JP4622026B2 - 蓄電池収納キュービクル - Google Patents
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- Casings For Electric Apparatus (AREA)
- Battery Mounting, Suspending (AREA)
- Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は据置用のキュービクル式蓄電池設備に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
蓄電池を収納するキュービクルの一例を図７に示す。屋内に設ける蓄電池設備（４８００Ａｈ・セル以上）は防災上、鋼板製のキュービクルの中に電池を収納して電池を覆う必要があり、鋼材を溶接して筐体２３を作り、その周囲を鋼板で覆ってキュービクル２４とし、その中に電池２を収納するよう構成されている。しかし、このような従来のキュービクルでは電池とキュービクルとの間に設置作業用のスペースが必要となるため、キュービクルの小形化が図り難いという問題があった。さらに設置したキュービクルに電池を搬入するスペースを確保する必要もあった。この問題を解決するために、電池を横置きとして筐体内に収納することも提案されている。（実開昭５９−１６１２６５号）
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、内蔵する電池の大きさや形状に合わせてその都度、耐震性等の強度を考慮しながら筐体、電池を載せる為の棚及び固定枠を溶接により製作するため標準化も図り難く、コストも高くつくといった課題がなおあった。
【０００４】
本発明は上記課題を解決するものであり、従来の蓄電池収納キュービクルにおいて発生していた小形化、軽量化、標準化、低コスト化ができ、施工性が容易である蓄電池収納キュービクルを提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、複数の蓄電池を収納するとともにその一面が開口した収納箱の複数を開口面が同一方向となるよう配置してモジュールを構成し、前記開口面に対応する前記モジュールの外縁部に枠体が接続されるとともに前記枠体に前記開口部を閉塞するパネル板が装着された構成とするものである。
【０００６】
前記モジュールを複数接続する場合には、前記枠体間の接合によりモジュール間の接続がなされる構成とするものである。また、前記枠体の開口面積が前記モジュールの開口部の面積より大である場合は、前記枠体と前記開口部との間の隙間に閉塞パネルを装着する構成とするものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
〈第１の実施の形態〉
以下、本発明の実施形態について説明する。図１は本発明の蓄電池収納キュービクルを構成する前の途中段階を示す図である。収納箱１は一面が開口した鋼鉄製の箱形状をなしており、収納箱１に電池２が図１の例では４個収納されてユニット電池３が形成されている。ユニット電池３はそれぞれの電池の端子が備えられた面が同一方向となるよう、チャンネルベース４の上に複数段積層されるとともに、各ユニット電池３間はボルト５で固定されてモジュール６を構成している。電池２の端子７、７′と隣接する他の電池３の端子７、７′との間は接続板８により接続されている。この接続板８はユニット電池３内に収納された電池３間の接続を行うだけでなく、ユニット電池３間の接続も行う。図１に示した例では接続板により各ユニット電池３間が直列接続されて１２個直列、２４Ｖの組電池モジュールとして正極端子端末９及び負極端子端末１０にケーブルを接続して外部に電流を取り出す構成となっている。
【０００８】
このモジュール６の開口部の外縁部に枠体１１が接合され、枠体１１の開口部にパネル板１５が装着されて図３に示す本発明による蓄電池収納キュービクル１８が構成される。図２に示した例では枠体１１は鋼板を折り曲げ加工して構成した有底箱状の縦枠１２に天面用枠１３と底面用枠１４が接合して構成されている。天面枠には正極端子端末９および負極端子端末１０に接続したケーブルを蓄電池収納キュービクル１８外に取り出す貫通穴１６が形成されている。枠体１１は少なくとも電池２の端子７、７′および接続板８を収納するだけの厚み寸法を有している。ここでパネル板１５にはスリット状の換気孔１７が形成されている。ここでパネル板１５はタップで固定する他、メインテナンス性を考慮して（図４に例示するような）扉状とすることもできる。また、複数のパネル板１５をまとめて一枚とすることももちろん可能である。
【０００９】
本発明による蓄電池収納キュービクル１８と図７に示した従来例の蓄電池収納キュービクル２４との重量（電池を除く）、設置面積、体積比較を表２に示す。なお、これらの比較は従来例の蓄電池収納キュービクル２３の重量、設置面積および体積をそれぞれ１００とした指数で示した。
【００１０】
【表１】
【００１１】
表１に示したように本発明による蓄電池収納キュービクルによれば、重量、設置面積、体積ともに従来例の半分以下にすることができる。
【００１２】
また、本発明の蓄電池収納キュービクル１８ではユニット電池３を積層固定して枠体１１とパネル板１５を固定するだけでキュービクルを構成できるので搬入、組立等、設置作業に必要な面積を最小限度とすることができる。また、ユニット電池３を標準化することにより、従来の蓄電池収納キュービクルで設置場所毎の個別に発生していた設計作業を省くことができるとともに、キュービクルのコストを低減することができる。
【００１３】
<第２の実施の形態>
図４は本発明の第２の実施形態による蓄電池収納キュービクル１９を示す図である。電池２´は第１の実施の形態での電池２に比較してサイズも小さく、結果として電池２´を収納するユニット電池３´もユニット電池３よりも低い高さ寸法を有している。このような異なる寸法を有するユニット電池３´を用いる場合、ユニット電池３´の開口部の寸法と枠体１１との寸法が異なるためにユニット電池３´と枠体１１との間に隙間が生じる。この隙間は図５に示した隙間閉塞用パネル２０で閉塞される。このような構成によれば種々のユニット電池毎に専用のパネルを作成する必要がない。また、第２の実施形態では枠体１１に扉状パネルを蝶番を介して接合した例を示した。
【００１４】
<第３の実施の形態>
図６は本発明の第３の実施形態による蓄電池収納キュービクル２３を示す図である。蓄電池収納キュービクル２３は枠体１１間の接合により、複数のモジュール６を組み合わせたものであり、図６の例では２４Ｖモジュールを２個接合して４８Ｖモジュールを構成するものである。モジュール間の電気的接続は枠体に設けた貫通穴２２に接続板８を通し、それぞれのモジュールに収納された電池端子間に接続板を固定することで行われる。このような蓄電池収納キュービクル２３によれば、電圧が異なる場合でも共通の枠体を接合することにより、容易に異なる電圧の蓄電池収納キュービクルを構成することができる。
【００１５】
【発明の効果】
前記したように本発明によれば、鋼板製の収納箱の中に複数の単電池を収納したユニットタイプの電池をチャンネルベース上に積み上げ固定後、その収納箱の開口面を枠体及びパネルで閉塞するだけでキュービクルとすることが出来るとともに、枠体間の接合により複数のモジュールにも対応できるため従来構成の蓄電池収納キュービクルにおいて発生していた小形化、軽量化、施工性、標準化、低コスト化という課題を解決することができ、工業上、極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の一実施の形態による蓄電池収納キュービクルの構成途中段階を示す斜視図
【図２】第１の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルを示す分解図
【図３】第１の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルを示す斜視図
【図４】第２の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルを示す斜視図
【図５】第２の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルの枠体を示す分解図
【図６】第３の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルを示す斜視図
【図７】従来例による蓄電池収納キュービクルを示す部分透視斜視図
【符号の説明】
１ 収納箱
２，２´ 電池
３，３´ ユニット電池
４ チャンネルベース
５ ボルト
６ モジュール
７，７´ 端子
８ 接続板
９ 正極端子端末
１０ 負極端子端末
１１ 枠体
１５ パネル板
１６ 貫通穴
１７ 換気孔
１８ 第１の実施形態による蓄電池収納キュービクル
１９ 第２の実施形態による蓄電池収納キュービクル
２０ 隙間閉塞用パネル
２２ 貫通穴
２３ 第３の実施形態による蓄電池収納キュービクル
２４ 従来例による蓄電池収納キュービクル
【発明の属する技術分野】
本発明は据置用のキュービクル式蓄電池設備に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
蓄電池を収納するキュービクルの一例を図７に示す。屋内に設ける蓄電池設備（４８００Ａｈ・セル以上）は防災上、鋼板製のキュービクルの中に電池を収納して電池を覆う必要があり、鋼材を溶接して筐体２３を作り、その周囲を鋼板で覆ってキュービクル２４とし、その中に電池２を収納するよう構成されている。しかし、このような従来のキュービクルでは電池とキュービクルとの間に設置作業用のスペースが必要となるため、キュービクルの小形化が図り難いという問題があった。さらに設置したキュービクルに電池を搬入するスペースを確保する必要もあった。この問題を解決するために、電池を横置きとして筐体内に収納することも提案されている。（実開昭５９−１６１２６５号）
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、内蔵する電池の大きさや形状に合わせてその都度、耐震性等の強度を考慮しながら筐体、電池を載せる為の棚及び固定枠を溶接により製作するため標準化も図り難く、コストも高くつくといった課題がなおあった。
【０００４】
本発明は上記課題を解決するものであり、従来の蓄電池収納キュービクルにおいて発生していた小形化、軽量化、標準化、低コスト化ができ、施工性が容易である蓄電池収納キュービクルを提供することを目的とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、複数の蓄電池を収納するとともにその一面が開口した収納箱の複数を開口面が同一方向となるよう配置してモジュールを構成し、前記開口面に対応する前記モジュールの外縁部に枠体が接続されるとともに前記枠体に前記開口部を閉塞するパネル板が装着された構成とするものである。
【０００６】
前記モジュールを複数接続する場合には、前記枠体間の接合によりモジュール間の接続がなされる構成とするものである。また、前記枠体の開口面積が前記モジュールの開口部の面積より大である場合は、前記枠体と前記開口部との間の隙間に閉塞パネルを装着する構成とするものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
〈第１の実施の形態〉
以下、本発明の実施形態について説明する。図１は本発明の蓄電池収納キュービクルを構成する前の途中段階を示す図である。収納箱１は一面が開口した鋼鉄製の箱形状をなしており、収納箱１に電池２が図１の例では４個収納されてユニット電池３が形成されている。ユニット電池３はそれぞれの電池の端子が備えられた面が同一方向となるよう、チャンネルベース４の上に複数段積層されるとともに、各ユニット電池３間はボルト５で固定されてモジュール６を構成している。電池２の端子７、７′と隣接する他の電池３の端子７、７′との間は接続板８により接続されている。この接続板８はユニット電池３内に収納された電池３間の接続を行うだけでなく、ユニット電池３間の接続も行う。図１に示した例では接続板により各ユニット電池３間が直列接続されて１２個直列、２４Ｖの組電池モジュールとして正極端子端末９及び負極端子端末１０にケーブルを接続して外部に電流を取り出す構成となっている。
【０００８】
このモジュール６の開口部の外縁部に枠体１１が接合され、枠体１１の開口部にパネル板１５が装着されて図３に示す本発明による蓄電池収納キュービクル１８が構成される。図２に示した例では枠体１１は鋼板を折り曲げ加工して構成した有底箱状の縦枠１２に天面用枠１３と底面用枠１４が接合して構成されている。天面枠には正極端子端末９および負極端子端末１０に接続したケーブルを蓄電池収納キュービクル１８外に取り出す貫通穴１６が形成されている。枠体１１は少なくとも電池２の端子７、７′および接続板８を収納するだけの厚み寸法を有している。ここでパネル板１５にはスリット状の換気孔１７が形成されている。ここでパネル板１５はタップで固定する他、メインテナンス性を考慮して（図４に例示するような）扉状とすることもできる。また、複数のパネル板１５をまとめて一枚とすることももちろん可能である。
【０００９】
本発明による蓄電池収納キュービクル１８と図７に示した従来例の蓄電池収納キュービクル２４との重量（電池を除く）、設置面積、体積比較を表２に示す。なお、これらの比較は従来例の蓄電池収納キュービクル２３の重量、設置面積および体積をそれぞれ１００とした指数で示した。
【００１０】
【表１】
表１に示したように本発明による蓄電池収納キュービクルによれば、重量、設置面積、体積ともに従来例の半分以下にすることができる。
【００１２】
また、本発明の蓄電池収納キュービクル１８ではユニット電池３を積層固定して枠体１１とパネル板１５を固定するだけでキュービクルを構成できるので搬入、組立等、設置作業に必要な面積を最小限度とすることができる。また、ユニット電池３を標準化することにより、従来の蓄電池収納キュービクルで設置場所毎の個別に発生していた設計作業を省くことができるとともに、キュービクルのコストを低減することができる。
【００１３】
<第２の実施の形態>
図４は本発明の第２の実施形態による蓄電池収納キュービクル１９を示す図である。電池２´は第１の実施の形態での電池２に比較してサイズも小さく、結果として電池２´を収納するユニット電池３´もユニット電池３よりも低い高さ寸法を有している。このような異なる寸法を有するユニット電池３´を用いる場合、ユニット電池３´の開口部の寸法と枠体１１との寸法が異なるためにユニット電池３´と枠体１１との間に隙間が生じる。この隙間は図５に示した隙間閉塞用パネル２０で閉塞される。このような構成によれば種々のユニット電池毎に専用のパネルを作成する必要がない。また、第２の実施形態では枠体１１に扉状パネルを蝶番を介して接合した例を示した。
【００１４】
<第３の実施の形態>
図６は本発明の第３の実施形態による蓄電池収納キュービクル２３を示す図である。蓄電池収納キュービクル２３は枠体１１間の接合により、複数のモジュール６を組み合わせたものであり、図６の例では２４Ｖモジュールを２個接合して４８Ｖモジュールを構成するものである。モジュール間の電気的接続は枠体に設けた貫通穴２２に接続板８を通し、それぞれのモジュールに収納された電池端子間に接続板を固定することで行われる。このような蓄電池収納キュービクル２３によれば、電圧が異なる場合でも共通の枠体を接合することにより、容易に異なる電圧の蓄電池収納キュービクルを構成することができる。
【００１５】
【発明の効果】
前記したように本発明によれば、鋼板製の収納箱の中に複数の単電池を収納したユニットタイプの電池をチャンネルベース上に積み上げ固定後、その収納箱の開口面を枠体及びパネルで閉塞するだけでキュービクルとすることが出来るとともに、枠体間の接合により複数のモジュールにも対応できるため従来構成の蓄電池収納キュービクルにおいて発生していた小形化、軽量化、施工性、標準化、低コスト化という課題を解決することができ、工業上、極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の一実施の形態による蓄電池収納キュービクルの構成途中段階を示す斜視図
【図２】第１の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルを示す分解図
【図３】第１の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルを示す斜視図
【図４】第２の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルを示す斜視図
【図５】第２の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルの枠体を示す分解図
【図６】第３の実施形態による本発明の蓄電池収納キュービクルを示す斜視図
【図７】従来例による蓄電池収納キュービクルを示す部分透視斜視図
【符号の説明】
１ 収納箱
２，２´ 電池
３，３´ ユニット電池
４ チャンネルベース
５ ボルト
６ モジュール
７，７´ 端子
８ 接続板
９ 正極端子端末
１０ 負極端子端末
１１ 枠体
１５ パネル板
１６ 貫通穴
１７ 換気孔
１８ 第１の実施形態による蓄電池収納キュービクル
１９ 第２の実施形態による蓄電池収納キュービクル
２０ 隙間閉塞用パネル
２２ 貫通穴
２３ 第３の実施形態による蓄電池収納キュービクル
２４ 従来例による蓄電池収納キュービクル
Claims (3)
- 端子を一面のみに備えた複数の蓄電池を収納するとともに、前記蓄電池の端子を備えた一面が同一面に配置された開口面を有した収納箱を備え、複数の収納箱は前記開口面が同一方向となるように配置されたモジュールを構成し、前記収納箱間において前記蓄電池間の電気的接続手段が配置され、前記モジュールの前記開口面が配置された面の外縁部に枠体が接続されるとともに、前記枠体にパネル板が備えられたことを特徴とする蓄電池収納キュービクル。
- モジュールを複数備えるとともに、枠体と前記モジュールとの接続により前記モジュール間の接続がなされたことを特徴とする請求項１に記載の蓄電池収納キュービクル。
- 枠体のパネル板が備えられた面の対面であって、前記枠体とモジュールの開口部との間の間隙に閉塞パネルを備えたことを特徴とする請求項１に記載の蓄電池収納キュービクル。
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|---|---|---|---|
| JP2000059967A JP4622026B2 (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | 蓄電池収納キュービクル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000059967A JP4622026B2 (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | 蓄電池収納キュービクル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001250524A JP2001250524A (ja) | 2001-09-14 |
| JP4622026B2 true JP4622026B2 (ja) | 2011-02-02 |
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ID=18580354
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000059967A Expired - Fee Related JP4622026B2 (ja) | 2000-03-06 | 2000-03-06 | 蓄電池収納キュービクル |
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Citations (8)
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-
2000
- 2000-03-06 JP JP2000059967A patent/JP4622026B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (8)
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