JP4622188B2 - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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  • Detail Structures Of Washing Machines And Dryers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転中心軸を略鉛直方向に有する内槽内に温風を送風して衣類を乾燥させる行程を有し、洗濯から乾燥までを一貫して実施できる洗濯乾燥機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の洗濯乾燥機は図3に示すような構成が提案されている。以下、その構成について説明する。
【0003】
図3に示すように、筐体1は、内部に複数のサスペンション2によって弾性的に吊り下げた外槽3を設け、脱水時の振動をサスペンション2によって吸収する構成としている。外槽3の内部には、洗濯物および乾燥対象物を収容する内槽4を中空で2重構造とした洗
濯/脱水軸5を中心に回転可能に配設し、内槽4の内底部に衣類(洗濯物や乾燥対象物)を撹拌する回転翼6を回転自在に配設している。
【0004】
また、内槽4の内部周壁には小孔(図示せず)を多数設けるとともに、上方には流体バランサ7を設けている。回転翼6は外周部に傾斜面8を有する略皿状の基盤の上面に撹拌用突出部9を形成することにより、乾燥行程においては、乾燥対象物を回転翼6の回転による遠心力で傾斜面8に沿って上方へと舞い上がりやすくしている。
【0005】
モータ10は、外槽3の底部に取り付け、洗濯または脱水時に回転力の伝達を洗濯/脱水軸5に切り換えるクラッチ11と洗濯/脱水軸5を介して、内槽4または回転翼6に連結している。
【0006】
熱交換器12は、循環する湿った温風を除湿するもので、一端を伸縮自在の下部蛇腹状ホース13を介して外槽3の下部に接続し、他端を乾燥用送風機14の一端に接続している。乾燥用送風機14の他端は、加熱手段であるヒータ15を有する温風供給路16に接続し、上部蛇腹状ホース17を通って内槽4へ繋がり、循環する温風循環経路18を構成している。乾燥用送風機14とヒータ15とで温風送風手段を構成している。
【0007】
外槽3には、外槽3の上面を気密的に覆う外槽カバー19を設けており、この外槽カバー19に伸縮自在の上部蛇腹状ホース17からの温風噴出孔20を開口している。また、この外槽カバー19に中蓋21を開閉自在に設け、衣類を出し入れするようにしている。
【0008】
筐体カバー22は筐体1の上部を覆うもので、開閉蓋23を開閉自在に有し、操作表示手段24を設けるとともに、内槽4に給水する給水弁25を設けている。また、外槽3の底部に外槽3内に水を排水する排水弁26を設けている。冷却用送風機27は、筐体1の側面に取り付け、筐体1の内部の外槽3、熱交換器12などを冷却するように送風できるよう構成している。
【0009】
制御装置28は、マイクロコンピュータを具備し、モータ10、クラッチ11、乾燥用送風機14、ヒータ15、給水弁25、排水弁26、冷却用送風機27などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥の一連の行程を逐次制御するように構成している。
【0010】
サーミスタ29は熱交換器12の外壁の温度を検知するもので、サーミスタ30は熱交換器12の出口の循環風温度を検知するものである。制御装置28は、これらサーミスタ29、30による検知出力を入力し、乾燥終了を判定するよう構成している。
【0011】
上記構成において動作を説明する。洗い行程では、開閉蓋23と中蓋21を開けて、内槽4に衣類(洗濯物)を投入し運転を開始すると、給水弁25を開いて所定の水位まで給水した後、モータ10を駆動する。このとき、伝達機構部のクラッチ11によりモータ10の動力を洗濯軸を介して回転翼6に伝達し、回転翼6が回転することで、回転翼6の撹拌用突出部9により衣類を撹拌し、洗濯物同士、または内槽4の内壁や回転翼6との接触により作用する機械力と、水流力により行われる。
【0012】
脱水行程では、洗濯終了後、排水弁26を開いて内槽4内の水を排水した後、伝達機構部のクラッチ11を脱水側に切り換えて、モータ10の動力を脱水軸を介し内槽4に伝達して回転させ、衣類に遠心力を与えることにより、水分を衣類から分離することで行う。脱水行程が終了すると引きつづいて乾燥行程に入る。
【0013】
乾燥行程に入ると、クラッチ11を洗濯側に切り換えてモータ10を駆動して回転翼6に伝達し、回転翼6を急速に正転、反転することで、脱水後に内槽4の内壁に張り付いた
衣類を引き剥がす。つぎに、排水弁26を閉じて回転翼6を正転、反転させて撹拌用突出部9で衣類を引っかけて撹拌しながら、乾燥用送風機14とヒータ15とで構成した温風送風手段により温風を温風噴出孔20に送る。温風噴出口20より内槽4に吹き込まれた温風は、衣類から水分を蒸発させた後、内槽4から外槽3の内側へ出た後、下部蛇腹状ホース13を通過して、熱交換器12へ至る。
【0014】
衣類の水分を奪って湿気を含んだ温風が、外槽3の内壁や熱交換器12内を通過しているとき、筐体1の側面に設置した冷却送風機27による外部空気の流入で、外槽3や熱交換器12の外壁は冷却されることになり、その内部では、水分の結露が起こり、湿った温風は除湿されて乾燥用送風機14に戻る。この温風循環経路18で温風を循環させることにより、内槽4内の衣類を乾燥させることができる。
【0015】
ここで、乾燥行程の途中で運転を一時停止し、中の衣類を取り出そうとしても、外槽3や内槽4の温度が高いため、開閉蓋23を開けるできない。このため、内槽4内の温度を下げるために、ヒータ15の動作を停止し、乾燥用送風機14と筐体1の側面に配置した冷却送風機27を駆動し、外槽3や内槽4を冷却してから、開閉蓋23を開閉できるよう構成している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の構成では、脱水行程での外槽3の振れ廻りなどを考慮した筐体1内の限られたスペースで、温風循環経路18を構成しなければならず、熱交換器12も充分な冷却面積を確保できなかった。また、外気によって熱交換器12内を循環する温風を間接的に冷却する空冷方式は、広い熱交換面積を必要とすると同時に、間接的であるがゆえに冷却能力も低いものであった。
【0017】
このため、乾燥行程の途中で運転を一時停止し、中の衣類を取り出すとき、ヒータ15の動作を停止し、乾燥用送風機14と冷却送風機27駆動して、内槽4内3の温度を下げるのに必要な時間が長くかかり、使い勝手が悪いという問題を有していた。
【0018】
また、冷却行程において熱交換器12の冷却手段が故障などによって停止、または性能低下した場合、不要に冷却時間が延びて衣類を傷めたり、開閉蓋の開閉に時間がかかるなどの品質、性能の面で問題となっていた。
【0019】
本発明は上記課題を解決するもので、熱交換器の熱交換性能を向上して冷却効果を高くするとともに、乾燥行程を一時停止し蓋体を開閉できるまでの冷却時間を効率的に短縮して使い勝手を向上し、屋内結露等の少ない信頼性の高い洗濯乾燥機を実現することを目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、筐体内に弾性的に吊支した外槽内に、回転中心軸を略鉛直方向に有する内槽を回転自在に支持し、内槽の上部を覆うように蓋体を開閉可能に設け、内槽の内底部に回転翼を回転自在に設け、内槽または回転翼を駆動手段により駆動し、乾燥用送風機とヒータで構成された温風送風手段により内槽内に送風する温風を熱交換器を有する温風循環経路を循環させ、制御手段により駆動手段、温風送風手段、冷却手段などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥などの行程を制御するよう構成し、熱交換器などを冷却する冷却手段は、熱交換器内に給水し冷却する水冷手段と、熱交換器または外槽の外壁を送風冷却する空冷手段とで構成し、制御手段は、乾燥行程で蓋体をロックするとともに、サーミスタで検知した温度により内槽内が高温と判定された状態において一時停止した場合、所定時間水冷手段、空冷手段の両方を動作させて、熱交換器または外槽で冷却され内槽内を循環する循環風により内槽内を冷却し、その後水冷手段を停止
するとともに空冷手段を動作させて、熱交換器または外槽で冷却され内槽内を循環する循環風によりヒータを乾燥させるようにしたものである。
【0021】
これにより、熱交換器の熱交換性能を向上して冷却効果を高くすることができ、乾燥行程を一時停止し、蓋体を開閉できるまでの冷却時間を効率的に短縮できて使い勝手を向上することができ、屋内結露等の少ない信頼性の高い洗濯乾燥機を実現することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、筐体内に弾性的に吊支した外槽と、回転中心軸を略鉛直方向に有し前記外槽内に回転自在に支持した内槽と、前記内槽の上部を覆うように開閉可能に設けた蓋体と、前記内槽の内底部に回転自在に設けた回転翼と、前記内槽または回転翼を駆動する駆動手段と、前記内槽内に温風を送風する乾燥用送風機とヒータで構成された温風送風手段と、熱交換器を有し前記温風送風手段による温風を循環させる温風循環経路と、送風温度を検知するサーミスタと、前記熱交換器などを冷却する冷却手段と、前記駆動手段、温風送風手段、冷却手段などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥などの行程を制御する制御手段とを備え、前記冷却手段は、前記熱交換器内に給水し冷却する水冷手段と、前記熱交換器または外槽の外壁を送風冷却する空冷手段とで構成し、制御手段は、乾燥行程で前記蓋体をロックするとともに、前記サーミスタで検知した温度により内槽内が高温と判定された状態において一時停止した場合、所定時間前記水冷手段、空冷手段の両方を動作させて、前記熱交換器または外槽で冷却され内槽内を循環する循環風により内槽内を冷却し、その後前記水冷手段を停止するとともに前記空冷手段を動作させて、前記熱交換器または外槽で冷却され内槽内を循環する循環風により前記ヒータを乾燥させるようにしたものであり、熱交換器の熱交換性能を向上して冷却効果を高くすることができ、乾燥行程を一時停止し、蓋体を開閉できるまでの冷却行程において水冷手段と空冷手段のダブルの冷却効果により内槽内の冷却時間を効率的に短縮できて使い勝手を向上することができ、屋内結露等の少ない信頼性の高い洗濯乾燥機を実現することができ、また、水冷に使用する水量を低減することができる。さらに、所定時間水冷手段、空冷手段の両方を駆動し、その後空冷手段を駆動することによりヒータを乾かし、熱交換器の水滴を取り除くことができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0024】
(実施例1)
図1に示すように、給水弁31は、洗い、すすぎ行程で内槽4内に給水する洗濯用給水弁と、乾燥行程で熱交換器32に給水する乾燥用給水弁とを一体に構成し、乾燥用給水弁より冷水ホース33を通して熱交換器32内に送水するようにし、給水弁31と冷水ホース33とで熱交換器32を冷却する水冷手段を構成している。さらに、冷却用送風機34は、外槽3の外壁と熱交換器32の表面を送風冷却するもので、空冷手段を構成している。
【0025】
熱交換器32は、一端を伸縮自在の下部蛇腹状ホース13を介して外槽3の下部に接続し、他端を乾燥用送風機14の一端に接続している。乾燥用送風機14の他端は、加熱手段であるヒータ15を有する温風供給路16に接続し、上部蛇腹状ホース17を通って内槽4へ繋がり、循環する温風循環経路35を構成している。
【0026】
サーミスタ36は熱交換器32の外壁表面に取り付け、熱交換器32の外壁の温度を検知するもので、サーミスタ37は熱交換器32の出口の循環風温度を検知するものである。
【0027】
制御装置(制御手段)38は、マイクロコンピュータを具備し、モータ(駆動手段)10、クラッチ11、乾燥用送風機(温風送風手段)14、ヒータ(温風送風手段)15、排水弁26、給水弁31、冷却用送風機34などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥の各行程を制御すると同時に、サーミスタ36とサーミスタ37の検知温度に基づいて、温風循環経路35の循環風温度と、熱交換器32の外壁温度の差温値の変化量によって乾燥終了するよう構成している。
【0028】
また、制御装置38は、乾燥行程で開閉蓋(蓋体)23をロックして開閉できないようにするとともに、乾燥行程の途中で一時停止しとき、外槽3と内槽4の温度が高いとき、水冷手段と空冷手段とを動作させる冷却行程に入り、熱交換器32または外槽3で冷却され内槽4内を循環する循環風により内槽4内を冷却するようにしている。
【0029】
上記構成において動作を説明する。なお、洗い行程から脱水行程までの動作は従来例の動作と同じであるので説明を省略する。
【0030】
乾燥行程に入ると、クラッチ11を洗濯側に切り換えてモータ10を駆動して回転翼6に伝達し、回転翼6を急速に正転、反転することで、脱水後に内槽4の内壁に張り付いた衣類を引き剥がす。つぎに、回転翼6を正転、反転させて撹拌用突出部9で衣類を引っかけて撹拌しながら、乾燥用送風機14とヒータ15とで構成した温風送風手段により温風を温風噴出孔20に送る。温風噴出口20より内槽4に吹き込まれた温風は、衣類から水分を蒸発させた後、内槽4から外槽3の内側へ出た後、下部蛇腹状ホース13を通過して、熱交換器32へ至る。
【0031】
衣類から水分を奪って高湿になった温風は、熱交換器32を通過するとき、冷却用送風機34により送られる送風によって、熱交換器32の壁面を介して熱交換され、冷やされて結露点に達した温風は、熱交換器32の内壁面に結露水を形成する。
【0032】
このとき、同時に、給水弁31より冷水ホース33を通して熱交換器32内に毎分約0.4リッターの冷却水(水道水)を送水し、この熱交換器32内に送水された冷却水は段部39に当たって飛沫として反射する。この飛沫に高湿の温風が当たることにより、冷却されると同時に熱交換され、同様にして結露水を形成する。結露水は冷却水とともに排水弁26を通して機外へ排水される。
【0033】
このようにして、高湿の温風は、熱交換器32内で冷却用送風機34による空冷と、冷水ホース33を通して送水される冷却水による水冷とにより熱交換されて除湿され、乾燥用送風機14に戻る。このように温風循環経路35で温風を循環させることにより、内槽4内の衣類を乾燥させることができる。
【0034】
図2は、乾燥行程におけるサーミスタ37による検知温度TH1と、サーミスタ36による検知温度TH2および検知温度TH1と検知温度TH2の差温値TH1−TH2を表している。図2を基に乾燥行程の進行に伴う温風循環経路35の状態の変化を説明する。
【0035】
図2に示す恒率乾燥期T2は衣類からの蒸発水分量が一定(平衡状態)であり、冷却風および冷却水による冷却効果は凝縮という状態変化に費やされ、熱交換器32の壁面温度は平衡状態を保ったままとなる。したがって、熱交換器32の壁面温度を検知するサーミスタ32の検知温度TH2も一定の値を示す。
【0036】
さらに、乾燥が進行し衣類からの蒸発水分量が徐々に減少し、温風の温度が上昇していく減率乾燥期T3では、温風の相対湿度(水分量)が徐々に下がっていくため、熱交換器
32の壁面での凝縮に費やされる交換熱量も減少してくる。したがって、熱交換器32内で冷却用送風機34による空冷と冷水ホース33を通して送水される冷却水による水冷とにより熱交換器32の壁面を冷やし始め、その結果、熱交換器32の壁面温度が下がってくる。
【0037】
この熱交換器32の壁面における状態変化をサーミスタ36によって検知する。さらに、循環風の恒率乾燥期T2から減率乾燥期間T3に至る温度上昇をサーミスタ37で温度TH1を検知し、サーミスタ36の検知温度TH2との差をとることによって、より明確に変曲点を判定することができ、所定の遅延時間を設け、十分に乾燥させてから乾燥行程を終了する。
【0038】
上記乾燥行程において、一時停止したときサーミスタ36、37により温度を検知し、外槽3と内槽4の温度が高いとき、開閉蓋23が開閉できない構成になっているので、冷却行程にはいる。このとき、制御装置38は冷水ホース33を通して送水させる冷却水による水冷手段と外槽3の外壁を送風冷却する空冷手段とを動作させる。
【0039】
このため、冷却用送風機34による空冷と冷水ホース33を通して送水させる冷却による水冷とによって、熱交換器32の熱交換性能を向上することができ、冷却効果を高くできて、内槽4内の温度を短時間で低下させることができ、乾燥行程を停止してから開閉蓋23を開閉できるまでの冷却時間を効果的に短縮することができ、屋内結露等の少ない信頼性の高い洗濯乾燥機を実現することができる。
【0040】
なお、本実施例では、乾燥行程の途中で一時停止しとき、外槽3と内槽4の温度が高いとき、水冷手段と空冷手段とを動作させるようにしているが、水冷手段、空冷手段の少なくともいずれかを動作させるようにしてもよく、同様の作用効果を得ることができる。
【0041】
また、本実施例では、乾燥行程で開閉蓋23をロックして開閉できないようにしているが、開閉蓋23に代えて、中蓋23をロックするようにしてもよく、同様の作用効果を得ることができる。
【0042】
また、本実施例では、乾燥行程の途中で一時停止しとき、外槽3と内槽4の温度が高いとき、水冷手段と空冷手段とを動作させ、内槽4内の温度を低下させてから開閉蓋23を開閉できるようにしているが、開閉蓋23を開閉した後、再スタートして乾燥行程を続行してもよく、再スタートせずに終了してもよい。
【0043】
(実施例2)
図1に示す制御装置(制御手段)38は、乾燥行程で開閉蓋(蓋体)23をロックして開閉できないようにするとともに、乾燥行程の途中で一時停止しとき、サーミスタ37による検知温度TH1(温風循環経路35の循環風温度)とサーミスタ36による検知温度TH2(熱交換器32の外壁温度)との温度が所定温度以上であるとき、冷水ホース33を通して送水させる冷却水による水冷手段と外槽3の外壁を送風冷却する空冷手段とを動作させる冷却行程に入り、熱交換器32、外槽3、内槽4などの冷却を開始するよう構成している。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0044】
上記構成において動作を説明する。乾燥行程を一時停止し、開閉蓋23を開閉できるまでの冷却行程において、水冷手段と空冷手段のダブルの冷却効果により内槽4内の冷却時間を短縮することができて、開閉蓋23を開閉できるまでの時間を短縮できて使い勝手を向上することができ、また、水冷に使用する水量を低減することができる。
【0045】
(実施例3)
図1に示す制御装置(制御手段)38は、乾燥行程で開閉蓋(蓋体)23をロックして開閉できないようにするとともに、乾燥行程の途中で一時停止しとき、サーミスタ37による検知温度TH1(温風循環経路35の循環風温度)とサーミスタ36による検知温度TH2(熱交換器32の外壁温度)との温度が所定温度以下であるとき、冷却用送風機34による空冷を所定時間行った後、冷却用送風機34による空冷手段と冷水ホース33を通して送水される冷却水による水冷手段の両方を動作させる冷却行程に行い、熱交換器32、外槽3、内槽4などの冷却を開始するよう構成している。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0046】
上記構成において動作を説明する。乾燥行程を一時停止し、開閉蓋23を開閉できるまでの冷却行程において、外槽3と内槽4の温度が低いので。空冷手段により温度を下げることができ、その後、水冷手段、空冷手段の両方を駆動するため、水冷に使用する水量も低減でき、効率的な冷却性能を確保することができる。
【0047】
(実施例4)
図1に示す制御装置(制御手段)38は、乾燥行程で開閉蓋(蓋体)23をロックして開閉できないようにするとともに、乾燥行程の途中で一時停止しとき、サーミスタ37による検知温度TH1(温風循環経路35の循環風温度)とサーミスタ36による検知温度TH2(熱交換器32の外壁温度)との温度が所定温度以上であるとき、冷却用送風機34による空冷手段と冷水ホース33を通して送水される冷却水による水冷手段の両方を所定時間動作させた後、冷却用送風機34により空冷する冷却行程に行い、熱交換器32、外槽3、内槽4などの冷却を開始するよう構成している。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0048】
上記構成において動作を説明する。乾燥行程を一時停止し、開閉蓋23を開閉できるまでの冷却行程において、まず、冷却用送風機34による空冷手段と冷水ホース33を通して送水される冷却水による水冷手段の両方を所定時間動作させることで、内槽4内の冷却時間を短縮することができて、開閉蓋23を開閉できるまでの時間を短縮できて使い勝手を向上することができ、また、最後に空冷をすることによりヒータ15を乾かし、熱交換器32の水滴を取り除くことができ、安全性を向上することができる。
【0049】
(実施例5)
図1に示す制御装置(制御手段)38は、冷却行程中に、給水弁31より冷水ホース33を通して送水される冷却水が停止し動作不能となったとき、または冷却用送風機34による空冷が停止し動作不能になったとき、他方を代替して動作させるよう構成している。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0050】
上記構成において動作を説明する。冷却行程中に、給水弁31より冷水ホース33を通して送水される冷却水が停止し、または冷却用送風機34による空冷が停止したとき、サーミスター36、37によって、温度が下降していないことを検知し、他方の冷却手段を代替して駆動させる。
【0051】
これによって、給水弁31または冷水ホース33の故障により冷却水が停止したとき、または冷却用送風機34が故障し停止したときでも、冷却手段の故障により、開閉蓋23のロック解除までに時間がかかるのを防止でき、信頼性を向上することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、筐体内に弾性的に吊支した外槽と、回転中心軸を略鉛直方向に有し前記外槽内に回転自在に支持した内槽と、前記内槽の上部を覆うように開閉可能に設けた蓋体と、前記内槽の内底部に回転自在に設けた回転翼
と、前記内槽または回転翼を駆動する駆動手段と、前記内槽内に温風を送風する乾燥用送風機とヒータで構成された温風送風手段と、熱交換器を有し前記温風送風手段による温風を循環させる温風循環経路と、送風温度を検知するサーミスタと、前記熱交換器などを冷却する冷却手段と、前記駆動手段、温風送風手段、冷却手段などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥などの行程を制御する制御手段とを備え、前記冷却手段は、前記熱交換器内に給水し冷却する水冷手段と、前記熱交換器または外槽の外壁を送風冷却する空冷手段とで構成し、制御手段は、乾燥行程で前記蓋体をロックするとともに、前記サーミスタで検知した温度により内槽内が高温と判定された状態において一時停止した場合、所定時間前記水冷手段、空冷手段の両方を動作させて、前記熱交換器または外槽で冷却され内槽内を循環する循環風により内槽内を冷却し、その後前記水冷手段を停止するとともに前記空冷手段を動作させて、前記熱交換器または外槽で冷却され内槽内を循環する循環風により前記ヒータを乾燥させるようにしたから、熱交換器の熱交換性能を向上して冷却効果を高くすることができ、乾燥行程を一時停止し、蓋体を開閉できるまでの冷却行程において水冷手段と空冷手段のダブルの冷却効果により内槽内の冷却時間を効率的に短縮できて使い勝手を向上することができ、屋内結露等の少ない信頼性の高い洗濯乾燥機を実現することができ、また、水冷に使用する水量を低減することができる。さらに、所定時間水冷手段、空冷手段の両方を駆動し、その後空冷手段を駆動することによりヒータを乾かし、熱交換器の水滴を取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の洗濯乾燥機の縦断面図
【図2】 同洗濯乾燥機の乾燥行程での動作タイムチャート
【図3】 従来の洗濯乾燥機の縦断面図
【符号の説明】
1 筐体
3 外槽
4 内槽
6 回転翼
10 モータ(駆動手段)
14 乾燥用送風機(温風送風手段)
15 ヒータ(温風送風手段)
23 開閉蓋(蓋体)
31 給水弁(水冷手段)
32 熱交換器
33 冷水ホース(水冷手段)
34 冷却用送風機(空冷手段)
35 温風循環経路
38 制御装置(制御手段)

Claims (1)

  1. 筐体内に弾性的に吊支した外槽と、回転中心軸を略鉛直方向に有し前記外槽内に回転自在に支持した内槽と、前記内槽の上部を覆うように開閉可能に設けた蓋体と、前記内槽の内底部に回転自在に設けた回転翼と、前記内槽または回転翼を駆動する駆動手段と、前記内槽内に温風を送風する乾燥用送風機とヒータで構成された温風送風手段と、熱交換器を有し前記温風送風手段による温風を循環させる温風循環経路と、送風温度を検知するサーミスタと、前記熱交換器などを冷却する冷却手段と、前記駆動手段、温風送風手段、冷却手段などの動作を制御し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥などの行程を制御する制御手段とを備え、前記冷却手段は、前記熱交換器内に給水し冷却する水冷手段と、前記熱交換器または外槽の外壁を送風冷却する空冷手段とで構成し、制御手段は、乾燥行程で前記蓋体をロックするとともに、前記サーミスタで検知した温度により内槽内が高温と判定された状態において一時停止した場合、所定時間前記水冷手段、空冷手段の両方を動作させて、前記熱交換器または外槽で冷却され内槽内を循環する循環風により内槽内を冷却し、その後前記水冷手段を停止するとともに前記空冷手段を動作させて、前記熱交換器または外槽で冷却され内槽内を循環する循環風により前記ヒータを乾燥させるようにした洗濯乾燥機
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