JP4664219B2 - 車両用灯具の照射方向制御装置 - Google Patents

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本発明は自動車等の車両の灯具の照射方向を車両の前後方向のピッチ角(俯仰角)変化にかかわらず一定の方向に制御する照射方向制御装置に関するものである。
自動車のヘッドランプ等の灯具は対向車や先行車を眩惑することがない所要の配光特性を得るように光軸が路面に対して所定の方向に設定されている。自動車の積載条件の変化や走行状況の変化によって自動車の姿勢、すなわち自動車の車体前部が鉛直方向に変化したときの俯仰角、いわゆるピッチ角が変化したときにもヘッドランプの光軸方向が路面に対して所定の角度となるように当該光軸を上下方向に偏向制御する照射方向制御装置が提案されている。例えば、特許文献1では自動車の前輪部と後輪部にそれぞれ車高センサを配設し、これら車高センサで検出した前輪部車高と後輪部車高とからECU(電子制御ユニット)が自動車の停車時や走行時におけるピッチ角を演算して求め、かつ求めたピッチ角に基づいてヘッドランプの光軸を上下方向に偏向制御する技術が提案されている。
この種の照射方向制御装置では、高精度な偏向制御を行うためには自動車のピッチ角を正確に演算することが必要であり、そのために自動車の前輪部と後輪部にそれぞれ車高センサを設けて自動車の前部車高と後部車高を検出している。しかしながら、FF車(前輪駆動車)等のように車両の駆動系が前輪部に集中している自動車では前輪部に車高センサを搭載することが困難な場合がある。また、車高センサは車高変化を電気信号に変換するポテンショメータ等の機構体として提供されているために比較的に高コストであり、前輪部と後輪部のそれぞれに車高センサを搭載することはコストの面でも問題がある。そのため、特許文献2のように前輪部又は後輪部のいずれか一方にのみ車高センサを搭載して自動車のピッチ角を求める技術が提案されている。特許文献2では、あらかじめ自動車の様々な積載状態でのピッチ角を測定したデータを求めておき、後輪部に搭載した車高センサの検出値を測定データに対応させることでピッチ角を推定している。
特開2003−40029号公報 特開平10−226271号公報
特許文献2のように1つの車高センサで構成する技術は車高センサを搭載するスペースが確保できない場合やコストの削減には有効である。しかし、1つの車高センサの検出出力と自動車のピッチ角の相関を得るためのデータをあらかじめ求めておく必要があって工数がかかるとともに、このようなデータを求めていても自動車の乗員数や積載貨物の変化等の要因によるピッチ角の変化にまで対処することが難しく、2つの車高センサを用いたものに比較してピッチ角の検出精度が低下することは否定できない。
また、車高センサのコストを低減するために従来のポテンショメータのような機構体よりも低コストに構成された光を利用した測長技術に基づく車高センサを採用することも提案されているが、自動車に車高センサを搭載するスペースが確保できない自動車には適用することができない。また、搭載が可能としても1つの車高センサで構成したものに比較すると2つの車高センサを搭載したものではコストの低減には限りがあり、顕著なコストの低減効果を得ることは難しい。
本発明の目的は、車高センサの搭載スペースに制限を受ける自動車等の車両への適用が容易で、しかも低コストに構成することができる車両用灯具の照射方向制御装置を提供するものである。
本発明は、車両に搭載され照射方向が偏向制御可能なランプと、車両の車高に基づいて車両の姿勢を検出する車両姿勢検出手段と、車両姿勢検出手段で検出した姿勢に基づいてランプを偏向制御する制御手段とを備える車両用灯具の照射方向制御装置において、車両姿勢検出手段は、少なくとも路面を含む車両周辺を撮像する撮像手段と、撮像手段により撮像される路面に対して基準光を照射する基準光照射手段とを備え、車両の前部又は後部の少なくとも一方に配置され、撮像手段で撮像した撮像画面中での基準光の撮像位置に基づいて車高を検出する車高検出手段を備え、撮像手段は車両の前部ないし前部側方の視界を確保するための前部視認装置の撮像手段又は車両の後部ないし後方の視界を確保するための後部視認装置の撮像手段と共用されていることを特徴とする。
本発明の照射方向制御装置では、車両の姿勢を検出するために車両の前部又は後部の少なくとも一方に撮像手段と基準光照射手段と車高検出手段を備え、この車高検出手段により車両の前部又は後部の車高を検出するので、車両の前部と後部のうち車高検出手段を設けた側には車高センサを配設する必要がない。また、撮像手段は車両の前部ないし前部側方の視界を確保するための前部視認装置の撮像手段又は車両の後部ないし後方の視界を確保するための後部視認装置の撮像手段と共用されているので、車高センサを搭載するスペースがない車両においても前部視認装置又は後部視認装置の撮像手段を備える車両であれば当該車両の姿勢を高精度に検出して高精度な照射方向の制御が実現できるとともに、車高センサの数を低減することによる低コスト化が実現できる。
本発明においては、撮像手段を車両の前部ないし前部側方の視界を確保するための前部視認装置の撮像手段、又は車両の後部ないし後方の視界を確保するための後部視認装置の撮像手段と共用することで、車高検出を行うために独立した撮像手段を車両に配設する必要がない。ここで、車両の前部又は後部のうち車高検出手段が配設されていない他方部位に配設された車高センサを備え、車両姿勢検出手段は当該車高センサの検出出力と車高検出手段の検出出力とに基づいて車両姿勢を検出し、検出した車両姿勢に基づいて前記ランプを偏向制御することで車高センサを1つ配設するのみでよい。あるいは、車高検出手段を車両の前部と後部の両方に設け、これら車高検出手段の検出出力に基づいて車両姿勢を検出し、検出した車両姿勢に基づいてランプを偏向制御することで車高センサを全く必要とすることがない。これにより、車高センサを搭載するスペースが確保できない車両への照射方向制御装置の適用が可能になり、また独立した撮像手段や車高センサを配設することに伴うコストの増大が抑制できる。
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明の照射方向制御装置を備えた自動車の概略構成図である。自動車CARのヘッドランプHLはECU(電子制御ユニット)1によって光軸が上下に偏向制御可能に構成されている。前記ECU1には本発明における制御手段を構成する偏向制御回路2が内蔵されており、この偏向制御回路2は自動車の姿勢、すなわちピッチ角の変化が検出されたときに、この検出出力に基づいて、当該ピッチ角の変化を相殺するように前記ヘッドランプHLの偏向制御を行う。これにより、自動車CARのピッチ角が変化してもヘッドランプHLの光軸を路面に対して常に一定角度に制御でき、対向車や先行車に対する眩惑を防止する。前記ヘッドランプHLは、例えば同図に概略構造で示すように、ランプボディ11と、このランプボディ11の前面開口に取着された透明カバー12とで構成される灯室内にプロジェクタ型ランプ13を内装している。このプロジェタク型ランプ13は上下方向に傾動可能に支持されており、また当該プロジェクタ型ランプ13の一部にはランプボディ11に支持されたレベリングアクチュエータ14が連結されている。レベリングアクチュエータ14は偏向制御回路2によって制御されたときにプロジェクタ型ランプ13を上下に傾動し、光軸方向を上下方向に調整することが可能である。
前記ECU1には、車両姿勢の検出、すなわち自動車CARのピッチ角を検出する車両姿勢検出手段としてのピッチ角演算回路3が備えられており、このピッチ角演算回路3には前記自動車CARの前輪FWの近傍に搭載された前部車高センサFHSと、自動車の後方の視認性を確保するための後方視認装置(後方モニタ装置)RMDを利用した後部車高検出手段RHDとでそれぞれ検出した車高が入力されるようになっている。前記前部車高センサFHSは従来から用いられている機構的な車高センサが利用されており、自動車の前輪FWの車軸の上下動に伴って揺動するアーム(図示せず)の回転角を検出するポテンショメータで構成され、車高の変化に伴ってアームが回動されると、当該車高の変化は車高センサFHSの出力電圧の変化として検出される。
前記後部車高検出手段RHDと構成の一部が共用されている後方視認装置RMDは、図2の自動車CARの概略背面図と併せて参照すると、自動車CARの車体の後部に配設されて自車の後方の路面を含む周辺を撮像するためのCCD等の後方撮像カメラRTVと、後方撮像カメラRTVで撮像した撮像信号を処理して画像信号を得るための画像処理回路5と、運転者が視認できるように運転席に配設され、前記画像処理回路5によって得られた画像信号に基づいて撮像した画像を表示するディスプレイ6とで構成される。前記後方撮像カメラRTVは好ましくは自動車のなるべく高い位置にある後部標識灯、ここではハイマウントストップランプHMSL内に一体に組み込まれる。また、前記後部車高検出手段RHDの構成要素として、前記後方撮像カメラRTVで撮像される自動車の後方の路面に対して基準光としてスポット光を照射するための基準光照射器BLLを備えている。ここではこの基準光照射器BLLも前記ハイマウントストップランプHMSL内に一体に組み込まれた例を示している。この基準光照射器BLLは発光ダイオードあるいはレーザダイオードで構成され、自動車CARから路面に向けて斜め下方に向けて微小光束径のビーム光を照射し、路面において光スポットを形成することができるようになっている。
さらに、前記後部車高検出手段RHDは前記後方撮像カメラRTVで撮像し前記画像処理回路5において得られた画像信号の一部が入力され、入力された画像信号から前記基準光による光スポット位置を検出し、この光スポット位置に基づいて自動車CARの後部の車高を演算する車高演算回路4を備えている。この車高演算回路4で演算した車高は前記ピッチ角演算回路3に入力される。このピッチ角演算回路3は、前記前部車高センサFHSの検出出力と、前記後部車高検出手段RHDの車高演算回路4の演算出力とに基づいて所定の演算式に基づいて演算を行って自動車のピッチ角を演算する。このピッチ角演算回路3の出力は前記偏向制御回路2に出力され、この偏向制御回路2において前記レベリングアクチュエータ14を制御するように構成されている。
以上の構成において、後方視認装置RMDにおいては、後方撮像カメラRTVは自動車CARの後方の路面GND及びその周囲を撮像する。後方撮像カメラRTVで撮像された撮像信号は画像処理装置5で信号処理され、撮像画像が運転席のディスプレイ6に表示される。運転者はこのディスプレイ6に表示される画像を見て自動車CARの後方を視認して運転操作を行うことが可能になる。また、この後方視認装置RMDの後方撮像カメラRTVは後方の撮像を行うと同時に、基準光照射器BLLからのビーム光が路面GNDに照射されたときに生じる光スポットを撮像し、この撮像した画像から自動車CARの後部車高が検出される。図3は後部車高を検出するための模式図であり、図3(a)は自動車CARを背面から見たときの基準光照射器BLLから出射された基準光による光スポットLSの発生位置を示し、図3(b)はこの光スポットLSを後方撮像カメラRTVで撮像した撮像画面を示している。撮像画像には基準光が路面に照射された位置において生成される光スポットLSが撮像されており、自動車CARの後部の車高変化に従って後方撮像カメラRTV及び基準光照射器BLLの高さが変化されると、基準光のビーム光は路面に対して斜めに投射されているため、路面GNDに照射する位置が変化され、これにより、後方撮像カメラRTVで撮像された撮像画面中において撮像された光スポットLSの位置が変化する。同図では車高が基準車高のときには光スポットLS0であり、車高が高くなると光スポットLSHとなり、車高が低くなると光スポットLSLとなることが示されている。これから、車高演算回路4では、画像処理回路5における画像信号から光スポットLSが光軸Oxから変位したときの変位長dを検出し、この変位長dから後方撮像カメラRTVの車高Hxを求めることができる。
例えば、図3(a)において、後方撮像カメラRTVと基準光照射器BLLを同じ高さに設置し、これらの水平方向の間隔をDとし、自動車の基準となる車高のときの後方撮像カメラRTVの高さをH0とする。この基準となる車高のとき基準光照射器BLLによって路面に生じる光スポットLS0が後方撮像カメラRTVの光軸Oxに位置するように設定しておく。この基準の車高から車高が低くなると光スポットLSは撮像画面の図示左側に変位した光スポットLSLとして変位長dが正方向に大きくなり、車高が高くなると光スポットは右側に変位した光スポットLSHとして変位長dが負方向に大きくなる。したがって、車高の変化にともなって光スポットLSが光軸Oxに対して左右のいずれかに変位したときの変位長dから三角法に基づいて後方撮像カメラRTVの高さHxを算出することができる。すなわち、車高がH0のときの後方撮像カメラRTVと基準光照射器BLLと光スポットLS0からなる三角形と、車高がHxとなったときの光スポットLSLと光スポットLS0及び光軸Oxからなる三角形との三角比から、
H0/D=(H0−Hx)/d
これから、
Hx=(D−d)・H0/D
となる。
しかる上でピッチ角演算回路3は検出した車高から自動車CARのピッチ角を求める。図4は自動車CARが水平状態(ピッチ角=0)のときの状態を鎖線で示し、自動車CARの前部が上方に姿勢変化したときの姿勢を実線で示す。この実線の姿勢のピッチ角を求める場合には、ピッチ角演算回路3では前部車高センサFHSで検出した前部の車高Hfxと、後部車高検出手段RHDで検出された後方撮像カメラRTVの高さHxから自動車のピッチ角θpを演算する。ここで、前部車高センサFHSと後方撮像カメラRTVの間の前後方向の長さをL、前部車高センサFHSの基準車高での高さをHf0とする。同図の実線のように自動車CARの前部が上方に傾いたときには前部車高センサFHSは高さが(Hfx−Hf0)だけ高くなり、後方撮像カメラRTVは高さが(H0−Hx)だけ低くなり、すなわち(Hx−H0)だけ高くなり、結果として自動車CARは後部が前部に対して(Hfx−Hf0)−(Hx−H0)だけ低くなったことになる。この高さの変化を前後方向の長さLで除することでピッチ角θpの正接が求められ、これからピッチ角θpが求められる。
tan θp=(Hfx−Hf0+H0−Hx)/L
このようにして演算したピッチ角θpを偏向制御回路2に出力する。偏向制御回路2はこのピッチ角θpに基づいてヘッドランプHLのレベリングアクチュエータ14を制御し、前記ピッチ角θpを相殺するようにヘッドランプHLの光軸を上下に偏向制御する。この実施例1の場合には、ヘッドランプHLの光軸を下方に角度θpだけ偏向制御する。これにより、自動車CARのピッチ角の変化にかかわらずヘッドランプHLの光軸を路面に対して一定の角度に制御することができ、対向車や先行車に対する眩惑を防止することができる。このように後方視認装置RMDを利用して自動車CARの後部の車高を検出することができるので、自動車には車高センサとして1つの前部車高センサFHSを搭載すれば、2つの車高センサを備えた場合と同様にピッチ角が検出でき、高精度の照射方向の制御が実現できる。また、自動車の後部に独立した高価な車高センサを搭載する必要はなく、しかも実施例1では既存の後方視認装置RMDに基準光照射器BLLと車高検出回路4を付設すれば後部車高検出手段が構成できるのでコストの増大が抑制できる。
図5は実施例2の概略構成図であり、ここでは自動車CARの後輪の近傍に後部車高センサRHSを搭載して後部の車高を検出し、自動車CARに設けられて助手席側の側方の視認性を確保するための側方視認装置(側方モニタ装置)SMDを利用して前部車高検出手段FHDを構成して前部の車高を検出している。実施例1と等価な部分には同一符号を付しているが、ここでは車両姿勢検出手段としてのピッチ角演算回路3には前記後部車高センサRHSと、前部車高検出手段FHDでそれぞれ検出した車高が入力されるようになっている。前記後部車高センサRHSは従来から用いられている車高センサが利用されており、自動車の後輪の車軸の上下動に伴って出力電圧が変化するポテンショメータで構成される。
前記前部車高検出手段FHDと一部の構成が共用されている側方視認装置SMDは、自動車のドアミラーDMに配設されて自車の側方の路面を含む周辺を撮像するためのCCD等の側方撮像カメラSTVと、この側方撮像カメラSTVで撮像した撮像信号を処理して画像信号を得るための画像処理回路5と、運転者が視認できるように運転席に配設され、画像処理回路5によって得られた画像信号に基づいて撮像した画像を表示するディスプレイ6とで構成される。そして、前記前部車高検出手段FHDとして、前記側方撮像カメラSTVで撮像される自動車の側方の路面に対して基準光を照射して光スポットを形成するための実施例1と同様な基準光照射器BLLと、画像処理回路5の画像信号に基づいて車高を演算する車高演算回路4とを備えている。この基準光照射器BLLはここでは自動車CARのフェンダー部に設けられるサイドターンシグナルランプSTSLと一体に設けられ、ビーム光が若干後方に向けられるように光軸が傾けて配設される。
前記画像処理回路5で処理される画像信号の一部はECU1に設けられた前記車高検出回路4に入力され、ここで入力された画像信号から撮像画面中における前記基準光の光スポット位置を検出し、この光スポット位置に基づいて自動車CARの前部の車高を検出する。前記ピッチ角演算回路3は、前記後部車高センサRHSの検出出力と、前記車高演算回路4での検出出力とに基づいて所定の演算式に基づいて演算を行って自動車のピッチ角を演算する。このピッチ角演算回路3の出力は偏向制御回路2に出力され、偏向制御回路2において前記ヘッドランプHLのレベリングアクチュエータ14を制御するように構成されていることは実施例1と同じである。
以上の構成において、側方視認装置SMDにおいて側方撮像カメラSTVは自動車の側方の路面及びその周囲を撮像する。側方撮像カメラSTVで撮像された撮像信号は画像処理回路5で信号処理され、撮像した画像が運転席のディスプレイ6に表示される。運転者はこのディスプレイ6に表示された助手席側の側方を視認して運転操作を行うことが可能になる。また、この側方視認装置SMDの側方撮像カメラSTVから得られる画像信号に基づいて車高演算回路4において演算を行うことで自動車CARの前部車高、すなわち側方撮像カメラSTVの高さが検出される。この前部車高の検出方法は実施例1の後部車高の検出方法とほぼ同様であり、基準光照射器BLLから照射されるビーム光が路面GNDに照射したときに形成される光スポットを側方撮像カメラSTVで撮像し、撮像画面中における光スポットの位置の変位に基づいて車高の変化を演算するものであるので、ここでは説明は省略する。そして、車高検出回路4において検出された前部車高と、後部車高センサRHSの検出出力からピッチ角演算回路3においてピッチ角を演算し、演算したピッチ角を偏向制御回路2に出力してヘッドランプHLのレベリングアクチュエータ14を制御し、ヘッドランプHLの光軸を上下に偏向制御して自動車CARのピッチ角の変化にかかわらずヘッドランプHLの光軸を路面に対して一定の角度に制御することができ、対向車や先行車に対する眩惑を防止することができることも実施例1と同じである。このように側方視認装置SMDを利用して自動車の前部の車高を検出することができるので、自動車には車高センサとして1つの後部車高センサRHSを搭載すれば、2つの車高センサを備えた場合と同様にピッチ角が検出でき、高精度の照射方向の制御が実現できる。また、自動車の前部に独立した高価な車高センサを搭載する必要はなく、しかも既存の側方視認装置SMDに基準光照射器BLLと車高演算回路4を付設すれば構成できるのでコストの増大が抑制できる。
前記実施例1,2はいずれも自動車の前部又は後部の一方に車高センサを配設し、他方は視認装置を利用して車高を検出する構成について説明したが、例えば後方視認装置と側方視認装置の両方を備える自動車の場合には、これらの視認装置をそれぞれ利用して自動車の前部と後部の車高を検出することができる。図6は実施例3の概略構成図であり、この自動車では実施例1の後方視認装置RMDと実施例2の側方視認装置SMDを備えており、それぞれに撮像カメラRTV,STVが配設されている。実施例3では実施例1と同様に自動車の後部に基準光照射器BLLを設けて後部車高検出手段RHDを構成し、実施例2と同様に自動車の前側部に基準光照射器BLLを設けて前部車高検出手段FHDを構成することで、実施例1,2とそれぞれ同様に車高演算回路4において自動車CARの後部車高と前部車高を演算することができ、これらの検出した車高に基づいてピッチ角演算回路3において自動車のピッチ角を演算し、偏向制御回路2によってヘッドランプHLの偏向制御を実行する。この実施例3では車高センサを全く必要とすることなく自動車のピッチ角を検出し、ヘッドランプHLの照射方向を制御することが可能になる。これにより、車高センサを搭載するスペースを確保することが難しい自動車においても照射方向制御が実現でき、しかも極めて低コストに構成することが可能になる。
実施例1,2では自動車の後方視認装置或いは側方視認装置を利用して車高を検出しているが、自動車の後部領域あるいは前部領域の路面ないし周辺領域を撮像する撮像装置を備える自動車であれば本発明を適用することが可能である。また、この場合に撮像装置や基準光照射器は独立したものとして構成する必要はなく、実施例1,2のように自動車に予め装備されている照明灯や標識灯に一体的に組み込んでもよい。例えば、前部車高検出手段を構成するための撮像カメラを自動車のヘッドランプ内に一体的に組み込んで自動車の前方の路面を含む周辺部を撮像するように構成してもよい。また、基準光照射器は自動車の前部あるいは後部に配設される照明灯や標識灯と一体的に構成し、あるいはこれらの照明灯や標識灯から出射される光の一部を利用してビーム光を生成し、光スポットを形成するようにしてもよい。
本発明の照射方向制御装置が実際に駆動されるのはヘッドランプが点灯される夜間あるいはトンネル内走行時等であるので、基準光照射器からのビーム光は光スポットを判別することができる程度の光量を備えれはよく、大出力の発光器は必要としない。また、基準光は可視光のほか、撮像カメラで撮像して撮像信号として得られるものであれば赤外光あるいは紫外光を用いることも可能である。
本発明は自動車の走行時におけるピッチ角の変動に伴ってヘッドランプを偏向制御するダイナミックオートレベリング装置として構成した照射方向制御装置、あるいは自動車が停車状態のときにヘッドランプの偏向制御を行うスタチックオートレベリング装置として構成した照射方向制御装置のいずれにも適用できることは言うまでもない。
実施例1の照射方向制御装置の概略構成を示す図である。 実施例1の自動車を背面から見た概略構成図である。 実施例1における車高を検出する方法を説明する図である。 実施例1におけるヘッドランプの偏向制御を説明する図である。 実施例2の照射方向制御装置の概略構成を示す図である。 実施例3の照射方向制御装置の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 ECU
2 偏向制御回路
3 ピッチ角演算回路(車両姿勢検出手段)
4 車高演算回路
5 画像処理回路
6 ディスプレイ
CAR 自動車
HL ヘッドランプ
FHS 前部車高センサ
RHS 後部車高センサ
RMD 後方視認装置(後方モニタ装置)
SMD 側方視認装置(側方モニタ装置)
RHD 後部車高検出手段
FHD 前部車高検出手段
RTV 後方撮像カメラ
STV 側方撮像カメラ
BLL 基準光照射器
LS 光スポット
DM ドアミラー
GND 路面

Claims (3)

  1. 車両に搭載され照射方向が偏向制御可能なランプと、前記車両の車高に基づいて当該車両の姿勢を検出する車両姿勢検出手段と、前記車両姿勢検出手段で検出した姿勢に基づいて前記ランプを偏向制御する偏向制御手段とを備える車両用灯具の照射方向制御装置において、少なくとも路面を含む車両周辺を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像される路面に対して基準光を照射する基準光照射手段とを備え、前記車両の前部又は後部の少なくとも一方に配置され、前記撮像手段で撮像した撮像画面中での前記基準光の撮像位置に基づいて前記車両の車高を検出する車高検出手段を備え、前記撮像手段は車両の前部ないし前部側方の視界を確保するための前部視認装置の撮像手段又は車両の後部ないし後方の視界を確保するための後部視認装置の撮像手段と共用されていることを特徴とする車両用灯具の照射方向制御装置。
  2. 前記車両の前部又は後部のうち前記車高検出手段が配設されていない他方部位に配設された車高センサを備え、前記車両姿勢検出手段は当該車高センサの検出出力と前記車高検出手段の検出出力とに基づいて車両姿勢を検出することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具の照射方向制御装置。
  3. 前記車高検出手段は前記車両の前部と後部の両方に設けられ、前記車両姿勢検出手段はこれら車高検出手段の検出出力に基づいて車両姿勢を検出することを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具の照射方向制御装置。
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JPH0740278U (ja) * 1993-12-28 1995-07-18 株式会社小糸製作所 ヘッドランプレベリングシステム
JP2004189223A (ja) * 2002-12-09 2004-07-08 Valeo Vision 車両用ヘッドランプの方向を制御するためのシステムおよびその方法

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