JP4616078B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

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Description

本発明は、光による地肌部(非印字部)の変色が起こりにくく、しかも、画像濃度及び印刷適性の低下を防止することができ、感熱記録紙、感熱記録ラベル、感熱磁気記録紙、感熱記録フィルムなどに好適に用いられる感熱記録材料に関する。
従来より、紙、合成紙、プラスチックフィルム等の支持体上に無色又は淡色のロイコ染料と該ロイコ染料を発色させる顕色剤とを含む感熱層を設けてなり、該ロイコ染料と該顕色剤との間の熱、圧力等による発色反応を利用した感熱記録材料について種々提案されている。
前記感熱記録材料は、現像、定着等の煩雑な処理を施す必要がなく、比較的簡単な装置で短時間に記録することができること、騒音の発生が少ないこと、更にコストが安いこと等の利点により、図書、文書などの複写に用いられるほか、電子計算機、ファクシミリ、発券機、ラベルプリンター、レコーダー、ハンディターミナル用などの記録材料として広く使用されている。このような感熱記録体の用途の広がりによって、屋内屋外を問わず感熱記録紙が光にさらされた状態で長期間保管されるケースが多くなってきた。例えば、衣類等の表示ラベルに対する商品陳列ケースでの蛍光灯照射や窓からの太陽光照射、部品管理用ラベルに対する倉庫内での蛍光灯の長期照射、更には、物流ラベルに対する屋外での太陽光照射などがある。
これらの環境で感熱記録紙が光にさらされた場合、感熱記録紙を構成する薬品が光によって分解し、着色物を生成して色がつくという現象がおこる。中でも、ロイコ染料が光、特に紫外線によって分解し、着色物を生成して、感熱記録紙が黄色く変色する現象は顕著であり、感熱記録紙の大きな欠点の一つである。このロイコ染料の光による分解は、酸素の関与した光酸化反応であることが知られており、これまでに多くの改善手段が提案されてきている。その基本的な考え方は以下の通りである。
(1)光の遮断(紫外線吸収剤、反射材による光の遮断)
(2)酸素の遮断(酸素を通さない膜などによる酸素の関与を防ぐ)
(3)酸化防止剤等(酸化防止剤、光安定剤等によるロイコ染料の光酸化反応の抑制)
これらの改善手段に基づき、樹脂状態の紫外線吸収剤(UVA樹脂)を用いることにより、光による地肌部の変色を抑制する技術がこれまで多数提案されている。例えば、前記(1)としては、紫外線吸収剤によって光をカットする技術が広く知られているが、この紫外線吸収剤を含有する樹脂化合物(UVA樹脂)を用いることでその効率を高めることが過去において多数提案されている。また、前記(2)としては、膨潤性雲母を用いて酸素透過率を低くする技術などが提案されている。
また、前記紫外線吸収剤を含有する樹脂化合物(UVA樹脂)を用いる際に前記(3)の酸化防止剤などと組み合わせることが種々提案されている。例えば、特許文献1には、ベンゾトリアゾール誘導体と酢酸ビニルの共重合体を鹸化してなる水溶性高分子を含有する保護層を有する感熱記録材料の保存安定剤としてヒンダードフェノール化合物を用いることが提案されている。このヒンダードフェノール化合物はフェノール性OHを近傍に位置する置換基によってヒンダード化した化合物であり、ロイコ染料を発色させる性質を十分有する構造である。このため、熱及び湿度による地肌部の変色に課題がある。また、ヒンダードフェノール化合物を使用すると保護層からブリードアウト現象を起こしやすく、表面性に影響を与えることで印刷適性を低下させてしまうという問題もある。
また、特許文献2では、紫外線吸収剤として2−ヒドロキシベンゾフェノン残基又は2−ヒドロキシベンゾトリアゾール残基が結合した紫外線吸収性モノマーと、このモノマーと共重合可能なビニル化合物モノマーと架橋性モノマーとの乳化共重合物(UVA樹脂)を保護層に用いる際に、UVA内包マイクロカプセルを併用するという記載がある。しかし、この提案では、UVA内包マイクロカプセルは隠蔽による発色濃度の低下、感度の低下が生じ、実用的ではない。また、ヒンダードフェノール類との併用に関する記載もあるが、前述と同様の課題をかかえており、実用的なものではない。
また、特許文献3には、紫外線吸収性モノマー、該モノマーと共重合可能なビニル化合物モノマー、親水性モノマー、及び反応性乳化剤との乳化共重合物からなる水性エマルション型高分子紫外線吸収剤の少なくとも1種を含有し、かつ2,2−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]と2(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール(低分子の紫外線吸収剤)の少なくともいずれか一方を含有する感熱記録材料の感熱記録層中に画像安定剤としてヒンダードフェノール類を用いることが提案されている。しかし、この提案においても、前記ヒンダードフェノールを用いた場合と同様に、十分な効果が得られず、実用的なものではない。
また、特許文献4には、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、ベンゾトリアジン化合物、及びヒンダードアミン化合物から選択される少なくとも一つの単量体1〜70モル%と、ノニオン性の親水性官能基を有するビニル系単量体30〜99モル%との共重合体からなる水溶性高分子化合物を感熱記録材料の保護層に用いることが提案されている。
しかしながら、この提案では、UVA(ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、ベンゾトリアジン)モノマーと、ヒンダードアミン(HALS)モノマーとが常に分子内に共存することになる。その結果、紫外線吸収剤としての機能とHALSによる酸化防止剤としての機能を分離することができず、異なる種類の置換基が同一樹脂内に存在するので、樹脂としてのパッキング性が不十分となり、バリア機能が低下することが予想される。また、UVAとHALSとが常に共存するため、紫外線吸収機能と酸化防止機能を分離することができず、技術展開上の可変性に乏しく、実用上の問題がある。
したがって感熱記録材料の課題である地肌部の光による変色を改善すると共に、従来の紫外線吸収剤、酸化防止剤を保護層(オーバーコート層)に用いた際に発生する品質の低下(画像濃度低下、印刷適性低下)を起こすことのない感熱記録材料は未だ得られておらず、その速やかな提供が望まれているのが現状である。
特開平09−11621号公報 特開平09−71046号公報 特開2001−39028号公報 特開2003−54131号公報
本発明は、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、感熱記録材料の地肌部の光による変色を改善すると共に、従来の紫外線吸収剤、酸化防止剤を保護層に用いた際に発生する品質の低下(画像濃度低下、印刷適性低下)を起こすことのない感熱記録材料を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らが、UVA樹脂及びUVAマイクロカプセルを感熱記録材料に展開してゆく技術検討について鋭意検討を重ねた結果、感熱記録材料における感熱層及び保護層の少なくともいずれかに、紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物、及びヒンダードアミン構造を有する高分子化合物を添加することで、感熱記録材料の地肌部の光による変色を改善できると共に、非画像部(地肌部)の光以外の要因による変色(発色)をコントロールできることを知見した。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 支持体と、該支持体上に少なくとも感熱層及び保護層をこの順に有してなり、該感熱層及び該保護層の少なくともいずれかが、紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物と、ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物及びセミカルバジド化合物の少なくともいずれかと、を含むことを特徴とする感熱記録材料である。該<1>に記載の感熱記録材料においては、前記感熱層及び前記保護層の少なくともいずれかが、紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物と、ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物及びセミカルバジド化合物の少なくともいずれかと、を含むので、感熱記録材料の欠点である地肌部の光による変色を改善するとともに、従来の紫外線吸収剤、酸化防止剤を保護層に用いた際に発生する品質の低下(画像濃度低下、印刷適性低下)を起こすことがないものである。
<2> 紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物が、水溶性乃至水分散性である前記<1>に記載の感熱記録材料である。
<3> ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物の該高分子化合物を含む層における含有量が、10〜30質量%である前記<1>から<2>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<4> セミカルバジド化合物が、水溶性である前記<1>から<3>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<5> セミカルバジド化合物の該化合物を含む層における含有量が、10〜30質量%である前記<1>から<4>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<6> 感熱層が、ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物及びセミカルバジド化合物の少なくともいずれかを含み、かつ保護層が、紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物を含む前記<1>から<5>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<7> 感熱層と保護層との間に中間層を有し、該中間層がバインダー樹脂及び中空粒子を含む前記<1>から<6>のいずれかに記載の感熱記録材料である。該<7>に記載の感熱記録材料においては、中間層を設けることにより、ロイコ染料の光酸化反応に関与する酸素を遮断することができるため、光による地肌部(非印字部)の変色を更に大幅に抑えることができる。
<8> 支持体の感熱層を設けない側の面上にバック層を有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<9> 支持体の感熱層を設けない側の面に粘着剤層と、該粘着剤層上に剥離紙とを有する感熱記録ラベルである前記<1>から<8>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<10> 支持体の感熱層を設けない側の面に加熱によって粘着性を発現する感熱粘着層を有する感熱記録ラベルである前記<1>から<8>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<11> 支持体の感熱層を設けない側の面に磁気記録層を有する感熱磁気記録紙である前記<1>から<8>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<12> 支持体が、紙、合成紙及び高分子フィルムのいずれかである前記<1>から<11>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
<13> ラベル状、シート状、及びロール状のいずれかである前記<1>から<12>のいずれかに記載の感熱記録材料である。
ここで、本発明の効果が得られるメカニズムについては、必ずしも明らかではないが、以下のように推定することができる。
感熱記録材料における感熱層及び保護層の少なくともいずれかに、紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物(UVA樹脂)と、ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物及びセミカルバジド化合物の少なくともいずれかと、を含有させることにより、紫外線吸収機能を有するUVA樹脂が保護層又は感熱層全体に分散粒子ではなく、分子レベルで均一に分布するため、紫外線吸収効率が向上し、光による地肌部(非印字部)の変色レベルが抑えられる。更に、光安定化機能を有するヒンダードアミン構造を有する高分子化合物が保護層、感熱層の少なくとも1層全体に分散粒子ではなく、樹脂膜として分子レベルで均一に分布し、上記紫外線機能を有するUVA樹脂と共存するために紫外線吸収剤と光安定化剤の相乗効果が従来よりも大きく、光による地肌部(非印字部)の変色を大幅に抑えることができる。また、UVA、ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物共に高分子であるため、保護層からのブリードアウト現象を起こしにくく印刷適性の低下を抑えると共に、粒子状態に比べて隠蔽性が小さく、画像濃度を高くすることができる。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、感熱記録材料における地肌部の光による変色を改善するとともに、従来の紫外線吸収剤、酸化防止剤を保護層に用いた際に発生する品質の低下(画像濃度低下、印刷適性低下)を起こすことがなく、感熱記録紙、感熱記録ラベル、感熱磁気記録紙、感熱記録フィルムなどに好適に用いられる感熱記録材料を提供することができる。
本発明の感熱記録材料は、支持体と、該支持体上に少なくとも感熱層、及び保護層をこの順に有してなり、バック層、中間層、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記感熱層及び保護層の少なくともいずれかが、紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物(UVA樹脂)と、ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物(HALS樹脂)及びセミカルバジド化合物の少なくともいずれかと、を含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
具体的には、(1)UVA樹脂とHALS樹脂を含む態様、(2)UVA樹脂とセミカルバジド化合物を含む態様、(3)UVA樹脂とHALS樹脂とセミカルバジド化合物を含む態様、が挙げられる。
この場合、前記感熱層が、ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物(UVA樹脂)及びセミカルバジド化合物から選択される少なくとも1種を含み、かつ前記保護層が、紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物を含むことが、UVA樹脂が最表層である保護層全体に分散粒子ではなく、分子レベルで均一に分布するため、紫外線吸収効率が向上し、また、光安定化機能を有するヒンダードアミン構造を有する高分子化合物、更に、セミカルバジド化合物がロイコ染料が多数存在する感熱層全体に分散粒子ではなく、分子レベルで均一に分布するため、ロイコ染料の酸化防止、樹脂成分の黄変防止効果がより発揮しやすくなる点から好ましい。
−紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物−
前記紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物(UVA樹脂)としては、水溶性乃至水分散性(水系)のものが、取り扱い性、環境性、分散安定性などの点から好ましい。
前記UVA樹脂は、紫外線吸収性を有する化合物(UVA化合物)を高分子構造中に含有するものを水溶性に加工、又は、疎水性の場合にはエマルション加工したものであり、該UVA樹脂を構成するモノマー、該UVA樹脂中に含まれる紫外線吸収性の置換基(UVA構造部)については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記UVA構造部としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤等の紫外線吸収性を有する部分、又はこれら紫外線吸収剤の2量体、3量体等の多量体化合物の紫外線吸収性を有する部分、などが挙げられる。
前記サリチル酸系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等が挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2‘−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニルメタン等が挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジtert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−(3’,4’,5’,6’−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2,2−メチレンビス〔4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール〕、2(2’−ヒドロキシ−5’−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等が挙げられる。
前記UVA樹脂は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
該市販品としては、例えば、山南合成化学社製のWF−825(水溶性UVA樹脂、樹脂固形分30質量%、UVA成分9質量%)、RWU−0001(水溶性UVA樹脂、樹脂固形分30質量%、UVA成分9質量%)、RWU−0109(水溶性UVA樹脂、樹脂固形分30質量%、UVA成分9質量%)、新中村化学社製のニューコートUVA−204W(水系エマルションUVA樹脂、樹脂固形分20質量%、UVA成分9質量%)、ニューコートUVA−1025W(水系エマルションUVA樹脂、樹脂固形分40質量%、UVA成分4質量%)、ニューコートUVA−4512MB(水系エマルションUVA樹脂、樹脂固形分42質量%、UVA成分5質量%)などが挙げられる。
前記UVA樹脂の合成は、UVA構造部を有するUVAモノマー、更に必要に応じて他の重合性モノマーを重合させることでアクリル系、アクリルウレタン系をはじめとするUVA樹脂を合成することができる。
前記UVAモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記構造式(1)で表されるモノマー、下記構造式(2)で表されるモノマー、などが好適に挙げられる。
Figure 0004616078
Figure 0004616078
前記構造式(1)及び(2)において、Rは、水素原子、又はメチル基を表す。
は、直接結合、又はメチレン基を表す。
Aは、直接結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、又はウレタン結合を表す。
は、直接結合、又は炭素数1〜10のアルキレン基を表し、該アルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、などが挙げられる。
及びRは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜18(好ましくは1〜10)のアルキル基、又はアルコキシ基を表す。前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、などが挙げられる。前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、などが挙げられる。前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、などが挙げられる。
前記構造式(1)及び前記構造式(2)で表されるモノマーの中でも、UVA構造部の安全性等の観点から、2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール構造を有する構造式(1)で表される化合物が特に好ましい。
前記2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール構造を有する化合物としては、例えば、下記構造式(3)で表されるUVAモノマー(大塚化学社製、商品名:RUVA−93)、などが挙げられる。
Figure 0004616078
次いで、得られたUVA樹脂を水溶化、又はエマルション化することで感熱記録材料に展開可能なUVA樹脂とすることができる。
前記エマルション化においては各種乳化剤の存在下で乳化することができるが、水溶化する場合には、例えば、アクリル酸モノマーをUVA樹脂を重合する際のモノマー成分として存在させ、該アクリル酸部位を、例えば、アンモニウムやアミン類等の塩基性物質で中和させて塩化することで水溶性状態を実現することができる。
前記紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物の重量平均分子量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、3000以上が好ましく、5000以上がより好ましい。
−ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物−
前記ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物としては、ヒンダードアミン構造を有すれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、重量平均分子量は3000以上が好ましく、5000以上がより好ましい。前記重量平均分子量が3000未満であると、UVA樹脂との相溶性が低下傾向となり、保護層からのブリードアウト現象を起こしやすく、印刷適性を低下させることがある。
前記ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
該市販品としては、例えば、ニューコートHAL−11025W、ニューコートHAL−900W(いずれも新中村化学工業社製)、などが挙げられる。
前記ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物としては、反応型ヒンダードアミン系化合物(HALS)と、他の重合性モノマーとを重合させることにより合成することができる。
前記反応型ヒンダードアミン系化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記構造式(4)で表されるアデカスタブLA−82(旭電化工業社製)、下記構造式(5)で表されるアデカスタブLA−87(旭電化工業社製)、などが挙げられる。
Figure 0004616078
Figure 0004616078
前記ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物の該高分子化合物を含む層における含有量は10〜30質量%が好ましく、15〜25質量%がより好ましい。前記含有量が10質量%未満であると、酸化防止機能が低下傾向となることがあり、30質量%を超えると、塩基性が強くなり、画像濃度低下傾向となることがある。
−セミカルバジド化合物−
前記セミカルバジド化合物は、従来より、絹、ポリウレタン、ポリアミド等の樹脂黄変防止剤として用いられている。該セミカルバジド化合物を保護層及び感熱層の少なくともいずれかに含有させることにより、光による樹脂成分の黄変を防ぎ、光による地肌部(非印字部)の変色を大幅に抑えることができる。
前記セミカルバジド化合物としては水溶性のものが好ましく、また、重量平均分子量が400〜3000のオリゴマーが好ましい。これは、前記ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物と同様に、前記セミカルバジド化合物が水溶性であり、オリゴマーであると、前記感熱層及び保護層の少なくともいずれかに分子レベルで均一に分布でき、UVA樹脂との相乗効果が大きくなるため、光による樹脂成分の黄変防止効率を向上することができ、光による地肌部(非印字部)の変色を更に大幅に抑えることができるからである。
前記セミカルバジド化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
該市販品としては、例えば、下記構造式(6)で表される1,1,1’,1’−テトラメチル−4,4’(メチレン−ジ−P−フェニル)ジセミカルバジド(日本ヒドラジン工業社製、HN−150)、下記構造式(7)で表される1,6−ヘキサメチレンビス(N,N’−ジメチルセミカルバジド)(日本ヒドラジン工業社製、HN−130)、下記構造式(8)で表されるビューレットリ−トリ(ヘキサメチレン−N,N−ジメチルセミカルバジド)を主成分とするオリゴマー(日本ヒドラジン工業社製、HN−300)、などが挙げられる。
Figure 0004616078
Figure 0004616078
Figure 0004616078
ただし、前記構造式(8)中、Rは、−(CH−を表す。Rは、下記構造式で表される基である。
Figure 0004616078
前記セミカルバジド化合物の該セミカルバジド化合物を含む層における含有量は10〜30質量%が好ましく、15〜25質量%がより好ましい。前記含有量が10質量%未満であると、樹脂成分の黄変防止効果が低下傾向となることがあり、30質量%を超えると、保護層からのブリードアウト現象を起こしやすくなることがある。
<保護層(オーバーコート層)>
前記保護層は、前記UVA樹脂、前記ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物、及び前記セミカルバジド化合物以外にも、バインダー樹脂、架橋剤を含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、水溶性樹脂が特に好ましい。該水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、澱粉又はその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体のアリカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体のアリカリ塩、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルアミド、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン、ポリビニルアルコール−アクリルアミドブロック共重合体、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルアルコールが好ましく、ジアセトン変性型のポリビニルアルコールが特に好ましい。
前記架橋剤(硬化剤)としては、前記水溶性樹脂と反応することで、水溶性樹脂の水への溶解性を低下させることができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、グリオキザール誘導体、メチロール誘導体、エピクロルヒドリン誘導体、エポキシ化合物、アジリジン化合物、ヒドラジン、ヒドラジド誘導体等が挙げられる。
前記保護層は、特に制限はなく、公知の塗布方法により形成することができ、該塗布方法としては、例えば、ブレードコート法、グラビアコート法、グラビアオフセットコート法、バーコート法、ロールコート法、ナイフコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、Uコンマコート法、AKKUコート法、スムージングコート法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート法、4本乃至5本ロールコート法、ディップコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ダイコート法、などが挙げられる。
前記保護層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.5〜5μmが好ましく、1〜3μmがより好ましい。
なお、前記保護層上には、必要に応じてシリコーン樹脂含有層を設けることができる。
<感熱層>
前記感熱層は、熱によって発色する機能を有するものであり、前記UVA樹脂、前記ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物、及び前記セミカルバジド化合物以外にも、塩基性色素前駆体(ロイコ染料)と、酸性物質(顕色剤)とを含んでなり、更に必要に応じてその他の成分を含んでなる。
前記塩基性色素前駆体(ロイコ染料)としては、特に制限はなく、感熱記録材料に適用されているものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3,3−ビス(P−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(P−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−p−トリル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−プロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−プロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−ヘキシル−N−イソアミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−フラニルメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル−N−ブチルアミノ−7−(2’−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ピロジリル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ビス(ジフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2’−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(2’−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ブチルアミノ−7−(2’−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−エトクシエチル−7−アニリノフルオラン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、3−N−エチル−N−p−トリル−6−メチル−7−アニリノフルオランは、それ自身が光に対する着色が発生しにくく、更に熱や光による発色も起こりにくいことから、特に好ましい。
前記顕色剤としては、前記ロイコ染料を発色させることができれば特に制限はなく、感熱記録材料に適用されているものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−VHF−ブチリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−WHU−ブチルフェノール)、p−ニトロ安息香酸亜鉛、1,3,5−トリス(4−WHU−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、2,2−(3,4−ジヒドロキシフェニルプロパン)、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニルスルフィド)、4−(β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ)サリチル酸、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、フタル酸モノベンジルエステルモノカルボン酸、4,4’−シクロヘキシリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−WHU−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−WHU−ブチル−2−メチル)フェノール、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシル)ブタン、4,4’−チオビス(6−WHU−ブチル2−メチルフェノール)4,4’—ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−イソプロピルオキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジフェノールスルホキシド、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキュ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒドロキシプロパン、N,N−ジフェニルチオ尿素、N,N−ジ(m−クロロフェニルチオ尿素)、サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、3,4−ジヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエン、4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)、更に、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンをエーテル結合等の連結基を介して重合させたオリゴマータイプをはじめ、各種オリゴマータイプの化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感熱層中における前記ロイコ染料と前記顕色剤との混合質量比は、前記ロイコ染料1質量部に対し前記顕色剤を0.5〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
前記感熱層は、更に熱可融性物質を含有することが好ましい。該熱可融性物質としては、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類;ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、パルミチン酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類;N−ラウリルラウリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド等のN-置換アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド等のビス脂肪酸アミド類;ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド等のヒドロキシ脂肪酸アミド類;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類;p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、テレフタル酸ベンジル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシエタン)、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
更に、前記感熱層には、上記顕色剤、ロイコ染料、熱可融性物質以外にも、感熱記録材料を構成するのに慣用的に用いられる各種材料を適宜用いることができ、例えば、結着剤、架橋剤、顔料、界面活性剤、滑剤等を併用することができる。
前記結着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、澱粉又はその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アリカリ塩、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体アリカリ塩、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルアミド、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン、ポリビニルアルコール−アクリルアミドブロック共重合体、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂;アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子;ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン、などが挙げられる。
これらは、単独もしくは混合して使用され、更に、必要に応じて架橋剤(硬化剤)を添加して硬化させてもよい。この場合の架橋剤(硬化剤)としては、結着剤と反応するもので、例えば、グリオキザール誘導体、メチロール誘導体、エピクロルヒドリン誘導体、エポキシ化合物、アジリジン化合物等が挙げられる。
前記顔料としては、例えば、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、カオリン、焼成カオリン、タルク、表面処理されたシリカ等の前記無機系微粉末、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、スチレン−アクリル共重合体、プラスチック球状中空微粒子などの有機系の微粉末が挙げられる。
前記滑剤としては、例えば、高級脂肪酸又はその金属塩、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、動物性ワックス、植物性ワックス、鉱物性ワックス、石油系ワックス等が挙げられる。
前記感熱層は、特に制限はなく、一般に知られている方法により形成することができ、例えば、前記UVA樹脂、前記ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物、及び前記セミカルバジド化合物、前記ロイコ染料、前記顕色剤を別々に結着剤、その他の成分と共に、ボールミル、アトライター、サンドミル等の分散機により、分散粒径が1〜3μmになるまで粉砕分散した後、必要に応じて填料、熱可融性物質(増感剤)分散液等と共に、一定処方で混合して感熱層塗布液を調製し、支持体上に塗布することによって感熱層を形成することができる。
前記感熱層の厚みは、前記感熱層の組成や感熱記録材料の用途等により異なり一概には規定できないが、1〜50μmが好ましく、3〜20μmがより好ましい。
<支持体>
前記支持体としては、その形状、構造、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記形状としては、例えば、平板状などが挙げられ、前記構造としては、単層構造であってもいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては、前記感熱記録材料の大きさ等に応じて適宜選択することができる。
前記支持体の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機材料、又は有機材料が挙げられる。前記無機材料としては、例えば、ガラス、石英、シリコン、酸化シリコン、酸化アルミニウム、SiO、金属等が挙げられる。前記有機材料としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、合成紙等の紙;三酢酸セルロース等のセルロース誘導体;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の高分子フィルム、などが挙げられる。これらの中でも、上質紙、アート紙、コート紙、高分子フィルムが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記支持体は、塗布層の接着性を向上させる目的で、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理、易接着処理、帯電防止処理、等により表面改質することが好ましい。また、前記支持体には、酸化チタン等の白色顔料などを添加して白色にすることが好ましい。
前記支持体の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、50〜2,000μmが好ましく、100〜1,000μmがより好ましい。
−中間層−
前記中間層は、前記保護層と感熱層との間に設けることができる。この中間層を設けることにより、ロイコ染料の光酸化反応に関与する酸素を遮断することができるため、光による地肌部(非印字部)の変色を更に大幅に抑えることができる。
前記中間層は、バインダー樹脂と、中空粒子とを含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記中空粒子としては、熱可塑性樹脂を殼としてなる中空率30〜95%程度の微小中空粒子又はポーラスな顔料などが挙げられる。
前記中空粒子とは、熱可塑性樹脂を殻とし、内部に空気、その他の気体を含有し、すでに発泡状態となっている中空粒子を意味する。ここで、前記中空率とは、中空微粒子の外径基準の体積と内径基準の体積の比を意味する。
前記熱可塑性樹脂を殼としてなる中空率30〜95%程度の微小中空粒子は、内部に空気その他の気体を含有するもので、すでに発泡状態となっている微小中空粒子である。この微小中空粒子の平均粒子径は、0.2〜20μmが好ましく、0.5〜10μmがより好ましい。この平均粒子径(粒子外径)が0.2μmより小さいものは、技術的に中空にするのが難しい事や中間層の役割が不十分となる。一方、20μmより大きいものは、塗布乾燥後の表面の平滑性が低下するため、感熱性粘着剤層の塗布が不均一になり、更に均一にするために必要量以上の感熱性粘着剤を塗布しなければならない。従って、このような微小中空粒子の分布は粒子径が上記の範囲にあると同時に、バラツキの少ない分布スペクトラムの均一なものが望ましい。更に、本発明において、プラスチック球状中空粒子は、中空率が30%以上のものが使用できるが、70%以上のものがより好ましい。中空率が30%未満のものは、断熱性が不十分なため、熱エネルギーが支持体を通じて外へ放出され、熱の効率が悪くなるので好ましくない。
前記微小中空粒子は、上述したように、熱可塑性樹脂を殼とするものであるが、この熱可塑性樹脂としては、特に塩化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂が好ましい。
また、前記中間層に用いられるポーラスな顔料としては、尿素ホルムアルデヒド樹脂等の有機顔料やシラス土等の無機顔料があるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
前記発泡性フィラーは、熱可塑性樹脂を殼とし、内部に低沸点溶媒の発泡剤を含有する中空状のプラスチックフィラーであり、種々のものが適用されるが、その粒子直径に関しては、未発泡の状態の場合、2〜50μmであり、発泡状態では10〜100μm、好ましくは、10〜50μmである。このプラスチックフィラーの殼となる熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、又はそれらの共重合体が挙げられる。また、殼内に含まれる発泡剤としては、プロパンやブタンその混合物等が一般的に用いられる。
前記バインダー樹脂としては、特に制限はなく、従来公知の水溶性高分子及び水性高分子エマルジョンの中から適宜選択される。前記水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉又はその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マレイン共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等が挙げられる。
また、前記水性高分子エマルジョンとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等のラテックス;酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のエマルジョン等が挙げられる。
前記非発泡性中間層を形成するには、上記の微小中空粒子やポーラスな顔料をバインダー樹脂と共に水に分散し、これを支持体上に塗布し、乾燥することによって得られる。この場合、微小中空粒子の塗布量は支持体1m当たり少なくとも1g以上であり、更に好ましくは2〜15g程度が好ましい。また、前記バインダー樹脂の塗布量は、中間層を支持体に強く結合させるに足る量でよく、通常は、中空粒子とバインダー樹脂との合計量に対して、2〜50質量%が好ましい。
−バック層−
前記感熱記録材料は、支持体の感熱層を設けない側の面上にバック層を有することが好ましい。
前記バック層は、バインダー樹脂、フィラー、滑剤、着色顔料等のその他の成分を含有してなる。
前記無機フィラーとしては、例えば、炭酸塩、ケイ酸塩、金属酸化物、硫酸化合物、等が挙げられる。前記有機フィラーとしては、例えば、シリコーン樹脂、セルロース樹脂、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン樹脂、ホルムアルデヒド系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、等が挙げられる。
前記バック層の厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜20μmが好ましく、0.3〜10μmがより好ましい。
<感熱記録ラベル>
前記感熱記録材料としての感熱記録ラベルは、第1形態では、支持体の感熱層を設けない側の面に粘着剤層と、該粘着剤層上に剥離紙とを有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記粘着剤層の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、酢ビ系樹脂、酢酸ビニル−アクリル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸エステル系共重合体、メタクリル酸エステル系共重合体、天然ゴム、シアノアクリレート系樹脂、シリコーン系樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用しても構わない。
前記感熱記録ラベルは、第2形態では、支持体の感熱層を設けない側の面に加熱によって粘着性を発現する感熱粘着層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記感熱粘着層は、熱可塑性樹脂及び熱溶融性物質を含有してなり、更に必要に応じて粘着付与剤を含有してなる。
前記熱可塑性樹脂は、粘着力、及び接着力を付与するものである。前記熱溶融性物質は、常温では固体であるため、樹脂に可塑性は与えないが、加熱により溶融して樹脂を膨潤乃至軟化させて粘着性を発現させるものである。また、前記粘着付与剤は粘着性を向上させる働きを有するものである。
<感熱磁気記録紙>
前記感熱記録材料としての感熱磁気記録紙は、支持体の感熱層を設けない側の面に磁気記録層を有してなり、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
前記磁気感熱層としては、酸化鉄、バリウムフェライト等と塩ビビル系やウレタン系樹脂、ナイロン系樹脂等を用い、支持体上に塗工形成されるか、又は蒸着、スパッタリング等の方法により樹脂を用いず形成される。前記磁気感熱層は支持体における該感熱層とは反対側の面に設けることが好ましいが、支持体と該感熱層との間、該感熱層上の一部に設けてもよい。
本発明の感熱記録材料の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ラベル状、シート状、ロール状、などが好適に挙げられ、例えば、図書、文書などの複写、電子計算機、ファクシミリ、発券機、ラベルプリンター、レコーダー、ハンディターミナル用などの記録材料、衣類等の表示ラベル、部品管理用ラベル、物流ラベルなどに幅広く用いられる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
−感熱層塗布液の調製−
下記組成よりなる混合物を磁性ボールミルで分散して、[A液]〜[C液]を調製した。
[A液]=ロイコ染料分散液
・3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン・・・10質量部
・10質量%ポリビニルアルコール水溶液・・・10質量部
・水・・・30質量部
[B液]=顕色剤分散液
・4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン・・・10質量部
・10質量%ポリビニルアルコール水溶液・・・10質量部
・水・・・30質量部
[C液]=顔料分散液
・二酸化ケイ素粉末・・・10質量部
・10質量%ポリビニルアルコール水溶液・・・10質量部
・水・・・30質量部
次に、前記A液:前記B液:前記C液:水=1:3:3:7の混合物(質量比)にHALS樹脂:新中村化学社製ニューコートHAL−11025W(樹脂固形分40質量%、HALS成分4質量%)を20質量%添加した。以上により、感熱層塗布液を調製した(固形分10質量%)。
−保護層塗布液の調製−
下記組成から常法により、保護層塗布液を調製した。
・UVA樹脂1:山南合成化学社製WF−825(水溶性UVA樹脂、樹脂固形分30質量%、UVA成分9質量%)・・・100質量部
・水・・・100質量部
次に、市販の上質紙(坪量60g/m)の表面に感熱層塗布液をロイコ染料の乾燥質量が0.5g/mとなるように塗布し、乾燥させて感熱層を形成した。次に、感熱層上に保護層塗布液をUVA成分の乾燥質量が0.5g/mとなるように塗布し、乾燥させて、保護層を形成した。次いで、40℃環境下に15時間保管した後、20kg/cmの圧力でキャレンダー処理した。以上により、実施例1の感熱記録材料を作製した。
(実施例2〜18及び比較例1〜7)
実施例1において、表1に記載のUVA成分(UVA樹脂、UVA低分子)、HALS成分(HALS樹脂、HALS低分子)、及びセミカルバジド系化合物を添加、添加量を変動した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜18及び比較例1〜7の各感熱記録材料を作製した。なお、中間層塗布液としては、ポリビニルアルコール10質量%水溶液を用いた。また、実施例4の保護層塗布液では、水の代わりに溶剤を用いた。
UVA樹脂を用いない比較例1、2、3、6、7においては、UVA樹脂の代わりにポリビニルアルコールを添加して保護層を形成した。
また、UVAの付着量はUVA成分として0.5g/m、ヒンダードアミン系化合物の付着量はヒンダードアミン成分として0.2g/m、セミカルバジド系化合物の付着量は0.2g/mであった。
Figure 0004616078
表1中の略号などについては、下記の通りの意味を表す。
*添加層:OC(保護層)、TC(感熱層)
<UVA>
・UVA樹脂1:山南合成化学社製WF−825(水溶性UVA樹脂、樹脂固形分30質量%、UVA成分9質量%)
・UVA樹脂2:新中村化学社製ニューコートUVA−204W(水系エマルションUVA樹脂、樹脂固形分20質量%、UVA成分9質量%)
・UVA樹脂3:新中村化学社製バナレジンUVA−1050H(非水溶性UVA樹脂、トルエン−MEK混合溶液、樹脂固形分40質量%、UVA成分20質量%)
・UVA低分子:下記構造式で表される大塚化学社製RUVA−93(UVA樹脂に含まれるモノマー自身)
Figure 0004616078
*<ヒンダードアミン系化合物>
・HALS低分子:下記構造式で表される旭電化工業社製アデカスタブLA−82)
Figure 0004616078
・HALS樹脂:新中村化学社製ニューコートHAL−11025W(樹脂固形分40質量%、HALS成分4質量%)
・下記構造式で表されるヒンダードフェノール系化合物(旭電化工業社製、アデカスタブAO−40)
Figure 0004616078
ただし、t−Buはt−ブチル基を表す。
*<セミカルバジド系化合物>
・非水溶性:下記構造式(6)で表される1,1,1’,1’−テトラメチル−4,4’(メチレン−ジ−P−フェニル)ジセミカルバジド(日本ヒドラジン工業社製、HN−150)
Figure 0004616078
・水溶性:下記構造式(7)で表される1,6−ヘキサメチレンビス(N,N’−ジメチルセミカルバジド)(日本ヒドラジン工業社製、HN−130)
Figure 0004616078
・水溶性オリゴマー:下記構造式(8)で表されるビューレットリ−トリ(ヘキサメチレン−N,N−ジメチルセミカルバジド)を主成分とするオリゴマー(日本ヒドラジン工業社製、HN−300)
Figure 0004616078
ただし、前記構造式(8)中、Rは、−(CH−を表す。Rは、下記構造式で表される基である。
Figure 0004616078
次に、得られた実施例1〜18及び比較例1〜7の各感熱記録材料について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表2に示す。
<非画像部耐光性>
東洋精機社製のウエザオメーターを用いて、各試験片にキセノン光を12時間照射した後の非画像部の色彩値をミノルタ社製分光測色計CM−3700dを用いて測定し、そのb値を求め、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
◎◎:b値が2.0以上2.5未満
◎ :b値が2.5以上3.0未満
○ :b値が3.0以上3.5未満
○△:b値が3.5以上5.0未満
△ :b値が5.0以上7.5未満
△×:b値が7.5以上10.0未満
× :b値が10.0以上15.0未満
<画像濃度>
熱傾斜試験機を用いて、200−110℃の温度範囲において10℃きざみで裏面から熱ブロックによる印字(2kgf/cm、1秒)を行い、最大発色濃度をマクベス反射濃度計で測定し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
◎ :1.40以上
○ :1.35以上1.40未満
○△:1.30以上1.35未満
△ :1.20以上1.30未満
× :1.10以上1.20未満
<印刷適性>
RI−テスターにて、(1)ニューZ OPニス(大日本インキ化学工業株式会社製)、(2)DIC EX−2 red(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いて印刷試験を行い、下記の光沢度及び印刷濃度についての評価を実施した。
−光沢度の評価−
上記(1)のニューZ OPニス(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いて印刷試験を行ったサンプルについて日本電色工業製変角光沢度計を用い光沢度を測定し(角度75°)、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎ :90.0以上
○ :80.0以上90未満
○△:65.0以上80.0未満
△ :50.0以上65.0未満
× :50.0未満
−印刷濃度の評価−
上記(2)のDIC EX−2 red(大日本インキ化学工業株式会社製)を用いて印刷試験を行ったサンプルについて、印刷濃度(赤)をマクベス反射濃度計で測定し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
◎ :OD値が1.60以上
○ :OD値が1.40以上1.60未満
○△:OD値が1.20以上1.40未満
△ :OD値が1.00以上1.20未満
× :OD値が1.00未満
Figure 0004616078
表2の結果から、実施例1〜18の感熱記録材料はいずれも、比較例1〜7に比べて、地肌部の光による変色を改善できると共に、従来の紫外線吸収剤、酸化防止剤を保護層に用いた際に発生する品質の低下(画像濃度低下、印刷適性低下)を起こすことのない感熱記録材料であることが認められた。
本発明の感熱記録材料は、光による地肌部(非印字部)の変色が起こりにくく、しかも、従来の紫外線吸収剤、酸化防止剤をオーバーコート層に用いた際に発生する品質の低下(画像濃度の低下及び印刷適性の低下)を防止することができるので、感熱記録紙、感熱記録ラベル、感熱磁気記録紙、感熱記録フィルムなどに好適に用いられ、例えば、図書、文書などの複写、電子計算機、ファクシミリ、発券機、ラベルプリンター、レコーダー、ハンディターミナル用などの記録材料、衣類等の表示ラベル、部品管理用ラベル、物流ラベルなどに幅広く用いられる。

Claims (12)

  1. 支持体と、該支持体上に少なくとも感熱層及び保護層をこの順に有してなり、
    前記感熱層が、ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物及びセミカルバジド化合物から選択される少なくとも1種を含み、かつ前記保護層が、紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物を含むことを特徴とする感熱記録材料。
  2. 紫外線吸収性の置換基を有する高分子化合物が、水溶性乃至水分散性である請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. ヒンダードアミン構造を有する高分子化合物の該高分子化合物を含む層における含有量が、10〜30質量%である請求項1から2のいずれかに記載の感熱記録材料。
  4. セミカルバジド化合物が、水溶性である請求項1から3のいずれかに記載の感熱記録材料。
  5. セミカルバジド化合物の該化合物を含む層における含有量が、10〜30質量%である請求項1から4のいずれかに記載の感熱記録材料。
  6. 感熱層と保護層との間に中間層を有し、該中間層がバインダー樹脂及び中空粒子を含む請求項1から5のいずれかに記載の感熱記録材料。
  7. 支持体の感熱層を設けない側の面上にバック層を有する請求項1から6のいずれかに記載の感熱記録材料。
  8. 支持体の感熱層を設けない側の面に粘着剤層と、該粘着剤層上に剥離紙とを有する感熱記録ラベルである請求項1から7のいずれかに記載の感熱記録材料。
  9. 支持体の感熱層を設けない側の面に加熱によって粘着性を発現する感熱粘着層を有する感熱記録ラベルである請求項1から7のいずれかに記載の感熱記録材料。
  10. 支持体の感熱層を設けない側の面に磁気記録層を有する感熱磁気記録紙である請求項1から7のいずれかに記載の感熱記録材料。
  11. 支持体が、紙、合成紙及び高分子フィルムのいずれかである請求項1から10のいずれかに記載の感熱記録材料。
  12. ラベル状、シート状、及びロール状のいずれかである請求項1から11のいずれかに記載の感熱記録材料。
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