JP4623496B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置に関し、特に、2成分現像方式を用いるとともにトナー容器が交換自在に設置される画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機等の画像形成装置において、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いて現像工程をおこなうものが多く用いられている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、特許文献1等において、現像部(現像装置)には2成分現像剤が収容されていて、現像工程にて2成分現像剤中のトナーが消費されるのにともない、トナーが収容されたトナー容器(トナーカートリッジ)から現像部に適宜にトナーが供給される。そして、トナー容器内のトナーがなくなって現像部に供給するトナーがなくなった状態(この状態を「トナーエンド」という。)が、トナー濃度検知手段(トナー濃度検知センサ)やパターン濃度検知手段(光反射センサ)によって検知されると、ユーザーによってトナー容器の交換作業がおこなわれる。
トナー容器が新品のものに交換されると、画像形成を復帰させるための動作(トナーエンドリカバリ動作)がおこなわれる。具体的には、トナーエンドによって低下したトナー濃度(2成分現像剤中のトナーの割合である。)が元の状態に復帰するように、新品のトナー容器から現像部へのトナー供給がおこなわれる。そして、現像部に収容された現像剤のトナー濃度が所定範囲に復帰したと判断された時点で、ユーザーによる画像形成(出力画像の出力)が可能になるように装置を制御する。
特開2002−251063号公報
上述した従来の技術は、トナー容器を交換して画像形成を復帰させる動作をした直後に、現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度が安定せずに、出力画像上に地肌汚れが生じたりトナー飛散が生じたりする不具合が発生する場合があった。
これは、トナーエンドを検知して装置を停止させてからトナー容器の交換が検知されて装置が稼動するまでの放置時間の長さによって、現像部内の2成分現像剤の状態が変化するためである。特に、現像部及びトナー容器に収容するトナーとして、変性ポリエステル樹脂を用いたトナーを用いた場合には、そのような状態変化が顕著にあらわれる。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、トナーエンドリカバリ動作後も常に適正なトナー濃度を保って、地肌汚れ等の異常画像やトナー飛散の発生が抑止される、画像形成装置を提供することにある。
本願発明者は、上記課題を解決するために研究を重ねた結果、次の事項を知るに至った。
変性ポリエステル樹脂を用いたトナーは、懸濁重合法により形成されたトナーとは異なり、形状制御が容易であるためにブレードクリーニングしやすい形状にできるメリットがある。さらに、乳化重合法により形成されたトナーのように界面活性剤がトナー内部に残存したり感光体ドラムや現像ローラを汚染してトナーの帯電性を阻害したりすることもない。
しかし、変性ポリエステル樹脂を用いたトナーは、トナー粒子自体が帯電極性とは逆の弱プラスに帯電するために、極性制御剤を添加させてマイナスに帯電させてはいるものの、放置時間が長くなるとトナーの帯電量が低下する特性をもつ。さらに、変性ポリエステル樹脂を用いたトナーは、略球形であり表面が滑らかなために、トナー同士の潤滑性を良くする目的で添加するシリカ等の添加剤が剥がれやすい特性をもつ。特に、低画像面積の出力画像を多量に出力する場合には、現像部内のトナーがあまり消費されないので、同じトナーが現像部内で長時間撹拌されて添加剤が剥れて流動性が低下してしまう現象が生じる。
このようにトナーの流動性が低下すると、トナー間の空隙が多く生じてしまい、トナー濃度検知センサの出力が通常の濃度出力よりも高い値になってしまって、トナー濃度制御の狙い値も高い値になってしまう。このような状態において、新たにトナーが現像部に供給されると、同時にトナーに添加したシリカも現像部に補給されて、現像部内のトナーの流動性が良くなる。トナーの流動性が良くなると、キャリアとキャリアとの間隔が小さくなって、トナー濃度が高くなっているにも係わらずトナー濃度が低くなっているようにトナー濃度検知センサで検知されてしまう。
このような特性を有するトナーを用いて、パターン濃度検知センサで検知される画像濃度を一定に制御した場合、低画像面積の出力画像を多量に出力すると、トナー濃度検知センサの狙い値は通常よりも高い濃度を示す値に設定されてしまう。この状態でトナー容器内のトナーがなくなりトナーエンドを検知した場合、長時間放置させることで、トナーは重力によって凝集して流動性が悪くなることで空隙が少なくなる。このようなとき、トナー濃度検知センサの値は放置前と比較して濃度が薄いことを示す側に変化してしまうが、トナー濃度検知センサの狙い値は高い濃度を示す値に設定されたままなので、この変化を補正するために過剰なトナー供給がおこなわれてしまう。過剰なトナーが供給されると、トナー流動性の向上にともなうキャリア間隔の減少によって、トナー濃度検知センサの値はトナー濃度が薄くなったことを示す値を示してしまい、トナー供給がさらに過剰におこなわれてしまう。
このように、トナーエンドを検知して装置を停止させてからトナー容器の交換が検知されて装置が稼動するまでの放置時間が長くなることで、現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度の制御が正確におこなえなくなってしまう。そして、トナー濃度が上昇することで、出力画像上に地肌汚れが生じたり、トナー飛散が生じたりする不具合が発生する。
ここで、トナー濃度検知センサは、2成分現像剤中のキャリア(磁性体)の透磁率を測定してトナー濃度を検知するものである。図6(A)に示すように、トナー濃度が高い場合には、キャリアCの間にトナー粒子Tが入り込みキャリア間隔が広がって、透磁率が下がり、トナー濃度検知センサ100の出力電圧が低くなる。これに対して、図6(B)に示すように、トナー濃度が低い場合には、キャリア間隔が狭まって、透磁率が上がり、トナー濃度検知センサ100の出力電圧が高くなる。
しかし、多量の出力画像が連続的に出力されると、トナーTやキャリアCの帯電量が高くなるために、トナーTやキャリアCに対して互いに反発するクーロン力が働く。このようなときには、図7(A)に示すように、トナー濃度が濃くなくているにも係わらず、透磁率が下がって、トナー濃度検知センサ100の出力電圧が低くなる。この状態で長時間放置されると、図7(B)に示すように、トナーTやキャリアCの帯電量が自然放電で低下して、キャリア間隔が狭まって、トナー濃度検知センサ100の出力電圧が上昇してしまう。
このときの長時間放置による出力電圧上昇によって、トナー濃度検知センサ100によってトナー濃度が薄いものと誤検知されて、現像部に未帯電のトナーが供給される。未帯電トナーが供給されるとキャリアCの帯電量がさらに減少してしまうために、トナー濃度検知センサ100の出力電圧は、トナーが供給されているにも係わらず、トナー濃度が低くなったことを示すように上昇してしまう(図8の実線R1を参照できる。)。なお、図8において、破線R0は通常時のトナー供給量に対するトナー濃度検知センサ100の出力電圧変動を示す。
上述したように、経時においてトナーが現像部内で長時間撹拌されると、添加剤がトナーから剥れてトナー流動性が低下してしまうために、トナー間に空隙が多くなってトナー濃度検知センサの出力が通常の濃度出力よりも高い値になってしまう。このため、トナー濃度制御の狙い値が高い濃度を示す値になって、トナー濃度検知センサの出力値はトナー濃度がさらに低い値を示すように変化してしまう。このような状態で、新たなトナーとともにシリカが現像部に供給されると、現像部内のトナーの流動性が良くなって、キャリア間隔が小さくなりトナー濃度が高くなっているにも係わらず低くなっているような値を示してしまう。したがって、トナー濃度検知センサの出力電圧の上昇にともなって、さらにトナーを過剰に供給してしまう。このような悪循環によって、トナーは異常な過供給状態になって、地肌汚れやトナー飛散が発生してしまう。
トナー濃度検知センサ等によってトナーエンドが検知されると画像形成が停止されるため、交換用のトナー容器のストックがない場合には、交換用のトナー容器を入手するまで画像形成装置は長時間放置されることになる。このような場合には、トナーやキャリアの帯電量が自然放電によって大きく低下するとともに、重力により凝集して空隙が少なくなるために、トナー濃度検知センサの値が放置前と比較して濃度が薄いことを示す側に変化してしまう。
この発明は以上述べた事項に基づくものであり、すなわち、この発明の請求項1記載の発明にかかる画像形成装置は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部と、前記現像部に供給するトナーを収容するとともに、画像形成装置本体に対して交換自在に設置されるトナー容器と、前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知するトナーエンド検知手段と、前記トナーエンド検知手段によってトナーがなくなった状態を検知してから前記トナー容器が取出されて再びトナー容器が設置されるのを検知するまでの放置時間を検知する時間検知手段と、前記現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、を備え、前記時間検知手段によって検知された放置時間に基いて前記現像部で2成分現像剤を撹拌する撹拌時間を設定して、該撹拌時間だけ2成分現像剤を撹拌した後の第1のトナー濃度を前記トナー濃度検知手段で検知して、前記トナー容器から前記現像部へのトナー供給をおこなった後に前記トナー濃度検知手段で検知した第2のトナー濃度と前記第1のトナー濃度とを比較して前記第2のトナー濃度が前記第1のトナー濃度よりも所定値以上大きいときに画像形成を復帰可能に制御して、前記トナー容器から前記現像部へのトナー供給を所定回数おこなっても前記第2のトナー濃度が前記第1のトナー濃度よりも所定値以上大きくならないときに画像形成を中止するように制御するものである。
また、請求項2記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記撹拌時間は、前記放置時間が長いときに長くなるように設定されるものである。
また、この発明の請求項3記載の発明にかかる画像形成装置は、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部と、前記現像部に供給するトナーを収容するとともに、画像形成装置本体に対して交換自在に設置されるトナー容器と、前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知するトナーエンド検知手段と、前記トナーエンド検知手段によってトナーがなくなった状態を検知してから前記トナー容器が取出されて再びトナー容器が設置されるのを検知するまでの放置時間を検知する時間検知手段と、前記現像部によって前記像担持体上に現像されたパターン像の画像濃度を検知するパターン濃度検知手段と、を備え、前記時間検知手段によって検知された放置時間に基いて前記トナー容器から前記現像部へ予め設定された時間だけトナー供給をおこなった後にトナー供給を停止するトナー供給サイクルを繰り返す回数を設定して、該回数だけトナー供給サイクルを繰り返した後の第1の画像濃度を前記パターン濃度検知手段で検知して、予め定められた第2の画像濃度と前記第1の画像濃度とを比較して前記第1の画像濃度が前記第2の画像濃度よりも大きいときに画像形成を復帰可能に制御して、前記回数だけ繰り返されるトナー供給サイクルを所定回数おこなっても前記第1のトナー濃度が前記第2のトナー濃度よりも大きくならないときに画像形成を中止するように制御するものである。
また、請求項4記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項3に記載の発明において、前記トナー供給サイクルを繰り返す前記回数は、前記放置時間が長いときに小さくなるように設定されるものである。
また、請求項5記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段を備え、トナーエンド検知手段を、トナー濃度検知手段の検知結果に基いて前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知する手段としたものである。
また、請求項6記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記現像部によって前記像担持体上に現像されたパターン像の画像濃度を検知するパターン濃度検知手段を備え、トナーエンド検知手段を、パターン濃度検知手段の検知結果に基いて前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知する手段としたものである。
また、請求項7記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記トナー容器を交換するための開閉カバーの開閉動作を検知する開閉検知手段を備え、前記時間検知手段を、前記トナーエンド検知手段によってトナーがなくなった状態を検知してから前記開閉検知手段によって前記開閉カバーの開閉動作が完了した状態を検知するまでの時間を検知する手段としたものである。
また、請求項8記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前記現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、前記現像部によって前記像担持体上に現像されたパターン像の画像濃度を検知するパターン濃度検知手段と、を備え、前記トナー濃度検知手段の検知結果が、前記パターン濃度検知手段の結果に基いて求められる前記トナー濃度検知手段の狙い値に近似するように前記トナー容器から前記現像部へのトナー供給の制御をおこなうものである。
また、請求項9記載の発明にかかる画像形成装置は、前記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記トナーは、少なくとも有機溶媒中に活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル樹脂と着色剤と離型剤とを溶解又は分散させて形成した溶解物又は分散物を、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させて、架橋剤又は/及び伸張剤と反応させて得られた分散液から有機溶剤を除去して、その表面に付着した樹脂微粒子を洗浄・脱離して形成されたものである。
本発明は、トナーエンドを検知してからトナー容器の交換が検知されるまでの放置時間に基いてトナーエンドリカバリ動作のタイミングを制御している。これによって、トナーエンドリカバリ動作後も常に適正なトナー濃度が保たれて、地肌汚れ等の異常画像やトナー飛散の発生が抑止される、画像形成装置を提供することができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
実施の形態1.
図1〜図4にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、本実施の形態1における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、50は画像形成装置としてのデジタル複写機の装置本体、51はセットされた原稿Dを原稿読込部52に搬送する原稿搬送部、52は原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部、53は原稿読込部52で読み込んだ画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム54上に照射する露光部、54は像担持体としての感光体ドラム、55は感光体ドラム54上を帯電する帯電部、58は感光体ドラム54上に形成されたトナー像を被転写材Pに転写する転写部、59は感光体ドラム54上の未転写トナーを回収するクリーニング部、61〜64は転写紙等の被転写材Pが収納された給紙部、65は被転写材P上の未定着トナーを定着する定着部、80は感光体ドラム54上に形成された静電潜像を現像する現像部、95は現像部80に供給するためのトナーが収容されたトナー容器、を示す。
図1を参照して、画像形成装置における、通常の画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部52上を通過する。このとき、原稿読込部52では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部52で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部53(書込部)に送信される。そして、露光部53からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、感光体ドラム54上に向けて発せられる。
一方、感光体ドラム54は、図中の時計方向に回転しており、まず、帯電部55との対向位置でその表面が一様に帯電される。そして、帯電部55で帯電された感光体ドラム54表面は、露光光Lの照射位置に達する。そして、この位置で原稿Dの画像情報に対応した静電潜像が形成される。
その後、潜像が形成された感光体ドラム54表面は、現像部80との対向部に達する。そして、現像部80によって、感光体ドラム54上の潜像が現像される。
ここで、現像部80内のトナーは、トナー容器95から供給されたトナーとともに、パドルローラ等によってキャリアと混合される。そして、摩擦帯電したトナーは、キャリアとともに現像ローラ上に供給される。トナー容器95のトナーは、現像部80内のトナーの消費にともない、現像部80内に適宜に供給されるものである。現像部80内のトナーの消費は、現像部80内に設置されたトナー濃度検知センサ100と、感光体ドラム54に対向するパターン濃度検知センサ110と、によって検出される(図2を参照できる。)。なお、現像部80におけるトナー供給動作については、後で詳しく説明する。
その後、現像部80で現像された感光体ドラム54表面は、転写部58との対向部に達する。そして、この位置で、被転写材P上に感光体ドラム54上のトナー像が転写される。このとき、感光体ドラム54上には、被転写材Pに転写されない未転写トナーが僅かながら残存する。
その後、転写部58を通過した未転写トナーを有する感光体ドラム54表面は、クリーニング部59との対向部に達する。そして、感光体ドラム54に当接するクリーニングブレードにより、未転写トナーがクリーニング部59内に回収される。
その後、クリーニング部59を通過した感光体ドラム54表面は、不図示の除電部に達する。そして、ここで感光体ドラム54表面の電位は除電されて、一連の作像プロセスを終了する。
一方、転写部58に搬送される被転写材Pは、次のように動作する。
まず、複数の給紙部61〜64のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、上段の給紙部61が選択されたものとする。)。
そして、給紙部61に収納された被転写材Pの1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。
その後、搬送経路Kを通過した被転写材Pは、レジストローラ57の位置に達する。そして、レジストローラ57の位置に達した被転写材Pは、感光体ドラム54上に形成されたトナー像と位置合わせをするためにタイミングを合わせて、転写部58に向けて搬送される。
そして、転写工程後の被転写材Pは、転写部58の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着部65に達する。そして、この位置で、被転写材P上の未定着トナー像が熱と圧力とによって定着される。その後、定着工程後の被転写材Pは、出力画像として装置本体1から排出される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2にて、現像部80の構成・動作について、さらに詳しく説明する。
図2を参照して、81は感光体ドラム54に対向する第1現像ローラ、82は感光体ドラム54に対向する第2現像ローラ、83は第1現像ローラ81に現像剤を供給するパドルローラ、84は長手方向に複数の楕円板を有する撹拌ローラ、85は第1現像ローラ81に先端部が対向するように配設されたドクターブレード、86は第1現像ローラ81及び第2現像ローラ82が露呈する開口部、87は感光体ドラム54に向けて突出して当接する入口シール、88は現像剤を長手方向に撹拌するための撹拌板、89は現像剤を長手方向に撹拌するための搬送スクリュ、100は現像部80内に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するためのトナー濃度検知センサ、を示す。
現像部80内には、キャリア(磁性キャリア)と、トナー(非磁性トナー)と、からなる2成分現像剤(添加剤等も含有されている。)が収容されている。
ここで、現像部80及びトナー容器95に収容されたトナーは、次のような工程を経て製造されたものである。まず、少なくとも、有機溶媒中に活性水素基を有する化合物と、反応可能な変性ポリエステル樹脂と、着色剤と、離型剤と、を溶解又は分散させて溶解物又は分散物を形成する。そして、その溶解物又は分散物を、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させる。これを架橋剤及び伸張剤の少なくとも1つと反応させて得られた分散液から有機溶剤を除去する。最後に、その表面に付着した樹脂微粒子を洗浄・脱離して、トナーが形成される。このように形成されたトナーは、先に説明したように、形状制御が容易であるとともに感光体ドラム54や現像ローラ81、82の汚染を軽減したり画質が向上する反面、長時間放置による特性変化がある。
2つの現像ローラ81、82は、図2中の矢印方向に回転している。2成分現像剤は、矢印方向に回転する撹拌ローラ84及び搬送スクリュ89や撹拌板88によって、長手方向とそれに直交する方向に撹拌・混合される。そして、摩擦帯電してキャリアに吸着したトナーが、パドルローラ83によってキャリアとともに第1現像ローラ81に供給され、その現像剤が第1現像ローラ81上に担持される。
その後、第1現像ローラ81に担持された現像剤は、ドクターブレード85の位置で適量化された後に、感光体ドラム54との対向位置(現像領域である。)に達する。さらに、その対向位置を通過した現像剤は、第1現像ローラ81から第2現像ローラ82に移動した後に、感光体ドラム54との対向位置(第2現像領域である。)に達する。そして、それらの対向位置で、現像剤中のトナーが、感光体ドラム54表面に形成された静電潜像に付着する。
こうして、現像部80による現像工程が終了する。
ここで、トナー容器95内に収容されたトナーは、一旦、現像部80のトナー供給部90内に供給される。トナー供給部90内のトナーは、撹拌部材91によって供給ローラ92の位置に搬送されて、供給ローラ92から供給口を介して2成分現像剤を収容するスペースに適宜にトナーが供給される。
詳しくは、トナー容器95は、内周面に螺旋状の突起を有する円筒状容器である。トナー容器95が不図示の駆動部によって回転駆動されると、内部に収容されたトナーが螺旋状突起に案内されてトナー排出口まで搬送されて、トナー排出口から現像部80(トナー供給部90)にトナーが供給される。
トナー容器95内のトナーは、トナー供給部90に設置されたトナーセンサ(圧電センサ)の検知結果に基いて、トナー供給部90内に適宜に補給されるものである。また、トナー供給部90内のトナーは、トナー濃度検知センサ100及びパターン濃度検知センサ110の検知結果に基いて、現像剤収容スペース内に適宜に補給されるものである。このように、結局、トナー容器95内のトナーは、トナー濃度検知センサ100及びパターン濃度検知センサ110の検知結果に基いて、現像部80内に適宜に補給されていることになる。
トナー容器95は、装置本体50の外装上に設置された不図示の開閉カバーを開閉することで、装置本体50に交換自在に設置される。すなわち、トナー容器95内のトナーがなくなってトナーエンドが検知されると、ユーザーは、開閉カバーを開けて既設のトナー容器95を取出する。そして、新品(交換用)のトナー容器95を設置して、開閉カバーを閉じる。こうして、トナーエンド時のトナー容器95の交換作業が完了する。
トナー濃度検知手段としてのトナー濃度検知センサ100は、2成分現像剤の透磁率を検出することで、トナー濃度(現像剤中のトナーの割合である。)を検知するセンサである。
具体的に、トナー濃度検知センサ100の出力電圧Vtが低いときには、透磁率が小さいのでトナー濃度が高いと判断する。これに対して、出力電圧Vtが高いときには、透磁率が大きいのでトナー濃度が低いと判断する。
現像部80内のトナー濃度制御は、次のようにおこなわれる。トナー濃度検知センサ100の出力値Vtが狙い値Vtrefと比較して大きい場合には、狙いよりもトナー濃度が低いと判断して、一定時間トナー容器95(又は供給ローラ92)を回転駆動して現像部80にトナー供給する。これに対して、出力値Vtが狙い値Vtrefと比較して小さい場合には、狙いに対してトナー濃度が高いと判断してトナー供給動作をおこなわない。
一方、トナー濃度検知センサ100の狙い値Vtrefは、感光体ドラム54上に現像されたパターン像(基準パターン)の画像濃度の検知結果に基いて設定される。基準パターンの画像濃度は、感光体ドラム54に対向するパターン濃度検知手段としてのパターン濃度検知センサ110によって検知される。パターン濃度検知センサ110は、発光ダイオード等の発光素子とフォトダイオード等の受光素子とからなり、発光素子から発せられた光を基準パターンに照射してその反射光を受光素子で受光することで基準パターンの画像濃度を検知する。
基準パターンの濃度は、現像部80内のトナー濃度が高いと高くなり、トナー濃度が低いと低くなる。したがって、基準パターン濃度が低い場合は、トナー濃度検知センサ100の狙い値Vtrefを小さくして、トナー濃度の狙い値を濃い側にシフトさせる。これに対して、基準パターン濃度が高い場合は、狙い値Vtrefを大きくして、トナー濃度の狙い値を薄い側にシフトさせる。
このようなトナー濃度制御をおこなうことで、現像部80内の現像剤を適正なトナー濃度に制御することができる。なお、トナー濃度の検知は、現像剤が撹拌されている状態のときにおこなうのが望ましいので、画像形成中又は紙間でおこなっている。他方、基準パターンの画像濃度の検知は、感光体ドラム54上パターン像(基準パターン)を作像しておこなうために、画像形成中におこなうことはできずに、紙間でおこなっている。
このようなトナー濃度制御は感光体ドラム54上の基準パターンの画像濃度を一定に保つように制御するものであって、トナー容器95(又はトナー供給部90)のトナーがなくなった場合には画像濃度が低下してトナー濃度制御ができなくなる。このように現像部80に供給するトナーがなくなった状態を、パターン濃度検知センサ110の出力やトナー濃度検知センサ100の出力から判断する。
トナーエンド検知手段としても機能するパターン濃度検知センサ110やトナー濃度検知センサ100が、トナーエンドを検知すると、装置本体1による画像形成が中止される。そして、所定の制御フローに基いて、トナーエンド検知後のトナーエンドリカバリ動作(画像形成の復帰動作である。)がおこなわれる。
図3は、本実施の形態1で特徴的な、トナーエンドリカバリ動作時の制御を示すフローチャートである。
図3に示すように、まず、トナーエンド検知手段によってトナーエンドが検知されると(ステップS1〜S2)、放置時間を検知する時間検知手段としての放置時間カウントタイマの計測がスタートされる(ステップS3)。そして、画像形成装置が停止して、画像形成が禁止される。
その後、トナー容器95を交換するための開閉カバーが10秒以上開かれたかが判断される(ステップS4)。その結果、開閉カバーが開かれた時間t1が10秒未満であると判断された場合には、トナー容器95の交換がおこなわれなかったものとして、表示部にトナーエンドである旨を表示して(ステップS16)、本フローを終了する(ステップS15)。なお、開閉カバーの開閉は、開閉カバーに当接するプッシュセンサ等の開閉検知手段によって検知される。
これに対して、ステップS4で、開閉カバーが開かれた時間t1が10秒以上であると判断された場合には、既設のトナー容器95が取出されて再びトナー容器95が設置されたものとして、放置時間t2が確定する(ステップS5)。すなわち、放置時間t2は、トナーエンドが検知されてから、開閉カバーの開閉が時間t1(≧10秒)にて完了するまで、の時間となる。
その後、確定した放置時間t2に基いて、現像部80の撹拌時間t3(駆動時間)が設定されて(ステップS6)、設定された撹拌時間t3だけ現像部80が駆動されて、現像部80内の現像剤が撹拌される(ステップS7〜S8)。このとき、新たに設置されたトナー容器95から現像部80へのトナー供給はおこなわれない。
ステップS6で確定される撹拌時間t3は、放置時間t2の長短によって差異が生じる現像部80内のトナーの帯電状態や凝集状態を均質化するためのものである。すなわち、放置時間t2が長くなるほど、トナーの帯電量は低下するとともに、重力によってトナーの凝集度は高まる。したがって、放置時間t2が長くなるのにともない撹拌時間t3を長く設定することで、トナー及びキャリアの衝突時間が増加してトナー帯電量が高まるとともに、トナーの流動が活性化されてトナーの凝集も低下する。
そして、ステップS7〜S8で、現像部80内のトナーの状態が改善され安定した後に、トナー濃度検知センサ100によってトナー濃度のサンプリングが開始される(ステップS9)。そして、トナー濃度検知センサ100によるサンプリング値(出力値)の10回平均値Vt10(第1のトナー濃度である。)が算出される(ステップS10)。ここで算出された平均値Vt10は、後述のステップS13でのトナーエンドリカバリの判定基準値(Vt10−0.1)に用いられる。
ステップS10の後、トナー供給サイクルが1回実行される(ステップS11)。ここで、1回のトナー供給サイクルは、トナー容器95から現像部80へのトナー供給を1秒間おこなった後に現像部80での現像剤の撹拌を9秒間おこなうサイクルである。
その後、1回のトナー供給サイクル実行後のトナー濃度(第2のトナー濃度である。)をトナー濃度検知センサ100で検知する(ステップS12)。そして、ステップS12で検知された出力値Vtがトナーエンドリカバリの判定基準値(Vt10−0.1)以下であるかが判断される(ステップS13)。すなわち、第2のトナー濃度が、第1のトナー濃度よりも所定値以上大きいかが判断される。
その結果、出力値Vtが判定基準値(Vt10−0.1)以下であると判断された場合には、画像形成を復帰できる状態であるものとして、表示部にトナーエンドリカバリ動作が完了した旨の表示をして(ステップS14)、本フローを終了する(ステップS15)。
これに対して、ステップS13で、出力値Vtが判定基準値(Vt10−0.1)を超えているものと判断された場合には、画像形成を復帰できる状態ではないものとして、トナー供給サイクルの実行回数が30回未満であるかが判断される(ステップS17)。その結果、トナー供給サイクルの実行回数が30回未満であると判断された場合には、ステップS11以降のフローを繰り返す。
これに対して、ステップS17で、トナー供給サイクルの実行回数が30回以上であると判断された場合には、交換されたトナー容器95が新品ではないもの(トナーが収容されてないもの)として、表示部にトナーエンドである旨を表示して(ステップS18)、本フローを終了する(ステップS15)。
このように、本実施の形態1では、ステップS17による判定ステップを用いることで、トナーエンド検知後に空のトナー容器95が設置された場合(再び既設のトナー容器95が設置されたような場合等である。)であっても、確実にトナーエンドの状態を検知することができる。これにより、現像部80のトナー濃度が低下したまま画像形成をおこなうことによる、感光体ドラム54上へのキャリア付着やキャリア飛散を抑止することができる。
以上説明したように、本実施の形態1の制御によれば、トナーエンド検知後の放置時間t2に基いて、撹拌時間t3を調整して現像部80内の現像剤の状態を安定化した後に、トナー濃度のサンプリングをおこなってトナーエンドリカバリの判定基準を定めている。これによって、トナーエンドリカバリ動作後も常に適正なトナー濃度が保たれて、地肌汚れ等の異常画像やトナー飛散の発生を抑止することができる。
図4は、上述のナーエンドリカバリ動作時における、トナー濃度検知センサ100の出力変動を示すグラフである。
従来の制御では、トナーエンドリカバリの判定基準は、トナーエンド検知直後のトナー濃度検知センサの出力値Vt10によって定められていた。具体的に、出力値Vt10が3.4ボルトであるとき、判定値は3.3ボルト(破線S0の位置である。)に設定されて、出力値Vt≦3.3なる条件がトナーエンドリカバリの判定基準となっていた。ここで、長時間放置による現像剤の状態変化によってトナー濃度検知センサ100による出力誤差ΔVtが生じて、出力値Vtが3.8ボルトまで上昇してしまったとする。このとき、従来のリカバリ制御では、長時間放置による出力値Vt(3.8ボルト)と放置前に設定した判定値(3.3ボルト)とを比較することになるために、トナー容器95から現像部80に過剰なトナー供給がおこなわれてしまう。その結果、トナー濃度過多による地肌汚れ及びトナー飛散が発生していた。
これに対して、本実施の形態1におけるトナーエンドリカバリの判定基準は、トナーエンド検知後の放置時間t2の長短に基いて撹拌時間t3を調整して現像部80内の現像剤の状態を安定化した後に、トナー濃度のサンプリングをおこなって定めている。すなわち、長時間放置による現像剤の状態変化に合わせて、トナーエンドリカバリの判定値(破線S1の位置である。)を設定している。したがって、図中の折れ線(出力変動)に示すように、トナー濃度が過多になることなく適正なトナー濃度にてトナーエンドリカバリ動作を終了することができる。また、放置時間に合わせた最適な撹拌時間が設定されるために、装置本体1の停止時間が短くなってプリントの生産性が向上する。
以上説明したように、本実施の形態1では、トナーエンドを検知してからトナー容器95の交換が検知されるまでの放置時間t2に基いてトナーエンドリカバリ動作のタイミングを制御している。これによって、トナーエンドリカバリ動作後も常に適正なトナー濃度が保たれて、地肌汚れ等の異常画像やトナー飛散の発生を抑止することができる。
実施の形態2.
図5にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図5は、実施の形態2における画像形成装置でおこなわれるトナーエンドリカバリ動作時の制御を示すフローチャートであって、前記実施の形態1の図3に相当する図である。実施の形態2の制御は、放置時間に基いてトナー供給をおこなう供給回数又は供給時間を設定して画像形成の復帰の可否を判断する点が、放置時間に基いて現像剤の撹拌時間を設定して画像形成の復帰の可否を判断する前記実施の形態1のものと相違する。
図5に示すように、ステップS1〜S5までのフローは、前記実施の形態1のものと同様である。
ステップS5で放置時間t2が確定されると、その放置時間t2に基いてトナー供給サイクルの回数nが設定されて(ステップS26)、回数nだけトナー供給サイクルが実行される(ステップS27)。ここで、1回のトナー供給サイクルは、トナー容器95から現像部80へのトナー供給を1秒間おこなった後に現像部80での現像剤の撹拌を9秒間おこなうサイクルである。
ステップS26で確定されるトナー供給サイクルの回数nは、放置時間t2の長短によって差異が生じる現像部80内のトナーの帯電状態や凝集状態を均質化するためのものである。すなわち、放置時間t2が長くなるほど、トナーの帯電量は低下するとともに、重力によってトナーの凝集度は高まる。したがって、放置時間t2が長くなるのにともないトナー供給回数(又はトナー供給時間)を小さく設定することで、未帯電トナーの増加によるトナー帯電量の低下を軽減するとともに、トナーとともに供給されるシリカの増加によるキャリア間隔の低下を軽減する。
その後、ステップS27で、放置時間t2の長短に係わらず現像部80内のトナーの状態が安定した後に、感光体ドラム54上に基準パターンが形成されて(ステップS28)、その画像濃度がパターン濃度検知センサ110によって検知される(ステップS29)。
そして、ステップS29で検知された出力値Vsp(第1の画像濃度である。)が、予め定められた基準出力値0.3ボルト(第2の画像濃度である。)以下であるかが判断される(ステップS30)。すなわち、第1の画像濃度が、基準となる第2の画像濃度よりも大きいかが判断される。
その結果、出力値Vspが基準出力値0.3ボルト以下であると判断された場合には、トナー濃度が充分であって画像形成を復帰できる状態であるものとして、表示部にトナーエンドリカバリ動作が完了した旨の表示をして(ステップS31)、本フローを終了する(ステップS15)。
これに対して、ステップS30で、出力値Vspが基準出力値0.3ボルト以下ではないものと判断された場合には、トナー濃度が不足して画像形成を復帰できる状態ではないものとして、トナー供給サイクルの実行回数が30回未満であるかが判断される(ステップS32)。その結果、トナー供給サイクルの実行回数が30回未満であると判断された場合には、ステップS27以降のフローを繰り返す。
これに対して、ステップS32で、トナー供給サイクルの実行回数が30回以上であると判断された場合には、交換されたトナー容器95が新品ではないものとして、表示部にトナーエンドである旨を表示して(ステップS33)、本フローを終了する(ステップS15)。これにより、感光体ドラム54上へのキャリア付着やキャリア飛散を抑止することができる。
以上説明したように、本実施の形態2の制御によれば、トナーエンド検知後の放置時間t2に基いて、トナー供給サイクルの回数nを調整して、トナー供給を過剰におこなうことなく現像部80内の現像剤の状態を安定化した後に、基準パターンを作成してその画像濃度の検知をおこなってトナーエンドリカバリの判定をおこなっている。これによって、トナーエンドリカバリ動作後も常に適正なトナー濃度が保たれて、地肌汚れ等の異常画像やトナー飛散の発生を抑止することができる。
従来のトナー濃度制御では、先に図4で説明した出力誤差ΔVt分を含めてトナー供給がされてしまうために、トナー濃度過多による地肌汚れやトナー飛散が生じていた。
本実施の形態2では、トナーエンド検知後の放置時間t2に基いて、トナー供給サイクルの回数nを調整しているので、リカバリ時のトナー供給過多を抑止できる。また、放置時間t2に合わせた最適なトナー供給サイクル回数nが設定されるために、装置本体1の停止時間が短くなってプリントの生産性が向上する。
以上説明したように、本実施の形態2では、トナーエンドを検知してからトナー容器95の交換が検知されるまでの放置時間t2に基いてトナーエンドリカバリ動作のタイミングを制御している。これによって、トナーエンドリカバリ動作後も常に適正なトナー濃度が保たれて、地肌汚れ等の異常画像やトナー飛散の発生を抑止することができる。
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態の中で示唆した以外にも、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。 図1の画像形成装置に設置される現像装置を示す断面図である。 図1の画像形成装置でおこなわれるトナーエンド時の制御を示すフローチャートである。 トナーエンドリカバリ時におけるトナー濃度検知センサの出力変動を示すグラフである。 この発明の実施の形態2における画像形成装置でおこなわれるトナーエンド時の制御を示すフローチャートである。 現像部に収容された2成分現像剤における、(A)トナー濃度が高い状態と、(B)トナー濃度が低い状態と、を示す概略図である。 現像部に収容された2成分現像剤における、(A)長時間放置前の状態と、(B)長時間放置後の状態と、を示す概略図である。 トナー供給量に対するトナー濃度検知センサの出力電圧変動を示すグラフである。
符号の説明
50 画像形成装置本体(装置本体)、
54 感光体ドラム(像担持体)、 55 帯電部、 59 クリーニング部、
80 現像部、 81 第1現像ローラ、 82 第2現像ローラ、
83 パドルローラ、 84 撹拌ローラ、 85 ドクターブレード、
86 開口部、 87 入口シール、 88 撹拌板、
89 搬送スクリュ、 91 撹拌部材、 92 供給ローラ、
95 トナー容器、
100 トナー濃度検知センサ(トナー濃度検知手段)、
110 パターン濃度検知センサ(パターン濃度検知手段)、
T トナー、 C キャリア。

Claims (9)

  1. トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部と、
    前記現像部に供給するトナーを収容するとともに、画像形成装置本体に対して交換自在に設置されるトナー容器と、
    前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知するトナーエンド検知手段と、
    前記トナーエンド検知手段によってトナーがなくなった状態を検知してから前記トナー容器が取出されて再びトナー容器が設置されるのを検知するまでの放置時間を検知する時間検知手段と、
    前記現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
    を備え、
    前記時間検知手段によって検知された放置時間に基いて前記現像部で2成分現像剤を撹拌する撹拌時間を設定して、該撹拌時間だけ2成分現像剤を撹拌した後の第1のトナー濃度を前記トナー濃度検知手段で検知して、前記トナー容器から前記現像部へのトナー供給をおこなった後に前記トナー濃度検知手段で検知した第2のトナー濃度と前記第1のトナー濃度とを比較して前記第2のトナー濃度が前記第1のトナー濃度よりも所定値以上大きいときに画像形成を復帰可能に制御して、前記トナー容器から前記現像部へのトナー供給を所定回数おこなっても前記第2のトナー濃度が前記第1のトナー濃度よりも所定値以上大きくならないときに画像形成を中止するように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記撹拌時間は、前記放置時間が長いときに長くなるように設定されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部と、
    前記現像部に供給するトナーを収容するとともに、画像形成装置本体に対して交換自在に設置されるトナー容器と、
    前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知するトナーエンド検知手段と、
    前記トナーエンド検知手段によってトナーがなくなった状態を検知してから前記トナー容器が取出されて再びトナー容器が設置されるのを検知するまでの放置時間を検知する時間検知手段と、
    前記現像部によって前記像担持体上に現像されたパターン像の画像濃度を検知するパターン濃度検知手段と、
    を備え、
    前記時間検知手段によって検知された放置時間に基いて前記トナー容器から前記現像部へ予め設定された時間だけトナー供給をおこなった後にトナー供給を停止するトナー供給サイクルを繰り返す回数を設定して、該回数だけトナー供給サイクルを繰り返した後の第1の画像濃度を前記パターン濃度検知手段で検知して、予め定められた第2の画像濃度と前記第1の画像濃度とを比較して前記第1の画像濃度が前記第2の画像濃度よりも大きいときに画像形成を復帰可能に制御して、前記回数だけ繰り返されるトナー供給サイクルを所定回数おこなっても前記第1のトナー濃度が前記第2のトナー濃度よりも大きくならないときに画像形成を中止するように制御することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記トナー供給サイクルを繰り返す前記回数は、前記放置時間が長いときに小さくなるように設定されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段を備え、
    トナーエンド検知手段は、トナー濃度検知手段の検知結果に基いて前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記現像部によって前記像担持体上に現像されたパターン像の画像濃度を検知するパターン濃度検知手段を備え、
    トナーエンド検知手段は、パターン濃度検知手段の検知結果に基いて前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記トナー容器を交換するための開閉カバーの開閉動作を検知する開閉検知手段を備え、
    前記時間検知手段は、前記トナーエンド検知手段によってトナーがなくなった状態を検知してから前記開閉検知手段によって前記開閉カバーの開閉動作が完了した状態を検知するまでの時間を検知する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
    前記現像部によって前記像担持体上に現像されたパターン像の画像濃度を検知するパターン濃度検知手段と、を備え、
    前記トナー濃度検知手段の検知結果が、前記パターン濃度検知手段の結果に基いて求められる前記トナー濃度検知手段の狙い値に近似するように前記トナー容器から前記現像部へのトナー供給の制御をおこなうことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記トナーは、少なくとも有機溶媒中に活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル樹脂と着色剤と離型剤とを溶解又は分散させて形成した溶解物又は分散物を、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させて、架橋剤又は/及び伸張剤と反応させて得られた分散液から有機溶剤を除去して、その表面に付着した樹脂微粒子を洗浄・脱離して形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
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