JP4622092B2 - 自動変速機の変速制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動変速機の変速制御方法に関するものであり、特にクラッチツウクラッチ制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のクラッチツウクラッチ制御を示す技術として、特開平11−82721号公報に開示される技術がある。この公報には、解放側油圧制御機構によって解放側クラッチのトルク容量を徐々に低下させると共に、係合側油圧制御機構によって係合側クラッチのトルク容量を徐々に上昇させることにより、解放側クラッチと係合側クラッチを掴み換えて変速を実行する自動変速機の変速制御装置において、係合側油圧制御機構に対して係合側クラッチ油圧の制御指令を与える制御手段を備え、且つ、この制御手段が、イナーシャ相が開始するまでの期間内において、係合側クラッチに対し、クラッチの掴み換えのタイミングを調整するために可変とされた第1油圧指令を所定時間与えた後、掴み換えの際の係合側クラッチのトルク容量を調整するために可変とされた油圧を維持させる第2油圧指令を与えることにより、変速時間を延ばすことなくクラッチツウクラッチの掴み換えタイミングを適正に調節する技術が開示されている。この技術によると、係合側クラッチを、第1油圧指令にて掴み換えタイミングを調整してから第2油圧指令にてトルク容量を調整することで、変速時間を長引かせることなくクラッチの掴み換えタイミングを適切に制御することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記した従来技術は、変速時間を短くするとともにエンジンの吹き上がりの絶対量を抑えるための制御であるため、吹き上がりの絶対量は抑えられてもエンジンの吹き上がり発生直後では吹き上がりの立上り(単位時間当たりの吹き上がり量)は大きくなってしまうことがある。このような場合には自動変速機の出力軸のトルクが急速に減少し、ドライバーは変速中に違和感を感じ、変速フィーリングが悪化する、という問題がある。このような問題を解決するには、解放側クラッチの油圧を緩やかに減圧することによりある程度は解消されるが、この場合には変速時間が長引いてしまい、これもまた変速フィーリングの悪化に繋がり、好ましくない。
【0004】
そこで本発明は、上記した問題を解決すべく、変速中における自動変速機の出力軸のトルクの減少を可及的に抑えるとともに、変速時間を長引かせることのない変速制御方法を提供することを技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明は、解放側摩擦要素内の解放側油圧を減少させるとともに係合側摩擦要素内の係合側油圧を増大させることで第1の変速段から第2の変速段へ変速を行なう自動変速機の変速制御方法において、第1の変速段から第2の変速段への変速に際し、時間の経過に伴い徐々に緩やかになる解放側油圧の減少勾配を自動変速機の入力軸のトルクに基づいて設定するとともに解放側油圧を設定された減少勾配で減少するようにフィードフォワード制御し、その後で解放側油圧をフィードバック制御し、変速開始から第1の所定時間が経過すると係合側油圧を初期油圧へ一気に増圧し、その後は第2の所定時間が経過するまで所定の勾配で徐々に増圧し、解放側油圧のフィードフォワード制御は第1の所定時間の経過後から第2の所定時間が経過するまでの間で終了し、第2の所定時間の経過後は係合側油圧を急激に増圧し、その時点から第3の所定時間が経過した時点で解放側油圧のフィードバック制御が終了して変速が終了することを特徴とする、自動変速機の変速制御方法とした。
【0006】
請求項1によると、第1の変速段から第2の変速段へ変速する際に、フィードフォワード制御中は解放側油圧の減少勾配が徐々に緩やかになるように設定されるので、フィードフォワード制御の初期では解放側油圧が比較的素早く減少し、それからフィードフォワード制御の終了につれてゆっくりと解放側油圧が減少することになる。これによりフィードバック制御へ移行するまでは自動変速機の出力軸のトルクが急激に減少することがなく、比較的ゆっくりと出力軸のトルクが減少する。また、解放側油圧の減少勾配は自動変速機の入力軸のトルクに基づいて設定されるので、様々な変速の状況に応じた適切なフィードフォワード制御を行なうことが可能になる。したがって、変速中に運転者が感じる違和感が抑えられて変速フィーリングが向上する。更に、請求項1の変速制御方法によると、解放側油圧の制御によって係合側油圧をフィードバック制御することがなく、第2の変速段への変速が円滑に行われる。
【0007】
具体的には、請求項2に示すように、第1の変速段から第2の変速段への変速に際し、フィードフォワード時間が経過した時点で入力軸の回転数と自動変速機の出力軸に第1の変速段の変速比を掛けた回転数との差が所定回転数に達するようにフィードフォワード時間及び解放側油圧の減少勾配を設定すると、フィードフォワード時間が経過して所定回転数差が発生した時点でフィードバック制御へ移行することができるので、円滑な変速制御を行なうことが可能になる。
【0008】
請求項3は請求項2を具体的に示したものであり、第1の変速段から第2の変速段への変速に際し、解放側油圧がフィードフォワード時間の経過した時点の解放側油圧に達すると入力軸の回転数と自動変速機の出力軸に第1の変速段の変速比を掛けた回転数との差が所定回転数に達するように、フィードフォワード制御終了時の解放側油圧を入力軸のトルクに基づいて設定することで、フィードフォワード時間が経過して所定回転数差が発生した時点でフィードバック制御へ移行することができる。
【0009】
また、請求項4に示すように、フィードフォワード時間の経過前に、入力軸の回転数と自動変速機の出力軸の回転数に第1変速段の変速比を掛けた回転数との差が所定回転数に達すると、その時点からフィードバック制御を開始するようにすると、例えばフィードフォワード制御中に何らかの外乱によって、設定されたフィードフォワード時間の経過前に入力軸の回転数にギア比を掛けた回転数と出力軸の回転数との差が所定回転数に達してしまった場合であっても、このときには速やかにフィードバック制御へと移行することで、状態に応じた適切な変速制御を行なうことが可能になる。
【0010】
本発明のフィードフォワード制御時における解放側油圧の減少勾配は、具体的には、請求項5に示すように、フィードフォワード制御の開始から終了までの時間が経過するに従って勾配が緩くなるようにそれぞれ異なる勾配の複数の減少勾配を組み合せることにより、設定される。
【0011】
更に、請求項6に示すように、フィードフォワード制御の開始直後に解放側油圧を所定解放側油圧まで急激に減少させるとともに所定解放側油圧を所定時間保持し、所定時間経過後からフィードフォワード制御が終了するまでは解放側油圧が設定された減少勾配で減少するようにすると、解放側油圧の急激な減少に対して、実際の解放側油圧が追従する時間的な余裕が与えられ、より精度の高い制御を行なうことが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本実施の形態における変速制御方法により変速制御される自動変速機及びその周辺の機構を含む概略図である。
【0013】
図1に示した自動変速機は、エンジン500の出力軸(図示省略)に接続される自動変速機10と、図1のスケルトン図で示す自動変速機10に組み込んだ油圧駆動式の5つの摩擦要素への油圧の供給および排出を制御する図2の油圧回路図で示した油圧制御部300と、この油圧制御部300内の複数のソレノイドバルブの作動を制御する電子制御部400等によって構成されている。
【0014】
自動変速装置10は、トルクコンバータ2の出力軸である入力軸11と、図示しない差動装置を介して車軸に連結される出力軸12と、入力軸11と連結するサンギアを有する第1列のダブルピニオンプラネタリギヤG1と、第2列のシングルピニオンプラネタリギヤG2及び第3列のシングルピニオンプラネタリギヤG3を備え、第1の摩擦クラッチC1と、第2の摩擦クラッチC2と、第3の摩擦クラッチC3と、第1の摩擦ブレーキB1と、第2の摩擦ブレーキB2との5つの摩擦要素と、ワンウェイクラッチF1とを備え、油圧制御部300および電子制御部400により5つの摩擦要素への油圧の供給を切換えて、前進6段後進1段の変速段を達成する。
【0015】
次に、油圧制御部300の主要構成について、図2の油圧回路図を用いて説明する。油圧制御部300は、オイルポンプ20と、ライン圧を生成するレギュレータバルブ30と、ライン圧を減圧するモジュレータバルブ40と、図示しない手動レバーの操作によって走行レンジの切換えを行うマニュアルバルブ50と、レギュレータバルブ30を介してオイルポンプ20からの油圧を利用して、通電電流に応じた調整圧を出力する第1のソレノイドバルブであるリニアソレノイドバルブ60、70、80と、リニアソレノイドバルブ60、70、80から出力される調整圧を導入するとともに導入した油圧に応じて出力する制御圧を生成する制御バルブ90、100、110と、各制御バルブ90、100、110から出力された制御圧を導入して摩擦要素の2重係合を防止するための3つのフェールバルブ120、130、140と、フェールバルブ120、130、140を介して制御バルブ90、100、110から出力された制御圧を導入するとともに供給される油圧に応じて各摩擦要素への制御圧の供給を切換える5つのシフトバルブ150、160、170、180、190と、通電電流に応じて各シフトバルブ150、160、170、180、190の位置を切換える第2のソレノイドバルブであるON−OFFソレノイドバルブ200、210、220とを備える。
【0016】
マニュアルバルブ50は、手動レバーによって軸方向に作動させられるスプール50Aを有するスプールバルブであり、手動レバーに連動してP(パーキング)レンジ、R(レバース)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、D(ドライブ)レンジ、3レンジ、2レンジ及びL(ロー)レンジの7つのレンジに切替えられ、各レンジでオイルポンプ20と制御バルブ90、オイルポンプ20とシフトバルブとの連通が切替えられる。
【0017】
各摩擦要素の係合・非係合及び変速段の関係を図3に示す。
次に、本発明の主旨である自動変速機の変速制御方法について説明する。本実施の形態では、第1の変速段を前進4速、第2の変速段を前進5速とし、前進4速から前進5速にシフトアップする場合について説明する。この場合には、摩擦クラッチC1が解放側摩擦要素で、摩擦クラッチC3が係合側摩擦要素である。変速前の状態では、摩擦クラッチC1にはリニアソレノイドバルブ60により制御された高圧の制御圧がシフトバルブを介して導入され、摩擦クラッチC1を係合し、摩擦クラッチC3にはリニアソレノイドバルブ70により制御された摩擦クラッチC3を係合しない程度の低圧の制御圧がシフトバルブを介して導入されている。車速及びスロットル開度に基づいて4速から5速へのシフトアップ変速指令が出力されると、リニアソレノイドバルブ60、70への通電制御が行なわれ、摩擦クラッチC1内の油圧(解放側油圧)を減少させて摩擦クラッチC1を解放するとともに摩擦クラッチC3内の油圧(係合側油圧)を増大させることで、前進4速から前進5速への変速が行なわれる。図4に、前進4速から前進5速への変速時における解放側油圧と係合側油圧のタイムチャートを示す。また、図5に本実施の形態における変速制御に係る摩擦クラッチC1内の油圧(解放側油圧)の制御についてのフローチャートを示す。解放側油圧の制御について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0018】
先ず、ステップ101で、入力軸11のトルクに基づくマップから初期油圧P0、終了油圧P3、最終減少勾配ΔP3、タイマt0、t1、t2及びt3を設定する。尚、入力軸11のトルクはタービン回転数Ntとスロットル開度θにより演算される。初期油圧P0は請求項6における所定解放側油圧、タイマt0は請求項6における所定時間をそれぞれ示している。
【0019】
ステップ102に進み、減少勾配ΔP2を式1に従って演算するとともに、減少勾配ΔP1、ΔP2を式2、式3に従って演算する。
【0020】
【式1】
【0021】
【式2】
ここで、タイマt0はフィードフォワード制御の開始から初期油圧P0を保持する時間に相当し、減少勾配ΔP1はタイマt0を経過してからタイマt1に達するまでの解放側油圧の減少勾配、減少勾配ΔP2はタイマt1を経過してからタイマt2に達するまでの解放側油圧の減少勾配、減少勾配ΔP3はタイマt2を経過してからタイマt3に達するまでの解放側油圧の減少勾配である。また、フィードフォワード時間は、フィードフォワード制御が開始されてからタイマt3が経過するまで、即ちタイマt0とタイマt3とを加えた時間である。
【0022】
ステップ103に進んでタイマt0をスタートさせ、ステップ104にて解放側油圧PRを初期油圧P0に保持する。解放側油圧PRはステップ106にてタイマt0が経過するか、或いはステップ105にて所定量以上のスリップが検出されるまでP0を保持する。タイマt0が経過すると、ステップ107に進み、タイマt1、t2、t3をスタートさせる。
【0023】
尚、解放側油圧PRの制御はリニアソレノイドバルブ60への通電をデューティ制御することによって行なわれる。また、本実施の形態のフローチャートの説明で用いているスリップとは、自動変速機の入力軸11の回転数と出力軸12の回転数に前進4速時の変速比を掛けた回転数との差を示すものとし、ステップ105及びステップ112で行なわれるスリップの有無は、入力軸11の回転数と出力軸12の回転数に前進4速時の変速比を掛けた回転数との差が所定回転数差(例えば rpm)以上か否かを判断することである。
【0024】
ステップ108でタイマt1が経過していないときにはステップ109に進み、現時点での入力軸11のトルクをステップ101の終了圧P3のマップに適用して、このときの値をベース油圧P4として読み込む。このステップ109は変速中に入力軸11のトルクが変化した場合を考慮したステップである。そして、ステップ110で現在の解放側油圧PR(n)を式3に従って更新する。
【0025】
【式3】
ステップ110は、前回の演算処理時の解放側油圧PR(n−1)に対して今回の演算処理による油圧の増減を付加することにより解放側油圧PRを更新するステップである。次に、ステップ111に進んでステップ109で読み込んだベース油圧P4を新たな終了圧として終了圧P3と置き換える。そしてステップ112にてスリップの有無を検出する。スリップがなく、経過時間がタイマt1からタイマt2の範囲内のときにはステップ113を介してステップ114に進み、ステップ109と同様にベース油圧P4を読み込み、ステップ115にて解放側油圧を式4に従って更新する。
【0026】
【式4】
再びステップ111からステップ112に進んで、スリップがなく経過時間がタイマt2からタイマt3の範囲内のときにはステップ116を介してステップ117に進み、ステップ109と同様にベース油圧P4を読み込み、ステップ118にて解放側油圧を式5に従って更新する。
【0027】
【式5】
車両の状態の変化等の外乱によって、タイマt3の経過前にステップ105或いはステップ112でスリップを検出した場合には、ステップ119に進んでスリップフラグをオンとして、フィードフォワード制御を終了してフィードバック制御へ移行する。フィードバック制御については特に詳しく説明しないが、スリップの量(回転数の差)が目標の量となるように解放側油圧を制御するものである。
【0028】
タイマt3が経過するまでにスリップが検出されなければ上述した制御を繰り返し行い、タイマt3が経過した時点でフィードフォワード制御を終了する。これは、スリップが生じるべき解放側油圧である終了圧P3を入力軸11のトルクに基づいて設定しているためであり、本制御ではタイマt3が経過した時点でスリップが生じるものとして、タイマt3が経過した時点でフィードフォワード制御を終了して、フィードバック制御へ移行する。フィードバック制御はスリップが検出されなくなるまで行なわれ、本実施の形態ではフィードフォワード制御が終了してから時間t7が経過した時点でフィードバック制御が終了するものとする。
【0029】
尚、タイマt3を経過しても実際にはスリップが発生しない状況があると想定して、例えばタイマt3を経過してからスリップの有無を判断し、スリップがなければフィードバック制御を行なわずにタイマt3直前の減少勾配ΔP3で所定時間減圧し、所定時間経過後に解放側油圧を急激に減少させるとともに、係合側油圧を上昇させて、変速を行なうようにしてもよい。
【0030】
係合側摩擦要素C3の係合側油圧について簡単に説明する。変速開始からタイマt5が経過すると係合側油圧を初期油圧P4へ一気に増圧し、その後はタイマt6が経過するまで所定の勾配ΔP4で徐々に増圧する。解放側油圧のフィードフォワード制御はタイマt5の経過後からタイマt6が経過するまでの間で終了し、タイマt6の経過後は係合側油圧を急激に増圧し、その時点から時間t7が経過した時点で解放側油圧のフィードバック制御が終了して前進4速から前進5速への変速が終了する。本実施の形態では、上述の如く解放側油圧を制御することで係合側油圧をフィードバック制御することなく、前進5速への変速が円滑に行なわれる。
【0031】
上述したように、本実施の形態によると、前進4速から前進5速への変速に際し、フィードフォワード制御開始直後に解放側油圧を初期油圧P0に素早く低下させることで、フィードフォワード制御直後では素早く減圧することで変速時間が長引くのが抑えられる。そして、タイマt0が経過してからタイマt3に達するまでは解放側油圧の減少勾配が徐々に緩やかになるように設定されるので、タイマt0の経過後からフィードバック制御終了直前ではゆっくりと出力軸12のトルクが減少する。また、解放側油圧の減少勾配ΔP1、ΔP2、ΔP3は自動変速機の入力軸11のトルクに基づいて設定されるので、変速の状況に応じた適切なフィードフォワード制御を行なうことが可能になる。したがって、変速中に運転者が感じる違和感が抑えられて変速フィーリングが向上する。
【0032】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば、フィードフォワード制御時における解放側油圧の減少勾配の数を増やすと、より円滑な変速が可能になり、性能の面から好適である。また、フィードフォワード制御時における解放側油圧の減少勾配の数を減らすと、制御がより簡素化され、制御の面から好適である。このように、本発明の主旨に沿った形態の変速制御方法であればどのような形態であってもよい。
【0033】
【発明の効果】
本発明によると、フィードフォワード制御中は解放側油圧の減少勾配が徐々に緩やかになるので、フィードフォワード制御の開始直後では急速に解放側油圧が減少することで変速時間が長引くことがなくなるとともに、フィードフォワード制御の終了直前ではゆっくりと解放側油圧が減少することで自動変速機の出力軸のトルクが急激に減少することがなく、比較的ゆっくりと出力軸のトルクが減少する。これによって、変速中に運転者が感じる違和感が抑えられて変速フィーリングが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における自動変速機を含む概略図である。
【図2】本実施の形態における自動変速機の油圧回路図である。
【図3】各摩擦要素の係合・非係合と変速段との関係を示す図である。
【図4】本実施の形態における前進4速から前進5速への変速時における解放側油圧と係合側油圧のタイムチャートである。
【図5】本実施の形態における自動変速機の変速制御の一部を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2・・・トルクコンバータ
10・・・自動変速機
11・・・入力軸
12・・・出力軸
60、70、80・・・リニアソレノイドバルブ
90、100、110・・・制御バルブ
150、160、170、180、190・・・シフトバルブ
200、210、220・・・ON−OFFソレノイドバルブ
300・・・油圧制御部
400・・・電子制御部
C1・・・解放側摩擦要素
C3・・・係合側摩擦要素
Claims (7)
- 解放側摩擦要素内の解放側油圧を減少させるとともに係合側摩擦要素内の係合側油圧を増大させることで第1の変速段から第2の変速段へ変速を行なう自動変速機の変速制御方法において、
前記第1の変速段から前記第2の変速段への変速に際し、時間の経過に伴い徐々に緩やかになる前記解放側油圧の減少勾配を前記自動変速機の入力軸のトルクに基づいて設定するとともに前記解放側油圧を前記減少勾配で減少するようにフィードフォワード制御し、その後で前記解放側油圧をフィードバック制御し、
変速開始から第1の所定時間が経過すると係合側油圧を初期油圧へ一気に増圧し、その後は第2の所定時間が経過するまで所定の勾配で徐々に増圧し、解放側油圧のフィードフォワード制御は前記第1の所定時間の経過後から前記第2の所定時間が経過するまでの間で終了し、前記第2の所定時間の経過後は前記係合側油圧を急激に増圧し、その時点から第3の所定時間が経過した時点で前記解放側油圧のフィードバック制御が終了して前記第1の変速段から前記第2の変速段への変速が終了することを特徴とする、自動変速機の変速制御方法。 - 前記第1の変速段から前記第2の変速段への変速に際し、前記フィードフォワード時間が経過した時点で前記入力軸の回転数と前記自動変速機の出力軸に前記第1の変速段の変速比を掛けた回転数との差が所定回転数に達するように、前記フィードフォワード時間及び前記解放側油圧の減少勾配が設定されることを特徴とする、請求項1に記載の自動変速機の変速制御方法。
- 前記第1の変速段から前記第2の変速段への変速に際し、前記解放側油圧が前記フィードフォワード時間の経過した時点の解放側油圧に達すると前記入力軸の回転数と前記自動変速機の出力軸に前記第1の変速段の変速比を掛けた回転数との差が所定回転数に達するように、前記フィードフォワード制御終了時の解放側油圧を前記入力軸のトルクに基づいて設定することを特徴とする、請求項2に記載の自動変速機の変速制御方法。
- 前記フィードフォワード時間の経過前に、前記入力軸の回転数と前記自動変速機の出力軸の回転数に前記第1変速段の変速比を掛けた回転数との差が所定回転数に達すると、その時点から前記フィードバック制御を開始することを特徴とする、請求項2或いは請求項3に記載の自動変速機の変速制御方法。
- 前記フィードフォワード制御時における前記解放側油圧の減少勾配は、前記フィードフォワード制御の開始から終了までの時間が経過するに従って勾配が緩くなるようにそれぞれ異なる勾配の複数の減少勾配を組み合せることにより設定されることを特徴とする、請求項1乃至請求項4に記載の自動変速装置の変速制御方法。
- 前記フィードフォワード制御の開始直後に解放側油圧を所定解放側油圧まで急激に減少させるとともに前記所定解放側油圧を所定時間保持し、前記所定時間経過後から前記フィードフォワード制御が終了するまでは前記解放側油圧が前記減少勾配で減少することを特徴とする、請求項1乃至請求項5に記載の自動変速装置の変速制御方法。
- 前記フィードフォワード制御の開始直後における前記所定解放側油圧は、前記自動変速機の入力軸のトルクに基づいて設定されることを特徴とする、請求項6に記載の自動変速機の変速制御方法。
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