JP4623496B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
変性ポリエステル樹脂を用いたトナーは、懸濁重合法により形成されたトナーとは異なり、形状制御が容易であるためにブレードクリーニングしやすい形状にできるメリットがある。さらに、乳化重合法により形成されたトナーのように界面活性剤がトナー内部に残存したり感光体ドラムや現像ローラを汚染してトナーの帯電性を阻害したりすることもない。
図1〜図4にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、本実施の形態1における画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、50は画像形成装置としてのデジタル複写機の装置本体、51はセットされた原稿Dを原稿読込部52に搬送する原稿搬送部、52は原稿Dの画像情報を光学的に読み込む原稿読込部、53は原稿読込部52で読み込んだ画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム54上に照射する露光部、54は像担持体としての感光体ドラム、55は感光体ドラム54上を帯電する帯電部、58は感光体ドラム54上に形成されたトナー像を被転写材Pに転写する転写部、59は感光体ドラム54上の未転写トナーを回収するクリーニング部、61〜64は転写紙等の被転写材Pが収納された給紙部、65は被転写材P上の未定着トナーを定着する定着部、80は感光体ドラム54上に形成された静電潜像を現像する現像部、95は現像部80に供給するためのトナーが収容されたトナー容器、を示す。
まず、原稿Dは、原稿搬送部51の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部52上を通過する。このとき、原稿読込部52では、上方を通過する原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
そして、原稿読込部52で読み取られた光学的な画像情報は、電気信号に変換された後に、露光部53(書込部)に送信される。そして、露光部53からは、その電気信号の画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、感光体ドラム54上に向けて発せられる。
ここで、現像部80内のトナーは、トナー容器95から供給されたトナーとともに、パドルローラ等によってキャリアと混合される。そして、摩擦帯電したトナーは、キャリアとともに現像ローラ上に供給される。トナー容器95のトナーは、現像部80内のトナーの消費にともない、現像部80内に適宜に供給されるものである。現像部80内のトナーの消費は、現像部80内に設置されたトナー濃度検知センサ100と、感光体ドラム54に対向するパターン濃度検知センサ110と、によって検出される(図2を参照できる。)。なお、現像部80におけるトナー供給動作については、後で詳しく説明する。
その後、クリーニング部59を通過した感光体ドラム54表面は、不図示の除電部に達する。そして、ここで感光体ドラム54表面の電位は除電されて、一連の作像プロセスを終了する。
まず、複数の給紙部61〜64のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、上段の給紙部61が選択されたものとする。)。
そして、給紙部61に収納された被転写材Pの1枚が、搬送経路Kの位置に向けて搬送される。
そして、転写工程後の被転写材Pは、転写部58の位置を通過した後に、搬送経路を経て定着部65に達する。そして、この位置で、被転写材P上の未定着トナー像が熱と圧力とによって定着される。その後、定着工程後の被転写材Pは、出力画像として装置本体1から排出される。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2を参照して、81は感光体ドラム54に対向する第1現像ローラ、82は感光体ドラム54に対向する第2現像ローラ、83は第1現像ローラ81に現像剤を供給するパドルローラ、84は長手方向に複数の楕円板を有する撹拌ローラ、85は第1現像ローラ81に先端部が対向するように配設されたドクターブレード、86は第1現像ローラ81及び第2現像ローラ82が露呈する開口部、87は感光体ドラム54に向けて突出して当接する入口シール、88は現像剤を長手方向に撹拌するための撹拌板、89は現像剤を長手方向に撹拌するための搬送スクリュ、100は現像部80内に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するためのトナー濃度検知センサ、を示す。
ここで、現像部80及びトナー容器95に収容されたトナーは、次のような工程を経て製造されたものである。まず、少なくとも、有機溶媒中に活性水素基を有する化合物と、反応可能な変性ポリエステル樹脂と、着色剤と、離型剤と、を溶解又は分散させて溶解物又は分散物を形成する。そして、その溶解物又は分散物を、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させる。これを架橋剤及び伸張剤の少なくとも1つと反応させて得られた分散液から有機溶剤を除去する。最後に、その表面に付着した樹脂微粒子を洗浄・脱離して、トナーが形成される。このように形成されたトナーは、先に説明したように、形状制御が容易であるとともに感光体ドラム54や現像ローラ81、82の汚染を軽減したり画質が向上する反面、長時間放置による特性変化がある。
こうして、現像部80による現像工程が終了する。
具体的に、トナー濃度検知センサ100の出力電圧Vtが低いときには、透磁率が小さいのでトナー濃度が高いと判断する。これに対して、出力電圧Vtが高いときには、透磁率が大きいのでトナー濃度が低いと判断する。
図3に示すように、まず、トナーエンド検知手段によってトナーエンドが検知されると(ステップS1〜S2)、放置時間を検知する時間検知手段としての放置時間カウントタイマの計測がスタートされる(ステップS3)。そして、画像形成装置が停止して、画像形成が禁止される。
その後、1回のトナー供給サイクル実行後のトナー濃度(第2のトナー濃度である。)をトナー濃度検知センサ100で検知する(ステップS12)。そして、ステップS12で検知された出力値Vtがトナーエンドリカバリの判定基準値(Vt10−0.1)以下であるかが判断される(ステップS13)。すなわち、第2のトナー濃度が、第1のトナー濃度よりも所定値以上大きいかが判断される。
このように、本実施の形態1では、ステップS17による判定ステップを用いることで、トナーエンド検知後に空のトナー容器95が設置された場合(再び既設のトナー容器95が設置されたような場合等である。)であっても、確実にトナーエンドの状態を検知することができる。これにより、現像部80のトナー濃度が低下したまま画像形成をおこなうことによる、感光体ドラム54上へのキャリア付着やキャリア飛散を抑止することができる。
従来の制御では、トナーエンドリカバリの判定基準は、トナーエンド検知直後のトナー濃度検知センサの出力値Vt10によって定められていた。具体的に、出力値Vt10が3.4ボルトであるとき、判定値は3.3ボルト(破線S0の位置である。)に設定されて、出力値Vt≦3.3なる条件がトナーエンドリカバリの判定基準となっていた。ここで、長時間放置による現像剤の状態変化によってトナー濃度検知センサ100による出力誤差ΔVtが生じて、出力値Vtが3.8ボルトまで上昇してしまったとする。このとき、従来のリカバリ制御では、長時間放置による出力値Vt(3.8ボルト)と放置前に設定した判定値(3.3ボルト)とを比較することになるために、トナー容器95から現像部80に過剰なトナー供給がおこなわれてしまう。その結果、トナー濃度過多による地肌汚れ及びトナー飛散が発生していた。
図5にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図5は、実施の形態2における画像形成装置でおこなわれるトナーエンドリカバリ動作時の制御を示すフローチャートであって、前記実施の形態1の図3に相当する図である。実施の形態2の制御は、放置時間に基いてトナー供給をおこなう供給回数又は供給時間を設定して画像形成の復帰の可否を判断する点が、放置時間に基いて現像剤の撹拌時間を設定して画像形成の復帰の可否を判断する前記実施の形態1のものと相違する。
ステップS5で放置時間t2が確定されると、その放置時間t2に基いてトナー供給サイクルの回数nが設定されて(ステップS26)、回数nだけトナー供給サイクルが実行される(ステップS27)。ここで、1回のトナー供給サイクルは、トナー容器95から現像部80へのトナー供給を1秒間おこなった後に現像部80での現像剤の撹拌を9秒間おこなうサイクルである。
そして、ステップS29で検知された出力値Vsp(第1の画像濃度である。)が、予め定められた基準出力値0.3ボルト(第2の画像濃度である。)以下であるかが判断される(ステップS30)。すなわち、第1の画像濃度が、基準となる第2の画像濃度よりも大きいかが判断される。
本実施の形態2では、トナーエンド検知後の放置時間t2に基いて、トナー供給サイクルの回数nを調整しているので、リカバリ時のトナー供給過多を抑止できる。また、放置時間t2に合わせた最適なトナー供給サイクル回数nが設定されるために、装置本体1の停止時間が短くなってプリントの生産性が向上する。
54 感光体ドラム(像担持体)、 55 帯電部、 59 クリーニング部、
80 現像部、 81 第1現像ローラ、 82 第2現像ローラ、
83 パドルローラ、 84 撹拌ローラ、 85 ドクターブレード、
86 開口部、 87 入口シール、 88 撹拌板、
89 搬送スクリュ、 91 撹拌部材、 92 供給ローラ、
95 トナー容器、
100 トナー濃度検知センサ(トナー濃度検知手段)、
110 パターン濃度検知センサ(パターン濃度検知手段)、
T トナー、 C キャリア。
Claims (9)
- トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部と、
前記現像部に供給するトナーを収容するとともに、画像形成装置本体に対して交換自在に設置されるトナー容器と、
前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知するトナーエンド検知手段と、
前記トナーエンド検知手段によってトナーがなくなった状態を検知してから前記トナー容器が取出されて再びトナー容器が設置されるのを検知するまでの放置時間を検知する時間検知手段と、
前記現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
を備え、
前記時間検知手段によって検知された放置時間に基いて前記現像部で2成分現像剤を撹拌する撹拌時間を設定して、該撹拌時間だけ2成分現像剤を撹拌した後の第1のトナー濃度を前記トナー濃度検知手段で検知して、前記トナー容器から前記現像部へのトナー供給をおこなった後に前記トナー濃度検知手段で検知した第2のトナー濃度と前記第1のトナー濃度とを比較して前記第2のトナー濃度が前記第1のトナー濃度よりも所定値以上大きいときに画像形成を復帰可能に制御して、前記トナー容器から前記現像部へのトナー供給を所定回数おこなっても前記第2のトナー濃度が前記第1のトナー濃度よりも所定値以上大きくならないときに画像形成を中止するように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記撹拌時間は、前記放置時間が長いときに長くなるように設定されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を収容するとともに、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部と、
前記現像部に供給するトナーを収容するとともに、画像形成装置本体に対して交換自在に設置されるトナー容器と、
前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知するトナーエンド検知手段と、
前記トナーエンド検知手段によってトナーがなくなった状態を検知してから前記トナー容器が取出されて再びトナー容器が設置されるのを検知するまでの放置時間を検知する時間検知手段と、
前記現像部によって前記像担持体上に現像されたパターン像の画像濃度を検知するパターン濃度検知手段と、
を備え、
前記時間検知手段によって検知された放置時間に基いて前記トナー容器から前記現像部へ予め設定された時間だけトナー供給をおこなった後にトナー供給を停止するトナー供給サイクルを繰り返す回数を設定して、該回数だけトナー供給サイクルを繰り返した後の第1の画像濃度を前記パターン濃度検知手段で検知して、予め定められた第2の画像濃度と前記第1の画像濃度とを比較して前記第1の画像濃度が前記第2の画像濃度よりも大きいときに画像形成を復帰可能に制御して、前記回数だけ繰り返されるトナー供給サイクルを所定回数おこなっても前記第1のトナー濃度が前記第2のトナー濃度よりも大きくならないときに画像形成を中止するように制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記トナー供給サイクルを繰り返す前記回数は、前記放置時間が長いときに小さくなるように設定されることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段を備え、
トナーエンド検知手段は、トナー濃度検知手段の検知結果に基いて前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記現像部によって前記像担持体上に現像されたパターン像の画像濃度を検知するパターン濃度検知手段を備え、
トナーエンド検知手段は、パターン濃度検知手段の検知結果に基いて前記現像部に供給するトナーがなくなった状態を検知する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記トナー容器を交換するための開閉カバーの開閉動作を検知する開閉検知手段を備え、
前記時間検知手段は、前記トナーエンド検知手段によってトナーがなくなった状態を検知してから前記開閉検知手段によって前記開閉カバーの開閉動作が完了した状態を検知するまでの時間を検知する手段であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記現像部に収容された2成分現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、
前記現像部によって前記像担持体上に現像されたパターン像の画像濃度を検知するパターン濃度検知手段と、を備え、
前記トナー濃度検知手段の検知結果が、前記パターン濃度検知手段の結果に基いて求められる前記トナー濃度検知手段の狙い値に近似するように前記トナー容器から前記現像部へのトナー供給の制御をおこなうことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記トナーは、少なくとも有機溶媒中に活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル樹脂と着色剤と離型剤とを溶解又は分散させて形成した溶解物又は分散物を、樹脂微粒子を含む水系媒体中で分散させて、架橋剤又は/及び伸張剤と反応させて得られた分散液から有機溶剤を除去して、その表面に付着した樹脂微粒子を洗浄・脱離して形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
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