JP4621875B2 - 湿し水供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば枚葉印刷機などの印刷機の印刷装置に備えられる、湿し水供給装置に関するものである。
図6は枚葉印刷機の版胴周辺のローラ配置の一例を示す模式図である。この図6に示すように、枚葉印刷機の印刷装置51には、表面に版(図示省略)が装着される版胴1が設けられており、この版胴1の周囲には、版胴1の表面にインキを供給するためのインキ供給装置50Aと、版胴1の表面に湿し水を供給するための湿し水供給装置50Bとが備えられている。
インキ供給装置50Aでは、図示しないインキ溜めから供給されたインキが、インキ渡しローラ6などを介してインキローラ8に受け渡され、その後、インキローラ8からインキ着ローラ7を介して版胴1に供給されるようになっている。一方、湿し水供給装置50Bでは、水槽9に貯留されている湿し水が、湿し元ローラ2により調量ローラ3に受け渡された後、調量ローラ3から湿しローラ4を介して版胴1に供給されるようになっている。また、上記のインキ着ローラ7と湿しローラ4との間にはインキ受入れローラ5が備えられており、このインキ受入れローラ5にインキ着ローラ7からインキが転移するとともに湿しローラ4から湿し水が転移して、インキと湿し水との乳化が促進されることにより、綺麗な印刷が行なえるようになっている。なお、図示しないが、版胴1の版の絵柄はブランケット胴を介して印刷用紙に転写されるようになっている。
このような枚葉印刷機では、印刷速度,インキ供給量,湿し水供給量などの印刷条件が印刷用紙の種類に応じた最適な条件であれば、品質の良い印刷が可能であるが、上記の印刷条件が最適な条件から外れると、印刷用紙の印刷面に印刷障害が生じる場合がある。この印刷障害の一つとして、「縞目」と呼ばれるものがある。
図7に示すように、縞目11とは、印刷用紙10の幅方向、即ち印刷用紙10の走行方向に対し直角方向に発生するもので、縞状の色ムラ(印刷色の濃淡変化)のことをいう。印刷が施された印刷用紙(これを印刷物ともいう)10上に、このような縞目11が発生していることが目視で確認されると、この印刷物10は不良印刷であるとし、損紙として扱われる。
ここで、縞目11の発生原因について図8及び図9を参照しながら説明する。なお、説明をわかり易くするため、図8では版胴1及び湿しローラ4のみを示し、図9では湿しローラ4のみを示している。
図8に示すように、一般に、版胴1には、版を固定するためのギャップ13が版胴1表面の軸方向にわたって凹状に形成されている。湿しローラ4は版胴1の径よりも小さい径で構成されており、版胴1のギャップ13が形成された領域W1においては版胴1表面に接触しないようになっている。このため、湿しローラ4が版胴1に対接して一回転すると、図9に示すように、湿しローラ4表面の版胴1のギャップ13に対応した領域W1における湿し水14aは、版胴1表面に転移することなくそのまま湿しローラ4表面上に残留するため、湿し水14aの量(厚み)が他の領域(即ち、版胴1のギャップ13に対応しない領域)における湿し水14よりも多くなる。
そして、このような湿し水の膜厚段差が形成された状態で湿しローラ4が版胴1に対接してもう一回転すると、湿しローラ4表面上の量の多い湿し水14aが版胴1表面に転移して版胴1表面上にも湿し水が多い領域が形成される。これにより、版胴1表面上の湿し水が多い領域においてはインキ着ローラ7からのインキ供給が妨げられる。この結果、版胴1表面上の湿し水が多い領域にはインキが供給されにくくなり、このような表面状態の版胴1で印刷を行なうと、版胴1表面上の湿し水が多い領域(即ち、インキ供給がされにくい領域)における印刷色が他の領域よりも薄く(淡く)なり、印刷完了後の印刷物10には図7に示すような縞目11が発生してしまうのである。なお、縞目11の発生する位置は印刷機械特有のもので、版胴1のギャップ13の長さや、版胴1,湿しローラ4等の径などに依存するとされている。このような縞目11は、比較的ギャップ13の長さが大きい枚葉印刷機で発生しやすいが、輪転機においても発生する。
ところで、特許文献1には、図10に示すように、湿し水供給装置50Bの湿しローラ4に従動する水均しローラ15を備えることにより、湿しローラ4表面上の湿し水及びインキのエマルジョン生成を行なう技術が開示されている。具体的には、水均しローラ15はCr(クロム)製の外套面を有しており、この表面に深さ約20μm,相互間隔約20μmの多数の窪みを密に並んだ形で設け、水均しローラ15をある大きさの当り圧力をもって湿しローラ4表面に接触させて、上記窪み同士間の土手部分により湿しローラ4表面上の湿し水膜とインキ膜とを突き通した状態で駆動させることにより、上記のエマルジョン生成を可能にしている。
登録実用新案第3003134号公報
上述したように、特許文献1の技術によれば、湿しローラ4表面上の湿し水を均す効果があるので、縞目の発生を抑制するのに有効であると考えられる。
しかしながら、インキ受入れローラ5や版胴1から湿しローラ4を介して水均しローラ15へインキが転移するため、水均しローラ15表面にインキが付着し易い。そして、このように水均しローラ15表面にインキが付着していくと、水均しローラ15の水均し効果が低下してしまい、縞目の発生が生じ易くなるという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、水均しローラによる水均し効果を向上させて縞目の発生を防止できるようにした、湿し水供給装置を提供することを目的とする。
このため、請求項1記載の本発明の湿し水供給装置は、版胴に対接して該版胴に湿し水を供給する湿しローラと、該湿しローラに対接して該湿しローラ表面の湿し水を均す水均しローラとを備えた湿し水供給装置であって、該湿しローラが、表面研磨処理により平滑に形成されるとともに、該水均しローラが、表面を、Crメッキ処理されると共に、3〜10μmの表面の粗さRzで、且つ、該表面の凸部の径の平均値が1〜10μmで形成されることを特徴としている。
請求項2記載の本発明の湿し水供給装置は、請求項1記載の装置において、該水均しローラの表面が、Crメッキ処理の後、シリケート皮膜処理されて形成されることを特徴としている。
請求項2記載の本発明の湿し水供給装置は、請求項1記載の装置において、該水均しローラの表面が、Crメッキ処理の後、酸化皮膜処理されて形成されることを特徴としている
請求項記載の本発明の湿し水供給装置は、請求項1〜の何れか1項に記載の装置において、該水均しローラを湿しローラの軸方向に揺動させる駆動手段を備えていることを特徴としている。
請求項記載の本発明の湿し水供給装置は、請求項1〜の何れか1項に記載の装置において、該湿しローラの表面が弾性ゴム部材により形成されていることを特徴としている。
請求項記載の本発明の湿し水供給装置は、請求項1〜の何れか1項に記載の装置において、該版胴に対接して該版胴にインキを供給するインキ着ローラと、該インキ着ローラ及び該湿しローラの両方に対接して湿し水とインキとを乳化するインキ受入れローラとが備えられていることを特徴としている。
本発明の湿し水供給装置(請求項1〜)によれば、版胴のインキが湿しローラを介して水均しローラに転移することがなく、水均しローラ表面には湿しローラからの湿し水のみが付着するので、水均しローラ表面の保水性を常時確保することができる。これにより、水均しローラの湿しローラに対する水均し効果を向上させることができ、縞目の発生を防止することができる。
特に、水均しローラの表面をCrメッキ処理により形成するので、制御がしやすく、また、Crは低コストである上、取扱いが容易であるという利点がある。
た、水均しローラを湿しローラの軸方向に揺動すれば、水均しローラの湿しローラに対する水均し効果をさらに向上させることができ、縞目の発生をより確実に防止することができる(請求項)。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
〔A〕第1実施形態
図1〜図3は本発明の第1実施形態としての湿し水供給装置を説明するためのもので、図1は枚葉印刷機の版胴周辺のローラ配置を示す模式図、図2は湿しローラ及び水均しローラを模式的に示す軸方向断面図、図3は水均しローラの表面を拡大して示す拡大図である。なお、図1において、前述した従来例と同一の部位又は部材については同一の符号を用いて示している。また、図2では、便宜上、湿しローラ40と水均しローラ41とを互いに離した状態で示している。
図1に示すように、本実施形態に係る湿し水供給装置は、例えば枚葉印刷機などの印刷機の印刷装置61に備えられる。なお、本実施形態では、比較的ギャップの長さが大きく、縞目が発生し易い枚葉印刷機に本湿し水供給装置を適用した場合について説明するが、本湿し水供給装置は輪転機などの他の印刷機にも同様に適用することが可能である。
印刷装置61には、表面に版(図示省略)が装着される版胴1が設けられており、この版胴1の周囲には、版胴1の表面にインキを供給するためのインキ供給装置60Aと、版胴1の表面に湿し水を供給するための湿し水供給装置60Bとが備えられている。
インキ供給装置60Aでは、図示しないインキ溜めから供給されたインキが、インキ渡しローラ6などを介してインキローラ8に受け渡され、その後、インキローラ8からインキ着ローラ7を介して版胴1に供給されるようになっている。一方、湿し水供給装置60Bでは、水槽9に貯留されている湿し水が、湿し元ローラ2により調量ローラ3に受け渡された後、調量ローラ3から湿しローラ40を介して版胴1に供給されるようになっている。また、上記のインキ着ローラ7と湿しローラ40との間にはインキ受入れローラ5が備えられており、このインキ受入れローラ5にインキ着ローラ7からインキが転移するとともに湿しローラ40から湿し水が転移して、インキと湿し水との乳化が促進されることにより、綺麗な印刷が行なえるようになっている。さらに、湿し水供給装置60Bには、湿しローラ40に対接する水均しローラ41が備えられており、この水均しローラ41により、湿しローラ40表面に存在する湿し水(及びインキ)が均されて膜厚が均一にされるようになっている。なお、図示しないが、版胴1の版の絵柄はブランケット胴を介して印刷用紙に転写されるようになっている。
版胴1には、前述したように、版を固定するためのギャップが版胴1表面の軸方向にわたって凹状に形成されている。また、湿しローラ40は版胴1の径よりも小さい径で構成されており、版胴1のギャップが形成された領域においては版胴1表面に接触しないようになっている。
図2に示すように、本実施形態に係る湿しローラ40は弾性ゴムにより形成されたゴムローラとして構成されており、また、湿しローラ40の表面40aは、表面研磨処理が施されて平滑に形成されている。
一方、水均しローラ41は、円筒状の鉄基材20と、この鉄基材20の表面に形成されたNi及びCuからなる防錆層21と、この防錆層21の表面にCrメッキ処理により形成され表面41aが凹凸形状のCr層22とから構成されている。なお、Crは酸化によりCr23となるため、はじめからCr23メッキ処理により形成してもよい。また、上記のCrメッキ処理によりCr層22を形成した後、酸化皮膜処理を行なってもよい。あるいは、上記のCrメッキ処理によりCr層22を形成した後、シリケート(Si系)皮膜処理を行なってもよい。
図3に示すように、Cr層22は約1μm程度の微小な球状のCr粒子30が多数積み重なって形成されている。また、Cr層22の表面(即ち、水均しローラ41の表面)41aは、表面粗さ(表面41aの凸部の高さ或いは凹部の深さ)Rzが約10μm程度以下で荒れている。具体的には、複数のCr粒子30が山状に寄り集まって一塊となった山状突起(凸部)31が多数形成されることにより上記の凹凸が形成されている。また、この山状突起31の径(以下、これをカップ径という)Dが約1〜10μm程度で形成されている。
このような凹凸表面は、Crメッキ処理を行なう際の電流密度や温度などを変化させることにより形成することができる。Crメッキ処理は制御がしやすく、また、Crは低コストである上、取扱いが容易であるという利点がある。なお、Crメッキ処理によれば、Cr層22を形成するのと同時に表面41aの凹凸形状を形成することができるので好ましいが、Crメッキ処理以外の方法でCr層22を形成した後、ショットブラスト法などでCr層22の表面41aに凹凸を形成してもよい。ただし、この場合も、Cr層22の表面41aを、約3〜10μm程度の表面粗さRz、約1〜10μm程度のカップ径Dで形成する。
また、図1に示すように、水均しローラ41には、水均しローラ41を湿しローラ40の軸方向(即ち、印刷機の幅方向)に所定幅だけ往復スライド(揺動)させる駆動装置(駆動手段)52が設けられている。これにより、湿しローラ40の表面40a上の湿し水(及びインキ)が、湿しローラ40の軸方向にわたって均されて膜厚段差が解消されるようになっている。
次に、第1実施形態に対応した本装置の実施例及びこの実施例に係る湿し水供給装置の効果について図4を参照しながら説明する。
本実験では、印刷速度は菊判サイズで13000枚/時間とし、また、版胴1が2回転するのに対し水均しローラ41を±15mmで揺動させた。また、水均し効果の判定は、印刷物の印刷面における縞目11の有無を調べることにより行なった。なお、縞目11があるか否かの判定は、評価者の目視によって行なうと個人差が生じるため、縞目11の強度(以下、これを縞目マーク強度と呼ぶ)を測定する装置を使って定量的に調べた。このような縞目マーク強度の測定装置では、印刷物10の印刷面の濃度変化を検出し、この検出情報から印刷面10の縞目マーク強度を測定できるようになっている(例えば実開昭64−31455号公報参照)。本実験では、このようにして測定された縞目マーク強度を、縞目マーク強度が小さい「0」から縞目マーク強度が大きい「5」までの6段階で表示し、「0」〜「2」は人の目では確認できない縞目11であるため「合格(印刷良好)」とし、「3」〜「5」は人の目で確認できる縞目11であるため「不合格(印刷不良)」として評価した。
図4に示すように、本実験により、水均しローラ41の表面41aのカップ径Dが約1〜10μm(好ましくは約1〜9μm)程度、且つ、表面粗さRzが約3〜10μm程度で縞目マーク強度が「2」以下、即ち、人の目では確認できない程度の縞目11となり、品質の良い印刷物が得られることがわかった。
なお、カップ径Dが10μmよりも大きくなると縞目マーク強度が「2」よりも大きくなって人の目で確認できる縞目11となるため不合格となり、さらに、カップ径Dが1μmよりも小さくても(即ち、鏡面のような平滑さであっても)縞目マーク強度が「2」よりも大きくなって人の目で確認できる縞目11となるため不合格となった。また、表面粗さRzが小さすぎると(即ち、表面41aが平滑すぎる状態であると)水均しローラ41の表面41aの保水性(又は濡れ性ともいう)が低下するため、湿しローラ40に対する水均し効果が低減し、また、表面粗さRzが大きすぎると(即ち、表面41aが激しく荒れた状態であると)水均しローラ41の表面41aにインキが付着しやすくなるため、上記と同様に、湿しローラ40に対する水均し効果が低減することがわかった。
図5(a)及び図5(b)は本実施形態に係る水均しローラ41の表面形状(即ち、本実験にて高い水均し効果が得られた水均しローラの表面形状)を示す写真画像であり、(a)は500倍の倍率で見たときの画像、(b)は2000倍の倍率で見たときの画像であるが、これら図5(a)及び図5(b)からわかるように、表面41aには、約1μm程度のCr微粒子が寄り集まって約1〜10μm程度のカップ径Dで山状突起31が形成されている。また、この表面41aの表面粗さRzは約3〜10μm程度である。このような表面形状により、水均しローラ41の表面41aの保水性が向上し、インキが付着することなく湿し水のみが付着するのである。
すなわち、本実施形態に係る湿し水供給装置によれば、図1に示すように、インキ着ローラ7から版胴1に供給されたインキが湿しローラ40を介して水均しローラ41に転移することがなく、同様に、インキ受入れローラ5から湿しローラ40を介して水均しローラ41にインキが転移することもなく、水均しローラ41の表面41aには湿しローラ40からの湿し水のみが付着する。また、たとえ湿しローラ40から水均しローラ41にインキが付着したとしても、このインキは水均しローラ41から即座に湿しローラ40へ戻され、やはり水均しローラ41の表面41aには湿しローラ40からの湿し水のみが付着する。このようにして、水均しローラ41の表面41aの保水性を常時確保することができるので、水均しローラ41の湿しローラ40に対する水均し効果を向上させることができ、縞目の発生を防止することができる。
また、水均しローラ41を湿しローラ40の軸方向に揺動させることで、水均しローラ41の湿しローラ40に対する水均し効果をさらに向上させることができ、縞目の発生をより確実に防止することができる。
〔B〕第2実施形態
上記の第1実施形態では水均しローラ41の表面形状を特有の形状にすることによって水均しローラ41の保水性を向上させたが、本実施形態では、その他の方法で水均しローラ41の保水性を向上させるようにしている。
すなわち、本実施形態に係る水均しローラ41では、第1実施形態のCr層22の代わりに、TiO2(酸化チタン)皮膜処理によりTiO2層(図示省略)が形成されている。TiO2は光触媒であり高い親水性を有する。このような機能を有するTiO2層を水均しローラ41の表面41aとして設けることで、水均しローラ41の表面41aの親水性、即ち保水性を常時確保することができる。これにより、水均しローラ41の湿しローラ40に対する水均し効果を向上させることができ、縞目の発生を防止することができる。
〔C〕その他
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、第1実施形態では水均しローラ41の表面41aをCr層22により形成したが、Cr層22の代わりに、NiやCuをメッキ処理してNi層やCu層により形成するようにしてもよい。ただし、この場合も、表面41aを、約3〜10μm程度の表面粗さRz、約1〜10μm程度のカップ径Dで形成する。
また、水均しローラ41の表面41aを、セラミック素材で形成してもよい。セラミック素材で形成した表面41aには微小な孔が形成されており、この微小孔による吸水作用やセラミック素材の組成(TiO2,SiO2等)による親水作用によって水均しローラ41の表面41aの保水性を常時確保することが可能であり、水均しローラ41の湿しローラ40に対する水均し効果を向上させることができ、縞目の発生を防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る版胴周辺のローラ配置を示す模式図である。 本発明の第1実施形態に係る湿しローラ及び水均しローラを模式的に示す軸方向断面図である。 本発明の第1実施形態に係る水均しローラの表面を拡大して示す拡大図である。 本発明の第1実施形態に係る実施例を説明するためのもので、水均しローラのカップ径Dに対する縞目マーク強度の変化を示すグラフである。 本実施形態に係る水均しローラの表面形状を示す写真画像であり、(a)は500倍の倍率で見たときの画像、(b)は2000倍の倍率で見たときの画像である。 一般的な枚葉印刷機の版胴周辺のローラ配置を示す模式図である。 印刷物の縞目を示す模式図である。 従来の湿し水供給装置における課題を説明するためもので、版胴及び湿しローラのみを示す模式図である。 従来の湿し水供給装置における課題を説明するためもので、湿しローラのみを示す模式図である。 従来の版胴周辺のローラ配置を示す模式図である。
符号の説明
1 版胴
2 湿し元ローラ
3 調量ローラ
4 湿しローラ
5 インキ受入れローラ
6 インキ渡しローラ
7 インキ着ローラ
8 インキローラ
9 水槽
10 印刷用紙(印刷物)
11 縞目
13 ギャップ
14,14a 湿し水
15 水均しローラ
20 鉄基材
21 防錆層
22 Cr層
30 Cr粒子
31 山状突起(凸部)
40 湿しローラ
40a 湿しローラの表面
41 水均しローラ
41a 水均しローラの表面
50A インキ供給装置
50B 湿し水供給装置
51 印刷装置
52 駆動装置(駆動手段)
60A インキ供給装置
60B 湿し水供給装置
61 印刷装置

Claims (6)

  1. 版胴に対接して該版胴に湿し水を供給する湿しローラと、該湿しローラに対接して該湿しローラ表面の湿し水を均す水均しローラとを備えた湿し水供給装置であって、
    該湿しローラが、表面研磨処理により平滑に形成されるとともに、
    該水均しローラが、表面を、Crメッキ処理されると共に、3〜10μmの表面の粗さRzで、且つ、該表面の凸部の径の平均値が1〜10μmで形成される
    ことを特徴とする、湿し水供給装置。
  2. 該水均しローラの表面が、Crメッキ処理の後、シリケート皮膜処理されて形成されることを特徴とする、請求項1記載の湿し水供給装置。
  3. 該水均しローラの表面が、Crメッキ処理の後、酸化皮膜処理されて形成される
    ことを特徴とする、請求項1記載の湿し水供給装置
  4. 該水均しローラを湿しローラの軸方向に揺動させる駆動手段を備えている
    ことを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の湿し水供給装置。
  5. 該湿しローラの表面が弾性ゴム部材により形成されている
    ことを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の湿し水供給装置。
  6. 該版胴に対接して該版胴にインキを供給するインキ着ローラと、
    該インキ着ローラ及び該湿しローラの両方に対接して湿し水とインキとを乳化するインキ受入れローラとが備えられている
    ことを特徴とする、請求項1〜の何れか1項に記載の湿し水供給装置。
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