以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は遊技機(パチンコ機)1の正面図である。
遊技機1の機枠2に開閉可能に組み付けられた前面枠3には、フレーム内に遊技盤4が取り付けられる。遊技盤4の前面はガラス枠を介して前面枠3に開閉可能に取り付けられたカバーガラス5で覆われる。前面枠3の下部には、遊技球(パチンコ球)を打球発射装置(図示しない)に案内する上皿6、下皿7ならびに打球発射装置の操作部8が配設される。
遊技盤4には、ガイドレール10で囲われた遊技領域11のほぼ中央に変動表示装置(画像表示装置)12が、遊技領域11の下方に大入賞口としての特別変動入賞装置13が配設される。
変動表示装置12は、例えば液晶表示装置等で構成され、第1図柄(識別情報)Aの変動表示ゲーム、第2図柄(識別情報)Bの変動表示ゲーム、普通図柄(識別情報)Cの変動表示ゲーム等、遊技画像、遊技に関する画像等が表示される。
特別変動入賞装置13は、大入賞口ソレノイド14(図2参照)への通電により、球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。
変動表示装置12の上部には一般入賞口15が設けられ、変動表示装置12の直ぐ下方には、左側に第1図柄始動口(始動入賞口)16が、右側に第2図柄始動口(始動入賞口)17が配設される。
特別変動入賞装置13の両側には一般入賞口18が設けられ、特別変動入賞装置13の直ぐ上方には、普通変動入賞口20が配設される。
普通変動入賞口20は、普通電動役物ソレノイド21(図2参照)への通電により、普通電動役物22が入賞口20の入口を拡開するように変換される。
遊技領域11の左右には、それぞれ一般入賞口23、普通図柄始動ゲート24が配設される。遊技領域11の最下端には、アウト口25が設けられる。
打球発射装置からの遊技球は、発射路を通り、遊技領域11に打ち出される。
第1図柄始動口16には第1図柄始動口16の球の入賞を検出する第1図柄始動センサ26(図2参照)が、第2図柄始動口17には第2図柄始動口17の球の入賞を検出する第2図柄始動センサ27(図2参照)が、普通図柄始動ゲート24には普通図柄始動ゲート24の球の通過を検出する普図始動センサ28(図2参照)が、一般入賞口15、18、23および普通変動入賞口20にはそれぞれ球の入賞を検出する入賞センサ30A〜30N(図2参照)が、特別変動入賞装置13には特別変動入賞装置13の球の入賞を検出するカウントセンサ31(図2参照)が備えられる。
第1図柄始動口16への遊技球の入賞は、第1図柄始動記憶(未だ第1図柄変動表示ゲームを行っていない入賞の保留記憶)Dとして、例えば最大4回分を限度として記憶され、変動表示装置12にその第1図柄始動記憶Dの数が表示される。
第2図柄始動口17への遊技球の入賞は、第2図柄始動記憶(未だ第2図柄変動表示ゲームを行っていない入賞の保留記憶)Eとして、例えば最大4回分を限度として記憶され、変動表示装置12にその第2図柄始動記憶Eの数が表示される。
普通図柄始動ゲート24への遊技球の通過は、普通図柄始動記憶(未だ普通図柄変動表示ゲームを行っていない通過の保留記憶)Fとして、例えば最大4回分を限度として記憶され、変動表示装置12にその普通図柄始動記憶Fの数が表示される。
第1図柄始動口16、第2図柄始動口17、普通変動入賞口20、一般入賞口15、18、23、特別変動入賞装置13に遊技球が入賞すると、入賞した入賞装置の種類に応じた数の賞球が図示しない払出ユニット(排出装置)から排出され、前面枠3の下部の上皿7、下皿8に供給される。
前面枠3の上部には、確率変動(後述する)を報知する確率変動報知ランプ32が配設される。
遊技領域11ならびに遊技機1の要所には、装飾用ランプ、装飾用LED等の装飾発光装置33(図3参照)が備えられる。また、遊技機1には、音出力装置(スピーカ)34(図3参照)が備えられる。
なお、35は遊技機に併設されるカード球貸ユニットを示す。
図2、図3は、遊技制御装置100を中心とする制御系を示すブロック構成図である。
遊技制御装置100(変動表示ゲーム制御手段、特別遊技発生手段、特定遊技状態制御手段)は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM、遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103、発振器104等から構成される。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(第1図柄始動センサ26、第2図柄始動センサ27、普図始動センサ28、入賞センサ30A〜30N、カウントセンサ31)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース103を介して、各種制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200)、大入賞口ソレノイド14、普通電動役物ソレノイド21等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
また、遊技制御装置100には、各種情報を遊技機外部に出力するための盤用外部出力端子基板105が備えられる。遊技制御装置100から盤用外部出力端子基板105を介して遊技店の管理装置に遊技情報(入賞情報、変動表示ゲームの回数、大当たり情報、確率変動情報等)等が送信され、管理装置にて統括的に管理される。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号またはカード球貸ユニット35からの貸球要求に基づいて、払出ユニットの動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
演出制御装置150は、変動表示装置12の表示、確率変動報知ランプ32、ならびに装飾用ランプ、装飾用LED等の装飾発光装置33、スピーカ34からの効果音出力を制御するもので、CPU151、ROM152、RAM153、インターフェース154、表示装置用のDMAC(ダイレクト・メモリ・アクセス・コントローラ)155、VDC(ビデオ・ディスプレイ・コントローラ)156、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ等)を格納したフォントROM157、発振器158、γ補正回路159、表示器、装飾、スピーカ用のインターフェース160等から構成される。
CPU151は、遊技制御装置100からの表示指令信号に基づいて、画面情報(図柄表示情報、背景画面情報、動画キャラクタ画面情報、始動記憶情報等)を作成して、RAM153に記憶する。この画面情報は、VDC156の垂直同期割込のタイミングで、転送指令を受けたDMAC155により、VDC156に転送される。VDC156は、この画像情報に基づき、フォントROM157の該当画像データを取り込み、変動表示装置12の画面に水平走査、垂直走査を行って、所定の画像表示(描画)を行う。
フォントROM157には、各変動表示ゲームに用いる各識別図柄のデータ、背景、キャラクタ等の演出表示のデータ、始動記憶表示のデータ等を格納してある。
インターフェース154の手前には、信号伝達方向規制手段であるバッファ回路161が設けられ、遊技制御装置100から演出制御装置150への信号入力のみが許容され、演出制御装置150から遊技制御装置100への信号出力を禁止している
γ補正回路159は、変動表示装置12の信号電圧に対する照度の非線形特性を補正して、変動表示装置12の表示照度を調整するものである。
また、CPU151は、遊技制御装置100からの指令信号に基づいて、確率変動報知ランプ32、装飾用ランプ、LED等の装飾発光装置33、スピーカ34からの効果音出力を制御する。
図4に、変動表示装置12の第1図柄Aの変動表示ゲーム、第2図柄Bの変動表示ゲーム、普通図柄Cの変動表示ゲームの表示の例を示す。図4のように、基本的に、第1図柄Aの変動表示ゲームは変動表示装置12の左上に、第1図柄始動記憶Dはその上方に、第2図柄Bの変動表示ゲームは変動表示装置12の右下に、第2図柄始動記憶Eはその下方に、普通図柄Cの変動表示ゲーム、普通図柄始動記憶Fは変動表示装置12の左下隅部に表示するが、第1図柄Aの変動表示ゲーム、第2図柄Bの変動表示ゲームは、ゲームの進行によって、変動表示装置12のほぼ全域に表示するようにしている。各始動記憶ならびに普通図柄Cの変動表示ゲームは、常に視認できるように表示するようにしている。
次に、遊技制御装置100の制御内容を、図5〜図10のフローチャートに基づいて説明する。
図5は、遊技制御装置100で実行される遊技制御のメインフローを示す。遊技機への電源が投入された後、図5(a)のフローに示す処理が実行されて、所定時間周期、たとえば1ミリ秒ごとにタイマ割り込みが発生すると図5(b)のフローに示す処理のプログラムが呼び出されて実行される。
遊技機への電源が投入されると、図5(a)に示すS1の初期化処理を実行し、遊技機を初期状態に設定する。続くS2で撹拌用乱数更新処理を行い、以後このS2の処理を繰り返し行う。
S2で行われる撹拌用乱数更新処理は、後述する図5(b)のS15の乱数更新処理の初期値を更新する処理である。この処理の役割を以下に説明する。
遊技制御装置100は、第1図柄始動口16へ遊技球が入賞したとき、または第2図柄始動口17へ遊技球が入賞したとき、または普通図柄始動ゲート24を遊技球が通過したときに、乱数を抽出して対応する変動表示ゲームの結果態様を導くための抽選を行っている。具体的には、0から619の間で所定のカウンタの値を所定の時間周期、例えば1ミリ秒周期で1づつ増加させ、値が619を越したときに再び0に戻すような処理を行うとともに、上述した遊技球の入賞等の事象を遊技制御装置100が認識した時点でのカウンタの値(この値を乱数と見なしている)を抽出する処理を行い、この抽出されたカウンタの値が所定の判定値と等しいか否かによって、上述した変動表示ゲームの当り判定を行っている。
ところが、このようなカウンタの更新処理を繰り返すと、620ミリ秒周期で抽出される乱数値は同じ値となってしまい、ランダム性が若干低下しまう。そこで、さらなるランダム性を付与するための処理が撹拌用乱数更新処理である。上記の例におけるカウンタ値の変動を毎回0から開始するのではなく、撹拌用乱数更新処理で求められた値をカウンタ値の初期値として変動させ、いわば一回転の変動を終えた時点で、撹拌用乱数更新処理により得られた新たな値を次のカウンタの初期値として設定する。そしてまた、一回転のカウンタ値の変動をする処理が行われ、カウンタ値変動時の初期値が次々と更新されてゆく。撹拌用乱数更新処理における乱数更新の周期は、乱数更新処理における乱数更新の周期に比してかなり短いので、上記カウンタのランダム性を増すことができる。上記カウンタを「乱数カウンタ」と称する。
タイマ割り込みが発生したときに遊技制御装置100で実行される処理手順について、図5(b)を参照して説明する。なお、以下で説明するS11〜S24のタイマ割り込み処理は、例えば、1ミリ秒といった比較的短い時間周期で繰り返し実行される。
S11では、割り込み禁止の設定と、レジスタ退避の処理を行う。
S12では、入力処理を行う。S12における入力処理は、入力インターフェースを介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理を施し、入力情報を確定する処理である。
S13では、出力インターフェースを介し、予め決められたデータを予め決められた出力先に出力する処理を行う。出力されるデータとしては、各ソレノイド、モータ等が含まれる。
S14では、後述する表示制御指令信号(コマンド)を演出表示制御装置150に出力する処理や、排出制御装置200に賞球指令信号を出力する処理などを行う。
S15では、乱数更新処理を行い、普通図柄変動表示ゲーム、第1図柄変動表示ゲーム、第2図柄変動表示ゲームが当たりか否かを判定するための各乱数カウンタ、および変動表示ゲームを進行させる際の演出あるいは装飾(変動表示パターンや停止図柄等)にランダム性を付与するための各乱数カウンタの値を一つ増加させる(最大値を超えた場合は、0に戻す)。
S16では、遊技機の球詰まりや各種スイッチ、センサ等の異常などを監視するエラー監視処理を行う。
S17では、スイッチ監視処理を行う。
この処理では、第1図柄始動センサ26、第2図柄始動センサ27、入賞センサ30A〜30Nによる遊技球の検出に対して賞球数を決定する。
第1図柄始動センサ26の遊技球の検出に対して、現時点での第1図柄始動記憶数が4個未満であれば、その第1図柄始動記憶に1を加算するとともに、乱数カウンタ(例えば0〜619)の値を乱数値として抽出して、第1図柄始動記憶リストに記憶する。
図11は、第1図柄始動記憶リストを説明するためのもので、乱数記憶1〜4の領域のうちの、第1図柄始動記憶数(図11では、保留記憶数)に対応する領域に、抽出乱数値を格納する。具体的には、第1図柄始動記憶数が1ならば乱数記憶1の領域に、第1図柄始動記憶数が4ならば乱数記憶4の領域に、抽出乱数値を格納する。
この場合、図13のように、抽出乱数値が例えば7の場合、その変動表示ゲームは特定図柄の大当たりとして、その大当たり遊技の終了後に、所定の確率変動を発生(確率変動中の場合は継続)するようにしている。また、抽出乱数値が例えば27の場合、その変動表示ゲームは通常図柄の大当たりとして、確率変動中の場合、その大当たり遊技の終了によって、確率変動を終了するようにしている。抽出乱数値が例えば7、27以外のときは、変動表示ゲームは外れとしている。
第2図柄始動センサ27の遊技球の検出に対して、現時点での第2図柄始動記憶数が4個未満であれば、その第2図柄始動記憶に1を加算するとともに、乱数カウンタ(例えば0〜619)の値を乱数値として抽出して、第2図柄始動記憶リストに記憶する。
図12は、第2図柄始動記憶リストを説明するためのもので、乱数記憶1〜4の領域のうちの、第2図柄始動記憶数(図12では、保留記憶数)に対応する領域に、抽出乱数値を格納する。具体的には、第2図柄始動記憶数が1ならば乱数記憶1の領域に、第2図柄始動記憶数が4ならば乱数記憶4の領域に、抽出乱数値を格納する。
この場合、図13のように、抽出乱数値が例えば7の場合、その変動表示ゲームは特定図柄の大当たりとして、その大当たり遊技の終了後に、所定の確率変動を発生(確率変動中の場合は継続)するようにしている。また、抽出乱数値が例えば27の場合、その変動表示ゲームは通常図柄の大当たりとして、確率変動中の場合、その大当たり遊技の終了によって、確率変動を終了するようにしている。抽出乱数値が例えば7、27以外のときは、変動表示ゲームは外れとしている。
普図始動センサ28の遊技球の検出に対して、普通図柄始動記憶数が4個未満であれば、その普通図柄始動記憶に応じて乱数値を抽出記憶する。抽出乱数値はその始動記憶の順に格納する。
また、後述する大当たり遊技(特別遊技)中、カウントセンサ31による遊技球の検出に対して賞球数を決定すると共に、大入賞口6の遊技球の入賞数をカウントする。
S18では、第1図柄Aの変動表示ゲームおよび第2図柄Bの変動表示ゲームのいずれを実行するかを決める特別図柄選択処理を行う(後述する)。
S19では、第1図柄ゲーム処理、すなわち第1図柄Aの変動表示ゲームの進行を制御する処理を行う(後述する)。
S20では、第2図柄ゲーム処理、すなわち第2図柄Bの変動表示ゲームの進行を制御する処理を行う(後述する)。
S21では、第1図柄Aの変動表示ゲームあるいは第2図柄Bの変動表示ゲームが大当たりになったときの大当たり遊技の処理を行う(後述する)。
S22では、普通図柄ゲーム処理、すなわち普通図柄Cの変動表示ゲームの進行ならびに普通変動入賞口20の普通電動役物22を制御する処理を行う。
これは、普通図柄始動記憶が0でなければ、普通図柄始動記憶数を−1すると共に、最先の普通図柄始動記憶の抽出乱数値(S17で抽出記憶)が当たりか否かを判定して、その変動表示ゲームのための処理を行う。
演出制御装置150は、変動表示装置12に普通図柄Cの変動表示ゲームを行い、抽出乱数値が当たり値であれば、普通図柄Cの変動表示ゲームを当たり図柄で停止する。
この変動表示ゲームが当たりになると、普通電動役物ソレノイド21を駆動して普通電動役物22が普通変動入賞口20の入口を所定時間拡開し、普通変動入賞口20への入賞が容易な状態になる。変動表示ゲームの終了によって、始動記憶の順を繰り上げる。
この場合、後述する確率変動フラグがオフのとき、すなわち確率変動中にないときは、当たり値を通常数設定して、普通図柄Cの変動表示ゲームの当たりが通常の確率で発生するようにしている。また、後述する確率変動フラグがオンのとき、すなわち確率変動中のときは、当たり値を増加設定して、普通図柄Cの変動表示ゲームの当たりが高い確率で発生するようにしている。
S23では、外部情報編集処理を行う。この処理では、外部出力端子基板105を介して接続されるホールコンピュータに遊技機の状態を出力するための遊技情報を編集する処理を行う。
S24では、一時退避していたレジスタの復帰処理および禁止設定されていた割り込みの許可設定をする処理を行い、リターンする。
図6は、特別図柄選択処理を示す。
S31では、第1図柄Aの変動表示ゲームを選択するフラグ(第1図柄選択フラグ)、第2図柄Bの変動表示ゲームを選択するフラグ(第2図柄選択フラグ)をそれぞれオフする。
S32では、後述する第1図柄ゲーム処理(図8)における第1処理番号が0(第1図柄Aの変動表示ゲームの開始待ちの状態)かどうかを見る。
S33では、後述する第2図柄ゲーム処理(図9)における第2処理番号が0(第2図柄Bの変動表示ゲームの開始待ちの状態)かどうかを見る。
第1処理番号あるいは第2処理番号が0でないときは、リターンする。
第1処理番号、第2処理番号のいずれもが0であれば、S34にて第1図柄Aの変動表示ゲームの保留記憶のチェックを、S35にて第2図柄Bの変動表示ゲームの保留記憶のチェックを行う。
第1図柄Aの変動表示ゲームの保留記憶のチェックは、図7のように、行う。
すなわち、S51にて、第1図柄始動記憶数が0かどうかを見る。
第1図柄始動記憶数が0でない場合は、S52〜S56にて、第1図柄始動記憶リスト(図11)に記憶された乱数値の中に、確率変動発生(特定図柄の大当たり)、又は確率変動終了(通常図柄の大当たり)に相当するものがあるか否かを判定することにより、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す情報(準備状態ということにする)を設定する。
具体的には、次の処理を実行する。まず、予め、確率変動発生となる乱数値のグループに所属する値として「7」が登録されており、確率変動終了となる乱数値のグループに所属する値として「27」が登録されているものとする(図13参照)。そして、S52でCの値に1を設定した後に、S53にて第1図柄始動記憶リストの1番目の乱数記憶領域(乱数記憶1の領域)の値が、確率変動発生となる乱数値のグループのものか(「7」に等しいか)、確率変動終了となる乱数値のグループのものか(「27」に等しいか)、何れのグループにも属しないか(「7」でも「27」でもないか)を判定する。
何れのグループにも属していない場合は、S54にて「所属あり」の判定がNOとなり、S55でCの値が現時点の保留記憶数に等しいか否か(第1図柄始動記憶リストに記憶された全ての乱数値の判定が終了したか否か)を判定して、保留記憶数に等しくなければ、Cに1を加算して(S56)、S53に移行し、第1図柄始動記憶リストの2番目の乱数記憶領域(乱数記憶2の領域)の値について、グループへの所属判定を行い、以降、第1図柄始動記憶リストの3番目、4番目の乱数記憶領域の値に対しても同様の処理を行う(つまり、記憶された順序で、乱数値の所属判定が行われる)。
S55でCの値が現時点の保留記憶数に等しい場合は、第1図柄始動記憶リストに確率変動状態を変更する要因となるものが含まれないと判定され、S58にて準備状態(変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す情報)に、「不介入」が設定される。
また、S53にて第1図柄始動記憶リストの乱数記憶領域の値が、確率変動発生となる乱数値のグループに属すると判定された場合は、S54にて「所属あり」の判定がYESとなり、S57で準備状態に「確変発生」が設定される。一方、S53にて第1図柄始動記憶リストの乱数記憶領域の値が、確率変動終了となる乱数値のグループに属すると判定された場合は、S54にて「所属あり」の判定がYESとなり、S57で準備状態に「確変終了」が設定される。
第1図柄始動記憶数が0の場合は、S59にて、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「作動不能」に設定する。
第2図柄Bの変動表示ゲームの保留記憶のチェックは、第2図柄始動記憶リスト(図12参照)に対して、図7のフローチャートと同様の処理を行う。
すなわち、第2図柄始動記憶数が0かどうかを見て、第2図柄始動記憶数が0でない場合は、始動記憶の順に抽出乱数値が、確率変動発生(特定図柄の大当たり)、確率変動終了(通常図柄の大当たり)のグループに属するかを判定し、確率変動発生のグループに属する場合は、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「確変発生」に、確率変動終了のグループに属する場合は、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「確変終了」に設定し、いずれにも属さない場合は、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「不介入」に設定する。
第2図柄始動記憶数が0の場合は、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「作動不能」に設定する。
S36では、S34で設定した第1図柄始動記憶に対応する準備状態と、S35で設定した第2図柄始動記憶に対応する準備状態とによって、図14、図15の優先順位にしたがって、1番目の第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームと、1番目の第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームのいずれを先に実行するかの優先順位を選定する。
図14は、遊技状態が通常遊技状態のときの優先順位モードを表しており、第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が同じく「確変発生」のときは始動記憶数を基に選定、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変終了」、「不介入」のときは第2図柄Bの変動表示ゲームを優先、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「作動不能」のときは第1図柄Aの変動表示ゲームを優先するようにしている。
第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変終了」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」のときは第1図柄Aの変動表示ゲームを優先、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変終了」、「不介入」のときは始動記憶数を基に選定、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「作動不能」のときは第1図柄Aの変動表示ゲームを優先するようにしている。
第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「不介入」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」のときは第1図柄Aの変動表示ゲームを優先、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変終了」、「不介入」のときは始動記憶数を基に選定、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「作動不能」のときは第1図柄Aの変動表示ゲームを優先するようにしている。
第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「作動不能」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」、「確変終了」、「不介入」のときは第2図柄Bの変動表示ゲームを優先、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「作動不能」のときは変動表示ゲームは全図柄停止するようにしている。
図15は、遊技状態が確変遊技状態(確率変動状態)のときの優先順位モードを表しており、第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が同じく「確変発生」のときは始動記憶数を基に選定、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変終了」、「不介入」のときは第2図柄Bの変動表示ゲームを優先、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「作動不能」のときは変動表示ゲームは全図柄停止するようにしている。
第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変終了」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」のときは第1図柄Aの変動表示ゲームを優先、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変終了」のときは始動記憶数を基に選定、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「不介入」のときは第2図柄Bの変動表示ゲームを優先、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「作動不能」のときは変動表示ゲームは全図柄停止するようにしている。
第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「不介入」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」、「確変終了」のときは第1図柄Aの変動表示ゲームを優先、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「不介入」のときは始動記憶数を基に選定、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「作動不能」のときは変動表示ゲームは全図柄停止するようにしている。
第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「作動不能」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」、「確変終了」、「不介入」、「作動不能」のときは、変動表示ゲームは全図柄停止するようにしている。
S37では、S36にて「変動表示ゲームを全図柄停止する」旨の優先順位が取得されたか否かを判定する。「変動表示ゲームを全図柄停止する」旨の優先順位のときは、第1図柄Aも第2図柄Bも変動させないので、第1図柄選択フラグと第2図柄選択フラグの両方をオフにしたまま、リターンする。
S38では、変動表示ゲームの優先順位があるかどうかを判定して、優先順位がある場合、S39にて、優先順位の高い変動表示ゲームを選択するフラグをオンする。つまり、S36にて「第1図柄Aの変動表示ゲームを優先する」旨の優先順位が取得された場合は、第1図柄選択フラグをオンに設定し、S36にて「第2図柄Bの変動表示ゲームを優先する」旨の優先順位が取得された場合は、第2図柄選択フラグをオンに設定する。
優先順位がない場合、即ちS36にて「保留記憶数で選択する」旨の優先順位が取得された場合には、S40にて第1図柄始動記憶数と第2図柄始動記憶数とを比較して、第2図柄始動記憶数が多い場合、S41にて第2図柄選択フラグを、そうでない場合、S42にて第1図柄選択フラグを、オンする。
図8は、第1図柄ゲーム処理を示す。
S71では、第1処理番号により分岐する。
第1処理番号=0は第1図柄Aの変動表示ゲームの開始待ちを表す。第1処理番号=1は第1図柄Aの変動表示ゲームの変動中を表す。第1処理番号=2は第1図柄Aの変動表示ゲーム後の待機中を表す。第1処理番号=3は大当たり遊技中を表す。
第1処理番号=0のときは、S72、S73にて第1図柄選択フラグがオン、かつ第1図柄始動記憶数があれば、S74、S75の処理を行う。
S74では、第1図柄始動記憶数を−1する。そして、第1図柄始動記憶の最先の抽出乱数値(第1図柄始動記憶リストの乱数記憶1の領域に格納された乱数値)が当たりかどうかを判定し、その判定値に基づいて第1図柄Aの変動表示ゲームの停止図柄を決定し、その停止図柄に基づいて第1図柄Aの変動表示ゲームの図柄変動時間を決定し、始動記憶の順を繰り上げる(乱数記憶2,乱数記憶3,乱数記憶4の各乱数値を、乱数記憶1,乱数記憶2,乱数記憶3へそれぞれ移動する)。
特定の当たりの場合は、例えば「777」、「555」、「333」の図柄を、通常の当たりの場合は、それ以外の図柄を選定する。
S75では、第1処理タイマに時間(処理番号1の処理時間)を設定し、第1処理番号を1にセットし、第1図柄Aの変動表示ゲームの図柄変動開始指令を演出制御装置150に送信する。
この図柄変動開始指令によって、演出制御装置150が変動表示装置12に第1図柄Aの変動表示ゲームを開始する。
第1処理番号=1のときは、S76にて第1処理タイマがタイムアップすると、S77にて第1処理タイマに時間(処理番号2の処理時間)を設定し、第1処理番号を2にセットし、第1図柄Aの変動表示ゲームの図柄変動停止指令を演出制御装置150に送信する。
この図柄変動停止指令によって、演出制御装置150が変動表示装置12の変動表示ゲームの図柄の変動を停止して図柄を、S74で決定した停止図柄にて表示する。
第1処理番号=2のときは、S78にて第1処理タイマがタイムアップすると、S79にて第1図柄Aの変動表示ゲームが当たりかどうかを判定する。
ハズレのときは、S80にて第1処理番号を0に戻す。
当たりの場合、S81にて第1処理番号を3にセットし、大当たり遊技(特別遊技)を開始するための情報をセットする。
この大当たり遊技を開始するための情報は、大入賞口ソレノイド情報をオフし、大入賞口タイマに開始前のインターバル時間をセットし、大当たり遊技のラウンド数を1(最初のラウンド)に、大入賞口13の遊技球の入賞カウント数を0にセットする。
図9は、第2図柄ゲーム処理を示す。
S91では、第2処理番号により分岐する。
第2処理番号=0は第2図柄Bの変動表示ゲームの開始待ちを表す。第2処理番号=1は第2図柄Bの変動表示ゲームの変動中を表す。第2処理番号=2は第2図柄Bの変動表示ゲーム後の待機中を表す。第2処理番号=3は大当たり遊技中を表す。
第2処理番号=0のときは、S92、S93にて第2図柄選択フラグがオン、かつ第2図柄始動記憶数があれば、S94、S95の処理を行う。
S94では、第2図柄始動記憶数を−1する。第2図柄始動記憶の最先の抽出乱数値(第2図柄始動記憶リストの乱数記憶1の領域に格納された乱数値)が当たりかどうかを判定し、その判定値に基づいて第2図柄Bの変動表示ゲームの停止図柄を決定し、その停止図柄に基づいて第2図柄Bの変動表示ゲームの図柄変動時間を決定し、始動記憶の順を繰り上げる(乱数記憶2,乱数記憶3,乱数記憶4の各乱数値を、乱数記憶1,乱数記憶2,乱数記憶3へそれぞれ移動する)。
特定の当たりの場合は、例えば「777」、「555」、「333」の図柄を、通常の当たりの場合は、それ以外の図柄を選定する。
S95では、第2処理タイマに時間(処理番号1の処理時間)を設定し、第2処理番号を1にセットし、第2図柄Bの変動表示ゲームの図柄変動開始指令を演出制御装置150に送信する。
この図柄変動開始指令によって、演出制御装置150が変動表示装置12に第2図柄Bの変動表示ゲームを開始する。
第2処理番号=1のときは、S96にて第2処理タイマがタイムアップすると、S97にて第2処理タイマに時間(処理番号2の処理時間)を設定し、第2処理番号を2にセットし、第2図柄Bの変動表示ゲームの図柄変動停止指令を演出制御装置150に送信する。
この図柄変動停止指令によって、演出制御装置150が変動表示装置12の変動表示ゲームの図柄の変動を停止して図柄を、S94で決定した停止図柄にて表示する。
第2処理番号=2のときは、S98にて第2処理タイマがタイムアップすると、S99にて第2図柄Bの変動表示ゲームが当たりかどうかを判定する。
ハズレのときは、S100にて第2処理番号を0に戻す。
当たりの場合、S101にて第2処理番号を3にセットし、大当たり遊技(特別遊技)を開始するための情報をセットする。
この大当たり遊技を開始するための情報は、大入賞口ソレノイド情報をオフし、大入賞口タイマに開始前のインターバル時間をセットし、大当たり遊技のラウンド数を1(最初のラウンド)に、大入賞口13の遊技球の入賞カウント数を0にセットする。
図10は、特図大当たり処理(大当たり遊技処理)を示す。
S111では、第1図柄ゲーム処理の第1処理番号、第2図柄ゲーム処理の第2処理番号のいずれかが3かどうかを判定する。
いずれかが3であれば、S112にて大入賞口タイマのタイムアップ後、S114にて大入賞口タイマに所定のラウンド時間をセットし、S115にて大入賞口ソレノイド情報をオン(大入賞口13を開く)する。
S116にて大入賞口13の遊技球の入賞カウント数が所定数(例えば10個)に達すると、あるいはS112にて大入賞口タイマがタイムアップすると、S117にて大入賞口ソレノイド情報をオフし、1ラウンドを終了する。
S118では、ラウンド数が所定数(例えば16)かどうかを見て、所定数に達していない場合、S119にて大入賞口タイマに所定のラウンド時間をセットし、S120にてラウンド数を+1し、大入賞口13の遊技球の入賞カウント数を0にセットし、S112〜S117の処理を繰り返す。
ラウンド数が所定数に達すると、S121にて大当たりが特定の図柄(例えば「777」、「555」、「333」)の当たりかどうかを判定し、特定の図柄の当たりの場合は、S122にて確率変動フラグをオンし、特定の図柄の当たりでない場合は、S123にて確率変動フラグをオフする。
S124では、第1図柄ゲーム処理の第1処理番号、第2図柄ゲーム処理の第2処理番号の双方に0を設定する。
このように構成したので、第1図柄始動口16に遊技球が入賞すると、その第1図柄始動記憶を基に、変動表示装置12に第1図柄Aの変動表示ゲームを行い、第2図柄始動口17に遊技球が入賞すると、その第2図柄始動記憶を基に、変動表示装置12に第2図柄Bの変動表示ゲームを行うが、その第1図柄始動記憶と第2図柄始動記憶とによって、第1図柄Aの変動表示ゲームと第2図柄Bの変動表示ゲームとを実行する順序を決定するようにしている。
まず、通常遊技状態(確率変動状態にない)における第1図柄A、第2図柄Bの変動表示ゲームの実行順序を、次に、確率変動状態(特定遊技状態)における第1図柄A、第2図柄Bの変動表示ゲームの実行順序を、第1図柄始動記憶を基準に説明する。
確率変動状態のときは、普通図柄始動ゲート24への遊技球の通過に対して、普通図柄始動記憶に基づく普通図柄Cの変動表示ゲームが当たりになって普通電動役物22が普通変動入賞口20の入口を所定時間拡開する確率が高く、普通変動入賞口20へ遊技球が入賞しやすくなる。すなわち、遊技球の普通変動入賞口20の入賞によって頻繁に賞球を得ることができるので、変動表示ゲームを十分に行うことができ、遊技者の大当たりの期待が大きくなると共に、大当たり遊技(特別遊技)を発生しやすくなる。
通常遊技状態のとき、第2図柄始動記憶がなければ、第1図柄始動記憶を基に、第1図柄Aの変動表示ゲームが行われる。
この第1図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を発生させるものがあれば、第1図柄Aの変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態が発生される。
また、通常遊技状態のとき、第2図柄始動記憶の抽出乱数値が全て外れの場合、第1図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を発生させるものがあれば、その第2図柄始動記憶を基に第2図柄Bの変動表示ゲームが第1図柄始動記憶に基づく第1図柄Aの変動表示ゲームに優先して行われる。
この第2図柄始動記憶の抽出乱数値が全て外れの場合、第2図柄始動記憶がなくなって(第2図柄始動記憶に基づく第2図柄Bの変動表示ゲーム終了)、第1図柄Aの変動表示ゲームならびに第2図柄Bの変動表示ゲームの開始待ちの状態になると、第1図柄始動記憶に基づく第1図柄Aの変動表示ゲームが行われ、第1図柄Aの変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態が発生される。
また、通常遊技状態のとき、第2図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を終了させるものがある場合、第1図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を発生させるものがあれば、その第2図柄始動記憶を基に第2図柄Bの変動表示ゲームが第1図柄始動記憶に基づく第1図柄Aの変動表示ゲームに優先して行われる。
この第2図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を終了させるものがある場合、第2図柄Bの変動表示ゲームが通常の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われる。この大当たり遊技が終了して、第2図柄始動記憶がなくなって(第2図柄始動記憶に基づく第2図柄Bの変動表示ゲーム終了)、第1図柄Aの変動表示ゲームならびに第2図柄Bの変動表示ゲームの開始待ちの状態になると、第1図柄始動記憶に基づく第1図柄Aの変動表示ゲームが行われ、第1図柄Aの変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態が発生される。
また、通常遊技状態のとき、第1図柄始動記憶の抽出乱数値ならびに第2図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を発生させるものが、それぞれあれば、始動記憶数によって実行する変動表示ゲームが選択される。
この場合、一方の始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われると、その変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態が発生され、また、もう一方の始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われると、その変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了に対して、確率変動状態が継続される。
また、通常遊技状態のとき、第1図柄始動記憶、第2図柄始動記憶のいずれの抽出乱数値も全て外れの場合、始動記憶数によって実行する変動表示ゲームが選択される。
確率変動状態のとき、第1図柄始動記憶、第2図柄始動記憶の一方でもないときは、変動表示ゲームは行われない。
また、確率変動状態のとき、第2図柄始動記憶の抽出乱数値が全て外れの場合、第1図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を発生させるものがあれば、その第2図柄始動記憶を基に第2図柄Bの変動表示ゲームが第1図柄始動記憶に基づく第1図柄Aの変動表示ゲームに優先して行われる。
この場合、第2図柄始動記憶がなくなると(第2図柄始動記憶に基づく第2図柄Bの変動表示ゲーム終了)、変動表示ゲームは行われない。
また、確率変動状態のとき、第1図柄始動記憶の抽出乱数値ならびに第2図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を終了させるものが、それぞれあれば、始動記憶数によって実行する変動表示ゲームが選択される。
この場合、一方の始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われると、その変動表示ゲームが通常の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態が終了され(通常遊技状態)、また、もう一方の始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われると、その変動表示ゲームが通常の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了に対して、通常遊技状態が維持される。
また、確率変動状態のとき、第2図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を発生させるものがあり、第1図柄始動記憶の抽出乱数値の中に、確率変動状態を終了させるものがある場合は、その第1図柄始動記憶を基に第1図柄Aの変動表示ゲームが第2図柄始動記憶に基づく第2図柄Bの変動表示ゲームに優先して行われる。
この場合、先に、第1図柄Aの変動表示ゲームが通常の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態が終了される(通常遊技状態)。この後、第2図柄始動記憶に基づく第2図柄Bの変動表示ゲームが行われ、第2図柄Bの変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了と共に、新たに確率変動状態が発生される。
また、確率変動状態のとき、第1図柄始動記憶、第2図柄始動記憶のいずれの抽出乱数値も全て外れの場合、始動記憶数によって実行する変動表示ゲームが選択される。
このように、第1図柄始動記憶と第2図柄始動記憶とに記憶された乱数値の値によって、第1図柄Aの変動表示ゲームと第2図柄Bの変動表示ゲームとを実行する順序を決めて、これらの変動表示ゲームを行い、第1図柄Aの変動表示ゲームあるいは第2図柄Bの変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなれば、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)を行って、その大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態を発生し、また、確率変動状態のとき、第1図柄Aの変動表示ゲームあるいは第2図柄Bの変動表示ゲームが通常の図柄の大当たりとなれば、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)を行って、その大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態を終了する。
したがって、遊技者は、変動表示ゲームの結果によって、確率変動状態が発生するか、終了するか、の確率変動の切り替わりおよび切り替わり時期を容易に認識することができる。また、いずれの変動表示ゲームの結果によって、確率変動状態が発生したか、終了したかを分かりやすい。
また、第1図柄始動記憶、第2図柄始動記憶の一方の抽出乱数値の中に、確率変動発生となるものが存在し、もう一方の抽出乱数値の中に、確率変動終了となるものが存在する状態(条件混在状態)のときは、確率変動が終了となる始動記憶に基づく変動表示ゲームを確率変動が発生となる始動記憶に基づく変動表示ゲームに優先して行うので、確率変動状態を発生してすぐに終了することはなく、確率変動状態を継続しやすくなる。
そのため、再び変動表示ゲームの大当たりの期待が大きくなると共に、大当たり遊技(特別遊技)を発生しやすくなり、遊技者の遊技意欲を促進させる。
また、第1図柄始動記憶、第2図柄始動記憶のいずれの抽出乱数値も全て外れの状態(条件不在状態)のときは、始動記憶数によって実行する変動表示ゲームを選択、すなわち、始動記憶数が多い方の変動表示ゲームを実行するようにしている(同数の場合は第2図柄Bの変動表示ゲームを実行)。そのため、始動記憶の空いている方の変動表示ゲームを待機させるので、記憶可能な個数に上限のある始動記憶を、できるだけ有効に確保することができる。
また、通常遊技状態のときにおいて、第1図柄始動記憶、第2図柄始動記憶の一方がない状態(保留無記憶状態)が発生した場合は、始動記憶のある方の変動表示ゲームを実行するので、遊技者に違和感を与えることはなく、また、大当たりの期待が大きい確率変動状態のときにおいて、第1図柄始動記憶、第2図柄始動記憶の一方がない状態(保留無記憶状態)が発生した場合は、始動記憶のある方の変動表示ゲームを待機させ、両方の始動記憶が生じてから、第1図柄始動記憶に基づく第1図柄Aの変動表示ゲームと第2図柄始動記憶に基づく第2図柄Bの変動表示ゲームとを実行する順序を決めるので、どのような変動表示ゲームが行われるか、遊技の興趣に富む。
図16〜図18は、第2の実施形態を示す。前記第1の実施形態においては、変動表示ゲーム(第1図柄A、第2図柄B)が大当たりとなる確率は、確率変動状態であるか否かに拘らず一定であった。これに対して、第2の実施形態では、確率変動状態(特定遊技状態)のときには、変動表示ゲーム(第1図柄A、第2図柄B)が特定の図柄の大当たりとなる確率ならびに通常の図柄の大当たりとなる確率を、通常遊技状態よりも高くし、大当たり遊技(特別遊技)を発生しやすくしたものである。従って、図13〜図15の表が図16〜図18の表に置換されること以外は、第1の実施形態と同様の処理を行うものとする。
図16は、第1図柄始動記憶、第2図柄始動記憶に応じて抽出する乱数値(例えば0〜619)と、通常遊技状態、確率変動状態のときの当たり、外れの関係を表している。
抽出乱数値が例えば7の場合、その変動表示ゲームは特定図柄の大当たりとして、その大当たり遊技の終了後に、確率変動を発生(確率変動中の場合は継続)するようにしている。
抽出乱数値が例えば8〜16の場合、確率変動状態のときに限って、その変動表示ゲームは特定図柄の大当たり(確変限定特賞)として、その大当たり遊技の終了後、確率変動を継続するようにしている。
抽出乱数値が例えば27の場合、その変動表示ゲームは通常図柄の大当たりとして、確率変動中の場合、その大当たり遊技の終了によって、確率変動を終了するようにしている。
抽出乱数値が例えば28〜36の場合、確率変動状態のときに限って、その変動表示ゲームは通常図柄の大当たりとして、その大当たり遊技の終了によって、確率変動を終了するようにしている。
抽出乱数値が例えば7〜16、27〜36以外のときは、変動表示ゲームは外れとしている。
この乱数値は、前記スイッチ監視処理(図5(b)のS17)にて、抽出する。
変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態は、前記第1図柄Aの保留記憶チェック(図6のS34)、第2図柄Bの保留記憶チェック(図6のS35)にて、設定する。
第1図柄A、第2図柄Bのそれぞれにおいて、始動記憶の順(図11や図12の始動記憶リストにおいて、乱数記憶1から乱数記憶4へ向かう順)に抽出乱数値が、確率変動発生(特定図柄の大当たり)、確変限定特賞、確率変動終了(通常図柄の大当たり)の何れかのグループに属するかを判定する。そして乱数値が、確率変動発生のグループに属する場合は、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「確変発生」に設定する。また乱数値が、確変限定特賞のグループに属する場合は、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「確変限定特賞」に設定する。また乱数値が、確率変動終了のグループに属する場合は、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「確変終了」に設定する。始動記憶の乱数値の全てが、いずれのグループにも属さない場合は、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「不介入」に設定する。
なお、図16に示すように、通常遊技状態においては、乱数値が「7」の場合には確率変動発生のグループに属するものとし、乱数値が「27」の場合に確率変動終了のグループに属するものと予め定めておくことにする。さらに、確率変動状態においては、乱数値が「7」の場合には確率変動発生のグループに属するものとし、乱数値が「8」〜「16」の場合には確変限定特賞のグループに属するものとし、乱数値が「27」及び「28」〜「36」の場合には確率変動終了のグループに属するものと予め定めておくことにする。
また、始動記憶数が0の場合は、変動表示ゲームの実行順序を決める条件を示す準備状態を「作動不能」に設定する。
図17、図18は、遊技状態が通常遊技状態、確変遊技状態(確率変動状態)のときのそれぞれの第1図柄A、第2図柄Bの変動表示ゲームのいずれを先に実行するかの優先順位モードを表している。
変動表示ゲームの実行順序は、前記特別図柄選択処理(図6)にて、その優先順位にしたがって、選択する。優先順位がない場合(「保留記憶数で選択」が選択された場合)には、第2図柄始動記憶数が多いときは第2図柄Bの変動表示ゲームを、そうでないときは第1図柄Aの変動表示ゲームを選択する。
本優先順位モードは、変動表示ゲームの準備状態が「確変限定特賞」にない場合は、前図14、図15と同様のため、「確変限定特賞」の場合を、第1図柄始動記憶を基準に説明する。
図17のように、通常遊技状態のとき、第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変限定特賞」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」のときは第2図柄Bの変動表示ゲームを優先する。
この場合、第2図柄Bの変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態が発生する。したがって、この確率変動状態のとき、第1図柄始動記憶に基づく第1図柄Aの変動表示ゲームは特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了に対して、確率変動状態が継続する。
そのため、確率変動状態にないときは発生しない確変限定特賞の大当たり遊技(特別遊技)を行え、興趣が高まる。
また、通常遊技状態のとき、第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変限定特賞」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変終了」のときは(特別遊技潜伏状態)始動記憶数を基に選定する。
この場合、第1図柄Aの変動表示ゲームが行われると、外れとなる。また、第2図柄Bの変動表示ゲームが行われると、通常の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了に対して、通常遊技状態を維持する。
また、通常遊技状態のとき、第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変限定特賞」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変限定特賞」、「不介入」のときは始動記憶数を基に選定する。
この場合は、第1図柄A、第2図柄Bの変動表示ゲームはいずれも外れとなる。
一方、図18のように、確変遊技状態(確率変動状態)のとき、第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変限定特賞」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変発生」のときは第1図柄Aの変動表示ゲームを優先する。
この場合、第1図柄始動記憶に基づく第1図柄Aの変動表示ゲームは特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了に対して、確率変動状態が継続する。また、第2図柄Bの変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了に対して、確率変動状態が継続する。
また、確変遊技状態(確率変動状態)のとき、第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変限定特賞」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が「確変終了」のときは(特別遊技潜伏状態)第1図柄Aの変動表示ゲームを優先する。
この場合、第1図柄始動記憶に基づく第1図柄Aの変動表示ゲームは特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了に対して、確率変動状態が継続する。この後、第2図柄Bの変動表示ゲームが通常の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了と共に、確率変動状態が終了する。
そのため、確率変動状態が終了すると大当たりにならない確変限定特賞の大当たり遊技(特別遊技)を行える。すなわち、確率変動状態のとき、遊技者は確変限定特賞の大当たり(発生する確率が高い)を期待するが、これに応えることができ、興趣に富み、大当たり遊技(特別遊技)を堪能できる。
また、確変遊技状態(確率変動状態)のとき、第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームの準備状態が「確変限定特賞」の場合、第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームの準備状態が同じく「確変限定特賞」のときは始動記憶数を基に選定する。
この場合、一方の始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われると、その変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了に対して、確率変動状態が継続し、また、もう一方の始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われると、その変動表示ゲームが特定の図柄の大当たりとなって、大入賞口13が所定期間開放される大当たり遊技(特別遊技)が行われ、この大当たり遊技の終了に対して、確率変動状態が継続する。
その他の構成は、第1の実施形態と同様である。
実施形態において、確率変動状態のとき、普通図柄始動ゲート24への遊技球の通過に対して、普通図柄始動記憶に基づく普通図柄Cの変動表示ゲームが当たりになって普通電動役物22が普通変動入賞口20の入口を所定時間拡開する確率を高くしているが、これは、第2の実施形態には適用せずとも良い。
また、普通電動役物22は、普通変動入賞口20に設けているが、第1図柄始動口16および第2図柄始動口17の両方あるいは一方に設けるようにしても良い。また、拡開する普通電動役物22の内方に、第1図柄始動口16および第2図柄始動口17を備えて、普通電動役物22によって受け入れられた球を、第1図柄始動口16、第2図柄始動口17のいずれかに振り分けるような構成にしても良い。これらによれば、確率変動状態のとき、第1図柄始動口16、第2図柄始動口17の入賞を基に、変動表示ゲームを始動する頻度を高めることができる。
また、第1図柄Aの変動表示ゲームと第2図柄Bの変動表示ゲームの図柄の種類、変動態様を異ならせて良い。また、第1図柄始動記憶による第1図柄Aの変動表示ゲームが大当たりとなる確率と第2図柄始動記憶による第2図柄Bの変動表示ゲームが大当たりとなる確率とを異ならせて良い。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。