JP4606764B2 - 光電変換素子 - Google Patents

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Description

本発明は、色素増感型太陽電池などの光電変換素子に関する。
環境問題、資源問題などを背景に、クリーンエネルギーとしての太陽電池が注目を集めている。太陽電池としては単結晶、多結晶あるいはアモルファスのシリコンを用いたものがある。しかしながら、従来のシリコン系太陽電池は、製造コストが高い上に、原料供給が不充分であるなどの課題が残されているため、普及していない。
また、Cu−In−Se系(CIS系とも呼ぶ)などの化合物系太陽電池も開発されており、この化合物系太陽電池は極めて高い光電変換効率を示すなど優れた特徴を有している。しかしながら、この化合物系太陽電池も、コストや環境負荷などの問題から普及していない。
これらの太陽電池に対して、スイスのグレッツェルらのグループなどから提案された色素増感型太陽電池は、安価で、かつ、高い光電変換効率が得られる光電変換素子として注目されている。
図3は、従来の色素増感型太陽電池の一例を示す概略断面図である。
この色素増感型太陽電池100は、増感色素を担持させた多孔質半導体電極(以下、「色素増感半導体電極」と言うこともある。)103が一方の面に形成された第一基板101と、導電膜104が形成された第二基板105と、これらの間に封入されたゲル状電解質などからなる電解質層106とから概略構成されている。
第一基板101としては光透過性の板材が用いられ、第一基板101の色素増感半導体電極103と接する面には導電性を付与するために透明導電膜102が設けられている。また、第一基板101、透明導電膜102および色素増感半導体電極103から作用極108が構成されている。
一方、第二基板105としては、電解質層106と接する側の面には導電性を付与するために炭素や白金などからなる導電膜104が設けられている。また、第二基板105および導電膜104から対極109が構成されている。
色素増感型太陽電池100では、色素増感半導体電極103と導電膜104が対向するように、第一基板101と第二基板105が所定の間隔をおいて配置されており、両基板間の周縁部に熱可塑性樹脂からなる封止材107が設けられている。この封止材107は、電解質層106に含まれる電解液が漏出したり、揮発性成分が揮発したりすることを防ぐ役目を果たしている。
次に、色素増感型太陽電池100の製造方法の概略を説明する。
まず、熱可塑性樹脂からなる封止材107を介して作用極108と対極109を積層した後、作用極108および対極109、または、作用極108あるいは対極109のいずれか一方を介して封止材107を加熱して、溶融することにより、作用極108と対極109を接着して、一対の電極(作用極108と対極109)からなる積層体を組み立てる。
次いで、対極109を貫通するように設けられた注入口110を通して、作用極108と対極109の間にヨウ素・ヨウ化物イオンなどの酸化・還元種を含む電解液を充填した後、注入口110を蓋111で塞ぎ、電荷移送用の電解質層106を形成し、一対の電極(作用極108と対極109)と、これらの間に挟まれた電解質層106からなる色素増感型太陽電池100を得る(例えば、特許文献1、非特許文献1参照。)。
上述のような色素増感型太陽電池100の製造では、積層体を組み立てる際に封止材107を溶融する熱によって、色素増感半導体電極103に担持させた増感色素が劣化するおそれがある。また、積層体を組み立てた後に、作用極108と対極109の間に電解液を充填しなければならなかった。その結果、電解液の粘度が高いと、電解液の充填には多大な時間と手間を要するという問題があった。
また、封止材107は熱可塑性樹脂からなるので、耐候性に劣るため、長期使用には適さないという問題があった。
さらに、作用極108と対極109の間に電解液を充填するためには、これらの電極間には所定の距離が必要である。その結果、最終的に得られる色素増感型太陽電池100の発電効率が低下するという問題があった。
特開2002−184478号公報 N.Papageorgiou et al.,J.Electrochem.Soc.,143(10),3099,1996
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、安価に製造することが可能で、長期信頼性および発電効率に優れ、不具合発生時に修理や交換が容易な光電変換素子を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、作用極、対極およびこれらの間に形成された電解質層とからなる積層体と、これらを収容する筐体とを備えた光電変換素子であって、前記筐体は、前記積層体を覆う本体と、前記積層体を前記本体に固定する蓋体とからなり、前記蓋体は前記本体に取り外し可能に固定され、前記対極と前記筐体との間に弾性部材が介在している光電変換素子を提供する。
本発明は、作用極、対極およびこれらの間に形成された電解質層とからなる積層体と、これらを収容する筐体とを備えた光電変換素子であって、前記筐体は、前記積層体を覆う本体からなり、前記作用極が前記本体に取り外し可能に固定され、前記対極と前記筐体との間に弾性部材が介在している光電変換素子を提供する。
本発明の光電変換素子は、積層体を組み立てた後に、作用極と対極の間に電解液を充填する必要がないので、工程を簡略化することができる。また、本発明の光電変換素子は、熱可塑性樹脂などからなる封止材を必要としないので、耐候性すなわち長期信頼性に優れている。さらに、本発明の光電変換素子は、作用極と対極の間に距離をおく必要がないので、発電効率に優れている。
また、本発明の光電変換素子は、作用極が本体の蓋を兼ねており、作用極における発電に関与する部分が蓋に覆われていないから、作用極における発電に関与する部分に入射する光量が減少することを抑制できるため、色素増感型太陽電池はより発電効率に優れたものとなる。さらに、作用極が筐体の本体に取り外し可能に固定され、作用極が本体に直接接して、積層体が本体によって封止されているから、積層体に不具合が生じた場合、これを本体から取り外して修理したり、良品に交換したりすることができる。また、本体を繰り返し使用することができるので、製造コストを削減することもできる。
さらに、本発明の光電変換素子において、対極と筐体との間に弾性部材を介在させれば、積層体の積層方向に外力が加えられても、作用極と対極との間で横ズレが発生するのを抑制することができる。また、弾性部材によって、積層体を、その積層方向に柔軟性を保ちながら強固に筐体に固定することができる。
以下、本発明を実施した光電変換素子について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る光電変換素子の第一の実施形態として、色素増感型太陽電池を示す概略断面図である。
図1中、符号10は色素増感型太陽電池、11は第一の基板、12は透明導電膜、13は多孔質酸化物半導体層、14は作用極、15は電解質層、16は第二の基板、17は導電膜、18は対極、19は弾性部材、20は積層体、30は筐体、31は本体、32は蓋体、41は封止部材、42は螺子をそれぞれ示している。
この色素増感型太陽電池10は、増感色素が表面に担持された多孔質酸化物半導体層13が一方の面14aに設けられた作用極14と、一方の面14aと対向して配置された対極18と、一方の面14aと対極18における一方の面14aと対向する面18a(以下、「対極18の一方の面18a」と称する。)との間に形成された電解質層15と、これらを収容する筐体30とから概略構成されている。
なお、この色素増感型太陽電池10では、電解質層15をなす電解質の大部分が、多孔質酸化物半導体層13の空隙部分に含浸された状態となっている。
作用極14は、第一の基板11と、この一方の面11a上に順に形成された透明導電膜12および多孔質酸化物半導体層13とから構成されている。
対極18は、第二の基板16と、この一方の面16a上に形成された導電膜17とから構成されている。
色素増感型太陽電池10において、電解質層15を作用極14と対極18で挟んでなる積層体20が光電変換素子として機能する。
色素増感型太陽電池10において、積層体20は、積層体20の側面20aおよび対極18における他方の面18bを覆う断面凹状の本体31と、作用極14の他方の面14bに接して積層体20を本体31に固定する蓋体32とからなる筐体30内に収容されている。さらに、本体31は、弾性部材19を介して対極18の他方の面18bに接している。
また、蓋体32は、封止部材41を介して本体31に接している。さらに、蓋体32は、螺子42によって本体31に固定されている。
なお、筐体30による積層体20の封止を十分なものとするためには、封止部材41を嵌合するための溝などからなる嵌合部(図示略)を、本体31の蓋体32と接する面31aおよび蓋体32の一方の面32aに設けることが好ましい。
このような構成とすることにより、積層体20は、その上下面が本体31と蓋体32で挟み込まれて、その積層方向に押圧された状態で、筐体30内に収容される。また、この状態で、積層体20の側面20aの全域が本体31に覆われて、積層体20は筐体30によって一括して封止されている。
第一の基板11としては、光透過性の素材からなる基板が用いられ、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホンなど、通常、太陽電池の透明基板として用いられるものであればいかなるものもでも用いることができる。第一の基板11は、これらの中から電解液への耐性などを考慮して適宜選択されるが、用途上、できる限り光透過性に優れる基板が好ましい。
透明導電膜12は、第一の基板11に導電性を付与するために、その一方の面11aに形成された金属、炭素、導電性金属酸化物などからなる薄膜である。
透明導電膜12として金属薄膜や炭素薄膜を形成する場合、第一の基板11の透明性を著しく損なわない構造とする。透明導電膜12を形成する導電性金属酸化物としては、例えば、インジウム−スズ酸化物(Indium−Tin Oxide、ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素ドープの酸化スズなどが用いられる。
多孔質酸化物半導体層13は、透明導電膜12の上に設けられており、その表面には増感色素が担持されている。多孔質酸化物半導体層13を形成する半導体としては特に限定されず、通常、太陽電池用の多孔質半導体を形成するのに用いられるものであればいかなるものでも用いることができる。このような半導体としては、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)などを用いることができる。
多孔質酸化物半導体層13を形成する方法としては、例えば、ゾルゲル法からの膜形成、微粒子の泳動電着、発泡剤による多孔質化、ポリマービーズなどとの混合物塗布後における余剰成分の除去などの方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
増感色素としては、ビピリジン構造、ターピリジン構造などを配位子に含むルテニウム錯体、ポルフィリン、フタロシアニンなどの含金属錯体、エオシン、ローダミン、メロシアニンなどの有機色素などを適用することができ、これらの中から、用途、使用半導体に適した励起挙動を示すものを特に限定無く選ぶことができる。
電解質層15は、多孔質酸化物半導体層13内に電解液を含浸させてなるものか、または、多孔質酸化物半導体層13内に電解液を含浸させた後に、この電解液を適当なゲル化剤を用いてゲル化(擬固体化)して、多孔質酸化物半導体層13と一体に形成されてなるものが用いられる。
電解液としては、ヨウ素、ヨウ化物イオン、ターシャリーブチルピリジンなどの電解質成分が、エチレンカーボネートやメトキシアセトニトリルなどの有機溶媒に溶解されてなるものが用いられる。
電解液をゲル化する際に用いられるゲル化剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキシド誘導体、アミノ酸誘導体などが挙げられる。
第二の基板16としては、第一の基板11と同様のものや、特に光透過性をもつ必要がないことから金属板、合成樹脂板などが用いられる。
導電膜17は、第二の基板16に導電性を付与するために、その一方の面16aに形成された白金などの金属、炭素などからなる薄膜である。導電膜17としては、例えば炭素や白金などの層を、蒸着、スパッタ、塩化白金酸塗布後に熱処理を行ったものが好適に用いられるが、電極として機能するものであれば特に限定されるものではない。
弾性部材19としては、発泡ポリエチレン、発泡ポリウレタン、ゴムスポンジなどが用いられる。
色素増感型太陽電池10では、積層体20を筐体30によって封止することにより、積層体20にはその積層方向に外力が加えられる。弾性部材19を対極18と本体31との間に介在させることにより、この外力によって、作用極14と対極18との間で横ズレが発生するのを抑制することができる。また、弾性部材19によって、積層体20を、その積層方向に柔軟性を保ちながら強固に筐体30に固定することができる。
本体31を形成する素材としては特に限定されないが、各種金属、セラミックス、各種合成樹脂などが用いられる。
蓋体32としては、太陽光を透過する光学特性を有する部材が用いられる。太陽光を透過する光学特性を有する部材としては特に限定されないが、例えば、アクリル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ソーダガラスなど透明で剛性のある材質からなる部材が挙げられる。
封止部材41としては、ニトリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴムなどの弾性材料や、ポリ四フッ化エチレンなどからなるOリング、ガスケットなどが用いられる。
螺子42としては、蓋体32を本体31に接合、固定することができるものであればいかなるものでも用いることができる。
なお、この実施形態では、蓋体32を本体31に接合、固定する手段として、螺子42を例示したが、本発明の光電変換素子はこれに限定されない。本発明の光電変換素子にあっては、蓋体を枠体に接合、固定する手段としては、例えば、枠体に設けられた被係止部に、蓋体に回転可能に設けられたフラップ状の係止部を係止する手段や、枠体の枠部、押圧部および蓋体の表面に接するように筐体の外側に装着される、断面コ字形スリーブ状のバネのクランプ力によって挟み込む手段などを用いることもできる。また、前記被係止部に係止部を係止する手段は、被嵌合部に嵌合部を嵌合する手段であってもよい。
以上説明したように、色素増感型太陽電池10では、積層体20を組み立てた後に、作用極14と対極18の間に電解液を充填する必要がないので、工程を簡略化することができる。また、色素増感型太陽電池10は、熱可塑性樹脂などからなる封止材を必要としないので、耐候性すなわち長期信頼性に優れている。さらに、色素増感型太陽電池10は、作用極14と対極18の間に距離をおく必要がないので、発電効率に優れている。
また、色素増感型太陽電池10では、蓋体32が封止部材41を介して本体31に取り外し可能に固定されて、積層体20が筐体30によって封止されているから、積層体20に不具合が生じた場合、これを筐体30から取り外して修理したり、良品に交換したりすることができる。また、筐体30を繰り返し使用することができるので、製造コストを削減することもできる。
次に、本発明に係る光電変換素子の製造方法の一実施形態を、図1を参照して説明する。
この実施形態では、まず、第一の基板11における一方の面11a上に透明導電膜12および多孔質酸化物半導体層13が所定の方法により順に形成されてなる作用極14を用意する。
次いで、多孔質酸化物半導体層13に、予めゲル化剤が添加された電解液を滴下して含浸させた後、この電解液をゲル化させて、多孔質酸化物半導体層13と一体をなす電解質層15を形成する。
次いで、対極18の他方の面18bが、弾性部材19を介して本体31の内側の底面31aに接するように、本体31内に作用極14を配置する。
次いで、導電膜17が電解質層15に重なるように、対極18を作用極13に重ねて、電解質層15を作用極14と対極18で挟んでなる積層体20を、本体31内に形成する。
次いで、作用極14の他方の面14bを覆うように蓋体32を配する。
次いで、蓋体32の外側から積層体20の積層方向に荷重を加えながら、蓋体32を、封止部材41を介して本体31に螺子42で固定し、筐体30で積層体20を封止することにより、色素増感型太陽電池10を得る。
図2は、本発明に係る光電変換素子の第二の実施形態として、色素増感型太陽電池を示す概略断面図である。
図2中、符号50は色素増感型太陽電池、51は第一の基板、52は透明導電膜、53は多孔質酸化物半導体層、54は作用極、55は電解質層、56は第二の基板、57は導電膜、58は対極、59は弾性部材、60は積層体、70は筐体(「本体」と言うこともある。)、81は封止部材、82は螺子をそれぞれ示している。
この色素増感型太陽電池50は、増感色素が表面に担持された多孔質酸化物半導体層53が一方の面54aに設けられた作用極54と、一方の面54aと対向して配置された対極58と、一方の面54aと対極58におけるこの面と対向する面(以下、「一方の面」と称する。)58aとの間に形成された電解質層55と、これらを収容する筐体70とから概略構成されている。
なお、この色素増感型太陽電池50では、電解質層55は多孔質酸化物半導体層53と一体に形成されている。
作用極54は、第一の基板51と、この一方の面51a上に順に形成された透明導電膜52および多孔質酸化物半導体層53とから構成されている。また、作用極54の周縁部54cには、多孔質酸化物半導体層53が設けられておらず、第一の基板51と透明導電膜52で構成されている。
対極58は、第二の基板56と、この一方の面56a上に形成された導電膜57とから構成されている。
色素増感型太陽電池50において、電解質層55を作用極54と対極58で挟んでなる積層体60が光電変換素子として機能する。
色素増感型太陽電池50において、積層体60は、積層体60の側面60aおよび対極58における他方の面58bを覆う断面凹状の本体70内に収容されている。さらに、本体70は、弾性部材59を介して対極58の他方の面58bに接している。
また、作用極54の周縁部54cは、封止部材81を介して本体70に直接、接している。さらに、作用極54の周縁部54cは、螺子82によって本体70に固定されている。
なお、本体70による積層体60の封止を十分なものとするためには、封止部材81を嵌合するための溝などからなる嵌合部(図示略)を、本体70の周縁部54cと接する面70aおよび周縁部54cの本体70と接する面54dに設けることが好ましい。
このような構成とすることにより、積層体60の側面60aの全域が筐体70に覆われて、その積層方向に押圧された状態で、積層体60は筐体70によって一括して封止される。
第一の基板51としては、上記第一の基板11と同様のものが用いられる。
透明導電膜52としては、上記透明導電膜12と同様のものが設けられる。
多孔質酸化物半導体層53を形成する半導体としては、上記多孔質酸化物半導体層13を形成する半導体と同様のものが用いられる。
増感色素としては、上述の第一の実施形態と同様のものが用いられる。
電解質層55としては、上記電解質層15と同様のものが設けられる。
電解液としては、上述の第一の実施形態と同様のものが用いられる。
ゲル化剤としては、上述の第一の実施形態と同様のものが用いられる。
第二の基板56としては、上記第二の基板16と同様のものが用いられる。
導電膜57としては、上記導電膜17と同様のものが設けられる。
弾性部材59としては、上記弾性部材19と同様のものが用いられる。
筐体70を形成する素材としては特に限定されないが、上記本体31を形成する素材と同様のものが用いられる。
封止部材81としては、上記封止部材41と同様のものが用いられる。
螺子82としては、上記螺子42と同様のものが用いられる。
なお、この実施形態では、作用極54を筐体70に接合、固定する手段として、螺子82を例示したが、本発明の光電変換素子はこれに限定されない。本発明の光電変換素子にあっては、蓋体を枠体に接合、固定する手段としては、例えば、筐体に設けられた被係止部に、作用極に回転可能に設けられたフラップ状の係止部を係止する手段や、作用極および筐体の表面に接するようにこれらの外側に装着される、断面コ字形スリーブ状のバネのクランプ力によって挟み込む手段などを用いることもできる。また、前記被係止部に係止部を係止する手段は、被嵌合部に嵌合部を嵌合する手段であってもよい。
以上説明したように、色素増感型太陽電池50では、積層体60を組み立てた後に、作用極54と対極58の間に電解液を充填する必要がないので、工程を簡略化することができる。また、色素増感型太陽電池50は、熱可塑性樹脂などからなる封止材を必要としないので、耐候性すなわち長期信頼性に優れている。さらに、色素増感型太陽電池50は、作用極54と対極58の間に距離をおく必要がないので、発電効率に優れている。
また、作用極54が筐体70の蓋を兼ねており、作用極54における発電に関与する部分が蓋に覆われていないから、作用極54における発電に関与する部分に入射する光量が減少することを抑制できるため、色素増感型太陽電池50はより発電効率に優れたものとなる。
また、色素増感型太陽電池50では、作用極54が封止部材81を介して筐体70に取り外し可能に固定され、作用極54が筐体70に直接、接して、積層体60が筐体70によって封止されているから、積層体60に不具合が生じた場合、これを筐体70から取り外して修理したり、良品に交換したりすることができる。また、筐体70を繰り返し使用することができるので、製造コストを削減することもできる。
本発明によれば、高粘度もしくはゲル状の電解質を容易に充填できる利点を保ちながら、発生した電子を効率良く収集することができる色素増感型太陽電池を実現することができる。また、セルに入射する光量を減少することなく、筐体との分離性も高いことから、保守性やリサイクル性も高く、環境負荷の低い太陽電池を実現することができる。
本発明に係る光電変換素子の第一の実施形態として、色素増感型太陽電池を示す概略断面図である。 本発明に係る光電変換素子の第二の実施形態として、色素増感型太陽電池を示す概略断面図である。 従来の色素増感型太陽電池の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
10,50・・・色素増感型太陽電池、11,51・・・第一の基板、12,52・・・透明導電膜、13,53・・・多孔質酸化物半導体層、14,54・・・作用極、15,55・・・電解質層、16,56・・・第二の基板、17,57・・・透明導電膜、18,58・・・対極、19,59・・・弾性部材、20,60・・・積層体、30,70・・・筐体、31・・・本体、32・・・蓋体、41,81・・・封止部材、42,82・・・螺子。

Claims (2)

  1. 作用極、対極およびこれらの間に形成された電解質層とからなる積層体と、これらを収容する筐体とを備えた光電変換素子であって、
    前記筐体は、前記積層体を覆う本体と、前記積層体を前記本体に固定する蓋体とからなり、前記蓋体は前記本体に取り外し可能に固定され、前記対極と前記筐体との間に弾性部材が介在していることを特徴とする光電変換素子。
  2. 作用極、対極およびこれらの間に形成された電解質層とからなる積層体と、これらを収容する筐体とを備えた光電変換素子であって、
    前記筐体は、前記積層体を覆う本体からなり、前記作用極が前記本体に取り外し可能に固定され、前記対極と前記筐体との間に弾性部材が介在していることを特徴とする光電変換素子。
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