JP2005349450A - 超音波接合方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 信頼性の高い超音波接合を可能とし厳密な検査を省略する。
【解決手段】 複数の部材を超音波接合するための超音波接合方法であって、各部材を構成する材料の物理特性情報および超音波接合情報を取得し(S1)、超音波接合情報に基づいて第1打点の超音波接合を行い(S2)、あらかじめ定められている接合強度基準値以上の応力を前記第1打点に与えないようにするために、第2打点の超音波接合時に用いる超音波の最適振動周波数を、材料の物理特性情報および超音波接合情報に基づいて演算し(S3)、超音波接合情報および前記最適振動周波数に基づいて前記第2打点の超音波接合を行う(S4)。
【選択図】 図5

Description

本発明は、第1打点に加わる応力を小さくするための第2打点の振動周波数を演算することができる超音波接合方法およびその装置の提供を目的とする。
近年、環境意識の高まりを受けて、自動車の動力源を、化石燃料を利用するエンジンから電気エネルギーを利用するモータに移行しようとする動きがある。このため、モータの電力源となる電池の技術も急速に発展しつつある。
自動車には、小型軽量で、大きな電力を頻繁に充放電可能な、耐震動性、放熱性に優れた電池の搭載が望まれる。この要望を受けて、近年では扁平形の単電池を多数直列に接続してなる組電池が開発されている。
組電池を製造する場合、生産性を向上させるためには単電池同士の接合を、たとえば下記特許文献1に示すように溶接によって行うことが望ましい。ところが、扁平形の単電池の場合、単電池の熱容量が小さく、また、単電池の構造自体も熱には十分な強さを持たない構造となっているため、最近では、たとえば下記特許文献2に示すように、あまり温度を上げることなく溶接できる超音波接合を用いて単電池同士の接合を行っている。
特開2002−141051号公報 特開2002−96180号公報
しかしながら、複数の部材を接合するために、これらの部材に対して1台の超音波接合機で超音波接合する場合には、最初の打点の接合強度が接合強度基準値を満たしていたとしても、次の打点の超音波接合時の振動が最初の打点に加わることによって最初の打点には応力がかかり、この応力が最初の打点の接合強度を低下させることがある。
自動車のような走行中に大きな振動が加わるものに対して搭載される電池にとっては、接合強度の不良は後発的な故障原因となりうるので、検査工程で厳密な検査(全数検査)を行い、このような電池が搭載されないようにしている。
一方、上記のような不具合を解消するためには、同時に複数打点の超音波接合を行えば良いが、この場合、同時に超音波接合を行う箇所数と同一台数の超音波接合機を設置する必要があるため、設備コスト、設置面積ともに大きなものとなる。
本発明は、上記のような従来の技術の問題点を解消するために成されたものであり、第1打点に加わる応力を小さくするための第2打点の振動周波数を演算し、その振動周波数で第2打点を超音波接合することによって信頼性の高い超音波接合ができるようにし、厳密な検査を省略することができる超音波接合方法およびその装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明にかかる超音波接合方法は、複数の部材を超音波接合するための超音波接合方法であって、各部材を構成する材料の物理特性情報および超音波接合情報を取得する段階と、前記超音波接合情報に基づいて第1打点の超音波接合を行う段階と、あらかじめ定められている接合強度基準値以上の応力を前記第1打点に与えないようにするために、第2打点の超音波接合時に用いる超音波の最適振動周波数を、前記材料の物理特性情報および超音波接合情報に基づいて演算する段階と、前記超音波接合情報および前記最適振動周波数に基づいて前記第2打点の超音波接合を行う段階と、を含むことを特徴とする。
上記の手順により、第2打点を超音波接合する際の振動周波数は、第1打点に対して接合強度基準値以上の応力を与えない振動周波数となるので、第1打点に与える悪影響を抑えつつ第2打点を接合することができる。
また、上記目的を達成するための本発明にかかる超音波接合装置は、複数の部材を超音波接合するための超音波接合装置であって、各部材を構成する材料の物理特性情報および超音波接合情報を記憶するデータベースと、前記超音波接合情報に基づいて第1打点位置と第2打点位置との距離を演算するとともに、前記材料の物理特性情報および演算された当該距離に基づいて、あらかじめ定められている接合強度基準値以上の応力を前記第1打点に与えないようにするために、第2打点の超音波接合時に用いる超音波の最適振動周波数を演算する最適振動周波数演算手段と、前記超音波接合情報に基づいて前記第1打点位置を超音波接合する一方、前記超音波接合情報および前記最適振動周波数を用いて前記第2打点位置を超音波接合する超音波接合手段と、を有することを特徴とする。
上記の構成から、最適振動周波数演算手段は、第2打点を超音波接合する際の振動周波数として、第1打点に対して接合強度基準値以上の応力を与えない振動周波数を演算するので、超音波接合手段は第1打点に与える悪影響を抑えつつ第2打点を接合することができる。
以上のような構成を有する本発明は、第2打点を超音波接合する際に用いる振動周波数を、第1打点に対して接合強度基準値以上の応力を与えない振動周波数とすることができるので、信頼性の高い超音波接合が可能になり、厳密な検査を省略することができて生産効率も向上する。
以下に、本発明にかかる超音波接合方法およびその装置について、その動作の詳細を[実施の形態1]と[実施の形態2]に分けて、図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
本実施の形態にかかる超音波接合装置は、複数の部材を打点ごとに異なる部材同士で超音波接合するものであって、本実施の形態では、複数の部材をすべて材質の異なるA、B、Cの3枚の平板として、また、超音波接合の対象となる第1打点はAとBの部材同士を接合するために行われ、その第2打点はBとCの部材同士を接合するために行われるものとして説明する。
図1は、本発明にかかる超音波接合装置の概略構成を示すブロック図である。
超音波接合装置は、データベース10、入力装置15、制御装置20、ワーク位置決め装置30および超音波接合機40から構成される。
データベース10は、制御装置20が各種の演算を行うために必要な、A、B、Cの平板それぞれを構成する材料の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含む物理特性情報、および超音波接合を行う際の第1打点および第2打点の位置情報、第1打点の振動周波数、加圧力および接合時間を含む超音波接合情報を記憶している。
入力装置15は、上記材料の物理特性情報および超音波接合情報を手入力するために設けられている。
制御装置20は、データベース10に記憶されているまたは入力装置15から入力された超音波接合情報に基づいて第1打点位置と第2打点位置との距離を演算するとともに、データベース10に記憶されているまたは入力装置15から入力された物理特性情報および演算された当該距離に基づいて、超音波接合時に第1打点に接合強度基準値(あらかじめ定められている)以上の応力を与えないようにするための第2打点における最適な振動周波数を演算する。なお、制御装置20は最適振動周波数演算手段として機能する。
ワーク位置決め装置30は、制御装置20によって演算された第1打点位置と第2打点位置にA、B、Cの3枚の平板を一体として位置決めする。
超音波接合機40は超音波接合手段として機能するものであって、制御装置20から出力された超音波接合情報に基づいて前記第1打点位置を超音波接合する一方、超音波接合情報および最適振動周波数を用いて第2打点位置を超音波接合する。
超音波接合機40は概略図2に示すような構造を有している。超音波接合機40は、被接合物となる金属製の平板Aと平板Bとを重ねた状態でセットされるアンビル41と、振動手段42によって超音波振動する増幅用ホーン43と、増幅用ホーン43の下端部に着脱自在に取り付けられたチップ44とを有している。
アンビル41は図示しない基台上に堅固に取り付けられている。振動手段42は増幅用ホーン43に図示水平方向の超音波振動を与えるものであって、高周波電源45で振動する振動子46を備えている。増幅用ホーン43は図示しない加圧手段によって図示垂直方向の加圧力をチップ44に与える。
超音波接合時、超音波接合される平板AとBは、図示するようにアンビル41上でチップ44によって加圧される。この状態で増幅用ホーン43が超音波振動を起こすと、チップ44が加圧力を受けている状態で水平方向に振動する。この振動によって平板AとBの金属原子が拡散され、さらに再結晶することによってチップ44の間に位置している部分が機械的に接合される。
図3は、本実施の形態で超音波接合が行われる扁平型電池の概略構成を示す図である。図に示される扁平型電池50A、50Bは同一タイプの扁平型電池であって、その内部には図示されていない電池要素が収容され、その外側をラミネートフィルム51A、51Bで覆ったものである。電池要素からは正極端子52A、52Bと負極端子53A、53Bが引き出されている。電池要素の周囲は熱融着によって封止され、外部からの水分などの浸入を防止している。
本実施の形態では、図3および図4に示したように、複数の部材を打点ごとに異なる部材同士で超音波接合する。具体的には、まず第1打点位置54で負極端子53Bと電圧検出用のファストン端子55とを接合し、次に第2打点位置57で負極端子53Bと正極端子52Aとを接合する。なお、ファストン端子55は真鍮製の平板Aであり、負極端子53Bは銅製の平板Bであり、正極端子52Aはアルミニウム製の平板Cである。
したがって、第2打点位置57の超音波接合を行うときには、第2打点位置57に与えられている超音波振動が負極端子53Bと正極端子52Aを介して接合済みの第1打点位置54に与えられることになり、この超音波振動が場合によっては第1打点位置54の接合強度を低下させる原因となる。本発明では、第2打点位置57の超音波振動が第1打点位置54の接合強度に悪影響を与えないように、第2打点位置57を超音波接合する際の最適な振動周波数を演算し、演算した振動周波数を用いて第2打点の超音波接合を行うようにしている。たとえば、本実施の形態の場合、図3および図4に示すように、第1打点位置54と第2打点位置57との距離xを40mmとしているので、第2打点の最適な振動周波数は24.8KHzに設定している。
次に、本実施の形態において、第2打点の振動周波数を24.8KHzに設定した根拠を説明する。
一般に、断面が一様な棒状の長板の弾性体を、その一端から振動を与えてその長さ方向の縦振動の半波長共振状態にした場合、弾性体の長さ方向をX軸に取ると、x位置における長さ方向の振動振幅ξ(x)は、
ξ(x)=ξsinωt・coskx
ξ:最大振動振幅、ω:角周波数、k:波長定数(ω/c)、弾性体の音速
との式で表される。
また、振動歪δ(x)は振動振幅の位置的関数であるため、ξ(x)をxで変微分することによって算出され、振動歪δ(x)は、
δ(x)=δsinωt・sinkx
δ=−ξk:最大振動歪
との式で表される。
x位置における振動応力T(x)は、弾性体のヤング率をEとすると振動歪にヤング率Eを乗じたものとなるので、
T(x)=Eδsinωt・sinkx
との式で表される。
本実施の形態では第1打点位置54と第2打点位置57との距離xは一定(たとえばL)であるので、上式は、
T(L)=Eδsinωt・sinkL
と変形することができる。
この式の値が最小となる振動周波数fは、
f=(n/2+1/4)・c/L …式1
c:部材の縦波の音速
n:負でない整数(0、1、2、…)
との式で表される。
前述のように、第1打点と第2打点との間の距離は40mmに設定されており、負極端子53Bを構成する金属である銅の縦波の音速cは3960m/secであるので、n=0として式1を計算すると、1/4×3960/0.04=24.8KHzとなる。以上の演算は制御装置20が行う。このようにして、本実施の形態では第2打点を超音波溶接するための振動周波数として24.8KHzの周波数を設定しているのである。このような周波数を用いて超音波溶接を行えば、第2打点の超音波接合時に第1打点に加わる応力を抑制することができ、第1打点の接合不良を回避することができる。
本実施の形態では、振動周波数を24.8KHzに設定したが、この振動周波数は第1打点にかかる応力が接合強度基準値よりも十分に小さい値を保てる範囲であれば、ある程度の範囲の周波数が許容される(たとえば24.8KHz±10%程度)。
長板の第2打点を超音波接合する場合、長板を直接的に伝わる振動によって第1打点に加わる応力が、設定されている接合強度基準値よりも小さいことが要求される。第2打点の超音波接合によって第1打点に加わる応力が接合強度基準値を大きく超えると、第1打点の接合強度が低下し、少なからず接合品質を劣化させることになるからである。上記の式で求められた振動周波数で第2打点の超音波接合を行うと、第1打点に与える応力を最小にすることができ、その応力は接合強度基準値よりも十分に小さくなるので、信頼性の高い接合をすることができるようになる。
図5は本発明にかかる超音波接合方法の手順を示すフローチャートである。この方法は図1に示した超音波接合装置によって実施される。
まず、制御装置20はデータベース10から、銅製の平板Bである負極端子53Bとアルミニウム製の平板Cである正極端子52Aの物理特性情報を取得する。同時に、第1打点の超音波接合と第2打点の超音波接合を行うために必要な超音波接合情報を取得する。物理特性情報は、前述の第2打点の最適な振動周波数を演算するために必要な情報であり、平板の材質やその振動伝播特性(縦波の伝播速度)である。超音波接合情報は、第1打点の位置情報、第2打点の位置情報、第1打点の振動周波数、各打点の加圧力および接合時間である。
なお通常これらの情報はすべてデータベース20に記憶されているが、入力装置15から作業者が手入力をする場合や生産管理装置などの外部装置から取得する場合もある。この場合には制御装置20は入力装置15または外部装置から物理特性情報を取得することになる(S1)。
ワーク位置決め装置30は、制御装置20から第1打点位置の位置情報を取得して、負極端子53Bと電圧検出用のファストン端子55(図3参照)をアンビル41上(図2参照)でその位置に位置決めする。超音波接合機40の増幅用ホーン43が下降してチップ44がアンビル41との間で負極端子53Bと電圧検出用のファストン端子55を所望の加圧力で挟み込むと、振動子46が作動して増幅用ホーン43が所望の振動周波数(通常は19.5KHz)で超音波振動を起こし、第1打点の接合が開始される。接合時間だけ超音波振動が継続されると第1打点の超音波接合が終了する(S2)。
次に、制御装置20は、データベース10から取得した銅製の平板Bである負極端子53Bの物理特性情報、すなわち材質および振動伝播特性に基づいて上記のような演算を行い、超音波接合時に、第1打点にあらかじめ定められている、接合強度基準値以上の応力を前記第1打点に与えないようにするために、第2打点の超音波接合時に用いる超音波の最適振動周波数を演算する(S3)。
制御装置20は、第2打点位置の位置情報を取得して、負極端子53Bと正極端子52A(図3参照)をアンビル41上(図2参照)でその位置に位置決めする。超音波接合機40の増幅用ホーン43が下降してチップ44がアンビル41との間で負極端子53Bと正極端子52Aを所望の加圧力で挟み込むと、演算された最適振動周波数(上記の場合24.8KHz)で振動子46が作動して増幅用ホーン43が超音波振動を起こし、第2打点の接合が開始される。接合時間だけ超音波振動が継続されると第2打点の超音波接合が終了する(S4)。
以上のように、本実施の形態によれば、第1打点に対して接合強度基準値以上の応力を与えない振動周波数で第2打点の超音波接合をすることができるので、信頼性の高い超音波接合が可能になり、厳密な検査を省略することができて生産効率も向上する。
[実施の形態2]
本発明にかかる超音波接合装置は、複数の部材同士を接合するためにこれらの部材の異なる位置を超音波接合するものであって、本実施の形態では、複数の部材を材質の異なるB、C2枚の平板として、また、超音波接合の対象となる第1打点と第2打点はBとCの部材同士を異なる位置で接合するために行われるものとして説明する。
本実施の形態の超音波接合装置は、実施の形態1で説明した超音波接合装置と同一の構成を有している。ただし、本実施の形態においては、データベース10は、制御装置20が各種の演算を行うために必要な、B、Cの平板それぞれを構成する材料の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含む物理特性情報、および超音波接合を行う際の第1打点および第2打点の位置情報、第1打点の振動周波数、加圧力および接合時間を含む超音波接合情報を記憶しており、ワーク位置決め装置30は、制御装置20によって演算された第1打点位置と第2打点位置にB、Cの2枚の平板を一体として位置決めするものである。
図6は、本実施の形態で超音波接合が行われる扁平型電池の概略構成を示す図である。図に示される扁平型電池50A、50Bは実施の形態1で説明したものと同一の構造のものであるのでその詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、図6および図7に示したように、複数の部材の異なる位置を超音波接合する。具体的には、まず第1打点位置54で負極端子53Bと正極端子52Aの片側(図示右側)を接合し、次に第2打点位置57で負極端子53Bと正極端子52Aの他方側(図示左側)を接合する。なお、負極端子53Bは銅製の平板Bであり、正極端子52Aはアルミニウム製の平板Cである。
したがって、第2打点位置57の超音波接合を行うときには、第2打点位置57に与えられている超音波振動が負極端子53Bと正極端子52Aを介して接合済みの第1打点位置54に与えられることになり、この超音波振動が場合によっては第1打点位置54の接合強度を低下させる原因となる。
本実施の形態では、第2打点位置57の超音波振動が第1打点位置54の接合強度に悪影響を与えないように、第1打点位置54と第2打点位置57と距離に応じて、第2打点の超音波接合を行う際の振動周波数を最適な周波数に設定している。
第1の実施の形態で説明したように、第1打点位置54と第2打点位置57との距離をLとした場合、第2打点の超音波溶接時に第1打点に加わる応力が最小となる振動周波数fは、
f=(n/2+1/4)・c/L
c:部材の縦波の音速
n:負でない整数(0、1、2、…)
で表されるが、本実施の形態では、異なる金属の2枚の平板を接合しているので、第2打点の超音波振動はこれらの2枚の平板を介して第1打点に達する。したがって、最適な振動周波数は、銅製の平板Bの最適振動周波数とアルミニウム製の平板Cの最適振動周波数の両方を勘案して決める。本実施の形態の場合、第1打点に加わる応力を0とする振動周波数を決めることはできないが、第1打点にかかる応力が接合強度基準値よりも十分に小さい値を保てるような振動周波数を用いればよい。
このように、本実施の形態によれば、第1打点に対して接合強度基準値以上の応力を与えない振動周波数で第2打点の超音波接合をすることができるので、信頼性の高い超音波接合が可能になり、厳密な検査を省略することができて生産効率も向上する。
本発明を用いれば、耐震特性に優れた高信頼の電池を製造することができるので、本発明は特に自動車に搭載する電池の分野で応用することができる。
本発明にかかる超音波接合装置の概略構成を示すブロック図である。 超音波接合機の概略構成を示す図である。 第1の実施の形態で超音波接合が行われる扁平型電池の概略構成を示す図である。 第1の実施の形態における打点位置ごとの振動周波数の説明に供する図である。 本発明にかかる超音波接合方法の手順を示すフローチャートである。 第2の実施の形態で超音波接合が行われる扁平型電池の概略構成を示す図である。 第2の実施の形態における打点位置ごとの振動周波数の説明に供する図である。
符号の説明
10 データベース、
15 入力装置、
20 制御装置、
30 ワーク位置決め装置、
40 超音波接合機、
41 アンビル、
42 振動手段、
43 増幅用ホーン、
44 チップ、
45 高周波電源、
46 振動子、
50、50A、50B 扁平型電池、
51A ラミネートフィルム、
52A、52B 正極端子、
53A、53B 負極端子、
54 打点位置、
55 ファストン端子、
57 打点位置、
A、B、C 平板。

Claims (11)

  1. 複数の部材を超音波接合するための超音波接合方法であって、
    各部材を構成する材料の物理特性情報および超音波接合情報を取得する段階と、
    前記超音波接合情報に基づいて第1打点の超音波接合を行う段階と、
    あらかじめ定められている接合強度基準値以上の応力を前記第1打点に与えないようにするために、第2打点の超音波接合時に用いる超音波の最適振動周波数を、前記材料の物理特性情報および超音波接合情報に基づいて演算する段階と、
    前記超音波接合情報および前記最適振動周波数に基づいて前記第2打点の超音波接合を行う段階と、
    を含むことを特徴とする超音波接合方法。
  2. さらに、超音波溶接時、これまでに超音波接合を行ってきたすべての打点に加わる応力が前記接合強度基準値よりも小さくなるように、次の打点の超音波接合で用いる超音波の最適振動周波数を、前記材料の物理特性情報および超音波接合情報に基づいて演算する段階と、
    前記超音波接合情報および前記最適振動周波数に基づいて前記次の打点の超音波接合を行う段階と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  3. 前記複数の部材はすべて材質の異なるA、B、Cの3枚の平板であり、前記第1打点はAとBの部材同士を接合するために、前記第2打点はBとCの部材同士を接合するためにそれぞれ超音波接合されることを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  4. 前記複数の部材は材質の異なるB、Cの2枚の平板であり、前記第1打点および第2打点はBとCの部材同士を接合するために超音波接合されることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波接合方法。
  5. 前記材料の物理特性情報は、各部材の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含み、これらの物理特性情報はデータベースとして記憶手段に記憶されているものを用いるか、または外部装置から入力されたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  6. 前記超音波接合情報は、第1打点および第2打点の位置情報、第1打点の振動周波数、加圧力および接合時間を含み、これらの超音波接合情報はデータベースとして記憶手段に記憶されているものを用いるか、または外部装置から入力されたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  7. 前記第2打点の最適振動周波数fは、
    前記第1打点と第2打点との距離をxとした場合、
    f=(n/2+1/4)・c/x
    c:部材の縦波の音速
    n:負でない整数
    の式によって求められた周波数であることを特徴とする請求項1に記載の超音波接合方法。
  8. 複数の部材を超音波接合するための超音波接合装置であって、
    各部材を構成する材料の物理特性情報および超音波接合情報を記憶するデータベースと、
    前記超音波接合情報に基づいて第1打点位置と第2打点位置との距離を演算するとともに、前記材料の物理特性情報および演算された当該距離に基づいて、あらかじめ定められている接合強度基準値以上の応力を前記第1打点に与えないようにするために、第2打点の超音波接合時に用いる超音波の最適振動周波数を演算する最適振動周波数演算手段と、
    前記超音波接合情報に基づいて前記第1打点位置を超音波接合する一方、前記超音波接合情報および前記最適振動周波数を用いて前記第2打点位置を超音波接合する超音波接合手段と、
    を有することを特徴とする超音波接合装置。
  9. 前記材料の物理特性情報は、各部材の材質、ヤング率E、波長定数kおよび振動伝播特性を含むことを特徴とする請求項8に記載の超音波接合装置。
  10. 前記超音波接合情報は、第1打点および第2打点の位置情報、第1打点の振動周波数、加圧力および接合時間を含むことを特徴とする請求項8に記載の超音波接合装置。
  11. 前記第2打点の最適振動周波数fは、
    前記第1打点と第2打点との距離をxとした場合、
    f=(n/2+1/4)・c/x
    c:部材の縦波の音速
    n:負でない整数
    の式によって求められた周波数であることを特徴とする請求項8に記載の超音波接合装置。
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JP2006181622A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Nissan Motor Co Ltd 超音波接合装置及び超音波接合方法
US9937548B2 (en) 2008-07-30 2018-04-10 Henrob Limited Joining apparatus and method

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