JP4617893B2 - 振動伝達構造、触覚機能付きの入出力装置及び電子機器 - Google Patents

振動伝達構造、触覚機能付きの入出力装置及び電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、予め準備された入力項目選択用の表示画面の中からアイコンを選択して情報を入力するとき、操作体に触覚提示をする情報処理装置や、携帯電話機、情報携帯端末装置等に適用して好適な振動伝達構造、触覚機能付きの入出力装置及び電子機器に関する。詳しくは、フィルム状の振動部材と、開放面の反対側で所定の張力を有して振動部材を保持する枠体とにより構成される鼓動面に振動を供給する圧電体を備え、この鼓動面が構成された枠体の内側、外側又は内外の両側に圧電体を取り付けることによって、鼓動面の張力を圧電体により制御できるようにすると共に、振動部材に接触する操作者に対して触覚を提示できるようにしたものである。
近年、ユーザ(操作者)は、携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)等の携帯端末装置に様々なコンテンツを取り込み、それを利用するようになってきた。これらの携帯端末装置には入力装置が具備される。入力装置にはキーボードや、JOGダイヤル等の入力手段、表示部を合わせたタッチパネルなどが使用される場合が多い。
また、アクチュエータを組み合わせた入出力装置も開発されている。アクチュエータは、2層以上のひずみ量の異なる圧電素子、又は、圧電素子と非圧電素子とを貼り合わせ、この貼合体の圧電素子に振動制御電圧を印加したとき、双方のひずみ量の差によって生じる貼合体の曲げ変形を力学的に利用するものである(振動体機能)。反対に、圧電素子に力を加えると電圧を発生することが知られている(力検出センサ機能)。アクチュエータには、いわゆるバイモルフアクチュエータや、ユニモルフアクチュエータ、円盤アクチュエータ(これらを総括して、以下、単に圧電アクチュエータという)等が使用される場合が多い。
この種の圧電アクチュエータを備えた電子機器に関して、特許文献1には、入力出力装置及び電子機器が開示されている。この電子機器によれば、多層圧電バイモルフ型圧電アクチュエータ及びタッチパネルを有する入出力装置を備え、多層圧電バイモルフ型圧電アクチュエータは、情報の種類に応じてタッチパネルを通じて異なる触覚を使用者にフィードバックする。入出力装置は、支持フレーム上に支持部を介して圧電アクチュエータを取り付けた圧電体支持構造を有している。圧電アクチュエータの中央上部には、支持部が貼り付けられ、この支持部がタッチパネルに当接される。圧電アクチュエータ振動制御電圧を供給すると、タッチパネルに振動を伝達するようになされる。
このように電子機器を構成すると、使用者に対して、情報の種類に応じた入力操作に対する触覚フィードバックを確実に提供できるというものである。これらの圧電アクチュエータを用いた触覚フィードバック制御では、タッチパネルが外部からの入力(位置および、加圧力 )を検出し、制御系がタッチパネルからの入力情報をトリガーにして、当該タッチパネルまたは筺体を振動させるようになされる。
また、特許文献2にはタッチパネル入力装置が開示されている。このタッチパネル入力装置によれば、固定フレームの二辺に入力位置検出機構及び圧電素子が設けられ、他の二辺に回転機構部を有した入力動作検出機構とが設けられる共に、これを覆うように操作部シートが設けられる。操作者が操作部シートを指等で押下すると、一方で、操作部シートが引っ張られて入力動作検出機構の回転機構部が回転してクリックが発生する。他方で、操作部シートの各部に生ずる張力が入力位置検出機構の圧電素子によって検出するようになされる。このように装置を構成すると、最大の張力が加えられた位置を押下位置として検出でき、誤操作の少ないタッチパネル装置が提供できるというものである。
特開2004−94389号公報(第4頁 図4) 特開2003−15814号公報(第2頁 図1)
ところで、従来例に係る触覚入力機能付きの情報処理装置や、携帯電話機、情報携帯端末装置等の電子機器によれば、以下のような問題がある。
i.特許文献1に見られるような入出力装置によれば、タッチパネルを構成するガラス板に、圧電アクチュエータを用いて振動的変位を与え、ユーザへ触覚を提示している。この振動伝達構造では、圧電アクチュエータに対する支点となる2つの支持部が支持フレーム上において、当該圧電アクチュエータに接着部材(粘着材)を使用して貼り付けられる。
また、圧電アクチュエータの作用点を成す支持部は、その圧電アクチュエータの中央上部において、当該圧電アクチュエータに接着部材を使用して貼り付けられる。このような接合処理が圧電体取り付け時の作業性を低下させ、その圧電アクチュエータの取り付けに手間がかかる事態を招いている。
ii.近頃、ガラス板のような硬質の材料に代わって、タッチパネル等の入力手段には、フィルム状の軟質素材が使用され、また、透明の強化プラスティック部材が表示部に使用され始めている。これらの入力手段や表示手段を使用して触覚提示機構を構成しようとした場合に、いわゆるフィルム−樹脂方式のタッチパネルにおいて、振動を効率良く入力操作面に伝達することができず、操作者の指等に満足な触覚提示ができなくなるおそれがある。
iii.また、特許文献2に見られるようなタッチパネル入力装置によれば、フィルム状の操作面にクリック感を発生させる場合に、固定フレームの二辺に入力位置検出機構及び圧電素子を設け、更に、他の二辺に回転機構部を有した入力動作検出機構を設け、これらを覆うように操作部シートを設けている。
従って、特許文献2は、入力位置検出機構及び圧電素子により押下位置を検出することができても、クリック感発生のために圧電アクチュエータを使用していないばかりか、入力動作検出機構の回転機構部が回転するまで、操作部シートを引っ張らなくてはならい。これらの機構部品がタッチパネルの薄型化の妨げとなるおそれがある。
そこで、この発明はこのような従来の課題を解決したものであって、入力操作面の材質がガラス等の固体からフィルム等の軟質体に代わった場合でも、入力手段によって検出される操作者の指等に再現性良く触覚を提示できるようにした振動伝達構造、触覚機能付きの入出力装置及び電子機器を提供することを目的とする。
上述した課題は軟質材料で構成され、伸縮可能なフィルム状の振動部材と、弾性を備え、開放面を有するように構成され、開放面の反対側において振動部材を所定の張力を有して保持する枠体と、枠体の内側、外側又は内側面と外側面両方に取り付けられており、振動部材及び枠体によって構成される鼓動面に振動を供給する圧電体と、鼓動面に対して振動部材が縮む方向および延びる方向に振動を与えるように圧電体を制御する制御装置とを備える振動伝達構造によって解決される。
本発明に係る振動伝達構造によれば、枠体は開放面を有しており、当該開放面の反対側において、フィルム状の振動部材を所定の張力を有して保持する。圧電体は、鼓動面が構成された枠体の内側、外側又は内外の両側に取り付けられる。これを前提にして、圧電体は、振動部材及び枠体によって構成される鼓動面に振動を供給するようになされる。例えば、制御装置は、鼓動面に対して始めは縮む方向に振動を与え、次に、当該鼓動面に対して延びる方向に振動を与えるように圧電体を制御する。
従って、鼓動面の張力を圧電体により制御できるので、鼓動面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。これにより、入力操作に対するアクナレッジやその他の触覚情報をユーザに提示可能な触覚機能付きの入出力装置に、当該振動伝達構造を十分応用できるようになる。
本発明の係る触覚機能付きの入出力装置は、情報入力操作時に操作体に触覚を提示する触覚機能付きの入出力装置であって、軟質材料を用いて伸縮可能なフィルム状に形成され、操作体の接触を検出して情報を入力する入力手段と、弾性を備え、開放面を有するように構成され、開放面の反対側において入力手段を所定の張力を有して保持する枠体と、枠体の内側、外側又は内側面と外側面両方に取り付けられており、入力手段及び枠体によって構成される鼓動面に振動を供給する圧電体と、鼓動面に対して縮む方向および延びる方向に振動を与えるように圧電体を制御する制御装置とを備える触覚機能付きの入出力装置である。
本発明に係る触覚機能付きの入出力装置によれば、本発明に係る振動伝達構造が応用されるので、フィルム状の入力手段の鼓動面の張力を圧電体により制御することができる。例えば、制御装置は、鼓動面に対して始めは縮む方向に振動を与え、次に、当該鼓動面に対して延びる方向に振動を与えるように圧電体を制御する。
従って、入力手段の鼓動面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。これにより、入力操作面の材質がガラス等の固体からフィルム等の軟体に代わった場合でも、入力手段によって検出された操作体に再現性良く触覚を提示できるようになる。
本発明の係る電子機器は、情報入力操作時に操作体に触覚を提示する触覚機能付きの入出力装置を備えた電子機器であって、軟質材料を用いて伸縮可能なフィルム状に形成され、操作体の接触を検出して情報を入力する入力手段と、弾性を備え、開放面を有するように構成され、開放面の反対側において入力手段を所定の張力を有して保持する枠体と、枠体の内側、外側又は内側面と外側面両方に取り付けられており、入力手段及び枠体によって構成される鼓動面に振動を供給する圧電体と、鼓動面に対して縮む方向および延びる方向に振動を与えるように圧電体を制御する制御装置とを備える電子機器である。

本発明に係る触覚入力機能付きの電子機器によれば、本発明に係る振動伝達構造を応用した触覚機能付きの入出力装置が応用されるので、フィルム状の入力手段の鼓動面の張力を圧電体により制御することができる。
従って、入力手段の鼓動面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。これにより、入力操作面の材質がガラス等の固体からフィルム等の軟体に代わった場合でも、入力手段によって検出された操作体に再現性良く触覚を提示できるようになる。
本発明に係る振動伝達構造によれば、フィルム状の振動部材と、開放面の反対側で所定の張力を有して振動部材を保持する枠体とにより構成される鼓動面に振動を供給する圧電体を備え、この圧電体は、鼓動面が構成された枠体の内側、外側又は内外の両側に取り付けられるものである。
この構造によって、鼓動面の張力を圧電体により制御できるので、鼓動面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。従って、入力操作に対するアクナレッジやその他の触覚情報をユーザに提示可能な触覚機能付きの入出力装置に、当該振動伝達構造を十分応用できるようになる。
本発明に係る触覚機能付きの入出力装置によれば、本発明に係る振動伝達構造が応用されるので、フィルム状の入力手段の鼓動面の張力を圧電体により制御することができる。
この構成によって、入力手段の鼓動面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。従って、入力操作面の材質がガラス等の固体からフィルム等の軟体に代わった場合でも、入力手段によって検出された操作体に再現性良く触覚を提示できるようになる。これにより、入力操作に対するアクナレッジやその他の触覚情報等をユーザに提示可能な触覚機能付きの入出力装置を提供できるようになる。
本発明に係る触覚入力機能付きの電子機器によれば、本発明に係る振動伝達構造を応用した触覚機能付きの入出力装置が応用されるので、フィルム状の入力手段の鼓動面の張力を圧電体により制御することができる。
この構成によって、入力手段の鼓動面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。従って、入力操作面の材質がガラス等の固体からフィルム等の軟体に代わった場合でも、入力手段によって検出された操作体に再現性良く触覚を提示できるようになる。これにより、入力操作に対するアクナレッジやその他の触覚情報等をユーザに提示可能な触覚入力機能付きの電子機器を提供できるようになる。
続いて、この発明に係る振動伝達構造、触覚機能付きの入出力装置及び電子機器の一実施例について、図面を参照しながら説明をする。
図1は第1の実施例としての振動伝達構造例を示す斜視図である。図1に示す第1の振動伝達構造101は、携帯電話機や情報携帯端末装置等の筐体内部に構築可能な構造であって、この圧電体(以下圧電アクチュエータという)による振動を利用して触覚を提示できるようにした構造である。
第1の振動伝達構造101では、枠体(以下フレーム13という)と、フィルム状の振動部材の一例となる入力手段24と、圧電アクチュエータ100a,100bとが備えられる。フレーム13は、開放面を有し、かつ、当該開放面の反対側において入力手段24を所定の張力を有して保持するようになされる。例えば、フレーム13は、四角形状を有しており、その一辺は、長さがL[mm]で、幅がW[mm]で、深さ(高さ)がH[mm]程度を有している。フレーム13には合成樹脂部材や、アルミニウム、鉄、銅又はこれらの合金等の金属部材が使用される。フレーム13に合成樹脂部材を使用する場合は、導電性のメッキが施される。これはフレーム13を中央電極として使用するためである。フィルム状の入力手段24には、タッチパネル等が使用される。
この例で、圧電アクチュエータ100a,100bは、鼓動面が構成されたフレーム13を縦て長に見た(載置した)とき、その左右の縦辺に取り付けられ、鼓動面に振動を供給するようになされる。ここに、鼓動面とは、入力手段24及びフレーム13よって構成される太鼓状体を押打(接触押下)する面をいう。この鼓動面は、入力手段24にタッチパネル等を使用した場合、入力操作面(フィルム状入力面)となる。上述のフレーム13は、入力操作面に張力を与えるようになされる。
このフレーム13に取り付けられる圧電アクチュエータ100a,100bは、フレーム13を変形させて入力操作面の張力を制御するようになされる。圧電アクチュエータ100a,100bは、フレーム13の長手方向に取り付け可能な大きさを有している。圧電アクチュエータ100a,100bには、多数の圧電素子を積層した積層圧電体が使用される。図中、圧電アクチュエータ100aは、一部破砕で示している。例えば、圧電アクチュエータ100aは、フレーム13の内側に積層圧電体4aを接合し、その外側に積層圧電体4bを接合した積層張合わせ構造を有している。圧電アクチュエータ100bも同様にして構成される。つまり、積層圧電体は、フレーム13の内側とその外側の両面に接合される。
この構造は、いわゆるバイモルフ型の圧電アクチュエータを構成する。フレーム13がバイモルフ型の圧電アクチュエータ100a,100bの金属支持板又は金属シムを構成するようになる。この例では、積層圧電体4a,4bの両側に延びたフレーム13の弾性を利用するようになされる。このフレーム13の弾性を利用することで、圧電素子本体が伸縮すると、そのフレーム13を左右方向(水平方向)に振動できるようになる。つまり、通常のバイモルフ型の圧電アクチュエータと同様にして、通電により積層圧電体4a、4bが凸状または凹状に変形し、それに伴って入力操作面の張力が変化するようになる。
この例では、積層圧電体4a,4bの両側に延びたフレーム13が当該圧電アクチュエータ100a,100bの電極(以下中央電極)を成している。これは、中央電極を介して、積層圧電体4a,4bに振動制御電圧を供給するためである。積層圧電体4a,4bは振動制御電圧に基づいて振動する。この振動は、例えば、フレーム13上に張られたタッチパネル等の入力手段24に伝播するようになされる。この結果、入力手段24に触れている操作者の指等に触覚を提示できるようになる。圧電アクチュエータ100a,100bの中央電極を成すフレーム13には引き出し線L2が接続される。圧電アクチュエータ100aには、引き出し線L11が接続され、圧電アクチュエータ100bには、引き出し線L12が接続される。
このような構造を採るようにしたのは、近年、急速に普及しつつある、樹脂フィルム型のタッチパネルのような軟質部材の入力操作面を持つ入力デバイスにおいて、ユーザに対して、触覚を再現性良く提示できるようにするためである。
図2は、多層バイモルフ型の圧電アクチュエータ100a等の構造例を示す断面図である。
図2に示す圧電アクチュエータ100aは、積層圧電体4a、4b及びフレーム13を有しており、フレーム13に積層圧電体4a及び4bを接合して、多層バイモルフ型の圧電アクチュエータを構成したものである。例えば、圧電アクチュエータ100aは、中央電極を兼用するフレーム13を曲げ変形の中立面として、その両側に互いに反対の方向に伸縮する積層圧電体4a,4bが貼り合わされて構成される。フレーム13には、ステンレス鋼などの金属板が使用される。
積層圧電体4aは、表面電極層11と、層状の圧電素子#1〜#9とそれを挟む形で内部電極層(主電極)IE1〜IE8を有しており、9層の圧電素子層から構成される。圧電素子#1等には、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が使用され、その厚みは28μm程度である。各電極層の厚みは、4μm程度である。
積層圧電体4bは、表面電極層12と、層状の圧電素子#10〜#18とそれを挟む形で内部電極層(主電極)IE9〜IE16を有しており、こちらも9層の圧電素子層から構成される。圧電素子#1等には、同様にして、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が使用され、その厚みは28μm程度である。各電極層の厚みも、4μm程度である。なお、圧電アクチュエータ100bも同様な構造を採るが、その説明は省略する。
図3は、圧電アクチュエータ100a等の内部電極層IE1〜IE16の内部結線例を示す断面図である。
図3に示す圧電アクチュエータ100aの内部電極層IE1〜IE16は、バイアホールや、アクチュエータ側面部を使用するなどの方法により、一層おきに接続され、それぞれの圧電素子#1〜#18が電気的に並列に接続される。例えば、積層圧電体4aの内部電極層IE1,IE3,IE5,IE7は、その内部で接続されて中央電極を構成するフレーム13に接続される。積層圧電体4aの内部電極層IE2,IE4,IE6,IE8は、その内部で接続されて表面電極層11に接続される。
また、積層圧電体4bの内部電極層IE10,IE12,IE14,IE16は、その内部で接続されてフレーム13に接続される。積層圧電体4bの内部電極層IE9,IE11,IE13,IE15は、その内部で接続されて表面電極層12に接続される。下部の表面電極層12には、引き出し線L1が接続され、中央電極を構成するフレーム13には、引き出し線L2が接続される。上下の表面電極層11,12は、短絡線Loで短絡して使用される。圧電アクチュエータ100aを駆動する場合、引き出し線L1,L2には、アクチュエータ駆動回路等が接続され、振動制御電圧Vaを供給するようになされる。
この積層圧電体4a内の圧電素子#1〜#9や積層圧電体4b内の圧電素子#10〜#18等は、振動制御電圧Vaが印加されると、同一方向に変形し、積層圧電体4aと積層圧電体4bは、逆方向に変形することにより、圧電アクチュエータ100aが曲げ変形するようになされる。なお、圧電アクチュエータ100bも同様な接続方法を採るが、その説明は省略する。このような積層構造によると、圧電アクチュエータ100a等に印加する電圧を低くすることができ、制御回路や電源回路の簡素化及び小型化が可能になる。また、積層型の圧電アクチュエータ100a等は、単層型圧電アクチュエータに比べて低電圧駆動できるという特徴がある。
図4は、第1の振動伝達構造101に係る制御系の構成例を示すブロック図である。
この例では、図1に示した振動伝達構造101の入力手段24にタッチパネル等の入力手段24を応用して、圧電アクチュエータ100a,100bを駆動制御するようになされる。
図4に示す振動伝達構造101に係る制御系は、制御装置15、操作パネル18、表示手段29、記憶手段35及びアクチュエータ駆動回路37を有している。振動伝達構造101を成す圧電アクチュエータ100a,100bには、アクチュエータ駆動回路37が接続される。アクチュエータ駆動回路37は、波形コントロール部を構成し、圧電アクチュエータ100a,100bを駆動するための振動制御電圧Vaを生成するようになされる。
アクチュエータ駆動回路37には記憶手段35が接続される。記憶手段35は波形ライブラリーを構成し、触覚提示用の振動波形パターンを作成するための素材波形パターンを成す基本的な波形パターンデータDP(Wx)が格納される。波形パターンデータDP(Wx)には、正弦波W1,矩形波W2及び複合波W3等に係る各々のデータが含まれる。
アクチュエータ駆動回路37には制御装置15が接続される。制御装置15には表示手段29が接続され、ユーザに入力操作を促すボタンやアイコンなどの画像情報を表示する。画像情報は制御装置15から供給される表示データD2に基づいて表示される。表示手段29には液晶表示装置(LCD)や平面表示素子が使用される。
制御装置15には表示手段29の他に操作パネル18が接続され、振動合成波形パターンを設定する際に操作される。操作パネル18は、プログラムポートを構成する。この例で、素材波形パターンの波形種類Wxとし、周波数をfxとし、振幅をAxとし、反復回数W3をNxとし、極性を+又は−としたとき、これらを操作パネル18から制御装置15に指定して、素材波形パターンを組み合わせた振動合成波形パターンを設定するように操作される。
制御装置15は、入力手段24からの位置検出信号S1及び上述の操作パネル18からの操作データD31に基づいてアクチュエータ駆動回路37及び表示手段29の入出力を制御するようになされる。例えば、制御装置15は、入力手段24上で、ユーザが入力操作のために接触する押下点の座標値に応じて波形指定コマンドDcを生成するようになされる。
この例では、ボタンやアイコンなどの位置関係と、入力手段24上でユーザが入力のために接触する点(入力座標)とは、制御装置15内で予め関連付けられており、制御装置15では、ユーザが操作を行なうボタンやアイコンに対応した波形指定コマンドDcを生成するようになされる。波形指定コマンドDcとは、振動波形パターン作成指示用のコマンドをいう。波形指定コマンドDcは、制御装置15からアクチュエータ駆動回路37に出力(発行)され、振動伝達構造101における入力操作面に対して始めは、縮む方向に振動を与え、次に、当該入力操作面に対して延びる方向に振動を与えるように圧電アクチュエータ100a,100bを制御するような内容である。
この例で振動制御電圧Vaに関して、直流電圧(DC)でアクチュエータ駆動制御をする場合は、圧電アクチュエータ100a等に加えるDC電圧の大きさを制御して、フレーム13に加わる張力を制御するようになされる。交流電圧(AC)でアクチュエータ駆動制御をする場合は、圧電アクチュエータ100a等に加えるAC電圧の周波数(振動数)やその振動(反復)回数などを制御して、フレーム13に加わる張力を制御するようになされる。
図5A〜Cは、記憶手段(波形ライブラリー)35内の素材波形パターン例を示す波形図である。図5A〜Cにおいて、いずれも縦軸は振幅Axであり、横軸は、時間tである。図5Aに示す素材波形パターン例は、素材波形とも言うべき基本的な正弦波W1である。この正弦波W1に係る波形パターンデータDP(W1)が記憶手段35に格納されている。
図5Bに示す素材波形パターン例は、矩形波W2である。この矩形波W2に係る波形パターンデータDP(W2)が記憶手段35に格納されている。図5Cに示す素材波形パターン例は、複合波W3である。この複合波W3に係る波形パターンデータDP(W3)が記憶手段35に格納されている。図4に示したアクチュエータ駆動回路37は、制御装置15から波形指定コマンドDcを受信し、この波形指定コマンドDcに基づいて、波形ライブラリーから波形パターンデータDP(Wx)を読み出して、さまざまな振動制御電圧Va(駆動電圧波形)を生成するようになされる。
図6A及びBは、波形指定コマンド例及び振動波形パターン例を示す図である。
図6Aに示す波形指定コマンド例によれば、波形の種類別に、その振幅Ax[Vpp]、周波数(振動数)fx[Hz]、振動(反復)回数Nx[回]、極性+,−を指定するようになされる。これらの指定は、操作パネル18を使用して制御装置15に設定される。
この例では、振動波形パターンの波形種類が正弦波W1、周波数fxが200Hz(周期は5msec)、振幅Axが18Vpp(±9V)、振動回数Nxが1回、極性が+の場合のコマンドを示している。これによって、実際にアクチュエータ駆動回路37で生成される振動制御電圧Vaは、図6Bに示す振動波形パターンW1となる。
図6Bに示す振動波形パターンW1は、波形種類が正弦波W1で、周波数fxが200Hz(周期は5msec)で、振幅Axが18Vpp(±9V)で、振動回数Nxが1回で、極性が+である。このような振動波形パターンW1の振動制御電圧Vaを第1の振動伝達機構101の圧電アクチュエータ100a及び100bに印加するようになされる。
図7A及びBは、振動合成波形パターン及びその指示例を示す図である。図7Aに示す振動合成波形パターンWxは、波形種類が正弦波W1で、周波数fxが100Hzで、振幅Axが9Vpp(±4.5V)で、振動回数Nxが3回で、極性が+の素材波形パターン(W1×3)と、波形種類が正弦波W1で、周波数fxが200Hzで、振幅Axが18Vpp(±9V)で、振動回数Nxが1回で、極性が+の素材波形パターン(W1×1)と、波形種類が複合波W3で、周波数fxが200Hzで、振幅Axが18Vpp(±9V)で、振動回数Nxが1回で、極性が+の素材波形パターン(W3×1)を合成したものである。
これを操作パネル18のプログラムポート機能を使用して制御装置15に設定する場合に、まず、図7Bに示すステップ(a)でスタートすると、ステップ(b)で、波形種類が正弦波W1、fxが100Hz、Axが9Vpp、Nxが3回、極性が+の場合が指定され、ステップ(c)で、波形種類が正弦波W1、fxが200Hz、Axが18Vpp、Nxが1回、極性が+の場合が指定され、ステップ(d)で、波形種類が正弦波W3、fxが200Hz、Axが18Vpp、Nxが1回、極性が+の場合が各々指定される。
このような波形指定コマンドDcを制御装置15からアクチュエータ駆動回路37に設定すると、図4に示したアクチュエータ駆動回路37では、制御装置15から波形指定コマンドDcを受信し、この波形指定コマンドDcに基づいて、波形ライブラリーから、波形種類が正弦波W1で、周波数fxが100Hzで、振幅Axが9Vpp(±4.5V)で、振動回数Nxが1回で、極性が+となる素材波形パターンに係る波形パターンデータDP(W1)を3回読み出す。
更に、波形種類が正弦波W1で、周波数fxが200Hzで、振幅Axが18Vpp(±9V)で、振動回数Nxが1回で、極性が+の素材波形パターンに係る波形パターンデータDP(W1)を1回読み出し、更にまた、波形種類が複合波W3で、周波数fxが200Hzで、振幅Axが18Vpp(±9V)で、振動回数Nxが1回で、極性が+の素材波形パターンに係る波形パターンデータDP(W3)を1回読み出す。
そして、これらの波形パターンデータDP(W1×3、W1×1,W3×1)を合成して振動波形パターンWxを作成する。この振動波形パターンWxに係る振動制御電圧Va(駆動電圧波形)を生成するようになされる。このような振動波形パターンWxの振動制御電圧Vaを第1の振動伝達機構101の圧電アクチュエータ100a及び100bに印加するようになされる。
続いて、第1の振動伝達構造101における動作例を説明する。図8Aは、第1の振動伝達例を示す簡易回路図、図8Bは、図8Aに示した振動伝達構造例におけるX1−X1矢視断面図である。
図8Aに示す第1の振動伝達例では、圧電アクチュエータ100aの積層圧電体4aの図示しない上部の表面電極層と、その積層圧電体4bの図示しない下部の表面電極層とは、短絡線Lo1で短絡される。この短絡線Lo1には、引き出し線L11が接続される。引き出し線L11はアクチュエータ駆動回路37に接続される。また、圧電アクチュエータ100bの積層圧電体4aの図示しない上部の表面電極層と、その積層圧電体4bの図示しない下部の表面電極層とは、短絡線Lo2で短絡される。この短絡線Lo2には、引き出し線L12が接続される。
引き出し線L12は引き出し線L11に接続されてアクチュエータ駆動回路37の例えば、−端子に接続される。この例で、中央電極を構成するフレーム13には、引き出し線L2が接続され、アクチュエータ駆動回路37の例えば、+端子に接続される。アクチュエータ駆動回路37は、圧電アクチュエータ100a及び100bを駆動する場合、引き出し線L11,L12及びL2を通じて振動制御電圧Vaを供給するようになされる。
第1の振動伝達例によれば、制御装置15は、入力手段24から得られる位置検出信号S1に基づいてアクチュエータ駆動回路37を制御する。制御装置15内には、図示しないアナログ・デジタル(A/D)変換器が設けられ、位置検出信号S1をA/D変換してデジタルの位置検出データD1を出力するようになされる。位置検出データD1は、制御装置15内の図示しないCPU等に出力される。アクチュエータ駆動回路37は、制御装置15から供給される波形指定コマンドDcに基づいて入力手段24のフィルム状の入力操作面の張力を制御するようになされる。
図8Aに示す圧電アクチュエータ100a,100bは、その分極の方向と、振動制御電圧Vaが印加される方向とが同じ方向である場合と、逆の方向である場合とで歪が生じる方向が異なる(伸びる方向と縮む方向)という性質を持っている。図中、積層圧電体4a,4b内の矢印は、圧電アクチュエータ100a,100bの分極方向を示している。
例えば、圧電アクチュエータ100a,100bは、その分極の方向と印加する振動制御電圧Vaの方向とが同じ方向である場合は伸びる方向に変位する。また、圧電アクチュエータ100a,100bは、その分極の方向と、印加する振動制御電圧Vaの方向とが逆の方向である場合は縮む方向に変位する。このように、アクチュエータ駆動回路37は、図8Bに示すフレーム13を左右に振動して、入力手段24のフィルム状の入力操作面の張力を制御するようになされる。
図9Aは、第1の振動伝達構造に係る振動波形パターン例を示す波形図、図9Bは、その入力操作面の縮小例を示す上面図である。図9A及びBに示す振動伝達例では、図6Bに示したような正弦波の振動波形パターンW1に係る振動制御電圧Vaが、図8Aのように結線された圧電アクチュエータ100a,100bに印加される。すると、図9Aに示す振動波形パターンW1の前半部分では、図9Bに示すフィルム状の入力操作面を有するフレーム13が内側に凸状となるように変形し、入力操作面を縮小する。これにより、入力手段24のフィルム状の入力操作面を弛む方向に振動を伝達することができる。
図10Aは、振動波形パターン例を示す波形図、図10Bは、入力操作面の拡張例を示す上面図である。図10A及びBに示す振動伝達例では、同様にして、正弦波の振動波形パターンW1に係る振動制御電圧Vaの後半部分が、圧電アクチュエータ100a,100bに印加される。すると、電圧の方向が逆転し、図10Aに示すようにフレーム13は、外側に凸状となるような変形を生じ、フィルム状の入力操作面を拡張する。これにより、入力操作面を延ばす方向に振動を伝達することができる。このように、ユーザがフィルム状の入力操作面に触れた瞬間に、その入力操作面がたるみ、次の瞬間は、それが緊張する。この一連の動作により、ユーザに対して触覚を付与できるようになる。
このように、第1の実施例としての振動伝達構造によれば、フレーム13は開放面を有しており、当該開放面の反対側において、フィルム状の入力手段(振動部材)24の入力操作面を所定の張力を有して保持する。圧電アクチュエータ100a,100bは、入力操作面が構成されたフレーム13の左右に取り付けられ、各々の圧電アクチュエータ100a,100bの個々の積層圧電体4a,4bがフレーム13の内側及び外側に取り付けられる。これを前提にして、圧電アクチュエータ100a,100bは、入力手段24及びフレーム13によって構成されるフィルム状の入力操作面に振動を供給するようになされる。
従って、フィルム状の入力操作面の張力を圧電アクチュエータ100a,100bにより制御できるので、入力操作面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。特に、近年、急速に普及しつつある樹脂フィルム型のタッチパネルのような軟質部材の入力操作面を持つ入力手段(デバイス)24においても、ユーザに対して再現性良く触覚を提示できるようになる。
また、従来方式の振動伝達構造(特開2003−15814号公報)と比較して、薄型が図れるので、入力装置の大幅な小型化が可能となるばかりか、触覚の波形を任意に生成することができるので、多種多様な触覚情報をユーザに提示できるようになる。これにより、入力操作に対するアクナレッジやその他の触覚情報をユーザに提示可能な触覚機能付きの入出力装置に、当該振動伝達構造101を十分応用できるようになる。
図11は第2の実施例としての振動伝達構造例を示す斜視図である。この例で圧電アクチュエータ100a’,100b’は、フィルム状の入力操作面が構成されたフレーム13の左右に取り付けられ、個々の積層圧電体4aが共に内側に取り付けられる。積層圧電体4aが、いわゆるユニモルフ型の圧電アクチュエータ100a’,100b’の構造を成すものである。
図11に示す第2の振動伝達構造102は、携帯電話機や情報携帯端末装置等の筐体内部に構築可能な構造であって、圧電アクチュエータ100a’、100b’による振動を利用して触覚を提示できるようにした構造である。第2の振動伝達構造102では、フレーム(枠体)13と、フィルム状の振動部材の一例となる入力手段24と、圧電アクチュエータ100a’,100b’とが備えられる。フレーム13は、開放面を有し、かつ、当該開放面の反対側において入力手段24を所定の張力を有して保持するようになされる。例えば、フレーム13は、四角形状を有しており、その一辺は、長さがL[mm]で、幅がW[mm]で、深さ(高さ)がH[mm]程度を有している。フレーム13には第1の実施例で説明した部材が使用される。フィルム状の入力手段24には、タッチパネル等が使用される。
圧電アクチュエータ100a’,100b’には、多数の圧電素子を積層した積層圧電体が使用される。例えば、圧電アクチュエータ100a’は、フレーム13の内側に積層圧電体4aを接合した積層張合わせ構造を有している。圧電アクチュエータ100b’も同様にして構成される。この構造は、いわゆるユニモルフ型の圧電アクチュエータを構成する。この例でも、フレーム13がユニモルフ型の圧電アクチュエータ100a’,100b’の金属支持板又は金属シムを構成するようになる。
この例では、積層圧電体4aの両側に延びたフレーム13の弾性を利用するようになされる。このフレーム13の弾性を利用することで、圧電素子本体が伸縮すると、そのフレーム13を左右方向(水平方向)に振動できるようになる。つまり、通常のユニモルフ型の圧電アクチュエータと同様にして、通電により積層圧電体4aが凸状又は凹状に変形し、それに伴って入力操作面の張力が変化するようになる。第1の実施例と比較して、構造がより簡単になるが、同じ振動制御電圧Vaを印加した場合のフレーム13の変形は半分になる。
この例でも、積層圧電体4aの両側に延びたフレーム13が当該圧電アクチュエータ100a’,100b’の中央電極を成している。これは、中央電極を介して、積層圧電体4aに振動制御電圧Vaを供給するためである。積層圧電体4aは振動制御電圧Vaに基づいて振動する。この振動は、例えば、フレーム13上に張られたタッチパネル等の入力手段24に伝播するようになされる。この結果、入力手段24に触れている操作者の指等に触覚を提示できるようになる。圧電アクチュエータ100a’,100b’の中央電極を成すフレーム13には引き出し線L2が接続される。
このような構造を採るようにしたのは、第1の実施例と同様にして、樹脂フィルム型のタッチパネルのような軟質部材の入力操作面を持つ入力デバイスにおいて、ユーザに対して触覚を再現性良く提示できるようにするためである。なお、第1の実施例と同じ名称及び同じ符号のものは同じ機能を有するためその説明を省略する。
続いて、第2の振動伝達構造102における動作例を説明する。図12Aは、第2の振動伝達例を示す簡易回路図、図12Bは、図12Aに示した振動伝達構造例におけるX2−X2矢視断面図である。
図12Aに示す第2の振動伝達例では、圧電アクチュエータ100a’の積層圧電体4aの図示しない上部の表面電極層には引き出し線L11が接続される。引き出し線L11はアクチュエータ駆動回路37に接続される。また、圧電アクチュエータ100b’の積層圧電体4aの図示しない上部の表面電極層には引き出し線L12が接続される。引き出し線L12は引き出し線L11に接続されてアクチュエータ駆動回路37の例えば、−端子に接続される。
この例で、中央電極を構成するフレーム13には、引き出し線L2が接続され、アクチュエータ駆動回路37の例えば、+端子に接続される。アクチュエータ駆動回路37は、圧電アクチュエータ100a’及び100b’を駆動する場合、引き出し線L11,L12及びL2を通じて振動制御電圧Vaを供給するようになされる。
第2の振動伝達例によれば、制御装置15は、入力手段24から得られる位置検出信号S1に基づいてアクチュエータ駆動回路37を制御する。制御装置15は、位置検出信号S1をA/D変換してデジタルの位置検出データD1を図示しないCPU等に出力される。アクチュエータ駆動回路37は、CPUから供給される波形指定コマンドDcに基づいて入力手段24のフィルム状の入力操作面の張力を制御するようになされる。
図12Aにおいて、積層圧電体4a内の矢印は、圧電アクチュエータ100a’,100b’の分極方向を示している。例えば、圧電アクチュエータ100a’,100b’は、その分極の方向と印加する振動制御電圧Vaの方向とが同じ方向である場合は伸びる方向に変位する。また、圧電アクチュエータ100a’,100b’は、その分極の方向と、印加する振動制御電圧Vaの方向とが逆の方向である場合は縮む方向に変位する。
このように、第2の実施例としての振動伝達構造102によれば、アクチュエータ駆動回路37が、いわゆるユニモルフ型の圧電アクチュエータ100a’,100b’を介して、図12Bに示すフレーム13を左右に振動して、入力手段24のフィルム状の入力操作面の張力を制御するようになされる。
従って、フィルム状の入力操作面の張力を圧電アクチュエータ100a’,100b’により制御できるので、入力操作面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。第1の実施例と同様にして、樹脂フィルム型のタッチパネルのような軟質部材の入力操作面を持つ入力手段(デバイス)24においても、ユーザに対して再現性良く触覚を提示できるようになる。
また、第1の実施例と同様にして、触覚機能付きの入力装置等の薄型が図れるので、これを応用した電子機器の大幅な小型化が可能となるばかりか、触覚の波形を任意に生成することができるので、多種多様な触覚情報をユーザに提示できるようになる。これにより、第1の実施例と同様にして、触覚機能付きの入出力装置に、当該振動伝達構造102を十分応用できるようになる。
図13は第3の実施例としての振動伝達構造例を示す斜視図である。この例で圧電アクチュエータ100a”,100b”は、フィルム状の入力操作面が構成されたフレーム13の左右に取り付けられ、個々の積層圧電体4bが共に外側に取り付けられる。積層圧電体4bが、いわゆるユニモルフ型の圧電アクチュエータ100a”,100b”の構造を成すものである。
図13に示す第3の振動伝達構造103は、携帯電話機や情報携帯端末装置等の筐体内部に構築可能な構造であって、圧電アクチュエータ100a”、100b”による振動を利用して触覚を提示できるようにした構造である。振動伝達構造103では、フレーム(枠体)13と、フィルム状の振動部材の一例となる入力手段24と、圧電アクチュエータ100a”,100b”とが備えられる。フレーム13は、開放面を有し、かつ、当該開放面の反対側において入力手段24を所定の張力を有して保持するようになされる。例えば、フレーム13は、四角形状を有しており、その一辺は、長さがL[mm]で、幅がW[mm]で、深さ(高さ)がH[mm]程度を有している。フレーム13には第1の実施例で説明した部材が使用される。フィルム状の入力手段24には、タッチパネル等が使用される。
圧電アクチュエータ100a”,100b”には、多数の圧電素子を積層した積層圧電体が使用される。例えば、圧電アクチュエータ100a”は、フレーム13の外側に積層圧電体4bを接合した積層張合わせ構造を有している。圧電アクチュエータ100b”も同様にして構成される。この構造は、いわゆるユニモルフ型の圧電アクチュエータを構成する。この例でも、フレーム13がユニモルフ型の圧電アクチュエータ100a”,100b”の金属支持板又は金属シムを構成するようになる。
この例では、積層圧電体4bの両側に延びたフレーム13の弾性を利用するようになされる。このフレーム13の弾性を利用することで、圧電素子本体が伸縮すると、そのフレーム13を左右方向(水平方向)に振動できるようになる。つまり、通常のユニモルフ型の圧電アクチュエータと同様にして、通電により積層圧電体4bが凸状又は凹状に変形し、それに伴って入力操作面の張力が変化するようになる。第2の実施例と同様にして、構造がより簡単になるが、同じ振動制御電圧Vaを印加した場合のフレーム13の変形は半分になる。
この例でも、積層圧電体4bの両側に延びたフレーム13が当該圧電アクチュエータ100a”,100b”の中央電極を成している。これは、中央電極を介して、積層圧電体4bに振動制御電圧Vaを供給するためである。積層圧電体4bは振動制御電圧Vaに基づいて振動する。この振動は、例えば、フレーム13上に張られたタッチパネル等の入力手段24に伝播するようになされる。この結果、入力手段24に触れている操作者の指等に触覚を提示できるようになる。圧電アクチュエータ100a”,100b”の中央電極を成すフレーム13には引き出し線L2が接続される。
このような構造を採るようにしたのは、第1及び第2の実施例と同様にして、樹脂フィルム型のタッチパネルのような軟質部材の入力操作面を持つ入力デバイスにおいて、ユーザに対して触覚を再現性良く提示できるようにするためである。なお、第1及び第2の実施例と同じ名称及び同じ符号のものは同じ機能を有するためその説明を省略する。
続いて、第3の振動伝達構造103における動作例を説明する。図14Aは、第3の振動伝達例を示す簡易回路図、図14Bは、図14Aに示した振動伝達構造例におけるX3−X3矢視断面図である。
図14Aに示す第3の振動伝達例では、圧電アクチュエータ100a”の積層圧電体4bの図示しない上部の表面電極層には引き出し線L11が接続される。引き出し線L11はアクチュエータ駆動回路37に接続される。また、圧電アクチュエータ100b”の積層圧電体4bの図示しない上部の表面電極層には引き出し線L12が接続される。引き出し線L12は引き出し線L11に接続されてアクチュエータ駆動回路37の例えば、−端子に接続される。
この例で、中央電極を構成するフレーム13には、引き出し線L2が接続され、アクチュエータ駆動回路37の例えば、+端子に接続される。アクチュエータ駆動回路37は、圧電アクチュエータ100a”及び100b”を駆動する場合、引き出し線L11,L12及びL2を通じて振動制御電圧Vaを供給するようになされる。
第3の振動伝達例によれば、制御装置15は、入力手段24から得られる位置検出信号S1に基づいてアクチュエータ駆動回路37を制御する。制御装置15は、位置検出信号S1をA/D変換してデジタルの位置検出データD1を図示しないCPU等に出力される。アクチュエータ駆動回路37は、CPUから供給される波形指定コマンドDcに基づいて入力手段24のフィルム状の入力操作面の張力を制御するようになされる。
図14Aにおいて、積層圧電体4b内の矢印は、圧電アクチュエータ100a”,100b”の分極方向を示している。例えば、圧電アクチュエータ100a”,100b”は、その分極の方向と印加する振動制御電圧Vaの方向とが同じ方向である場合は伸びる方向に変位する。また、圧電アクチュエータ100a”,100b”は、その分極の方向と、印加する振動制御電圧Vaの方向とが逆の方向である場合は縮む方向に変位する。
このように、第3の実施例としての振動伝達構造103によれば、アクチュエータ駆動回路37が、いわゆるユニモルフ型の圧電アクチュエータ100a”,100b”を介して、図14Bに示すフレーム13を左右に振動して、入力手段24のフィルム状の入力操作面の張力を制御するようになされる。
従って、フィルム状の入力操作面の張力を圧電アクチュエータ100a”,100b”により制御できるので、入力操作面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。第1及び第2の実施例と同様にして、樹脂フィルム型のタッチパネルのような軟質部材の入力操作面を持つ入力手段(デバイス)24においても、ユーザに対して再現性良く触覚を提示できるようになる。
また、第1の実施例と同様にして、触覚機能付きの入力装置等の薄型が図れるので、これを応用した電子機器の大幅な小型化が可能となるばかりか、触覚の波形を任意に生成することができるので、多種多様な触覚情報をユーザに提示できるようになる。これにより、第1及び第2の実施例と同様にして、触覚機能付きの入出力装置に、当該振動伝達構造102を十分応用できるようになる。
図15は、第4の実施例としての振動伝達構造例を示す斜視図である。この例では、第1〜第3の実施例で説明したような、バイモルフ型やユニモルフ型のような曲げ変形をする圧電アクチュエータ100a,100b、100a’,100b’、100a”,100b”に代わって、フィルム状の入力操作面(鼓動面)を支持する枠体の一部が直動型の圧電アクチュエータ100c,100dから構成されるものである。第1〜第3の実施例で、圧電アクチュエータ100aや、100b、100a’、100b’、100a”、100b”等で生じるひずみは、フレーム13を利用した変位拡大機構(曲げ変形等)により、フィルム状の入力操作面の張力に変化を与えて、ユーザに触感を与えるようになされる。
この実施例では、曲げ変形タイプではなく、アクチュエータの長手方向において、直動的に伸縮変位をする変位拡大機構のアクチュエータを用いて、触覚提示に必要な変形量を得るようになされる。
図15は第4の実施例としての振動伝達構造例を示す斜視図である。図16A及びBは、振動伝達構造例(補足)を示す上面図及び一部破砕の正面図である。この例で圧電アクチュエータ100c,100dは、フィルム状の入力操作面が構成されたフレーム13の左右に取り付けられ、個々の積層圧電体4bが共に外側に取り付けられる。積層圧電体4bが、いわゆるユニモルフ型の圧電アクチュエータ100c,100dの構造を成すものである。
図15に示す第4の振動伝達構造104は、携帯電話機や情報携帯端末装置等の筐体内部に構築可能な構造であって、圧電アクチュエータ100c、100dによる振動を利用して触覚を提示できるようにした構造である。振動伝達構造104では、枠体の一部を成す上部フレーム13aと、下部フレーム13bと、フィルム状の振動部材の一例となる入力手段24と、直動型の圧電アクチュエータ100c,100dとが備えられる。入力手段24には、フィルム状のタッチパネルが使用される。フレーム13aは、例えば、圧電アクチュエータ100c、100dの図示しない一方の表面電極層に接合されて上部引出し電極を構成する。フレーム13bは、圧電アクチュエータ100c、100dの他方の表面電極層に接合されて下部引出し電極を構成する。
このようなフレーム13a、13b、圧電アクチュエータ100c及び100dから構成される枠体13’は、開放面を有し、かつ、当該開放面の反対側の反対側において入力手段24を所定の張力を有して保持するようになされる。入力手段24は圧電アクチュエータ100c及び100dの各々の上下端部に係合されて固定される。
枠体13’は、四角形状を有しており、その一辺は、長さがL[mm]で、幅がW[mm]で、深さ(高さ)がH[mm]程度を有している。図16Aにおいて、圧電アクチュエータ100cが四角形状の一辺を成し、圧電アクチュエータ100dがその対向辺を成し、また、フレーム13aが四角形状の他の一辺を成し、フレーム13bがその対向辺を成すような枠体13’が構成される。フレーム13a,13bには第1の実施例で説明したSUS等の部材が使用される。フィルム状の入力手段24には、タッチパネルが使用される。
圧電アクチュエータ100c,100dには、多数の圧電素子を長手方向に積層した直動型の積層圧電体が使用される。例えば、図16Bに示す圧電アクチュエータ100cは、フレーム13a,13bに挟まれる形態で直動型の積層圧電体を接合した棒状積層構造を有している。圧電アクチュエータ100dも同様にして構成される。図中、圧電アクチュエータ100cは、一部破砕で示している。直動型の圧電アクチュエータ100cの端部や図示しない対向する圧電アクチュエータ100dの端部等は、係合部5a及び係合部5cを介してフィルム状のタッチパネルに係合され固定される。直動型の圧電アクチュエータ100c,100dでは長手方向に積層された複数の圧電素子により変位を得るようになされる。
この例では、圧電アクチュエータ100c,100dの変位をフィルム状の入力操作面の緊張・弛緩にという作用に変換するようになされる。例えば、積層圧電素子本体が伸縮すると、入力手段24を長手方向(垂直方向)に振動できるようになる。つまり、通常のバイモルフ形やユニモルフ型等の圧電アクチュエータが短手方向で凹凸状に曲げ変形するのに対して、直動型の積層圧電体が長手方向で伸び縮み(弛緩)するように変形し、それに伴って入力操作面の張力が変化するようになる。
この例では、圧電アクチュエータ100c,100dの上下部に接合されたフレーム13a,13bが当該圧電アクチュエータ100c,100dの引出し電極を成している。これは、引出し電極を成すフレーム13a,13bを介して、左右の圧電アクチュエータ100c,100dに振動制御電圧Vaを供給するためである。直動型の圧電アクチュエータ100c,100dは、振動制御電圧Vaに基づいて振動する。
この振動は、圧電アクチュエータ100c,100dの上下端部に係合された(又はフレーム13a,13b上に張られた)タッチパネル等の入力手段24に伝播するようになされる。この結果、入力手段24に触れている操作者の指等に触覚を提示できるようになる。圧電アクチュエータ100c,100dの引出し電極を成すフレーム13aには引き出し線L21が接続され、フレーム13bには引き出し線L22が接続される。
このような構造を採るようにしたのは、第1〜第3の実施例と同様にして、樹脂フィルム型のタッチパネルのような軟質部材の入力操作面を持つ入力デバイスにおいて、ユーザに対して触覚を再現性良く提示できるようにするためである。なお、第1及び第3の実施例と同じ名称及び同じ符号のものは同じ機能を有するため、その説明を省略する。
続いて、第4の振動伝達構造104における動作例を説明する。図17は、第4の振動伝達例を示す簡易回路図である。
図17に示す第4の振動伝達例では、圧電アクチュエータ100c、100dの上部フレーム13aには引き出し線L21が接続される。引き出し線L21はアクチュエータ駆動回路37の+端子に接続される。また、圧電アクチュエータ100c、100dの下部フレーム13bには引き出し線L22が接続される。引き出し線L22はアクチュエータ駆動回路37の例えば、−端子に接続される。この例で、アクチュエータ駆動回路37は、圧電アクチュエータ100c及び100dを駆動する場合、引き出し線L21及びL22を通じて振動制御電圧Vaを供給するようになされる。
第4の振動伝達例によれば、制御装置15は、入力手段24から得られる位置検出信号S1に基づいてアクチュエータ駆動回路37を制御する。制御装置15は、位置検出信号S1をA/D変換してデジタルの位置検出データを図示しないCPU等に出力される。アクチュエータ駆動回路37は、CPUから供給される波形指定コマンドDcに基づいて入力手段24のフィルム状の入力操作面の張力を制御するようになされる。
図17において、圧電アクチュエータ100c,100d内の矢印は、圧電積層圧電素子の分極方向を示している。例えば、圧電アクチュエータ100c,100dは、その分極の方向と印加する振動制御電圧Vaの方向とが同じ方向である場合は伸びる方向に変位する。また、圧電アクチュエータ100c,100dは、その分極の方向と、印加する振動制御電圧Vaの方向とが逆の方向である場合は縮む方向に変位する。
図18Aは、第4の振動伝達構造に係る振動波形パターン例を示す波形図、図18Bは、その入力操作面の縮小例を示す上面図である。図18A及びBに示す振動伝達例では、図6Bに示したような正弦波の振動波形パターンW1に係る振動制御電圧Vaが、図17のように結線された圧電アクチュエータ100c,100dに印加される。すると、図18Aに示す振動波形パターンW1の前半部分では、圧電アクチュエータ100c,100dが図18Bに示す上部フレーム13a及び下部フレーム13bを外側に押し出すように変位し、フィルム状の入力操作面が上下から引っ張るように拡張される。これにより、入力手段24のフィルム状の入力操作面を張る方向に振動を伝達することができる。
図19Aは、振動波形パターン例を示す波形図、図19Bは、入力操作面の拡張例を示す上面図である。図19A及びBに示す振動伝達例では、同様にして、正弦波の振動波形パターンW1に係る振動制御電圧Vaの後半部分が、圧電アクチュエータ100c,100dに印加される。すると、電圧の方向が逆転し、圧電アクチュエータ100c,100dが図19Aに示す上部フレーム13a及び下部フレーム13bを内側に引き込むように変位し、フィルム状の入力操作面を上下から縮めるように収縮される。これにより、入力手段24のフィルム状の入力操作面を弛める方向に振動を伝達することができる。このように、ユーザがフィルム状の入力操作面に触れた瞬間に、その入力操作面がたるみ、次の瞬間は、それが緊張する。この一連の動作により、ユーザに対して触覚を付与できるようになる。
このように、第4の実施例としての振動伝達構造によれば、フレーム13a、13b、圧電アクチュエータ100c及び100dから成る枠体13’は開放面を有しており、当該開放面の反対側において、フィルム状の入力手段(振動部材)24の入力操作面を所定の張力を有して保持する。直動型の圧電アクチュエータ100c,100dは、入力操作面が構成された枠体13’のフレーム13a、13bに挟まれた状態で接合され、左右の圧電アクチュエータ100c,100dの積層圧電体が振動制御電圧Vaに基づいて駆動するようになされる。これを前提にして、圧電アクチュエータ100c,100dは、枠体13’に構成されたフィルム状の入力操作面に振動を供給するようになされる。
従って、フィルム状の入力操作面の張力を圧電アクチュエータ100c,100dにより制御できるので、入力操作面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。第1〜第3の実施例と同様にして、樹脂フィルム型のタッチパネルのような軟質部材の入力操作面を持つ入力手段(デバイス)24においても、ユーザに対して再現性良く触覚を提示できるようになる。
また、圧電アクチュエータ100c,100dの高さHを他の実施例と同様にして低くできるので、触覚機能付きの入力装置等の薄型が図れる。これを応用した電子機器の大幅な小型化が可能となるばかりか、触覚の波形を任意に生成することができるので、多種多様な触覚情報をユーザに提示できるようになる。これにより、第1〜第3の実施例と同様にして、触覚機能付きの入出力装置に、当該振動伝達構造104を十分応用できるようになる。
図20は、第5の実施例としての触覚入力機能付きの携帯電話機200の構成例を示す斜視図である。
この実施例では、第1〜4の実施例に係る振動伝達構造101、102、103又は104を備えると共に、フィルム状のタッチパネルの入力操作面において、その入力操作面の張力を圧電アクチュエータ100a,100bにより制御して、その入力操作面を振動し、その入力操作面における操作体の押下操作に対して触覚を提示できるようにすると共に、表示手段に表示されたボタンアイコン等の入力を確定できるようにしたものである。
図20に示す携帯電話機200は電子機器の一例であり、表示画面上の入力操作面を摺動接触操作される触覚機能付きの入出力装置90を有している。携帯電話機200は下部筐体10及び上部筐体20を備え、これらの筐体10及び20間は、回転レンジ機構51によって可動自在に係合されている。この回転レンジ機構51によれば、下部筐体10の操作面の一端に設けられた図示しない軸部と、下部筐体10の裏面の一端に設けられた図示しない軸受け部とが回転自在に係合され、上部筐体20は下部筐体10に対して角度±180°の回転自由度を有して面結合されている。
下部筐体10には、複数の押しボタンスイッチ52から成る操作パネル18が設けられる。押しボタンスイッチ52は、「0」〜「9」数字キー、「*」や「#」等の記号キー、「オン」や「オフ」等のフックボタン、メニューキー等から構成される。下部筐体10において、操作パネル面の下方には、通話用のマイクロフォン53が取り付けられ、送話器として機能するようになされる。
また、下部筐体10の下端部には、モジュール型のアンテナ16が取り付けられ、その上端内部側面には、大音響用のスピーカー36aが設けられ、着信メロディ等を放音するようになされる。下部筐体10には、バッテリーや回路基板17等が設けられ、下部筐体10の裏面にはカメラ34が取り付けられている。
上述の下部筐体10に対して、回転レンジ機構51によって可動自在に係合された上部筐体20には、その表面の上方に通話用のスピーカー36bが取り付けられ、受話器として機能するようになされる。上部筐体20のスピーカー取り付け面の下方には、触覚機能付き入出力装置90が設けられる。入出力装置90は、入力検出手段45及び表示手段29を有しており、表示画面上の入力操作面における操作者の指(操作体)等の押下操作に対して触覚を与えるものである。入力検出手段45には操作者の指の接触を検出して情報を入力するフィルム状の入力手段24が含まれている。表示手段29には、複数のボタンアイコン等の入力情報が表示される。
図21は、触覚機能付きの入出力装置90の構造例を示す斜視図である。図22A及びBは、入出力装置90の構造例を補足する上面図及びX5−X5矢視断面図である。
図21に示す入出力装置90は、携帯電話機200や、情報携帯端末装置等に装備されるものであり、フィルム−樹脂タッチパネル等の軟質部材の入力操作面に、操作者の指やスタイラスペン等を接触することにより情報を入力するように操作される。例えば、入出力装置90は、入力項目選択用の表示画面に表示された複数のアイコンの1つに接触して当該表示画面上で入力操作され、このような情報入力操作時に操作者の指(操作体)に触覚を提示するものである。
この例では、第1の振動伝達構造101が応用され、圧電アクチュエータ100a、100bにより、フィルム状の入力操作面を横方向(フィルム面と並行方向)にスライドさせる、または、フィルム状の入力操作面の縁に硬質材を密着させ、その部分を介してフィルムに振動を伝達する、あるいは、フィルムの張力を制御するようになされる。これは、入力操作に対するアクナレッジやその他の触覚情報をユーザに提示するためである。
図21において、入出力装置90は、上部筐体20、蓋体20b、表示手段29、4個の力検出手段55a〜55d及び第1の振動伝達構造101を有している。振動伝達構造101は、フレーム(枠体)13と、フィルム状の入力手段24と、圧電アクチュエータ100a,100bとが備えられる。フレーム13は、開放面を有し、かつ、当該開放面の反対側において入力手段24を所定の張力を有して保持するようになされる。例えば、フレーム13は、四角形状を有しており、その一辺は、長さがL[mm]で、幅がW[mm]で、深さ(高さ)がH[mm]程度を有している。フレーム13には、例えば、所定の厚みを有したステンレス(SUS)が使用される。
フィルム状の入力手段24には、タッチパネルが使用される。タッチパネルは、透明電極をマトリクス状に配置したフィルム状の静電容量シートを有しており、静電容量方式の入力デバイスを構成する。入力手段24は、ボタンアイコンの選択位置を検出するようになされる。この入力手段24から得られる入力情報には位置検出情報が含まれる。位置検出情報はボタンアイコン押下時の位置検出信号S1により得られ、制御系に出力される。
この例で、圧電アクチュエータ100a,100bは、フィルム状の入力操作面が構成されたフレーム13を縦て長に見たとき、その左右の縦辺に取り付けられ、その入力操作面に振動を供給するようになされる。フレーム13は、入力操作面に張力を与えるようになされる。このフレーム13に取り付けられる圧電アクチュエータ100a,100bは、フレーム13を変形させて入力操作面の張力を制御するようになされる。
圧電アクチュエータ100a,100bは、フレーム13の長手方向に取り付け可能な大きさを有している。圧電アクチュエータ100a,100bには、多数の圧電素子を積層した積層圧電体が使用される(図2及び3参照)。圧電アクチュエータ100aは、フレーム13の内側に積層圧電体4aを接合し、その外側に積層圧電体4bを接合した積層張合わせ構造を有している。圧電アクチュエータ100bも同様にして構成される。つまり、積層圧電体は、フレーム13の内側とその外側の両面に接合される(第1の振動伝達構造)。
この構造は、いわゆるバイモルフ型の圧電アクチュエータを構成する。フレーム13がバイモルフ型の圧電アクチュエータ100a,100bの金属支持板又は金属シムを構成するようになる。この例では、積層圧電体4a,4bの両側に延びたフレーム13の弾性を利用するようになされる。このフレーム13の弾性を利用することで、圧電素子本体が伸縮すると、そのフレーム13を左右方向(水平方向)に振動できるようになる。つまり、通常のバイモルフ型の圧電アクチュエータと同様にして、通電により積層圧電体4a、4bが凸状または凹状に変形し、それに伴って入力操作面の張力が変化するようになる。
この例では、積層圧電体4a,4bの両側に延びたフレーム13が当該圧電アクチュエータ100a,100bの電極(以下中央電極)を成している。これは、中央電極を介して、積層圧電体4a,4bに振動制御電圧Vaを供給するためである。積層圧電体4a,4bは振動制御電圧Vaに基づいて振動する。振動制御電圧Vaは、制御系から圧電アクチュエータ100a、100bに供給される。振動制御電圧Vaは、複数の振動波形パターンを合成して発生される。例えば、表示手段29に表示されたアイコンの1つに操作者が接触(タッチ)すると、圧電アクチュエータ100a及び100bに供給される。
この振動は、例えば、フレーム13上に張られた入力手段24のフィルムに伝播するようになされる。この結果、入力手段24に触れている操作者の指等に触覚を提示できるようになる。圧電アクチュエータ100a,100bの中央電極を成すフレーム13には引き出し線L2が接続される。圧電アクチュエータ100aには、引き出し線L11が接続され、圧電アクチュエータ100bには、引き出し線L12が接続される。
この例では、フレーム13の内側に包まれるようにして、表示手段29が設けられる。表示手段29は、例えば、裏蓋20bに設けられた4個の突起部60a,60b,60c(図示せず),60d上に載置される。表示手段29は、長さがL’で、幅がW’で高さがH’の大きさを有している。表示手段29には液晶表示装置が使用される。液晶表示装置には図示しないバックライトが備えられる。この例で、表示手段29を振動部材に加えてもよい。表示手段29は、フィルム状の入力手段24から得られる位置検出情報D1及び制御系から供給される表示信号Svに基づいてアイコンを表示するように動作する。
この例で、入力検出手段45は、フィルム状の入力手段24及び力検出手段55a〜55dを有して構成される。ここで、入力検出手段45の入力操作面の一方をX方向とし、当該X方向と直交する他方をY方向とし、X及びY方向と直交する方向をZ方向とする。
力検出手段55a〜55dは、例えば、蓋体20bの内側上面の四隅に設けられ、フィルム状の入力手段24に対する操作者の指の押圧力(Z方向への加圧力F)を検出して力検出情報を出力すると共に、当該押下位置に表示された入力情報を確定する。
この例でフレーム13の四隅には、折曲げ部61a〜61dが設けられる。折曲げ部61a〜61dは、フレーム13の一部を折曲げ加工したものである。折曲げ部61aは、力検出手段55aに当接されて押下するように操作される。力検出手段55aは、右下隅の入力量(Z方向の押圧力)として、例えば、当該アイコン選択時の力検出信号Sfaを検出する。
同様にして、折曲げ部61bは、力検出手段55bに当接して押下するように操作される。力検出手段55bは、右上隅の入力量(力)として、当該アイコン選択時の力検出信号Sfbを検出する。折曲げ部61cは、力検出手段55cに当接されて押下するように操作される。力検出手段55cは、左上隅の入力量(力)として、当該アイコン選択時の力検出信号Sfcを検出する。折曲げ部61dは、力検出手段55dに当接して各々押下するように操作される。力検出手段55dは、左下隅の入力量(力)として、当該アイコン選択時の力検出信号Sfdを各々検出する。これら4個の力検出手段55a〜55dは、並列に接続され、これら4つの力検出信号Sfa+Sfb+Sfc+Sfdを制御系に出力する。以下、この合算した信号を入力検出信号S2とする。入力検出信号S2は制御系に出力される。
上述のフィルム状の入力手段24、表示手段29及び圧電アクチュエータ付きのフレーム13は、上部筐体20に収納されて保護される。上部筐体20には蓋体20bが取り付けられる。上部筐体20は、厚さ0.3mm程度のステンレスのフレームから構成され、フィルム状の入力手段24を露出する窓部20aを有しており、上部筐体20内に設けられた入力検出手段45及び表示手段29を覆うようになされる。上部筐体20は、表示手段29、入力検出手段45及び圧電アクチュエータ付きのフレーム13と組み合わされて使用される。
表示手段29は、表示モジュール用の上部ガラス29a及び下部ガラス29bと、光学シート及び半導体集積回路基板29cを有して構成される。上部ガラス29a及び下部ガラス29bの間には液晶が封入される。上部ガラス29a及び下部ガラス29bには、厚み0.33mm程度の無アルカリ性のガラス板が使用される。表示手段29が平面表示装置の場合には、上部ガラス29a及び下部ガラス29bの間にEL層が設けられる。
この例では、上部筐体20と蓋体20bとで、表示手段29、4個の力検出手段55a〜55d及び振動伝達構造101を挟み込む構造を採るようになされる。例えば、図22Bに示すように振動伝達構造101が表示手段29を包み込むような構造を採り、更に、力検出手段55a〜55d上にフレーム13の折曲げ部61a〜61dが当接される。このような組み合わせの構造体を上部筐体20と蓋体20bとで挟み込むようになされる。上部筐体20の側面とフレーム13との間には、図22A及びBに示すような隙間Δdが保持される。隙間Δdはフレーム13の左右に設けられる。これにより、振動伝達構造101におけるフレーム13の振動スペースを確保できるようになる。
次に、触覚入力機能付きの携帯電話機200の内部構成例及び感触フィードバック入力方法について説明をする。図23は、触覚入力機能付き携帯電話機200の内部構成例を示すブロック図である。
図23に示す携帯電話機200は、下部筐体10の回路基板17に各機能のブロックを実装して構成される。なお、図20〜図22に示した各部及び手段と対応する部分は、同一符号で示している。携帯電話機200は、制御装置15、操作パネル18、受信部21、送信部22、アンテナ共用器23、入力検出手段45、表示手段29、電源ユニット33、カメラ34、記憶手段35、圧電アクチュエータ100a及び100bを有している。
図23に示す入力検出手段45は、図22では静電容量方式の入力デバイスを説明したが、カーソリングと選択の機能を区別できるものであれば何でも良く、例えば、抵抗膜方式、表面波弾性方式(SAW)、光方式、複数段方式タクトスイッチ等の入力デバイスであっても良く、好ましくは位置検出情報と力検出情報を制御装置15に与えられる構成の入力デバイスであれば良い。上述の入力検出手段45は操作者30の指30aを介して少なくとも位置検出信号S1および入力量(押圧力;加圧力F)となる入力検出信号S2が入力される。
制御装置15は制御系を構成し、フィルム状の入力手段24の入力操作面に対して始めは縮む方向に振動を与えた後に、当該入力操作面に対して延びる方向に振動を与えるように圧電アクチュエータ100a,100cを制御する。制御装置15は、画像処理部26、A/Dドライバ31、CPU32及び映像&音声処理部44を有している。A/Dドライバ31には、入力検出手段45からの位置検出信号S1および入力検出信号S2が供給される。
A/Dドライバ31ではカーソリングとアイコン選択の機能を区別するために位置検出信号S1および入力検出信号S2よりなるアナログ信号をデジタルデータに変換する。この他にA/Dドライバ31は、このデジタルデータを演算処理して、カーソリング入力かアイコン選択情報かを検出し、カーソリング入力かアイコン選択かを区別するフラグデータD3あるいは位置検出情報D1または入力検出情報D2をCPU32に供給するようになされる。これらの演算はCPU32内で実行してもよい。
A/Dドライバ31にはCPU32が接続される。CPU32はシステムプログラムに基づいて当該電話機全体を制御するようになされる。記憶手段35には当該電話器全体を制御するためのシステムプログラムデータが格納される。図示しないRAMはワークメモリとして使用される。CPU32は電源オンと共に、記憶手段35からシステムプログラムデータを読み出してRAMに展開し、当該システムを立ち上げて携帯電話機全体を制御するようになされる。
例えば、CPU32は、A/Dドライバ31からの位置検出情報D1、入力検出情報D2及びフラグデータD3(以下単に入力データともいう)を受けて所定の指令データ[D]を電源ユニット33や、カメラ34、記憶手段35、アクチュエータ駆動回路37、映像&音声処理部44等のデバイスに供給したり、受信部21からの受信データを取り込んだり、送信部2へ送信データを転送するように制御する。
この例で、CPU32は、フィルム状の入力手段24から得られる位置検出信号S1及び力検出手段55a〜55dから得られる入力検出信号S2に基づいて波形指定コマンドDcを発行し、波形指定コマンドDcに基づいてアクチュエータ駆動回路37を制御する。アクチュエータ駆動回路37は、波形指定コマンドDcに基づいて記憶手段35から波形パターンデータDPを読み出して圧電アクチュエータ100a及び100bに振動制御電圧Vaを供給する。
また、CPU32は、入力手段24上で、ユーザが入力操作のために接触する押下点の座標値に応じて波形指定コマンドDcを生成するようになされる。例えば、ボタンやアイコンなどの位置関係と、入力手段24上でユーザが入力のために接触する点(入力座標)とは、CPU32内で予め関連付けられており、CPU32では、ユーザが操作を行なうボタンやアイコンに対応した波形指定コマンドDcを生成するようになされる。波形指定コマンドDcは、振動波形パターンの作成を指示する指令データ[D]である。
CPU32は、波形指定コマンドDcをアクチュエータ駆動回路37に出力(発行)し、振動伝達構造101における入力操作面に対して始めは、縮む方向に振動を与え、その後、当該入力操作面に対して延びる方向に振動を与えるように圧電アクチュエータ100a,100bを制御する。この例で振動制御電圧Vaに関して、直流電圧(DC)でアクチュエータ駆動制御をする場合は、圧電アクチュエータ100a等に加えるDC電圧の大きさを制御して、フレーム13に加わる張力を制御するようになされる。交流電圧(AC)でアクチュエータ駆動制御をする場合は、圧電アクチュエータ100a等に加えるAC電圧の周波数(振動数)やその振動(反復)回数などを制御して、フレーム13に加わる張力を制御するようになされる。
この例で、CPU32は、入力検出手段45が押下判定閾値Fthを越える入力検出情報D2を検出したとき、触覚Aを起動し、その後、押下判定閾値Fthを下回る入力検出情報D2を検出したとき、触覚Bを起動するようにアクチュエータ駆動回路37を制御する。このようにすると、操作者の指30a等の”加圧力”に合わせた異なる振動パターンを発生させることができる。
この例で、CPU32は、入力検出手段45から得られる入力検出情報D2と予め設定された押下判定閾値Fthとを比較し、当該比較結果に基づいて圧電アクチュエータ100a及び100b等を振動制御するようにアクチュエータ駆動回路37を制御する。例えば、入力検出手段45の押下位置における入力操作面から伝播される触覚をA及びBとすると、触覚Aは、その押下位置における操作者の指30aの加圧力Fに応じた入力操作面を低周波数かつ小振幅の振動パターンから、高周波数かつ大振幅の振動パターンに変化させることによって得られる。また、触覚Bは、その押下位置における操作者の指30aの加圧力Fに応じた入力操作面を高周波数かつ大振幅の振動パターンから、低周波数かつ小振幅の振動パターンに変化させることよって得られる。
上述のCPU32には記憶手段35が接続される。記憶手段35は波形ライブラリーを構成し、触覚提示用の振動波形パターンを作成するための素材波形パターンを成す基本的な波形パターンデータDP(Wx)が格納される。波形パターンデータDP(Wx)には、正弦波W1,矩形波W2及び複合波W3等に係る各々のデータが含まれる。
記憶手段35には波形パターンデータDPの他に、入力項目選択用の表示画面を、例えば、3次元的に表示するための表示情報D4や、当該表示情報D4に対応したアイコンの選択位置及び振動モードに関する波形指定コマンドDc等が表示画面毎に記憶される。
波形指定コマンドDcには、表示手段29におけるアプリケーション(3次元的な表示や、各種表示内容)に同期した複数の異なった触覚を発生でき、その触覚を発生せしめる複数の具体的な振動波形、及び、アプリケーション毎の具体的な触覚発生モードを設定するアルゴリズムが含まれる。記憶手段35には、EEPROMや、ROM、RAM等が使用される。
表示手段29は、ユーザに入力操作を促すボタンやアイコンなどの画像情報を表示する。画像情報は制御装置15から供給される指令[D]に基づいて表示される。表示手段29には液晶表示装置(LCD)や平面表示素子が使用される。CPU32には表示手段29の他に操作パネル18が接続される。操作パネル18は、プログラムポートを構成する。この例で、操作パネル18は、CPU32に対して、素材波形パターンを組み合わせた振動合成波形パターンを設定するように操作される。
CPU32には、アクチュエータ駆動回路37が接続され、CPU32からの波形指定コマンドDcに基づいて振動制御電圧Vaを発生する。アクチュエータ駆動回路37は、圧電アクチュエータ100a,100bを駆動するための波形コントロール部を構成する。振動制御電圧Vaは、正弦波W1や、矩形波W2、複合波W3からなる出力波形を有している。アクチュエータ駆動回路37には2個の圧電アクチュエータ100a、100bが接続され、振動制御電圧Vaに基づいて振動するようになされる。
この例で、アクチュエータ駆動回路37は、各アプリケーションに対応する押下判定閾値Fthを記憶する。例えば、押下判定閾値Fthはトリガーパラメータとしてアクチュエータ駆動回路37に設けられたROM等に予め格納される。アクチュエータ駆動回路37は、CPU32の制御を受けて、入力検出情報D2を入力し、予め設定された押下判定閾値Fthと、入力検出情報D2から得られる加圧力Fとを比較し、Fth>Fの判定処理や、Fth≦F等の判定処理を実行する。
この例で、押下判定閾値Fth=100[gf]を設定すると、クラシックスイッチの触覚を得るための振動パターンに基づいて入力操作面を振動するようになされる。また、押下判定閾値Fth=20[gf]を設定すると、サイバースイッチの触覚を得るための振動パターンに基づいて入力操作面を振動するようになされる。
CPU32にはアクチュエータ駆動回路37の他に画像処理部26が接続され、ボタンアイコンを3次元的に表示するための表示情報D4を画像処理するようになされる。画像処理後の表示情報D4を表示手段29に供給するようになされる。この例で、CPU32は、表示画面中のボタンアイコンを奥行方向に遠近感を有して3次元的に表示するように表示手段29を表示制御する。
このように構成された入出力装置90は、例えば、入力項目選択用の表示画面に表示された複数のボタンアイコンの1つを押下(接触)して当該表示画面上でフィルム状の入力手段24をZ方向に押下すると触覚を伴って画面入力操作されるものである。操作者30は、指30aに振動を受けて触感として、ボタンアイコン毎の振動を感じる。
表示手段29の表示内容は操作者の目による視覚により、スピーカー36a、36b等からの放音は、操作者の耳による聴覚により各機能を判断するようになされる。上述のCPU32には操作パネル18が接続され、例えば、相手方の電話番号を手動入力する際に使用される。表示手段29には上述のアイコン選択画面の他に映像信号Svに基づいて着信映像を表示するようにしてもよい。
また、図23に示すアンテナ16は、アンテナ共用器23に接続され、着呼時、相手方からの無線電波を基地局等から受信する。アンテナ共用器23には受信部21が接続され、アンテナ16から導かれる受信データを受信して映像や音声等を復調処理し、復調後の映像及び音声データDinをCPU32等に出力するようになされる。受信部21には、CPU32を通じて映像&音声処理部44が接続され、デジタルの音声データをデジタル/アナログ変換して音声信号Soutを出力したり、デジタルの映像データをデジタル/アナログ変換して映像信号Svを出力するようになされる。
映像&音声処理部44には大音響用及び受話器を構成するスピーカー36a、36bが接続される。スピーカー36aは、着呼時、着信音や着信メロディ等を鳴動するようになされる。スピーカー36bは、音声信号Sinを入力して相手方の話声30d等を拡大するようになされる。この映像&音声処理部44にはスピーカー36a、36bの他に、送話器を構成するマイクロフォン53が接続され、操作者の声を集音して音声信号Soutを出力するようになされる。映像&音声処理部44は、発呼時、相手方へ送るためのアナログの音声信号Sinをアナログ/デジタル変換してデジタルの音声データを出力したり、アナログの映像信号Svをアナログ/デジタル変換してデジタルの映像データを出力するようになされる。
CPU32には受信部21の他に、送信部22が接続され、相手方へ送るための映像及び音声データDout等を変調処理し、変調後の送信データをアンテナ共用器23を通じアンテナ16に供給するようになされる。アンテナ16は、アンテナ共用器23から供給される無線電波を基地局等に向けて輻射するようになされる。上述のCPU32には送信部22の他に、カメラ34が接続され、被写体を撮影して、例えば、静止画情報や動作情報を送信部22を通じて相手方に送信するようになされる。電源ユニット33は、バッテリーを有しており、CPU3215、操作パネル18、受信部21、送信部22、入力検出手段45、圧電アクチュエータ100a及び100b、表示手段29、カメラ34及び記憶手段35にDC電源を供給するようになされる。
図24A及びBは、触覚A及びBに係る振動パターン例を示す波形図である。図24A及びBにおいて、いずれも横軸は、時間tである。縦軸は振動制御電圧Va等の電圧(振幅Ax)[V]である。この例では、ボタンアイコンにおいて、それを押し込む時は触覚Aを与え、それを離す時は触覚Bを与える場合を前提とする。
図24Aに示す第2の振動パターンPaは触覚Aを与える波形である。その触覚Aの駆動条件aは、ボタンアイコンが押し込まれたとき、押下判定閾値Fthと加圧力Fとの関係がFth<Fとなる場合であって、第1段階iで約0.1秒間、周波数fx=50Hz、振幅Ax=5μm、回数Nx=2回の振動パターンで振動する。以下[fx Ax Nx]=[50 5 2]と表記する。同様にして、第2段階iiでは、約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[100 10 2]の振動パターンで振動するようになされる。
図24Bに示す第2の振動パターンPbは触覚Bを与える波形である。その触覚Bの駆動条件bは、ボタンアイコンが押し込まれた後に、そのボタンアイコン29aが放されたとき、押下判定閾値Fthと加圧力Fとの関係がFth>Fとなる場合であって、第1段階iで約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[80 8 2]で振動し、同様にして、第2段階iiでは、約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[40 8 2]の振動パターンで振動する。このような振動パターンに基づいて入力操作面を振動すると、サイバースイッチ等の触覚を得ることができる。
図25A及びBは、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その1)を示す図である。図25Aにおいて、縦軸は加圧力Fであり、入力検出信号S2(二値化後は入力検出情報D2)から得られる。図25Bにおいて、縦軸は振動制御信号Sa等の電圧(振幅)である。図25A及びBにおいて、横軸はいずれも時間tである。
一般に、ボタンスイッチ操作等において、入力モーションピークが存在する。設計通りの押下速度(操作入力速度)である場合、その加圧力Fは30[gf]乃至240[gf]程度であることが知られている。図25Aに示す加圧力分布波形Iは、入力装置設計時に基準とした、Z方向への押下速度による加圧力Fを反映したものである。
この例で入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t11に第2の振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t21に第2の振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御する。
このようにすると、入力検出手段45が入力装置設計時に基準とした加圧力Fを検出し、CPU32等が押下判定閾値Fth<加圧力Fを検出したとき、触覚Aを起動することができ、押下判定閾値Fth>加圧力Fを検出したとき、触覚Bを起動することができる。なお、振動パターンPaと振動パターンPbとの間には、無振動の空白期間Tx=T1が設けられる。この空白期間Txは、Z方向への押圧速度に応じて可変するようになされる。
図26A及びBは、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その2)を示す図である。図26Aにおいて、縦軸は加圧力Fであり、入力検出信号S2(二値化後は入力検出情報D2)から得られる。図26Bにおいて、縦軸は振動制御信号Sa等の電圧(振幅)である。図26A及びBにおいて、横軸はいずれも時間tである。
図26Aに示す加圧力分布波形IIは、図25Aに示した基準押下速度よりも早くボタンアイコン等を押下した場合の加圧力Fを反映したものである。この例でも、図25Aと同様にして、入力検出手段45から得られる入力検出信号S2に対して予め押下判定閾値Fthが設定され、CPU32は、入力検出信号S2の立ち上がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t12に振動パターンPaを発生し、入力検出信号S2の立ち下がり波形が押下判定閾値Fthを横切る時刻t22に振動パターンPbを発生するようにアクチュエータ振動回路37を制御する。
このようにすると、入力検出手段45が基準押下速度よりも早くボタンアイコン等が押下された場合の加圧力Fを検出し、CPU32等が押下判定閾値Fth<加圧力Fを検出したとき、触覚Aを起動することができる。また、CPU32等が押下判定閾値Fth>加圧力Fを検出したとき、触覚Bを起動することができる。なお、振動パターンPaと振動パターンPbとの間には、無振動の空白期間Tx=T2(T2<T1)が設けられる。
このように、設計時の押下速度よりも早い押下速度である場合であっても、前半で触覚Aが伝わり、クリック感のある荷重に到達させることができ、その後半で、触覚Bが伝わり、クリック感のあるストロークに到達させることができる。この例で押下判定閾値Fth=100[gf]を設定すると、クラシックスイッチの触覚を得ることができる。
続いて、携帯電話機200における情報処理例について説明をする。図27は、第5の実施例に係る携帯電話機200における情報処理例を示すフローチャートである。
この例では、携帯電話機200において、第1〜4の実施例に係る振動伝達構造101〜104のいずれかを備えると共に、操作者の指30aで当該携帯電話機200の表示画面上の入力操作面を押下操作して情報を入力する場合を前提とする。携帯電話機200には、例えば、同一振動モード内において、操作者の指30a等による加圧力Fをパラメータにして波形を加工する機能(アルゴリズム)が備えられる。CPU32は、入力検出情報D2から加圧力Fを算出し、図25Aに示したような駆動条件a,bに対応して判別を行い、その判別結果で、同一の振動モード内において、いかなる種類の入力に対しても、入力動作中の動きに対応した触覚を発生できるようにした。
これらを情報処理条件にして、CPU32は、図27に示すフローチャートのステップG1で電源オンを待機する。例えば、CPU32は電源オン情報を検出してシステムを起動する。電源オン情報は通常、時計機能等が稼働し、スリーピング状態にある携帯電話機等の電源スイッチをオンされたときに発生する。
そして、ステップG2に移行してCPU32は、アイコン画面を表示するように表示手段29を制御する。例えば、CPU32は、表示手段29に表示データD4を供給して表示画面に入力情報を表示する。表示画面に表示された入力情報は、入力操作面を有した入力検出手段45を通じて目視可能になされる。そして、ステップG3に移行してCPU32は、ボタンアイコン入力モード又はその他の処理モードに基づいて制御を分岐する。ボタンアイコン入力モードとは、ボタンアイコン選択時に入力操作面上のアイコンボタンを押下する入力操作をいう。
ボタンアイコン入力モードが設定された場合、ボタンアイコンが押し込まれるので、ステップG4に移行してCPU32は入力検出情報D2に基づいて加圧力Fを算出する。このとき、力検出手段55a〜55dは、入力操作面における操作者の指30aの押下位置の加圧力Fを検出し、入力検出信号S2をA/Dドライバ31に出力する。A/Dドライバ31は入力検出信号S2をA/D変換し、そのA/D変換後の入力検出情報D2をCPU32に転送する。
そして、ステップG5に移行して、CPU32は加圧力Fと押下判定閾値Fthとを比較し、これらの関係がF>Fthとなるか否かを判別する。これらの関係がF>Fthとなる場合は、ステップG6に移行して触覚Aを起動する。触覚Aは、圧電アクチュエータ100a及び100bによって、操作者の指30aの加圧力Fに対応した振動パターンPaに基づいて入力操作面を振動することで得られる。
例えば、触覚Aは、図24Aに示した周波数fx、振幅Ax及び回数Nxに関して、第1段階iで約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[50 5 2]の振動パターンで振動し、第2段階iiでは、約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[100 10 2]の振動パターンで振動する。このようにすると、操作者の”加圧力”に合わせた異なる振動パターンを発生させることができる(駆動条件a)。
その後、ステップG7に移行してCPU32は更に加圧力Fを検出する。加圧力Fは、力検出手段55a〜55dによってボタンアイコン29aの押し込みに続いてボタンアイコン29aから離れる状態が検出される。このとき、力検出手段55a〜55dは、入力操作面における操作者の指30aの押下位置から離れるときの加圧力Fを検出し、入力検出信号S2をA/Dドライバ31に出力する。A/Dドライバ31は入力検出信号S2をA/D変換し、そのA/D変換後の入力検出情報D2をCPU32に転送する。
そして、ステップG8に移行してCPU32は、加圧力Fと押下判定閾値Fthとを比較し、これらの関係がF<Fthか否かを判別する。これらの関係がF<Fthとなる場合は、触覚Bを起動する。触覚Bは、圧電アクチュエータ100a及び100bによって、操作者の指30aの加圧力Fに対応した振動パターンPbに基づいて入力操作面を振動することで得られる。そのボタンアイコン29aが放された触覚Bは、例えば、図24Bに示した第1段階iで約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[80 8 2]の振動パターンで振動し、第2段階iiでは、約0.1秒間、[fx Ax Nx]=[40 8 2]の振動パターンで振動する。このようにすると、操作者の”加圧力”に合わせた異なる振動パターンを発生させることができる(駆動条件b)。
その後、ステップG10に移行して入力を確定する。このとき、CPU32は、入力操作面で当該押下位置に表示された入力情報を確定する。そして、ステップG12に移行する。なお、ステップG3で他の処理モードが選択された場合は、ステップG11に移行して他の処理モードを実行する。他の処理モードには、電話モードやメール作成、送信表示モード等が含まれる。電話モードには、相手方に電話を発信する操作が含まれる。ボタンアイコンは、電話モード選択時の文字入力項目が含まれる。他の処理モードを実行した後は、ステップG12に移行する。
ステップG12でCPU32は終了判断をする。例えば、電源オフ情報を検出して情報処理を終了する。電源オフ情報が検出されない場合は、ステップG2に戻って、メニュー等のアイコン画面を表示し、上述した処理を繰り返すようになされる。
このように、第5の実施例としての触覚機能付きの入出力装置90を応用した携帯電話機200によれば、本発明に係る振動伝達構造101、102、103又は104が応用される。これを前提にして、フィルム状の入力手段24の入力操作面の張力を圧電アクチュエータ100a,100bにより制御することができる。
従って、入力手段24の入力操作面を縮む方向及び延びる方向に任意に振動させることができる。これにより、入力操作面の材質がガラス等の固体からフィルム等の軟質部材に代わった場合でも、入力手段24によって検出された操作者の指30a等に再現性良く触覚を提示できるようになる。
また、従来方式の振動伝達構造(特開2003−15814号公報)と比較して、携帯電話機や情報携帯端末装置の薄型が図れるばかりか、触覚の波形を任意に生成することができるので、多種多様な触覚情報をユーザに提示できるようになる。従って、入力操作に対するアクナレッジやその他の触覚情報等をユーザに提示可能な触覚入力機能付きの携帯電話機を提供できるようになる。
この発明は予め準備された入力項目選択用の表示画面の中からアイコンを選択して情報を入力するとき、操作体に触覚提示をする情報処理装置や、携帯電話機、情報携帯端末装置等に適用して極めて好適である。
第1の実施例としての振動伝達構造例を示す斜視図である。 多層バイモルフ型の圧電アクチュエータ100a等の構造例を示す断面図である。 圧電アクチュエータ100a等の内部電極層IE1〜IE16の内部結線例を示す断面図である。 第1の振動伝達構造101に係る制御系の構成例を示すブロック図である。 (A)〜(C)は、記憶手段(波形ライブラリー)35内の素材波形パターン例を示す波形図である。 (A)及び(B)は、波形指定コマンド例及び振動波形パターン例を示す図である。 (A)及び(B)は、振動合成波形パターン及びその指示例を示す図である。 (A)は、第1の振動伝達例を示す簡易回路図、(B)は、図8Aに示した振動伝達構造例におけるX1−X1矢視断面図である。 (A)は、第1の振動伝達構造に係る振動波形パターン例、(B)は、入力操作面の縮小例を示す図である。 (A)は、振動波形パターン例、(B)は、入力操作面の拡張例を示す図である。 第2の実施例としての振動伝達構造例を示す斜視図である。 (A)は、第2の振動伝達例を示す簡易回路図、(B)は、図12Aに示した振動伝達構造例におけるX2−X2矢視断面図である。 第3の実施例としての振動伝達構造例を示す斜視図である。 (A)は、第3の振動伝達例を示す簡易回路図、(B)は、図14Aに示した振動伝達構造例におけるX3−X3矢視断面図である。 第4の実施例としての振動伝達構造例を示す斜視図である。 (A)及び(B)は、振動伝達構造例(補足)を示す上面図及び一部破砕の正面図である。 第4の振動伝達例を示す簡易回路図である。 (A)は、第4の振動伝達構造に係る振動波形パターン例、(B)は、入力操作面の縮小例を示す図である。 (A)は、振動波形パターン例を示す波形図、(B)は、入力操作面の拡張例を示す上面図である。 第5の実施例としての触覚入力機能付きの携帯電話機200の構成例を示す斜視図である。 触覚機能付きの入出力装置90の構造例を示す斜視図である。 (A)及び(B)は、入出力装置90の構造例を補足する上面図及びX5−X5矢視断面図である。 触覚入力機能付き携帯電話機200の内部構成例を示すブロック図である。 (A)及び(B)は、触覚A及びBに係る振動パターン例を示す波形図である。 (A)及び(B)は、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その1)を示す図である。 (A)及び(B)は、加圧力Fと振動パターンとの関係例(その2)を示す図である。 第5の実施例に係る携帯電話機200における情報処理例を示すフローチャートである。
符号の説明
4a,4b・・・積層圧電体、5a,5b・・・係合部、10・・・下部筐体、11,12・・・表面電極層、13・・・フレーム(枠体)、15・・・制御装置、18・・・操作パネル、20・・・上部筐体、21・・・受信部、22・・・送信部、24・・・入力手段、29・・・表示手段、32・・・CPU(制御装置)、35・・・記憶手段、37・・・アクチュエータ駆動回路、45・・・入力検出手段、51・・・回転レンジ機構、90・・・触覚機能付きの入出力装置、100a〜100d・・・圧電アクチュエータ(圧電体)、200・・・携帯電話機(電子機器)

Claims (17)

  1. 軟質材料で構成され、伸縮可能なフィルム状の振動部材と、
    弾性を備え、開放面を有するように構成され開放面の反対側において前記振動部材を所定の張力を有して保持する枠体と、
    枠体の内側、外側又は該内側面と該外側面両方に取り付けられており、前記振動部材及び前記枠体によって構成される鼓動面に振動を供給する圧電体と、
    前記鼓動面に対して前記振動部材が縮む方向および延びる方向に振動を与えるように前記圧電体を制御する制御装置と
    を備える振動伝達構造。
  2. 前記鼓動面が構成された枠体の前記内側面と前記外側面の両方に圧電体を取り付けることにより、前記圧電体がバイモルフ型の圧電アクチュエータの構造を成すことを特徴とする請求項1に記載の振動伝達構造。
  3. 前記鼓動面が構成された枠体の前記内側又は前記外側の一方に圧電体を取り付けることにより、前記圧電体がユニモルフ型の圧電アクチュエータの構造を成すことを特徴とする請求項1に記載の振動伝達構造。
  4. 前記圧電体には、多数の圧電素子を積層した積層型の圧電アクチュエータが使用されることを特徴とする請求項1に記載の振動伝達構造。
  5. 前記鼓動面を支持する枠体の一部が直動型の圧電アクチュエータから構成されることを特徴とする請求項1に記載の振動伝達構造。
  6. 情報入力操作時に操作体に触覚を提示する触覚機能付きの入出力装置であって、
    軟質材料を用いて伸縮可能なフィルム状に形成され、前記操作体の接触を検出して情報を入力する入力手段と、
    弾性を備え、開放面を有するように構成され開放面の反対側において前記入力手段を所定の張力を有して保持する枠体と、
    枠体の内側、外側又は該内側面と該外側面両方に取り付けられており、前記入力手段及び前記枠体によって構成される鼓動面に振動を供給する圧電体と、
    前記鼓動面に対して縮む方向および延びる方向に振動を与えるように前記圧電体を制御する制御装置と
    を備える触覚機能付きの入出力装置。
  7. 前記鼓動面が構成された枠体の前記内側面と前記外側面の両方に圧電体を取り付けることにより、前記圧電体がバイモルフ型の圧電アクチュエータの構造を成すことを特徴とする請求項 に記載の触覚機能付きの入出力装置。
  8. 前記鼓動面が構成された枠体の前記内側又は前記外側の一方に圧電体を取り付けることにより、前記圧電体がユニモルフ型の圧電アクチュエータの構造を成すことを特徴とする請求項に記載の触覚機能付きの入出力装置。
  9. 前記圧電体には、多数の圧電素子を積層した積層型の圧電アクチュエータが使用されることを特徴とする請求項に記載の触覚機能付きの入出力装置。
  10. 前記入力手段には、フィルム状のタッチパネルが使用されることを特徴とする請求項に記載の触覚機能付きの入出力装置。
  11. 前記鼓動面を支持する枠体の一部が直動型の圧電アクチュエータから構成されることを特徴とする請求項に記載の触覚機能付きの入出力装置。
  12. 情報入力操作時に操作体に触覚を提示する触覚機能付きの入出力装置を備えた電子機器であって、
    軟質材料を用いて伸縮可能なフィルム状に形成され、前記操作体の接触を検出して情報を入力する入力手段と、
    弾性を備え、開放面を有するように構成され開放面の反対側において前記入力手段を所定の張力を有して保持する枠体と、
    枠体の内側、外側又は該内側面と該外側面両方に取り付けられており、前記入力手段及び前記枠体によって構成される鼓動面に振動を供給する圧電体と、
    前記鼓動面に対して縮む方向および延びる方向に振動を与えるように前記圧電体を制御する制御装置と
    を備える電子機器。
  13. 前記鼓動面が構成された枠体の前記内側面と前記外側面の両方に圧電体を取り付けることにより、前記圧電体
    がバイモルフ型の圧電アクチュエータの構造を成すことを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
  14. 前記鼓動面が構成された枠体の前記内側又は前記外側の一方に圧電体を取り付けることにより、前記圧電体がユニモルフ型の圧電アクチュエータの構造を成すことを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
  15. 前記圧電体には、多数の圧電素子を積層した積層型の圧電アクチュエータが使用されることを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
  16. 前記入力手段には、フィルム状のタッチパネルが使用されることを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
  17. 前記鼓動面を支持する枠体の一部が直動型の圧電アクチュエータから構成されることを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
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