JP4620583B2 - 軸受装置 - Google Patents

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この発明は、軸受装置に係り、特に潤滑油の漏れをシールする軸受構造に関するものである。
従来、軸とスリーブで軸受装置を構成する場合、スリーブの外気と接する側(スリーブの端部)に向かってテーパ角が大きくなるように傾斜面を設け、このスリーブの傾斜面に撥油剤を塗布する構成となっている。撥油剤を塗布することにより、潤滑油が撥油剤を塗布した箇所ではじかれることによって、潤滑油が外部に漏れることを抑制する(例えば、特許文献1参照)。
この撥油剤は、傾斜面と対向する位置の軸側にも塗布される。軸とスリーブとのすき間に充填される潤滑油は、漏れが抑制されるため枯渇することなく、スリーブが回転したときの遠心力によって、外側に押し出される潤滑油が撥油剤ではじかれて、すき間の外に流出することを抑制している。
特開2002−48133号公報([0052]〜[0053]、図2参照)
上記従来の軸受装置は、注入する潤滑油の量のバラツキによって、過剰な潤滑油がすき間に充填された場合には、例えば、外気温度の上昇や長期の運転による軸受の温度上昇によって、潤滑油の粘性が小さくなると、スリーブが回転したとき、傾斜面の内側の圧力(軸受すき間の圧力)は傾斜面の外側の圧力(大気圧に等しい)よりも大きくなる。このため、潤滑油は基本的に外側に漏れやすい構造となる。
この発明は上記のような従来の課題を解消するためになされたものであり、組立が容易でかつ簡単な構成で潤滑油をシールすることができ、また、軸受すき間内の潤滑油に気泡が発生しない軸受装置を提供することを目的とする。
この発明による軸受装置は、軸と、軸の回りに配置される軸受と、軸受の軸方向端部に配置されるシール材と、軸受およびシール材を保持している筐体を備え、軸、軸受、及びシール材の境界には第1の空間部S1が形成され、第1の空間部S1の軸方向外側に位置するシール材と軸の間の第1の隙間D1から軸方向外側に向けてのシール材又は軸の少なくとも一方の表面に、撥油部が形成されており、軸受とシール材の間には第2の空間部S2が形成され、第2の空間部S2と第1の空間部S1の間の第2の隙間D2から径方向外側に向けての軸受又はシール材の少なくとも一方の表面には、撥油部が形成され、
上記軸受と上記シール材との接触面には、微小隙間D3が形成されていると共に、
上記軸受と上記シール材との接触面の微小隙間D3に位置する上記筐体には、通気孔が設けられていることを特徴とする。
この発明の軸受装置によれば、軸、軸受、及びシール材の境界に第1の空間部S1を形成すると共に、軸受とシール材の間に第2の空間部S2を形成し、第1の空間部S1の軸方向外側に位置する第1の隙間D1から軸方向外側に向けてのシール材又は軸の少なくとも一方の表面に撥油部を形成し、第2の空間部S2と第1の空間部S1の間の第2の隙間D2から径方向外側に向けての軸受又はシール材の少なくとも一方の表面に撥油部を形成し、
上記軸受と上記シール材との接触面には、微小隙間D3が形成されていると共に、
上記軸受と上記シール材との接触面の微小隙間D3に位置する上記筐体には、通気孔が設けられているので、軸受とシール材の間のすき間(第1空間部S1)に潤滑油が漏れ出しても、撥油部で潤滑油が阻止されて外部に漏れ出すことがなく、潤滑油をシールすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1及び図2はこの発明の実施の形態1による軸受装置を示す断面図であり、図1は軸受すき間に潤滑油が充填されている場合、図2は軸受すき間から潤滑油が軸受端部に漏れた場合を示している。本実施の形態の軸受装置は、図1及び図2に示すように、軸1と、軸1を回転自在に支持する軸受2と、軸受2の軸方向端部の少なくとも一方に配置されるシール材3と、軸受2およびシール材3を保持している筐体4により構成され、軸1と軸受2の間の軸受すき間8にはグリース等の潤滑油7が充填されている。なお、軸受すき間8は、数10μm〜数100μmである。
軸1、軸受2、及びシール材3の境界には、第1の空間部S1が形成されている。つまり、図の例では、シール材3に軸方向外側に狭まる方向のテーパ3aが設けられ、軸受2に段差部2aが設けられ、これらテーパ3a及び段差部2aにより第1の空間部S1が形成されている。第1の空間部S1の軸方向外側に位置する、シール材3と軸1の軸方向端部の隙間(第1の隙間と呼ぶ)D1は数10μm〜数mmである。そして、第1の隙間D1を起点としてそこから軸方向外側に向けてのシール材3又は軸1の少なくとも一方の表面には、撥油剤6aが塗布されている(図の点線部分)。なお、図の例では、シール材3にテーパ3aが、軸受2に段差部2aが設けられているが、軸受2にテーパを設けても良いし、シール材3又は軸受2に、段差部またはテーパを設けて第1の空間部S1を形成しても良い。
軸受2とシール材3の間には、第2の空間部S2が形成されている。つまり、図の例では、シール材3に段差部3bが設けられ、この段差部3bと軸受2とにより第2の空間部S2が形成されている。第2の空間部S2と第1の空間部S1は、第2の隙間D2(数10μm〜数100μm)を介してつながっている。そして、第2の隙間D2を起点としてそこから径方向外側(第2の空間部S2側)に向けての軸受2又はシール材3の少なくとも一方の表面には、撥油剤6bが塗布されている(図の点線部分)。なお、図の例では、工作しやすいためシール材3に段差部3bが設けられているが、軸受2に段差部を設けて第2の空間部S2を形成しても良い。
また、軸受2とシール材3との接触面には、微小隙間D3が形成されている。つまり、図の例では、シール材3の軸受2と接触する部分は、表面粗さが数10μm〜数100μmの粗い表面3cが形成されている。そして、軸受2とシール材3との接触面であって微小隙間D3が形成されている位置の筐体4には、通気孔5が設けられている。
シール材3としては、例えば鉄、銅等の合金を用いることができる。撥油剤6a、6bとしては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエタン−パーフルオロアルキリビニールエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、CF3系ポリマー等のフッ素系の樹脂を用いることができる。その中でも表面張力が小さいCF3系ポリマーが好ましい。シール材3と撥油剤6a、6bとの密着性を高くするためには、シール材3の上にコーティング層を設けて、この上に撥油剤6a、6bを塗布したり、塗布後に加熱することが有効である。コーティング層としては、例えばニッケル等をめっきで形成しても良い。
図3は実施の形態1の軸受装置のシール構造を説明するための要部断面図であり、図3(a)は軸の回転が短期的に停止している場合、図3(b)は軸の回転が長期的に停止している場合の例を示している。
軸受すき間8内に充填された潤滑油7が、例えば温度上昇など外部環境の変化によって粘性が低下した場合であって、軸1の回転の短期間停止中に、図3(a)に示すように、潤滑油7がシール3の下方に流れ出す場合を想定する。本実施の形態では、軸受2とシール材3の間に第2の空間部S2が形成され、第1の空間部S1と第2の空間部S2は第2の隙間D2を介してつながっており、しかも、第2の隙間D2を起点としてそこから径方向外側に向けての軸受2又はシール材3の少なくとも一方の表面に撥油剤6bが塗布されている。そのため、第1の空間部S1においてシール3と軸受2の壁面を伝わって流れた潤滑油7は、表面張力の作用によって第2の空間部S2の手前(第2の隙間D2)でせき止められて、潤滑油7は第2の空間部S2に侵入しない。
また、図3(b)に示すように、軸1の回転が長期間停止して、さらに潤滑油7が漏れ出しても、第1の空間部S1と第2の空間部S2の間の第2の隙間D2を小さく設定しておけば、潤滑油7は第2の空間部S2及び微小隙間D3を通過して外部に漏れ出すことはない。
一方、軸受すき間8から漏れた潤滑油7はその自重で下方向の第1の空間部S1に溜まるため、上方向では第1の空間部S1に図3に示したような潤滑油7が存在しなく、通気孔5を通して大気に連通する。このように、軸受2の端部は常に大気圧とほぼ同じに保たれるため、軸の回転中も回転停止中も、軸受すき間8内の潤滑油7に気泡が発生することがなくなる。潤滑油7の漏れを防止するために軸受装置を密封すると、潤滑油内に発生した気泡がそのまま留まり、軸受の性能を劣化させるが、上記のような通気孔5を通して空気の流入を行い、かつ潤滑油7を封止する構成によって、気泡の発生を防止することができ、高性能の軸受装置を提供することができる。なお、図2において、Paは大気圧を示しており、Pbは軸受すき間と潤滑油7で塞がれた空間であって大気圧ではない。
以上のように実施の形態1の軸受装置によれば、軸1、軸受2、及びシール材3の境界に第1の空間部S1を形成すると共に、軸受2とシール材3の間に第2の空間部S2を形成し、第1の空間部S1の軸方向外側に位置する第1の隙間D1から軸方向外側に向けてのシール材3又は軸1の少なくとも一方の表面に撥油部を形成し、第2の空間部S2と第1の空間部S1の間の第2の隙間D2から径方向外側に向けての軸受2又はシール材3の少なくとも一方の表面に撥油部を形成しているので、軸受2とシール材3の間のすき間(第1空間部S1)に潤滑油が漏れ出しても、撥油部で潤滑油が阻止されて外部に漏れ出すことがなく、信頼性が高い軸受装置を得ることができる。
また、軸受2とシール材3との接触面に微小隙間D3が形成され、微小隙間D3に位置する筐体4に通気孔が設けられているので、軸受2の端部は常に大気圧とほぼ同じに保たれるため、軸の回転中、回転停止中において、軸1と軸受2の間の軸受すき間8内の潤滑油に気泡が発生することなく、軸受の負荷特性が良好になる。
さらに、軸受2とシール材3の間に第2の空間部S2を形成することにより、軸受すき間8内で短時間に圧力変動が発生した場合でも、軸受2の端部を大気圧に保つことができる。つまり、軸受2とシール材3との接触面は、例えば表面粗さが数10μm〜数100μmの微小隙間D3で形成されているが、軸受すき間8内で短時間に圧力変動が発生した場合、この微小隙間D3内の圧力が上記圧力変化に追随できず、大気圧にならない可能性があるので、第2の空間部S2を設けた。
また、本実施の形態では、シール材3に軸方向外側に狭まる方向のテーパ3aが設けられている。このように、テーパ3aを設けることによって、図4(a)に示すように、シール材3と軸1の間に潤滑油7が満たされた場合、軸受端部で圧力が急峻になるために圧力変化が不連続に近くなり、封止効果が高くなる。これに対してテーパが無く一定断面の隙間の場合、圧力変化が連続的に変化するために漏れやすくなる(図4(b)参照)。
また、本実施の形態において、軸受2としてスパイラル溝付軸受等を用いることができる。この場合、潤滑油7が過剰に軸受すき間8から漏れ出しても、軸1が回転したときにポンピング作用によって、図3(b)の矢印(→)で示したように、漏れた潤滑油7は軸受すき間8内に再度引き込まれて軸受としての所定の性能を果たすことができる。
また、第1の隙間D1から軸方向外側に向けてのシール材3又は軸1の少なくとも一方の表面に撥油剤6aを塗布しておくことによって、シール材3と軸1の第1の隙間D1を、軸受すき間8よりも大きくしておいても潤滑油7が漏れることはなく、この場合、軸受装置を簡便に組立することができる。
さらに、図5に示すように、シール材3と軸1の軸方向端部の第1の隙間D1の箇所に第3の空間部S3を設けても良く、この場合、さらに軸受装置のシール性が向上する。
実施の形態2.
実施の形態1では軸受装置が横に配置される例を示したが、図6に示すように、縦に配置した軸受装置に上記実施の形態を適用しても同様の効果を奏する。
軸受装置が縦に配置された場合、例えば温度上昇、長時間の停止などの環境や運転条件の変化によって、潤滑油7が軸受すき間8から下方に漏れ出した場合、潤滑油7は軸1とシール材3の間の第1の空間部S1(図6ではシール材3のテーパ3a)に溜まるが、軸1とシール材3の外側に塗布した撥油剤6aの作用により表面張力でもって潤滑油7は保持されて外部に漏れ出さない。また、潤滑油7が過剰に漏れても、実施の形態1に示したように、軸受2とシール材3の間の第2の空間部S2の手前で潤滑油7はせき止められて、第2の空間部S1、微小隙間D3を通って外部に漏れることもない。
潤滑油7は自重で下方に漏れ出すが、上方向の第1の空間部S1及び第2の空間部S2には潤滑油7は存在しないため、軸受2の上方向端部は大気圧とほぼ同じ圧力となって軸受すき間8に気泡が発生することがない。
また、軸受2としてスパイラル溝付軸受などを用いることによって、過剰に潤滑油7が軸受すき間8から漏れ出しても、軸1が回転したときにポンピング作用によって、図6の矢印(↑)で示したように、漏れた潤滑油7は軸受すき間8内に再度引き込まれて所定の性能を果たすことができる。
以上のように、実施の形態1の軸受装置を縦に配置した場合でも、横に配置された場合と同様に、潤滑油7の漏れがなく、信頼性が高く性能が良い軸受装置を得ることができる。
なお、上記実施の形態1及び2では、軸1が回転する場合について示したが、軸1が固定されていて、軸受2、シール材3、筐体4が回転する構成であっても同様の効果を奏する。
実施の形態3.
実施の形態1及び2では、軸受2の端部を大気圧に連通させる手段として、筐体4に軸の径方向に連通する連通孔5を設けるようにしたが、図7に示すように、筐体4に軸方向に連通する連通溝9を設けても同様の効果を奏する。
また、図8に示すように、軸受装置を縦方向に構成する場合には、連通溝9は軸方向に貫通している必要はなく、潤滑油7は下方向に漏れるので、連通溝9は軸受2の下方向の粗い表面3cに到達しないようにしておけば、加工面積を減らすことができ安価に性能の良い軸受装置を得ることができる。
実施の形態4.
実施の形態1から3では、撥油剤6a及び6bを塗布した軸受装置の構成を示した。本実施の形態では、第1の空間部S1の軸方向外側に位置する第1の隙間D1を起点としてそこから軸方向内側に向けてのシール材3又は軸1の少なくとも一方の表面に、親油剤10aを塗布する(図の実線部分)。また、第2の空間部S2と第1の空間部S1の間にある第2の隙間D2を起点としてそこから径方向内側(第1の空間部S1側)に向けての軸受2又はシール材3の少なくとも一方の表面に、親油剤10bを塗布する(図の実線部分)。つまり、図9の例では、シール材3のテーパ3aに親油剤10bを塗布する。その結果、潤滑油7が例えばテーパ3a上で広がり易くすることによって、撥油剤6との表面張力の差が大きくなって潤滑油7の封止効果を大きくすることができる。
また、環境の急激な変化によって、潤滑油7が高温になりミスト状になっても、親油剤10a及び10bを塗布した個所で凝集してミストが液滴となって、第2の空間部S2の手前に溜まるため、信頼性が高い軸受装置を提供することができる。
以上のように本実施の形態によれば、軸の運転が長時間になったり、急激な温度上昇などによって、潤滑油がミスト状になっても、親油剤10a又は10bを塗布することによって、潤滑油7が液状に凝集して漏れを防止することができる。また、親油剤10a又は10bを塗布した個所と撥油剤6a又は6bを塗布した個所の表面張力の差を大きくすることができるため、シール性能を向上し、信頼性の高い装置を提供することができる。
実施の形態5.
実施の形態1から4では、シール3材が軸受2の両端に1個づつ配置された例について述べたが、シール材3は1個づつである必要はなく、潤滑油7の充填量が多くて多量の漏れが予想される場合や、潤滑油7の充填量のバラツキが大きく充填時に漏れが発生するなど、想定される漏れ量が多い場合などは、図10に示すように、複数個のシール材3を軸受2の両端に配置することも可能である。
この場合、シール材3の重ね合わせ面では、図10中の4箇所の矢印(→)で示したテーパ3aと対向する面には、撥油剤6を塗布しないようにしておくことによって、表面張力を大きくして潤滑油7の漏れを防止することができる。
以上のように、軸受2の端部にシール材3を複数個配置することによって、組立のバラツキの余裕度を大きくすることができるため、調整に時間を費やすことなく安価に製造でき、多量の潤滑油7の漏れが想定されても信頼性が高い装置を提供することができる。
また、衝撃などの運転条件の急激な変化などによって多量の潤滑油7が軸方向に漏れても、潤滑油7の装置外部への漏れを防止できる。
実施の形態6.
実施の形態1から5では、軸1の形状がフラットな場合について示したが、さらに封止性を向上させるために、図11(a)に示すように、シール材3と軸1の間の第1の隙間D1から軸方向外側の軸1に、V状にカットした溝11を設けてもよい。そして、この溝11の傾斜面11aに撥油剤6c(図中の点線)を塗布する。このように、軸1に溝11を設けると共に当該溝11に撥油剤6cを塗布することによって、潤滑油7が軸1とシール材3との間に捕捉されたときの表面張力を大きくすることできるため、潤滑油7がさらに漏れ難くなり、信頼性が高い装置を得ることができる。また、図11(a)には、溝11片側の傾斜面11aに撥油剤6cを塗布したが、塗布面積が狭くコストをそれほど気にせず、塗り易さを優先する場合には、溝11全体に塗布しても良い。
また、図11(b)に示すように、溝11はV状である必要はなく、矩形にして角度を大きくして撥油剤6cを塗布すれば、さらに表面張力が大きくなり、信頼性が高い装置を提供することができる。なお、図11(b)では、撥油剤6cを溝11の一面にのみ塗布しているが、溝11全体に塗布しても同様の効果を奏する。
この発明の実施の形態1による軸受装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態1による軸受装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態1の軸受装置のシール構造を説明するための要部断面図である。 この発明の実施の形態1による軸受装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態1による軸受装置の他の例を示す断面図である。 この発明の実施の形態2による軸受装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態3による軸受装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態3による軸受装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態4による軸受装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態5による軸受装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態6による軸受装置を示す断面図である。
符号の説明
1 軸、2 軸受、2a 段差部、3 シール材、3a テーパ、3b 段差部、
3c 粗い表面、4 筐体、5 通気孔、6a,6b 撥油剤、7 潤滑油、
8 軸受すき間、9 連通溝、10a,10b 親油剤、11 溝、
S1 第1の空間部、S2 第2の空間部、S3 第3の空間部、D1 第1の隙間、
D2 第2の隙間、D3 第3の隙間。

Claims (6)

  1. 軸と、上記軸の回りに配置される軸受と、上記軸受の軸方向端部に配置されるシール材と、上記軸受および上記シール材を保持している筐体を備え、
    上記軸、上記軸受、及び上記シール材の境界には第1の空間部S1が形成され、第1の空間部S1の軸方向外側に位置する上記シール材と上記軸の間の第1の隙間D1から軸方向外側に向けての上記シール材又は上記軸の少なくとも一方の表面に、撥油部が形成されており、
    上記軸受と上記シール材の間には第2の空間部S2が形成され、第2の空間部S2と第1の空間部S1の間の第2の隙間D2から径方向外側に向けての上記軸受又は上記シール材の少なくとも一方の表面には、撥油部が形成され、
    上記軸受と上記シール材との接触面には、微小隙間D3が形成されていると共に、
    上記軸受と上記シール材との接触面の微小隙間D3に位置する上記筐体には、通気孔が設けられていることを特徴とする軸受装置。
  2. 上記第1の空間部S1に臨む上記シール材の上記軸と対向する面が、軸方向外側に行くに従って狭まるようなテーパとなっていることを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
  3. 上記第1の空間部S1の軸方向外側に位置する上記第1の隙間D1から軸方向内側に向けての上記シール材又は上記軸の少なくとも一方の表面に、親油部を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軸受装置。
  4. 上記第2の空間部S2と上記第1の空間部S1の間にある上記第2の隙間D2から径方向内側に向けての上記軸受又は上記シール材の少なくとも一方の表面に、親油部を形成したことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の軸受装置。
  5. 上記軸受の軸方向端部に複数個の上記シール材を配置したことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の軸受装置。
  6. 上記シール材と上記軸の間の第1の隙間D1から軸方向外側の上記軸に溝を設けると共に、上記溝に撥油部を形成することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の軸受装置。
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