JP4623862B2 - 重合体の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光開始剤を含む単量体溶液に光を照射し、単量体溶液中の単量体を重合して重合体を製造する製造方法および製造装置に関し、特に、水溶性ビニル単量体を光照射下に重合して水溶性ビニル重合体を連続的に製造する製造方法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光開始剤を含む単量体溶液を、前進する可動担持体上に一定の厚さに連続的に流延し、該単量体溶液に光を照射してシート状の重合体を製造する方法が、特公平5−32410号公報、特公平6−804号公報、特開平11−228609号公報などに記載されている。また、これらには、可動担持体下面へ冷却水を供給あるいは気体を送風して、重合によって発生する熱を除去すること、さらに、可動担持体上面へ気体を送風して、重合によって発生する熱を除去することについて記載されている。
【0003】
図4は、従来の重合体の製造装置の一例を示す概略図であり、図5は、図4のV−V断面図である。この重合体の製造装置は、進行方向に沿った両端に可撓性の堰1,1が設けられたベルト状の可動担持体2をプーリー3およびプーリー4にかけて、この可動担持体2をテンションプーリー5でテンションを加えながら循環させるベルトコンベア6と、可動担持体2の進行方向と同じ方向に移動する下面フィルム7を可動担持体2上に供給するフィルム供給ロール8と、可動担持体2上に設置された下面フィルム7上に、単量体溶液を供給する単量体溶液供給管9と、単量体溶液供給管9の先端の単量体溶液供給口を覆うように設けられ、内部に不活性ガス供給管10の不活性ガス供給口から窒素ガスが供給される窒素箱11と、下面フィルム7上に供給された単量体溶液12の液面を覆いながら可動担持体2の進行方向と同じ方向に移動する上面フィルム13を供給するフィルム供給ロール14と、可動担持体2とともに移動する単量体溶液12に光を照射する光照射ランプ15,15…と、冷却水を可動担持体2の下面に散水する下面散布ノズル16,16…と、冷却用の気体を単量体溶液12の上面に送風する上面送風ノズル17,17…と、下面フィルム7および上面フィルム14をそれぞれ回収するフィルム巻取りロール18,19と、下面フィルム7および上面フィルム14にテンションを加えるテンションローラー20,20…とを具備して概略構成される。
【0004】
この重合体の製造装置を用いた重合体の製造は、以下のようにして行われる。
まず、あらかじめ窒素ガスのバブリングによって溶存酸素濃度を低下させた単量体溶液を、窒素箱11内に窒素ガスを吹き込みながらベルトコンベア6の可動担持体2上に設置された下面フィルム7上に供給する。供給された単量体溶液12は、堰1と堰1との間の可動担持体2上に下面フィルム7が介在した状態で拡がり、均一な厚さとなる。ついで、この単量体溶液12の液面を覆うように上面フィルム13を設置する。
【0005】
堰1と堰1との間の可動担持体2上において下面フィルム7と上面フィルム13とに挟まれた状態の単量体溶液12は、光照射ランプ15,15…から光を照射されながら、可動担持体2とともに移動する。光が照射される間に、単量体溶液12中の単量体の重合が行われ、単量体溶液はゲル状のシートとなる。ここで、単量体溶液12が供給されてから、単量体溶液12への光の照射が行われる間、可動担持体2下面は、下面散布ノズル16,16…から散水された冷却水によって冷却される。また、単量体溶液12の上面は、送風ノズル17,17から送風される気体によって冷却される。単量体の重合が完了した後、下面フィルム7および上面フィルム13が剥がされることによって、シート状の重合体が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の製造装置における冷却手段では、除熱能力が不十分であり、特に、単量体溶液12上面からの除熱が不十分となりやすかった。そのため、生産性を向上させるために単量体濃度を高濃度にしたり、流延させる単量体溶液の厚さを厚くしたりして、重合に伴う発熱が多く、単量体溶液の温度が高くなりやすい場合には、重合体が必要以上に架橋して重合体の品質の低下したり、沸騰によって単量体溶液が飛散したりする問題が生じていた。ここで、高温による品質の低下とは、例えば、水溶性重合体の場合、水溶性の低下などのことを指す。
【0007】
このように従来の重合体の製造装置および製造方法では、重合に伴う熱の除去が十分でなく、重合体の品質を低下させることなく、生産性を向上させることが容易ではなかった。
単量体溶液12上面における除熱能力を向上させるには、単量体溶液12上面に冷却水を散水することが考えられる。しかしながら、可動担持体2の進行方向に沿った両端には堰1,1があるため、散水された冷却水が単量体溶液12上面に溜まり、冷却の効率があまり上がらないという問題や、冷却水が下流部に流れ出して重合体に付着するため、後工程で水を嫌う機器に付着する等の問題が生じる。
【0008】
よって、本発明の目的は、重合に伴う熱を効率よく除去し、得られる重合体の品質を低下させることなく、生産性よく重合体を製造することができる重合体の製造方法、およびそのための製造装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の重合体の製造方法は、進行方向に沿った両端に堰が設けられた可動担持体上で2枚のフィルムに挟まれた光開始剤を含む単量体溶液に光を照射し、単量体溶液中の単量体を重合してシート状の重合体を連続的に製造する製造方法において、単量体溶液がゲル化した後に、可動担持体の堰の少なくとも一方がない状態でゲル状の単量体溶液の上面に冷却液を供給することを特徴とする。
【0011】
また、前記単量体は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジメチルジアリルアンモニウム塩、ジエチルジアリルアンモニウム塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド4級塩、ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド4級塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートのベンジルクロライド4級塩、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチルクロライド4級塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸、メタクリル酸塩、2−アクリルアミド−2−メチル−プロピオスルホン酸、および2−アクリルアミド−2−メチル−プロピオスルホン酸塩からなる群から選ばれる1種以上の水溶性ビニル単量体であることが望ましい。
【0012】
また、本発明の重合体の製造装置は、可動担持体上の光開始剤を含む単量体溶液に光を照射し、単量体溶液中の単量体を重合してシート状の重合体を製造する製造装置において、2枚のフィルムに単量体溶液が挟まれるように可動担持体上に2枚のフィルムを供給するフィルム供給手段が設けられ、製造装置の上流部に、可動担持体の進行方向に沿った両端に堰を設け、製造装置の下流部に、単量体溶液の上面に冷却液を供給する冷却手段を設け、前記下流部においては、堰の少なくとも一方がない状態とされたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明の重合体の製造装置は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジメチルジアリルアンモニウム塩、ジエチルジアリルアンモニウム塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド4級塩、ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド4級塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートのベンジルクロライド4級塩、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチルクロライド4級塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸、メタクリル酸塩、2−アクリルアミド−2−メチル−プロピオスルホン酸、および2−アクリルアミド−2−メチル−プロピオスルホン酸塩からなる群から選ばれる1種以上の水溶性ビニル単量体を使用する水溶性ビニル重合体の製造に用いられることが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明の重合体の製造装置の一例を示す概略図、図2は、図1におけるII−II断面図、図3は、図1におけるIII−III断面図であり、この製造装置は、大きく分けて、供給された単量体溶液の流動性が低下するまで単量体溶液上面の冷却を行わずに単量体の重合を行う第一重合域(上流部)と、冷却液によって単量体溶液上面を冷却しながら単量体の重合を行う第二重合域(下流部)と、単量体の重合を完結させ、重合体中の未重合の単量体を極力減らすための第三重合域とから構成されるものである。
【0015】
この重合体の製造装置は、ベルト状の可動担持体2をプーリー3およびプーリー4にかけて、循環させるベルトコンベア6と、第一重合域において可動担持体2の進行方向に沿った両端に設けられたベルトコンベア21,21(堰)と、可動担持体2の進行方向と同じ方向に移動する下面フィルム7を可動担持体2上に供給するフィルム供給ロール8(フィルム供給手段)と、可動担持体2上に設置された下面フィルム7上に単量体溶液を供給する単量体溶液供給管9と、単量体溶液供給管9の先端の単量体溶液供給口を覆うように設けられ、内部に不活性ガス供給管10の不活性ガス供給口から窒素ガスが供給される窒素箱11と、下面フィルム7上に供給された単量体溶液12の液面を覆いながら可動担持体2の進行方向と同じ方向に移動する上面フィルム13を供給するフィルム供給ロール14(フィルム供給手段)と、第一重合域において可動担持体2上に設置された2枚のフィルムの可動担持体2の進行方向に沿った両側をベルトコンベア21,21の上面に押しつけるベルトコンベア22,22と、可動担持体2とともに移動する単量体溶液12に光を照射する光照射ランプ15,15…と、冷却液を可動担持体2の下面に散布する下面散布ノズル16,16…と、第二重合域において冷却液を単量体溶液12の上面に散布する上面散布ノズル23,23…(冷却手段)と、下面散布ノズル16,16…および上面散布ノズル23,23…から散布され、落下してくる冷却液を受ける水受け24と、下面フィルム7および上面フィルム13をそれぞれ回収するフィルム巻取りロール18,19と、下面フィルム7および上面フィルム13にテンションを加えるテンションローラー20,20…とを具備して概略構成される。
【0016】
前記可動担持体2としては、通常、エンドレスの金属ベルトが用いられるが、これに限定はされず、プラスチックベルト、ゴムベルト等を用いてもかまわない。特に、熱伝導率に優れている点から、ステンレスベルトが好適に用いられる。
【0017】
前記ベルトコンベア21は、下面フィルム7と上面フィルム13との間に供給された単量体溶液12が可動担持体2の進行方向に沿った両端から流出しないようにする堰の役割を果たすものである。このベルトコンベア21は、ベルト25をプーリー26およびプーリー27にかけて、循環させるものである。また、ベルトコンベア21の側面には側板28,29が設けられ、さらに側板28にはサポート板30が設けられている。
【0018】
ベルトコンベア21の長さ、すなわちプーリー26とプーリー27と間の距離は、後述の単量体溶液の粘度が所定の値を超えるまで、可動担持体2の進行方向に沿った両側で単量体溶液12を堰き止めておくことのできる長さであればよく、単量体溶液の単量体濃度、単量体の種類、単量体溶液の厚さ、光の照射量、開始剤濃度、種類等の条件によって、適宜、調整される。
【0019】
ベルト25は、可動担持体2と接触しないように、可動担持体2の上面からわずかに離れて設けられている。また、ベルト25は、ベルトコンベア21上にある2枚のフィルムと同じ方向に、かつ可動担持体2と同期して循環している。
ベルト25の材質としては、例えば、天然ゴム、合成ゴムなどの各種ゴムが挙げられるが、特にこれらに限定はされない。中でも、使用するフィルムとの密着性の高いものが好ましく、シリコンゴム、クロロプレンゴム等が好ましい。
【0020】
サポート板30は、単量体溶液の厚みを一定にする役割を果たすものである。サポート板30の材質としては、下面フィルム7との付着性が低く、剛性のあるものがよく、例えば、バフ研磨したステンレスプレート、ポリ四フッ化エチレン製の板等が好ましい。
【0021】
前記ベルトコンベア22は、可動担持体2上に設置された2枚のフィルムの進行方向に沿った両側をベルトコンベア21,21の上面に押しつけ、下面フィルム7と上面フィルム13との間のシール性を高め、単量体溶液12への酸素の混入を抑制するものである。このベルトコンベア22は、ベルト31をプーリー32およびプーリー33にかけて、循環させるものである。また、ベルトコンベア22の側面には側板34,35が設けられている。
【0022】
ベルト31は、ベルトコンベア22の下にある2枚のフィルムと同じ方向に、かつ可動担持体2と同期して循環している。ベルト31の材質としては、例えば、天然ゴム、合成ゴムなどの各種ゴムが挙げられるが、特にこれらに限定はされない。中でも、使用するフィルムとの密着性の高いものが好ましく、シリコンゴム、クロロプレンゴム等が好ましい。
【0023】
下面フィルム7および上面フィルム13は、単量体溶液12への酸素の混入を抑制し、得られる重合体の分子量を高めるものである。下面フィルム7は、下面からの除熱効率を高め、単量体溶液12の厚さを均一にするために、可動担持体2およびベルトコンベア21,21に密着されていることが好ましい。
【0024】
下面フィルム7および上面フィルム13としては、単量体溶液に溶解または単量体溶液との接触によって変質するようなものではなく、酸素透過性の低いものが好ましい。また、これらフィルムは、耐熱温度も考慮して選択されることが好ましい。このようなフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリエステル、延伸ナイロン、ポリスチレン、軟質塩化ビニールなどが挙げられる。また、上面フィルム13としては、酸素透過性を抑制するために、ポリ塩化ビニリデン等をコーティングしたフィルムが好ましい。また、上面フィルム13としては光透過性の高いものが好ましい。また、可動担持体2が光を反射する材質からできている場合は、可動担持体2と単量体溶液12との間の下面フィルム7も光透過性を有していることが好ましい。
【0025】
単量体溶液供給管9および不活性ガス供給管11の材質としては、酸素透過性が低く、単量体溶液に溶解しないものがよい。このような材質としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、軟質ポリ塩化ビニール、ナフロン、ポリ四フッ化エチレン、ステンレス鋼などが挙げられる。中でも、酸素透過性を抑制するためには、ナフロン、ポリ四フッ化エチレン、ステンレス鋼が好ましい。
【0026】
前記光照射ランプ15としては、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカル蛍光ランプなど、300〜500nmの間に主波長を有するものが好ましい。
前記下面散布ノズル16は、可動担持体2の下面に冷却液を散布または噴霧できるものであればよく、その形状等は特に限定はされない。また、冷却手段としては、空冷方式の冷却手段を用いてもかまわない。ただし、冷却効率の点で、冷却液の散布または噴霧による冷却手段が好ましい。
【0027】
前記上面散布ノズル23は、第一重合域における重合によって流動性が低下した単量体溶液12を、第二重合域においてその上面に冷却液を散布することによって冷却するためのものである。
上面散布ノズル23による冷却液の散布は、第二重合域で行い、第一重合域では行わないことが好ましい。第一重合域において単量体溶液12上面に液体を送って冷却すると、単量体溶液12上面が流動してしまい、単量体溶液22の厚さが不均一になり、重合に斑(ムラ)が生じるおそれがある。一方、第二重合域においては、単量体溶液12は、単量体の重合が進んで流動性が低下しているので、冷却液の散布によって単量体溶液12の厚さが不均一になるおそれはない。
ここで、流動性が低下した単量体溶液12とは、単量体溶液12が重合してゲル化したゲル状物、または後述の単量体溶液の粘度が第一重合域入口部より高くなった単量体溶液のことである。
【0028】
上面散布ノズル23は、単量体溶液12上面に冷却液を散布または噴霧できるものであればよく、その形状等は特に限定はされない。
第二重合域ではベルトコンベア21(堰)は存在しないので、散布された冷却液は可動担持体2の進行方向に対して横方向に流れ出る。このことによって、単量体溶液12上面は効率よく冷却される。したがって、上面散布ノズル23は、散布された冷却液をすみやかに可動担持体2の進行方向に対して横方向に流れ出させ、かつ冷却液の回収をすみやかに行うために、図3に示すように、可動担持体2の進行方向に対して横方向から単量体溶液12上面に冷却液を散布できるように設置されることが好ましい。
【0029】
冷却液としては、照射される光をできるだけ吸収したり反射したりしないものが好ましく、中でも取扱いの容易な水が好ましい。
用いた冷却液は、第一あるいは第三重合域に流れ出ないようにすることが望ましい。よって、第二重合域は進行方向に対して若干下り勾配とし、第三重合域は若干登り勾配とすることが好ましい。また、第二重合域終端部において、単量体溶液12上面の上面フィルム15上に気体を送風して、残った冷却液を除去する送風手段を設置することもできる。
【0030】
このような重合体の製造装置によれば、第一重合域(上流部)に、可動担持体2の進行方向に沿った両端にベルトコンベア21,21(堰)を設けているので、単量体溶液12が可動担持体2の進行方向に沿った両端から流出することがない。また、単量体溶液12の厚さを均一にした状態で斑(ムラ)なく重合を行うことができ、得られる重合体の品質を低下させることがない。
【0031】
また、第二重合域(下流部)に、単量体溶液12上面に冷却液を散布する上面散水ノズル23,23…(冷却手段)を設けているので、ベルトコンベア21,21が存在しない状態で単量体溶液12上面に冷却液を散布でき、単量体溶液12を効率よく冷却できる。したがって、重合体の品質を低下させることなく、生産性を向上させることができる。
【0032】
次に、上述の重合体の製造装置を用いた重合体の製造方法について説明する。
まず、あらかじめ窒素ガスのバブリングによって溶存酸素濃度を低下させた単量体溶液を、窒素箱11内に窒素ガスを吹き込みながらベルトコンベア6の可動担持体2上に設置された下面フィルム7上に供給する。供給された単量体溶液12は、ベルトコンベア21,21間の可動担持体2上に下面フィルム7が介在した状態で拡がり、均一な厚さとなる。ついで、この単量体溶液12の液面を覆うように上面フィルム13を設置する。同時に、下面フィルム7および上面フィルム13の進行方向に沿った両側をベルトコンベア22,22でベルトコンベア21,21の上面に押しつけ、下面フィルム7および上面フィルム13の進行方向に沿った両側をシールする。
【0033】
第一重合領域にある、ベルトコンベア21,21間の可動担持体2上において下面フィルム7と上面フィルム13とに挟まれた状態の単量体溶液12は、光照射ランプ15,15…から光を照射されながら、可動担持体2とともに移動する。光が照射される間に、単量体溶液12中の単量体の重合が行われる。ここで、単量体溶液12が供給されてから、単量体溶液12への光の照射が行われる間、可動担持体2下面は、下面散布ノズル16,16…から散布された冷却液によって冷却される。
【0034】
第一重合領域において、単量体溶液12中の単量体の重合が進行することによって流動性が低下した単量体溶液12(半重合体)は、ベルトコンベア21,21が存在しない第二重合域へと移り、ここで、単量体溶液12(半重合体)の上面は、光照射ランプ15,15…から光を照射されながら、上面散布ノズル23,23から散布される冷却液によって冷却される。
【0035】
冷却されながら単量体溶液12(半重合体)中の単量体の重合がさらに進行し、ほぼゲル状になった単量体溶液12(重合体)は、第三重合域において重合を完結させるために強度の高い光を照射される。単量体の重合が完了した後、下面フィルム7および上面フィルム13が剥がされ、シート状の重合体としてベルトコンベア6の終端から送り出される。得られたシート状重合体は、必要に応じて、粉砕、乾燥され、粉末状重合体とされる。
【0036】
ここで、単量体溶液の流動性の低下は、単量体溶液がゲル化すること、または粘度測定による粘度上昇によって判断することができる。本発明において、粘度はB型粘度計で測定したブルックフィールド粘度である。
単量体溶液が第一重合域から第二重合域に移る際の流動性は、例えば、第一重合域の距離を長くする、第一重合域における照射する光を強くするなどの方法で低くすることができ、一方、逆にすれば高くすることができる。
【0037】
単量体溶液12上面に冷却液を散布する際、冷却液による光の反射を極力小さくするため、上面フィルム13上の冷却液の表面をできるだけ乱さないように、上面フィルム13上に冷却液をできるだけ薄く均一に散布することが好ましい。
【0038】
本発明の重合体の製造方法においては、不活性ガスとして、窒素ガス以外に、例えば、アルゴン、キセノン等を用いることができるが、工業的には窒素が好適に用いられる。
不活性ガス中における酸素濃度は、容積比率で1%以下であり、好ましくは0.4%以下である。
【0039】
単量体溶液は、単量体および光開始剤を溶媒に添加して調製される。単量体溶液は、あらかじめ不活性ガスのバブリングによって溶液中の溶存酸素濃度が低くされていることが好ましい。
【0040】
単量体は、アクリルアミド、アクリル酸塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートの3級塩や4級塩などの水溶性ビニル単量体、メチルメタクリレート、N−ビニルピロリドン等、通常、ビニル系重合体の製造に用いられるビニル系単量体であればよく、特に限定はされない。水溶性重合体を製造する場合には、水溶性ビニル単量体が使用される。
水溶性単量体としては、例えば、水溶性カチオン系単量体、水溶性ノニオン系単量体、水溶性アニオン系単量体などが挙げられる。これらは必要に応じて単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0041】
水溶性カチオン系単量体としては、例えば、第3級アミンの塩、第4級アンモニウム塩などが挙げられる。
第3級アミンの塩としては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の第3級アミンを塩酸、硫酸等の酸で中和することにより得られる塩が挙げられる。具体的には、ジメチルアミノエチルメタクリレートの硫酸塩(DMZ)などが用いられる。
【0042】
第4級アンモニウム塩としては、例えば、ジメチルジアリルアンモニウム塩、ジエチルジアリルアンモニウム塩などが挙げられ、また、上記第3級アミンをメチルクロライド、メチルブロマイド、メチルヨーダイド等のハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸などで4級化して得られる塩を用いることもできる。具体的には、ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド4級塩(DMC)、ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド4級塩(DME)、ジメチルアミノエチルメタクリレートのベンジルクロライド4級塩(DML)、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチルクロライド4級塩(DPAC)などが用いられる。これらは必要に応じて単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0043】
水溶性ノニオン系単量体としては、例えば、アクリルアミド(AAm)、メタクリルアミド(MAAm)などが挙げられる。これらは必要に応じて単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0044】
水溶性アニオン系単量体としては、例えば、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MAA)、2−アクリルアミド−2−メチル−プロピオスルホン酸(AMPS)、およびこれらの塩などが挙げられる。これらは必要に応じて単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0045】
光開始剤としては、光の照射によりラジカルを発生し単量体の重合を開始させるものであれば特に限定されないが、例えば、ベンゾインおよびそのアルキルエーテル、ベンジルケータル類、ベンゾフェノンおよびその誘導体、アントラキノンおよびその誘導体、アシルホスフィンオキサイドなどが挙げられる。単量体が水溶性ビニル単量体の場合は、ベンゾフェノン、アシルホスフィンオキサイド等が好ましい。
また、単量体溶液には、連鎖移動剤、界面活性剤等の添加剤を添加してもよい。
溶媒としては、水、ベンゼン、アルコール類等が挙げられ、水溶性ビニル単量体の場合には、水が好適に用いられる。
【0046】
このような重合体の製造方法によれば、単量体溶液12の流動性が高い、すなわち単量体溶液12の粘度が低い間は、ベルトコンベア21,21(堰)によって可動担持体2の進行方向に沿った両端で単量体溶液12が堰き止められているので、単量体溶液12が可動担持体2の進行方向に沿った両端から流出することがない。また、単量体溶液12の厚さを均一にした状態で斑(ムラ)なく重合を行うことができ、得られる重合体の品質を低下させることがない。
【0047】
また、単量体溶液12の流動性が低く、すなわち単量体溶液12の粘度が高くなった際、好ましくはゲル化した際には、ベルトコンベア21,21が存在しない状態で単量体溶液12上面に冷却液を散布しているので、単量体溶液12を効率よく冷却できる。したがって、重合体の品質を低下させることなく、生産性を向上させることができる。
【0048】
なお、本発明の重合体の製造方法は、図示例の製造装置を用いた方法に限定されるものではなく、四方を堰で囲まれた箱形の重合容器などを用いたバッチ式の製造装置を用いた製造方法であってもよい。バッチ式の製造装置としては、単量体溶液の流動性が低下した際に、単量体溶液の上面に冷却液を供給すると同時に、重合容器の少なくとも一部に冷却液を排出する排出口を形成できる装置などが例示できる。ここで、排出口の形成方法としては、四方を囲む堰の一部を取り外す方法などが挙げられる。
【0049】
また、図示例の製造装置を用いた重合体の製造方法では、第二重合域において、ベルトコンベア21,21の両方が存在しない状態で、単量体溶液12上面に冷却液を散布しているが、本発明の重合体の製造方法においては、少なくともベルトコンベア21,21の一方がない状態で、単量体溶液12上面への冷却液の散布を行ってもよい。
また、冷却液による冷却と空冷方式による冷却とを併用してもかまわない。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
本実施例においては、図1に示す重合体の製造装置を使用した。各構成の詳細を以下に示す。
ベルトコンベア6:厚さ0.3mm、幅約50cmのステンレス製ベルト(可動担持体2)を有する、プーリースパン300cmのベルトコンベア。
下面フィルム7:厚さ25μmのPETフィルム。
上面フィルム14:ポリ塩化ビニリデンをコーティングした厚さ15μmのPETフィルム。
ベルトコンベア21:シリコンゴム製のベルト25有する、高さ3.5cm、幅5cmのベルトコンベア。
ベルトコンベア22:シリコンゴム製のベルト31有する、高さ3.5cm、幅5cmのベルトコンベア。
サポート板30:高さ約3.5cm、厚さ1cmのポリ四フッ化エチレン製の板。
【0051】
可動担持体2上で単量体溶液が満たされる範囲は、幅約35cm、可動担持体2の進行方向の長さ約300cmである。
また、第一重合域の長さは37.5cm、第二重合域の長さは187.5cm、第三重合域の長さは75cmとした。
【0052】
また、本実施例で得られた水溶性重合体の物性の評価方法は次の通りである。
1.塩粘度(塩水中1%溶液粘度)
水溶性重合体の乾燥粉末の1質量%水溶液480mlに20gの食塩を添加、溶解した溶液について、B型粘度計を用い、ローター回転数6rpmで粘度を測定した。
2.溶解性
水溶性重合体の乾燥粉末0.5gを純水500mlに添加し、4時間攪拌して溶解させた後、80メッシュ篩にあけ、不通過分があれば純水で数回洗浄した。篩上の不通過分の量を測定して、溶解性の評価を行った。すなわち、不通過分が少ないほど溶解性が高く、多いほど溶解性が低いとした。
【0053】
(実施例1)
第一重合域の可動担持体2表面での光強度が約0.6W/m2 、第二重合域の可動担持体2表面での光強度が約0.3W/m2 、第三重合域の可動担持体2表面での光強度が約50w/m2 となるようにケミカル蛍光ランプを設置した。
単量体溶液は、つぎのようにして調製した。アクリルアミド50質量%水溶液140kg、アクリル酸80質量%水溶液12.5kg、ベンゾインイソプロピルエーテル2質量%メタノール溶液1kg、亜リン酸水素二ナトリウム2質量%水溶液3.6kg、水酸化ナトリウム30質量%水溶液1.6kgおよびイオン交換水41.3kgを混合し、30質量%水酸化ナトリウムでpHを6.5とした後、窒素吹き込みによって脱酸素し、温度を10℃に調整した。
【0054】
可動担持体2を7.5cm/minの速度で駆動させ、窒素ガス(純度99.99%)を窒素箱11に流量5L/minで吹き込みながら、単量体溶液を定量ポンプにより単量体溶液の厚さが31mmになるよう供給した。第一重合域では、単量体溶液12上面の冷却は行わず、可動担持体2下面は10℃の冷却水で冷却した。第二重合域では、単量体溶液12はゲル状であり、10℃の冷却水で冷却し、可動担持体2下面は10℃の冷却水で冷却した。第三重合域では、単量体溶液12上面の冷却は行わず、また可動担持体2下面の冷却も行わない。
フィルムが剥離されたゲル状かつシート状の重合体を、数ミリ角に粗砕し、60℃の熱風で乾燥し、さらに1mm以下の粒径に粉砕して乾燥粉末とした。
冷却条件を表1に、重合体の物性の評価結果を表2に示す。
【0055】
(比較例1)
第二重合域における、単量体溶液12上面の冷却を25℃の空気による空冷方式に変更した以外は、実施例1と同様にして重合体の製造および評価を行った。
冷却条件を表1に、重合体の物性の評価結果を表2に示す。また、上面フィルムの表面最高温度は、非接触型放射温度計で測定した。
従来の冷却方法を採用した製造装置によって製造された水溶性重合体は、溶解性が劣っていた。
【0056】
(実施例2)
第一重合域の単量体供給口から13cmまでにおける可動担持体2表面での光強度が約20W/m2 、第一重合域の残りおよび第二重合域の可動担持体2表面での光強度が約1W/m2 、第三重合域の可動担持体2表面での光強度が約50w/m2 となるようにケミカル蛍光ランプを設置した。
単量体溶液は、つぎのようにして調製した。メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド80%水溶液100kg、アクリルアミド(結晶)53.3kg、アクリル酸80%水溶液12.5kg、ベンゾインイソプロピルエーテル2%メタノール溶液0.325kg、EDTA−2Na塩2%水溶液0.400kg、亜リン酸アンモニウム5%水溶液2.4kgおよびイオン交換水5.6kgを混合し、2N硫酸でpHを4.0とした後、窒素吹き込みによって脱酸素し、温度を30℃に調整した。
【0057】
可動担持体2を5cm/minの速度で駆動させ、窒素ガス(純度99.99%)を窒素箱11に流量5L/minで吹き込みながら、単量体溶液を定量ポンプにより単量体溶液の厚さが31mmになるよう供給した。第一重合域では、単量体溶液12上面の冷却は行わず、可動担持体2下面は30℃の冷却水で冷却した。第二重合域では、単量体溶液はゲル状であり、12上面は30℃の冷却水で冷却し、可動担持体2下面は30℃の冷却水で冷却した。第三重合域では、単量体溶液12上面の冷却は行わず、また可動担持体2下面の冷却も行わない。
フィルムが剥離された板ガラス状の重合体を、数ミリ角に粗砕し、80℃の熱風で乾燥し、さらに1mm以下の粒径に粉砕して乾燥粉末とした。
冷却条件を表1に、重合体の物性の評価結果を表2に示す。
【0058】
(比較例2)
第二重合域における、単量体溶液12上面の冷却を25℃の空気による空冷方式に変更した以外は、実施例2と同様にして重合体の製造および評価を行った。
冷却条件を表1に、重合体の物性の評価結果を表2に示す。また、上面フィルムの表面最高温度は、非接触型放射温度計で測定した。
従来の冷却方法では、単量体溶液が沸騰してしまい、フィルムの剥離が起こった。また、従来の冷却方法を採用した製造装置によって製造された水溶性重合体は、溶解性が劣っていた。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の重合体の製造方法は、重合容器中の光開始剤を含む単量体溶液に光を照射し、単量体溶液中の単量体を重合して重合体を製造する製造方法において、単量体溶液の流動性が低下した際に、単量体溶液の上面に冷却液を供給すると同時に、重合容器の少なくとも一部に冷却液を排出する排出口を形成する方法であるので、得られる重合体の品質を低下させることなく、生産性よく重合体を製造することができる。
また、本発明の重合体の製造方法は、進行方向に沿った両端に堰が設けられた可動担持体上で光開始剤を含む単量体溶液に光を照射し、単量体溶液中の単量体を重合してシート状の重合体を連続的に製造する製造方法において、単量体溶液の流動性が低下した際に、可動担持体の堰の少なくとも一方がない状態で単量体溶液の上面に冷却液を供給する方法であるので、得られる重合体の品質を低下させることなく、生産性よく重合体を製造することができる。
【0062】
また、単量体の重合が、可動担持体上に配置された2枚のフィルムの間で行われれば、単量体溶液への酸素の混入を抑制し、得られる重合体の分子量を高めることができる。
また、前記単量体が、水溶性ビニル単量体であれば、品質のよい水溶性重合体を、生産性よく製造することができる。
【0063】
また、本発明の重合体の製造装置は、可動担持体上の光開始剤を含む単量体溶液に光を照射し、単量体溶液中の単量体を重合してシート状の重合体を製造する製造装置において、製造装置の上流部に、可動担持体の進行方向に沿った両端に堰を設け、製造装置の下流部に、単量体溶液の上面に冷却液を供給する冷却手段を設けたものであるので、得られる重合体の品質を低下させることなく、生産性よく重合体を製造することができる。
【0064】
また、本発明の重合体の製造装置に、可動担持体上に2枚のフィルムを供給するフィルム供給手段が設けられていれば、単量体溶液への酸素の混入を抑制し、得られる重合体の分子量を高めることができる。
また、本発明の重合体の製造装置を、水溶性ビニル重合体の製造に用いれば、品質のよい水溶性重合体を、生産性よく製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の重合体の製造装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 図1の重合体の製造装置におけるII−II断面図である。
【図3】 図1の重合体の製造装置におけるIII−III断面図である。
【図4】 従来の重合体の製造装置の一例を示す概略構成図である。
【図5】 図4の重合体の製造装置におけるV−V断面図である。
【符号の説明】
2 可動担持体
7 下面フィルム
8 フィルム供給ロール(フィルム供給手段)
12 単量体溶液
13 上面フィルム
14 フィルム供給ロール(フィルム供給手段)
21 ベルトコンベア(堰)
23 上面散布ノズル(冷却手段)
Claims (4)
- 進行方向に沿った両端に堰が設けられた可動担持体上で2枚のフィルムに挟まれた光開始剤を含む単量体溶液に光を照射し、単量体溶液中の単量体を重合してシート状の重合体を連続的に製造する製造方法において、
単量体溶液がゲル化した後に、可動担持体の堰の少なくとも一方がない状態でゲル状の単量体溶液の上面に冷却液を供給することを特徴とする重合体の製造方法。 - 前記単量体が、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジメチルジアリルアンモニウム塩、ジエチルジアリルアンモニウム塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド4級塩、ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド4級塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートのベンジルクロライド4級塩、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチルクロライド4級塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸、メタクリル酸塩、2−アクリルアミド−2−メチル−プロピオスルホン酸、および2−アクリルアミド−2−メチル−プロピオスルホン酸塩からなる群から選ばれる1種以上の水溶性ビニル単量体であることを特徴とする請求項1に記載の重合体の製造方法。
- 可動担持体上の光開始剤を含む単量体溶液に光を照射し、単量体溶液中の単量体を重合してシート状の重合体を製造する製造装置において、
2枚のフィルムに単量体溶液が挟まれるように可動担持体上に2枚のフィルムを供給するフィルム供給手段が設けられ、
製造装置の上流部に、可動担持体の進行方向に沿った両端に堰を設け、
製造装置の下流部に、単量体溶液の上面に冷却液を供給する冷却手段を設け、
前記下流部においては、堰の少なくとも一方がない状態とされたことを特徴とする重合体の製造装置。 - ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートを酸で中和することにより得られる塩、ジメチルジアリルアンモニウム塩、ジエチルジアリルアンモニウム塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートのメチルクロライド4級塩、ジメチルアミノエチルアクリレートのメチルクロライド4級塩、ジメチルアミノエチルメタクリレートのベンジルクロライド4級塩、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドのメチルクロライド4級塩、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸塩、メタクリル酸、メタクリル酸塩、2−アクリルアミド−2−メチル−プロピオスルホン酸、および2−アクリルアミド−2−メチル−プロピオスルホン酸塩からなる群から選ばれる1種以上の水溶性ビニル単量体を使用する水溶性ビニル重合体の製造に用いられることを特徴とする請求項3記載の重合体の製造装置。
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