JP2020024309A - 画像形成装置 - Google Patents

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健太 渋川
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Abstract

【課題】本発明は、現像室内に滞留する現像剤の発生を抑制できる画像形成装置を提供する。【解決手段】現像装置20の使用状況に関する情報を記憶するメモリ40を有し、制御部8は、画像を形成しない非画像形成時には、メモリ40に記憶された前記使用状況に関する情報に基づいて、現像室20a2に配置され、マグネットローラ22を内包した現像スリーブ21を第1の回転方向とは逆方向である第2の回転方向に回転させる逆回転動作を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置に関する。
従来より、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、像担持体としての感光ドラムの表面上に形成された画像を可視化するための種々の現像装置が使用されている。現像装置は、磁性を示す現像剤を収容するための現像剤収容器と、現像剤収容器と開口を介して連通された現像容器と、を有している。現像容器を構成する枠体には、磁極発生部を内包した現像剤担持体が回転可能に支持されており、現像剤担持体により現像剤が感光ドラムの表面に形成された静電潜像に供給されてトナー像として現像される。
現像剤収容器と現像容器とは、開口を介して連通されており、現像剤収容器内に設けられた供給部材により現像剤収容器内の現像剤が開口を介して現像容器内に供給される。現像容器に供給された現像剤は、現像剤担持体に担持され、規制ブレードを通過し、感光ドラムが対向する現像部へと搬送される。規制ブレードは、現像剤担持体に対して当接しており、現像剤担持体上の現像剤を薄層均一化するとともに、現像剤との摺擦作用により現像剤を摩擦帯電させて電荷を与える。感光ドラムが対向する現像部では、感光ドラムの表面上に形成した静電潜像に対して、電荷を持った現像剤を電気的に吸着させる。これにより静電潜像をトナー像として現像して画像形成を行う。
現像装置の使用を重ねると、現像容器内で規制ブレードにより現像剤を繰り返し摺擦する等のストレスが増える。そのため現像装置を使用した際に、現像剤が劣化して画像不良を生じる場合がある。特許文献1では、画像形成動作後であって、次のプリント信号を待つスタンバイ状態となる前に、現像剤担持体を逆回転することで現像容器内のトナーを現像剤収容器内に戻すことができる。これにより現像容器内で規制ブレードにより現像剤を繰り返し摺擦する等のストレスを抑制することができる。
特開2014−240890号公報
近年では、現像装置の長寿命化が求められている。現像装置の使用を重ねると、現像容器内で規制ブレードにより現像剤を繰り返し摺擦する等のストレスが増える。そのため現像装置の寿命末期では、現像剤の帯電特性が著しく変化する場合があり、現像剤に所望の電荷を与えることができない場合がある。この場合は、画像濃度の低下や、非露光部に現像剤が現像される画像カブリ等が画像不良として生じる場合がある。
このような課題を解決するための一つの構成として、現像容器の下方に現像剤収容器を設ける汲上構成が使用される。この構成においては、現像容器内の現像剤が現像剤収容器に移動し易く、規制ブレードによる現像剤の繰り返し摺擦が抑制されるため現像装置の長寿命化が期待できる。
しかしながら、規制ブレードとの一度の摺擦では現像剤に対して安定した電荷を与えることが難しく、汲上構成においては、現像容器内で電荷を与えられた現像剤が現像剤収容器に移動し易いため現像容器内の現像剤の電荷を安定させ難い。そのため現像剤収容器内の電荷を持たない現像剤が現像剤担持体に直接供給されないように現像剤収容器と現像容器との間に壁を設ける場合がある。これにより現像容器内で電荷を与えられた現像剤が現像剤担持体に再び担持され易くなるため現像剤の電荷を安定させ易くなる。
現像装置の長寿命化のために汲上構成を用いる場合では、現像剤収容器と現像容器との間に壁を設ける必要がある。現像容器内の壁付近の領域において、現像剤担持体に搬送されず、現像剤収容器側にも移動しない領域(以下、「不動層」という)が生じる場合がある。通常、現像装置内の現像剤は、現像装置の使用に応じて状態が変化する。しかし、不動層に留まる現像剤は、現像装置の使用に応じた変化は起こらない。
ユーザが現像装置に強い衝撃を与えたり現像装置をひっくり返す等の想定されない動作が加わった場合は、不動層に留まっていた現像剤が現像剤担持体に供給されることがある。その場合は、現像剤と現像剤担持体の使用履歴の差から現像剤に所望の電荷が付与されないことがある。これにより一時的に画像カブリ等が生じる場合がある。特許文献1では、現像容器の上方に現像剤収容器が位置する構成で、規制ブレード付近の現像剤の循環不良の解決を目的としているため現像装置の長寿命化や前述した弊害を解決できるものではなかった。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、現像室内に滞留する現像剤の発生を抑制する画像形成装置を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、開口を備える仕切部を用いて内部空間が現像室と収容室に仕切られる現像枠体と、前記現像室に配置され、磁気発生手段を内包した現像剤担持体と、前記収容室に配置され、前記開口を介して現像剤を前記現像室へ供給する供給部材と、を有する現像ユニットと、画像を形成する画像形成時に、前記現像剤担持体を第1の回転方向に回転させるように、前記現像ユニットを制御する制御部と、を有する画像形成装置であって、前記現像ユニットの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を更に有し、前記制御部は、画像を形成しない非画像形成時には、前記記憶手段に記憶された前記使用状況に関する情報に基づいて、前記現像剤担持体を前記第1の回転方向とは逆方向である第2の回転方向に回転させる逆回転動作を制御する、ことを特徴とする。
本発明によれば、現像室内に滞留する現像剤の発生を抑制することができる。
画像形成装置の構成を示す断面図である。 プロセスカートリッジの構成を示す断面図である。 撹拌部材の回転により現像剤収容器から磁性トナーが供給された初期の現像容器内のトナー循環の様子を示す断面図である。 定常状態における現像容器内のトナー循環の様子を示す断面図である。 (a),(b)は、不動層を形成する現像剤の取り込み動作による現像容器内のトナー循環の様子を示す断面図である。 第1実施形態のプロセスカートリッジの使用履歴と、現像装置内の不動層以外の磁性トナーの劣化度と、不動層の磁性トナーの劣化度との関係と、不動層の磁性トナーの取り込み動作の頻度とタイミングを示す図である。 現像容器の底部で壁の付近に形成された不動層の磁性トナーを回収する現像剤の取り込み動作を示すフローチャートである。 比較例1のプロセスカートリッジの使用履歴と、現像装置内の不動層以外の磁性トナーの劣化度と、不動層の磁性トナーの劣化度との関係を示す図である。 第1実施形態と比較例1とで、プロセスカートリッジの使用履歴に応じて、トナーコンタミ現象による画像カブリの発生状況を比較した結果を示す図である。
図により本発明に係る画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。尚、以下に示す実施形態は一例であって、本発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
〔第1実施形態〕
先ず、図1〜図9を用いて本発明に係る画像形成装置100の第1実施形態の構成について説明する。
<画像形成装置>
図1を用いて画像形成装置100の構成について説明する。図1は、画像形成装置100の構成を示す断面図である。図1に示す画像形成装置100は、電子写真方式を用いたレーザビームプリンタの一例である。図1に示す画像形成装置100に対して、パーソナルコンピュータや画像読取装置等の外部ホスト装置を接続する。これにより外部ホスト装置から画像情報を画像形成装置100に送り、紙等の記録材16に画像を形成することができる。
画像形成装置100の装置本体100aに対して着脱可能に設けられたプロセスカートリッジ2が装着される。プロセスカートリッジ2は、像担持体としての感光ドラム11と、帯電手段としての帯電ローラ12と、現像ユニットとしての現像装置20と、クリーニング手段としてのクリーニング装置10とを一体的にユニット化して構成されている。
装置本体100aには、ヒンジ軸部102を中心に回動可能な開閉カバー101が設けられている。ヒンジ軸部102を中心に開閉カバー101を1点鎖線で示すように開いて装置本体100a内を開放することができる。この開放部を介してプロセスカートリッジ2を装置本体100a内に設けられたガイドに沿って画像形成位置に装着する。また、反対に開放部を介してプロセスカートリッジ2を装置本体100aから脱離することができる。プロセスカートリッジ2は、装置本体100a内に装着されることで、装置本体100aと、機械的及び電気的に結合した状態になる。これにより画像形成装置100は、プロセスカートリッジ2を用いて記録材16に画像を形成することができる。
<帯電工程>
感光ドラム11は、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体であり、印刷スタート信号に基づいて図1の矢印R1方向に所定の回転スピードで回転駆動される。感光ドラム11の表面には、図示しない帯電電源から帯電バイアスが印加される帯電ローラ12が接触している。図1の矢印R1方向に回転する感光ドラム11の表面が帯電ローラ12により所定の極性と電位に一様に帯電される。
<露光工程>
感光ドラム11の表面の帯電面に対して、露光手段としてのレーザスキャナ13から画像情報に応じたレーザ光13aが出射されてレーザ走査露光がなされる。レーザスキャナ13は、外部ホスト装置から入力された画像情報の電気信号に対応して変調されたレーザ光13aを出力して、感光ドラム11の帯電面を走査露光し、明部電位部と暗部電位部とからなる静電潜像が感光ドラム11の表面に形成される。
<現像工程>
感光ドラム11の表面に形成された静電潜像は、現像装置20に設けられた現像剤担持体としての現像スリーブ21により現像剤としての磁性トナーTが供給されてトナー像として現像される。現像スリーブ21は、感光ドラム11に対向して配置されており、現像スリーブ21の表面上には現像剤が担持される。感光ドラム11の表面上の静電潜像は、現像スリーブ21の表面上に担持された現像剤としての磁性トナーTが供給されてトナー像として現像され、感光ドラム11の表面には、現像剤像としてのトナー像が形成される。
<転写工程>
感光ドラム11に対向して転写手段としての転写ローラ50が設けられている。一方、装置本体100aの下部には、記録材16を収容した給送カセット3が設けられている。給送カセット3内の記録材16は、給送ローラ4により繰り出され、図示しない分離手段との協働により一枚ずつ分離して給送される。記録材16の先端部が停止したレジストローラ5のニップ部に突き当てられて斜行が補正される。
その後、感光ドラム11の表面上のトナー像の画先が感光ドラム11と転写ローラ50とにより形成される転写ニップ部15に到達するタイミングを考慮する。そのタイミングに合わせて記録材16の先端部が転写ニップ部15に到達するようにレジストローラ5により記録材16が搬送される。図示しない転写電源から転写ローラ50に転写バイアスが印加されることにより転写ニップ部15において、感光ドラム11の表面上のトナー像が記録材16に静電転写される。
<定着工程>
トナー像が担持された記録材16は、定着手段としての定着装置60に搬送され、定着装置60に設けられた加熱ユニット60aと加圧ローラ60bとにより挟持搬送される間に加熱及び加圧されてトナー像が記録材16に定着される。トナー像が定着された記録材16は、排出ローラ6により機外に設けられた排出トレイ7上に排出される。
<クリーニング工程>
転写後に感光ドラム11の表面上に残留した残留物は、クリーニング手段としてのクリーニングブレード14により掻き取られて除去される。上記の帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングの各工程からなる画像形成プロセスを繰り返すことにより記録材16に画像が形成される。
<使用状況に関する情報>
プロセスカートリッジ2には、記憶手段としてのメモリ40が備え付けられている。メモリ40には、プロセスカートリッジ2の使用状況に関する情報が記憶されている。メモリ40に記憶された現像ユニットとしての現像装置20の使用状況に関する情報を考慮する。
この現像装置20の使用状況に関する情報としては、現像剤担持体としての現像スリーブ21の回転数情報がメモリ40に記憶されている。更に、画像形成装置100が設置された使用環境の温度情報がメモリ40に記憶されている。更に、画像形成装置100が設置された使用環境の湿度情報がメモリ40に記憶されている。更に、現像装置20内(現像ユニット内)の現像剤としての磁性トナーTの残量情報ががメモリ40に記憶されている。
現像スリーブ21の回転数情報としては、現像スリーブ21の積算走行距離(積算回転数×周長、或いは、回転速度×回転時間の積算値)等の履歴情報が適用できる。プロセスカートリッジ2の使用状況に関する情報としては、記録材16の積算印刷枚数が適用できる。
図2は、プロセスカートリッジ2の構成を示す断面図である。図2に示すように、画像形成装置100の装置本体100a側に設けられる制御部8は、モータ17を駆動制御して現像スリーブ21を回転駆動する。現像スリーブ21の回転数は、モータ17の回転数に対応しており、これに基づいて、制御部8は、現像スリーブ21の回転数、回転速度、回転時間を取得することができる。現像スリーブ21の回転時間は、タイマ27により測定することができる。制御部8は、これらの情報を随時、メモリ40に伝達して履歴情報とすることができる。
また、制御部8には、画像形成装置100が設置された温度及び湿度の環境条件を検知する環境センサ18が接続されている。制御部8は、環境センサ18の検知結果に基づいて、現像装置20を使用した温度や湿度などの環境条件を取得することができる。制御部8は、これらの情報を随時、メモリ40に伝達して履歴情報とすることができる。
また、制御部8には、現像装置20の現像枠体内に収容されている現像剤としての磁性トナーTの残量を検知する検知部としての残量センサ19が接続されている。残量センサ19は、現像容器20aの現像室20a2内や現像剤収容器20bの収容室20b1内の所定位置に適宜設けられる。制御部8は、残量センサ19が検知した残量情報に基づいて、現像装置20内に収容されている現像剤としての磁性トナーTの残量を検知することができる。制御部8は、これらの残量情報を随時、メモリ40に伝達して履歴情報とすることができる。
メモリ40には、他に、感光ドラム11の走行距離(回転数×周長、或いは、回転速度×回転時間)の情報が記憶されている。更に、帯電ローラ12による感光ドラム11の表面の帯電時間や帯電電圧情報、現像剤の使用量、現像スリーブ21が感光ドラム11の表面に当接している当接時間等の情報が記憶されている。
本実施形態では、現像スリーブ21の走行距離(回転数×周長)の情報がメモリ40に格納されている。プロセスカートリッジ2が装置本体100aの画像形成位置に装着された際に、メモリ40は、装置本体100a側に設けられた制御部8と導通状態になる。これにより制御部8は、メモリ40内に格納されている使用状況に関する情報に基づいてプロセスカートリッジ2の使用状況を判断する。メモリ40内に格納されているプロセスカートリッジ2の使用状況に関する情報は、プロセスカートリッジ2の使用状況に応じて制御部8を介して随時更新される。
尚、本実施形態では、プロセスカートリッジ2に装着されたメモリ40にプロセスカートリッジ2の使用状況を判断するための使用状況に関する情報が格納されている構成について説明する。他に、現像装置20の使用状況に関する情報を制御部8が正しく認識できれば他の構成でも良い。例えば、装置本体100a側に記憶手段があって、プロセスカートリッジ2を新品に交換する際に、ユーザがリセットボタンを押すことにより記憶手段に記憶されていた古いプロセスカートリッジ2の使用状況に関する情報をリセットする構成でも良い。
<現像装置>
次に、図2を用いて現像装置20の構成について説明する。図2に示すプロセスカートリッジ2には、現像装置20が設けられている。現像装置20は、現像スリーブ21が回転可能に軸支される現像容器20aと、現像剤としての磁性トナーTを収容すると共に、内部に供給部材としての撹拌部材24が回転可能に設けられた現像剤収容器20bとを有して構成される。
<供給部材>
供給部材としての撹拌部材24は、現像剤収容器20bの収容室20b1内(収容室内)に回転可能に軸支された回転軸24aと、回転軸24aに固定されたシート材24bとを有して構成されている。回転軸24aの回転中心24a1は、現像スリーブ21の回転中心21aよりも重力方向(図2の上下方向)の下方に配置されている。
撹拌部材24が回転軸24aの回転中心24a1を中心に図2の矢印R4方向に回転することにより開口29を介して現像スリーブ21に磁性トナーTを供給する。現像容器20aと現像剤収容器20bとは仕切部25により仕切られており、仕切部25を貫通する開口29を介して連通されている。現像剤収容器20b内には、現像剤として一成分磁性トナー(以下、「磁性トナー」という)Tが収容されている。尚、使用する現像剤は磁性トナーT以外でも適用できる。
現像剤収容器20b内に収容された磁性トナーTは、回転軸24aを中心に図2の矢印R4方向に回転する撹拌部材24により開口29に向かって搬送される。撹拌部材24により開口29から現像容器20a内に搬送された磁性トナーTは、図2の矢印R2方向に回転する現像スリーブ21の表面に担持される。現像スリーブ21の内部には、磁気発生手段としてのマグネットローラ22が内包されている。現像容器20a内に収容された磁性トナーTは、マグネットローラ22の磁力により引き付けられて現像スリーブ21の表面に担持される。
現像スリーブ21の表面には、弾性部材からなる規制ブレード23が当接されている。規制ブレード23は、現像容器20aを構成する枠体に設けられた支持部材28により支持されている。現像スリーブ21の表面に担持された磁性トナーTは、規制ブレード23により層厚が均一に規制される。現像スリーブ21の表面には、弾性部材からなる漏れ防止シート26が当接している。漏れ防止シート26の一端部は、現像容器20aを構成する枠体に支持されている。
本実施形態の現像装置20は、現像剤収容器20b内に体積平均粒径が約8.0μmの磁性トナーTを400g収容している。磁性トナーTは、トナー母体表面にシリカ微粉体が被覆されている。シリカ微粉体の添加量は、トナー粒子が100質量部に対して0.6質量部である。公知の高速撹拌型の混合機であるヘンシェルミキサーを用いてトナー母体表面にシリカ微粉体を被覆している。
現像剤収容器20bの内部には、撹拌部材24が配置されている。撹拌部材24は、現像剤収容器20bを構成する枠体に回転可能に支持されている。撹拌部材24は、図示しない駆動手段により回転軸24aの回転中心24a1を中心に図2の矢印R4方向に回転する。撹拌部材24は、図2の矢印R4方向に回転することにより現像剤収容器20b内の磁性トナーTを撹拌し、開口29を介して磁性トナーTを現像容器20a内へ搬送する。
ここで、撹拌部材24の回転軸24aの回転中心24a1は、プロセスカートリッジ2を装置本体100aの画像形成位置に装着した状態において、現像スリーブ21の回転中心21aよりも鉛直方向(図2の上下方向)における下方に配置されている。これは、撹拌部材24により現像容器20a内に搬送された磁性トナーTを、重力を利用して現像剤収容器20b内に積極的に移動させるためである。この構成を「汲み上げ構成」という。この汲み上げ構成により現像容器20a内の磁性トナーTの帯電特性の変化(以下、「トナー劣化」という)を抑制することができる。
現像容器20aを構成する枠体には、現像スリーブ21が回転可能に支持されている。現像スリーブ21は、非磁性のアルミニウム製のスリーブの表面を導電性粒子を含有する樹脂層でコートした表面粗さRaが1.0のものを用いている。現像スリーブ21の外径は、14.0mmである。現像スリーブ21は、画像形成動作時には、図2の矢印R2方向に回転し、感光ドラム11の表面に対向する現像部9に磁性トナーTを搬送する。
現像剤規制部材としての規制ブレード23は、現像スリーブ21の鉛直方向における上方において、現像容器20aを構成する枠体に固定された支持部材28により支持されている。規制ブレード23は、支持部材28から現像スリーブ21の表面上に垂下しており、現像スリーブ21の表面に対して所定の圧力で弾性的に当接している。規制ブレード23は、画像形成動作時の現像スリーブ21の図2の矢印R2方向の回転に対してカウンタ方向に当接する。これにより規制ブレード23は、現像スリーブ21の表面上に担持した磁性トナーTの層厚を均一に規制して薄層に塗布する。
規制ブレード23は、現像容器20a内において無帯電であった磁性トナーTを、図2の矢印R2方向に回転する現像スリーブ21の表面と規制ブレード23との当接部を磁性トナーTが通過する際に、摺擦作用により磁性トナーTをマイナス極性に摩擦帯電する。規制ブレード23には、ゴム硬度がJIS−A硬度で40°のシリコーンゴムを用いている。規制ブレード23が現像スリーブ21の表面に当接したときの当接圧Prは約25gf/cmとした。尚、当接圧Prは、現像スリーブ21の長手方向の単位長さ(1cm)あたりの当接加重(gf)で表される。
現像枠体により構成される現像容器20aと現像剤収容器20bとは、内部空間が仕切部25により現像室20a2と収容室20b1とに仕切られている。現像室20a2と収容室20b1とは、仕切部25を貫通する開口29を介して連通されている。現像スリーブ21の表面に担持された磁性トナーTは、規制ブレード23により層厚が規制される。規制ブレード23により規制された磁性トナーTは、現像スリーブ21の表面から離れて現像容器20a内に移動する。その際、規制ブレード23の付近の磁性トナーTは、現像スリーブ21の回転による搬送力と、マグネットローラ22の磁力とにより現像スリーブ21に連れ回る。
ここで、図2に示す汲み上げ構成においては、規制ブレード23の付近で現像スリーブ21に連れ回っている箇所に現像剤収容器20bから磁性トナーTを供給するのが好ましい。これは、現像スリーブ21に現像剤収容器20b内の電荷を持たない磁性トナーTを直接供給すると、規制ブレード23による一度の摺擦で磁性トナーTに十分な電荷をもたせることが難しいためである。そのため本実施形態では、開口29の鉛直方向における下部に設けられる仕切部25により現像剤収容器20bから供給される磁性トナーTが現像スリーブ21に直接供給されることを防いでいる。
現像スリーブ21は、中空形状をしており、内部には、多極構造の磁気発生手段を有し、回転しないように固定して設けられた非回転のマグネットローラ22が内包されている。マグネットローラ22の外径は、12mmで構成され、磁極S1,N1,S2,N2を有している。
現像スリーブ21と感光ドラム11との間には、図示しない間隔保持部材により300μmの間隙を設けている。現像スリーブ21には、図示しない現像電源が接続され、現像電源から現像スリーブ21に現像電圧を印加する。これにより感光ドラム11と現像スリーブ21との間に所定の電界を形成する。これにより現像スリーブ21の表面上に担持された磁性トナーTが感光ドラム11の表面上に形成された静電潜像に対して供給されてトナー像として反転現像されて可視化される。
本実施形態では、現像電源から現像スリーブ21に印加する現像電圧として、−350Vの直流電圧と、1500Hzの周波数でピークトゥピークで1200Vppの矩形波からなる交流電圧とを重畳した現像電圧を現像スリーブ21に印加している。このように、現像スリーブ21に現像電圧を印加することにより現像スリーブ21の表面上に担持された磁性トナーTを感光ドラム11の表面上に形成された静電潜像に対して飛翔させることができる。これにより現像スリーブ21の表面上に担持された負極性(ネガ)に帯電した磁性トナーTを感光ドラム11の表面上に形成された静電潜像に対して電気的に吸着させることでトナー像として現像する。
<現像装置内の現像剤循環動作>
次に、図3及び図4を用いて、現像装置20内の磁性トナーTの循環動作について説明する。
<磁性トナーが供給された初期の現像容器内の磁性トナーの循環動作>
先ず、図3を用いて撹拌部材24の回転により現像剤収容器20bから磁性トナーTが供給された初期の現像容器20a内のトナー循環について説明する。図3は、新品のプロセスカートリッジ2が装置本体100aの画像形成位置に装着され、使用開始時における撹拌部材24の回転により現像剤収容器20bから磁性トナーTが供給された初期の現像容器20a内のトナー循環の様子を示す断面図である。図3に示すように、プロセスカートリッジ2の使用開始時において、撹拌部材24の図2の矢印R4方向の回転により現像剤収容器20b内に収容された磁性トナーTが開口29に向けて図3の矢印F1方向に搬送される。
開口29から現像容器20a内に供給された磁性トナーTは、現像スリーブ21に内蔵されたマグネットローラ22の磁力により現像スリーブ21の表面に向かって図3の矢印F3方向に引き寄せられる。現像スリーブ21の表面に向かって引き寄せられた磁性トナーTは、図3の矢印R2方向に回転する現像スリーブ21に連れ回ることにより図3の矢印F4方向に移動して規制ブレード23に向かって搬送される。
規制ブレード23に向かって図3の矢印F4方向に搬送された磁性トナーTの一部は、規制ブレード23と現像スリーブ21の表面との間の隙間に侵入する。そして、規制ブレード23により規制されないで、規制ブレード23を通過した磁性トナーTの一部は、現像スリーブ21の図3の矢印R2方向の回転に伴って感光ドラム11が対向する現像部9まで搬送される。
一方、規制ブレード23と現像スリーブ21の表面との間の隙間に侵入しなかったり、規制ブレード23により規制された磁性トナーTbは、規制ブレード23の外側を図3の矢印F5方向に通過して開口29に向かって移動する。図3の矢印F5方向に移動して現像スリーブ21から離れた磁性トナーTの一部は、マグネットローラ22の磁力が磁性トナーTに作用する吸引力により図3の矢印F6方向に循環移動し、再び、現像スリーブ21の表面に担持される。
一方、図3の矢印F5方向に移動して現像スリーブ21から離れた磁性トナーTの残りの一部は、マグネットローラ22の磁力による吸引力が及ばず、開口29から現像剤収容器20b内に向かって図3の矢印F7方向に移動する。ここで、図3の矢印F6方向に循環移動して再び現像スリーブ21の表面上に担持される磁性トナーTにより図4に示すトナー溜まりAが形成される。前述した図3の矢印F1,F3,F4,F5,F6,F7方向の磁性トナーTの移動サイクルを繰り返すことにより図4に示すトナー溜まりAが安定し、図4に示す定常状態となる。
<定常状態における現像容器内のトナー循環>
次に、図4を用いて定常状態における現像容器20a内のトナー循環について説明する。図4は、定常状態における現像容器20a内のトナー循環の様子を示す断面図である。図4に示す定常状態における現像容器20a内には、現像スリーブ21の表面と開口29との間にトナー溜まりAが安定的に形成される。トナー溜まりAは、前述した図4の矢印F1,F3,F4,F5,F6,F7方向の磁性トナーTの移動サイクルを繰り返すことにより形成される。定常状態では、トナー溜まりAを主として現像容器20a内のトナー循環が行われている。
現像容器20aと現像剤収容器20bとを仕切る仕切部25が設けられている。仕切部25には、仕切部25を貫通する貫通穴からなる開口29が設けられている。現像剤収容器20b内に収容されている磁性トナーTは、撹拌部材24の図2の矢印R4方向の回転により開口29を介して現像容器20a内に供給される。このとき、磁性トナーTは、トナー溜まりAに直接供給される。トナー溜まりAに供給された磁性トナーTは、マグネットローラ22の磁力により図4の矢印F3方向に現像スリーブ21の表面に向かって引き寄せられる。
マグネットローラ22の磁力により現像スリーブ21の表面に向かって引き寄せられた磁性トナーTは、現像スリーブ21が図4の矢印R2方向に回転することにより現像スリーブ21に連れ回りして規制ブレード23に向かって図4の矢印F4方向に搬送される。
規制ブレード23に向かって搬送された磁性トナーTは、規制ブレード23により規制されて現像スリーブ21から離れる磁性トナーTと、規制ブレード23により規制されないで現像部9に搬送される磁性トナーTとに分けられる。後者の磁性トナーTは、現像スリーブ21の表面上に担持されたまま規制ブレード23により規制されないで現像スリーブ21の図4の矢印R2方向の回転に伴って規制ブレード23を通過して感光ドラム11が対向する現像部9に搬送される。
規制ブレード23により規制された磁性トナーTは、図4の矢印F5方向に移動し、現像スリーブ21から離れる。現像スリーブ21から離れた磁性トナーTは、マグネットローラ22の磁力により図4の矢印F6方向に移動する。そして、再び現像スリーブ21の表面上に担持される磁性トナーTと、マグネットローラ22の磁力による吸引力が及ばず、開口29を介して現像剤収容器20bに向かって図4の矢印F7方向に移動する磁性トナーTと、に分けられる。
現像スリーブ21の矢印R2方向の回転に伴う遠心力等によりマグネットローラ22の磁気による拘束力から離れた磁性トナーTが現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に移動する場合がある。現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近は、マグネットローラ22からの距離が大きいためマグネットローラ22による磁力が十分に作用しない。更に、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近には、規制ブレード23による摺擦で電荷をもたせた磁性トナーTが存在しない。このため現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に移動した磁性トナーTは、現像スリーブ21により回収されず、不動層Bを形成する。
現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された磁性トナーTの不動層Bは、プロセスカートリッジ2の使用を重ねても、磁性トナーTの状態を変化させることはない。このためプロセスカートリッジ2が寿命に至るまで現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に存在し続ける。
<不動層を形成する現像剤の取り込み動作による現像容器内のトナー循環>
次に、図5を用いて不動層Bを形成する現像剤の取り込み動作による現像容器20a内のトナー循環について説明する。図5(a),(b)は、不動層Bを形成する現像剤の取り込み動作による現像容器20a内のトナー循環の様子を示す断面図である。図5(a)は、現像スリーブ21を図5(a)の矢印R3方向に逆回転させる。そして、マグネットローラ22の磁力により現像スリーブ21の表面上に担持されたトナー溜まりAを移動する。
このとき、制御部8は、現像スリーブ21の逆回転動作を実施する際に、第2の回転方向としての図5(a)の矢印R3方向に沿って現像スリーブ21の外周面を所定の距離移動させる。そして、トナー溜まりAを介してマグネットローラ22の磁力により現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された現像室20a2内(現像室内)に滞留した不動層Bの磁性トナーTを現像スリーブ21に磁気的に保持する。これにより不動層Bの磁性トナーTを回収する様子を示している。
現像スリーブ21を図5(a)の矢印R3方向に逆回転することにより現像スリーブ21と不動層Bとの間にトナー溜まりAを配置させることができる。図5(a)に示す状態では、マグネットローラ22の磁力は、トナー溜まりAの磁性トナーTを介して不動層Bの磁性トナーTにも作用する。これにより不動層Bの磁性トナーTは、図5(a)の矢印F8方向に引き寄せられて現像スリーブ21に保持される。
即ち、現像剤取り込み動作は、撹拌部材24によって供給され、現像スリーブ21に磁気的に保持されたトナー溜まりAの磁性トナーTを、現像スリーブ21の図5(a)の矢印R3方向の回転により現像スリーブ21の周方向へ搬送する。これにより現像容器20a内(現像容器内)の底部20a1で開口29が設けられた仕切部25の壁面に接する領域に形成される不動層Bの磁性トナーTをトナー溜まりAの磁性トナーTを介して現像スリーブ21に磁気的に保持して取り込む動作である。
図5(a)に示す状態から、現像スリーブ21を図5(b)の矢印R2方向に正回転させる。このとき、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTは、トナー溜まりAの磁性トナーTを介して現像スリーブ21に保持された状態である。その状態で、図5(b)の矢印R2方向に正回転する現像スリーブ21と一体的に移動して現像スリーブ21と開口29との間の位置まで搬送される。その後は、前述したように、図5(b)の矢印R2方向に正回転する現像スリーブ21と規制ブレード23との作用により不動層Bの磁性トナーTがトナー溜まりA内に加わるか、或いは、開口29から現像剤収容器20b内に回収される。
現像スリーブ21を図5(a)の矢印R3方向に逆回転して現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTをトナー溜まりAの磁性トナーTを介して現像スリーブ21に保持する。そして、現像スリーブ21を図5(b)の矢印R2方向に正回転して不動層Bの磁性トナーTを回収する。この動作を「現像剤取り込み動作」という。現像スリーブ21を図5(a)の矢印R3方向に逆回転することによりマグネットローラ22の磁力により現像スリーブ21に保持されたトナー溜まりAが現像容器20a内を図5(a)の矢印R3方向に移動する。
このとき、トナー溜まりAが現像スリーブ21の表面上に当接した漏れ防止シート26の当接部26aを通過してしまう場合を考慮する。この場合は、トナー溜まりAの磁性トナーTが現像スリーブ21の表面と漏れ防止シート26との間の隙間から現像容器20aの外部へと漏れ出す。これにより装置本体100aの内部を磁性トナーTにより汚してしまう。そのため現像スリーブ21を図5(a)の矢印R3方向に逆回転する場合の回転角度は、トナー溜まりAが漏れ防止シート26の当接部26aを通過しない回転角度までが好ましい。
<現像剤取り込み動作の頻度とタイミング>
次に、図6を用いて、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTの取り込み動作の頻度とタイミングについて説明する。図6は、本実施形態のプロセスカートリッジ2の使用履歴と、現像装置20内の不動層B以外の磁性トナーTの劣化度と、不動層Bの磁性トナーTの劣化度との関係と、不動層Bの磁性トナーTの取り込み動作の頻度とタイミングを示す図である。図6のグラフaで示すように、現像ユニットとしての現像装置20の使用状況は、現像装置20内(現像ユニット内)の現像剤としての磁性トナーTの劣化程度に相関関係を有する。
図6の横軸上の0%は、新品のプロセスカートリッジ2の使用初期を示し、100%は、使用を重ねたプロセスカートリッジ2が寿命に到達した時期を示す。図6のグラフaに示すように、プロセスカートリッジ2の使用を重ねることにより現像装置20内の磁性トナーTが劣化し、帯電特性が変化する。
現像装置20内の磁性トナーTは、現像スリーブ21と規制ブレード23との摺擦等により予め磁性トナーTのトナー母体表面に被覆させたシリカ微粉体の量等の被覆状態が変化する。そのため現像スリーブ21と規制ブレード23との摺擦により現像装置20内の磁性トナーTの帯電特性が変化する。
また、図6のグラフaに示すように、プロセスカートリッジ2の使用初期よりも寿命後半において磁性トナーTの劣化度は急激に増大する。これは、プロセスカートリッジ2の寿命後半において現像装置20内の磁性トナーTが少なくなり現像スリーブ21の表面上に担持された磁性トナーTと規制ブレード23との摺擦機会が増えるためである。
プロセスカートリッジ2の使用により磁性トナーTが劣化する一方で、現像スリーブ21の表面状態も変化し、電荷付与特性が変化する。現像スリーブ21の表面は、規制ブレード23との摺擦等により現像スリーブ21の表面に予めコートした導電性粒子が脱落等して表面状態が変化する。そのため現像スリーブ21が磁性トナーTに与える電荷付与特性が変化する。
ここで、プロセスカートリッジ2を、ある程度使用した後、ユーザがプロセスカートリッジ2を装置本体100aから引き抜いてプロセスカートリッジ2がひっくり返される等の想定外の操作が行われた場合を考慮する。その場合、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTが現像スリーブ21に直接供給される場合がある。すると、一時的に画像カブリ等の画像不良が生じる場合がある。これは、不動層Bの磁性トナーTと現像スリーブ21との間に使用履歴の差があり、不動層Bの磁性トナーTに所望の電荷が付与されないためである。このような現象を「トナーコンタミ現象」という。
そのため現像スリーブ21を図5(a)の矢印R3方向に逆回転して現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTを回収する動作は、トナーコンタミ現象が生じ難い頻度で行う。また、現像スリーブ21を図5(a)の矢印R3方向に逆回転して現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTを回収する動作によるダウンタイムは、可能な限り減らすことが好ましい。
本実施形態では、図6のグラフaで示すプロセスカートリッジ2の使用履歴とトナー劣化の関係を考慮する。そして、プロセスカートリッジ2の寿命後半において、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTを回収する動作を実行する頻度を増やしている。
即ち、制御部8は、現像装置20の使用状況に関する情報の一例として、図6の横軸上に示すプロセスカートリッジ2の使用履歴を考慮する。そして、プロセスカートリッジ2の使用履歴に基づいて、非画像形成時に現像スリーブ21を画像形成時の第1の回転方向としての図5(b)の矢印R2方向とは逆方向の第2の回転方向としての図5(a)の矢印R3方向に所定の距離分回転させる。このような現像剤取り込み動作を実施する。そのとき、現像装置20の使用に対応するプロセスカートリッジ2の使用が進むにつれて図6のグラフbで示すように現像剤取り込み動作を実施する頻度を多くする。
即ち、制御部8は、図6の縦軸で示す現像装置20内(現像ユニット内)の不動層Bの磁性トナーT以外の磁性トナーTの劣化程度としての劣化度が50%以上(所定値以上)の場合を考慮する。その場合は、50%未満(所定値未満)の場合よりも、現像スリーブ21の逆回転動作の実施頻度が高くなるように現像装置20を制御する。
また、制御部8は、図6の縦軸で示す現像装置20内(現像ユニット内)の不動層Bの磁性トナーT以外の磁性トナーTの劣化程度としての劣化度が高くなるに連れて、現像スリーブ21の逆回転動作の実施頻度を高くする。
また、制御部8は、図6の縦軸で示す現像装置20内(現像ユニット内)の不動層Bの磁性トナーT以外の磁性トナーTの劣化程度としての劣化度が50%以上(所定値以上)の場合を考慮する。その場合は、50%未満(所定値未満)の場合よりも、現像スリーブ21の逆回転動作の実施回数が多くなるように現像装置20を制御する。
また、制御部8は、図6の縦軸で示す現像装置20内(現像ユニット内)の不動層Bの磁性トナーT以外の磁性トナーTの劣化程度としての劣化度が高くなるに連れて、現像スリーブ21の逆回転動作の実施回数を多くする。
また、制御部8は、図6の縦軸で示す現像装置20内(現像ユニット内)の不動層Bの磁性トナーT以外の磁性トナーTの劣化程度としての劣化度が50%以上(所定値以上)の場合を考慮する。その場合は、50%未満(所定値未満)の場合よりも、現像スリーブ21の逆回転動作の実施時間が長くなるように現像装置20を制御する。
また、制御部8は、図6の縦軸で示す現像装置20内(現像ユニット内)の不動層Bの磁性トナーT以外の磁性トナーTの劣化程度としての劣化度が高くなるに連れて、現像スリーブ21の逆回転動作の実施時間を長くする。
制御部8には、図2に示すタイマ27が接続されている。制御部8は、画像形成動作が終了したタイミングでタイマ27を起動し、予め設定された所定時間が経過した後に、制御部8は、図5(a),(b)に示す現像剤取り込み動作を開始する。また、制御部8は、現像剤取り込み動作が終了したタイミングでタイマ27を再起動し、予め設定された所定時間が経過した後に、制御部8は、次の画像形成動作を行う。
具体的には、図6の横軸において、新品のプロセスカートリッジ2の使用履歴を0%、寿命に達したプロセスカートリッジ2の使用履歴を100%と定義する。本実施形態では、プロセスカートリッジ2の使用履歴が50%、70%、85%、95%、100%のそれぞれの閾値に達した場合、それぞれのタイミングで、図5(a),(b)に示す現像剤取り込み動作を実行する。
<現像剤取り込み動作>
次に、図7を用いて現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTを回収する現像剤取り込み動作について説明する。図7は、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTを回収する現像剤の取り込み動作を示すフローチャートである。
図7のステップS1において、制御部8は、プロセスカートリッジ2に備えられているメモリ40内に記憶された使用状況に関する情報からプロセスカートリッジ2の使用履歴を確認する。その後、ステップS2において、制御部8は、プロセスカートリッジ2の使用履歴が、予め設定した現像剤取り込み動作を実行する所定の閾値を超えているか否かを判定する。本実施形態では、図6に示すプロセスカートリッジ2の使用履歴が50%、70%、85%、95%、100%に達したときを各閾値として設定している。
ステップS2において、プロセスカートリッジ2の使用履歴が図6に示す予め設定した現像剤取り込み動作を実行する所定の閾値を超えている場合を考慮する。その場合には、ステップS3に進んで、制御部8は、図2に示す駆動源としてのモータ17を駆動制御して、現像スリーブ21を所定の回転角度だけ図5(a)の矢印R3方向に逆回転する。
その後、ステップS4において、制御部8は、モータ17を停止して現像スリーブ21の逆回転動作を停止する。このとき、図5(a)に示すように、現像スリーブ21と、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTとの間にトナー溜まりAの磁性トナーTを配置させる。
その後、ステップS5において、制御部8は、モータ17を駆動制御して、現像スリーブ21を図5(b)の矢印R2方向に正回転する。このとき、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTは、トナー溜まりAの磁性トナーTを介して現像スリーブ21に保持された状態である。その状態で図5(b)の矢印R2方向に正回転する現像スリーブ21と一体的に移動して現像スリーブ21と開口29との間の位置まで搬送される。
そして、図5(b)の矢印R2方向に正回転する現像スリーブ21と規制ブレード23との作用により不動層Bの磁性トナーTがトナー溜まりA内に加わるか、或いは、開口29から現像剤収容器20b内に回収される。その後、ステップS6に進んで、現像剤取り込み動作を終了する。ステップS2において、プロセスカートリッジ2の使用履歴が図6に示す予め設定した現像剤取り込み動作を実行する所定の閾値を超えていない場合には、ステップS5に進む。ステップS5において、制御部8は、モータ17を駆動制御して、現像スリーブ21を図5(b)の矢印R2方向に正回転する通常の現像動作を行う。
このように、プロセスカートリッジ2の使用履歴に応じて、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTを回収する現像剤取り込み動作を実行することによりトナーコンタミ現象による画像不良を抑制することができる。本実施形態では、画像形成動作が終了したタイミングにおいて、現像剤取り込み動作を実行した。現像剤取り込み動作を実行するタイミングは、画像形成動作中でなければ良いため画像形成動作を行う前に現像剤取り込み動作を実行することでも良い。
尚、図7のステップS4で、現像スリーブ21の逆回転動作を停止した状態で現像剤取り込み動作を終了する構成でも良い。これは、通常の現像動作で現像スリーブ21を図5(b)の矢印R2方向に正回転する。その際に、現像スリーブ21と規制ブレード23との作用により不動層Bの磁性トナーTがトナー溜まりA内に加わる。或いは、開口29から現像剤収容器20b内に回収されるからである。他に、現像スリーブ21を逆回転させた後に現像スリーブ21を正回転させ、その後、現像スリーブ21を停止した状態で現像剤取り込み動作を終了する構成でも良い。
<比較例1>
次に、図8を用いて現像剤取り込み動作を実施しない比較例1について説明する。図8は、比較例1のプロセスカートリッジ2の使用履歴と、現像装置20内の不動層B以外の磁性トナーTの劣化度と、不動層Bの磁性トナーTの劣化度との関係を示す図である。比較例1として、前述した現像剤取り込み動作を実施しない場合を考慮し、比較例1に対する本実施形態の優位な点について説明する。本実施形態では、プロセスカートリッジ2の使用履歴が図6に示す50%、70%、85%、95%、100%に到達した際に前述した現像剤取り込み動作を実行する。
図6の実線で示すグラフaは、本実施形態におけるプロセスカートリッジ2の使用履歴と、現像装置20内の不動層B以外の磁性トナーTの劣化度との関係を示している。一方、図6の破線で示すグラフbは、本実施形態におけるプロセスカートリッジ2の使用履歴と、現像容器20a内の不動層Bの磁性トナーTの劣化度との関係と、不動層Bの磁性トナーTの取り込み動作の頻度とタイミングを示している。
本実施形態では、プロセスカートリッジ2の使用履歴が50%、70%、85%、95%、100%に到達したそれぞれのタイミングにおいて、現像剤取り込み動作を実行する。このため図6のグラフbで示す不動層Bの磁性トナーTの劣化度は、図6のグラフaで示す現像容器20a内の磁性トナーTの劣化度とあまり変わらないことがわかる。
一方、比較例1では、本実施形態のような現像剤取り込み動作は実行していない。このため図8の破線で示すグラフcのように、不動層Bの磁性トナーTの劣化度は、プロセスカートリッジ2の使用初期から変化しないことがわかる。そのためプロセスカートリッジ2の使用履歴が100%のときに、ユーザがプロセスカートリッジ2を装置本体100aから引き抜いてプロセスカートリッジ2がひっくり返される等の想定外の操作が行われた場合を考慮する。
その場合には、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTが現像スリーブ21に直接供給される場合がある。このとき、トナーコンタミ現象が生じて画像カブリ等の画像不良が発生する。
図9は、本実施形態と比較例1とで、プロセスカートリッジ2の使用履歴に応じて、トナーコンタミ現象による画像カブリの発生状況を比較した結果を示す。尚、図9に示す画像カブリのOK/NGの判定は、画像形成装置100により画像形成した記録材16上の非画像部を、有限会社東京電色製の反射濃度計で測定した。そして、非画像部の濃度と、リファレンス濃度との差(以下、「カブリ濃度」という)が4%以上のときを画像カブリのNGと判定した。
図9に示すように、比較例1においては、ユーザがプロセスカートリッジ2を装置本体100aから引き抜いてプロセスカートリッジ2がひっくり返される等の想定外の操作が行われた場合を考慮する。その場合には、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTが現像スリーブ21に直接供給される場合がある。このとき、トナーコンタミ現象が生じてカブリ濃度が5%を超える画像カブリが発生する場合がある。
本実施形態では、図6に示すように、プロセスカートリッジ2の使用履歴が50%、70%、85%、95%、100%に到達した際に現像剤取り込み動作を実行する。このため現像容器20a内の不動層Bの磁性トナーTの劣化度は、現像装置20内の不動層B以外の磁性トナーTの劣化度と同じように変化する。そのためユーザがプロセスカートリッジ2を装置本体100aから引き抜いてプロセスカートリッジ2がひっくり返される等の想定外の操作が起きた場合であってもトナーコンタミ現象が生じることはない。即ちカブリ濃度が4%未満であった。そのため画像カブリが発生しなかった。
図9に示すように、比較例1では、プロセスカートリッジ2の使用履歴が0%〜50%では、画像カブリが発生しなかった。しかし、プロセスカートリッジ2の使用履歴が51%を超えると、ユーザがプロセスカートリッジ2を装置本体100aから引き抜いてプロセスカートリッジ2がひっくり返される等の想定外の操作が行われた場合に画像カブリが発生した。本実施形態では、使用初期から寿命までの間で画像カブリが発生することはなかった。これにより比較例1に対する本実施形態の優位性が確認できた。
本実施形態では、予めプロセスカートリッジ2の使用履歴に対して閾値を設定し、現像剤取り込み動作を実行するようにしている。しかしながら画像形成装置100の動作環境に応じて、現像剤取り込み動作を実行する閾値を変更することがより好ましい。これは、現像装置20が置かれる温度が高くなると磁性トナーTの劣化度が大きくなるためである。そのため画像形成装置100の動作環境を検知する検知部として図2に示す環境センサ18を設け、環境センサ18により検知された温度が高くなるほど現像剤取り込み動作を実行する頻度が多くなるように設定すればより好ましい。
また、本実施形態では、画像形成動作の終了後、所定時間が経過した後に現像剤取り込み動作を実行している。しかしながら、電荷の差が大きい磁性トナーTが混ざった場合でもトナーコンタミ現象が生じる場合がある。そのため電荷が小さい現像容器20a内の不動層Bの磁性トナーTと、電荷が大きい現像容器20a内の不動層B以外の磁性トナーTとを混ぜるタイミングとしては、現像容器20a内の磁性トナーTの電荷が十分に下がったタイミングが好ましい。例えば、画像形成装置100の電源をオンにしたタイミングや、直前の画像形成動作から所定の時間が経過したタイミングが好ましい。
本実施形態では、現像剤取り込み動作を実行する直前の画像形成終了時には、現像スリーブ21は、通常の画像形成時の回転速度から停止するようにしている。現像剤取り込み動作を実行する際に、トナー溜まりAを形成する磁性トナーTのトナー量は多い方が好ましい。
トナー溜まりAの磁性トナーTのトナー量は、マグネットローラ22による磁気的吸引力と、現像スリーブ21の回転により発生する遠心力とにより決定される。このため現像スリーブ21の回転速度が遅いほど遠心力が小さくなるためトナー溜まりAの磁性トナーTのトナー量が増える。そのため現像剤取り込み動作を実行する直前の画像形成終了時には、通常の画像形成終了時の現像スリーブ21の回転速度よりも遅い回転速度から停止するように設定すればより好ましい。
本実施形態では、現像剤取り込み動作時に現像スリーブ21が図5(a)の矢印R3方向に逆回転するときの回転角度は、プロセスカートリッジ2の使用履歴に関わらず一定である。プロセスカートリッジ2の使用履歴が増えると、現像剤収容器20b内の磁性トナーTが減り、撹拌部材24の回転により開口29から現像容器20a内に供給されるトナー量が減る。このため図4に示す現像スリーブ21と開口29との間に形成されるトナー溜まりAの磁性トナーTのトナー量が減る。
そのため図5(a)に示す現像スリーブ21と、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bとの間に配置されるトナー溜まりAの磁性トナーTとして供給するトナー量を増やすことが望ましい。そのために現像剤取り込み動作時の現像スリーブ21の回転角度は、プロセスカートリッジ2の使用履歴が増えるほど大きく設定すればより好ましい。
本実施形態では、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTを回収する際に、マグネットローラ22の磁力を利用する。このとき、マグネットローラ22に不動層Bの磁性トナーTをしっかりと吸着させた方が不動層Bの磁性トナーTの回収量が増える。そのため現像スリーブ21の逆回転動作後に、現像スリーブ21が完全に停止状態を保ち、その後、現像スリーブ21が再び正回転することがより好ましい。
本実施形態では、現像剤取り込み動作直後の画像形成時では、現像スリーブ21の前多回転時間は、通常の画像形成時と変わらない。ここで、現像剤取り込み動作で回収した不動層Bの磁性トナーTと、現像容器20a内の不動層B以外の磁性トナーTとをよく撹拌混合する方が、より画像不良が生じ難い。そのため現像剤取り込み動作後の画像形成時には、通常の画像形成時と比べて、現像スリーブ21の前多回転時間を長くすることがより好ましい。
即ち、現像剤取り込み動作の実施後に行う次の画像形成動作の画像形成前の準備動作は、通常の画像形成前の準備動作に比べて現像スリーブ21の回転数を増加させることがより好ましい。また、現像剤取り込み動作時、または現像剤取り込み動作の実施後に行う次の画像形成動作の画像形成前の準備動作時のうちの少なくとも1つのタイミングを考慮する。これらのタイミングにおいて、現像スリーブ21の回転速度が画像形成時の現像スリーブ21の回転速度に比べて遅くなるように設定すれば好ましい。
本実施形態では、現像剤取り込み動作後の現像スリーブ21の回転速度は、プロセスカートリッジ2の使用履歴に関わらず一定である。プロセスカートリッジ2の使用履歴が増えるほど、現像剤取り込み動作の実施によりトナー溜まりAの磁性トナーTのトナー量が減る。このため現像スリーブ21の逆回転動作時に現像スリーブ21に引き寄せられて回収される不動層Bの磁性トナーTは少なくなっていく。
そのため現像剤取り込み動作後に現像スリーブ21が再び正回転する際に、プロセスカートリッジ2の使用履歴が増えるほど、現像スリーブ21の回転速度が遅くなることがより好ましい。これにより現像スリーブ21の逆回転動作時に現像スリーブ21に引き寄せられて回収される不動層Bのトナー量が現像スリーブ21の回転により生じる遠心力により減ることを抑制することができる。
このように、現像剤取り込み動作により現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された現像室20a2内に滞留する不動層Bの磁性トナーTの発生を抑制することができる。そして、現像容器20a内の不動層B以外の磁性トナーTと、不動層Bの磁性トナーTとの使用状態を近づけることができる。また、回収した不動層Bの磁性トナーTを使用する。これにより現像装置20の長寿命化を図り、現像容器20a内の磁性トナーTの電荷を安定させることができ、不動層Bの磁性トナーTを使い切ることができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明に係る画像形成装置100の第2実施形態の構成について説明する。尚、前記第1実施形態と同様に構成したものは同一の符号、或いは符号が異なっても同一の部材名を付して説明を省略する。本実施形態では、現像装置20内の磁性トナーTのトナー量が減ったときに、現像剤取り込み動作の頻度を上げる。現像剤取り込み動作の頻度を上げることを除いては、第1実施形態と同様であるため重複する説明は省略する。
現像装置20内の磁性トナーTを使い切るという観点では、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTを可能な限り回収して使用することが望ましい。そこで、本実施形態では、プロセスカートリッジ2の使用履歴が100%に近づくタイミングで、現像剤取り込み動作の頻度を上げる。更に、プロセスカートリッジ2の使用履歴が100%を超えた状態において、ユーザがプロセスカートリッジ2の使用を継続した場合においても現像剤取り込み動作を実行する。
本実施形態では、プロセスカートリッジ2の使用履歴が50%、70%、85%、95%、98%、99%、100%のそれぞれの閾値に達した場合を考慮する。更に、プロセスカートリッジ2の使用履歴が100%を超えた状態で、画像形成が行われた場合を考慮する。そして、それぞれのタイミングで現像剤取り込み動作を実行する。これにより現像装置20内の磁性トナーTを可能な限り減らすことができる。
<比較例2>
比較例2として、前述した現像剤取り込み動作を実施しない場合を考慮し、比較例2に対する本実施形態の優位な点について説明する。
<比較例2に対する本実施形態の優位な点>
比較例2において、ユーザが記録材16に出力される画像の一部が欠けるまでプロセスカートリッジ2の使用を継続した場合、現像装置20内のトナー残量は、約30gである。その内訳としては、現像スリーブ21の表面上に担持された磁性トナーTが約10g、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTが約5g、それ以外の現像装置20内の磁性トナーTが約15gである。
一方で、本実施形態では、現像容器20aの底部20a1で仕切部25の付近に形成された不動層Bの磁性トナーTを回収して使用することができる。このためユーザがプロセスカートリッジ2の使用履歴が100%を超えた状態で更に使用を重ねた場合においては、現像装置20内のトナー残量は、約25gである。そのため本実施形態では、比較例2に対してプロセスカートリッジ2が寿命に至るまでに、より多くの画像を形成することができる。以上の評価により比較例2に対する本実施形態の優位性を確認できた。他の構成は前記第1実施形態と同様に構成され、同様の効果を得ることが出来る。
8…制御部
20…現像装置(現像ユニット)
20a2…現像室
21…現像スリーブ(現像剤担持体)
22…マグネットローラ(磁気発生手段)
40…メモリ(記憶手段)

Claims (16)

  1. 開口を備える仕切部を用いて内部空間が現像室と収容室に仕切られる現像枠体と、
    前記現像室に配置され、磁気発生手段を内包した現像剤担持体と、
    前記収容室に配置され、前記開口を介して現像剤を前記現像室へ供給する供給部材と、
    を有する現像ユニットと、
    画像を形成する画像形成時に、前記現像剤担持体を第1の回転方向に回転させるように、前記現像ユニットを制御する制御部と、
    を有する画像形成装置であって、
    前記現像ユニットの使用状況に関する情報を記憶する記憶手段を更に有し、
    前記制御部は、
    画像を形成しない非画像形成時には、前記記憶手段に記憶された前記使用状況に関する情報に基づいて、前記現像剤担持体を前記第1の回転方向とは逆方向である第2の回転方向に回転させる逆回転動作を制御する、ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記現像ユニットの使用状況は、前記現像ユニット内の前記現像剤の劣化程度に相関関係を有し、
    前記制御部は、現像剤の劣化程度が所定値以上の場合は、所定値未満の場合よりも、前記逆回転動作の実施頻度が高くなるように、前記現像ユニットを制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記現像剤の劣化程度が高くなるに連れて、前記逆回転動作の実施頻度を高くする、ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記現像ユニットの使用状況は、前記現像ユニット内の前記現像剤の劣化程度に相関関係を有し、
    前記制御部は、前記現像剤の劣化程度が所定値以上の場合は、所定値未満の場合よりも、前記逆回転動作の実施回数が多くなるように、前記現像ユニットを制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記現像剤の劣化程度が高くなるに連れて、前記逆回転動作の実施回数を多くする、ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記現像ユニットの使用状況は、前記現像ユニット内の前記現像剤の劣化程度に相関関係を有し、
    前記制御部は、前記現像剤の劣化程度が所定値以上の場合は、所定値未満の場合よりも、前記逆回転動作の実施時間が長くなるように、前記現像ユニットを制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記現像剤の劣化程度が高くなるに連れて、前記逆回転動作の実施時間を長くする、ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記使用状況に関する情報は、前記現像剤担持体の回転数情報、使用環境の温度情報、使用環境の湿度情報、または、前記現像剤の残量情報のうち、少なくとも一つである、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御部は、前記逆回転動作を実施する際に、前記第2の回転方向に沿って、前記現像剤担持体の外周面を所定の距離移動させる、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記磁気発生手段の磁力により前記現像剤担持体に保持された現像剤を、前記第2の回転方向に沿って移動させることで、前記現像室内に滞留した現像剤を前記現像剤担持体に磁気的に保持することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記現像枠体内の現像剤の残量を検知する検知部を有し、
    前記残量情報は、前記検知部により検知された残量情報であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  12. 前記供給部材は、
    前記収容室内に回転可能に軸支された回転軸と、
    前記回転軸に固定されたシート材と、
    を有し、
    前記回転軸の回転中心は、前記現像剤担持体の回転中心よりも重力方向の下方に配置されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記逆回転動作は、画像形成動作の終了後、所定時間が経過した後に実施されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記逆回転動作の実施後、所定時間が経過した後に、次の画像形成動作を行うことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記次の画像形成動作の画像形成前の準備動作は、通常の画像形成前の準備動作に比べて、前記現像剤担持体の回転数を増加したことを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 前記逆回転動作時、または前記次の画像形成動作の画像形成前の準備動作時のうちの少なくとも1つのタイミングにおいて、前記現像剤担持体の回転速度が、画像形成時の前記現像剤担持体の回転速度に比べて遅いことを特徴とする請求項14または請求項15に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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