JP4605226B2 - 豆粉乳の製造方法とその応用 - Google Patents

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Description

本発明は豆類から豆粉乳を製造する方法とその応用に関するものである。
従来、豆乳の製造過程において、副産物として大量のオカラが排出される。このオカラの廃棄処分が環境へ与える影響を考慮し、オカラを排出しない豆粉乳やオカラ乳の提供が望まれている。
しかし豆粉乳に含まれるオカラの粒度が大きいとざらつきのある舌触りの悪い飲みにくい食感となることが問題である。この傾向は豆粉乳を乳酸発酵した場合も同じであり、独特の青臭みと相俟ってさらに飲みにくくなる傾向にある。
そこでかかる問題解決のため、以下のような技術が開示されている。
特許文献1〜7では、大豆に水を加えて磨砕した懸濁液をホモゲナイザーなどの均質化手段によってオカラの繊維を微細化する方法が記載されている。
これらの方法は、大豆を水の存在下で粉砕するいわゆる湿式粉砕と均質化手段との組み合わせによってざらつきのない豆粉乳を製造する技術である。
特許文献8〜14では、大豆微粉末に水を加えて得た懸濁液をホモゲナイザーなどの均質化手段によってオカラの繊維を微細化する方法が記載されている。
これらの方法は、大豆に水を加える前に粉砕するいわゆる乾式粉砕と均質化手段との組み合わせによってざらつきのない豆粉乳を製造する技術である。
これら特許文献1〜14などの技術によりオカラが微細化され、ざらつき感がある程度改善されるに至ったものの、通常のオカラを含有しない豆乳に比べると依然としてざらつき感が気になる。このざらつき感は乳酸発酵を行うとさらにその傾向が強くなる傾向にある。そしてこのざらつき感は均質化の圧力をいくら高くしても改善することが困難であった。
また、上記問題を改善するための付加的ないし別の方法として、特許文献7では懸濁液を均質化すると共に、亜臨界又は臨界状態に高温高圧処理をする方法が開示されており、特許文献15では植物組織崩壊酵素によりオカラ繊維を分解する方法が開示されている。
しかし、これらの方法ではオカラ繊維が可溶化して水溶性大豆多糖類が抽出されるためか、豆粉乳の粘度が高くなり、重たい食感になってしまう。また特許文献15では、液中における均質化処理に時間がかかる可能性がある。
(参考文献)
特開昭51−41459号公報 特開昭53−66466号公報 特開昭59−210861号公報 特開昭61−119154号公報 特開昭61−192256号公報 特開昭62−11068号公報 特開2002−95433号公報 特開昭48−26957号公報 特開昭60−141247号公報 特開昭63−24868号公報 特開平1−128759号公報 特開2003−159020号公報 特開2004−141155号公報 特開2004−16120号公報 特開平11−299442号公報
本発明は、オカラ分を含有するにもかかわらず、ざらつきがなく、かつ粘度があまり上昇せずに飲み口もスッキリとした豆粉乳とその応用製品を提供することを課題とする。
本発明者らは、豆類を粉砕して豆粉乳を製造する工程において、豆類の粉砕方式を乾式粉砕とし、これに水を加えて懸濁液とすること、そして、豆粉を含む懸濁液の微細化手段として、従来は殺菌目的にしか用いられていなかった蒸気による直接高温加熱処理を利用すること、さらに、蒸気による直接高温加熱処理の加熱条件を特定の程度以上に設定することとした。これによりざらつきがなく、かつ粘度が低く飲み口のすっきりとした豆粉乳を得られるという知見を得ることができ、上記課題を解決するに至った。
即ち、本発明は、
1.豆類を乾式粉砕した豆粉を含む懸濁液を調製すること、及び少なくとも該懸濁液中のオカラ分に対して、加熱温度が120℃以上、加熱時間が10秒を超える蒸気による直接高温加熱処理を施すことを特徴とする豆粉乳の製造方法、
2.前記豆類が大豆である前記1.記載の豆粉乳の製造方法、
3.加熱温度が120〜165℃である前記1.記載の豆粉乳の製造方法、
4.加熱時間が15〜80秒である前記1.記載の豆粉乳の製造方法、
5.前記1.記載の豆粉乳を配合することを特徴とする飲食品の製造方法、
6.前記1.記載の製造方法により得られた豆粉乳を微生物で発酵させることを特徴とする発酵豆粉乳の製造方法、
7.前記1.記載の豆粉乳の製造法において、さらに微生物による発酵工程を有することを特徴とする発酵豆粉乳の製造方法、
8.豆粉の懸濁液を調製した後、蒸気による直接高温加熱処理を施す前に、微生物による発酵を行う前記7.記載の発酵豆粉乳の製造方法、
9.豆類を乾式粉砕した豆粉を含む懸濁液を調製すること、及び少なくとも該懸濁液中のオカラ分に対して、加熱温度が120℃以上、加熱時間が10秒を超える蒸気による直接高温加熱処理を施すことを特徴とする豆粉の微細化方法、
を提供するものである。
本発明は、豆類の粉砕を「乾式」で行うことと、その懸濁液に対して従来は殺菌手段に過ぎなかった「蒸気による直接高温加熱処理」を「特定の温度範囲」かつ「特定の時間」で行うことの組み合わせによって、従来技術では改善の程度に限界があったオカラのざらつき感を極小化することができ、さらに粘度があまり上昇せずに飲み口もすっきりとした豆粉乳を製造できるという特異な効果を奏する。
以下、本発明の具体的構成について説明する。以下の説明において「%」は特に断らない限り「質量%」を意味する。
まず、本発明の豆粉乳の製造方法は、豆類を乾式粉砕した豆粉を含む懸濁液を調製すること、及び少なくとも該懸濁液中のオカラ分に対して、加熱温度が120℃以上、加熱時間が10秒を超える蒸気による直接高温加熱処理を施すことを特徴とするものである。
(豆粉乳)
本発明の製造方法により得られる「豆粉乳」は、大豆からオカラを完全に除去して得られる通常の豆乳とは区別され、広義にはオカラ分(特に子葉の細胞壁)を含む豆乳を意味するものである。
典型的には豆類を粉砕して得た懸濁液(スラリー)をそのままオカラを全く除去することなく、又は一部のみを除去し、オカラ分を微細化して得られるものである。また、例えばオカラの一部又は全部を一旦懸濁液から分離し、微細化を行ってから再び元に戻して得られるものも本発明の豆粉乳の範疇である。豆粉乳はまた、豆粉乳に対してオカラを除去した豆乳や脱脂豆乳を加えたもの、さらには工程中に発酵を施したものを包含する。
豆粉乳の形態は液状、粉末状、顆粒状など、何れの形態へも加工され得る。
(豆類)
本発明に用いる豆類としては、大豆が代表的であり、その品種は黄大豆、青大豆、黒大豆などを限定なく使用することができる。また大豆に含まれる成分の栄養機能を考慮して、育種、遺伝子操作や発芽処理等により7Sグロブリン(β−コングリシニン)、11Sグロブリン(グリシニン)、イソフラボン、サポニン、ニコチアナミン、レシチン、オリゴ糖、ビタミン類、ミネラル類などの大豆中の特定の成分が富化された大豆を使用することも可能である。特に、β−コングリシニンは血中中性脂肪や内臓脂肪を低減し、メタボリックシンドロームの予防に効果があると考えられており、これが富化された大豆を使用することは有効である。また、大豆以外にも小豆、インゲン豆、ささげ、花豆、エンドウ、ソラマメ、たけあずき、レンズ豆、うずら豆、らい豆、ヒヨコ豆、落花生等の豆類も使用可能であり、これらを適当な割合で混合して使用することも可能である。
上記豆類は、外皮及び胚軸部分を含むものでもよいが、これらを除去したものを使用することも可能である。
(乾式粉砕した豆粉)
本発明の豆粉乳は、上記の豆類を乾式粉砕し、豆粉として豆粉乳の製造に使用することが第一の特徴である。
乾式粉砕は実質的に豆類に水を加水せずにジェット式、トルネード式、ハンマー式、カッター式のミルなどの乾式粉砕機で粉砕される粉砕方式である。
乾式粉砕された豆粉の平均粒子径は、100μm以下、好ましくは50μm以下であることが適当である。また、粒子径が大きすぎると大豆粉が完全に拡散・溶解できなくなる可能性があることから豆粉の粒子径100μm以下の粒子の含有量が70%以上であるものが好ましい。
なお、本発明は豆類に加水してから粉砕する方式である湿式粉砕を併用することを除外するものではないが、湿式粉砕のみを用いる場合、乾式粉砕を用いる場合に比べ、食感の滑らかさに劣り、また粘度が高く飲み口が重たくなってしまう。
(豆粉を含む懸濁液)
次に、乾式粉砕された豆粉に加水し、攪拌装置や均質化装置などにより懸濁液(スラリー)とする。このとき、懸濁液中の固形分濃度は特に限定されず、当業者が品質上最適と考える濃度に設定すればよい。ただし過度に固形分濃度が高すぎると蒸気による直接高温加熱処理により粘性が増し、豆粉乳の飲み口が低下する可能性があることから、20%以下、好ましくは15%以下にしておくのが適当である。また、豆粉乳の濃厚感を重視する場合には、固形分濃度を2%以上、好ましくは4%以上としておくのが適当である。
ここで加水する水の温度は、常温(20℃)でも良いが懸濁液の調製を容易にするために40〜60℃程度が望ましい。
上記の豆粉懸濁液の調製は、いかなる方法でも良く、例えば通常の飲料の製造に用いられている溶解タンクなどを使用して、溶解攪拌翼を例えば40〜60rpmの回転速度で回転させるなどして行うことができる。
また必須な工程ではないが、要すれば懸濁液をホモゲナイザーなどによって均質化することができる。例えば高圧ホモゲナイザーを用いる場合は圧力3〜15MPaが適当である。
(糖類添加)
上記の豆粉懸濁液には、この段階で糖類を添加しておくことができる。糖類の種類は特に限定されず、砂糖、グルコース、マルトース、ラクトース、トレハロース、オリゴ糖などを用いることができる。その他、調製豆乳や豆乳飲料などに添加されている種々の食品原料や添加剤を添加しておくこともできる。
(蒸気による直接高温加熱処理)
次に、本発明は、少なくとも上記の豆粉の懸濁液中のオカラ分に対して、蒸気による直接高温加熱処理を施すことが重要である。すなわち、豆粉の懸濁液に対して蒸気による直接高温加熱処理を施す場合はもちろん、一旦豆粉の懸濁液からオカラ分を分離し、これに蒸気による直接高温加熱処理を施す場合も含まれる。かかる加熱処理を特定条件で行うことにより豆粉懸濁液に含まれるオカラ分を微細化することが特徴である。
蒸気による直接高温加熱処理は、UHT殺菌(超高温殺菌)の一種であり、処理液(本発明では懸濁液)を直接的に高温蒸気に接触させて、一定時間保持する加熱を行った後、圧力解除して処理液中の水分を蒸発させて冷却する加熱方式である。より具体的には、処理液が流れる配管中に高温蒸気を噴射するスチームインジェクション方式と、高温蒸気の中に処理液を噴射するスチームインフュージョン方式などがあり、いずれを採用してもよい。例えば、スチームインジェクション方式にはVTIS殺菌装置(アルファラバル社製)、クレハ超高温瞬間滅菌装置(呉羽テクノエンジ(株))などがあり、スチームインフュージョン方式にはインフュージョンシステム(岩井機械工業(株))などがあり、これに類した殺菌装置も使用可能である。
一方、プレート式殺菌機などの間接高温加熱方式を採用した場合、豆粉懸濁液のザラツキを軽減させることは困難である。
(加熱処理条件)
ただし、蒸気による直接高温加熱処理を使用した場合であっても、従来のように単に滅菌を目的とする程度の加熱条件では本発明の目的を達成することはできない。
すなわち、加熱温度は少なくとも120℃以上で行うことが重要であり、より好ましくは120〜165℃、さらに好ましくは135〜155℃、最も好ましくは140℃〜155℃が適当である。
かかる条件にて蒸気による直接高温加熱処理を行うことにより、オカラ分は十分に微細化されると共に、豆粉乳にざらつきがなく低粘度の飲み口のスッキリとした食感を付与することができる。従来技術の代表的な微細化手段はホモゲナイザーなどの均質化手段であるが、均質化の圧力をいくら高めても本発明のような食感の豆粉乳を得ることが困難である。
加熱温度が低いと、蒸気による直接高温加熱処理による懸濁液の粒子径の微粒子化が困難となり、加熱処理後の豆粉懸濁液はざらつき感が残る傾向となる。一方165℃を超えても豆粉懸濁液のざらつき感が軽減される効果は変わらないが、懸濁液の粘度の上昇が生じたり、風味の劣化等が生じる場合があるので留意する。
さらに、加熱時間は少なくとも10秒超で行うことが重要であり、好ましくは15〜80秒、より好ましくは20〜70秒、さらに好ましくは20〜60秒が適当である。
加熱時間が短いと蒸気による直接高温加熱処理による懸濁液の粒子径の微粒子化が困難となり、豆粉懸濁液のざらつき感が感じられる傾向にある。また80秒を超えると豆粉懸濁液のざらつき感が軽減される効果は変わらないが、懸濁液の粘度の上昇が生じたり、風味の劣化等が生じたりする場合があるので留意する。
以上のようにオカラ分を微細化する作用は、オカラ粒子に高圧蒸気が直接接触することによって、オカラ粒子に対して一定のせん断力がかかり、この力が10秒を超える時間継続してかかることによって生じるものと考えられる。
豆粉懸濁液に蒸気による直接高温加熱処理を施した後、必ずしも必須ではないが、加熱処理された豆粉懸濁液をホモゲナイザー等により均質化することができる。例えば高圧ホモゲナイザーを用いる場合は圧力3〜15MPaが適当である。
また、豆粉懸濁液にはプロテアーゼ、ペプチダーゼ、トランスグルタミナーゼ、グルタミン酸デカルボキシラーゼ、フィターゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、ヘミセルラーゼ等の各種酵素を加えて酵素反応を行うことにより、豆粉乳の物性や生理機能を適宜改質することが可能である。
以上の製造方法により得られる豆粉乳は、平均粒子径が15μm以下、さらには12μm以下の微粒子であり、ざらつき感が極めて感じにくく滑らかな食感を有するものである。さらに、豆粉乳の固形分濃度が9%のときの10℃における粘度は100mPa・s以下、さらには50mPa・s以下の低粘度の物性を有し、すっきりとした食感を有するものである。
(飲食品)
本発明の飲食品の製造方法は、前記本発明の豆粉乳を配合することを特徴とする。豆粉乳は通常の製造方法で得たオカラ分を含まない豆乳と同様に、各種豆乳製品の製造原料として利用することができる。そして、上記の通り優れた物性を有するため、通常のオカラを含まない豆乳と同様に扱うことが容易であり、利便性に優れたものである。また本発明の飲食品は前記豆粉乳と通常の豆乳を好みの比率で混合して製造することも可能である。
上記の飲食品の種類は特に限定されず、例えば、調製豆乳、豆乳飲料及び清涼飲料等の飲料、豆腐、プリン、ババロア、ゼリー、ホイップクリーム及びフィリング等の生菓、ヨーグルト、チーズ及び乳酸発酵豆乳(後述参照)等の発酵食品、団子や饅頭等の和菓子、スナック等の膨化菓子、ビスケット、クッキー、パン類及びケーキ等のベーカリー製品、チョコレート、マーガリン、スプレッドやマヨネーズ等の調味料、ソース、スープ、フライ食品、水産練製品、鳥獣魚肉製品等に使用できる。
各種豆乳製品の製造に際しては豆粉乳の他に必要な食品原料(果汁、果肉、野菜、糖類、油脂、乳製品、穀粉類、澱粉類、カカオマス、鳥獣魚肉製品等)や食品添加物(ミネラル、ビタミン、乳化剤、増粘安定剤、酸味料、香料等)を適宜使用することができる。
また、上記食品以外にも、石鹸やシャンプー等の化成品、ローション等の化粧品などの非食品の原料としても使用できる。
(発酵豆粉乳)
本発明の発酵豆粉乳の製造方法の一つは、前記の方法により得られた豆粉乳を微生物で発酵させる方法である。また、他の一つは、請求項1記載の豆粉乳の製造法において、さらに微生物による発酵工程を有することを特徴とする方法である。
すなわち、微生物の発酵は、自ら製造するか外部から購入することにより本発明の豆粉乳を得た後にこれを発酵原料として行うものでも良いし、あるいは豆粉乳の製造工程中の何れかの段階において行うものでも良い。
後者の場合、発酵工程の段階は特に限定されることはなく、豆粉に加水して豆粉の懸濁液を調製した段階、豆粉の懸濁液に蒸気による直接高温加熱処理を施す前やその後の段階、豆粉の懸濁液を豆乳とオカラ分に分離した後の段階(この場合、豆乳とオカラ分のいずれも発酵原料とし得る。)などである。
発酵に際しては、発酵原料に、微生物の栄養源として資化性糖類を添加することが好ましい。例えばグルコース、ショ糖、マルトース、ガラクトース、ラクトース、ラフィノース、トレハロース、大豆オリゴ糖、フラクトオリゴ糖等を用いることができる。これら糖原料は単独や2種類以上の組み合わせてもよい。
本発明の発酵に使用する微生物としては、一般的に発酵食品の製造に利用されている微生物であれば特に限定されることはなく、例えば乳酸菌、ビフィズス菌、酵母、麹菌、納豆菌、テンペ菌などを単独あるいは適宜組み合わせて使用することができる。
例えば乳酸菌としては、通常のヨーグルトに使用されている菌種を用いればよく特に限定されない。例えばラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ヘルベティカス、ラクトバチルス・ブルガリカス、ラクトバチルス・ガッセリ、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・ラクチス、ラクトバチルス・サリバリウス・サリバリウス、ラクトバチルス・ガリナラム、ラクトバチルス・アミロボラス、ラクトバチルス・ブレビス・ブレビス、ラクトバチルス・ファーメンタム、ラクトバチルス・マリ、ラクトバチルス・デルブルッキィ、ラクトバチルス・サンフランシスエンシス、ラクトバチルス・パネックス、ラクトバチルス・コモエンシス、ラクトバチルス・イタリカス、ラクトバチルス・ライキマニ、ラクトバチルス・カルバタス、ラクトバチルス・ヒルガルディ、ラクトバチルス・ルテリ、ラクトバチルス・パストリアヌス、ラクトバチルス・ブクネリ、ラクトバチルス・セロビオサス、ラクトバチルス・フルクティボランス等のラクトバチルス属、ストレプトコッカス・サーモフィルス、ストレプトコッカス・ラクチス、ストレプトコッカス・ジアセチルラクチス等のストレプトコッカス属、ラクトコッカス・ラクチス・ラクチス、ラクトコッカス・ラクチス・クレモリス等のラクトコッカス属、ロイコノストック・メセンテロイデス・クレモリス、ロイコノストック・ラクチス等のロイコノストック属等の乳酸菌を特に限定なく用いることができる。
ビフィズス菌としては、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・アドレセンティス、ビフィドバクテリウム・アンギュラータム、ビフィドバクテリウム・カテニュラータム、ビフィドバクテリウム・シュードカテニュラータム、ビフィドバクテリウム・デンティウム、ビフィドバクテリウム・グロボズム、ビフィドバクテリウム・シュードロンガム、ビフィドバクテリウム・クニキュリ、ビフィドバクテリウム・コエリナム、ビフィドバクテリウム・アニマリス、ビフィドバクテリウム・サーモフィラム、ビフィドバクテリウム・ボウム、ビフィドバクテリウム・マグナム、ビフィドバクテリウム・アステロイデス、ビフィドバクテリウム・インディカム、ビフィドバクテリウム・ガリカム、ビフィドバクテリウム・ラクチス、ビフィドバクテリウム・イノピナータム、ビフィドバクテリウム・デンティコレンス、ビフィドバクテリウム・プローラム、ビフィドバクテリウム・スイス、ビフィドバクテリウム・ガリナーラム、ビフィドバクテリウム・ルミナンティウム、ビフィドバクテリウム・メリシカム、ビフィドバクテリウム・サーキュラーレ、ビフィドバクテリウム・ミニマム、ビフィドバクテリウム・サブチル、ビフィドバクテリウム・コリネフォルメ等を限定なく用いることができる。
酵母としては、パンの発酵などに使用されるイースト菌(サッカロミセス・セレビジエ)の他、例えばパン種として使用されるサワー種(サンフランシスコサワー種、ライサワー種、パネトーネ種など)、ホップス種、ビール種、酒種、果実種(ブドウ果実種、リンゴ果実種など)由来の酵母を使用することができる。
麹菌としては、アスペルギルス・オリゼー、アスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・ソーヤ、アスペルギルス・カワチ、アスペルギルス・アワモリ等のアスペルギルス属、モナスカス・アンカ、モナスカス・パーパレウス等のモナスカス属、ノイロスポア属、リゾプス・ジャパニカス等のリゾプス属、ムコール・ルキシー等のムコール属等を限定なく用いることができる。
テンペ菌としては、リゾプス・オリゴスポラス、リゾプス・オリゼー等のリゾプス属を用いることができる。
上記の微生物のうち、乳酸菌やビフィズス菌で発酵させた発酵豆粉乳は、植物性であってヨーグルト様の爽やかな酸味を呈するので、特に飲食品として適当である。乳酸菌やビフィズス菌で発酵させた場合、乳酸や酢酸などの有機酸の生成によりpHが低下するため、オカラを含まない豆乳を用いたとしても豆腐のように一旦凝固してしまい、重たい食感となる。そのためオカラ分を含む豆粉乳の場合は粘度が高く、十分に微細化されていないと、重たくざらついた食感が際立ったものとなってしまう。しかし、本発明の豆粉乳で発酵すると通常のオカラを含む豆乳を発酵させた発酵豆乳と殆ど物性の変わらない発酵豆粉乳を製造することができる。
発酵方法については、バルクスターターを作って添加することも、凍結濃縮菌や凍結乾燥濃縮菌で直接、発酵原料に添加することもできる。微生物の添加量は、発酵温度、発酵時間に応じて調整することができる。微生物の種類によっても異なるため限定されないが、発酵温度は20〜50℃で、3〜48時間、好ましくは25〜45℃で、4〜24時間が適当である。
得られた発酵豆粉乳のpHは微生物の種類にも寄るため特に限定されないが、乳酸菌やビフィズス菌で発酵させた場合には、pH3.5〜5.5が好ましく、より好ましくはpH4〜5、さらに好ましくはpH4.2〜4.7が適当である。発酵直後のpHが所望のpHに満たない場合には、さらに乳酸、クエン酸、リンゴ酸のような有機酸やリン酸などによって調整することができる。
次に、得られた発酵豆粉乳を固形状とする場合やすでに液状となっている場合は必須ではないが、液状タイプの製品とする場合には、ホモゲナイザー等により均質化処理を行って完全に液状とすることが好ましい。例えば高圧ホモゲナイザーを用いる場合は圧力3〜15MPaが適当である。
以上のようにして得られた発酵粉豆乳は、そのまま生菌タイプとして製品化することもできるし、加熱殺菌により発酵を停止させ、微生物の生物的活性を不活性化し、殺菌発酵豆粉乳として製品化することもできる。かかる場合の殺菌条件としては、使用した微生物を死滅させる温度と時間で処理すれば足りる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明がこれらによってその技術的範囲が限定されるものではない。
■実施例1
脱皮脱胚軸された大豆を乾式粉砕した大豆粉((株)ペリカン社製、平均粒子径15μm、粒子径100μm以下の粒子の含有量92%)が10.5%濃度になるようにホモミキサーで攪拌しながら60℃の水に分散させて懸濁液を調製した。
懸濁液をスチームインジェクション方式の直接高温加熱装置(TANAKA FOOD MACHINERY社製)に供給し、加熱温度を145℃、加熱時間を36秒にして蒸気による直接加熱処理を行った。
より詳しくは、懸濁液が流れる装置の流路内に8気圧の蒸気を注入し、蒸気を懸濁液に直接接触させた。流路内の懸濁液を145℃まで一気に昇温させた後、同温度にて36秒間保持させた。その後、減圧弁により圧力を一気に解除し、冷却して豆粉乳を製造した。
製造した豆粉乳の固形分は9.2%、平均粒子径は10.97μm、粒子径の標準偏差は、6.655μm、粘度は54.5mPa・sであった。また、この豆粉乳はざらつきがなくオカラ粒子の角が取れたような、非常になめらかな食感であり、粘度が低く飲み口が軽いという評価であった。なお、ざらつき・飲み口の評価は下記に示す5段階で表わした(パネラー6名)。
Figure 0004605226
■実施例2
実施例1と同じ乾式粉砕した大豆粉が10.5%濃度、グラニュー糖が5.0%濃度になるようにホモミキサーで攪拌しながら60℃の水に分散させて懸濁液を調製した。懸濁液を均質機(APV社製)に供給し、150kg/fcm2で均質化処理した。均質化した懸濁液をスチームインジェクション方式の直接高温加熱装置(TANAKA FOOD MACHINERY社製)に供給し、加熱温度を110℃、130℃、145℃、又は160℃とし、加熱時間を36秒に固定してそれぞれ蒸気による直接加熱処理を行い、豆粉乳を製造した。未加熱の懸濁液を対照として、加熱処理後の各々の豆粉乳について固形分12.2%で平均粒子径と粘度の測定、及びざらつき・飲み口の評価を行った(表1参照)。
Figure 0004605226
上記結果より、145℃、36秒の加熱条件のものが、食感が非常に滑らかで、かつ粘度が低く、飲み口もすっきりしており、最も良好であった。また実施例1と比較してもさらに粘度が低粘度となって飲み口がすっきりしており、平均粒子径も小さくなってなめらかな食感が際立っていた。
また表1によれば、160℃までは加熱温度を高くするほど豆粉乳の平均粒子径が小さくなり、ざらつきがなくなる傾向にあった。160℃でもざらつきはない点で良好であったが、逆に粘度が増加して飲み口が重たくなり、145℃ほど飲み口の評価は良くなかった。
また、実施例1と実施例2の豆粉乳はいずれも優れた品質を有していたが、同一の加熱条件(145℃、36秒)で敢えて比較すると、実施例2の方が若干平均粒子径とその標準偏差が小さく、より微粒子化されている傾向にあった。すなわち、実施例2の方がオカラ粒子に対してより強いせん断力がかかっていたと考えられる。そして、粘度については実施例2の方が低粘度であった。
■実施例3
実施例2と同様の方法で、加熱温度を145℃に固定し、加熱時間を16秒、36秒、49秒、73秒として蒸気による直接高温加熱処理を行い、豆粉乳を製造した。未加熱の懸濁液を対照として、加熱処理後の各々の豆粉乳について実施例1と同様に評価した(表2参照)。
Figure 0004605226
上記結果より、加熱時間を長くするほど、平均粒子径とその標準偏差が小さくなり、豆粉乳のざらつきはなくなる傾向にあり、一方で粘度は加熱時間を長くするほど増加する傾向が確認された。以上の結果から、最も良好な条件は、145℃・36秒又は145℃・49秒であった。
■比較例1(均質化のみ)
実施例1と同じ大豆粉((株)ペリカン社製)を9.2%になるようにホモミキサーで攪拌しながら60℃の水に分散させて懸濁液を調製した。懸濁液をホモゲナイザー(APV社製)に供給し、800kg/fcm2で均質化処理し、豆粉乳を製造した。得られた豆粉乳のざらつきと風味の評価を行い、実施例1で得られた豆粉乳と比較した(表3参照)。
Figure 0004605226
均質機のみで処理した比較例1の豆粉乳は、蒸気による直接高温加熱処理を施した実施例1の豆粉乳に比べ、ざらつきがあり、風味も良くなかった。実施例1の豆粉乳の食感はオカラ分を単に物理的に微粒子化したものでなく、高圧蒸気によって強力なせん断力がかかっているためか、粒子の角が取れたような滑らかな食感であった。
■比較例2(湿式粉砕後の蒸気による直接高温加熱)
脱皮脱胚軸した大豆1部に水4部を加え、十分に吸水した脱皮・脱胚軸大豆1部に対し、熱水(90℃)6部を加えたものをコミットロール(URSCHEL社製)を用いて湿式粉砕し、粒子径30〜70ミクロンの大豆懸濁液を得た。
この大豆懸濁液に対して実施例1と同様に蒸気による直接高温加熱処理を行い、豆粉乳を製造した。このときの加熱条件は、145℃で36秒とした。
得られた豆粉乳について実施例1と同様にして評価した(表4参照)。
Figure 0004605226
湿式粉砕した比較例2の豆粉乳は、乾式粉砕した実施例1の豆粉乳よりも粘度が高く飲み口が重かった。
■比較例3(間接加熱方式の場合)
実施例1の蒸気による直接高温加熱装置を間接高温加熱装置であるプレート式UHT殺菌装置(パワーポイント・インターナショナル社製)に代え、それ以外は実施例1と同様にして豆粉乳を製造した。このときの加熱条件は、145℃で36秒とした。
得られた豆粉乳について実施例1と同様にして評価した(表5参照)。
Figure 0004605226
プレート加熱処理した比較例3の豆粉乳は、蒸気による直接高温加熱処理を施した実施例1の懸濁液に比べ、ざらつきがあり、風味も良くなかった。
■実施例4(発酵豆粉乳の製造)
実施例3において、加熱条件を加熱温度145℃、加熱時間16秒および36秒として蒸気による直接高温処理をし、製造された豆粉乳を用いて乳酸菌で発酵を行った。
乳酸菌スターターを0.016%になるように豆粉乳に攪拌しながら添加し、42℃、6時間、pH4.6まで発酵を行った。発酵後、発酵物に50%乳酸を加えて発酵物のpHを4.3に調整し、均質機(APV社製)で10MPaで均質化処理した。
均質化後、発酵液を再度スチームインジェクション方式の直接高温加熱装置(岩井機械工業(株)製)に供給し、144℃、4秒の加熱処理を行い、発酵を止めると同時に乳酸菌の生物的活性を止め、発酵豆粉乳を得た。
得られた発酵豆粉乳について、それぞれ粘度、平均粒子径、酸度を測定し、さらに食感のざらつきについて評価した。
Figure 0004605226
豆粉乳を乳酸菌で発酵させることにより、風味が非常に良好でざらつきのない発酵豆粉乳を調製することができた。発酵前後における豆粉乳の舌触りとざらつき・風味の変化はほとんど現れないことから、豆粉乳のざらつきが発酵豆粉乳のざらつきにも影響を及ぼすことが確認された。
■実施例5(発酵豆粉乳の製造2)
実施例3において、加熱条件を加熱温度149℃、加熱時間30秒として蒸気による直接高温処理をし、製造された豆粉乳を用いて乳酸菌で発酵を行った。他の条件は実施例4と同様にして発酵豆粉乳を製造した。
■実施例6(発酵豆粉乳の製造3)
実施例2と同様にして得られた均質化した大豆粉の懸濁液を、スチームインジェクション方式の直接高温加熱装置(岩井機械工業(株)製)に供給し、145℃、4秒の加熱殺菌処理を行った後に、この加熱殺菌済みの懸濁液を42℃まで冷却し、実施例5と同様にして乳酸菌発酵し、発酵液をスチームインジェクション方式の直接高温加熱装置(TANAKA FOOD MACHINERY社製)に供給し、149℃、30秒の加熱処理を行い、発酵豆粉乳を得た。
実施例5,6で得られた発酵豆粉乳について、実施例1と同様にして粘度及び平均粒子径を測定し、発酵後のざらつきについて評価した。
Figure 0004605226
表7に示すとおり、実施例6は実施例5に比べると粘度と平均粒子径が大きくなる傾向にあったが、実施例5,6の間にざらつきの差はなく、実施例6の方が粘度が大きくなった分多少粘りを感じる程度であった。
このように、乾式粉砕した大豆粉の懸濁液に対する加熱温度が120℃以上、加熱時間が10秒を超える蒸気による直接高温加熱処理は、発酵前後のいずれで施しても、発酵豆粉乳の粒子径を細かく滑らかにし、粉っぽさを軽減させた。

Claims (7)

  1. 豆類を乾式粉砕した豆粉を含む懸濁液を調製すること、及び少なくとも該懸濁液中のオカラ分に対して、加熱温度が140〜155℃、加熱時間が15〜80秒の蒸気による直接高温加熱による微細化処理を施すことを特徴とする豆粉乳の製造方法。
  2. 前記豆類が大豆である請求項1記載の豆粉乳の製造方法。
  3. 請求項1記載の豆粉乳を配合することを特徴とする飲食品の製造方法。
  4. 請求項1記載の製造方法により得られた豆粉乳を微生物で発酵させることを特徴とする発酵豆粉乳の製造方法。
  5. 請求項1記載の豆粉乳の製造法において、さらに微生物による発酵工程を有することを特徴とする発酵豆粉乳の製造方法。
  6. 豆粉の懸濁液を調製し、蒸気による直接高温加熱処理を施す前に微生物による発酵を行う請求項5記載の発酵豆粉乳の製造方法。
  7. 豆粉を乾式粉砕した豆粉を含む懸濁液を調製すること、及び少なくとも該懸濁液中のオカラ分に対して、加熱温度が140〜155℃、加熱時間が15〜80秒の蒸気による直接高温加熱による微細化処理を施すことを特徴とする豆粉の微細化方法。
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