JP4616184B2 - 液体状態検知センサ - Google Patents
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Description
この尿素水溶液は、窒素酸化物(NOx)を効果的に分解させるため、尿素水溶液の濃度(尿素水溶液中に含まれる尿素の濃度)が適正な範囲に保たれることを必要としている。
一方、支持部は、この識別装置の上端部に位置し、尿素水溶液タンクの開口部と取付け可能な取付け部と、その上方に位置する回路基板とを有し、取付け部の下方に位置する濃度識別センサ部を筒状管部材で支持している。この支持部のうち、回路基板は、濃度検知回路を構成し、蓋部材によって覆われている。また、この回路基板は、識別装置のうち、配線により濃度識別センサ部の濃度検知部及び液温検知部と電気的に接続されている。この特許文献1に係る識別装置では、一端側で回路基板と電気的に接続された配線は、その一部を機械的に保持、拘束しないまま、支持部の筒状部材の内側を通して、他端側で濃度検知部及び液温検知部の所定部位に電気的に接続されている。
このため、繰り返し応力による疲労によって経時的に、あるいは衝撃力により瞬間的に、機械的接続部分に亀裂や破断が生じる。
これにより、液体状態検知センサのうち、センサ素子からの出力にノイズが生じたり、
極端な場合には断線して適切にセンサを使用できなくなる虞がある。
このため、このセンサでは、振動や衝撃が加わっても、少なくとも導電経路部材のうち被保持部よりも下方の部分の自重、振動や衝撃によって生じる繰り返し応力や衝撃力などの荷重が、配線基板とリード線との機械的接続部分に加わることを防止できる。従って、機械的接続部分に亀裂や破断が生じることが防止され、適切にセンサを使用し続けることができる。
導電経路部材のうち被保持部よりも下方の下方部の自重が大きいほど、上述のようにすることによる、導電経路部材と配線基板との機械的接続部分における損傷抑制の効果が高くなる。本発明では、導電経路部材にケーブルを用いているので、この点でも特に好ましい。
しかも、本発明の液体状態検知センサは、固定保持部を、包囲管の上端よりも上方に配置している。液体状態検知センサに固定保持部を設けるに当たり、包囲管内の適切な位置に固定保持部を設けることも可能であるが、包囲管の加工や導電経路部材の挿通などの組立が面倒となる虞がある。これに対し、包囲管の上端よりも上方に固定保持部を設ける構成とすることで、固定保持部の構造に自由度が高く、組立も容易に出来る。
また、導電経路部材としては、駆動制御回路とセンサ素子との間を電気的に導通し、かつ配線基板に機械的に接続しうる部材であれば良いが、例えば、撚り線をポリエチレン等の樹脂で被覆した被膜線、エナメル線などのリード線のほか、複数のリード線を1つのケーブルとしてまとめた多芯ケーブル、芯線と同軸に配置した編組を有する同軸ケーブル等を挙げることができる。
さらに、配線基板と導電経路部材との機械的接続としては、例えば、リード線の芯線を配線基板にハンダ付けにより接続する方法が挙げられる。また、配線基板とリード線とを端子部材を介して接続する方法も挙げられる。
これにより、この液体状態検知センサを自動車等に搭載した場合において、この液体状態検知センサに振動や衝撃が加わったときでも、固定保持部で導電経路部材を確実に保持できる。このため、配線基板と導電経路部材とのハンダ付け等の機械的接続の部分における亀裂等の不具合発生を確実に防止することができる。
なお、固定保持部は、導電経路部材のうち被保持部よりも下方に位置する部分の自重の20倍以上の引き抜き強度を有することが、保持力を高める観点から好ましい。
従って、外部からの振動により、この包囲管内で導電経路部材がその径方向に振れることがあっても、その振動は包囲管で制限されるため、導電経路部材のうち、被保持部、さらには、配線基板と機械的に接続された部分への、このような振動の影響を抑制することができる。
このような自動車の排気ガス浄化装置にこの液体状態検知センサを用いた場合、自動車の動き等に起因して、特に上下方向の振動や衝撃による外力が加わった場合でも、固定保持部が導電経路部材のうち被固定保持部を保持している。このため、リード線と配線基板との機械的接続部分にこのような外力が及ぶのを抑制することができる。
本発明を具体化した液体状態検知センサの一実施の形態について、図1〜図6を参照して説明する。
なお、以下、本実施形態の液体状態検知センサ1及び各部品の説明では、図1において軸線P方向に沿う方向(軸線方向)のうち、図1中上方を基端側とし、図1中下方を先端側とする。
センサ部210は、液面レベルセンサ部220とこれの先端部分に位置する液体濃度センサ部250とを有する。また、基部10は、本体部材20、蓋部材30、及びこれらに包囲された配線基板40、さらに、配線基板40と液体濃度センサ部250とを接続するケーブル50と、液面レベルセンサ部220の内筒221及びケーブル50を本体部材20内に保持する内筒ケーブル保持部60とを有する。
この液体状態検出センサ1は、その基部10を、尿素水溶液を収容した収容タンク(図示せず)に取り付けて、基部10より先端側に設けたセンサ部210を尿素水溶液に浸漬させて用いる。
基部10のうち、本体部材20は、金属からなり、図1に示すように、大略矩形板状の本体部21と、この本体部21の周縁部分から基端側に延びる矩形筒壁状の包囲部22と、本体部21の側面から径方向外側に突出する鍔状のフランジ部23と、本体部21の中央から先端側に突出する円筒状の外筒接続部24とを備える。
また、包囲部22は矩形筒状であり、その直方体形状の内部空間である基板収納孔22hは、本体部21の基端側の底面21bを底面とする有底孔をなしつつも、中央部分で本体部22のケーブル挿通孔20Hと互いに連通している。この基板収納孔22h内には、包囲部22の四隅から内向きに突出する基板支持部22aが形成されている。このうち基端側の基板支持面22auに自身の四隅を当接させてネジ止め(図示しない)することにより、配線基板40が保持されている。この基板支持面22auは、その軸線P方向の位
置(配線基板40の下面の位置)が、後述する内筒ケーブル保持部60のうちリード線保持具110のアーチ部111(リード線保持部113)よりも基端側に位置するように構成されている。かくして、この基板支持部22aは、配線基板40を底面21bから基端側に離した位置で、この配線基板40を支持する。
また、液体濃度センサ部250においては、ケーブル50を通じて尿素水溶液に浸漬された濃度センサ素子260に設けられた図示しない発熱抵抗体に所定の時間定電流を流して濃度センサ素子260を発熱させると共に、所定時間の通電による発熱抵抗体の両端の電圧(電位)変化を検知して、尿素水溶液の濃度を算出し出力信号として外部へ送信する。
なお、外部接続ケーブル42は、これに含まれるリード線43の一端を配線基板40の所定部位にハンダ付けすることで、駆動制御回路41と接続している。
本実施形態における内筒ケーブル保持部60は、図4の分解斜視図に示すように、5つの部材からなる。具体的には、最も先端側(図4において下方)の位置に配置する電極支持部材70から、基端側(図4中、上方)に向けて順に、電極部材80、絶縁板90、リード線保持具110、及び押え板120から構成されている。
これらの部材からなる内筒ケーブル保持部60では、センサ部210のうち、液面レベルセンサ部220の一方の電極として用いる内筒221を、機械的に保持するとともに、電極部材80を介して配線基板40上の駆動制御回路41に電気的に接続する。また、後述する濃度センサ素子260と配線基板40上の駆動制御回路41とを電気的に接続するケーブル50を、絶縁板90の固定保持部94でぶら下げるようにして保持している。
一方、内筒包囲部74内には、内筒挿通孔73が貫通して形成されており、この内筒挿通孔73は、支持フランジ部71の電極部材収納凹部72と連通している。この内筒挿通孔73には、内筒221が挿通されている。
さらに、この内筒包囲部74の内周には、内側Oリング埋設溝74bが形成されており、この内側Oリング埋設溝74b内に内側Oリング132が配置されて、内筒221(詳細には、その外周の絶縁性被膜222)と電極支持部材70(内筒包囲部74)との間が液密にシールされている。
端子接続面81bと先端側の支持部材当接面81aとの間を貫通する内筒挿通孔81cが形成されている。
この電極基体81の内筒挿通孔81cには内筒221の基端部分が嵌合され、電極基体81と内筒221とが溶接により一体とされている。なお、内筒221の基端側端221uの面(端面)と、電極基体81の電極端子接続面81bとは面一にされている。
なお、後述するように、内筒221の外表面には絶縁性被膜222が形成されるが、電極基体81の内筒挿通孔81c内の部分(内筒221の基端部分)には、この絶縁性被膜222は形成されていない。従って、内筒221と電極基端81とは直接接触して、電気的に導通している。
なお、本実施形態では電極端子82は2ヶとした。この電極端子は、少なくとも1つあればよいが、配線基板40上の駆動制御回路41と内筒221とを確実にかつ低抵抗で接続するために、2ヶとしたものであるが、さらに多数の電極端子で駆動制御回路41と内筒221とを接続することもできる。
また、電極端子82の基板挿通部83は、後述する絶縁板90の電極端子挿通孔92及び押え板120の電極端子挿通孔122内を貫通し、さらに、配線基板40を貫通して駆動制御回路41にハンダ付けにより電気的に接続している(図3,4参照)。
この固定保持部94は、押え板当接面90bのうちケーブル挿通孔91の周縁から、基端側(図4中、上方)に向けて円弧状に延び、その外周面94aは概略円筒面とされている。またこの固定保持部94は、その先端部分において、先端を径方向内側に向けて曲げた形状とされている。従って、この固定保持部94の先端部分は、ケーブル挿通孔91に挿通されたケーブル50のうち被保持部51の外周面をその径方向内側に向けて押圧し、変形させ、この被保持部51を咬持する咬持部95となっている(図3参照)。このように、本実施形態では、一対の固定保持部94の咬持部95で、ケーブル50の被保持部51を咬むようにして保持するので、十分な保持力で確実にケーブル50を保持できる。
絶縁板90は、電極部材当接面90aで、電極部材80(電極基体81)の電極端子当接面81bと当接して、軸線P方向の位置決めがなされている。また、絶縁板90の周方向の位置決めは、本体部材20のケーブル挿通孔20Hの角孔部20Hbとの嵌め合いにより決定されている。
一方、アーチ部111は、図2,図3に示すように、絶縁板90の基端側の面である押え板当接面90bから基端側(図2,3中、上方)に突出するように配置されている。絶縁板90の固定保持部94よりも基端側に位置するリード線保持部113には、その切り欠き113aのリード線保持部位113bに、ケーブル50のリード線52がそれぞれ嵌め込まれて個別に保持されると共に、互いに離間されて絶縁を保つようにされている。このリード線52は、図2,図3に示すように、それぞれ配線基板40に挿通され、これに形成された駆動制御回路41に、接続部位SLにおいてハンダ付け等により電気的及び機械的に接続されている。
なお、リード線52と駆動制御回路41との接続方法は、ハンダ付けに限定されるものでなく、例えば、各種端子部材を介して接続される方法でも良い。
さらに、この固定保持部94(咬持部95)でケーブル50の被保持部51を咬持(固
定保持)し続けた場合、被保持部を押圧する押圧力の反力で、固定保持部94(咬持部95)が径方向外側に移動し、ケーブル50の被保持部51を咬持(固定保持)する保持力が経時的に低下する虞がある。しかし、本実施形態では、保持具挿通孔121の固定保持部包囲部位121aで、絶縁板90の固定保持部94を径方向内側に押圧しているため、ケーブル50の被保持部51を咬持(固定保持)する力の経時的低下が防止される。従って、固定保持部94(咬持部95)でケーブル50の被保持部51を咬持(固定保持)し続ける保持力を、長期間に渡って維持することができる。
また、この押え板120は、止めネジ挿通孔123を挿通し、本体部材20の本体部21に形成したネジ孔21dに螺入した押え板止めネジ29により、押え板120を先端側(図2,3において下方)に向けて付勢した状態で、本体部材20の本体部21に固定されている。
このため、リード線保持具110のベース部112がその基端側面112aで、また絶縁板90がその押え板当接面90bで、押え板120の押え面120aにより先端側に押圧され、電極部材80の電極基体81との間に挟持される。また、電極基体81は、その支持部材当接面81aで、電極支持部材70の電極部材当接面70bを押圧し、さらに、この電極支持部材70は、その本体部材当接面70aで、本体部材20の本体部21の段差面21cを押圧する。
液面レベルセンサ部220は、図1に示すように、軸線Pに沿う方向(軸線方向)に延びた円筒形状の外筒231と、その内部においてこの外筒231と同軸に配置された円筒形状の内筒221とを含む。この外筒231と内筒221とは、所定間隔で離間している。なお、本実施形態の内筒221は、本件発明における包囲管に対応している。
また、この内筒221は、前述したように、内筒ケーブル保持部60のうち、電極支持部材70の内筒包囲孔74内、及び電極基体81の内筒挿通孔81c内に挿入され、基端側端221uの面が電極端子接続81bと面一になるようにして、溶接等により電極基体81に固着されてなる。
先端側は開口する一方、その基端側は、本体部材20の外筒接続部24に溶接されている。また、外筒231のうち、その先端部分には、後述するゴムブッシュ300が内筒221の先端部分との間に介在した形態で配置されており、このゴムブッシュ300の突起部312と係合させるための係合孔223が、外筒231の周方向の所定位置に、等間隔で複数箇所に穿孔されている(図1参照)。
この液体濃度センサ部250は、液面レベルセンサ部220の先端部分に配置され、濃度センサ素子260、セパレータ270、ホルダ部材280、プロテクタ290及びゴムブッシュ300等から構成されている。
このうち、濃度センサ素子260は、ホルダ部材280から先端側(図1中、下方)に向けて、自身の一部が突出した形態で、このホルダ部材280内に保持されている。この濃度センサ素子260の基端側には、一対の接続端子261が基端側に突出する形態で接続されており、この接続端子261には、それぞれケーブル50のリード線52がハンダ付けによって接続されている。かくして、濃度センサ素子260は、接続端子261及びケーブル50を介して、配線基板40上の駆動制御回路41と電気的に接続されている。
ち基端側の一部、及び接続端子261を内部に収容し、接続端子261と内筒221との間、及び接続端子261同士の間に介在して、これらの部材間の絶縁を行っている。
ゴムブッシュ300は、ホルダ部材280の外形と嵌合する形状のホルダ保持孔300aを備えている。自身の内部にホルダ部材280を保持した状態で、このゴムブッシュ300は、突起部312を外筒231の係合孔223に係合させて、この外筒231の先端部分に固定保持されている。かくして、液体濃度センサ部250は、内筒221と外筒231の先端部分において、これらの間に保持されている。
このため、もし、絶縁板90に固定保持部94(咬持部95)を設けず、ケーブル50を固定保持しなかった場合には、このケーブル50自身の重量は、リード線52を通じて、配線基板40(駆動制御回路41)との接続部位SLに掛かることとなる。しかも、本実施形態の液体状態検知センサ1は、尿素水溶液の収容タンクとともに車等に搭載されるので、その走行時に、振動や衝撃が掛かる。すると、ケーブル50の自重に加えてこのような振動や衝撃、特に軸線P方向の振動や衝撃による荷重が接続部位SLに掛かる。従って、繰り返し振動が掛かることで経時的に、あるいは大きな衝撃が掛かることで瞬間的に、この接続部位SLにおいて、ハンダに亀裂が入る、リード線52が断線する、リード線52が配線基板40から抜けるなどの不具合を生じる虞がある。
具体的には、本実施形態の液体状態検知センサ1では、また、絶縁板90に固定保持部94(咬持部95)におけるケーブル50の保持力を、引き抜き強度で測定して、ケーブル50の下方部50aの自重(約50gf=約0.49N)の10倍以上の20Nとしている。
従って、この被保持部51より先端側(下方)の下方部50a(図3参照)の自重を、固定保持部94(咬持部95)で支えることができる。また、振動や衝撃が本実施形態の液体状態検知センサ1に掛かっても、それによる荷重をも固定保持部94(咬持部95)で支えることができる。このため、配線基板40とリード線52との接続部位SLに過大な荷重が掛かることが防止され、この接続部位SLでハンダに亀裂が入る、リード線52が断線する、リード線52が配線基板40から抜けるなどの不具合を生じる虞がなく、適切に液体状態検知センサ1を使用し続けることができる。
外筒231、及び液体濃度センサ250を除去したものを用意し、万能強度試験機を用いて、本体部材20を固定するとともに、ケーブル50の先端部分を軸線P方向に100mm/分のスピードで引っ張り、ケーブル50が固定保持部94(咬持部95)から抜けた時点での引張力を引き抜き強度(保持力)とした。
しかるに、本実施形態の液体状態検知センサ1では、前述したように、ケーブル50の外径D1(6.4mm)と内筒221の内径D2(7.0mm)との径差△Dを△D=0.6mm(=D2−D1)としてある。このように、径差△Dを小さく、具体的には△D≦1.5mmとすることにより、外部からの振動によりこの内筒221内でケーブル50がその径方向に振れることがあっても、その振動は内筒221で制限される(図1参照)。したがって、ケーブル50のこのような振動による、被保持部51や配線基板40とリード線52との接続部位SLへの影響を抑制することができる。
ついで、上述の実施形態の変形形態について、図7〜図11を用いて説明する。
実施形態では、基部10の内筒ケーブル保持部60では、ケーブル50を固定保持する固定保持部94(咬持部95)を絶縁板90において一体的に構成し、固定保持部94の咬持部95でケーブル50の被保持部51を咬むようにしてこのケーブル50を保持させた。
これに対し、本変形形態にかかる内筒ケーブル保持部460では、ケーブル50を固定保持するケーブル保持部500を絶縁板490とは別体で構成している点で実施形態と異なり、残余の部分は同様である。
従って、実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様な部分は、その説明を省略または簡略化する。また、各図において、同様の部材、部位については、実施形態と同じ符号を用いることとする。
このうち、絶縁板490は、絶縁性を有する硬質樹脂からなり、図9及び図10に示すように、矩形板状で、その中央部にケーブル保持具500を挿通する保持具挿通孔496を有している。そのほか、実施形態の絶縁板90における電極端子挿通孔92及び保持具配置孔93と同様の、電極端子挿通孔492及び保持具配置孔493を有する。
ブル保持具500Bは、実質的に同じ形態のものである。この第1ケーブル保持具500A及び第2ケーブル保持具500Bは、それぞれ、大径の円弧形状を有する絶縁板内配置部504A,504Bと、これより小径の円弧形状を有する押え板内配置部503A,503Bとが2段に重ねられた形状を有している。
また、絶縁板内配置部504A,504Bと押え板内配置部503A,503Bとの段差部分をなす押え板当接面502A,502Bは、押え板120に、具体的には、その押え面120aに押圧される面である。
さらに、第1ケーブル保持具500A及び第2ケーブル保持具500Bの先端側に位置する電極部材当接面501A,501Bは、電極基体81の電極端子接続面81b及び内筒221の基端側端221uと当接する面である。
3Bを径方向内側に押圧しているため、ケーブル50の被保持部51を咬持(固定保持)する力の経時的低下が防止される。従って、咬持部505A,505Bでケーブル50の被保持部51を咬持(固定保持)し続ける保持力を、長期間に渡って維持することができる。
前述の実施形態等では、ケーブル50のうち、基端(上端)付近を被保持部51として例を示した。しかし、例えば、基部10の形状や配線基板40の位置などに応じ、ケーブルなど導電経路部材のうち、配線基板とセンサ素子との間の適宜の位置を被保持部とすれば良い。この場合でも、被保持部を固定保持部(咬持部)で支えることで、この被保持部より下方の下方部についての自重や振動時や衝撃時にこの下方部にかかる荷重が、導電経路部材と配線基板との機械的接続部分に掛かることを防止できるから、その分、導電経路部材と配線基板との機械的接続部分における損傷を抑制することができる。
また、前述の実施形態等では、2本のリード線52を包含するケーブル50を用いたが、2本のリード線それぞれを内筒221内を挿通させて用いても良い。但し、被保持部よりも下方の下方部の自重が大きいほど、本発明による導電経路部材と配線基板との機械的接続部分における損傷抑制の効果が高くなるので、ケーブルを用いた場合に本発明を適用するのがさらに好ましい。
1,401 液体状態検知センサ(液体状態検知センサの)
10,410 基部
20 本体部材
40 配線基板
SL (リード線と配線基板との)接続部位
41 駆動制御回路
50 ケーブル(導電経路部材)
50a (ケーブルのうち被保持部の)下方部
51 被保持部
52 (ケーブルの)リード線
D1 (ケーブルの)外径
60,460 内筒ケーブル保持部
70 電極支持部材
80 電極部材
90,490 絶縁板
94 固定保持部
95 (固定保持部のうちの)咬持部
110 リード線保持具
120 押え板
210 センサ部
220 液面レベルセンサ部
221 内筒(包囲管)
221u (内筒の)基端側端
D2 内筒の内径
250 液体濃度センサ部
260 濃度センサ素子
260d (濃度センサ素子の)下端
500 ケーブル保持具
500A (一方側の)第1ケーブル保持具
500B (他方側の)第2ケーブル保持具
505A,505B 咬持部(固定保持部)
Claims (5)
- 被測定液体に少なくとも一部を浸漬して、上記被測定液体の状態を検知する液体状態検知センサであって、
上記被測定液体と少なくとも一部が接触して、上記被測定液体の状態を検知するセンサ素子と、
上記センサ素子の上方に配置され、上記センサ素子を駆動し、上記センサ素子から上記被測定液体の状態に関する信号を取得する駆動制御回路を含む配線基板と、
上記配線基板に機械的に接続され下方に延び、上記駆動制御回路と上記センサ素子とを電気的に導通してなる導電経路部材と、
上記配線基板の下方で上記センサ素子の下端よりも上方に位置し、上記導電経路部材を遊挿状態に包囲する包囲管と、
上記導電経路部材のうち上記配線基板と上記センサ素子との間に位置する被保持部を固定して保持する固定保持部と、を備え、
上記導電経路部材は、1本または複数のリード線を含む中実円柱状のケーブルであり、
前記固定保持部は、
前記包囲管の上端よりも上方に位置してなる
液体状態検知センサ。 - 請求項1に記載の液体状態検知センサであって、
前記固定保持部は、
前記導電経路部材のうち前記被保持部よりも下方に位置する部分の自重の10倍以上の引き抜き強度で、上記導電経路部材を保持してなる
液体状態検知センサ。 - 請求項1または請求項2に記載の液体状態検知センサであって、
前記固定保持部は、
前記導電経路部材の前記被保持部のうち、その外周の一部を径方向内側に変形させて上記被保持部を咬持する咬持部を含む
液体状態検知センサ。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の液体状態検知センサであって、
前記包囲管は、円筒形状であり、
上記包囲管の内径と前記ケーブルのうち上記包囲管の内側に位置する部位の外径との径差が1.5mm以下とされてなる
液体状態検知センサ。 - 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の液体状態検知センサであって、
前記被測定液体は、
尿素水溶液である
液体状態検知センサ。
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