属接合方法
JP2013010144A (ja) 棒状締結材の挿入方法
JP6957054B1 (ja) リベット接合方法及び接合処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070607

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090721

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090803

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees