JP4620973B2 - 水上オートバイのステアリングハンドル装置 - Google Patents

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Description

この発明は、水上オートバイのステアリングハンドル装置に係り、特にステアリングシャフトのチルト機構に関する。
水上オートバイ(ウォータビークル(water vehicle)と称されることもある)に使われるステアリングハンドル装置は、上部にハンドルバーを設けるステアリングシャフトを有している。ステアリングシャフトの下端に回動アームが設けられ、この回動アームに操向用ケーブルの一端側が接続されている。この操向用ケーブルの他端側は船体後部の水噴射ノズルに接続されている。ハンドルバーを回動させたときに、その操作方向に応じて回動アームが回動することにより、操向用ケーブルがプッシュ(押し)あるいはプル(引き)され、水噴射ノズルの向きが変わる。
この種のステアリングハンドル装置において、従来、操縦者の体格や好みなどに応じてステアリングシャフトの傾斜角度(チルト角度)をある程度変えることができるようにするために、チルト機構を備えたハンドル装置が提案されている。(例えば下記特許文献1参照)
特許文献1に記載されているステアリングハンドル装置のステアリングシャフトは、上部側のアッパシャフト部と、下部側のロアシャフト部と、アッパシャフト部とロアシャフト部との間に設けた自在継手などを有し、チルト角度を変える際に、アッパシャフト部のみが前後方向に傾動するようになっている。
前記アッパシャフト部は、船体に固定されるハウジングに対して前後方向に傾動自在なチューブ部材に挿入され、このチューブ部材にアッパシャフト部が回転自在に支持されている。ロアシャフト部は、前記ハウジングに回転自在に支持されている。ロアシャフト部の下端に前記回動アームが取付けられている。
操向用ケーブルの一例は、可撓性のアウタチューブと、該アウタチューブに挿入されたインナケーブルとを有するプッシュプルタイプのケーブルである。該アウタチューブの端部が、船体に設けられた第1のケーブル取付部に接続される。インナケーブルの端部が、前記回動アームに設けられた第2のケーブル取付部に接続される。インナケーブルの他端部は、船体後部の水噴射ノズルに接続される。このためハンドルバーを回動させると、アッパシャフト部とロアシャフト部が自在継手を介して一体に回転するとともに、回動アームが回転し、インナケーブルがプッシュ(またはプル)されることにより、水噴射ノズルの向きが変わる。
特開平11−348888号公報
特許文献1に記載されているステアリングシャフトは、軸方向に分割された2つの部材(アッパシャフト部とロアシャフト部)からなり、両者間に自在継手が存在する。このため、アッパシャフト部を支持する支持部(軸受部)の軸方向の長さを大きくとることに限界がある。従って、このようなステアリングシャフトは支持部の長さが短く、ステアリングシャフトの支持強度を高める上で改善の余地がある。また、ステアリングシャフトがアッパシャフト部とロアシャフト部と自在継手によって構成されるため部品数が多く、構造が複雑となる。
軸方向に分割されていない1本のステアリングシャフトの両端部を前記チューブ部材に支持させれば、構造が簡単となり、支持強度も高まる。しかしこのようにすると、ステアリングシャフトの傾斜角度(チルト角度)を変化させたときに、ステアリングシャフトの下部すなわち回動アームが取付けられている部位が前後方向に移動してしまう。このことによって、船体側の第1のケーブル取付部から回動アーム側の第2のケーブル取付部までの距離(両者の位置関係)が変化し、水噴射ノズルの向きが変わってしまうという問題がある。
従って本発明の目的は、ステアリングシャフトの支持強度を高めることができる水上オートバイのステアリングハンドル装置を提供することにある。
本発明のステアリングハンドル装置は、船体に取付けるハウジングと、前記ハウジングに設けられた枢軸部を中心として前後方向に傾動可能に支持されたチューブ部材と、該チューブ部材の孔部に挿入されるステアリングシャフトとを具備している。ステアリングシャフトは、前記チューブ部材に設けられた上部側支持部と下部側支持部によって回転自在に支持され、少なくともこれら支持部間にわたる部位が分割されることなく一体に形成されている。またこのステアリングハンドル装置は、前記ステアリングシャフトを所望のチルト角度に固定するロック機構と、前記チューブ部材の下部に固定されるブラケットと、前記ステアリングシャフトの下部に固定される回動アームとを具備している。前記ブラケットに第1のケーブル取付部が設けられている。前記回動アームに第2のケーブル取付部が設けられている。操向用ケーブルは、アウタチューブと、該アウタチューブに挿入されたインナケーブルとを有し、アウタチューブが前記ブラケットの第1のケーブル取付部に接続され、インナケーブルが前記回動アームの第2のケーブル取付部に接続される。
本発明では、前記アウタチューブの端部に、該アウタチューブの一部をなすハブ部材が設けられ、該ハブ部材には、操向用ケーブルの端部が前記第2のケーブル取付部の方向を向くよう前記ハブ部材を揺動可能に支持する軸部が形成されている。
本発明では、前記ブラケットに、前記ハブ部材を挿入可能な開口部を有する凹部と、前記ハブ部材が該凹部から抜けることを阻止する保持装置とが設けられている。該保持装置は、前記凹部の両側の壁部のうちの一方の壁部に設けられた押さえ部材と、他方の壁部に設けられたロックプレートとを具備している。前記押さえ部材は、前記凹部の開口部を閉じる位置と、前記開口部を開く位置とにわたって、回転可能である。前記ロックプレートは、前記押さえ部材の外側に重なる位置と、前記押さえ部材と重ならない位置とにわたって回転可能である。
本発明の好ましい形態では、前記インナケーブルの先端に、前記回動アームの第2のケーブル取付部に対して着脱可能なジョイント機構が設けられているとよい。該ジョイント機構は、前記第2のケーブル取付部に嵌合可能なソケット部材と、抜け止め部材とを有している。該抜け止め部材は、前記ソケット部材の軸線方向に移動可能であり、前記第2のケーブル取付部が前記ソケット部材から外れることを阻止する方向に常時付勢される。
本発明の好ましい形態では、前記ハウジングの下面に、前記チューブ部材が前後方向に移動することを許容する開口部が形成され、前記ハウジングと前記チューブ部材との間に前記開口部を塞ぐブーツ部材が設けられているとよい。
請求項1に記載した発明によれば、軸方向に分割されていない1本のステアリングシャフトの上部と下部がそれぞれチューブ部材に支持されるため、ステアリングシャフトを支持する部位の長さを大きくとることができ、ステアリングシャフトの支持強度が高まる。また、ステアリングシャフトの傾斜角度に応じて、回動アームとブラケットが同一方向に移動するため、第1のケーブル取付部と第2のケーブル取付部の相対的な位置関係が変化しない。このため、操向用ケーブルのアウタチューブとインナケーブルとの相対位置が一定に保たれる。
請求項に記載した発明によれば、操向用ケーブルがハブ部材の軸部を中心に第2のケーブル取付部の方向を向くことができるため、操舵時に回動アームが円滑に回動することができ、操向用ケーブルに無理な曲げ力が加わらない。
請求項に記載した発明によれば、押さえ部材とロックプレートとを有する保持装置を前記ブラケットに設けたことにより、工具を用いることなく簡単な操作により、操向用ケーブルのアウタチューブをブラケットの第1のケーブル取付部に容易に着脱することができる。
請求項に記載した発明によれば、操作が容易なジョイント機構を操向用ケーブルに設けたことにより、工具を用いることなく簡単な作業によって、インナケーブルの先端を第2のケーブル取付部に着脱することができる。
請求項に記載した発明によれば、ステアリングシャフトの傾斜角度を変える際にチューブ部材が前後方向に移動することを許容する大きな開口部がハウジングの底部に形成されていても、ブーツ部材によって、ハウジング底部の船体取付面の下側にあるエンジンルームに水が浸入することを防止することができる。
以下に本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は水上オートバイ1を示している。この水上オートバイ1のステアリングハンドル装置2は、ステアリングシャフト3を有している。ステアリングシャフト3の上部にハンドルバー4が取付けられている。ステアリングシャフト3の下端に回動アーム5が設けられている。この回動アーム5に操向用ケーブル(プッシュプルケーブル)6の一端が接続されている。
操向用ケーブル6の他端が水噴射ノズル7に接続されている。水噴射ノズル7は、船体8の後部に設けられている。ハンドルバー4を図1中の矢印A方向に回転させると、その回転方向に応じて回動アーム5が矢印B方向に回動することにより、操向用ケーブル6がプッシュ(押し)あるいはプル(引き)され、水噴射ノズル7の向きが矢印C方向に変わる。
図5に示すように、操向用ケーブル6は、可撓性を有するアウタチューブ10と、アウタチューブ10に挿入されたインナケーブル11とを有している。インナケーブル11はアウタチューブ10の長さ方向(軸線方向)に相対移動することができる。インナケーブル11の端部に、インナケーブル11の一部をなすロッド部材12が設けられている。ロッド部材12にねじ部13が形成されている。ねじ部13にナット14が螺合している。アウタチューブ10の端部に、アウタチューブ10の一部をなす管状のハブ部材15が設けられている。ハブ部材15の先端部分の両側面に、一対の軸部(トラニオン軸)16,17が形成されている。
図2はステアリングハンドル装置2を示している。ステアリングハンドル装置2は、前記船体8に取付けるハウジング20を有している。ハウジング20は例えばアルミニウムや亜鉛等を主体とする軽合金ダイキャスト製である。ハウジング20の一部に取付ベース21(図4に示す)が設けられている。この取付ベース21に形成された孔22にボルト23が挿入される。このボルト23によって、ハウジング20が船体8に固定される。
ハウジング20の左右一対の側壁部25に、それぞれボス部26(図6に一方を示す)が設けられている。ハウジング20の前部にブザー取付部27が設けられている。ブザー取付部27に、エンジンの状態等に応じて鳴動する防水構造のブザー28が取付けられている。
図2に示すように、ハウジング20の内側にチューブ部材30が挿入される。チューブ部材30は例えば合成樹脂の一体成形品である。チューブ部材30に、上下方向に貫通する孔部31が形成されている。チューブ部材30の左右両側に、水平方向に突出する短円筒状の一対の軸部32が形成されている。軸部32がハウジング20のボス部26に回転自在に挿入されることにより、チューブ部材30がボス部26を中心として前後方向に傾動可能に支持される。ボス部26と軸部32は、枢軸部33を構成する。
チューブ部材30の孔部31に、前記ステアリングシャフト3が軸回りに回転自在に挿入される。ステアリングシャフト3は、チューブ部材30に設けられた上部側支持部35と下部側支持部36(図2に示す)とによって、ステアリングシャフト3の軸回りに回転自在に支持される。
ステアリングシャフト3は、上部側が操縦者に近付くような傾斜角度(チルト角度)で後傾している。前記したようにチューブ部材30がボス部26を中心に前後方向に傾動可能であるため、ステアリングシャフト3は、図2に示す中立位置P1を境に、チルトアップ位置P2とチルトダウン位置P3とにわたって前後方向に傾斜角度を変えることができる。
ステアリングシャフト3は、少なくとも前記支持部35,36間にわたる部位が1本のシャフト部材(軸方向に分割されていない部材)によって構成されている。このためステアリングシャフト3は、全長にわたって実質的に剛体である。ステアリングシャフト3の上部に、ハンドルバー4(図4に一部を示す)を取付けるためのハンドルバー取付部37が設けられている。ハンドルバー4は船体の幅方向に延びている。
図2に示すようにチューブ部材30の下部30aがハウジング20の下側に突出している。チューブ部材30の下部30aにブラケット40がボルト41によって固定されている。ブラケット40には、操向用ケーブル6のハブ部材15を保持するための第1のケーブル取付部42と保持装置43が設けられている。
図6に示すように、第1のケーブル取付部42は、ブラケット40に形成された凹部50と、凹部50の両側に形成された一対の壁部51,52とを有している。凹部50に操向用ケーブル6のハブ部材15を挿入することができる。凹部50の開口部53は、ハブ部材15を出し入れすることができる大きさを有している。
保持装置43は、凹部50に挿入されたハブ部材15が凹部50から抜けることを阻止する機能を有している。この保持装置43は、一方の壁部51に設けられた押さえ部材60と、他方の壁部52に設けられたロックプレート61とを備えている。押さえ部材60は一方の軸62を中心に回転自在であり、ロックプレート61は他方の軸63を中心に回転自在である。
さらに詳しくは、押さえ部材60は、前記凹部50の開口部53を閉じる位置(ハブ部材15を保持する位置)と、開口部53を開く位置(ハブ部材15を開放する位置)とにわたって回転可能である。しかもこの押さえ部材60は、軸62の軸線方向に移動できるように構成され、壁部51から離れる(リフトする)ことが可能であるとともに、図示しないばねの弾力によって、壁部51に向かって付勢されている。
押さえ部材60に軸受部材70が設けられている。軸受部材70の内面側に、ハブ部材15の軸部17が嵌合する凹部71が形成されている。軸受部材70の一部が押さえ部材60の外面側に突出することにより、凸部72が形成されている。
ロックプレート61は、図7に示すように押さえ部材60の外側に重なる位置と、図6に示すように押さえ部材60と重ならない位置とにわたって回転可能である。このロックプレート61には、ロックプレート61が押さえ部材60に重なった状態において、凸部72と嵌合する孔73が形成されている。この孔73に凸部72が嵌合することにより、押さえ部材60とロックプレート61の回り止めがなされる。
ハブ部材15に設けられた一方の軸部16は、ブラケット40に形成された孔75に回転自在に嵌合する。他方の軸部17は、押さえ部材60の軸受部材70の凹部71に回転自在に嵌合する。これにより、ハブ部材15は、ブラケット40に対して、軸受部材70を中心として揺動可能に支持される。図7に示す符号Rが揺動中心である。このため操向用ケーブル6の端部が、回動アーム5の下記第2のケーブル取付部90の方向を向くことができる。ブラケット40の凹部50は、ハブ部材15が揺動することを許容できる大きさを有している。
図2あるいは図6等に示すように、ハウジング20の下面に、チューブ部材30が前後方向に傾動することを許容する開口部80が形成されている。ハウジング20とチューブ部材30との間に、開口部80を塞ぐためのシール材として機能するブーツ部材81が設けられている。ブーツ部材81はゴム等の弾性を有する材料からなる。
ステアリングシャフト3の下部3aがチューブ部材30の下側に突出している。このステアリングシャフト3の下部3aに、回動アーム5がねじ85によって固定されている。図6に示すように、回動アーム5に第2のケーブル取付部90が設けられている。第2のケーブル取付部90は、ボール状の突起部91を有している。この突起部91に操向用ケーブル6のジョイント機構100が着脱可能に接続される。
ジョイント機構100は、第2のケーブル取付部90の突起部91に嵌合可能な穴101を有するソケット部材102と、ソケット部材102の軸線方向に移動可能な筒状の外れ止め部材103と、リターンばね104とを有している。外れ止め部材103は、リターンばね104によって、図6に矢印Eで示す方向、すなわち突起部91がソケット部材102の穴101から抜けることを阻止するロック位置に向けて付勢されている。
ソケット部材102には、インナケーブル11の一部をなすロッド部材12に形成された前記ねじ部13に螺合するねじ孔(図示せず)が形成されている。このねじ孔に、ロッド部材12のねじ部13を所定量ねじ込み、ナット14によってロッド部材12が固定される。
図2に示すように、チューブ部材30の後部、すなわち操船者に近い側に、ステアリングシャフト3をハウジング20に対して所望のチルト角度に固定するためのロック機構110が設けられている。このロック機構110はギヤ部111を有している。ギヤ部111は、チューブ部材30と一体に成形されている。このギヤ部111は、前記枢軸部33を中心とする円弧に沿って上下方向に並ぶ複数の歯112を含んでいる。
ハウジング20にロック部材120が設けられている。ロック部材120には、ギヤ部111と対向する部位に嵌合部121が形成されている。この嵌合部121は、ギヤ部111の複数の歯112のうちチューブ部材30の傾き(すなわちステアリングシャフト3のチルト角度)に応じた位置の歯112に噛合うことのできる形状(歯形)である。
ロック部材120は、水平方向の軸122によって、ハウジング20に前後方向に回動自在に支持されている。このロック部材120は、嵌合部121がギヤ部111に噛合うロック位置と、嵌合部121がギヤ部111から離れるロック解除位置とにわたって移動することができる。
ハウジング20の後部、すなわち操縦者寄りの位置に、操作部材130が設けられている。操作部材130は、ハウジング20に設けたガイド部131に沿って、上下方向に移動可能である。操作部材130の上部に、操船者が手指を掛けることのできる形状の手掛け部132が形成されている。
操作部材130の下部に、水平方向に延びる円柱状の係止部135が設けられている。この係止部135は、ロック部材120の下部に形成されたカム溝136に挿入されている。カム溝136は、係止部135に接するカム面137を有している。
図2に示すように操作部材130が下降した位置(ロック位置)にあるとき、ロック部材120の嵌合部121が、係止部135によってギヤ部111の方向に押されている。図3に示すように操作部材130が矢印G方向に上昇すると、ロック部材120の嵌合部121が、係止部135によって、ギヤ部111の歯112から離脱する方向(矢印Hで示す方向)に駆動されるようになっている。ハウジング20と操作部材130との間に、操作部材130を下げる方向に付勢するばね138が設けられている。
ギヤ部111の底面とハウジング20の底壁との間に、アシストばね140が設けられている。このアシストばね140は、ステアリングシャフト3の自重等に抗してステアリングシャフト3をチルトアップ位置P2に向って付勢している。
次に上記ステアリングハンドル装置2の作用について説明する。
操向用ケーブル6を回動アーム5とブラケット40に取付ける作業は、以下のようにして行なわれる。まず、ジョイント機構100の外れ止め部材103を手指で図6中の矢印F方向(ロック解除位置)に移動させ、ソケット部材102の穴101を露出させる。
この状態で、第2のケーブル取付部90の突起部91をソケット部材102の穴101に挿入する。そののち、外れ止め部材103から手を離すと、リターンばね104の弾力により、外れ止め部材103が矢印Eで示すロック位置に戻る。この作業により、回動アーム5の第2のケーブル取付部90に、ジョイント機構100を介して、操向用ケーブル6のロッド部材12が接続される。
このように、回動アーム5の突起部91にワンタッチで係合させることの可能なジョイント機構100を操向用ケーブル6の先端に設けたことにより、工具を用いることなく簡単な操作により、インナケーブル11の一部をなすロッド部材12を、第2のケーブル取付部90に容易に取付けることができる。また必要に応じて、ロッド部材12を第2のケーブル取付部90から容易に切離すことができる。
また、操向用ケーブル6のハブ部材15をブラケット40の凹部50に挿入し、ハブ部材15の一方の軸部16をブラケット40の孔75に挿入する。そののち押さえ部材60を軸62を中心に回転させることにより、ハブ部材15の他方の軸部17に軸受部材70の凹部71を嵌合させる。
こうして、押さえ部材60が開口部53を閉じる位置に回転することにより、操向用ケーブル6のハブ部材15が凹部50から抜けることが阻止される。さらにロックプレート61を軸63を中心に回転させ、押さえ部材60に重ねることにより、図7に示すように軸受部材70の凸部72をロックプレート61の孔73に嵌合させる。こうすることにより、押さえ部材60とロックプレート61の回り止めがなされ、操向用ケーブル6のハブ部材15が凹部50内に確実に保持される。
このような構成の保持装置43をブラケット40に設けたことにより、工具を用いることなく簡単な操作により、操向用ケーブル6のハブ部材15をブラケット40の第1のケーブル取付部42に容易に取付けることができ、また、必要に応じて容易に外すこともできる。
図2に示すように操作部材130が下降位置にあるとき、操作部材130の係止部135によって、ロック部材120の嵌合部121がギヤ部111の方向に押される。このため、嵌合部121がギヤ部111の歯112に噛合っている。
ステアリングシャフト3の傾斜角度(チルト角度)を変えるには、図3に矢印Gで示すように、操作部材130を手で上昇位置まで引き上げる。こうすると、操作部材130の係止部135がカム面137と接しつつ上昇するため、ロック部材120の嵌合部121がギヤ部111の歯112から離れる方向(図3に矢印Hで示す方向)に移動し、嵌合部121と歯112との噛合いが外れる。
このため、チューブ部材30が枢軸部33を中心に前後方向に傾動可能となる。これに伴い、ステアリングシャフト3がチューブ部材30と同じ方向に傾動可能となる。すなわちステアリングシャフト3は、図2に示す中立位置P1を境に、チルトアップ位置P2とチルトダウン位置P3とにわたって前後方向(図7に矢印Iで示す方向)に回動することが可能となる。
このロック解除時には、ステアリングシャフト3の自重に対抗するアシストばね140の弾力によって、ステアリングシャフト3がチルトアップ位置P2に向って付勢される。このため、軽い力でチルト角度調整を行なうことができるし、ロックを外した瞬間にステアリングシャフト3がいきなり回動降下してしまうような不具合も回避される。
ステアリングシャフト3の傾斜角度が変化すると、図2に2点鎖線で示すように、ステアリングシャフト3の傾斜角度に応じて、回動アーム5とブラケット40も、中立位置P1´を境に、チルトアップ位置P2´あるいはチルトダウン位置P3´に移動する。しかし、回動アーム5とブラケット40は互いに一体に同一方向に移動するため、第1のケーブル取付部42と第2のケーブル取付部90の相対的な位置関係は変化しない。このため、アウタチューブ10に対するインナケーブル11の相対位置が一定に保たれる。
ステアリングシャフト3の傾斜角度を調整したのち、操作部材130を下ろす。こうすることにより、操作部材130の係止部135によって、ロック部材120の嵌合部121がギヤ部111の方向に押される。このため、調整後のチルト角度に応じたギヤ部111の歯112に、嵌合部121が噛合う。この状態で、係止部135によって操作部材130が下降位置(ロック状態)に保持される。
操舵のためにステアリングシャフト3を回転させると、図7に矢印Jで示す方向に回動アーム5が回動するとともに、ロッド部材12が矢印Kで示す方向に移動する。これに伴い、操向用ケーブル6のハブ部材15が、軸受部材70を中心として、矢印Lで示す方向に揺動する。図7中のRが揺動中心である。このためロッド部材12に曲げ荷重が加わらず、回動アーム5が円滑に回動することができる。
従来のプッシュプルケーブルを用いた操向用ケーブルは、ロッド部材に曲げ荷重が加わることを避けるために、ハブ部材の先端にスリーブを揺動可能に設け、このスリーブの先端からロッド部材の先端部を突出させていた。このため従来は、ハブ部材からロッド部材の先端までの長さが大きくなる傾向があった。
これに対し本実施形態の操向用ケーブル6は、前述したように、ハブ部材15が、第1のケーブル取付部42に対して、軸受部材70を中心として揺動できる。このため、ハブ部材15からロッド部材12の先端までの長さを、従来の操向用ケーブルよりも短くすることが可能となり、船体前部の狭いスペース内にレイアウトすることが容易となった。
以上説明したステアリングハンドル装置2のステアリングシャフト3は、軸方向に分割されていない実質的に1本の部材からなり、その上部と下部が、それぞれ、チューブ部材30の上部側支持部35と下部側支持部36に支持されている。このため、ステアリングシャフト3を支持する部位の軸方向長さ(支持スパン)を大きくとることができ、支持強度が高まることにより、ステアリングシャフト3のガタツキの発生を防止できる。
また、ステアリングシャフト3の傾斜角度に応じて、回動アーム5とブラケット40が同一方向に移動するため、第1のケーブル取付部42と第2のケーブル取付部90の相対的な位置関係が変化しない。このため、アウタチューブ10に対するインナケーブル11の相対位置が一定に保たれ、水噴射ノズル7の向きが変化してしまうことを回避できる。
水上オートバイの一例を示す斜視図。 本発明の一実施形態を示す水上オートバイ用ステアリングハンドル装置の一部を断面で示す側面図。 図2に示されたステアリングハンドル装置のロック機構のロックが解除された状態の側面図。 上記ステアリングハンドル装置を一部省略して示す正面図。 上記ステアリングハンドル装置の操向用ケーブルの端部を一部断面で示す側面図。 上記ステアリングハンドル装置を操向用ケーブルが取外された状態で示す斜視図。 上記ステアリングハンドル装置を底面側から見た斜視図。
符号の説明
2…ステアリングハンドル装置
3…ステアリングシャフト
5…回動アーム
6…操向用ケーブル
10…アウタチューブ
11…インナケーブル
15…ハブ部材
20…ハウジング
30…チューブ部材
40…ブラケット
42…第1のケーブル取付部
43…保持装置
90…第2のケーブル取付部
100…ジョイント機構
110…ロック機構

Claims (3)

  1. 船体に取付けるハウジングと、
    前記ハウジングに設けられた枢軸部を中心として前後方向に傾動可能に支持され、上下方向に貫通する孔部を有するチューブ部材と、
    前記チューブ部材の前記孔部に挿入されるステアリングシャフトであって、前記チューブ部材に設けられた上部側支持部と下部側支持部によって回転自在に支持され、少なくともこれら支持部間にわたる部位が一体のステアリングシャフトと、
    前記ハウジングに対して前記ステアリングシャフトを所望のチルト角度に固定するロック機構と、
    前記チューブ部材の下部に固定され、第1のケーブル取付部を有するブラケットと、
    前記ステアリングシャフトの下部に固定され、第2のケーブル取付部を有する回動アームと、
    アウタチューブと該アウタチューブに挿入されたインナケーブルとを有し、該アウタチューブが前記ブラケットの第1のケーブル取付部に接続され、該インナケーブルが前記回動アームの第2のケーブル取付部に接続され操向用ケーブルとを具備し、
    前記操向用ケーブルのアウタチューブの端部にハブ部材が設けられ、該ハブ部材には、操向用ケーブルの端部が前記第2のケーブル取付部の方向を向くよう前記ハブ部材を揺動可能に支持する軸部が形成され、
    前記ブラケットに、前記ハブ部材を挿入可能な開口部を有する凹部と、前記ハブ部材が該凹部から抜けることを阻止する保持装置とが設けられ、
    該保持装置は、前記凹部の両側に形成された一対の壁部のうちの一方の壁部に設けられ前記凹部の開口部を閉じる位置と前記開口部を開く位置とにわたって回転可能な押さえ部材と、他方の壁部に設けられ前記押さえ部材の外側に重なる位置と前記押さえ部材と重ならない位置にわたって回転可能なロックプレートとを具備したことを特徴とする水上オートバイのステアリングハンドル装置。
  2. 前記インナケーブルの先端に、前記回動アームの第2のケーブル取付部に対して着脱可能なジョイント機構が設けられ、該ジョイント機構は、前記第2のケーブル取付部に嵌合可能なソケット部材と、該ソケット部材の軸線方向に移動可能で前記第2のケーブル取付部が前記ソケット部材から外れることを阻止する方向に常時付勢される抜け止め部材と、を有していることを特徴とする請求項に記載の水上オートバイのステアリングハンドル装置。
  3. 前記ハウジングの下面に、前記チューブ部材が前後方向に移動することを許容する開口部が形成され、前記ハウジングと前記チューブ部材との間に、前記開口部を塞ぐブーツ部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の水上オートバイのステアリングハンドル装置。
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