JPH1190329A - 超音波装置 - Google Patents
超音波装置Info
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Abstract
工片溶接用の超音波溶接装置を提供する。 【解決手段】 超音波周波数の範囲内の振動により金属
を溶接するのに有用な超音波装置であって、ホーンを経
て長手方向に伝播する所定の周波数の振動に対し全波共
振器として共振する大きさに設定されたホーン86が使
用される。使用可能なエネルギを増大させるべく、ホー
ンは一対の変換器84に連結され、変換器はホーンの半
径方向の各端面に連結される。作動中には一方の変換器
が長手方向の収縮モードにあるときに、他方の変換器が
長手方向の膨張モードになければならない。このことを
達成すべく、実質的に同一の二つの変換器が使用される
が、一方の変換器の圧電ディスク46の方向は他方の変
換器の圧電ディスクの方向とは逆方向に設定される。
Description
り、更に詳細には加工片の表面に平行な方向に与えられ
る振動(剪断波振動としても知られている)により金属
を溶接するのに有用な超音波装置に係る。特に本発明
は、溶接が困難な金属加工片を良好に溶接し得るよう、
或いは超音波溶接装置より高い振動エネルギが供給され
ることにより溶接時間を低減し得るよう、高い振動エネ
ルギを供給することができる超音波溶接装置に係る。
する所定の周波数の振動に対し全波共振器として機能す
る大きさに設定された細長いホーン(ソリッドホーン、
共振器、ソノトロード(sonotrode) 等としても知られ
ている)を含む超音波溶接装置に係る。ホーンはその長
手方向の振動運動の節領域に位置する二つの半径方向の
端面に於いて対応する変換器に直接又は連結ホーン(ブ
ースタホーンとしても知られている)を介して連結され
ている。変換器は適当な交流電源により所定の周波数に
て互いに並列に且つ互いに同期して電気的に付勢され
る。ホーンの二つの端面が互いに同一の方向へ長手方向
に往復動するよう、変換器は一方の変換器が収縮モード
にあるときには他方の変換器が膨張モードになるよう作
動される。二つの端面の実質的に中間に位置するホーン
の第三の節領域に設けられた加工片係合面が振動を加工
片に伝達するよう構成されており、振動は一つの変換器
により達成される場合よりも高いピーク間振幅を有す
る。好ましい実施形態に於いては、二つの変換器には電
気的エネルギを機械的振動運動に変換する圧電ディスク
が使用され、一方の変換器の圧電ディスクが他方の変換
器の圧電ディスクに対し逆向きに、即ち裏返し状態に配
設される点を除き、二つの変換器は実質的に互いに同一
の構造を有する。
加工片を溶接する改良された超音波溶接装置を提供する
ことである。
工片を溶接する超音波溶接装置であって、高い溶接パワ
ーを与えることができる超音波溶接装置を提供すること
である。
動状態にあるときには両端に於いて超音波振動にて付勢
される全波ホーンを提供することである。
対の変換器により共振状態にされる全波ホーンを含み、
変換器はホーンの対応する端面に一つずつ連結され、一
対の変換器は一つの電源により互いに平行に且つ互いに
同期して電気的に付勢される超音波装置を提供すること
である。
参照して以下の説明を読むことにより明らかとなる。
は、1973年8月14日付にて発行された米国特許第
3,752,380号公報に詳細に記載された従来の超
音波溶接装置が図示されている。これらの図に於いて、
符号10は電気音響変換器を示しており、電気音響変換
器10は導電体14を介して所定の周波数の交流電気エ
ネルギを受け、その所定の周波数にて半径方向の出力面
12に於いて機械的振動を与えるようになっている。
てホーン内に長手方向に伝播する前記所定の周波数の振
動に対し全波共振器として共振する大きさに設定された
一つの細長いホーン16が、その端面18にて振動を受
けるよう変換器10の出力面12に連結されている。ホ
ーン16が共振状態にあるときには、半径方向の端面1
8及び20は長手方向の振動の節領域に位置し、これら
の端面はホーン16が全波共振器として機能することに
より互いに同期して機械的に往復動し、それらの振動方
向は互いに同一の方向である。一般に15〜100kHz
の範囲内の超音波周波数が選択され、一般的な市販の超
音波装置は約20kHz の周波数又は40〜50kHz の周
波数にて作動する。
変換器10は一組の支持部材24及び26により静止ベ
ース22より支持され、支持部材24及び26はそれら
の下端に於いてねじ装置28によりベース22に固定さ
れている。支持部材26はその上端に於いてねじ装置3
0によりホーン16の半径方向の端面20に固定されて
いる。支持部材24及び26の構造、即ちこれらの支持
部材が振動の方向には湾曲変形するが変動の方向に垂直
な方向には剛固な性質を有するばねとして機能すること
が上述の米国特許第3,752,380号公報に記載さ
れている。
端面に位置する節領域の間の実質的に中間に位置する第
三の節領域を呈し、この第三の節領域には加工片係合面
32が設けられている。溶接用のこの加工片係合面32
は加工片W′の上面に押し付けられることによって係合
され、加工片W′は例えば二枚のシート金属よりなる加
工片W上に支持される。二つの加工片W′及びWに対す
る係合力はラム装置36に連結された上下方向に移動可
能なアンビル34により与えられる。
係合面32はホーンの長手方向軸線に沿って所定の周波
数の振動を受け、加工片係合面32に沿う平面に於いて
その振動を加工片へ伝達し、これにより溶接を行なう
(1960年7月26日付にて発行された米国特許第
2,946,119号公報参照)。また1982年4月
27日付にて発行された米国特許第4,326,903
号公報に記載されている如く、超音波装置は金属を溶接
することに加えて熱可塑性材料を変形させるためにも使
用可能である。
幅とホーンに沿う位置との間の関係を示すグラフであ
る。符号38及び40はホーンの半径方向の端面18及
び20と実質的に同一の位置に位置する節領域を示して
おり、符号42は加工片係合面(ツール)32と実質的
に同一の位置に位置する節領域を示している。更に符号
44はこれらの節領域の間に位置するホーンの節領域を
示している。
出力は制限される。加工片係合面32に於けるパワー出
力を増大させるべく、本発明に於いては、変換器(コン
バータユニットとも呼ばれる)がホーンの各端面に連結
される(図5参照)。ホーンの端面はホーンが共振状態
にあるときには互いに同期して同一の長手方向に移動す
るので、二つの変換器は互いに他に対し180°位相が
ずれた状態にて作動しなければならず、換言すれば一方
の変換器が長手方向に収縮しているときには他方の変換
器は長手方向に膨張しなければならない。
可能である。例えば交流電流の出力の位相が互いに他に
対し正確に180°ずれた相互に独立の電源によって各
変換器が作動されてもよい。しかしかかる作動モードを
維持することは困難である。他の一つの方法は、一つの
電源を使用し、互いに他に対し180°位相がずれた第
一及び第二の出力電圧を発生するよう電源の出力側に1
80°の移相回路を使用することを含んでいる。この方
法の場合にも電気回路が複雑になるという問題がある。
の圧電ディスクを有する一対の圧電式変換器を使用し、
一方の変換器に設けられた圧電ディスクが他方の変換器
の圧電ディスクに対し逆向きになるよう変換器を組立て
ることによって達成される。この場合には一つの電源に
より二つの変換器を互いに平行に且つ互いに同期して付
勢し、二つの変換器の出力面(図1参照)に互いに18
0°位相がずれた振動運動を得ることができる。
ウエハ)46を示している。圧電ディスクは、製造業者
より入手した段階に於いては、例えば正の電圧が半径方
向の端面48に与えられ負の電圧が他方の端面50に与
えられると、圧電ディスク46が半径方向に収縮してそ
の厚さを増大し、これにより軸線方向に膨張する極性を
有している。逆に負の電圧が端面48に与えられ正の電
圧が端面50に与えられると、ディスクは半径方向に膨
張してその厚さを低減し、これにより軸線方向に収縮す
る。説明の目的で、圧電ディスクの半径方向の側面には
+及び−の記号が付されている。圧電ディスクの側面に
交流電圧が印加されると、圧電ディスクはその厚さ方向
に交互に膨張し収縮し、これによりホーンに振動を与え
る。
式変換器組立体60及び62が幾分か解図的に図示され
ている。圧電式変換器(コンバータユニットとしても知
られている)の構造は当技術分野に於いてよく知られて
おり、これらの装置は本願出願人を含む幾つかの製造業
者より入手可能である。各変換器組立体は四つの圧電デ
ィスク46及び46′の積層体を含み、これらの圧電デ
ィスクは図には示されていない中心ボルトにより対応す
る前側錘(前側駆動装置)64と後側錘(後側駆動装
置)66との間にクランプされている。特に図4(B)
の変換器組立体の圧電ディスク46′は図4(A)の変
換器の圧電ディスク46の方向に対し逆方向に配向され
ている。かかる配向状態が図4に於いて+及び−の極性
符号により示されている。
に印加されると、図4(A)の変換器組立体は長手方向
に膨張するが、端子74に対し正の電圧が端子72に印
加されると、図(B)の変換器組立体は収縮する。電圧
の極性が逆転されると逆の状態が発生する。従って変換
器60及び62はホーンを共振状態にし得るよう全波ホ
ーンの両端面に連結され、かかる状況に於いてはホーン
の二つの端面は互いに同一の方向へ同期して移動する
が、二つの変換器組立体の振動モードは互いに他に対し
180°位相がずれた状態になり、一方の変換器組立体
が収縮モードにあるときには他方の変換器組立体は膨張
モードにある。
動エネルギにより金属加工片を接合したり熱可塑性加工
片を変形させたりするのに有用な超音波装置を示してお
り、この超音波装置は高い振動エネルギを発生すること
を特徴としている。図5より解る如く、変換器80が連
結ホーン84を介して全波ホーン86の図にて左側の端
面に連結されており、第二の変換器82が実質的に同一
の連結ホーン84を介してホーン86の図にて右側の端
面に連結されている。図4との関連で上述した如く、一
方の変換器に於いて前側錘と後側錘との間にクランプさ
れた圧電ディスクの極性の方向が他方の変換器の圧電デ
ィスクの方向とは逆であり、これにより二つの変換器が
交流電源88により互いに平行に且つ互いに同期して付
勢されることに応答して一方の変換器が収縮状態にある
ときには他方の変換器が膨張状態になるよう構成されて
いる点を除き、二つの変換器は実質的に互いに同一の構
造を有している。発電機としても知られている電源88
は、ホーン86、連結ホーン84及び変換器80、82
が共振状態になる周波数の電圧を出力する。適当な導電
体90が電源88を互いに平行に且つ互いに同期して付
勢される二つの変換器80及び82に接続している。
ス変圧装置92が交流電源88と変換器80及び82と
の間の電気回路に直列に接続されている。変換器80及
び82は容量性の装置であるので、対応する電気的容量
及び電圧の公差により、二つの変換器の間に循環電流が
流される。
けられた加工片係合面(ツール)を示しており、この加
工片係合面はホーンが共振状態にあるときには互い重ね
て配置された加工片W′及びWの表面に対し実質的に平
行な振動を与える。この振動により上述の如く溶接が行
われる。加工片は可動のアンビル構造体100によりホ
ーン86の加工片係合面94に接触するよう押し付けら
れる。一対の支持部材102が図1との関連で上述した
要領にてホーン86を固定されたベース(図示せず)よ
り支持している。
結ホーンはホーンの機械的ゲインを増大させるのに有用
である。同様に、前述の米国特許第3,752,380
号公報に記載されている如く、ホーンには機械的ゲイン
を増大させる目的で断面積が低減された部分が設けられ
てよい。機械的ゲインが増大されることにより加工片係
合面94の振動変位量が大きくなる。
端に連結された変換器を使用することにより、移相装置
を有することなく一つの電源を使用して非常に単純に且
つ経済的に全波ホーンを駆動するという課題が達成され
る。
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
接装置を示す立面図である。
於ける瞬時振動振幅とホーンに沿う位置との関係を示す
グラフである。
図である。
している。
Claims (6)
- 【請求項1】ホーンを経て長手方向に伝播する超音波周
波数範囲内の所定の周波数の振動に対し全波共振器とし
て機械的に共振する大きさに設定された細長いホーンで
あって、共振状態にあるときには二つの半径方向の端面
が前記振動の対応する節領域に位置し、前記二つの端面
は長手方向に互いに同期して往復動するよう構成された
細長いホーンと、 一対の電気音響変換器であって、前記一対の変換器が前
記周波数の交流電流にて付勢されることに応答して前記
周波数の振動を前記ホーンへ伝達するよう前記端面に一
つずつ連結され、前記変換器はそれらが互いに平行に且
つ互いに同期して付勢されるとそれらの振動モードの位
相が互いに他に対し実質的に180°ずれるよう作動す
る一対の電気音響変換器と、 前記節領域の間の実質的に中間に位置する他の一つの節
領域にて前記ホーンに設けられ、振動を加工片に伝達す
る加工片係合面と、を含む超音波装置。 - 【請求項2】各変換器は二つの錘とこれらの間にクラン
プされた少なくとも一つの圧電ディスクとよりなる組立
体を含み、各圧電ディスクは交流電流にて付勢されると
前記交流電流の2分の1サイクル中対応する組立体を長
手方向に膨張させ、前記交流電流の次の2分の1サイク
ル中対応する組立体を長手方向に収縮させ、前記圧電デ
ィスクはそれらが前記交流電流により付勢されることに
応答して一方の組立体が収縮している際に他方の組立体
を膨張させることを交互に行なう方向にて対応する錘の
間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の
超音波装置。 - 【請求項3】各組立体は複数個の圧電ディスクを含み、
一方の組立体の圧電ディスクの半径方向の側面の極性は
他方の組立体の前記圧電ディスクの側面の極性に対し逆
方向であることを特徴とする請求項2に記載の超音波装
置。 - 【請求項4】前記周波数の交流電流を供給する電源と、
前記交流電流を前記変換器へ導く手段と、前記電源と各
変換器との間の回路に直列に接続され、前記変換器の間
に循環電流が流れることを実質的に阻止する電流バラン
ス手段とを含んでいることを特徴とする請求項2に記載
の超音波装置。 - 【請求項5】各変換器と前記ホーンの対応する端面との
間に連結された連結ホーンを含んでいることを特徴とす
る請求項1に記載の超音波装置。 - 【請求項6】ホーンを経て長手方向に伝播する超音波周
波数範囲内の所定の周波数の振動に対し全波共振器とし
て機械的に共振する大きさに設定された細長いホーンで
あって、共振状態にあるときには二つの半径方向の端面
が前記振動の対応する節領域に位置するよう構成された
細長いホーンと、 各端面に一つずつ連結された一対の連結ホーンと、 各連結ホーンに一つずつ連結された一対の圧電式変換器
であって、交流電流により付勢されると前記所定の周波
数の振動を前記連結ホーンを介して前記細長いホーンへ
伝達することにより前記細長いホーンを共振状態にする
一対の圧電式変換器と、 各変換器は付勢されると交互に長手方向に膨張し収縮
し、前記変換器は一方の変換器が収縮モードにあるとき
には他方の変換器が膨張モードにあることが交互に生じ
るよう構成されていることと、 各変換器に連結され、前記変換器を前記所定の周波数に
て互いに平行に且つ互いに同期して付勢する交流電源
と、 前記交流電源と前記変換器との間に直列に接続され、前
記変換器の間に循環電流が流れることを実質的に阻止す
る電流バランス手段と、 他の一つの節領域にて前記細長いホーンに設けられ、剪
断波振動を加工片に伝達する加工片係合面と、を含む超
音波装置。
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