JP4608828B2 - 空気調和装置、除湿器、及び絞り機構 - Google Patents

空気調和装置、除湿器、及び絞り機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気圧縮式冷凍サイクルの空気調和装置、除湿器、及びこれらの装置で用いられる絞り機構に関し、特に、絞り機構で発生する異音の低減対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、空気調和装置には、室内側に絞り機構を備えたものがある。例えば、特開平10−62032号公報には、圧縮機と四路切換弁と室外熱交換器と室外絞り弁と第1室内熱交換器と室内絞り弁と第2熱交換器とが順に接続された冷媒回路を備えた空気調和装置が記載されている。この空気調和装置は、室温の低下を抑えながら室内を除湿する機能を備えたものとして構成されている。
【0003】
上記空気調和装置は、除湿運転時に、圧縮機から吐出した冷媒を室外熱交換器及び第1室内熱交換器で凝縮させ、室内絞り弁で減圧した後、第2室内熱交換器で蒸発させて圧縮機に戻るように冷媒を循環させる。そして、上記第2室内熱交換器で冷却除湿された室内空気を第1室内熱交換器で加熱することで、室温の低下を抑制しながら室内を除湿するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報の空気調和装置では、冷媒が室内絞り弁を通過するときに該冷媒が減圧膨張して高速の気液二層流になることなどで発生する異音を低減するために、室内絞り弁の弁体上部に、主絞り流路に加えて副絞り流路が設けられている。そして、絞り弁に流入する冷媒を2つの絞り流路により気液分離させて流すことで、上記異音の低減を図っている。しかし、実際には絞り流路を上下に分けるだけでは冷媒を気液分離させることは難しく、異音低減に関して十分な効果を得ることは困難である。
【0005】
一方、特開平7−248162号公報には、絞り弁に複数の絞り流路を直列に設け、冷媒を複数回に分けて絞るようにした装置が記載されている。この装置では、絞り作用を複数回に分けて行うことにより、1回の減圧度合いを小さくして音対策とするようにしている。
【0006】
しかし、単に絞り作用を複数回に分けただけでは、各絞り部での圧力降下幅が一定しない。また、室内絞り弁で発生する音の大きさは該絞り弁での冷媒の流体エネルギーの大きさにほぼ比例しており、絞り弁での流体エネルギーには、複数回の圧力降下幅の二乗の和が関与している。このため、圧力降下幅にばらつきがあると絞り弁での流体エネルギーが大きくなりやすく、それに起因して異音の発生レベルも大きくなってしまう。このため、単に冷媒を複数回に分けて絞るだけでは、やはり異音低減に関して十分な効果を得ることは困難であった。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みて創案されたものであり、その目的とするところは、室内側に絞り機構を設けた場合に、該絞り機構で発生する異音を低減できるようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、絞り機構(6) に、互いに直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)を設けるとともに、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の相対的な開度を、冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるようにして、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での圧力降下幅のばらつきを抑えるようにしたものである。
【0009】
具体的に、本発明が講じた第1〜第4の解決手段は、圧縮機(1) と熱源側熱交換器(3) と熱源側絞り機構(4) と第1利用側熱交換器(5a)と利用側絞り機構(6) と第2利用側熱交換器(5b)とが冷媒配管によって順に接続された冷媒回路(C) を備えた空気調和装置(10)を前提としている。
【0010】
そして、第1の解決手段に係る空気調和装置(10)は、利用側絞り機構(6) が全開状態と絞り状態での冷媒の流通が可能に構成されるとともに、絞り状態での冷媒流路に、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、さらに、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるように構成されていることを特徴としている。
【0011】
なお、上記構成において、絞り機構(6) の複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)に関してそれぞれの開度が異なるとしているのは相対的なものであり、言い換えれば、入口側の絞り作用が出口側よりも強くなることを意味している。このための具体的な構成としては、例えば複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)を径や長さの異なるキャピラリチューブやオリフィスで構成することなどを含む。
【0012】
また、利用側絞り機構(6) を全開状態と絞り状態とに設定するための構成としては、該絞り機構(6) 自体を絞り状態と全開状態に開度設定できるようにする以外に、例えば絞り機構(6) を絞り状態の固定開度にするとともに開閉弁付きのバイパス通路を併設し、該通路の開閉を切り換えるようにしてもよい。
【0013】
この第1の解決手段においては、通常の運転時には熱源側絞り機構(4) が所定開度に設定され、利用側絞り機構(6) が全開状態に設定されて冷媒が循環し、蒸気圧縮式冷凍サイクルの運転が行われる。
【0014】
一方、除湿運転時には、熱源側絞り機構(4) が全開に設定され、利用側絞り機構(6) が絞り状態に設定される。このとき、圧縮機(1) から吐出された冷媒が熱源側熱交換器(3) 及び第1利用側熱交換器(5a)で凝縮し、利用側絞り機構(6) で減圧された後、第2利用側熱交換器(5b)で蒸発して圧縮機(1) に戻るサイクルで冷媒が循環する。また、第2利用側熱交換器(5b)及び第1利用側熱交換器(5a)に順に室内空気を通過させることにより、室内空気を第2利用側熱交換器(5b)で冷却除湿した後に第1利用側熱交換器(5a)で加熱し、室温の低下を抑えながら室内が除湿される。
【0015】
この除湿運転時に、冷媒が利用側絞り機構(6) を通過するとき、冷媒は複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)のそれぞれで減圧される。また、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側よりも入口側が小さくなるように設定されているため、冷媒は入口側において絞り作用の度合いが大きく、出口側に向かってその度合いが徐々に小さくなる。
【0016】
ここで、図3に示すように、例えば絞り機構(6) に2つの絞り流路を設けて各絞り流路を直列に接続した場合に、両絞り流路の開度を同じにする(前後段の開度比を0.5(1:1)にする)と、入口側と出口側の圧力降下幅は同じでなく、入口側よりも出口側が大きくなる。また、上記開度比が0.5のときに対して、入口側の開度を出口側に比べて所定値だけ小さくして絞り作用を大きくしたところに、入口側と出口側の圧力降下が等しくなるポイント(P) が存在する。
【0017】
一方、絞り機構(6) 全体での冷媒の流体エネルギーが小さいほど異音の発生は抑えられるが、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)における圧力降下の二乗の和が絞り機構全体での流体エネルギーに関与しているために、各絞り通路での圧力降下にばらつきがある場合、流体エネルギーが比較的大きくなり、異音の発生レベルが大きくなる。これに対して、この第1の解決手段では、入口側の絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度を出口側よりも小さくするようにしているので、その開度設定によって各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での圧力降下のばらつきを抑えることが可能となり、その結果、絞り機構(6) 全体での冷媒の流体エネルギーを抑えるすることができる。
【0018】
また、第2の解決手段に係る空気調和装置(10)は、上記第1の解決手段において、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での冷媒の圧力降下が実質的に同じになるように、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が設定されていることを特徴としている。
【0019】
この第2の解決手段においては、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での圧力降下が実質的に同じになるため、入口側と出口側の開度比が図3の最適ポイント(P) となり、絞り機構(6) 全体での冷媒の流体エネルギーを最も小さくすることができる。
【0020】
また、第3の解決手段に係る空気調和装置(10)は、上記第1または第2の解決手段において、利用側絞り機構(6) の各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が調整可能に構成されていることを特徴としている。
【0021】
この第3の解決手段においては、能力の異なる複数機種の空気調和装置(10)において利用側絞り機構(6) を共用する場合などに、各機種に合わせて開度を調整することができる。また、可変容量圧縮機(1) を備えた装置(10)で運転状態の変動に伴って冷媒循環量が変動したときなどに、絞り機構の開度を適宜操作することも可能となる。
【0022】
また、第4の解決手段に係る空気調和装置(10)は、上記第3の解決手段において、冷媒回路(C) における冷媒の循環方向が可逆に構成されるとともに、利用側絞り機構(6) の各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が、冷媒の循環方向に応じて、常に冷媒の出口側に対して入口側が小さくなるように開度調整可能に構成されていることを特徴としている。
【0023】
この第4の解決手段においては、例えば冷房サイクルと暖房サイクルで冷媒の循環方向を反転させたときに、常に冷媒の流れ方向に応じて利用側絞り機構(6) における冷媒の入口側が出口側よりも小さい開度になるように調整することが可能となる。この場合、暖房サイクルでは第2利用側熱交換器(5b)が凝縮器となり、第1利用側熱交換器(5a)及び熱源側熱交換器(3) が蒸発器となる状態で冷媒が循環するので、暖房時に室内空気の温度を変えずに除湿することができる。そして、この解決手段では、冷房時と暖房時のいずれも、絞り機構(6) 全体での流体エネルギーを小さくすることができる。
【0024】
次に、本発明が講じた第5〜第8の解決手段は、圧縮機(1) と熱源側熱交換器(3) と熱源側絞り機構(4) とを備えた熱源側ユニット(Uo)と、それぞれが利用側絞り機構(6) と利用側熱交換器(5) とを備えて熱源側ユニット(Uo)に並列に接続された利用側ユニット(Ui)とを備えた空気調和装置(20)を前提としている。
【0025】
そして、第5の解決手段に係る空気調和装置(20)は、利用側絞り機構(6) が全開状態と絞り状態での冷媒の流通が可能に構成されるとともに、絞り状態での冷媒流路に、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、さらに、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるように構成されていることを特徴としている。
【0026】
この第5の解決手段においては、熱源側ユニット(Uo)に複数の利用側ユニット(Ui)が並列に接続された空気調和装置(20)において、上記第1の解決手段と同様の作用により、利用側絞り機構(6) を冷媒が流れるときに該絞り機構(6) 全体での冷媒の流体エネルギーを小さくすることができる。
【0027】
また、第6の解決手段に係る空気調和装置(20)は、上記第5の解決手段において、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での冷媒の圧力降下が実質的に同じになるように、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が設定されていることを特徴としている。
【0028】
この第6の解決手段においては、上記第2の解決手段と同様の作用により、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での圧力降下が実質的に同じになるため、絞り機構(6) 全体での冷媒の流体エネルギーを最も小さくすることができる。
【0029】
また、第7の解決手段に係る空気調和装置(20)は、上記第5または第6の解決手段において、利用側絞り機構(6) の各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が調整可能に構成されていることを特徴としている。
【0030】
この第7の解決手段においては、上記第3の解決手段と同様の作用により、機種に合わせて利用側絞り機構(6) の開度を設定したり、運転状態に合わせて開度を適宜操作したりできる。
【0031】
また、第8の解決手段に係る空気調和装置(20)は、上記第7の解決手段において、冷媒回路(C) における冷媒の循環方向が可逆に構成されるとともに、利用側絞り機構(6) の各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が、冷媒の循環方向に応じて、常に冷媒の出口側に対して入口側が小さくなるように開度調整可能に構成されていることを特徴としている。
【0032】
この第8の解決手段においては、冷房サイクルと暖房サイクルのいずれも絞り機構全体での流体エネルギーを小さくすることができる。
【0033】
次に、本発明が講じた第9〜第11の解決手段は、圧縮機(1) と凝縮器(7a)と絞り機構(6) と蒸発器(7b)とが冷媒配管によって順に接続された冷媒回路(C) を備えた除湿器(30)を前提としている。
【0034】
そして、第9の解決手段に係る除湿器(30)は、絞り機構(6) が、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、さらに、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるように構成されていることを特徴としている。
【0035】
この第9の解決手段においては、上記第1,第5の解決手段と同様の作用により、絞り機構(6) を冷媒が流れるときに、該絞り機構(6) 全体での流体エネルギーを小さくすることができる。
【0036】
また、第10の解決手段に係る除湿器(30)は、上記第9の解決手段において、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での冷媒の圧力降下が実質的に同じになるように、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が設定されていることを特徴としている。
【0037】
この第10の解決手段においては、上記第2,第6の解決手段と同様の作用により、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での圧力降下が実質的に同じになるため、絞り機構全体での流体エネルギーを最も小さくすることができる。
【0038】
また、第11の解決手段に係る除湿器(30)は、上記第9または第10の解決手段において、絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が調整可能に構成されていることを特徴としている。
【0039】
この第11の解決手段においては、上記第3,第7の解決手段と同様の作用により、機種に合わせて絞り機構(6) の開度を設定したり、運転状態に合わせて開度を適宜操作したりできる。
【0040】
次に、本発明が講じた第12〜第16の解決手段は、冷媒を減圧する絞り機構(6) を前提としている。
【0041】
そして、第12の解決手段に係る絞り機構(6) は、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、さらに、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるように構成されていることを特徴としている。つまり、この第12の解決手段は、上記第9の解決手段における絞り機構(6) に対応するものである。また、この第12の解決手段に係る絞り機構(6) は、例えばバイパス通路と組み合わせて全開状態での冷媒の流通を可能にすると、上記第1または第5の解決手段における絞り機構(6) として用いることもできる。
【0042】
また、第13の解決手段に係る絞り機構(6) は、全開状態と絞り状態での冷媒の流通が可能に構成されるとともに、絞り状態での冷媒流路に、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、さらに、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるように構成されていることを特徴としている。つまり、この第13の解決手段は、それ自体で全開状態と絞り状態を切り換えられるものであり、上記第1または第5の解決手段における絞り機構(6) に対応している。
【0043】
また、第14の解決手段に係る絞り機構(6) は、上記第12または第13の解決手段において、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での冷媒の圧力降下が実質的に同じになるように、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が設定されていることを特徴としている。
【0044】
また、第15の解決手段に係る絞り機構(6) は、上記第12,第13または第14の解決手段において、絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が調整可能に構成されていることを特徴としている。
【0045】
また、第16の解決手段に係る絞り機構(6) は、上記第15の解決手段において、冷媒の流れ方向が逆転したときに、その冷媒の流れ方向に応じて、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が常に冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるように開度調整可能に構成されていることを特徴としている。
【0046】
【発明の効果】
上記第1,第5,第9,第12,第13の解決手段によれば、絞り機構(6) に設けられた複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側よりも入口側において小さくなるように設定されているため、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度を同じにした場合などと比べて絞り機構全体での流体エネルギーを小さくすることができ、それによって異音を低減することが可能となる。
【0047】
また、上記第2,第6,第10,第14の解決手段によれば、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の圧力降下幅が同じになるように開度を設定しているので、絞り機構(6) 全体での流体エネルギーを最小にして、異音の発生レベルをより低減することが可能となる。
【0048】
また、上記第3,第7,第11,第15の解決手段によれば、絞り機構(6) の開度を可変としたことで、複数の機種で同じ絞り機構(6) を共用したり、運転状態の変動に合わせて開度を微調整したりすることが可能となる。
【0049】
また、上記第4,第16の解決手段によれば、冷房サイクルと暖房サイクルのいずれの場合でも除湿運転を行えるとともに、絞り機構(6) 全体での流体エネルギーを小さくすることができるため、異音の発生レベルを抑えることができる。
【0050】
また、上記第8の解決手段によれば、冷房サイクルと暖房サイクルのいずれの場合でも絞り機構(6) 全体での流体エネルギーを小さくすることができるため、異音の発生レベルを抑えることができる。
【0051】
【発明の実施の形態1】
以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
【0052】
図1は、実施形態1に係る空気調和装置(10)の冷媒回路図である。この空気調和装置(10)は、冷房サイクルと暖房サイクルとを切り換えて冷房運転と暖房運転とを行うと共に、冷房サイクルで除湿運転も行えるように構成されている。
【0053】
この空気調和装置(10)は、圧縮機(1) と、四路切換弁(2) と、熱源側熱交換器である室外熱交換器(3) と、熱源側絞り機構である室外絞り弁(4) と、第1利用側熱交換器である第1室内熱交換器(5a)と、利用側絞り機構である室内絞り弁(6) と、第2利用側熱交換器である第2室内熱交換器(5b)とが冷媒配管によって順に接続された冷媒回路(C) を備えている。
【0054】
この空気調和装置(10)は、熱源側ユニットである室外ユニット(Uo)と、利用側ユニットである室内ユニット(Ui)とから構成されている。室外ユニット(Uo)には、上記圧縮機(1) 、四路切換弁(2) 、室外熱交換器(3) 、室外絞り弁(4) 、及び室外ファン(8) が設けられ、室内ユニット(Ui)には、第1室内熱交換器(5a)、室内絞り弁(6) 、第2室内熱交換器(5b)、及び室内ファン(9) が設けられている。
【0055】
上記圧縮機(1) は、例えば、高圧ドームの密閉型のスクロール圧縮機であり、電動機の回転数が段階的に又は連続的に多段に変更される容量可変の圧縮機である。つまり、上記圧縮機(1) は、インバータによって電動機の回転数が制御されるように構成されている。
【0056】
上記圧縮機(1) の吐出側は、冷媒配管を介して四路切換弁(2) の第1のポートに接続され、上記圧縮機(1) の吸込側は、冷媒配管を介して四路切換弁(2) の第2のポートに接続されている。また、上記四路切換弁(2) の第3のポートは、冷媒配管を介して室外熱交換器(3) に接続され、四路切換弁(2) の第4のポートは、冷媒配管を介して第2室内熱交換器(5b)に接続されている。
【0057】
上記四路切換弁(2) は、第1のポートと第3のポートが連通し且つ第2のポートと第4のポートが連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第4のポートが連通し且つ第2のポートと第3のポートが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わる。この四路切換弁(2) の切換動作によって、冷媒回路(C) における冷媒の循環方向が反転する。つまり、上記冷媒回路(C) は、冷媒の循環方向が可逆に構成されている。
【0058】
上記室外熱交換器(3) は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。該室外熱交換器(3) は、冷媒回路(C) を循環する冷媒と室外空気とを熱交換させる熱源側熱交換器を構成している。
【0059】
上記室外絞り弁(4) は、開度が可変な電動膨張弁であって、冷媒減圧度が可変な熱源側絞り機構を構成している。つまり、上記室外絞り弁(4) の開度が大きくなると、冷媒減圧度が小さくなり、逆に、室外絞り弁(4) の開度が小さくなると、冷媒減圧度が大きくなる。
【0060】
上記第1室内熱交換器(5a)及び第2室内熱交換器(5b)は、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。そして、詳細は図示しないが、室内ユニット(Ui)には、吸い込んだ室内空気を第2室内熱交換器(5b)で冷媒と熱交換させた後、第1室内熱交換器(5a)で冷媒と熱交換させる空気流れの空気通路が形成されている。
【0061】
室内絞り弁(6) は、全開状態と絞り状態とに設定可能に構成されている。この室内絞り弁(6) は、図2に示すように、絞り状態に設定したときに、冷媒の入口側である第1連絡口(61)と出口側である第2連絡口(62)との間に位置する複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)を備え、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)は直列に接続されている。各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)は、どの2つを比較しても冷媒の入口側の開度が出口側よりも相対的に小さくなるように径や長さが設定されている。また、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の間には各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)よりも大径の中間空間部(63)が設けられ、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)同士が中間空間部(63)を介して連通している。
【0062】
この絞り弁(6) は、直径や長さの異なる複数のキャピラリチューブを絞り流路(6a,6b,・・・・6n)として配管接続したものとしてもよいし、スプールやケーシングからなる一つのユニット部品として構成したものとしてもよい。
【0063】
また、室内絞り弁(6) は、例えばスプールを電磁駆動することにより全開状態と絞り状態とに設定する方式としてもよいし、あるいは、絞り状態で固定開度にしたものとバイパス通路を並列に配管接続して全開状態を可能とする方式にしてもよい。後者の場合、図示していないが、第1室内熱交換器(5a)と第2室内熱交換器(5b)の間に、開閉弁を有するバイパス通路を室内絞り弁(6) と並列に設けて、この開閉弁を閉鎖したときには冷媒が室内絞り弁(6) を流れる一方、開閉弁を全開にしたときには冷媒が開閉弁を流れる構成となる。
【0064】
上記室内絞り弁(6) を冷媒が通過するとき、冷媒は複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)のそれぞれで減圧される。特に、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側よりも入口側において小さく設定されているため、冷媒の絞り作用は入口側で大きく、出口側では徐々に小さくなる。
【0065】
ここで、図3に示しているように、例えば室内絞り弁(6) に2つの絞り流路を設けて各流路を直列に接続した場合、両絞り流路の開度を同じにする(開度比を0.5(1:1)にする)と、圧力降下幅は入口側よりも出口側で大きくなる。このように圧力降下のばらつきが生じると、各絞り流路における圧力降下の二乗の和が絞り機構全体での冷媒の流体エネルギーに効いてくるために、各絞り流路での圧力降下が同じとなる最適ポイントpに比べて流体エネルギーが大きくなり、異音の発生レベルが大きくなる。
【0066】
以上のことから、この実施形態1では、全ての絞り流路(6a,6b,・・・・6n)についてどの2つを比べても、入口側の開度を出口側よりも小さくし、特に、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)での圧力降下幅が実質的に同じになるように各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度を設定することで、流体エネルギーを最小にすることができるようにしている。なお、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度は、圧力降下が必ずしも同じになるようにしなくても、図に(A) で示す範囲内で入口側の開度を出口側よりも小さくしておけば、絞り機構(6) 全体での流体エネルギーを小さくすることは可能である。
【0067】
−運転動作−
次に、この実施形態1の空気調和装置(10)の運転動作について説明する。上述した空気調和装置(10)では、冷媒回路(C) における冷媒の循環方向を反転させることで冷房運転と暖房運転とを切り換える一方、冷房サイクルで除湿運転を行う。
【0068】
(冷房運転)
まず、冷房時には、室外熱交換器(3) を凝縮器とし、第1室内熱交換器(5a)及び第2室内熱交換器(5b)を共に蒸発器として運転が行われる。このとき、四路切換弁(2) は、図1に実線で示す状態となる。室外絞り弁(4) は、過熱度制御等によって所定の開度に調節され、室内絞り弁(6) は、全開状態に制御されている。
【0069】
この状態で、上記圧縮機(1) で圧縮された冷媒は、四路切換弁(2) を通って室外熱交換器(3) に流れる。該室外熱交換器(3) において、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。凝縮した冷媒は、室外絞り弁(4) で膨張し、第1室内熱交換器(5a)及び第2室内熱交換器(5b)において、室内空気から吸熱して蒸発する。つまり、上記第1室内熱交換器(5a)及び第2室内熱交換器(5b)では、室内空気が冷却される。蒸発した冷媒は、四路切換弁(2) を通って圧縮機(1) に戻る。このような冷媒の循環が繰り返され、冷房運転が行われる。
【0070】
(暖房運転)
暖房運転時には、室外熱交換器(3) を蒸発器とし、第1室内熱交換器(5a)及び第2室内熱交換器(5b)を共に凝縮器として加熱動作を行う。この暖房運転時において、四路切換弁(2) は、図1に破線で示す状態となる。室外絞り弁(4) は、過熱度制御等によって所定の開度に調節され、室内絞り弁(6) は、全開状態に制御されている。
【0071】
この場合、冷媒は、冷媒回路(C) 内を冷房運転時とは基本的に逆方向に流れる。つまり、冷媒は、第2室内熱交換器(5b)及び第1室内熱交換器(5a)で室内空気に放熱して凝縮し、室外熱交換器(3) で室外空気から吸熱して蒸発し、室内が加熱される。尚、冷媒の流れの詳細は省略する。
【0072】
(除湿運転)
除湿運転は、冷房サイクルで行われ、室外熱交換器(3) 及び第1室内熱交換器(5a)が凝縮器となり、第2室内熱交換器(5b)が蒸発器となって除湿動作が行われる。この冷房運転時において、四路切換弁(2) は、図1に実線で示す状態となる。室外絞り弁(4) は全開状態に制御され、室内絞り弁(6) は、全開状態から絞り状態に切り換えられる。
【0073】
この状態において、上記圧縮機(1) で圧縮された吐出冷媒は、四路切換弁(2) を通って室外熱交換器(3) に流れ、該室外熱交換器(3) において冷媒が室外空気へ放熱して一部が凝縮し、気液二層冷媒となる。この冷媒は、室外絞り弁(4) を通過し、第1室内熱交換器(5a)において、ガス冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。
【0074】
その後、液冷媒は室内絞り弁(6) で膨張し、第2室内熱交換器(5b)において室内空気から吸熱して蒸発する。このとき、室内空気は、第2室内熱交換器(5b)で冷却されて除湿された後、第1室内熱交換器(5a)で加熱され、吸込温度とほぼ同じ温度になって室内に吹き出され、室内を除湿する。また、第2室内熱交換器(5b)で蒸発した冷媒は、四路切換弁(2) を通って圧縮機(1) に戻る。このような冷媒の循環が繰り返され、除湿運転が行われる。
【0075】
除湿運転時には、冷媒が室内絞り弁(6) を通過するときに、複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)のそれぞれで減圧される。特に、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側よりも入口側において小さくなるように設定されているため、冷媒は入口側において強い絞り作用を受け、出口側に向かって絞り作用の度合いが徐々に小さくなる。また、冷媒が各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)を通過するときに、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)での圧力降下は実質的に同じになる。
【0076】
したがって、図3から明らかなように、室内絞り弁(6) 全体での流体エネルギーを小さくすることができ、該室内絞り弁(6) における異音の発生レベルが最小になる。
【0077】
−実施形態1の効果−
このように、本実施形態1によれば、室内絞り機構に設けている複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側よりも入口側において小さくなるように設定されているため、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度を同じにした場合と比べて絞り機構(6) 全体での流体エネルギーを小さくすることができ、それによって異音を低減することが可能となる。
【0078】
また、この実施形態1では各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)での冷媒の圧力降下幅が同じになるようにしているので、絞り機構(6) 全体での流体エネルギーを最小にして、異音の発生レベルをより低減することが可能となる。
【0079】
−実施形態1の変形例−
(第1の変形例)
図2に示した室内絞り弁(6) は、絞り状態における開度を一定にしたものであるが、該室内絞り弁(6) は、絞り状態において開度を調整できるように構成してもよい。
【0080】
この場合、室内絞り弁(6) は、図4に示すように、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)が、それぞれ開度調整可能となり、全体としての開度が調整される。また、室内絞り弁(6) の全体としての開度調整をした場合でも、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の個別の開度は、どの2つを比べても出口側に対して入口側において小さい関係が保持される。
【0081】
室内絞り弁(6) をこのように構成すると、能力の異なる複数機種の空気調和装置(10)において室内絞り弁(6) を共用する場合などに、機種に合わせて室内絞り弁(6) の開度を設定することができる。また、可変容量圧縮機(1) を備えた装置で運転状態の変動に伴って冷媒循環量が変動したときなどに、該絞り弁(6) の開度を適宜操作することも可能となる。
【0082】
(第2の変形例)
上記実施形態1では、室内絞り弁(6) の各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)について、冷房サイクルで除湿運転を行うときに冷媒の入口側となる第1室内熱交換器(5a)側の開度を出口側となる第2室内熱交換器(5b)側よりも小さくなるようにしているが、冷媒の循環方向を反転させて暖房サイクルで運転を行うときにも、入口側の開度が出口側よりも小さくなるようにすることが好ましい。こうすると、冷房サイクルと暖房サイクルでは室内絞り弁(6) の冷媒入口側と出口側が逆になることから、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度の大小の関係も逆転することになる。
【0083】
このように構成すると、暖房サイクルでの除湿運転が可能になる。具体的には、図1の冷媒回路(C) において、第2室内熱交換器(5b)を凝縮器とし、第1室内熱交換器(5a)及び室外熱交換器(3) が蒸発器となって運転動作が行われる。この暖房サイクル除湿時には、四路切換弁(2) は図1に破線で示す状態となる。また、室外絞り弁(4) は全開状態に制御され、室内絞り弁(6) は絞り状態に設定され、絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度は、冷房サイクル時とは逆に第2室内熱交換器(5b)側が小さくなる。
【0084】
この状態において、圧縮機(1) で圧縮された吐出冷媒は、四路切換弁(2) を通って第2室内熱交換器(5b)に流れ、該第2室内熱交換器(5b)において、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮し、液冷媒となる。この冷媒は、室内絞り弁(6) を通過する際に複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)で段階的に減圧される。冷媒は、第1室内熱交換器(5a)において一部が蒸発して気液二層冷媒になり、さらに室外熱交換器(3) において液冷媒が蒸発して全体がガス冷媒となり、圧縮機(1) に戻る。
【0085】
室内空気は、第2室内熱交換器(5b)と第1室内熱交換器(5a)を順に通過するため、第2室内熱交換器(5b)で加熱された後、第1室内熱交換器(5a)で冷却されて除湿され、吸込温度とほぼ同じ温度になって室内に吹き出され、室内を除湿する。
【0086】
この暖房サイクルでの除湿運転時にも、冷媒は、室内絞り弁(6) を通過するときに、複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)のそれぞれで減圧される。特に、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度が、冷媒の出口側よりも入口側において小さくなるように設定されているため、冷媒は入口側において強い絞り作用を受け、出口側に向かって絞り作用の度合いが徐々に小さくなる。また、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)での圧力降下は実質的に同じになる。
【0087】
したがって、この場合も図3から明らかなように、室内絞り弁(6) 全体での流体エネルギーを小さくすることができ、その結果、室内絞り弁(6) において異音が発生しにくくなる。
【0088】
【発明の実施の形態2】
本発明の実施形態2は、一つの室外ユニット(熱源側ユニット)(Uo)に対して複数の室内ユニット(利用側ユニット)(Ui)が並列に接続された、いわゆるマルチ形の空気調和装置(20)に関するものである。
【0089】
この空気調和装置(20)では、図5に示すように、室外ユニット(Uo)は上記実施形態1と同様の構成である。つまり、該室外ユニット(Uo)には、圧縮機(1) 、四路切換弁(2) 、室外熱交換器(3) 、室外ファン(8) 、及び室外絞り弁(4) が設けられている。
【0090】
複数の室内ユニット(Ui)は、それぞれ、室内熱交換器(5) と、室内絞り弁(6) と、室内ファン(9) とを備えている。そして、各室内ユニット(Ui)内で室内熱交換器(5) と室内絞り弁(6) とが直列に接続されるとともに、室外ユニット(Uo)に対して各室内ユニット(Ui)が並列に接続されている。
【0091】
この装置の室内絞り弁(6) は、上記実施形態1の第2の変形例(図4参照)と同様に、冷房サイクル時と暖房サイクル時に冷媒の流れ方向が反転しても、絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度が常に入口側で出口側よりも小さくなるように構成されている。つまり、室内絞り弁(6) は、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)が、冷房サイクル時と暖房サイクル時では開度の小さくなる側が逆転するように構成されている。
【0092】
また、各室内絞り弁(6) は、絞り状態での開度が可変に構成されている。つまり、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度を調整することで、絞り弁(6) の全体としての開度が調整可能に構成されている。なお、この場合も、室内絞り弁(6) は、全体としての開度の値に拘わらず、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度がどの2つを比べても常に入口側で出口側よりも大きくなるように定められている。
【0093】
−運転動作−
(冷房運転)
冷房運転時には、四路切換弁(2) を図5の実線の状態に設定し、室外絞り弁(4) と室内絞り弁(6) を所定開度に調整して冷媒が循環する。室内絞り弁(6) の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)は、冷媒の入口側となる室外熱交換器(3) 側の開度が、出口側となる室内熱交換器(5) 側よりも小さくなるように設定されている。
【0094】
この状態で、圧縮機(1) から吐出された冷媒は、四路切換弁(2) を通過して室外熱交換器(3) に流入し、該室外熱交換器(3) において凝縮する。凝縮後の液冷媒は室外絞り弁(4) を通過した後に、各室内ユニット(Ui)の室内絞り弁(6) の開度に応じて分流し、それぞれ室内熱交換器(5) で蒸発する。そして、冷媒はこのときに室内空気を冷却するとともに、冷媒自体は蒸発し、圧縮機(1) に戻ることで冷媒循環動作の1サイクルが完了する。
【0095】
(暖房運転)
暖房運転時には、四路切換弁(2) を破線の状態に切り換え、室外絞り弁(4) を所定開度に制御するとともに、各室内ユニット(Ui)の室内絞り弁(6) で各室内熱交換器(5) での流量調整を行う。室内絞り弁(6) は、冷房運転時とは逆に、室内熱交換器(5) 側が入口側であり、この入口側の開度が出口側よりも小さくなるように設定されている。
【0096】
この状態で、圧縮機(1) から吐出された冷媒は、四路切換弁(2) を通過して室内熱交換器(5) に流入し、該室内熱交換器(5) において凝縮する。冷媒はこのときに室内空気を加熱し、冷媒自体は液冷媒に相変化する。液冷媒は、室内絞り弁(6) と室外絞り弁(4) において膨張し、低圧の二層冷媒となって室外熱交換器(3) に流入する。そして、該冷媒は室外熱交換器(3) で室外空気と熱交換して蒸発し、圧縮機(1) に吸入される。暖房運転時は以上のようにして冷媒循環動作の1サイクルが完了する。
【0097】
−実施形態2の効果−
この実施形態2についても、室内絞り弁(6) で冷媒を段階的に絞り、そのときに絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度が常に出口側に対して入口側において小さくなるようにしているので、絞り弁の全体での流体エネルギーを小さくすることができ、異音の発生レベルを低減することが可能となる。
【0098】
【発明の実施の形態3】
本発明の実施形態3は、除湿器(30)に関するものである。
【0099】
図6に示すように、この除湿器(30)は、蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒回路(C) を備え、該冷媒回路(C) は、圧縮機(1) と、凝縮器である加熱熱交換器(7a)と、絞り機構である絞り弁(6) と、蒸発器である冷却熱交換器(7b)とが、冷媒配管によって順に接続された構成となっている。
【0100】
また、この除湿器(30)には、これらの機器に加えて室内ファン(9) が設けられており、吸い込んだ室内空気を冷却熱交換器(7b)と加熱熱交換器(7a)の順に通過させた後、室内に吹き出すように構成されている。
【0101】
この除湿器では、絞り弁(6) は、上記実施形態1で説明したように構成されている。つまり、絞り弁(6) は、図2に示すように、冷媒の入口側である加熱熱交換器(7a)側と、冷媒の出口側である冷却熱交換器(7b)側の間で、複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)が直列に接続されるとともに、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度は、全てについてどの2つを比較しても、入口側が出口側よりも小さくなるように設定されている。
【0102】
また、絞り弁(6) は、実施形態1の第1変形例で説明したように、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)について開度を調整できるようにして、全体としての開度を可変としてもよい。
【0103】
−運転動作−
この除湿器(30)において、圧縮機(1) での冷媒の圧縮行程、加熱熱交換器(7a)での凝縮行程、絞り弁(6) での膨張行程、そして冷却熱交換器(7b)での蒸発行程が順に行われることで、冷凍サイクルの運転動作が行われる。絞り弁(6) での膨張行程において、冷媒は段階的に絞り作用を受け、所定の低圧圧力まで減圧される。また、室内空気は、冷却熱交換器(7b)を通過して冷却されるとともに除湿された後、加熱熱交換器(7a)を通過して加熱され、吸込温度とほぼ同じ温度になって室内に吹き出される。
【0104】
−実施形態3の効果−
この実施形態3についても、複数の絞り流路(6a,6b,・・・・6n)の開度を出口側に対して入口側で小さくした絞り弁(6) で冷媒を段階的に絞るようにしているので、絞り弁(6) の全体での冷媒の流体エネルギーを小さく抑えることができ、異音の発生レベルを低減することが可能となる。また、各絞り流路(6a,6b,・・・・6n)での圧力降下が同じになるようにしておくことにより、異音の発生レベルを最小に抑えることが可能となる。
【0105】
【発明のその他の実施の形態】
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0106】
例えば、上記実施形態では、本発明の絞り機構(6) を空気調和装置(10)(20)または除湿器(30)に適用した例について説明したが、これら以外の冷凍装置に適用してもよい。つまり、本発明の絞り機構(6) は蒸気圧縮式冷凍サイクルに適用すれば、騒音を低減する効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図2】図1の空気調和装置に用いられる室内絞り弁の構成図である。
【図3】室内絞り弁における絞り流路の開度比と、圧力降下及び流体エネルギーとの関係を示すグラフである。
【図4】実施形態1の第1変形例に係る室内絞り弁の構造図である。
【図5】本発明の実施形態2に係る空気調和装置の冷媒回路図である。
【図6】本発明の実施形態3に係る除湿器の冷媒回路図である。
【符号の説明】
(1) 圧縮機
(2) 四路切換弁
(3) 熱源側熱交換器
(4) 熱源側絞り機構
(5) 利用側熱交換器
(5a) 第1利用側熱交換器
(5b) 第2利用側熱交換器
(6) 利用側絞り機構
(6a,6b・・・・6n) 絞り流路
(63) 中間空間部
(7a) 凝縮器
(7b) 蒸発器
(8) 室外ファン
(9) 室内ファン
(10) 空気調和装置
(20) 空気調和装置
(30) 除湿器
(C) 冷媒回路
(Uo) 熱源側ユニット
(Ui) 利用側ユニット

Claims (16)

  1. 圧縮機(1) と熱源側熱交換器(3) と熱源側絞り機構(4) と第1利用側熱交換器(5a)と利用側絞り機構(6) と第2利用側熱交換器(5b)とが冷媒配管によって順に接続された冷媒回路(C) を備えた空気調和装置であって、
    利用側絞り機構(6) は、全開状態と絞り状態での冷媒の流通が可能に構成されるとともに、絞り状態での冷媒流路に、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、
    各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度は、冷媒の出口側に対して入口側が小さくなるように構成されていることを特徴とする空気調和装置。
  2. 各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での冷媒の圧力降下が実質的に同じになるように、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が設定されていることを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  3. 利用側絞り機構(6) は、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が調整可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の空気調和装置。
  4. 冷媒回路(C) における冷媒の循環方向が可逆に構成され、
    利用側絞り機構(6) は、冷媒の循環方向に応じて、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が常に冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるように開度調整可能に構成されていることを特徴とする請求項3記載の空気調和装置。
  5. 圧縮機(1) と熱源側熱交換器(3) と熱源側絞り機構(4) とを備えた熱源側ユニット(Uo)と、それぞれが利用側絞り機構(6) と利用側熱交換器(5) とを備えて熱源側ユニット(Uo)に並列に接続された利用側ユニット(Ui)とを備えた空気調和装置であって、
    利用側絞り機構(6) は、全開状態と絞り状態での冷媒の流通が可能に構成されるとともに、絞り状態での冷媒流路に、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、
    各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度は、冷媒の出口側に対して入口側が小さくなるように構成されていることを特徴とする空気調和装置。
  6. 各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での冷媒の圧力降下が実質的に同じになるように、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が設定されていることを特徴とする請求項5記載の空気調和装置。
  7. 利用側絞り機構(6) は、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が調整可能に構成されていることを特徴とする請求項5または6記載の空気調和装置。
  8. 冷媒回路(C) における冷媒の循環方向が可逆に構成され、
    利用側絞り機構(6) は、冷媒の循環方向に応じて、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が常に冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるように開度調整可能に構成されていることを特徴とする請求項7記載の空気調和装置。
  9. 圧縮機(1) と凝縮器(7a)と絞り機構(6) と蒸発器(7b)とが冷媒配管によって順に接続された冷媒回路(C) を備えた除湿器であって、
    絞り機構(6) は、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、
    各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度は、冷媒の出口側に対して入口側が小さくなるように構成されていることを特徴とする除湿器。
  10. 各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での冷媒の圧力降下が実質的に同じになるように、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が設定されていることを特徴とする請求項9記載の除湿器。
  11. 絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が調整可能に構成されていることを特徴とする請求項9または10記載の除湿器。
  12. 冷媒を減圧する絞り機構であって、
    冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、
    各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度は、冷媒の出口側に対して入口側が小さくなるように構成されていることを特徴とする絞り機構。
  13. 冷媒を減圧する絞り機構であって、
    全開状態と絞り状態での冷媒の流通が可能に構成されるとともに、絞り状態での冷媒流路に、冷媒の入口側と出口側の間で直列に接続された複数の絞り流路(6a,6b・・・・6n)と、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の間に介在する中間空間部(63)とを備え、
    各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度は、冷媒の出口側に対して入口側が小さくなるように構成されていることを特徴とする絞り機構。
  14. 各絞り流路(6a,6b・・・・6n)での冷媒の圧力降下が実質的に同じになるように、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が設定されていることを特徴とする請求項12または13記載の絞り機構。
  15. 絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が調整可能に構成されていることを特徴とする請求項12,13または14記載の絞り機構。
  16. 冷媒の流れ方向が逆転したときに、その冷媒の流れ方向に応じて、各絞り流路(6a,6b・・・・6n)の開度が常に冷媒の出口側に対して入口側で小さくなるように開度調整可能に構成されていることを特徴とする請求項15記載の絞り機構。
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