JP4612116B1 - 椅子式階段昇降機用ガイドレールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】椅子式階段昇降機用ガイドレールを、各戸で異なる階段に対応可能で、容易・安価かつ精度良く製造できると共に、階段への設置作業も容易かつ安価に行え、さらに高齢者等の利用者が不安感なく利用できるようにする。
【解決手段】設置する階段を予め実測し、そのデータに基づいてCADシステムとレーザー加工機により、鉄製板材から複数枚の横長状板材3,4,5を分割形成すると共に、側面の長手方向に多数個の四角孔9を設け、踊り場用の横長状板材4は、長手方向に「へ」の字形に屈曲した形状に形成して、それを筒状体に斜め状に捲きかけて湾曲形成し、他の横長状板材3,5と共に短手方向が垂直状になる状態で長手方向へ接続し、階段へ設置後は湾曲傾斜状部7の途中で傾斜角が浅くなり、上段部の直線傾斜状部6と階段の上面2bとの間の間隔nが、下段部での間隔mよりも小さくなって連続したものとする。
【選択図】 図9

Description

本発明は、椅子式階段昇降機用ガイドレール、即ち椅子付きの階段昇降機用のガイドレールの製造方法に関するものである。ガイドレールの製造及び階段への設置を容易・安価かつ精度良く行うと共に、階段へ設置後は、昇降機がスムーズに移動できるようにし、かつ高齢者等の利用者にも優しいものにすることを特徴としている。
椅子式階段昇降機は、例えば足腰が弱った高齢者・病人等(以下高齢者等という)が自分の力で階段を昇り降りし難い場合に、階段に設置したガイドレールに沿って昇降する昇降機の椅子に座って、昇降することを可能とするものである。その階段昇降機に用いるガイドレールとしては従来より幾つかのものがある。
ガイドレールの内、特に階段の途中に曲がり部分があるような場所に設置するガイドレールとしては、例えば下記のようなものが提案されている。
イ)ガイドレールの断面形状が丸形状やダルマ形状のパイプを用いるものであって、従来よりこのようなパイプを用いたものが多く、例えば下記公報に記載のものがこれに当たる。
特開2001−328782号公報 特表2006−506295号公報 英国特許GB2168019公報
ロ)本願発明に比較的に近いものの例として、長尺の横長板材を短手方向が垂直状になるように設置するものがあり、例えば下記の公報に記載のものがそれである。
特開平9−221290号公報 登録実用第3023500号公報
ところが、従来の上記階段昇降機用ガイドレールには、次のような問題点があった。
a)上記特許文献1ないし3におけるパイプ製のガイドレールは、強度面や昇降機本体の椅子を水平かつ安定に保ち易いという利点はある。しかし、階段途中の踊り場の形状に対応して、ガイドレールを三次元的な傾斜湾曲状(螺旋状)に形成する必要がある場合には、その曲げ加工をスムーズに行うことが容易でなく、作業性も悪かった。
また狭い横幅の階段では、ガイドレールの湾曲半径も小さくする必要があるが、通常用いられているパイプは直径が45ないし48.6mmであるから、その湾曲半径を小さくするには限界があった。さらに特許文献2におけるように断面形状がダルマ形のパイプ製や、特許文献3のように2本のガイドレールを用いるもは、ガイドレールにラックギヤを組み込んだものが多いが、その製造は容易ではなくて製造コストが高くついた。
これらは、ガイドレールの断面形状が角形、C形やH形としたものについても、ほぼ同様のことが言える。
b)上記引用文献4のガイドレールは、横長状板材を短手方向が垂直状になるようにして長手方向へ接続し、その上縁部に丸パイプを一体化したものである。その側面の長手方向にはラックとしてのチエーンを設け、または等間隔状にラック歯を多数個形成して、そこに昇降機本体のスプロケットが噛合して、昇降可能としてある。
しかしこのガイドレールでは、各戸で異なる階段の形状に対応させるために、如何にして三次元的な傾斜湾曲部を形成するのか、その製造方法が明らかにされていない。またパイプと一体化したこのガイドレールを、階段の形状に対応して傾斜湾曲状に製造することや、階段の形状に上手く合致するように設置する作業も簡単ではない。特に階段が小さい湾曲状部をもつ場合には、製造が一層難しい。
さらに上記ラックとして、ガイドレールの側面にチエーンまたはラック歯を設けているので、ガイドレールの水平状湾曲や傾斜湾曲状が小さい湾曲半径になっている位置では、チエーンが変形したり、ラック歯の形成が難しかったり、またスプロケットとの噛合がスムーズにいかなくなったりしてしまう問題点が残っている。
c)他方、引用文献5のガイドレールは、長尺の長板材を短手方向が垂直状になるようにして用いる点では、上記特許文献4に記載のものと共通部分があると言える。しかしこのガイドレールも、各戸で異なる階段の形状に対応して、どのようにして三次元的な傾斜湾曲状に形成するのかについて、その手段が全く記載されておらず示唆も無い。それゆえに、やはり実現性があるのかとの疑問がある。
またこのガイドレールでは、その上縁部または下縁部にラック部を形成して、そこに昇降機本体のピニオンを噛合させて移動可能とし、かつガイドレールの上縁部または下縁部にガイドローラが接するように設けてある。そのため、昇降機本体がこのガイドレール上を移動時に昇降機本体に振動が伝わって乗り心地が悪いし、またレールの水平状湾曲部や傾斜湾曲部では、ラック部とスプロケットとの噛合状態が悪くなることも推測される。
本発明は、従来の上記椅子式階段昇降機用ガイドレールがもつ上記問題点の解消を課題としたものである。即ち本発明の主たる目的は、各戸で異なる階段の形状に対応した上・下段部の直線傾斜状部・傾斜湾曲部等をもつガイドレールを、容易・安価かつ精度良く製造できると共に、階段への設置作業も容易かつ安価に行え、さらに無理なくスムーズに移動できて、高齢者等の利用者の不安感を除いた、優しい階段昇降機用ガイドレールの製造方法を提供することにある。
本発明に係る椅子式階段昇降機用ガイドレール1の製造方法は、
ガイドレール1を設置する階段2について長さ・傾斜角・湾曲半径等を実測し、
上記実測値に基づきCADシステムを用いて3次元的な階段図面を作成して、
a)必要となるガイドレール1の全長、傾斜角、湾曲半径等のデータと、
b)鉄製平板材から、少なくとも下部段用の直線傾斜状部6、湾曲傾斜状部7、上部段用の直線傾斜状部8用の各横長状板材3,4,5を分割形成するためのデータと、
c)昇降機の駆動用ローラ周部の凸部と噛合可能なラック用の四角孔9の位置・形状・大きさに関するデータと、
d)上記湾曲傾斜状部7を踊り場10へ設置時に、湾曲傾斜状部7の途中で傾斜角が浅くなり、上段部における階段上面2bから直線状傾斜部8までの高さ(間隔)nが、下段部での同様の高さ(間隔)mとほぼ等しくなるように、その横長状板材4を長手方向に「ヘ」の字状に屈曲した形状とするデータとを得て、
それらのデータをレーザー加工機に入力して、鉄製平板材から上記各横長状板材3,4,5をレーザー加工で分割形成し、
その後に湾曲傾斜状部7用の横長状板材4を、円筒体11に斜め状に捲きかけてベンダー加工して湾曲傾斜状に形成し、
それを、上・下段部の直線傾斜状部用の各横長状板材3,5と長手方向へ接続して、少なくとも下部段用の直線傾斜状部6、湾曲傾斜状部7、上部段用の直線傾斜状部8をもつ長尺のガイドレール1とするものである。
上記構成において、ガイドレール1は、少なくとも下部段用の直線傾斜状部6、踊り場用の湾曲傾斜状部7・上部段用の直線傾斜状部8を有するが、それらは基本的な単位部分であって、それ以外の部分を有さない意味ではない。例えば、下部段用の直線傾斜状部6の前部に水平状部12を有したり、上部段用の直線傾斜状部8の後部にも水平状部13を有したり、図示は省略するが踊り場10用の水平湾曲状部を有したりしてもよい。
湾曲傾斜状部7とは、傾斜しながら湾曲する部分、即ち、螺旋形の一部をなすように、傾斜しながら湾曲する3次元的に形成した部分を意味する。
本発明に係る階段昇降機用ガイドレールの製造方法によれば、鉄製平板から、各戸で異なる階段の形状に対応して、少なくとも下部段用の直線傾斜状部6、湾曲傾斜状部7、上部段用の直線傾斜状部8等の基本的部分を備えたがイドレール1を、容易・安価かつ精度良く製造できると共に、各戸で異なる階段への設置作業も容易・迅速かつ安価に行え、しかも無理のないスムーズな昇降で高齢者等の利用者に一層優しい階段昇降機を得ることができる。
イ)まず、本発明に係る階段昇降機用ガイドレールを製造方法から述べると、その前半工程は、受注後に置いてこのガイドレール1を設置する階段の形状・寸法・傾斜角等を実測し、その実測値に基づき2次元および3次元CADシテスムを用いて、上記下段部用の直線傾斜状部6、踊り場10用の湾曲傾斜状部7、上部段用の直線傾斜状部8の各展開図を作成し、そのデータをレーザー加工機に入力して、鉄製平板から上記各部に対応する各横長状板材3,4,5を分割形成することである。また同時にレーザー加工にて、各横長状板材3,4,5の側面に、駆動用として等間隔状に多数のラック用四角孔9も形成しておく。
なお、下部段用の直線傾斜状部6の前部や、上部段用の直線傾斜状部8の後部に水平状部12,13がある場合は、上記展開図の段階で既に各水平状となる部分が描かれており(例えば図4参照)、それをレーザー加工によりその部分も同時に形成された横長状板材3,5になっている(例えば図5,図7参照)。そのため、横長状板材を短手方向に曲げるような無理な加工は必要無いし、また水平状部だけを別途形成しておき後で直線傾斜状部に接続するような必要もなく、本発明に係るガイドレール1の製造は容易・迅速かつ精度よく行える。
これで、各戸の階段で異なる寸法・形状・傾斜角等の条件に対応すると共に側面にラック用四角孔9付きの、ガイドレール構成材としての複数枚の横長状板材3,4,5を、容易・迅速かつ精度よく製造できることになる。
ロ)次に、本発明に係るガイドレールを製造する後半工程は、各戸で異なる階段2の寸法・形状に併せて立体的に形成することである。上記の如く鉄製平板をレーザー加工で各部の展開図に対応して複数枚の横長状板材3,4,5を分割形成してあるから、それを階段の各部に応じた形状に加工すればよい。
階段の踊り場10に対応するには、ガイドレール1を湾曲傾斜状に形成する必要があるが、この場合に、本発明の製造方法では、平板から形成した横長状板材4をベンダーで円筒体11に斜めに捲きかけて厚み方向へ湾曲形成すればよい(例えば図8参照)。そのため、従来のパイプ状のレール(例えば上記特許文献1,同2,同3参照)や、一部にパイプをもつレール(上記特許文献4参照)と異なり、この湾曲作業は非常に容易であるし、湾曲半径を小さくすることも容易に行えるから、狭い階段でも省スペースで設置可能なガイドレールになる。
ガイドレール1としての下部・上部段用の各直線傾斜状部6,8や湾曲傾斜状部7等用の各横長板状材3,4,5等を形成した後は、それらを短手方向が垂直状になる状態で、階段の形状に応じて長手方向へ接続すればよい。これにより形成されたガイドレール1の側面には、各横長板材3,4,5の段階で予め側面に等間隔状の多数のラック用四角孔9も形成されているから、別途改めて駆動用のラックなどの機構をガイドレール1に設ける必要がなく、この面でも製造が容易になっている。
ハ)さらに、本発明の製造方法により製造したガイドレール1では、上記に加えて高齢者等の利用者に優しいという効果がある。即ち、そのガイドレール1を設置した場合に、階段に踊り場10があって、そこにガイドレール1の湾曲傾斜状部7を設置する場合に、踊り場10で折り返して上部段用の直線傾斜状部8へさしかかった位置近傍では、図9で示すような状態になる。その際、湾曲傾斜状部7が、仮に図10で示すような直線状の横長板材4を湾曲形成したものである場合(図面符号は本願のものと一致させてある)は、同図9の二点鎖線で示すように、上部階段の上面2bからガイドレール1の直線傾斜状部8下端縁までの高さ(間隔)lが、下段階段の上面2aからガイドレール1の直線傾斜状部6までの高さ(間隔)mに比べて大きくなってしまっていた。これでは昇降機の椅子に座った高齢者等の利用者は不安感を覚える。
これに対して、本発明のガイドレール1の湾曲傾斜状部7で用いた横長状板材4は、その長手方向の途中で「ヘ」の字状に屈曲した形状にレーザー加工で切り抜いたもの(例えば図6参照)を、湾曲形成したものである。そのため、この傾斜状湾曲部7をもつカイドレール1を設置すると、該湾曲傾斜状部7はその途中からその傾斜角が浅い方向へ曲がるように設けられる。即ち、図9の実線で示す如く、上段部で階段上面2bから直線傾斜状部8下端縁までの高さ(間隔)nは、下段部で階段上面2aから直線上傾斜部6下端縁までの高さ(間隔)mとほぼ等しくなっており、その状態で上段の直線傾斜状部8が継続している。
このように、上部段で階段上面2bから直線形状状部8までの高さnが、下部段での階段上面2aから直線傾斜状部6までの高さmとほぼ等しいことにより、昇降機本体の椅子に座って昇降する高齢者等の利用者は無理のないスムーズな昇降ができて、違和感・不安感を与えることがなくなり、彼らに優しい階段昇降機用ガイドレールとなっている。
ニ)なお、図示は省略したが、ガイドレール1を階段の内回り部分に設置する場合で、その部分での傾斜角を大きくする必要があるなら、上記傾斜湾曲状部7用の横長状板材7を上下逆向きにして、逆「ヘ」の字状となったものを湾曲形成すればよい。その場合の傾斜湾曲状部7は、例えば図10で示すような直線状の横長状板材を用いる場合よりも傾斜角が大きくなるから、階段のその部分に対応できるようになる。またこの場合に、駆動用にチエーンを固着したり凹凸したラック部を反対面に設けたものと異なり、上記駆動用四角孔9表裏いずれからも利用可能である。
本発明に係る椅子式階段昇降機用ガイドレールの製造工程中、実測値に基づき2次元CADシステムで描いた階段とレールに関する平面図である。 図1で示したものの側面図である。 2次元CADシステムのデータに基づき3次元CADシステムで描いた階段とレールに関する斜視図である。 3次元CADシステムで描いた図のデータに基づき、ガイドレールだけを取り出した全体展開平面図である。 データをNCレーザー加工機に入力して切断した、下段部の傾斜直線状部用の横長状部材の平面図である。 データをNCレーザー加工機に入力して切断した、傾斜湾曲状部用の横長状部材の平面図である。 データをNCレーザー加工機に入力して切断した、下段部の傾斜直線状部用の横長状板材の平面図である。 図6で示した長板状部材からベンダー加工で傾斜湾曲状部に湾曲形成時の正面図である。 各横長状板材を長手方向へ接続したガイドレールを階段に設置した際の踊り場近傍での要部拡大側面図である。 傾斜湾曲状部用の横長状板材が直線状のものを示す平面図である。
本発明に係る階段昇降機用ガイドレールの製造方法は、設置する階段の形状・寸法・傾斜角等に応じて、2次元CADと3次元CADシステムを用いて鉄製の平板材から、少なくとも下部段用の直線傾斜状部6、踊り場用の湾曲傾斜状部7・上部段用の直線傾斜状部8等用の複数枚の横長状板材3,4,5を形成し、それらを長手方向へ接続して長尺としたものを短手方向が垂直状になるようにして、階段2に沿って傾斜・湾曲させながら設置可能としたものである。また上記湾曲傾斜状部7用の横長状板材4は、途中で長手方向に「ヘ」の字状に屈曲した形状に切断形成したものを、円筒体に斜め状に捲きかけて湾曲形成したものを用いる。
図1ないし図9は、本発明に係る椅子式階段昇降機用ガイドレールの製造方法の実施例を示すものである。
このガイドレール1は、設置する階段2の寸法・形状・傾斜角等に対応する複数枚の横長状板材3,4,5を、短手方向が垂直状になるようにして長手方向へ接続して長尺としたものであり、その側面に、駆動用のラック用四角孔を等間隔状で多数個形成してある。また該ガイドレール1の内の湾曲傾斜状部7用の横長状板材4は、途中で長手方向に「ヘ」の字状に屈曲した形状のものを、円筒体11に斜め状に捲きかけて形成したものを用いている。
その形状が理解し易いように、このガイドレール1の製造方法から説明する。予め、ガイドレール1を設置しようとする階段の形状・寸法・傾斜角等を実測しておき、その実測値を2次元CADシステムを用いて2次元化したデータを得る。そのデータより作成さたるものを図1・図2で示す。なおここでのガイドレール1は、下部段用の直線傾斜状部6や上部段用の直線傾斜状部8に、各々水平状部12,13を有するものにしてある。
次に、上記2次元化したデータを更に3次元CADシステムを用いて3次元化すると共に、設置する階段用のガイドレール1となるように、下部段用の直線傾斜状部6、踊り場用の湾曲傾斜状部7、および上部段用の直線傾斜状部8とするための各横長状板材3,4,5用のデータと、鉄製平板材から分割形成するための適切な分割箇所、即ち後の接続箇所18のデータも得る。そのデータにより表示したガイドレール全体の展開図を図4で示す。
さらに上記湾曲傾斜状部7用の横長状板材4は、途中で長手方向に「ヘ」の字状に屈曲した形状になるように考慮してある。この「へ」の字の傾斜角αは、ここでは図6で示すように約10°位になるようにしておく。なお、ここで用いた2次元CADや3次元CADシステムは、機器は米国ダッソー・システムズ・ソリッドワークス社製で、ソフトはソリッドワークス社製の三次元CADソフトを用いた。
次に、上記3次元CADシステムによるデータをNCレーザー加工機に入力して、鉄製平板材から下部段用の直線傾斜状部6、踊り場用の湾曲傾斜状部7、上部段用の直線傾斜状部8となる各横長状板材3,4,5を切断形成する。同時に、この各横長状板材3,4,5の側面には、長手方向へ等間隔状に、ラックとしての四角孔9も多数個形成しておく。
該四角孔9は、該ガイドレール1に沿って移動する昇降機本体側の駆動用ローラ周部の等間隔の凸部が、順次に噛合可能な大きさ・形状であるが、その縦寸法はレールの縦曲がり部分で凸部が余裕をもって噛合可能なものに形成しておく。ここでは、鉄製平板材として、高張力鋼材のSM570(新日鉄製)で、厚み9mm,幅150mmの平板材を用いた。
なお、上記の下部段用の直線傾斜状部6となる横長状板材3や、上部段用の直線傾斜状部8となる横長状板材5は、階段へ設置時に各々水平状部12,13が連続形成されるように、図6で示す如く前者3の前部位置や後者5の後部位置を、逆「へ」の字状や「ヘ」の字状に曲がった部分に切断形成してある。なお、湾曲傾斜状部用の横長状板材4には、後にベンダーで湾曲状に曲げる際の曲げ位置もマーキングしておく(上記図6参照)。
さらに上記湾曲傾斜状部7となる横長状板材4は、長手方向の途中位置から長手方向に「ヘ」の字状に屈曲した形状に切断して形成したものを用いる。ここで、「ヘ」の字状の屈曲の程度は、上記の如く長手方向に約10°の傾斜角がつくように形成してある。この横長状板材4を湾曲傾斜状に形成するには、図8で示す如く、専用ベンダーの円筒体11に、その軸線に対して斜め状に捲きかけて厚み方向へ曲げて、湾曲傾斜状に形成する。
次に、上記の如く形成した下段部の直線湾曲状部6用の横長状部材3、湾曲傾斜状部7用の横長状部材4、上段部の直線傾斜状部8用の横長状部材5を、短手方向が垂直状になるようにして長手方向へ接続することで長尺とし、それを階段2へ設置すればよい。これら各横長状部材3,4,5の接続には、ここでは裏面に保持板(図示略)を設けてネジ止めで行っている。14は各横長状板材3,4,5の接続部を示す。
上記のように形成したガイドレール1を階段に設置した場合、特に踊り場10における湾曲傾斜状部7は、上記の如く「へ」の字状の横長状部材を湾曲形成したものであるから、図9の実線で示すように、上部段における階段上面2bから直線状傾斜部8下端面までの高さ(間隔)nは、下部段における階段上面2aから直線状傾斜部6下端面までの高さ(間隔)mとほぼ等しくなっている。湾曲傾斜部7を形成した横長状部材4が、「へ」の字状でなくて仮に直線状のものを湾曲形成した場合には、同図で二点鎖線で示すように、踊り場10で湾曲傾斜すると床面との傾斜角が大きくなって、上部段の直線状傾斜部6に接続されるから、両者の差は明らかである。
このように、本発明のガイドレール1によれば、上段部での階段上面2bの高さnが、下段部での階段団面2aとの高さmとほぼ等しい状態で連続しているから、無理なくスムーズな昇降移動が可能となり、椅子に座って該ガイドレール1上を昇降する高齢者その他の利用者は不安感を覚えなくなる。
なお、このガイドレール1には、上記駆動用四角孔9に干渉しない位置に、長手方向への等間隔状に補強用横リブ15を設けてあり、また短手方向への補強用縦リブ16も設けてあり、上記補強用横リブ15には階段への取付脚を設ければよい。上記実施例中で示した材質・寸法・角度等の数値や、CADの機種名・ソフト等は例示であって、これに限定するものでないことは勿論である。
本発明は、椅子式階段昇降機用のガイドレールの製造方法であり、鉄製平板材から、各戸で異なる階段の形状に対応した直線傾斜状部6・水平湾曲状部・三次元形状の湾曲傾斜部等からなるガイドレールを、容易かつ安価で精度良く製造できると共に、階段への設置作業も容易・迅速かつ安価に行うことができ、しかも高齢者等の利用者に優しいものにすることができる。
1−ガイドレール
2−階段
2a−階段上面
2b 階段上面
3−横長状板材
4−横長状板材
5−横長状板材
6−直線傾斜状部
7−湾曲傾斜状部
8−直線傾斜状部
9−四角孔
10−踊り場
11−円筒体
12−水平状部
13−水平状部
14−接続部
15−横リブ
16−縦リブ
17−分割用線
18−湾曲用マーキング
α−傾斜角
m−高さ
n−高さ
l−高さ

Claims (1)

  1. ガイドレール1を設置する階段2について、長さ・傾斜角・湾曲半径等を実測し、
    上記実測値に基づきCADシステムを用いて3次元的な階段図面を作成して、
    a)必要となるガイドレール1の全長、傾斜角、湾曲半径等のデータと、
    b)鉄製平板材から、少なくとも下部段用の直線傾斜状部6、湾曲傾斜状部7、上部段用の直線傾斜状部8用の各横長状板材3,4,5を分割形成するためのデータと、
    c)昇降機の駆動用ローラ周部の凸部と噛合可能な四角孔9の位置・形状・大きさに関するデータと、
    d)上記湾曲傾斜状部7を踊り場10へ設置時に、湾曲傾斜状部7の途中で傾斜角が浅くなり、上段部における階段上面2bから直線状傾斜部8までの高さnが、下段部での同様の高さmとほぼ等しくなるように、その横長状板材4を長手方向に「ヘ」の字状に屈曲した形状とするデータとを得て、
    それらのデータをレーザー加工機に入力して、鉄製平板材から上記各横長状板材3,4,5をレーザー加工で分割形成し、
    その後に湾曲傾斜状部7用の横長状板材4を、円筒体11に斜め状に捲きかけてベンダー加工して湾曲傾斜状に形成し、
    それを、上・下段部の直線傾斜状部用の各横長状板材3,5と長手方向へ接続して、少なくとも下部段用の直線傾斜状部6、湾曲傾斜状部7、上部段用の直線傾斜状部8をもつ長尺のガイドレール1とすることを特徴とする、椅子式階段昇降機用ガイドレールの製造方法。
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