JP4622637B2 - 車載カメラ姿勢補正装置および車載カメラ姿勢補正方法 - Google Patents
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Description
運転支援システムは車両を運転する運転者の労力軽減や事故の防止等を主たる目的とするものであり、車載カメラやその他のセンサ類、およびこれらから情報を取得し、該情報に基づいて種々の判断あるいは制御を行う制御基板等により達成される。
(1)情報提供機能の具体例としては、運転者の死角となる部分の画像情報を提供するブラインドコーナーモニター、車両の前方や側方の画像情報を提供するフロントアンドサイドモニター、近赤外線カメラの画像により夜間における運転者の視覚をサポートするナイトビュー、車両のヘッドライトまたは反射板を可変として車両の進行方向に光を照射することにより夜間の視野を確保するインテリジェントAFS(Adaptive Front Lighting System)等が挙げられる。
(2)判断支援機能の具体例としては、車載カメラにより前方の路面の白線を撮像し、車両が走行車線から逸脱しそうになったときに警告を発するレーンモニタリングシステム、駐車時等車両をバックさせるときに車両の後方に設けられた車載カメラや近接センサの情報に基づいて警告を発するバックガイドモニター等が挙げられる。
(3)運転支援機能の具体例としては、車載カメラにより前方の路面の白線を撮像し、当該画像に基づいて車両が走行車線に沿って走行しやすいように操舵を支援するレーンキーピングアシスト、衝突が避けられないと判断した場合には早期にブレーキやシートベルト等の安全装備を作動させるプリクラッシュセーフティー、前方を走行する車両との車間距離を保持しつつ追従走行するレーザークルーズコントロール等が挙げられる。
すなわち、特許文献1に記載の装置は、車両に取り付けられた車載カメラの位置が常に十分な精度を有するとの前提に基づいており、車載カメラの回転誤差のみを補正する構成としている。しかし、実際には車載カメラを所定の作業手順で車両に取り付けた場合でも、車載カメラの取り付け位置が所望の位置から大きくずれてしまう場合がある。
これは、(a)車載カメラが取り付けられる車両の本体、懸架装置および車輪の寸法精度、および、これらの間の取り付け位置の精度、にばらつきがあること、(例えば、車両の本体がいわゆるサイドメンバ倒れのようなマッチ箱変形を起こしている場合や、車両本体と懸架装置の間に介装されている弾性部材が車重により弾性変形している場合等)、(b)車載カメラを車両に取り付けるための取り付け部材の寸法精度、および、車両と取り付け部材との間あるいは車載カメラと取り付け部材との間の取り付け位置の精度、にばらつきがあること、(c)車載カメラの寸法精度、および、車載カメラのレンズと他の部材との間の位置精度、にばらつきがあること、といった理由による。
所定の静止位置に静止した車両に設けられた車載カメラを撮像する外部カメラと、
該外部カメラにより撮像された車載カメラの画像に基づいて該車載カメラの並進誤差を補正する並進誤差補正手段と、
該並進誤差補正手段により並進誤差が補正された車載カメラにより撮像される車載カメラ用ターゲットと、
該車載カメラにより撮像された該車載カメラ用ターゲットの画像に基づいて該車載カメラの回転誤差を補正する回転誤差補正手段と、
を具備し、
前記回転誤差補正手段は、
予め持っている車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像と、前記車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像と、を比較することにより前記車載カメラの回転誤差を算出するものである。
前記車載カメラに光を照射する光源を具備し、
前記並進誤差補正手段は、
前記光源により照射されるとともに前記車載カメラのレンズにより反射された光に基づいて前記車載カメラの位置を検出するものである。
前記外部カメラの回転誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定するための外部カメラ用
ターゲットを具備するものである。
所定の静止位置に静止した車両の屋根の位置を検出する屋根位置検出手段と、
該屋根位置検出手段により検出された車両の屋根の位置に基づいて車両の屋根に設けられた車載カメラの並進誤差を補正する並進誤差補正手段と、
該並進誤差補正手段により並進誤差が補正された車載カメラにより撮像される車載カメラ用ターゲットと、
該車載カメラが撮像した該車載カメラ用ターゲットの画像に基づいて該車載カメラの回転誤差を補正する回転誤差補正手段と、
を具備し、
前記回転誤差補正手段は、
予め持っている車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像と、前記車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像と、を比較することにより前記車載カメラの回転誤差を算出するものである。
外部カメラが所定の静止位置に静止した車両に設けられた車載カメラを撮像する外部カメラ撮像工程と、
該外部カメラ撮像工程において外部カメラにより撮像された車載カメラの画像に基づいて該車載カメラの並進誤差を補正する並進誤差補正工程と、
該並進誤差補正工程において並進誤差が補正された車載カメラが車載カメラ用ターゲットを撮像する車載カメラ撮像工程と、
該車載カメラ撮像工程において車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像に基づいて該車載カメラの回転誤差を補正する回転誤差補正工程と、
を具備し、
前記回転誤差補正工程において、
予め持っている車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像と、前記車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像と、を比較することにより前記車載カメラの回転誤差を算出するものである。
前記外部カメラ撮像工程において、前記車載カメラに光を照射し、
前記並進誤差補正工程において、前記外部カメラにより撮像された車載カメラの画像のうち、前記車載カメラに照射された光を反射した前記車載カメラのレンズに基づいて前記車載カメラの位置を検出するものである。
前記外部カメラの回転誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定する外部カメラ回転誤差
判定工程を具備するものである。
所定の静止位置に静止した車両の屋根の位置を検出する屋根位置検出工程と、
該屋根位置検出工程において検出された車両の屋根の位置に基づいて該車両の屋根に設けられた車載カメラの並進誤差を補正する並進誤差補正工程と、
該並進誤差補正工程において並進誤差が補正された車載カメラが車載カメラ用ターゲットを撮像する車載カメラ撮像工程と、
該車載カメラ撮像工程において車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像に基づいて該車載カメラの回転誤差を補正する回転誤差補正工程と、
を具備し、
前記回転誤差補正工程において、
予め持っている車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像と、前記車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像と、を比較することにより前記車載カメラの回転誤差を算出するものである。
車載カメラを視認容易とし、外部カメラは車載カメラの鮮明な画像を撮像することが可能となる。これにより、車載カメラの姿勢の精度が向上する。
また、「車載カメラの基準撮像位置」は、車両との関係において車載カメラが本来配置されるべき位置、すなわち並進誤差が全く無い場合の車載カメラの位置を指す。
なお、本実施例の場合、車載カメラ21が車両の前方を撮像する構成であるため、並進誤差のうち、車両の前後方向の成分は特に問題とせず、車両の左右方向および上下方向のずれを指すものとする。
また、「車載カメラの基準撮像方向」は、車両との関係において車載カメラが本来撮像すべき撮像方向、すなわち回転誤差が全くない場合の車載カメラの撮像方向を指す。
本実施例の車載カメラ21は、車両20の前方の路面の白線を撮像し、当該画像に基づいて車両20が走行車線に沿って走行しやすいように操舵を支援するレーンキーピングアシスト機能に用いられる。車載カメラ21は取り付け部材22を介して車両20の屋根の下面の左右中央部かつ前端部となる位置に固定され、フロントガラス越しに車両20の前方かつやや下方を撮像する。
なお、本発明に係る車載カメラは、本実施例の車載カメラ21の如く車両の前方かつやや下方の画像を撮像するものに限定されず、車両の側方や後方の画像を撮像するものであっても良い。
ECU23は上記エンジンの制御に係るプログラム、運転支援システムの制御に係るプログラム等を格納する格納手段(例えばROM等)、該プロクラムを展開する展開手段(例えばRAM等)、上記プログラム等に従って所定の演算を行う演算手段(例えば、CPU等)等を具備する。
ECU23は車載カメラ21と接続され、車載カメラ21により撮像された画像を取得することが可能である。
外部カメラ4は支持部材3に固定される。外部カメラ4が支持部材3に固定される位置は車載カメラ21の基準撮像位置の略正面であり、外部カメラ4の撮像方向は車載カメラ21の基準撮像位置を向いている。
ただし、車載カメラ21の基準撮像位置の略正面となる位置からのずれが大きくなると、外部カメラ4により撮像された車載カメラ21の画像に基づいて算出される車載カメラ21の並進誤差の精度が低下する傾向がある。
従って、車載カメラ21の並進誤差の精度を向上させるという観点から、外部カメラ4は車載カメラ21の基準撮像位置の略正面に近い位置に配置することが望ましい。
車載カメラ用ターゲット5はそれ自身が周囲と明確に区別し得る輪郭を有する物体でも良く、板状の部材の板面に描かれた輪郭が鮮明な図形等(例えば、三角形)、あるいは板状の部材の板面に形成された輪郭が鮮明な突起や刻印等であっても良い。
すなわち、車載カメラ用ターゲットは、車載カメラにより当該車載カメラ用ターゲットを撮像した場合に、該撮像された画像に写った車載カメラ用ターゲットと周囲とが明確に区別し得るものであれば良い。
車載カメラ用ターゲット5は支持部材3に固定される。車載カメラ用ターゲット5が支持部材3に固定される位置は、車載カメラ21の基準撮像位置の略正面やや上方となる位置である。
また、車載カメラ用ターゲット5の配置位置は車載カメラ21の視野内であれば良いので、車載カメラ用ターゲット5を車載カメラ21の基準撮像位置の略正面となる位置から外れた位置に配置することも可能である。
ただし、車載カメラ21により撮像された車載カメラ用ターゲット5の画像に基づいて算出される車載カメラ21の回転誤差の精度を向上させるという観点から、車載カメラ用ターゲット5は車載カメラ21から見て基準撮像方向の近傍となる位置に配置されることが望ましい。
このように構成することにより、車載カメラ21が暗い位置に配置されている場合でも車両20の外部から車載カメラ21を視認容易とし、外部カメラ4は車載カメラ21の鮮明な画像(車載カメラ21と周囲とを明確に区別し得る画像)を撮像することが可能である。従って、並進誤差の補正の精度が向上し、ひいては撮像位置および撮像方向の両方の精度がさらに向上する。
ただし、本実施例の如く車載カメラ21の基準撮像方向から見て基準撮像方向となる位置の近傍にライト6を配置し、かつライト6の照射方向を車載カメラ21の基準撮像位置に向けることにより、車載カメラ21に照射されたライト6の光が車載カメラ21のレンズにより反射されるため、当該反射光により外部カメラ4により撮像された車載カメラ21の画像に基づいて車載カメラ21のレンズの位置を精度良く検出することが可能であり、並進誤差の補正の精度が向上する。
外部制御装置7は、制御部7a、入力部7b、表示部7c等を具備する。
制御部7aは、より具体的にはCPU、ROM、RAM、HDD等がバスで接続される構成であっても良く、あるいはワンチップのLSI等からなる構成であっても良い。
また、制御部7aは専用品でも良いが、市販のパソコンやワークステーション等を用いて達成することも可能である。
制御部7aはライト6に接続され、ライト6の点灯および消灯を行うことが可能である。
制御部7aは正対装置2により所定の静止位置に静止した車両20のECU23と接続され、ECU23との間でデータ等の送受信を行うことが可能である。
入力部7bは専用品でも良いが、市販のキーボードやタッチパネル等を用いて達成することも可能である。
表示部7cは専用品でも良いが、市販のモニターや液晶ディスプレイ等を用いて達成することも可能である。
ここで、本出願における「外部カメラの回転誤差」は、外部カメラの撮像方向と、外部カメラの基準となる撮像方向と、の間のずれ角度を指す。
また、「外部カメラの基準となる撮像方向」は、外部カメラの視野内の所定の位置に外部カメラ用ターゲットが写っているときの外部カメラの撮像方向を指す。
外部カメラ用ターゲット8はそれ自身が周囲と明確に区別し得る輪郭を有する物体でも良く、板状の部材の板面に描かれた輪郭が鮮明な図形等(例えば、三角形)、あるいは板状の部材の板面に形成された輪郭が鮮明な突起や刻印等であっても良い。
すなわち、外部カメラ用ターゲットは、外部カメラにより当該外部カメラ用ターゲットを撮像した場合に、該撮像された画像に写った外部カメラ用ターゲットと周囲とが明確に区別し得るものであれば良い。
外部カメラ用ターゲット8は図示せぬ天井に固定され、正対装置2により所定の静止位置に静止した車両20の屋根の上方に配置される。
図3に示す如く、本発明に係る車載カメラ姿勢補正方法の第一実施例は、外部カメラ撮像工程100、並進誤差補正工程200、車載カメラ撮像工程300、回転誤差補正工程400等を具備する。
外部カメラ撮像工程100において、正対装置2により車載カメラ21が設けられた車両20が所定の静止位置に静置される。そして、外部カメラ4により車両20に設けられた車載カメラ21を撮像する。
このとき、ライト6を点灯しておくことにより、外部カメラ4は車載カメラ21の鮮明な画像を撮像することが可能である。
並進誤差補正工程200において、外部制御装置7の制御部7aは外部カメラ4が撮像した車載カメラ21の画像を取得し、当該画像に基づいて車載カメラ21の並進誤差を算出する。車載カメラ21の並進誤差の算出結果は、例えば(ΔH、ΔW)のような形で表される。ここで、ΔHは基準撮像位置からの上下方向のずれ量を表し、ΔWは基準撮像位置からの左右方向のずれ量を表す。
より具体的には、外部制御装置7の制御部7aは、外部カメラ4により撮像された基準撮像位置に配置されている車載カメラ21の画像、すなわち「車載カメラのリファレンス画像」を予め持っており、該「車載カメラのリファレンス画像」と、取得した車載カメラ21の画像とを比較し、取得した車載カメラ21の画像に写っている車載カメラ21の位置が「車載カメラのリファレンス画像」に写っている車載カメラ21の位置から上下方向および左右方向にどれだけずれているかを求めることにより車載カメラの並進誤差を算出する。
これは、車載カメラ21の並進誤差のうち、基準撮像位置からの前後方向のずれ量が車載カメラ21の撮像画像を用いたレーンキーピング機能の信頼性に及ぼす影響が、基準撮像位置からの上下方向のずれ量や基準撮像位置からの上下方向のずれ量に比較して十分に小さいためである。
このようにして、車載カメラ21の並進誤差が補正される。
従って、当該並進誤差算出プログラムが格納された外部制御装置7の制御部7aおよび並進誤差書き換えプログラムが格納されたECU23は、並進誤差補正手段としての機能を果たす。
回転誤差補正工程400において、ECU23は、車載カメラ21が撮像した車載カメラ用ターゲット5の画像を取得し、当該画像に基づいて車載カメラ21の回転誤差を算出する。車載カメラ21の回転誤差の算出結果は、例えば(Δθ、Δφ)のような形で表される。ここで、Δθは、車両の前後方向の軸を「X軸」、車両の左右方向の軸を「Y軸」、車両の上下方向の軸を「Z軸」と定義した場合の基準撮像方向からのY軸周りのずれ角度を表し、Δφは基準撮像方向からのZ軸周りのずれ角度を表す。
より具体的には、ECU23は、基準撮像位置に配置され、かつ基準撮像方向に向いた車載カメラ21により撮像された車載カメラ用ターゲット5の画像、すなわち「車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像」を予め持っており、該「車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像」と、取得した車載カメラ用ターゲット5の画像とを比較し、取得した車載カメラ用ターゲット5の画像に写っている車載カメラ用ターゲット5の位置が「車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像」に写っている車載カメラ用ターゲット5の位置から上下方向および左右方向にどれだけずれているかを求めることにより車載カメラの回転誤差を算出する。
なお、本実施例では回転誤差の算出結果について基準撮像方向からのX軸周りのずれ角度であるΔψを省略している。
これは、車載カメラ21の回転誤差のうち、Δψが車載カメラ21の撮像画像を用いたレーンキーピング機能の信頼性に及ぼす影響が、ΔθやΔφに比較して十分に小さいためである。
次に、ECU23は、算出された車載カメラ21の回転誤差に基づいて、ECU23に格納されている種々のプログラムのうち、車載カメラ21の画像を取り扱うものにおける車載カメラ21の基準撮像方向に係るパラメータの書き換えを行う。
このようにして、車載カメラ21の回転誤差が補正される。
従って、当該回転誤差算出プログラムおよび回転誤差書き換えプログラムが格納されたECU23は、回転誤差補正手段としての機能を果たす。
図4に示す本発明に係る車載カメラ姿勢補正方法の第二実施例が図3に示す本発明に係る車載カメラ姿勢補正方法の第一実施例と異なる点は、外部カメラ撮像工程100の前に、外部カメラ回転誤差判定工程510を具備することである。
外部カメラ回転誤差判定工程510は、ターゲット撮像工程510a、外部カメラ回転誤差算出工程510b、外部カメラ回転誤差比較工程510c、外部カメラ修正工程510d等を具備する。
ターゲット撮像工程510aにおいて、外部カメラ4は外部カメラ用ターゲット8を撮像する。
このとき、外部カメラ4の撮像方向は外部カメラ撮像工程100と同じであり、外部カメラ用ターゲット8と、所定の静止位置に静止した車両20に設けられた車載カメラ21とが外部カメラ4の同一視野内に収まるように外部カメラ用ターゲット8が配置されている。
外部カメラ回転誤差算出工程510bにおいて、外部制御装置7の制御部7aは外部カメラ4が撮像した外部カメラ用ターゲット8の画像を取得し、当該画像に基づいて外部カメラ4の回転誤差を算出する。
より具体的には、外部制御装置7の制御部7aは、「外部カメラの基準となる撮像方向」を向いている外部カメラ4により撮像された外部カメラ用ターゲット8の画像、すなわち「外部カメラ用ターゲットのリファレンス画像」を予め持っており、該「外部カメラ用ターゲットのリファレンス画像」と、取得した外部カメラ用ターゲット8の画像とを比較し、取得した外部カメラ用ターゲット8の画像に写っている外部カメラ用ターゲット8の位置が「外部カメラ用ターゲットのリファレンス画像」に写っている外部カメラ用ターゲット8の位置から上下方向および左右方向にどれだけずれているかを求めることにより外部カメラ4の回転誤差を算出する。
従って、当該外部カメラ回転誤差算出プログラムが格納された外部制御装置7の制御部7aは、外部カメラ回転誤差算出手段としての機能を果たす。
ここで、本出願における「許容回転誤差」は、所定の位置に固定された外部カメラの基準となる撮像方向からの許容されるずれを指す。
外部カメラ回転誤差比較工程510cにおいて、外部制御装置7の制御部7aは外部カメラ回転誤差算出工程510bにおいて算出された外部カメラ4の回転誤差と、予め設定された許容回転誤差とを比較する。
その結果、外部カメラ4の回転誤差が許容回転誤差の範囲内である場合には、外部カメラ4の撮像方向に異常が無いと判定し、外部カメラ撮像工程100に移行する。
一方、外部カメラ4の回転誤差の算出結果が許容回転誤差の範囲を超えている場合には、外部カメラ4の撮像方向に異常が有ると判定し、外部カメラ修正工程510dに移行する。
従って、当該外部カメラ回転誤差比較プログラムが格納された外部制御装置7の制御部7aは、外部カメラ回転誤差比較手段としての機能を果たす。
ここで、外部カメラの「修正」は、通常は外部カメラ4の支持部材3への取り付け角度の修正を指すが、外部カメラが故障している場合に外部カメラを交換することも含まれる。
図5に示す本発明に係る車載カメラ姿勢補正方法の第三実施例が図3に示す本発明に係る車載カメラ姿勢補正方法の第一実施例と異なる点は、回転誤差補正工程400の後に外部カメラ回転誤差判定工程520を具備することである。
外部カメラ回転誤差判定工程520は、ターゲット撮像工程520a、外部カメラ回転誤差算出工程520b、外部カメラ回転誤差比較工程520c、外部カメラ修正工程520d等を具備する。
ターゲット撮像工程520aにおいて、外部カメラ4は外部カメラ用ターゲット8を撮像する。
このとき、外部カメラ4の撮像方向は外部カメラ撮像工程100と同じであり、外部カメラ用ターゲット8と、所定の静止位置に静止した車両20に設けられた車載カメラ21とが外部カメラ4の同一視野内に収まるように外部カメラ用ターゲット8が配置されている。
外部カメラ回転誤差算出工程520bにおいて、外部制御装置7の制御部7aは外部カメラ4が撮像した外部カメラ用ターゲット8の画像を取得し、当該画像に基づいて外部カメラ4の回転誤差を算出する。
より具体的には、外部制御装置7の制御部7aは、外部カメラ4により撮像された外部カメラ用ターゲット8の画像、すなわち「外部カメラ用ターゲットのリファレンス画像」を予め持っており、該「外部カメラ用ターゲットのリファレンス画像」と、取得した外部カメラ用ターゲット8の画像とを比較し、取得した外部カメラ用ターゲット8の画像に写っている外部カメラ用ターゲット8の位置が「外部カメラ用ターゲットのリファレンス画像」に写っている外部カメラ用ターゲット8の位置から上下方向および左右方向にどれだけずれているかを求めることにより外部カメラ4の回転誤差を算出する。
従って、当該外部カメラ回転誤差算出プログラムが格納された外部制御装置7の制御部7aは、外部カメラ回転誤差算出手段としての機能を果たす。
外部カメラ回転誤差比較工程520cにおいて、外部制御装置7の制御部7aは外部カメラ回転誤差算出工程520bにおいて算出された外部カメラ4の回転誤差と、予め設定された許容回転誤差とを比較する。
その結果、外部カメラ4の回転誤差が許容回転誤差の範囲内である場合には、外部カメラ4の撮像方向に異常が無いと判定し、外部カメラ回転誤差判定工程520が終了する。
一方、外部カメラ4の回転誤差の算出結果が許容回転誤差の範囲を超えている場合には、外部カメラ4の撮像方向に異常が有ると判定し、外部カメラ修正工程520dに移行する。
従って、当該外部カメラ回転誤差比較プログラムが格納された外部制御装置7の制御部7aは、外部カメラ回転誤差比較手段としての機能を果たす。
ここで、外部カメラの「修正」は、通常は外部カメラ4の支持部材3への取り付け角度の修正を指すが、外部カメラが故障している場合に外部カメラを交換することも含まれる。
すなわち、外部カメラ回転誤差比較工程520cにおいて外部カメラ回転誤差判定工程520が終了するのは、回転誤差補正工程400から外部カメラ回転誤差判定工程520に移行後、一回目の外部カメラ回転誤差比較工程520cにおいて外部カメラ4の撮像方向に異常が無いと判定された場合に限られる。
図6に示す本発明に係る車載カメラ姿勢補正方法の第四実施例が図3に示す本発明に係る車載カメラ姿勢補正方法の第一実施例と異なる点は、外部カメラ撮像工程100の前に外部カメラ回転誤差判定工程510を具備するとともに、回転誤差補正工程400の後に外部カメラ回転誤差判定工程520を具備することである。
所定の静止位置に静止した車両20に設けられた車載カメラ21を撮像する外部カメラ4と、
外部カメラ4により撮像された車載カメラ21の画像に基づいて車載カメラ21の並進誤差を補正する並進誤差補正手段(本実施例では、並進誤差算出プログラムが格納された外部制御装置7の制御部7aおよび並進誤差書き換えプログラムが格納されたECU23に相当する)と、
該並進誤差補正手段により並進誤差が補正された車載カメラ21により撮像される車載カメラ用ターゲット5と、
車載カメラ21により撮像された車載カメラ用ターゲット5の画像に基づいて車載カメラ21の回転誤差を補正する回転誤差補正手段(本実施例では、回転誤差算出プログラムおよび回転誤差書き換えプログラムが格納されたECU23に相当する)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、車載カメラ21の姿勢、すなわち撮像位置および撮像方向の両方の精度を確保することが可能である。
車載カメラ21に光を照射するライト6を具備するものである。
このように構成することにより、外部カメラ4により撮像される車載カメラ21の画像をより鮮明とし、車載カメラ21の並進誤差の補正の精度を向上させることが可能である。
結果として、車載カメラ21の姿勢、すなわち撮像位置および撮像方向の両方の精度がさらに向上する。
外部カメラ4の回転誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定するための外部カメラ用ターゲット8を具備するものである。
このように構成することにより、外部カメラ4の回転誤差を低減することが可能であり、車載カメラ21の並進誤差の補正の精度が向上する。
結果として、車載カメラ21の姿勢、すなわち撮像位置および撮像方向の両方の精度がさらに向上する。
外部カメラ4が所定の静止位置に静止した車両20に設けられた車載カメラ21を撮像する外部カメラ撮像工程100と、
外部カメラ撮像工程100において外部カメラ4により撮像された車載カメラ21の画像に基づいて車載カメラ21の並進誤差を補正する並進誤差補正工程200と、
並進誤差補正工程200において並進誤差が補正された車載カメラ21が車載カメラ用ターゲット5を撮像する車載カメラ撮像工程300と、
車載カメラ撮像工程300において車載カメラ21により撮像された車載カメラ用ターゲット5の画像に基づいて車載カメラ21の回転誤差を補正する回転誤差補正工程400と、
を具備するものである。
このように構成することにより、車載カメラ21の姿勢、すなわち撮像位置および撮像方向の両方の精度を確保することが可能である。
外部カメラ撮像工程100において、車載カメラ21に光を照射するものである。
このように構成することにより、外部カメラ4により撮像される車載カメラ21の画像をより鮮明とし、車載カメラ21の並進誤差の補正の精度を向上させることが可能である。
結果として、車載カメラ21の姿勢、すなわち撮像位置および撮像方向の両方の精度がさらに向上する。
外部カメラ4の回転誤差が所定の範囲内(許容回転誤差の範囲内)にあるか否かを判定する外部カメラ回転誤差判定工程510または外部カメラ回転誤差判定工程520のいずれか一方または外部カメラ回転誤差判定工程510および外部カメラ回転誤差判定工程520の両方を具備するものである。
このように構成することにより、外部カメラ4の回転誤差を低減することが可能であり、車載カメラ21の並進誤差の補正の精度が向上する。
結果として、車載カメラ21の姿勢、すなわち撮像位置および撮像方向の両方の精度がさらに向上する。
これらのうち、正対装置102、支持部材103、車載カメラ用ターゲット105、外部制御装置107は、それぞれ図1および図2に示す車載カメラ姿勢補正装置1の正対装置2、支持部材3、車載カメラ用ターゲット5、外部制御装置7と基本的に同じ構成であるため、説明を省略する。
高さセンサ104aは光センサ等からなり、車両20の屋根の前端かつ左右略中央となる位置からの距離、ひいては車両20の屋根の地面からの高さを検出する。
左右位置センサ104bは光センサ等からなり、車両20の屋根の前端かつ左端となる位置の車両の左右方向の位置を検出する。
図9に示す如く、本発明に係る車載カメラ姿勢補正方法の第五実施例は、屋根位置検出工程110、並進誤差補正工程210、車載カメラ撮像工程310、回転誤差補正工程410等を具備する。
なお、本実施例における車載カメラ撮像工程310および回転誤差補正工程410は、図3に示す本発明に係る車載カメラ姿勢補正方法の第一実施例における車載カメラ撮像工程300および回転誤差補正工程400と略同じ構成であるため説明を省略する。
屋根位置検出工程110において、高さセンサ104aが車両20の屋根の前端かつ左右略中央となる位置からの距離、ひいては車両20の屋根の地面からの高さを検出する。
また、左右位置センサ104bが車両20の屋根の左前の角部分の車両の左右方向の位置を検出する。
このようにして、車両20の屋根の位置が検出される。
並進誤差補正工程210において、外部制御装置107の制御部107aは、高さセンサ104aが検出した車両20の屋根の地面からの高さに係る情報、および左右位置センサ104bが検出した車両20の屋根の左前の角部分の車両の左右方向の位置に係る情報(以後、これらを合わせて「屋根位置情報」という)を取得し、これらの情報に基づいて車載カメラ21の並進誤差を算出する。車載カメラ21の並進誤差の算出結果は、例えば(ΔH、ΔW)のような形で表される。ここで、ΔHは基準撮像位置からの上下方向のずれ量を表し、ΔWは基準撮像位置からの左右方向のずれ量を表す。
より具体的には、外部制御装置107の制御部107aは、基準となる位置に車両20の屋根が位置しているときに取得された屋根位置情報、すなわち「屋根位置のリファレンス情報」を予め持っており、該「屋根位置のリファレンス情報」と、取得した屋根位置情報とを比較し、屋根位置情報により算出される車両20の屋根の位置が「屋根位置のリファレンス情報」により算出される屋根の位置から上下方向および左右方向にどれだけずれているかを求めることにより車載カメラ21の並進誤差を算出する。
このようにして、車載カメラ21の並進誤差が補正される。
従って、当該並進誤差算出プログラムが格納された外部制御装置107の制御部107aおよび並進誤差書き換えプログラムが格納されたECU23は、並進誤差補正手段としての機能を果たす。
所定の静止位置に静止した車両20の屋根の位置を検出する高さセンサ104aおよび左右位置センサ104bと、
高さセンサ104aおよび左右位置センサ104bにより検出された車両20の屋根の位置に基づいて車両20の屋根に設けられた車載カメラ21の並進誤差を補正する並進誤差補正手段(本実施例では、並進誤差算出プログラムが格納された外部制御装置107の制御部107aおよび並進誤差書き換えプログラムが格納されたECU23に相当する)と、
該並進誤差補正手段により並進誤差が補正された車載カメラ21により撮像される車載カメラ用ターゲット5と、
車載カメラ21が撮像した車載カメラ用ターゲット5の画像に基づいて車載カメラ21の回転誤差を補正する回転誤差補正手段(本実施例では、回転誤差算出プログラムおよび回転誤差書き換えプログラムが格納されたECU23に相当する)と、
を具備するものである。
このように構成することにより、車載カメラ21の姿勢、すなわち撮像位置および撮像方向の両方の精度を確保することが可能である。
所定の静止位置に静止した車両20の屋根の位置を検出する屋根位置検出工程110と、
屋根位置検出工程110において検出された車両20の屋根の位置に基づいて、車両20の屋根に設けられた車載カメラ21の並進誤差を補正する並進誤差補正工程210と、
並進誤差補正工程210において並進誤差が補正された車載カメラ21が車載カメラ用ターゲット105を撮像する車載カメラ撮像工程310と、
車載カメラ撮像工程310において車載カメラ21により撮像された車載カメラ用ターゲット105の画像に基づいて車載カメラ21の回転誤差を補正する回転誤差補正工程410と、
を具備するものである。
このように構成することにより、車載カメラ21の姿勢、すなわち撮像位置および撮像方向の両方の精度を確保することが可能である。
4 外部カメラ
5 車載カメラ用ターゲット
20 車両
21 車載カメラ
Claims (8)
- 所定の静止位置に静止した車両に設けられた車載カメラを撮像する外部カメラと、
該外部カメラにより撮像された車載カメラの画像に基づいて該車載カメラの並進誤差を補正する並進誤差補正手段と、
該並進誤差補正手段により並進誤差が補正された車載カメラにより撮像される車載カメラ用ターゲットと、
該車載カメラにより撮像された該車載カメラ用ターゲットの画像に基づいて該車載カメラの回転誤差を補正する回転誤差補正手段と、
を具備し、
前記回転誤差補正手段は、
予め持っている車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像と、前記車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像と、を比較することにより前記車載カメラの回転誤差を算出することを特徴とする車載カメラ姿勢補正装置。 - 前記車載カメラに光を照射する光源を具備し、
前記並進誤差補正手段は、
前記光源により照射されるとともに前記車載カメラのレンズにより反射された光に基づいて前記車載カメラの位置を検出することを特徴とする請求項1に記載の車載カメラ姿勢補正装置。 - 前記外部カメラの回転誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定するための外部カメラ用ターゲットを具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載カメラ姿勢補正装置。
- 所定の静止位置に静止した車両の屋根の位置を検出する屋根位置検出手段と、
該屋根位置検出手段により検出された車両の屋根の位置に基づいて車両の屋根に設けられた車載カメラの並進誤差を補正する並進誤差補正手段と、
該並進誤差補正手段により並進誤差が補正された車載カメラにより撮像される車載カメラ用ターゲットと、
該車載カメラが撮像した該車載カメラ用ターゲットの画像に基づいて該車載カメラの回転誤差を補正する回転誤差補正手段と、
を具備し、
前記回転誤差補正手段は、
予め持っている車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像と、前記車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像と、を比較することにより前記車載カメラの回転誤差を算出することを特徴とする車載カメラ姿勢補正装置。 - 外部カメラが所定の静止位置に静止した車両に設けられた車載カメラを撮像する外部カメラ撮像工程と、
該外部カメラ撮像工程において外部カメラにより撮像された車載カメラの画像に基づいて該車載カメラの並進誤差を補正する並進誤差補正工程と、
該並進誤差補正工程において並進誤差が補正された車載カメラが車載カメラ用ターゲットを撮像する車載カメラ撮像工程と、
該車載カメラ撮像工程において車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像に基づいて該車載カメラの回転誤差を補正する回転誤差補正工程と、
を具備し、
前記回転誤差補正工程において、
予め持っている車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像と、前記車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像と、を比較することにより前記車載カメラの回転誤差を算出することを特徴とする車載カメラ姿勢補正方法。 - 前記外部カメラ撮像工程において、前記車載カメラに光を照射し、
前記並進誤差補正工程において、前記外部カメラにより撮像された車載カメラの画像のうち、前記車載カメラに照射された光を反射した前記車載カメラのレンズに基づいて前記車載カメラの位置を検出することを特徴とする請求項5に記載の車載カメラ姿勢補正方法。 - 前記外部カメラの回転誤差が所定の範囲内にあるか否かを判定する外部カメラ回転誤差判定工程を具備することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の車載カメラ姿勢補正方法。
- 所定の静止位置に静止した車両の屋根の位置を検出する屋根位置検出工程と、
該屋根位置検出工程において検出された車両の屋根の位置に基づいて該車両の屋根に設けられた車載カメラの並進誤差を補正する並進誤差補正工程と、
該並進誤差補正工程において並進誤差が補正された車載カメラが車載カメラ用ターゲットを撮像する車載カメラ撮像工程と、
該車載カメラ撮像工程において車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像に基づいて該車載カメラの回転誤差を補正する回転誤差補正工程と、
を具備し、
前記回転誤差補正工程において、
予め持っている車載カメラ用ターゲットのリファレンス画像と、前記車載カメラにより撮像された車載カメラ用ターゲットの画像と、を比較することにより前記車載カメラの回転誤差を算出することを特徴とする車載カメラ姿勢補正方法。
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