JP4621822B2 - ロック機構付きキーホルダー - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本願の発明は、ロック機構付きキーホルダーに関し、特にホテル等のように、チェックイン手続を要し、キーが使用される施設において、自動精算機と組み合わせて使用されることによって、チェックイン手続を簡略化・自動化して、人員を削減し、コストを低減することができるロック機構付きキーホルダーの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、客室キーとしてシリンダーキーが使用されているホテルにおいては、顧客は、次のような方法によりチェックイン手続を行なって、客室キーを受け取っている。すなわち、顧客は、先ず、フロントにおいて用紙に名前を記入して、自己に割り当てられた客室番号を貰う等のプレチェックイン手続を終え、次いで、フロントに客室料金を支払って、客室キーを受け取っている。あるいは、フロントで同様のプレチェックイン手続を行なって後、自動チェックイン機にて客室料金を支払い、次いで、該自動チェックイン機から発行される領収書カードをフロントに持参し、提示することによって、客室キーを受け取っている。
【0003】
これらの客室キーは、多くの場合、顧客の目に留まり易く、紛失の虞が軽減されるように、比較的大きめの棒状もしくは板状のキーホルダーに係止されて保持されている。このキーホルダーは、単にそれだけの目的のために、キーを係止しているものであり、他に特別の役割を果してはいない。
【0004】
このような従来型のホテルにおいては、人員コストの削減のために、客室キーとして磁気式のカードキーを導入して、チェックイン手続の簡略化・自動化を図ろうとすると、客室入口ドアのキー取付け部分の改修だけにでも、相当の費用が掛かる。このため、このようなカードキーの導入を断念せざるを得ない場合が多い。さりとて、シリンダーキーに依存する従来どおりの経営形態では、ホテル間の競争に伍してゆくのが容易ではない。なお、この磁気式カードキーによれば、自動精算機が該磁気式カードキーに埋め込まれた記憶媒体に書き込まれた磁気コードから客室番号を読み取り、当該客室の使用料金を表示して、顧客が当該客室の使用料金をこの自動精算機で精算すると、客室キーとして使用することができる。
【0005】
また、従来、客室キーとしてパンチ式カードキーが使用されているホテルもあるが、この型式のキーも、自動精算機能を有するものではなく、チェックイン手続の簡略化・自動化の点で、シリンダーキーと同様、なお改善すべき点が残されていた。
【0006】
そこで、本出願人は、先に、従来のホテル等の施設におけるキー形態およびこれに依存するチェックイン手続が有する前記のような問題点を解決して、従来のキー形態を活用しつつ、チェックイン手続をさらに簡略化・自動化して、人員を削減することができ、これにより、コストを低減することができる新規なロック機構付きキーホルダーを提案して、特許出願を行なった(特願2000−182357号)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この提案のロック機構付きキーホルダーは、従来の前記のような問題点を解決することはできるが、そのロック機構は、アンロック状態を自己保持する自己保持機能を備えなかったので、そのキーは、一旦ロックが解除されて使用可能の状態に置かれると、使用可能の状態を保ちながら、キーをキーホルダー内の元の位置(ロック状態における位置)に収容することができず、元の位置に収容することができたとしても、その場合には、再びロックされて、そのままでは使用不能の状態になってしまうというものであった。
【0008】
このため、ロック解除の状態において、キーを使用する必要がなく、キーをキーホルダーに収容しておきたい場合に、キーの収容場所が十分に確保できず、また、ロック機構を再ロックする場合には、一旦アンロック操作をしてからロック操作をしなければならず、再ロック操作が煩瑣であるといった不具合があった。
【0009】
本願の発明は、従来のロック機構付きキーホルダーが有する前記のような問題点を解決して、ロック機構付きキーホルダーのロックが解除されて、キーが自由に使用可能な状態に置かれた後においても、キーを使用する必要がなく、キーをキーホルダーに収容しておきたい場合には、キーホルダー内にキーの十分な収容場所を確保することができ、キーの収納と持ち回りに便利であるとともに、キーホルダーの小型化が可能であり、しかも、ロック機構の再ロック操作も容易な、ロック機構付きキーホルダーを提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、前記のような課題を解決したロック機構付きキーホルダーに係り、その請求項1に記載された発明は、客室番号等の各種情報を記憶する記憶媒体と、キーをロックするロック機構とが備えられ、前記ロック機構は、前記記憶媒体が記憶する各種情報が自動精算機に内蔵された読取り機により読み出されて、該情報に基づく所定の処理操作がなされると、ロックが解除されるようにされてなるロック機構付きキーホルダーにおいて、ホルダーケースがさらに備えられ、前記ホルダーケースには、前記キーが収容されるとともに、前記ロック機構が内蔵されており、前記ロック機構は、前記キーに繋がれたスライダーと、前記スライダーに係脱するロックピンと、前記ロックピンを、該ロックピンが前記スライダーに係脱する2位置に変位操作して自己保持させるソレノイドとを備えていて、前記ロックピンが前記スライダーに係合したとき、前記キーを前記ホルダーケースから取り出し不能にするロック状態と、前記ロックピンが前記スライダーから離脱したとき、前記キーを前記ホルダーケースから取り出し可能にするアンロック状態とに切り換えるようにされていることを特徴とするロック機構付きキーホルダーである。
【0011】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、客室番号等の各種情報を記憶する記憶媒体と、キーをロックするロック機構とが備えられ、該ロック機構は、該記憶媒体が記憶する各種情報が自動精算機に内蔵された読取り機により読み出されて、該情報に基づく客室料金の自動精算等の所定の処理操作がなされると、ロックが解除されるようにされてなるロック機構付きキーホルダーにおいて、ホルダーケースに収容されるキーに繋がれたスライダーに係脱するロックピンは、ソレノイドにより、ロックピンがスライダーに係脱する2位置に変位操作されて自己保持される。
【0012】
この結果、ロック機構のロックが一旦解除されて、キーが使用可能の状態に置かれると、ロックピンは、スライダーから離脱した位置に変位操作されて自己保持されるので、ロックピンのこの状態において、キーの出し入れが自由になる。このため、ロック解除の状態において、キーを使用する必要がなく、キーをキーホルダーに収容しておきたい場合にも、元のロック状態におけるキーの収容場所にキーを収容することができ、キーホルダー内にキーの十分な収容場所を確保することができて、キーの収納と持ち回りが便利になるとともに、キーホルダーの小型化が可能になる。また、ロック機構を再ロックする場合には、一旦アンロック操作を実行する必要がなく、直ぐに再ロック操作を実行することができるので、再ロック操作が容易になる。
【0013】
また、請求項2に記載のように請求項1に記載の発明を構成することにより、自動精算機には、キーホルダーを挿入する挿入ボックスが設けられ、該挿入ボックスは、その上部にキーホルダーの挿入口と、その下部にキーの飛出し口とを備えており、キーホルダーが挿入ボックスに挿入されて、記憶媒体が記憶する各種情報が読取り機により読み出され、該情報に基づく所定の処理操作がなされて、ロック機構のロックが解除されると、キーの一部が該飛出し口から飛び出して露見するようにされる。
【0014】
この結果、ホテルの顧客等のキーホルダーの保持者は、ロック機構付きキーホルダーのロックが解除されてキーが自由に使用可能の状態にされたことを、挿入ボックスのキー飛出し口から露見するキーの一部を観察することにより確認することができるので、キーホルダーの保持者は、客室料金の自動精算等の所定の処理操作が確実に実行されたことを確認することができるとともに、キーの使用方法を誤ることがなく、サービスの向上に資することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図1ないし図13に図示される本願の請求項1および請求項2に記載された発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるロック機構付きキーホルダーが適用されるホテルの自動チェックインシステムの機器構成図、図2は、同ロック機構付きキーホルダーの内部を透視してみた斜視図、図3は、同ロック機構付きキーホルダーのケースの上半体を取り除いて見た内部平面図、図4は、同ロック機構付きキーホルダーのロック状態における側断面図、図5は、その部分拡大図、図6は、同ロック機構付きキーホルダーのアンロック状態における側断面図、図7は、その部分拡大図、図8は、同ロック機構付きキーホルダーの右側面図、図9は、同左側面図、図10は、ロックピンの平面図、図11は、同側面図、図12は、同正面図、図13は、自動精算機のキーホルダー挿入ボックス部分の斜視図である。
【0016】
図1に図示されるように、本実施形態におけるロック機構付きキーホルダーが適用されるホテルの自動チェックインシステムは、ホテルのエントランスに設置された自動精算機1と、ホテルのフロントに設置され、該自動精算機1が通信回線で接続されるホストコンピュータ2と、図2に図示されるロック機構付きキーホルダー3とにより構成される。
【0017】
自動精算機1は、公知のように、表示・操作部4、メンバーカード挿入口5、クレジットカード挿入口6、紙幣投入口7a および紙幣排出口7b からなる紙幣投入・排出口7、硬貨投入口8、硬貨排出口9、領収明細書排出口10、スピーカ11、メンバーカード発行口12等を備えている。そして、これら公知の手段に加えて、本実施形態におけるロック機構付きキーホルダー3が挿入されるキーホルダー挿入ボックス13を備えている。表示・操作部4は、CRT、LCD等による画面と、その上に配置されるタッチパネルとからなり、顧客に情報を表示するとともに、顧客による入力操作を受け入れる。顧客は、この画面上において、ホテルへのチェックイン、チェックアウト手続のための入力操作を実行することができる。
【0018】
自動精算機1は、前記のとおり、フロントに設置されるホストコンピュータ2と通信回線で接続されている。このホストコンピュータ2は、例えば、CPU、メモリ、各種通信制御部(ISDN、LAN、モデム等)により構成されていて、本ホテルにおける各客室・部署およびホテル外からの情報を受け入れ、メモリに記憶させ、また、各客室・部署に必要な情報を送って、本ホテルに関する情報を一元的に管理する。
【0019】
ロック機構付きキーホルダー3は、ホルダーケース14を備えている。このホルダーケース14は、図2ないし図9に図示されるように、横断面の輪郭形状が四隅の1つを残して丸くされた略長方形状をなし、全体として細長い筒状をなしていて、その内部に形成されたキー収容室Aに客室キー15を収容することができるようになっている。また、この客室キー15を内部に収容した状態で、外部に取り出し不能にロックするロック機構16を内蔵している。ロック機構16の詳細構造については、後述する。ホルダーケース14の横断面輪郭形状が四隅の1つを残して丸くされた略長方形状を呈するのは、ホルダーケース14が異なる位置関係でキーホルダー挿入ボックス13に挿入されるのを防ぐためである。
【0020】
ホルダーケース14は、その長手方向に平行であって、しかも、その横断面長方形状の長辺方向に平行な平面により2分割された上半体14a と下半体14b とが合体されて形成されている。そして、その一側部は閉鎖されて、底部17をなし、他側部は開放されて、客室キー15の出入口18となっている。下半体14b の出入口18側の端部には、後述するソレノイド22に電流を供給するための電極23が設けられている(図2、図8参照)。また、下半体14b の出入口18側の端部近傍には、外方に突出した凹部24が形成されていて、この凹部24にCMOS等からなる記憶媒体25が埋め込まれている。
【0021】
客室キー15は、従来どおりのシリンダーキーであり、当初、キーホルダー3の内部のキー収容室Aに収容されて、取り出し不能のロック状態で保持されている。顧客がホテルに到着して、フロントにて用紙に名前を記入し、自己に割り当てられた客室番号を貰う等のプレチェックイン手続を終えると、顧客には、キーホルダー3が手渡される。
【0022】
このキーホルダー3には、客室キー15が前記の状態で保持されている。顧客は、次いで、このキーホルダー3を自動精算機1の方へ持参して、該自動精算機1のキーホルダー挿入ボックス13に挿入する。キーホルダー3を挿入ボックス13に挿入するに際しては、キーホルダー3の先端部(キー出入口18側の端部)を下にして、これを挿入ボックス13の挿入口13a (図13参照)に当てがい、下方に押し込むことによって挿入する。
【0023】
キーホルダー挿入ボックス13にキーホルダー3が挿入されると、自動精算機1は、その内部に内蔵された読取り機がキーホルダー3の凹部24に埋め込まれた記憶媒体25に書き込まれた客室番号を読み取って、ホストコンピュータ2に問い合わせをする。そして、読み取った客室番号と顧客がプレチェックインした時に顧客に与えられた客室番号とが一致することが判明すると、そのディスプレイ(表示・操作部4)に、ホストコンピュータ2から送られてきた客室料金データを表示する。
【0024】
このようにして自動精算機1のディスプレイに客室料金が表示されると、顧客は、該自動精算機1により、現金もしくはクレジットカードでその客室料金を支払う。そうすると、キーホルダー3のロック機構16のロックを解除するように、自動精算機1内のロック解除機構に指令が出される。これにより、当初、キーホルダー3内にロックされて使用不能の状態に収容されていた客室キー15は、初めてそのロックが解除されて、使用可能の状態にされる。このとき、客室キー15は、その先端部から重力落下して、キーホルダー挿入ボックス13の底壁に形成された飛出し口13b (図13参照)からその先端部を含む前方部分が飛び出して露見する。この状態が図13に図示されている。
【0025】
顧客は、このようにして使用可能の状態にされた客室キー15を保持するキーホルダー3を挿入ボックス13から取り出し、これを持って、当該客室に直接向かうことができる。この結果、ホテルのフロント側においては、従来のように、顧客が客室料金を支払うのを見届けて後、顧客に当該客室のキー15を手渡すようにする必要がなくなり、フロント業務を軽減することができる。また、顧客にとっては、客室料金を支払って後、直接客室に向かうことができるので、チェックイン手続が簡略化されて、ホテル利用の利便性が向上する。
【0026】
次に、キーホルダー3に備えられる客室キー15のロック機構16の構造を、図2ないし図12を参照しつつ、詳細に説明する。
ロック機構16は、客室キー15に接続具19を介して繋がれたスライダー20と、該スライダー20に係脱するロックピン21と、該ロックピン21を、該ロックピン21が該スライダー20に係脱する2位置に変位操作して自己保持させる双安定ソレノイド22とを備えている。
【0027】
双安定ソレノイド22には、キーホルダー3が自動精算機1の挿入ボックス13に挿入されたとき、電極23を介してロック機構16のロックを解除する方向の電流が供給される。また、キーホルダー3が自動精算機1とは別設された図示されない再ロック装置にかけられたとき、電極23を介して前記と反対方向の電流が供給されて、ロックが解除されたロック機構16を再ロックする。
【0028】
双安定ソレノイド22は、このようにしてロック機構16のロックを解除する方向の電流が供給されたとき、その内部に内蔵される作動子(プランジャ)26を前進した位置(図6、図7参照)に変位させて自己保持させる。また、ロックが解除されたロック機構16を再ロックする前記と反対方向の電流が供給されたとき、該作動子26を後退した位置(図4、図5参照)に変位させて自己保持させる。
【0029】
この作動子26の先端は、ホルダーケース14の下半体14b に傾倒方向(図4、図5において反時計方向)に常時付勢されて回動自在に支持されているロックピン21の基壁部28(図5、図7、図10〜図12参照)の背面に当接しているので、前記のようにして作動子26が後退した位置と前進した位置とにそれぞれ変位させられて自己保持されると、このロックピン21は、その回動軸27を中心として、傾倒した位置(図4、図5参照)と、起立した位置(図6、図7参照)とに、それぞれ変位させられて自己保持される。
【0030】
ロックピン21が傾倒した位置に自己保持されているとき、その基壁部28の下縁中央部から前方(図10、図11において右方)に伸長されて先端が折曲されて形成された係止爪片29は、スライダー20の背面(図4、図5において左方の端面)に固着された平面視口の字状の係合用穴を有する係合部材30と係合状態にあって、このとき、スライダー20は、図4に図示されるように、ホルダーケース14内に形成されたガイド溝31に沿って自由に走行することができない状態に保持されている。
【0031】
また、ロックピン21が起立した位置に自己保持されているとき、係止爪片29と係合部材30との係合がはずれて、スライダー20は、図6に図示されるように、ガイド溝31に沿って自由に走行することができる状態に保持されている。
【0032】
スライダー20の上面後方中央部には、突子32が、図示されない圧縮コイルスプリングにより付勢されて出没可能に設けられており、ホルダーケース14の上半体14a の内面の対応する位置には、該突子32が嵌入し得る細長いガイド溝33が形成されている。このガイド溝33は、その出入口18側の短い長さの端部部分33a が残りの部分から堰により隔てられて分離されているので、ロック解除された客室キー15が取り出されるとき、スライダー20が図6において右端走行限界まで走行すると、突子32が没しながらこの堰を乗り越え、端部部分33a に落ち込んで再び突出する。これにより、スライダー20は、この位置において簡易的に保持される。客室キー15をキー収容室Aに収容するときには、この位置にあるスライダー20を容易に奥部に押し込むことができる。また、突子32がガイド溝33によりガイドされることにより、スライダー20のガイド溝31に沿った走行が円滑化される。
【0033】
ロックピン21の基壁部28の上縁からは、その両端部において後方(図10、図11において左方)に伸長されて、突子28a 、28a が折曲形成されている。また、その中央部において前方(図10、図11において右方)に伸長されて、先端が尖った突子28b が折曲形成されている。これらの突子28a 、28a は、ロックピン21が傾倒した位置に自己保持されているとき、ソレノイド22の前面に当接している(図4、図5参照)。
【0034】
ホルダーケース14の上半体14a の内面には、また、図5および図7により良く図示されるように、スライダー20が最も後退した位置(ロック機構16がロック状態にあるとき、スライダー20が置かれている位置)にあるときのスライダー20の背面の直ぐ後方に、ロックピン21の突子28b に対向する突子34を一体に有する垂下壁35が該上半体14a と一体に突出形成されている。そして、これら突子28b と突子34間には、圧縮コイルスプリング36が装架されている。この圧縮コイルスプリング36は、ロックピン21を常時傾倒方向に付勢していて、ソレノイド22の作動子26が突出しようとする力に抗している。なお、突子34は、垂下壁35と別体に製作されて、その後、垂下壁35に取り付けられるようにされてもよい。
【0035】
ロック機構16は、前記のように構成されているので、今、キーホルダー3が自動精算機1の挿入ボックス13に挿入されて、記憶媒体25が記憶する各種情報が自動精算機1に内蔵された読取り機により読み出され、該情報に基づく客室料金の自動精算等の所定の処理操作がなされると、同じく自動精算機1に内蔵されたロック解除機構が、電極23を介して双安定ソレノイド22に電流を供給するように指令する。
【0036】
このようにしてソレノイド22に電流が供給されると、ソレノイド22の作動子26が突出(前進)して、ロックピン21を図4、図5において時計方向に回動させて、係止爪片29と係合部材30との係合を解く(図6、図7参照)。このようにして、ロック機構16のロックが解除(アンロック)される。これにより、スライダー20は、ガイド溝31、33内を自由に走行可能な状態に置かれるので、スライダー20と接続具19を介して繋がれた客室キー15は、その先端から重力落下して、その先端部を含む前方部分がキーホルダー挿入ボックス13の飛出し口13b から飛び出して露見する。
【0037】
このようにして、客室キー14は、キーホルダー3内でのロック状態から解除されて、ホルダーケース14から取り出し可能にされる。以後、顧客は、この客室キー14を自己に割り当てられた客室のドアの解錠、施錠に自由に使用することができる。
【0038】
このようにしてロック機構16のロックが解除されたキーホルダー3を、再びロック機構16のロックがかけられた状態に戻すには、自動精算機1とは別設されてフロントに用意された図示されない再ロック装置により、ソレノイド22に電極23を介してロックを解除するときと反対の方向に電流を供給する。なお、このとき、キーホルダー3の先端部(キー出入口18側の端部)は、上向きの状態に置かれている。そうすると、ソレノイド22の作動子26が後退して、ロックピン21が圧縮コイルスプリング36の付勢力により図6、図7において反時計方向に回動され、係止爪片29がスライダー20の背面に固着された係合部材30に係合する(図4、図5参照)。このようにして、ロック機構16の再ロックが行なわれて、客室キー14がホルダーケース14から取り出し不能にされる。
【0039】
本実施形態は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
客室番号等の各種情報を記憶する記憶媒体25と、客室キー15をロックするロック機構16とが備えられ、該ロック機構16は、該記憶媒体25が記憶する各種情報が自動精算機1に内蔵された読取り機により読み出されて、該情報に基づく客室料金の自動精算等の所定の処理操作がなされると、ロックが解除されるようにされてなるロック機構付きキーホルダー3において、ホルダーケース14に収容される客室キー15に繋がれたスライダー20に係脱するロックピン21は、ソレノイド22により、ロックピン21がスライダー20に係脱する2位置に変位操作されて自己保持されるので、ロック機構16のロックが一旦解除されて、客室キー15が使用可能の状態に置かれると、ロックピン21は、スライダー20から離脱した位置に変位操作されて自己保持され、ロックピン21のこの状態において、客室キー15の出し入れが自由になる。これにより、ロック機構16のロック解除の状態において、客室キー15を使用する必要がなく、客室キー15をキーホルダー3に収容しておきたい場合にも、元のロック状態における客室キー15の収容場所に該客室キー15を収容することができ、キーホルダー3内に客室キー15の十分な収容場所を確保することができて、客室キー15の収納と持ち回りが便利になるとともに、キーホルダー3の小型化が可能になる。また、ロック機構16を再ロックする場合には、予めアンロック操作を実行する必要がなく、直ぐに再ロック操作(電流の逆方向供給)を実行することができるので、再ロック操作が容易になる。
【0040】
また、自動精算機1には、キーホルダー3を挿入する挿入ボックス13が設けられ、該挿入ボックス13は、その上部にキーホルダーの挿入口13a と、その下部に客室キー15の飛出し口13b とを備えており、キーホルダー3が挿入ボックス13に挿入されて、記憶媒体25が記憶する各種情報が読取り機により読み出され、該情報に基づく客室料金の自動精算等の所定の処理操作がなされて、ロック機構16のロックが解除されると、客室キー15の一部が該飛出し口13b から飛び出して露見するようにされているので、ホテルの顧客等、キーホルダー3の保持者は、ロック機構16のロックが解除されて客室キー15が自由に使用可能の状態にされたことを、挿入ボックス13のキー飛出し口13b から露見する客室キー15の一部を観察することにより確認することができる。これにより、キーホルダー3の保持者は、客室料金の自動精算等の所定の処理操作が確実に実行されたことを確認することができるとともに、客室キー15の使用方法を誤ることがなく、サービスの向上に資することができる。
【0041】
本実施形態においては、記憶媒体25に記憶される情報は客室番号のみとされたが、これに限定されず、客室利用料金、商品の購入代金等を書き込み、また、当該記憶媒体からそれらを読み出すことができるようにして、当該客室キー15および当該客室キー15に対応する客室番号に連結される各種料金の合計料金の精算に役立てるようにすることができる。
【0042】
また、本実施形態において、キー15は、ホテルの客室キーとされたが、これに限定されず、ホテル等のロッカーのキーとして使用することができる。この場合には、客室番号はロッカー番号とされ、記憶媒体25から該ロッカー番号が読み出されて、顧客が該ロッカー番号に対応するロッカーの使用料金を支払うと、キー15のロックが解除されるようにされる。その他、各種貸出物の梱包開放用キーとして使用することもできる。また、キー15は、シリンダキーとされたが、これに限定されず、パンチ式カードキーとされてもよい。
【0043】
さらに、本実施形態において、ロック機構16は、スライダー20に係脱するロックピン21を、双安定ソレノイド22により、該ロックピン21が該スライダー20に係脱する2位置に変位操作して自己保持させる構造のものとされたが、これに限定されず、自己保持が可能な構造のものであれば、他の種々の型式、構造のものが採用されてよい。その他、本願の発明の要旨を変更しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1および請求項2に記載された発明の一実施形態におけるロック機構付きキーホルダーが適用されるホテルの自動チェックインシステムの機器構成図である。
【図2】同ロック機構付きキーホルダーの内部を透視してみた斜視図である。
【図3】同ロック機構付きキーホルダーのケースの上半体を取り除いて見た内部平面図である。
【図4】同ロック機構付きキーホルダーのロック状態における側断面図である。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】同ロック機構付きキーホルダーのアンロック状態における側断面図である。
【図7】図6の部分拡大図である。
【図8】同ロック機構付きキーホルダーの右側面図である。
【図9】同左側面図である。
【図10】ロックピンの平面図である。
【図11】同側面図である。
【図12】同正面図である。
【図13】自動精算機のキーホルダー挿入ボックス部分の斜視図である。
【符号の説明】
1…自動精算機、2…ホストコンピュータ、3…ロック機構付きキーホルダー、4…表示・操作部、5…メンバーカード挿入口、6…クレジットカード挿入口、7…紙幣投入・排出口、7a …紙幣投入口、7b …紙幣排出口、8…硬貨投入口、9…硬貨排出口、10…領収明細書排出口、11…スピーカ、12…メンバーカード発行口、13…キーホルダー挿入ボックス、13a …キーホルダー挿入口、13b …キー飛出し口、14…ホルダーケース、14a …上半体、14b …下半体、15…客室キー、16…ロック機構、17…底部、18…キー出入口、19…接続具、20…スライダー、21…ロックピン、22…双安定ソレノイド、23…電極、24…凹部、25…記憶媒体、26…作動子(プランジャ)、27…回動軸、28…基壁部、28a 、28b …突子、29…係止爪片、30…係合部材、31…ガイド溝、32…突子、33…ガイド溝、33a …端部部分、34…突子、35…垂下壁、36…圧縮コイルスプリング、A…キー収容室。
Claims (2)
- 客室番号等の各種情報を記憶する記憶媒体と、キーをロックするロック機構とが備えられ、
前記ロック機構は、前記記憶媒体が記憶する各種情報が自動精算機に内蔵された読取り機により読み出されて、該情報に基づく所定の処理操作がなされると、ロックが解除されるようにされてなるロック機構付きキーホルダーにおいて、
ホルダーケースがさらに備えられ、
前記ホルダーケースには、前記キーが収容されるとともに、前記ロック機構が内蔵されており、
前記ロック機構は、
前記キーに繋がれたスライダーと、前記スライダーに係脱するロックピンと、前記ロックピンを、該ロックピンが前記スライダーに係脱する2位置に変位操作して自己保持させるソレノイドとを備えていて、
前記ロックピンが前記スライダーに係合したとき、前記キーを前記ホルダーケースから取り出し不能にするロック状態と、前記ロックピンが前記スライダーから離脱したとき、前記キーを前記ホルダーケースから取り出し可能にするアンロック状態とに切り換えることができるようにされている
ことを特徴とするロック機構付きキーホルダー。 - 前記自動精算機には、前記キーホルダーを挿入する挿入ボックスが設けられ、
前記挿入ボックスは、その上部に前記キーホルダーの挿入口と、その下部に前記キーの飛出し口とを備えており、
前記キーホルダーが前記挿入ボックスに挿入されて、前記記憶媒体が記憶する各種情報が前記読取り機により読み出され、該情報に基づく所定の処理操作がなされて、前記ロック機構のロックが解除されると、前記キーの一部が前記飛出し口から飛び出して露見するようにされた
ことを特徴とする請求項1に記載のロック機構付きキーホルダー。
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Patent Citations (2)
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