JP4608406B2 - 水中油型皮膚外用剤 - Google Patents

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本発明は水中油型皮膚外用剤、特にその使用感、粉体の分散性、乳化安定性の改善、及びジベンゾイルメタン系化合物の経時的変色の抑制に関するものである。
従来、酸化チタンや酸化亜鉛等の無機粉体を配合した各種の皮膚外用剤が汎用されている。これらの皮膚外用剤の基剤としては、主に油中水型乳化基剤もしくは粉末基剤が使用されているが、油感や粉末感が強く良好な使用感が得られないといった場合が多い。これに対し水中油型乳化基剤は、みずみずしい使用感をもつことから乳液、クリーム、乳化型ファンデーション等の化粧料に用いられている。
しかしながら、無機粉体を配合した水中油型乳化基剤の場合には、粉末が凝集してしまうという問題があり、粉末を均一に分散させる必要性が生じていた。例えば、紫外線防止機能を付与する日焼け止め化粧料の場合には、粉末が凝集したままであると、紫外線防止効果低下の要因、また使用感触が異なる等、様々な問題があった。そこで、酸化チタンや酸化亜鉛等の無機粉体表面を疎水化処理して得た疎水化処理粉体を水中油型乳化物に配合した技術が開発されているが、疎水化処理粉体の分散性、及び乳化安定性が十分ではなかった。また、使用感触としては、使用後しっとりした感触は得られるものの、べたつき感を生じてしまうという問題点があった。
これらの問題点を解決するために、経時や温度変化等に起因する乳化粒子の合一や粉体微粒子の凝集、沈降を防止して分散安定性を付与する技術(例えば、特許文献1,2参照)が報告されているが、これらの技術によっても、依然、疎水化処理粉体の分散安定性、乳化安定性、さらには使用感触の点で充分なものであるとはいえない。特に、疎水化処理微粒子二酸化チタンにおいては、紫外線遮断能を有していることから、日焼け止め化粧料等に多量に配合することが望まれているが、多量に配合した際の分散安定性、及び乳化安定性を満足することは非常に困難であった。
さらに近年、より優れた紫外線防御能を付与する目的で、UV−Aに対して効果のある有機化合物であるジベンゾイルメタン系化合物が用いられており、特に機能性や安全性の面から幅広く用いられている4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを水中油型乳化物に配合する技術が求められている。この4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンは、上記の無機粉体と組み合わせることで紫外線防御能が向上することが知られている。しかしながら、ジベンゾイルメタン系化合物を無機粉体と同時に配合すると、着色や経時による変色を引き起こすため外観を著しく損ない、化粧料としての品質を低下させてしまう。
これらの問題点を解決するために、変色に対してあらかじめ化粧料に調色を施し、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンによる変色を目立たなくする方法はあったが、根本的な解決法ではなく、さらに紫外線吸収能の低下に対する解決法はないのが現状であった。またエデト酸、メタリン酸、ポリリン酸又はこれらの塩により選択される金属イオン封鎖剤を使用する方法(例えば、特許文献3参照)、二酸化チタンをシリコーンによって被覆及び/又は処理する方法(例えば、特許文献4参照)、さらには微粒子二酸化チタンの表面にシリカを15〜50質量%被覆し、平均粒径が0.01〜0.2μmの複合化顔料を配合することによって、淡黄色の4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンの結晶析出を防止する方法(例えば特許文献5参照)が知られている。
しかしながら、金属イオン封鎖剤を使用する方法や、二酸化チタンをシリコーンにより被覆及び/又は処理する方法は、いずれも水が共存する系において顕著な変色を抑制するには不完全な方法であった。また、微粒子二酸化チタンの表面にシリカを被覆した複合化顔料を配合する方法は、変色抑制効果を得るために微粒子二酸化チタンの表面を高い割合で被覆する必要がある。したがって日焼け止め化粧料においては、二酸化チタンによる紫外線防御効果を十分発揮させるために、複合化顔料を多量に配合する必要があり、そのため使用感触が低下し、さらには分散安定性に劣る等の問題があった。
特公平7−94366号公報 特開平8−310940号公報 特開昭61−215314号公報 特開平9−2929号公報 特開平11−217322号公報
本発明は、前述のような従来技術の課題に鑑みて行なわれたものであり、その目的は、疎水化処理粉体とジベンゾイルメタン系化合物とを配合した場合の使用感、粉体の分散安定性、及び乳化安定性が改善され、さらにジベンゾイルメタン系化合物の経時的変色が抑制された水中油型の皮膚外用剤を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、疎水化処理粉体とジベンゾイルメタン系化合物とを含む水中油型の皮膚外用剤処方中に、特定構造のポリグリセリン誘導体を配合することにより、使用感、粉体の分散安定性及び乳化安定性が著しく改善され、且つジベンゾイルメタン系化合物の経時的変色が抑制されることを見出した。特に、疎水化処理酸化チタン又は疎水化処理酸化亜鉛と4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとをともに配合した場合に、使用感、粉体の分散安定性及び乳化安定性に優れ、且つ優れた変色抑制効果を有する水中油型皮膚外用剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる水中油型皮膚外用剤は、疎水化処理粉体と、ジベンゾイルメタン系化合物と、下記一般式(1)で示されるポリグリセリン誘導体とを含有することを特徴とするものである。
Figure 0004608406
(式中、m+2はポリグリセリンの平均重合度を表しており1≦m≦4、Rは炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数で、1≦m×n≦200である。)
また、前記水中油型皮膚外用剤において、前記疎水化処理粉体として疎水化処理微粒子二酸化チタン又は疎水化処理微粒子酸化亜鉛を含有することが好適である。また、前記水中油型皮膚外用剤において、前記ジベンゾイルメタン化合物として4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを含有することが好適である。また、前記水中油型皮膚外用剤において、さらにサクシノグリカン、キサンタンガム及びアクリルアミドから選択される1種又は2種以上を含有することが好適である。また、前記水中油型皮膚外用剤において、さらにカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチンから選択される1種又は2種以上を含有することが好適である。
また、本発明にかかる日焼け止め化粧料は、前記水中油型皮膚外用剤からなることを特徴とするものである。
本発明によれば、疎水化処理粉体とジベンゾイルメタン化合物とを含む水中油型の皮膚外用剤処方中に、特定構造のポリグリセリン誘導体を配合することにより、使用感、粉体の分散安定性、乳化安定性が改善され、且つジベンゾイルメタン系化合物の経時的変色が抑制される。特に、疎水化処理酸化チタン又は疎水化処理酸化亜鉛と4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとをともに配合した場合に、粉体の分散安定性及び乳化安定性に優れ、且つ優れた変色抑制効果を有する。
以下、本発明について具体例を挙げることにより、さらに詳細に説明を行なうが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
ポリグリセリン誘導体
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤において用いられるポリグリセリン誘導体は、下記一般式(1)で示されるものである。
Figure 0004608406
(式中、m+2はポリグリセリンの平均重合度を表しており1≦m≦4、Rは炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数で、1≦m×n≦200である。)
上記式(1)で表されるポリグリセリン誘導体において、m+2はポリグリセリンの平均重合度を表しており、1≦m≦4、すなわち、3≦m+2≦6である。ポリグリセリンとしては、例えば、トリグリセリン(m=1)、テトラグリセリン(m=2)、ペンタグリセリン(m=3)、ヘキサグリセリン(m=4)が挙げられ、特に好ましくはトリグリセリンである。mが0(m+2=2)あるいはmが5以上(m+2≧7)である場合には、界面活性能が不十分である。
本発明に用いられるポリグリセリン誘導体の製造に際して、原料として用いるポリグリセリンの製造方法は特に限定されるものではなく、直鎖状であっても分岐状であっても良い。上記式(1)においては、便宜上、直鎖状のポリグリセリン誘導体のみを示しているが、本発明においては、例えば、分岐状のポリグリセリン誘導体、あるいはこれらの混合物であっても構わない。なお、通常、市販のポリグリセリンは、脱水縮合して得られる為、グリセリンの1位又は3位と1位又は3位が反応する場合、1位又は3位と2位が反応する場合、2位と2位が反応する場合があり、直鎖状及び分岐状の混合物となる。このような混合物を原料として用いた場合には、ポリグリセリン誘導体も直鎖状及び分岐状の混合物として得られる。
また、原料として用いるポリグリセリンは、より好ましくはトリグリセリンの平均重合度分布を狭くしたものであり、トリグリセリンの含有量が75質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上のポリグリセリンを原料として使用することにより界面活性能力がさらに向上する。なお、蒸留等を行なうことによって、トリグリセリンの平均重合度分布を狭くすることができる。トリグリセリンの含有量は、例えば、以下の方法により測定することができる。
TMS化:サンプル0.1gをスクリュー管に秤取り、ピリジン0.5mLを加えて溶解させる。次にヘキサメチルジシラザン0.4mLを加えて混ぜ、さらにクロロトリメチルシラン0.2mLを加えてよく混ぜる。30分間放置後、遠心分離しピリジン塩酸塩を沈降させ、上澄みを濾過したものをガスクロマトグラフィー分析する。
検出器:FID
カラム:HP-5 Crosslinked 5% PH ME Siloxane 0.25μm×30m
カラム温度:80℃→320℃(15℃/min) 320℃,25min
注入口温度:320℃
検出器温度:320℃
キャリアガス:ヘリウム
流速:23cm/sec
注入量:0.2μL
スプリット比:スプリットレス
は炭素数1〜4の炭化水素基または水素原子であり、好ましくは炭素数1〜4の炭化水素基である。炭化水素基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等の飽和炭化水素基、ビニル基、アリル基等の不飽和炭化水素基、及びこれらの混合物等が挙げられるが、より好ましくは飽和炭化水素基である。
AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、例えば、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシt−ブチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、及びこれらの混合物等が挙げられるが、好ましくは全オキシアルキレン基中に占める炭素数4のオキシブチレン基の割合が50質量%以上であり、さらに好ましくは100質量%である。炭素数2以下のオキシアルキレン基では界面活性を示さず、炭素数5以上のオキシアルキレン基では純度の高い誘導体を得ることが難しい。また、異なるオキシアルキレン基の重合形態はブロック状でもランダム状でもよい。
nはオキシアルキレン基の平均付加モル数で、オキシアルキレン基と結合し得る水酸基の数を表すmとの組み合わせで1≦m×n≦200、好ましくは4≦m×n≦100、さらに好ましくは8≦m×n≦70である。m×nが0では界面活性を示さず、200を超えると純度の高い誘導体を得ることが難しい。また、オキシアルキレン基の平均付加モル数であるnは、単独で、1≦n≦200の値をとり得るが、好ましくは4≦n≦80、さらに好ましくは8≦m≦50である。
本発明に用いられるポリグリセリン誘導体としては、具体的には、例えば、ポリオキシブチレン(25モル)メチルトリグリセリルエーテル、ポリオキシブチレン(28モル)メチルトリグリセリルエーテル、ポリオキシブチレン(42モル)メチルトリグリセリルエーテル、ポリオキシブチレン(56モル)メチルトリグリセリルエーテル、ポリオキシブチレン(28モル)トリグリセリルエーテル、ポリオキシブチレン(42モル)トリグリセリルエーテル、ポリオキシブチレン(50モル)トリグリセリルエーテル、ポリオキシブチレン(56モル)トリグリセリルエーテル等が挙げられる。
なお、本発明の式(1)で示されるポリグリセリン誘導体は、通常、以下の1)〜2)の手順により製造することができる。
1)平均重合度3から6のポリグリセリンを酸触媒の存在下でケタール化剤もしくはアセタール化剤を反応させポリグリセリンジケタール化合物もしくはジアセタール化合物を得る。
2)続いてアルカリ触媒の存在下で炭素数3から4のアルキレンオキシドの付加反応を行なう。さらに必要であればアルカリ触媒存在下でアルキル(アルケニル)ハライドなどを反応させ、オキシアルキレン基末端をアルキル(アルケニル)エーテル化する。
3)その後酸触媒の存在下で脱ケタール化もしくは脱アセタール化を行なう。
ポリグリセリンをケタール化またはアセタール化するための化合物を下記式(2)に示す。
Figure 0004608406
上記RおよびRはそれぞれ炭素数1〜4の炭化水素基もしくは水素原子を表し、R4およびR5はそれぞれ炭素数1〜4の炭化水素基である。ただし、RおよびRが同時に水素原子である場合は除かれる。炭化水素基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられるが、より好ましくはメチル基である。
式(2)の化合物としては、2,2−ジメトキシプロパン、1,1−ジメトキシ−3−ブタノン、1,1−ジメトキシエタン等が挙げられるが、2,2−ジメトキシプロパンがより好ましい。なお、通常のケトン類もしくはアルデヒド類から直接ケタール化合物やアセタール化合物を合成することもできるが、ケタール基等の置換反応率の点から、式(2)の化合物を使用した方がより好ましい。ケタール化もしくはアセタール化の触媒としては、酸触媒、例えば硫酸、パラトルエンスルホン酸等が挙げられる。通常、式(2)の化合物の仕込み量はポリグリセリンに対して250〜500モル%、酸触媒の仕込み量はポリグリセリンに対して0.0005〜0.015モル%が、反応温度は30〜70℃で行なうのが一般的である。
ポリグリセリンと上記式(2)の化合物との反応により生成するポリグリセリンジケタール化物を下記式(3)に示す。
Figure 0004608406
式(3)のポリグリセリンジケタール化物又はジアセタール化物を、次工程のアルキレンオキシド付加反応で使用する場合、特に触媒除去処理などしなくても差し支えないが、必要であれば、アルカリによる中和処理や酸吸着処理、濾過等を行なうことができる。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等の中和剤や、協和化学工業(株)製のキョーワード300、キョーワード1000、富田製薬(株)製のトミックスAD−500等の吸着剤、その他ゼオライト等が使用できる。
なお、式(3)のポリグリセリンジケタール化物またはジアセタール化物は、末端グリセリル基の1位と2位での反応物として記載されているが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、例えば、分岐鎖状のポリグリセリンを原料として使用した場合には、1位と3位とでケタール化またはアセタール化しており、このような化合物を用いることもできる。
式(3)の化合物について、アルカリ触媒の存在下で当該アルキレンオキシド付加を行なう場合、通常、オートクレーブなどの加圧反応釜において40〜180℃の温度で反応を行なう。このときの触媒としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、アルコラート等を使用することができる。より具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、ナトリウムメトキシド等である。触媒の使用量は特に限定されないが、付加反応終了後の質量に対して0.01〜5.0質量%が一般的である。
アルキレンオキシド付加反応後、必要であればアルカリ触媒存在下でアルキル(アルケニル)ハライド等を反応させ、オキシアルキレン基末端をアルキル(アルケニル)エーテル化することもできる。アルキル(アルケニル)ハライドの例としては、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、塩化ブチル、塩化ビニル、塩化アリル、臭化メチル、臭化エチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル等が挙げられる。また、このときの触媒としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、アルコラート等を使用することができる。より具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、ナトリウムメトキシド等である。アルキル(アルケニル)ハライドの仕込み量は、反応する水酸基数に対して100〜400モル%、アルカリ触媒量は該反応する水酸基数に対して100〜500モル%、反応温度は60〜160℃で行なうのが一般的である。
式(3)の化合物のオキシアルキレン化物について、次工程の脱ケタール化又は脱アセタール化反応を行なう場合、酸による中和処理やアルカリ吸着処理、濾過等を行なう必要がある。例えば、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、炭酸などの鉱酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸等の有機酸による中和剤や、協和化学工業(株)製のキョーワード600、キョーワード700、富田製薬(株)製のトミックスAD−300などの吸着剤、その他ゼオライト等を使用することができる。
式(3)の化合物のオキシアルキレン化物における脱ケタール化又は脱アセタール化反応は、酸触媒の存在下で行なう。酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、パラトルエンスルホン酸、その他固体酸、陽イオン交換樹脂、酸性白土等が挙げられる。酸触媒の使用量は、式(2)化合物のオキシアルキレン化物に対して0.01〜6.0質量%、反応温度は60〜150℃で行なうのが一般的である。
脱ケタールまたは脱アセタール反応終了後は、アルカリによる中和処理や酸吸着処理、濾過等を行なうことができる。例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等の中和剤や、協和化学工業(株)製のキョーワード300、キョーワード1000、富田製薬(株)製のトミックスAD−500等の吸着剤、その他ゼオライト等が使用できる。
以上説明したように、本発明に用いられるポリグリセリン誘導体の製造においては、予めポリグリセリンの末端部の水酸基をジケタール化又はジアセタール化によって保護し、この状態で水酸基のオキシアルキレン化反応を行ない、さらにその後、脱ケタール化又は脱アセタール化反応により保護基を外すという一連の工程が行われる。そして、これにより、式(1)に示すようなポリグリセリンの非末端部の水酸基のみが選択的にオキシアルキレン化されたポリグリセリン誘導体が得られる。
以上のようにして得られた特定構造のポリグリセリン誘導体を、疎水化処理粉体とジベンゾイルメタン系化合物とを含む水中油型皮膚外用剤中に配合することにより、使用感、粉体の分散安定性及び乳化安定性が著しく改善され、且つジベンゾイルメタン系化合物の経時的変色が抑制される。本発明にかかる水中油型皮膚外用剤においては、前記ポリグリセリン誘導体の配合量は、特に制限されるものではなく、使用目的に合わせ適宜配合量を調整して用いることができるが、組成物の総量に対して0.2〜7.0質量%、さらには0.5〜3.0質量%であることが好適である。ポリグリセリン誘導体の配合量が0.2質量%より少ない場合には乳化安定性に劣る場合があり、一方で7.0質量%より多く配合すると油中水型に転相してしまう場合があるため好ましくない。
疎水化処理粉体
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤において用いられる疎水化処理粉体は、粉体の表面を疎水化処理したものであれば特に限定されるものではないが、例えば、無機粉体粒子の表面を、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類、デキストリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アルキルリン酸エーテル、フッ素化合物、またはスクワラン、パラフィン等の炭化水素類を用いて、溶媒を使用する湿式法、気相法、メカノケミカル法等により疎水化処理したものが挙げられる。なお、疎水化処理粉体の平均粒子径は本発明の油相である乳化粒子よりも小さい必要がある。特に、粉体を紫外線散乱剤として使用する場合には、湿式分散機で破砕後の平均粒子径が100nm以下のものが好ましい。疎水化処理される無機粉体粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、雲母チタン、黒酸化鉄、黄酸化鉄、ベンガラ、群青、紺青、酸化クロム、水酸化クロム等が挙げられる。また、これらの疎水化処理粉体のうち、特に疎水化処理微粒子二酸化チタン及び/又は疎水化処理微粒子酸化亜鉛を好適に用いることができる。
本発明の水中油型皮膚外用剤における疎水化処理粉体の配合量としては、組成物全量に対して0.1〜20質量%が好ましい。0.1質量%未満であると配合による効果が十分でなく、20質量%を超えると乳化安定性が悪くなることがある。
ジベンゾイルメタン系化合物
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤において用いられるジベンゾイルメタン系化合物は、その構造中にジベンゾイルメタン部位を含む化合物であればよく、特に限定されるものではない。ジベンゾイルメタン系化合物としては、紫外線吸収能や安全性の点から、特に4−tert−ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタンが好ましい。
4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンは、公知のUV−A領域の紫外線吸収剤であり、多くの市販品が存在する。例えば、DSM Nutritional Products社より市販されているPARSOL1789を、本発明に用いることができる。
本発明の水中油型皮膚外用剤におけるジベンゾイルメタン系化合物の配合量としては、組成物全量に対して0.01〜10質量%が好ましく、特に好ましくは0.05〜5質量%である。0.01質量%未満であると紫外線防御効果が十分でなく、10質量%を超えると経時により変色する場合がある。
なお、本発明の水中油型皮膚外用剤において疎水化処理粉体を配合する場合には、まず、油相を構成する油分中に疎水化処理粉体、前記ポリグリセリン誘導体、及び前記ジベンゾイルメタン化合物を予め配合して、ビーズミル等の高い破砕力をもつ湿式分散機で粉体を微粉砕し、粉体分散液を得る。次いで、得られた粉体分散液を、乳化剤等をあらかじめ配合した水相とホモミキサーで混合、乳化する。この際、生成する乳化粒子よりも大きい粒子径をもつ粉体粒子が存在すると、ホモミキサー処理により粉体の一部が油相から出て凝集物を形成してしまうので、粉体の平均粒子径は油相のそれより小さくする必要があるが、例えばビーズミルを使用する場合には、分散液のミルへのパス回数を増やすことで破砕粉末の粒子径を十分小さくし、乳化粒子径よりも十分小さい破砕粉末を得ることができる。
サクシノグリカン等の耐塩性を有する増粘剤
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤において、耐塩性を有する増粘剤、特にサクシノグリカン、キサンタンガムまたはアクリルアミドを配合することにより、経時による乳化油滴の沈降、クリーミングに対する安定性、さらには粉体の凝集に対する安定性が改善される。例えば、ポリアクリル酸等の一般的な増粘剤を使用した場合には、無機粉体微粒子から水相中へと経時的に徐々に溶出する塩が増粘剤に作用し、粘度を低下させてしまう場合がある。これに対して、サクシノグリカン等の耐塩性に優れた増粘剤を使用した場合には、無機粉体から溶出する塩による影響を受けず、このため、長期間にわたって、粉体の凝集や乳化粒子の沈降を防ぐものと考えられる。このような耐塩性を有する増粘剤の配合量としては、組成物全量に対して0.1〜1質量%が好ましい。0.1質量%未満であると配合による効果が十分でなく、1質量%を超えるとよれが生じるなど使用感が悪くなることがある。
また、前記耐塩性を有する増粘剤として、温度変化に対して保持力が大きく、大きな降伏値をもつことから、サクシノグリカンを用いることが特に好ましく、粉っぽさがなく、みずみずしい使用感を持つなどの使用性の効果に優れている。サクシノグリカンは、微生物に由来する多糖類の一種であり、より具体的にはガラクトース及びグルコースから誘導される糖単位に加え、コハク酸及びピルビン酸並びに随意成分としての酢酸、又はこれらの酸の塩から誘導される単位を含む微生物に由来する多糖類を意味する。
サクシノグリカンは、より具体的には、平均分子量が約600万の以下の構造式を有するガラクトース単位:1,グルコース単位:7,コハク酸単位:0.8及びピルビン酸単位:1に、随意成分である酢酸単位を含むことのある下記構造式で表される水溶性高分子である。
Figure 0004608406
(式中、Glucはグルコース単位を、Galacはガラクトース単位を表す。また.括弧内の表示は糖単位同士の結合様式を表す。例えば(β1,4)は,β1−4結合を表す。)
このサクシノグリカンの供給源となる微生物としては、例えばシュードモナス属、リゾビウム属、アルカリゲネス属又はアグロバクテリウム属に属する細菌を挙げることができる。これらの細菌の中でも、アグロバクテリウム属に属する細菌であるアグロバクテリウム・ツメファシエンスI−736〔ブタペスト条約に従い1988年3月1日に微生物培養締約国収集機関(CNCM)に寄託され、I−736の番号で公に入手し得る。〕が特にサクシノグリカンの供給源として好ましい。
サクシノグリカンは、これらの微生物を培地中で培養することによって製造することができる。より具体的には、概ねグルコース、蔗糖、デンプンの加水分解物等の炭素源;カゼイン、カゼイネート、野菜粉末、酵母エキス、コーンスティープリカー(CSL)等の有機窒素源;金属の硫酸塩、リン酸塩、炭酸塩等の無機塩類や随意微量元素等を含む培地で上記の微生物を培養することによって製造することができる。
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤中に、以上のようにして製造したサクシノグリカンをそのまま配合し得ることは勿論、必要に応じて酸分解、アルカリ分解、酵素分解、超音波処理等の分解処理物も同様に配合することができる。また、サクシノグリカンを増粘剤として配合した場合、場合によっては組成物を肌へ塗布した際に粉体のよれを生じることがある。これを改善するためには、保湿剤としてダイナマイトグリセリンを併用することが特に好適であり、粉体のよれをなくして使用感触を改善することができる。
カルボキシメチルセルロース等の乳化助剤
また、本発明にかかる水中油型皮膚外用剤の温度安定性、粉体の分散安定性をさらに改善するために、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチンから選択される1種または2種以上を乳化助剤として0.1〜1.0質量%配合することが好適である。0.1質量%未満では配合による効果が充分でなく、1.0質量%を超えると使用感触が悪くなる傾向がある。
油分
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤に配合する油分としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリコーン油あるいは極性油を好適に使用することができる。シリコーン油としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサン、シクロテトラジメチルシロキサン、シクロペンタジメチルシロキサン等の直鎖状または環状のポリシロキサンが挙げられる。
極性油としては、例えば、合成、天然のエステル油、あるいは特定の紫外線吸収剤等が挙げられる。合成エステル油としては、例えばミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−へプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2−へプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチルが挙げられる。天然系のエステル油としては、例えばアボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリンが挙げられる。極性油である紫外線吸収剤としては、例えばオクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチルメトキシシンナメート、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート等の桂皮酸系紫外線吸収剤が挙げられる。
また、本発明にかかる水中油型皮膚外用剤に配合する油分としては、上記極性油及びシリコーン油の他、一般的な化粧料において用いられる他の油分を配合することが可能であり、例えば、流動パラフィン、スクワラン、イソパラフィン、オゾケライト、プリスタン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス等の液状、半固体状(グリース状)、又は固体炭化水素類等の非極性油の配合も可能である。なお、本発明の水中油型皮膚外用剤における油分の総含有量は、特に限定されるものではないが、組成物の総量に対して5〜60質量%程度であり、好ましくは10〜35質量%である。油分の総含有量が5質量%程度より少ないと、外用剤として用いた場合の使用性を良好にすることが困難であり、一方で60%質量%を超えると、経時での乳化安定性が劣ることが多くなる。
乳化剤
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤に用いる乳化剤としては、特に限定されるものではないが、油相中への溶解性が低く温度安定性が良いことから、親水性界面活性剤が好ましく、特に総HLBが10以上となる1種または2種以上の界面活性剤から構成されるものが好適である。具体的には、例えば、グリセリン又はポリグリセリン脂肪酸エステル類、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリン脂肪酸エステル類、POE脂肪酸エステル類、POEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類、POEヒマシ油又は硬化ヒマシ油誘導体、POE蜜ロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド類、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル類、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド等から選択される1種または2種以上を配合することができる。乳化剤の配合量としては、組成物の総量に対して0.5〜5質量%が好ましい。
本発明の水中油型皮膚外用剤においては、本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧料に用いられる各種の成分、例えば、(前記ジベンゾイルメタン系化合物以外の)紫外線吸収剤、保湿剤、pH調整剤、中和剤、酸化防止剤、防腐剤、抗菌剤、薬剤、抽出液、香料、色素等を配合できる。保湿剤としては、例えば、グリセリン、ジエチレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール、アミノ酸、核酸、コラーゲン、エラスチン等のタンパク質、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等のムコ多糖類等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、本発明の必須成分である前記ジベンゾイルメタン系化合物のほか、例えば、パラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、〔4−ビス(トリメチルシロキシ)メチルシリル−3−メチルブチル〕−3,4,5,−トリメトキシケイ皮酸エステル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(レゾルシニル)トリアジン、2,4−ビス[{4−(2−エチルヘキソロキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。酸化防止剤としては、アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。防腐剤、抗菌剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素等が挙げられる。
本発明にかかる水中油型皮膚外用剤の使用用途は、特に限定されるものではないが、例えば、ローション、乳液、クリーム、ファンデーション、口紅、クレンジングフォーム、シャンプー、ヘアリンス、リップクリーム、ヘアスプレー、ムース、日焼け止めまたは日焼け用クリーム、アイライナー、マスカラ、毛髪または爪の手入れ、クリーム、ボディーメーキャップ製剤等、種々の製品に応用することが可能である。また、これらのうち、特に日焼け止め化粧料として好適に用いることができる。
以下に本発明の実施例を挙げて、本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
最初に、本発明に用いたポリグリセリン誘導体の製造方法について説明する。
合成例1 ポリオキシブチレン(25モル)メチルトリグリセリルエーテル
Figure 0004608406
1)ケタール化反応
四つ口フラスコにトリグリセリン(SOLVAY製「Triglycerin>80%」:純度83%)240g、2,2−ジメトキシプロパン364g、パラトルエンスルホン酸1.5mgを仕込み、反応系内を窒素ガスで置換後50℃で3時間反応させた。反応後窒素気流下で未反応揮発分を加熱留去し、酢酸を加えてpH7に合わせ、トリグリセリンジケタール化物を得た。なお、トリグリセリンの純度は、前述のガスクロマトグラフィー分析条件により測定した。また、原料のトリグリセリンと生成物のIR分析を比較した場合、生成物には3500cm−1付近の水酸基のピークが小さくなっており、代わりに2960cm−1、2870cm−1、1460cm−1、1380cm−1付近のピークが出現していることから、目的物質が得られていることを確認した。
2)オキシブチレン化反応
トリグリセリンジケタール化物320gと水酸化カリウム12gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりブチレンオキシド1800gを滴下させ、2時間攪拌した。次に、水酸化カリウム168.3gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル151.5gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧、100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、オキシブチレン化トリグリセリンジケタール化物を得た。
3)脱ケタール化反応
四つ口フラスコにオキシブチレン化トリグリセリンジケタール化物2134g、36%塩酸50g、水100gを仕込み、密封状態で80℃、2時間脱ケタール反応を行った。次いで水酸化カリウム水溶液でpH6〜7に合わせ、含有する水分を除去するため減圧、100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、ポリオキシブチレン(25モル)メチルトリグリセリルエーテルを得た。
なお、以上により得られた生成物についてGPC分析を行ったところ、メインピークの分子量は1939であった。分析条件は下記の通りである。
分析機器 :SHODEX GPC SYSTEM−11(昭和電工社製)
標準物質 :ポリエチレングリコール
サンプルサイズ :10%×100×0.001mL
溶離液 :THF
流速 :1.0mL/min
カラム :SHODEX KF804L(昭和電工社製)
カラムサイズ :I.D.8mm×30cm×3
カラム温度 :40℃
検出器 :RI×8
また、オキシブチレン化トリグリセリンジケタール化物と生成物のIR分析を比較した場合、生成物では3500cm−1付近の水酸基のピークが大きくなっていることから、目的物質が得られていることを確認した。
合成例2 ポリオキシブチレン(25モル)メチルトリグリセリルエーテル
上記合成例1の手順のうち、1)ケタール化反応を下記の通りに変更して合成を行ない、ポリオキシブチレン(25モル)メチルトリグリセリルエーテルを得た。その他条件等は合成例1に準じた。
1)ケタール化反応
四つ口フラスコにトリグリセリン(SOLVAY製「Triglycerin>80%」:純度83%)240g、アセトン290g、パラトルエンスルホン酸4mgを仕込み、反応系内を窒素ガスで置換後70℃で8時間反応させた。反応後窒素気流下で未反応揮発分を加熱留去し、酢酸を加えてpH7に合わせ、トリグリセリンジケタール化物を得た。
合成例3 ポリオキシブチレン(50モル)トリグリセリルエーテル
Figure 0004608406
上記合成例1の手順のうち、2)オキシブチレン化反応を下記の通りに変更して合成を行ない、ポリオキシブチレン(50モル)トリグリセリルエーテルを得た。その他条件等は合成例1に準じた。
2)オキシブチレン化反応
トリグリセリンジケタール化物320gと水酸化カリウム20gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりブチレンオキシド3600gを滴下させ、2時間攪拌した。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧、100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、オキシブチレン化トリグリセリンジケタール化物を得た。
3)脱ケタール化反応
四つ口フラスコにオキシブチレン化トリグリセリンジケタール化物を3920g、36%塩酸70g、水200gを仕込み、密封状態で80℃、3時間脱ケタール反応を行った。次いで水酸化カリウム水溶液でpH6〜7に合わせ、含有する水分を除去するため減圧、100℃で1時間処理した。さらに処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、ポリオキシブチレン(50モル)トリグリセリルエーテルを得た。
本発明者らは最初に、上記合成例に準じて各種ポリグリセリン誘導体を調製し、当該ポリグリセリン誘導体を配合した水中油型皮膚外用剤(日焼け止めクリーム)と、従来の分散剤を配合した水中油型皮膚外用剤との比較を行った。各試験例の水水中油型皮膚外用剤の配合組成と評価結果とを下記表1に併せて示す。なお、配合量は全て質量%である。評価基準は以下の通りである。
(1):「使用後のしっとり感」
各実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤を使用した後のしっとり感の有無について、専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
<評価基準>
◎…パネラー8名以上が、使用後しっとり感があると認めた。
○…パネラー6名以上8名未満が、使用後しっとり感があると認めた。
△…パネラー3名以上6名未満が、使用後しっとり感があると認めた。
×…パネラー3名未満が、使用後しっとり感があると認めた。
(2):「使用後のべたつき感のなさ」
各実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤を使用した後のべたつき感の有無について、専門パネラー10名により実使用試験を実施した。評価基準は以下の通りである。
<評価基準>
◎…パネラー8名以上が、使用後べたつき感がないと認めた。
○…パネラー6名以上8名未満が、使用後べたつき感がないと認めた。
△…パネラー3名以上6名未満が、使用後べたつき感がないと認めた。
×…パネラー3名未満が、使用後べたつき感がないと認めた。
(3)粉体の分散安定性
各実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤を、50mlのサンプル管(直径3cm)に入れ、室温において45rpmの速度で4時間回転させ、粉体の凝集度合いを視覚にて評価した。評価基準は以下の通りである。
<評価基準>
○:目視で粉末凝集物は観察されなかった。
△:目視でやや粉末凝集物が観察された。
×:目視で相当量の粉末凝集物が観察された。
(4)乳化安定性
各実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤を、50mlのサンプル管(直径3cm)に入れ、室温において45rpmの速度で4時間回転させ、乳化安定性を顕微鏡にて評価した。評価基準は以下の通りである。
<評価基準>
○:顕微鏡で乳化粒子による合一も認められなかった。
△:顕微鏡で若干乳化粒子による合一が認められた。
×:顕微鏡で乳化粒子による合一が認められた。
(5)変色抑制効果(色差測定)
各実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤を、50mlのサンプル管(直径3cm)に入れ、50℃放置1ヶ月後に色差測定を行なった。方法は色差計(ミノルタ社製、分光測色計CM−2002)を用いて行ない、以下の計算式により算出した基準品からの色差(ΔE)に基づいて変色抑制効果を判定した。
Figure 0004608406
:基準品のL値、a:基準品のa値、b:基準品のb値、L:実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤のL値、a:実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤のa値、b:実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤のb値
評価基準は以下の通りである。
<評価基準>
◎:変色抑制効果が非常に高い。(ΔE>9)
○:変色抑制効果が高い。(6<ΔE≦9)
△:あまり変色抑制効果が高くない。(3<ΔE≦6)
×:全く変色抑制効果がない。(ΔE≦3)
(6)変色抑制効果(視観判定)
各実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤を50mlのサンプル管(直径3cm)に入れ、50℃放置1ヶ月後に専門の判定員による目視により外観色の変化を評価した。評価基準は以下の通りである。
<評価基準>
◎:外観色の変化がほとんど認められない。
○:外観色の変化がわずかに認められる。
△:外観色の変化が認められる。
×:外観色が変化している。
Figure 0004608406
上記表1より明らかなように、疎水化処理微粒子二酸化チタンと4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとをともに配合した水中油型乳化組成物の系において、従来、分散剤として広く用いられているセスキイソステアリン酸ソルビタン、トリメチルシロキシケイ酸を用いた場合、疎水化処理粉体の分散安定性、乳化安定性に劣っており、さらに経時での著しい変色が生じていることがわかる(比較例1−1,1−2)。
これに対して、本発明のポリグリセリン誘導体(ポリオキシブチレン(25モル)メチルトリグリセリルエーテル等)を分散剤として用いた場合には、疎水化処理微粒子二酸化チタンと4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとをともに配合しているにもかかわらず、使用感触、粉体の分散安定性、乳化安定性に優れており、さらに経時での変色が抑制されており、外観の安定性にも優れていることが明らかとなった(実施例1−1〜1−4)。
つづいて、本発明者らは、ポリグリセリン誘導体の適性についてさらに検討するため、上記合成例に準じて各種ポリグリセリン誘導体を調製し、各種ポリグリセリン誘導体を配合した水中油型皮膚外用剤について、上記試験と同様にして評価を行なった。各実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤の配合組成と評価結果とを下記表2に併せて示す。
Figure 0004608406
上記表2より明らかなように、ポリオキシブチレン基の末端が水素あるいはブチル基であるポリグリセリン誘導体を用いた水中油型皮膚外用剤は、疎水化処理粉体とジベンゾイルメタン系化合物とをともに配合しているにもかかわらず、使用感触、粉体の分散安定性、乳化安定性が改善されるとともに、変色抑制効果が非常に優れているものであった(実施例1−5,1−6)。さらに、ポリオキシブチレンの付加モル数が10モルあるいは150モルであるポリグリセリン誘導体を用いた場合にも、同様の優れた使用感触、粉体分散性、乳化安定性、及び変色抑制効果を示した(実施例1−7,1−8)。
これに対して、未修飾のトリグリセリン、及びメチル基を修飾したトリグリセリンを用いた場合、疎水化処理粉体の凝集、乳化粒子の合一、及び経時での変色が認められた(比較例1−3,1−4)。また、ポリオキシブチレン基の末端がヘキシル基であるポリグリセリン誘導体、及びポリオキシブチレンの付加モル数が250モルであるポリグリセリン誘導体を用いた場合においても、同様に粉体分散性、乳化安定性、及び変色抑制効果に劣ることが確認された(比較例1−5,1−6)。さらに、ケタール化反応による末端水酸基の保護を行なわずにポリオキシブチレン基を付加したポリグリセリン誘導体を用いた場合においても、優れた粉体分散性、乳化安定性、及び変色抑制効果を得ることはできなかった(比較例1−7)。
ポリグリセリン誘導体の配合量
つづいて、本発明者らは、ポリグリセリン誘導体の好適な配合量について検討するため、ポリグリセリン誘導体の配合量を各種変化させた水中油型皮膚外用剤について、上記試験と同様にして評価を行なった。各実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤の配合組成と評価結果とを下記表3に併せて示す。
Figure 0004608406
上記表3より明らかなように、本発明のポリグリセリン誘導体を配合した水中油型皮膚外用剤において、特にその配合量が0.2〜7.0質量%であった場合に、疎水化処理粉体とジベンゾイルメタン化合物とをともに配合した場合の、使用感触、粉体の分散性、及び乳化安定性に非常に優れ、さらに経時での変色が抑制され、外観の安定性にも優れていることが認められた(実施例1−10〜1−13)。
これに対して配合量が9.0質量%であった場合は油中水型に転相してしまい、さらに乳化粒子の合一が認められた。また油中水型への転相に伴い、変色抑制効果に劣ることが認められた(実施例1−14)。
耐塩性を有する増粘剤の配合
また、本発明者らは、水中油型皮膚外用剤中に配合する増粘性成分について検討するため、各種増粘剤を配合した水中油型皮膚外用剤について、上記試験と同様にして評価を行なった。各実施例及び比較例の水中油型皮膚外用剤の配合組成と評価結果とを下記表4に併せて示す。
Figure 0004608406
上記表4より、ポリグリセリン誘導体とともに、増粘剤成分としてサクシノグリカン、キサンタンガム、アクリルアミドを配合した場合には、特に粉体の分散安定性及び乳化安定性に優れている(実施例1−15〜1−17)のに対して、一般的な増粘剤として汎用されているポリアクリル酸を増粘剤として配合した場合には、分散安定性、乳化安定性ともに劣っていた(実施例1−18)。
なお、上記結果については、油相中の無機粉体微粒子(酸化チタン)から水相中へと経時的に塩が溶出し、例えば、実施例1−18に用いられているポリアクリル酸のような通常の増粘剤を使用した場合には、この塩が増粘剤に対して悪影響を及ぼすため、系の粘度が低下してしまっていると考えられる。これに対して、実施例1−15〜17に配合されているサクシノグリカン等の耐塩性に優れた増粘剤を使用した場合には、無機粉体中から溶出する塩による影響を受けず、このため、長期間にわたって粉体の凝集、及び乳化粒子の沈降を防いでいるものと考えられる。
以下、本発明にかかる水中油型皮膚外用剤のその他の実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例2−1:サンカット水中油型乳液 (質量%)
(1)疎水化処理微粒子二酸化チタン 12
(2)ポリオキシブチレン(42モル)トリグリセリルエーテル 2
(3)デカメチルペンタシクロシロキサン 10
(4)4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 1
(5)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5
(6)トリー2−エチルヘキサン酸グリセリン 3
(7)PEG−60水添ヒマシ油 2
(8)1,3−ブチレングリコール 8
(9)サクシノグリカン 0.2
(10)カルボキシメチルセルロース 0.25
(11)エタノール 3
(12)イオン交換水 残 余
製法 (1)〜(6)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(7)〜(12)を溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。
実施例2−2:水中油型乳液ファンデーション (質量%)
(1)疎水化処理微粒子二酸化チタン 12
(2)疎水化処理黄酸化鉄 0.8
(3)疎水化処理黒酸化鉄 0.16
(4)疎水化処理ベンガラ 0.36
(5)ポリオキシブチレン(56モル)メチルトリグリセリルエーテル 3
(6)デカメチルペンタシクロシロキサン 10
(7)4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 1
(8)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5
(9)ミリスチン酸オクチルドデシル 3
(10)PEG−60水添ヒマシ油 2.5
(11)ダイナマイトグリセリン 4
(12)キサンタンガム 0.3
(13)カルボキシメチルセルロース 0.3
(14)エタノール 5
(15)イオン交換水 残 余
製法 (1)〜(9)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(10)〜(15)を溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。
実施例2−3:紫外線防御美白美容液 (質量%)
(1)疎水化処理微粒子二酸化チタン(シリコーン処理) 20
(2)ポリオキシブチレン(42モル)メチルトリグリセリルエーテル 3.5
(3)デカメチルペンタシクロシロキサン 10
(4)4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 1
(5)パラメトキシ桂皮酸オクチル 5
(6)パルミチン酸イソプロピル 4
(7)PEG−60水添ヒマシ油 3
(8)ダイナマイトグリセリン 5
(9)サクシノグルカン 0.3
(10)カルボキシメチルセルロース 0.3
(11)エタノール 4
(12)クエン酸 適 量
(13)クエン酸ナトリウム 適 量
(14)アスコルビン酸グリコシド 2
(15)苛性カリ 適 量
(16)イオン交換水 残 余
製法 (1)〜(6)を混合し、ビーズミルで分散破砕した後、(7)〜(16)を溶解した水相に対して、ホモミキサーをかけながら添加した。
以上の各実施例の水中油型皮膚外用剤は、使用感、粉体の分散性、及び乳化安定性、さらにジベンゾイルメタン化合物の経時での変色が抑制され、外観の安定性にも優れたものであった。

Claims (6)

  1. 疎水化処理粉体と、
    ジベンゾイルメタン系化合物と、
    下記一般式(1)で示されるポリグリセリン誘導体と
    を含有することを特徴とする水中油型皮膚外用剤。
    Figure 0004608406
    (式中、m+2はポリグリセリンの平均重合度を表しており1≦m≦4、Rは炭素数1〜4の炭化水素基又は水素原子、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数で、1≦m×n≦200である。)
  2. 請求項1に記載の水中油型皮膚外用剤において、前記疎水化処理粉体が、疎水化処理微粒子二酸化チタン又は疎水化処理微粒子酸化亜鉛であることを特徴とする水中油型皮膚外用剤。
  3. 請求項1又は2に記載の水中油型皮膚外用剤において、前記ジベンゾイルメタン系化合物が、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンであることを特徴とする水中油型皮膚外用剤。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の水中油型皮膚外用剤において、さらにサクシノグリカン、キサンタンガム及びアクリルアミドから選択される1種又は2種以上を含むことを特徴とする水中油型皮膚外用剤。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の水中油型皮膚外用剤において、さらにカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ゼラチンから選択される1種又は2種以上を含むことを特徴とする水中油型皮膚外用剤。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の水中油型皮膚外用剤からなることを特徴とする日焼け止め化粧料。
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