JP4606754B2 - 光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、色素増感太陽電池等の光電変換素子に関し、特に作用極と対極とが、電解質を挟み込んだ状態で重ね合わされてなる積層体を複数、筐体内に配列して密封封止した光電変換素子に関する。
近年、安価でかつ高い変換効率が得られる光電変換素子として、色素増感型太陽電池が着目されている。
図5は、従来の色素増感型太陽電池101の一例を示す平面図であり、図6は、図5中、BB線断面図である。
この色素増感型太陽電池101は、一対の電極と、その間に挟まれた電解質とからなる単体の色素増感太陽電池(以下、単セルと言う。)109を複数備え、これら単セル109が筐体103内に配置された状態で収容されたものである。
前記単セル109は、多孔質酸化物半導体層121aが設けられたガラス等からなる作用極121と、この作用極121の多孔質酸化物半導体層121aに対向して設けられた対極122とを備えている。ここで、多孔質酸化物半導体層121aは、酸化チタン等の酸化物半導体微粒子の表面に光増感色素が吸着されたものからなる。
これら作用極121と対極122との間には、電解液から構成された電解質層123が設けられている。
この単セル109においては、前記作用極121の多孔質酸化物半導体層121aに太陽光等の光が入射すると、作用極121と対極122との間に起電力が生じるようになっている。
このような構造の単セル109を組み立てる場合、まず作用極121と対極122との外周部にシール層191となるホットメルト接着剤等を設けた後、これら作用極121と対極122を重ねた状態で、加熱加圧してホットメルト接着剤を溶融し、作用極121と対極122とをシール層191で貼り合わせ、密閉した空間を形成する。そして、対極122に予め設けられた注入口192より作用極121と対極122間に電解液を注入して充填し電解質層123を形成することで単セル109が組み立てられる。
前記単セル109が収容されている筐体103は、箱体131と、ガラス等の透光性材料からなる蓋体132とから構成されている。
単セル109は、その外周部に集電配線部105が設けられ、単セル109間の集電配線部105が導電体で電気的に接続された状態で、2次元的に箱体131内に並べられて配置されている。
また、単セル109は、その作用極121を上方(蓋体132の面側)に向けた状態で収容されており、この作用極121に当接するように蓋体132が設けられている。この蓋体132の上面が太陽光等の光の受光面111となる。
また、この蓋体132によって、単セル109は箱体131の底面に向かって押圧されている。
このような色素増感型太陽電池101としては、例えば特許文献1等が挙げられる。
特開2002−184478号公報
前記した色素増感型太陽電池101では、以下に示された問題があった。
(1)太陽光等の光は、蓋体132を透過して作用極121の多孔質酸化物半導体層121aに達するため、光の一部が蓋体132によって吸収されて光強度が低下し、この光強度が低下した分、発電効率が低下してしまう問題がある。
(2)蓋体132は、平板から構成され、その外周部でのみ箱体131と接した状態で箱体131に固定されている。このため、色素増感型太陽電池101が大面積化すると、蓋体132はたわみ易くなり、図7に示されたように蓋体132の中央部が盛り上がるように蓋体132が反った状態となる場合がある。この蓋体132のたわみによって、蓋体132から単セル109に加えられる押圧力にばらつきが生じる。
単セル109の作用極121と対極122間の距離は、蓋体132から受ける押圧力によって左右される。このため、蓋体132がたわみ、単セル109に加わる押圧力にばらつきが生じると、単セル109の作用極121と対極122間の距離に差が生じることとなり、発電効率が変動してしまう場合がある。
また、図7に示されたように蓋体132が反った状態となると、蓋体132の中心近傍と対向した位置に配置された単セル109と、蓋体132の外周部近傍と対向した位置に配置された単セル109とでは、蓋体132によって押圧される押圧力に差が生じ、これにより単セル109の作用極121と対極122間の距離に差が生じることとなる。このため、単セル109の配置位置によって発電効率にばらつきが生じてしまう場合がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた発電効率が得られ、かつ発電効率の変動が抑えられ、また光電変換素子の受光面の全面において発電効率のばらつきがほとんど無い光電変換素子を提供することを目的とする。
請求項1にかかる発明は、作用極と対極とが、これら作用極と対極間に電解質層が挟まれた状態で重ね合わされて構成されている積層体を複数、筐体内に2次元的に配列して封止した光電変換素子であって、前記筐体は、裏板と、該裏板の外周部に設けた枠体とから構成され、前記枠体は、側壁部と、前記裏板に対向して配置され前記積層体を前記裏板方向に押圧する窓枠部とから構成され、前記窓枠部は、前記積層体の外周部に設けられた集電配線部の位置に対応した領域に設けられていることを特徴とする光電変換素子である。
請求項2にかかる発明は、前記側壁部が前記裏板に対して着脱可能であるか、又は前記窓枠部が前記側壁部に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子である。
請求項3にかかる発明は、前記積層体と前記裏板との間に弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換素子である。
窓枠部が、集電配線部の位置に対応した領域に設けられたことによって、開口部を介して作用極の多孔質酸化物半導体層が外方に露出したまま、窓枠部によって各積層体を裏板方向に押圧することができる。窓枠部は、各積層体の外周部に設けられた集電配線部の位置に対応した領域に当接して積層体を裏板方向に押圧するため、押圧力は各積層体の外周部近傍を中心に加わることになる。
このため、各積層体に加わる押圧力をほぼ一定とすることができ、色素増感型太陽電池の受光面の全面に渡って作用極と対極間の距離がほぼ一定となり、発電効率のばらつきを抑制できる。
また、窓枠部には、框部に中桟部が連設されたことによって、窓枠部は、ねじれ強度に優れ、従来の同重量の平板状の蓋体に比べて反り難く、この窓枠部の変形による押圧力の変動を抑えることができ、各積層体において作用極と対極間の距離の変動が抑えられ、ほぼ一定の発電効率が得られる。
また、窓枠部によって積層体が裏板方向に押圧されるようになっており、作用極と対極とを、その間に電解液又はゲル状の電解質を挟み込んだ状態で重ね合わせ、窓枠部によって積層体を裏板方向に押圧した状態で、枠体と裏板の外周部とを固定することによって、積層体を筐体内に一括して密封封止できる。このため、従来のように作用極と対極とがシール層で貼り合わせられた単セルを用いる必要が無く、色素増感型太陽電池の受光面を有効に利用できる。
更に、窓枠部の開口部を介して作用極の多孔質酸化物半導体層が外方に露出されたことによって、色素増感型太陽電池の受光面に対する多孔質酸化物半導体層の面積比を大きくとることができ、色素増感型太陽電池の受光面を更に有効に利用できる。
また、窓枠部の開口部を介して作用極の多孔質酸化物半導体層が外方に露出されたことによって、太陽光等の光を、直接、作用極に入射させて多孔質酸化物半導体層に吸収させることができ、従来のように光が蓋体を透過して作用極に入射する構成とは異なり、光の強度が減少することが無く、従来に比べて発電効率を向上させることができる。
以下、実施の形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の光電変換素子の一例として色素増感型太陽電池を示す平面図であり、図2は、図1中、AA線断面図である。
この色素増感型太陽電池1は、複数の積層体2が筐体3内の一平面に配列した状態で封止されたものである。
前記積層体2は、一方の面に多孔質酸化物半導体層21aが設けられた作用極21と、この多孔質酸化物半導体層21aに対向配置された対極22とが、これら作用極21と対極22間に電解質層(図示省略。)が挟み込まれた状態で重ね合わされたものである。
前記作用極21は、ガラス基板、透光性プラスチックフィルム等の透明基板21bと、この透明基板21b上に設けられたスズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)等の透明導電膜21cと、透明導電膜21c上に設けられた多孔質酸化物半導体層21aとから構成されている。
前記多孔質酸化物半導体層21aは、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、酸化ニオブ(Nb25)等の酸化物半導体微粒子の表面にビピリジン、ターピリジン等の配位子を有するルテニウム錯体等の増感色素が吸着されたものからなる。
また、対極22は、導電性基板であり、ガラス基板等の基板22a上に、白金やカーボン等の金属等からなる薄膜の導電膜22bが形成されたものである。
前記作用極21と対極22との間に挟み込まれた電解質層(図示省略。)は、ヨウ素・ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジン等の電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリル等の有機溶媒に溶解されている電解液や、前記電解液に、ゲル化剤として、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキシド誘導体、アミノ酸誘導体等が添加されてゲル化しているゲル状の電解質等から構成されている。
電解質層を構成する電解液又はゲル状の電解質の大部分は、作用極21の多孔質酸化物半導体層の空隙部に含浸されている。これにより、多孔質酸化物半導体層21aの表面は、電解液又はゲル状の電解質によって被覆された状態となる。
また、電解質層を構成する電解液又はゲル状の電解質は、多孔質酸化物半導体層21aを構成する酸化物半導体微粒子の粒子間の隙間の毛細管現象により積層体2の外周部からこぼれ出ることはない。
この積層体2においては、透明基板21b側から太陽光等の光が入射すると、作用極21と対極22との間に起電力が生じるようになっている。
前記作用極21の外周部には、集電配線部5が設けられている。この集電配線部5は、透明基板21b上に、導電性粉末を含有する導電性ペーストが塗布乾燥されて形成された導電膜、白金やカーボン等の金属等からなる薄膜、半田付けにより形成された配線等から構成され、透明導電膜21cに電気的に接続されたものである。
この集電配線部5を介して、積層体2と、筐体3に設けられた外部接続用端子(図示省略。)とが電気的に接続できるようになっている。
ここで、隣接する積層体2において、隣り合う透明導電膜21cや集電配線部5の間には、後述する弾性部材41等の絶縁性材料が設けられ、隣接する積層体2間でこれらの透明導電膜21c同士、また集電配線部5同士が互いに電気的に接触しないようになっている。
前記積層体2が収容されている筐体3は、ステンレス等の金属板やプラスチック等の合成樹脂製の平板等から構成された裏板31と、この裏板31の外周部に設けられた枠体32とから構成されている。
枠体32は、裏板31の外周部の全域に渡って裏板31に対して略垂直に突設された側壁部32aと、裏板31に対向するように配置された窓枠部32bとから構成されている。前記窓枠部32bは、側壁部32aの上端部から積層体2側に向けて延びて側壁部32aと一体に形成されており、例えばステンレス等の金属板を折り曲げ成形したものやプラスチック等の合成樹脂製のもの等が適用できる。
前記枠体32を構成する側壁部32aと、裏板31の外周部とは、エポキシ系接着剤等の剥離可能な接着剤によって着脱可能に接着、固定されている。例えば、裏板31と側壁部32aとの接着部分に、硬く鋭利な先端部を備えた治具を差し込むことによって、前記接着剤は剥離し、裏板31と側壁部32aとを分離させることができる。
前記裏板31上には、ポリウレタン、ポリエチレン、ゴムスポンジ等から構成されたシート状の弾性部材41が設けられている。この弾性部材41上には、複数の積層体2が、互いに接するように2次元的に並べられて配置されている。ここで、図1では、2点鎖線は、積層体2間の境界線を示している。
これら積層体2は、その作用極21が上方に向くように設けられており、窓枠部32b上方から入射した太陽光等の光を多孔質酸化物半導体層21aが吸収して起電力が生じるようになっている。
この積層体2の作用極21の透明基板21bが、色素増感型太陽電池1の受光面11となる。
なお、側壁部32aと積層体2間には、隙間ができないように前記弾性部材41や、シリコーンオイル等の隙間充填材42等が設けられていても構わない。
前記枠体32を構成する窓枠部32bは、側壁部32aの上端部から積層体2側に向けて延びた框部32cと、框部32cに連接された中桟部32dとから構成されている。框部32cは、側壁部32aに接する集電配線部5の位置に対応した領域に設けられている。また、中桟部32dは、隣接する積層体2の境界近傍の集電配線部5の位置に対応した領域に設けられている。
一例として、図1、図2に示された色素増感型太陽電池1では、矩形状の積層体2が、その外周部に集電配線部5が設けられた状態で、矩形状の裏板31上に隙間無く2次元的に配置されている。この積層体2の外周部に設けられた集電配線部5の位置に対応した領域に、中桟部32dがマトリクス状に框部32cに連設されて設けられている。
窓枠部32bを構成する框部32cと中桟部32dによって囲まれた領域は、開口部32eとなり、この開口部32eは、積層体2の作用極21の多孔質酸化物半導体層21aの位置に対応した領域に設けられることになる。
このため、作用極21の透明基板21bのうち、多孔質酸化物半導体層21aの位置に対応する領域は、窓枠部32bの開口部32eを介して外方に露出した状態となる。
また、前記窓枠部32bは、裏板31上に配置された複数の積層体2と当接しており、この窓枠部32bによって積層体2が裏板31に向かって押圧されるようになっている。
なお、窓枠部32bと積層体2の作用極21との接触面には、Oリング等のシール材が設けられていても構わない。シール材が設けられたことによって、窓枠部32bと積層体2の作用極21との密封性を高めることができる。
複数の積層体2を筐体3内に封止して色素増感型太陽電池1を形成する方法について、以下に例示する。
多孔質酸化物半導体層21aが設けられた作用極21と対極22を用意する。この作用極21は、公知の方法で製造でき、例えば、透明基板21b上に透明導電膜21cをスパッタ法等により形成した後、酸化物半導体微粒子を含有するペーストを透明導電膜21c上に塗布して加熱処理することで製造できる。
そして、作用極21の外周部に集電配線部5を形成する。
前記作用極21の多孔質酸化物半導体21aの表面又は対極22の表面に、電解液又はゲル状の電解質を、滴下、塗布することによって設ける。そして、作用極21と対極22とを、その間に電解液又はゲル状の電解質を挟み込んだ状態で重ね合わせて積層体2を形成する。
裏板31上に弾性部材41を設け、この弾性部材41上に、複数の積層体2をその対極22が弾性部材41に向いた状態で配置する。導線(図示省略。)等を対極22と電気的に接続し、この導線を筐体3に設けられた外部接続用端子(図示省略。)に電気的に接続する。
なお、集電配線部5の位置に対応する領域に隙間充填材42を設けておいても構わない。
次に、集電配線部5の位置に対応した領域に框部32cと中桟部32dとが設けられた窓枠部32bと、側壁部32aとから構成された枠体32を用意し、枠体32の窓枠部32bを作用極21に当接させ、窓枠部32bによって積層体2を裏板31方向に押圧した状態で、枠体32と裏板31の外周部とを剥離可能な接着剤によって着脱可能に接着、固定する。
この窓枠部32bによる押圧力によって、電解液又はゲル状の電解質は、作用極21と対極22の表面全面に行き渡り、また電解液又はゲル状の電解質が、作用極21の多孔質酸化物半導体層21aの多孔質の内部の酸化物半導体表面まで行き渡る。
積層体2を筐体3内に隙間無く密封封止できるように、予め枠体32の大きさが調整されており、積層体2は、枠体32の窓枠部32bによって裏板31方向に押圧された状態で、枠体32の側壁部32aの全周に渡って隙間無く密封封止される。
この例によると、窓枠部32bが、側壁部32aに接する集電配線部5の位置に対応した領域に設けられた框部32cと、隣接する積層体2の境界近傍の集電配線部5の位置に対応した領域に設けられた中桟部32dとから構成されたことによって、この框部32cと中桟部32dによって囲まれた開口部32eを介して作用極21の多孔質酸化物半導体層21aが外方に露出したまま、框部32cと中桟部32dによって各積層体2を裏板31方向に押圧することができる。
窓枠部32bは、各積層体2の外周部に設けられた集電配線部5の位置に対応した領域に当接して積層体2を裏板31方向に押圧するため、押圧力は各積層体2の外周部近傍を中心に加わることになる。
このため、積層体2の配置位置が、裏板31の外周部近傍であるか又は裏板31の中央近傍であるかに関わらず、各積層体2に加わる押圧力をほぼ一定とすることができる。これにより色素増感型太陽電池1の受光面11の全面に渡って作用極21と対極22間の距離がほぼ一定となり、発電効率のばらつきを抑制できる。
また、窓枠部32bには、框部32cに中桟部32dが連設されたことによって、窓枠部32bは、ねじれ強度に優れ、従来の同重量の平板状の蓋体に比べて反り難く、この窓枠部32bの変形による押圧力の変動を抑えることができ、各積層体2において作用極21と対極22間の距離の変動が抑えられ、ほぼ一定の発電効率が得られる。
従来の色素増感型太陽電池101では、図6に示されたように、複数の単セル109が筐体103内に収容された構成であり、単セル109には、発電に寄与する作用極121の多孔質酸化物半導体層121aの外周縁にシール層191を設ける必要があり、このシール層191の分、色素増感型太陽電池101の受光面111(蓋体132上面)に対する多孔質酸化物半導体層(図5中、斜線領域。)121aの面積比が小さくなってしまう。
これに対して、本発明では、窓枠部32bによって積層体2が裏板31方向に押圧されるようになっており、作用極21と対極22とを、その間に電解液又はゲル状の電解質を挟み込んだ状態で重ね合わせ、窓枠部32bによって積層体2を裏板31方向に押圧した状態で、枠体32と裏板31の外周部とを固定することによって、積層体2を筐体3内に一括して密封封止できる。
このため、従来のように作用極121と対極122とがシール層191で貼り合わせられた単セル109を用いる必要が無く、色素増感型太陽電池1の受光面11を有効に利用できる。
更に、前述したように、窓枠部32bは、発電に寄与しない集電配線部5の位置に対応した領域に設けられ、かつ窓枠部32bの開口部32eを介して作用極21の多孔質酸化物半導体層21aが外方に露出されたことによって、色素増感型太陽電池1の受光面11に対する多孔質酸化物半導体層(図2中、斜線領域。)21aの面積比を大きくとることができ、色素増感型太陽電池1の受光面11を更に有効に利用できる。
また、窓枠部32bの開口部32eを介して作用極21の多孔質酸化物半導体層21aが外方に露出されたことによって、太陽光等の光を、直接、作用極21に入射させて多孔質酸化物半導体層21aに吸収させることができる。
このため、従来のように光が蓋体132を透過して作用極121に入射する構成とは異なり、光が作用極21に入射される前に光の強度が減少することが無く、従来に比べて発電効率を向上させることができる。
また、窓枠部32bが集電配線部5の位置に対応した領域に設けられたことによって、太陽光等の光が集電配線部5に入射せず、光の照射による集電配線部5の温度上昇を抑制できる。
通常、集電配線部5は、ガラス基板等の基板上に、導電性ペーストが塗布乾燥されて形成された導電膜、白金やカーボン等の金属等からなる薄膜、半田付けにより形成された配線等が形成されたものである。このような集電配線部5は、温度が上昇すると、基板との熱膨張係数の差によって基板との界面近傍に熱応力が生じ、基板から剥離する場合がある。
このため、集電配線部5の温度上昇が抑制されたことによって、温度上昇により基板から集電配線部5が剥離することを抑制でき、優れた長期安定性が得られる。
また、裏板31と積層体2との間に弾性部材41が設けられたことによって、積層体2を裏板31方向に押圧する押圧力が積層体2に加わった際、積層体2が横ズレすることを抑制でき、また積層体2を上下方向に柔軟性を保ちながら強固に固定した状態で積層体2を筐体3内に封止できる。
更に、弾性部材41や隙間充填材42が設けられたことによって、作用極21と対極22との相対的な位置関係が面内方向にずれることを抑制でき、かつ外力に対して優れた形状安定性や耐震性が得られる。
また、枠体32を構成する側壁部32aと、裏板31の外周部とが、剥離可能な接着剤によって着脱可能に接着、固定されたことによって、接着剤を剥離して側壁部32aと裏板31とを分離させることができる。このため、側壁部32aと裏板31とを分離した後、各積層体2を裏板31上から取り外すことができ、積層体2の交換や、裏板31や枠体32の再利用が可能となる。
なお、本発明の技術範囲は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、側壁部32aと裏板31とは、ねじ等によって着脱可能に固定されていても構わない。
また、側壁部32aと窓枠部32bとが一体に形成されておらず、側壁部32aに対して窓枠部32bが着脱可能であっても構わない。これにより、側壁部32aと窓枠部32bとを分離した後、本実施形態と同様に、各積層体2を裏板31上から取り外すことができ、積層体2の交換や、裏板31や枠体32の再利用が可能となる。
例えば、本実施形態と同様に、剥離可能な接着剤やねじ等を用いることによって側壁部32aと窓枠部32bとは着脱可能に固定される。また、図3に示されたように弾性爪6等の係止手段や、図4に示されたように係合爪等の係合手段が設けられたフラップ7等を用いることによって、側壁部32aに対して窓枠部32bを着脱可能に固定させることができる。
図3は、本発明に係る光電変換素子の他の一例として、係止手段として複数の弾性爪6が側壁部32aの上面側の端部32fに複数設けられた色素増感型太陽電池を示す断面図である。
前記複数本の弾性爪6は、側壁部32aの上面側の端部32fに突設されており、これら複数本の弾性爪6によって取り囲まれた内側の空間61に窓枠部32bを押し込んでいくと、複数本の弾性爪6の間を押し広げるようにして、側壁部32a内に配置された積層体2へ向かって窓枠部32bを挿入できるようになっている。
前記弾性爪6は、プラスチック等の合成樹脂製であり側壁部32aと一体に成形されたものであり、側壁部32aからの突出先端の側面に突出され、窓枠部32bの框部32cに係合される形状になっている。この弾性爪6の側壁部からの突出先端に形成されている傾斜面62は、複数本の弾性爪6によって囲まれる空間61への窓枠部32bの押し込みや、この押し込みによる複数本の弾性爪6の押し開きを円滑に実現するものであり、窓枠部32bの受け入れが円滑になされるように、空間61をテーパ状に拡張するような形状になっている。
窓枠部32bを空間61を介して、積層体2へ向かって押し込んでいった窓枠部32bが先端爪63を超えて、先端爪63よりも積層体2の側へ移動すると、弾性爪6の先端爪63が、弾性爪6の弾性復元力によって、窓枠部32bの框部32cの上面に係合する。このとき、弾性爪6は、窓枠部32bを積層体2に向かって押圧した状態で、窓枠部32bを着脱可能に保持する機能を果たす。
図4は、本発明に係る光電変換素子の更に他の一例として、側壁部32aの上面側の端部32fに回動自在にフラップ7が設けられた色素増感型太陽電池を示す断面図である。
前記フラップ7は、側壁部32aの上面側の端部32fに回動自在に設けられており、このフラップ7に設けられた係合爪71等の係合手段と、窓枠部32bの框部32cに設けられた断面L字状の被係合手段8とが係合することによって、窓枠部32bを積層体2に向かって押圧した状態で、窓枠部32bを着脱可能に保持できるようになっている。
前記フラップ7は、プラスチック製の一体成形品であり、側壁部32aの上面側の端部32fとほぼ同じ幅の板体72と、この板体72の先端に板体72に対して垂直に突設された係合爪71等の係合手段とから構成されており、その断面形状はL字状である。
前記板体72は、側壁部32aの上面側の端部32fに沿って設けられた円柱状の軸部によって軸支されており、フラップ7は、軸部を中心として回動できるようになっている。
また、窓枠部32bの框部32cに突設された被係合手段8は、框部32cの上面の外周部から突出する延出部81と、この延出部81の突出先端の側面に突出され、フラップ7の係合爪71に係合される断面矩形状の先端爪82とを有する形状になっている。この被係合手段8は、框部32cの上面の外周部全域に渡って設けられている。
積層体2上に設けられた窓枠部32bに向かってフラップ7を回動すると、フラップ7の係合爪71先端は、窓枠部32bの框部32cに当接して窓枠部32bを裏板31方向へ押圧しながら、窓枠部32bの被係合手段8に向かって移動する。
フラップ7の係合爪71と窓枠部32bの被係合手段8とが係合すると、フラップ7の係合爪71によって、窓枠部32bは、積層体2に向かって押圧された状態で着脱可能に保持される。
本発明によれば、色素増感型太陽電池等のように、電解液又はゲル状の電解質を挟み込んだ状態で、作用極と対極とが重ね合わされた積層体が筐体内に密封封止された構成の光電変換素子に適用できる。
本発明の光電変換素子の一例として色素増感型太陽電池を示す平面図である。 図1中、AA線断面図である。 本発明の色素増感型太陽電池の他の一例を示す断面図である。 本発明の色素増感型太陽電池の更に他の一例を示す断面図である。 従来の色素増感型太陽電池の一例を示す平面図である。 図5中、BB線断面図である。 従来の色素増感型太陽電池の蓋体が反った状態を示す断面図である。
符号の説明
2‥‥積層体、3‥‥筐体、5‥‥集電配線部、21‥‥作用極、21a‥‥多孔質酸化物半導体層、22‥‥対極、31‥‥裏板、32‥‥枠体、32a‥‥側壁部、32b‥‥窓枠部、32e‥‥開口部、41‥‥弾性部材。

Claims (3)

  1. 作用極と対極とが、これら作用極と対極間に電解質層が挟まれた状態で重ね合わされて構成されている積層体を複数、筐体内に2次元的に配列して封止した光電変換素子であって、
    前記筐体は、裏板と、該裏板の外周部に設けた枠体とから構成され、
    前記枠体は、側壁部と、前記裏板に対向して配置され前記積層体を前記裏板方向に押圧する窓枠部とから構成され、
    前記窓枠部は、前記積層体の外周部に設けられた集電配線部の位置に対応した領域に設けられていることを特徴とする光電変換素子。
  2. 前記側壁部が前記裏板に対して着脱可能であるか、又は前記窓枠部が前記側壁部に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記積層体と前記裏板との間に弾性部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換素子。
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