JP4604398B2 - 高周波モジュール用基板装置、高周波モジュール装置及びこれらの製造方法 - Google Patents
高周波モジュール用基板装置、高周波モジュール装置及びこれらの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4604398B2 JP4604398B2 JP2001176350A JP2001176350A JP4604398B2 JP 4604398 B2 JP4604398 B2 JP 4604398B2 JP 2001176350 A JP2001176350 A JP 2001176350A JP 2001176350 A JP2001176350 A JP 2001176350A JP 4604398 B2 JP4604398 B2 JP 4604398B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- wiring
- substrate
- forming
- frequency module
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L23/00—Details of semiconductor or other solid state devices
- H01L23/552—Protection against radiation, e.g. light or electromagnetic waves
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/10—Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/15—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
- H01L2224/16—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
- H01L2224/161—Disposition
- H01L2224/16151—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
- H01L2224/16221—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
- H01L2224/16225—Disposition the bump connector connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2224/00—Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
- H01L2224/73—Means for bonding being of different types provided for in two or more of groups H01L2224/10, H01L2224/18, H01L2224/26, H01L2224/34, H01L2224/42, H01L2224/50, H01L2224/63, H01L2224/71
- H01L2224/732—Location after the connecting process
- H01L2224/73251—Location after the connecting process on different surfaces
- H01L2224/73253—Bump and layer connectors
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/01—Chemical elements
- H01L2924/01078—Platinum [Pt]
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/01—Chemical elements
- H01L2924/01087—Francium [Fr]
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/15—Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/161—Cap
- H01L2924/1615—Shape
- H01L2924/16152—Cap comprising a cavity for hosting the device, e.g. U-shaped cap
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/19—Details of hybrid assemblies other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
- H01L2924/191—Disposition
- H01L2924/19101—Disposition of discrete passive components
- H01L2924/19105—Disposition of discrete passive components in a side-by-side arrangement on a common die mounting substrate
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/30—Technical effects
- H01L2924/301—Electrical effects
- H01L2924/3025—Electromagnetic shielding
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Toxicology (AREA)
- Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Computer Hardware Design (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばパーソナルコンピュータ、オーディオ機器或いは各種のモバイル機器や携帯電話機等の各種電子機器等に好適に用いられ、情報通信機能やストレージ機能等を有して超小型通信機能モジュールを構成する高周波モジュール用基板装置とその製造方法及び高周波モジュール装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、音楽、音声或いは画像等の各種情報は、近年、データのデジタル化に伴ってパーソナルコンピュータやモバイルコンピュータ等によっても手軽に扱えるようになっている。また、これらの情報は、音声コーデック技術や画像コーデック技術により帯域圧縮が図られて、デジタル通信やデジタル放送により各種の通信端末機器に対して容易にかつ効率的に配信される環境が整いつつある。例えば、オーディオ・ビデオデータ(AVデータ)は、携帯電話機を介して屋内外での受信も可能である。
【0003】
ところで、データ等の送受信システムは、家庭を始めとして小規模な地域内においても好適なネットワークシステムの提案によって、様々に活用されるようになっている。ネットワークシステムとしては、例えばIEEE802.1aで提案されているような5GHz帯域の狭域無線通信システム、IEEE802.1bで提案されているような2.45帯域の無線LANシステム或いはBluetoohと称される近距離無線通信システム等の種々の次世代ワイヤレスシステムが注目されている。データ等の送受信システムは、かかるワイヤレスネットワークシステムを有効に利用して、家庭内や屋外等の様々な場所において手軽にかつ中継装置等を介することなく様々なデータの授受、インターネット網へのアクセスやデータの送受信が可能となる。
【0004】
一方、データ等の送受信システムにおいては、小型軽量で携帯可能であり上述した通信機能を有する通信端末機器の実現が必須となる。通信端末機器においては、送受信部においてアナログの高周波信号の変復調処理を行うことが必要であることから、一般に図35に示すような送受信信号からいったん中間周波数に変換するようにしたスーパーへテロダイン方式による無線通信送受信回路100が備えられる。
【0005】
無線通信送受信回路100には、アンテナや切替スイッチを有して情報信号を受信或いは送信するアンテナ部101と、送信と受信との切替を行う送受信切替器102とが備えられる。無線通信送受信回路100には、周波数変換回路部103や復調回路部104等からなる受信回路部105が備えられる。無線通信送受信回路100には、パワーアンプ106やドライブアンプ107及び変調回路部108等からなる送信回路部109が備えられる。無線通信送受信回路100には、受信回路部105や送信回路部109に基準周波数を供給する基準周波数生成回路部100aが備えられる。
【0006】
かかる無線通信送受信回路100においては、詳細を省略するが、各段間にそれぞれ介挿された種々のフィルタ、局発装置(VCO:voltage contolled oscillator)、SAWフィルタ(saw tooth waveform filter)等の大型機能部品や、整合回路或いはバイアス回路等の高周波アナログ回路に特有なインダクタ、抵抗、キャパシタ等の受動部品の点数が非常に多い構成となっている。無線通信送受信回路100においては、各回路部のIC化が図られるが、各段間に介挿されるフィルタをIC中に取り込むことが困難であり、またこのために整合回路も外付けとして必要となる。したがって、無線通信送受信回路100は、全体に大型となり、通信端末機器の小型軽量化に大きな障害となっていた。
【0007】
一方、通信端末機器には、図36に示すように中間周波数への変換を行わずに情報信号の送受信を行うようにしたダイレクトコンバージョン方式による無線通信送受信回路110も用いられる。無線通信送受信回路110においては、アンテナ部111によって受信された情報信号が送受信切替器112を介して復調回路部113に供給されて直接ベースバンド処理が行われる。無線通信送受信回路110においては、ソース源で生成された情報信号が変調回路部114において中間周波数に変換されることなく直接所定の周波数帯域に変調され、アンプ115と送受信切替器112を介してアンテナ部111から送信される。
【0008】
かかる無線通信送受信回路110は、情報信号について中間周波数の変換を行うことなくダイレクト検波を行うことによって送受信する構成であることから、フィルタ等の部品点数が低減されて全体構成の簡易化が図られ、より1チップ化に近い構成が見込まれるようになる。しかしながら、無線通信送受信回路110においても、後段に配置されたフィルタ或いは整合回路の対応が必要となる。また、無線通信送受信回路110においては、高周波段で一度の増幅を行うことから充分なゲインを得ることが困難となり、ベースバンド部でも増幅操作を行う必要がある。したがって、無線通信送受信回路110は、DCオフセットのキャンセル回路や余分なローパスフィルタを必要とし、さらに全体の消費電力が大きくなるといった問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の無線通信送受信回路は、上述したようにスーパーへテロダイン方式及びダイレクトコンバージョン方式のいずれにおいても、通信端末機器の小型軽量化等の要求仕様に対して充分な特性を満足し得ないものであった。このため、無線通信送受信回路については、例えばSi−CMS回路等をベースとして簡易な構成によって小型化を図ったモジュール化について種々の試みが図られている。すなわち、試みの1つは、例えば特性の良い受動素子をSi基板上に形成するとともにフィルタ回路や共振器等をLSI上に作り込み、さらにベースバンド部分のロジックLSIも集積化することによって、いわゆる1チップ化高周波送受信モジュールを製作する方法である。
【0010】
しかしながら、かかるSi基板高周波送受信モジュールにおいては、いかにして特性の良い受動素子、特にインダクタをLSI上に形成するかが極めて重要となる。例えば図37に示した高周波送受信モジュール120においては、Si基板121及びSiO2絶縁層122のインダクタ形成部位123に対応して大きな凹部124を形成してなる。高周波送受信モジュール120は、凹部124に臨ませて第1の配線層125を形成するとともに凹部124を閉塞する第2の配線層126が形成されてインダクタ部127を構成する。
【0011】
高周波送受信モジュール120は、上述したようにインダクタ部127を凹部124に臨ませて空中に浮かせた構成となっており、これによって回路内干渉が低減されて特性向上が図られてなる。しかしながら、高周波送受信モジュール120は、インダクタ部127を形成する工程が極めて面倒であり、工程数も増加してコストアップとなるといった問題があった。
【0012】
また、高周波送受信モジュールにおいては、他の対応として配線パターンの一部を基板表面から立ち上げて空中に浮かすといった対応を図ることによってインダクタ部を形成する対応も図られている。しかしながら、かかる高周波送受信モジュールも、インダクタ部を形成する工程が極めて面倒であり、工程の増加によってコストがアップするといった問題があった。
【0013】
一方、1チップ化高周波送受信モジュールにおいては、アナログ回路の高周波回路部と、デジタル回路のベースバンド回路部との間に介在するSi基板の電気的干渉が大きな問題となる。このため、高周波送受信モジュールについては、例えば図38に示したSi基板高周波送受信モジュール130や、図39に示したガラス基板高周波送受信モジュール140が提案されている。
【0014】
高周波送受信モジュール130は、Si基板131上にSiO2層132を形成した後に、リソグラフィ技術によって受動素子形成層133が成膜形成されてなる。高周波送受信モジュール130は、受動素子形成層133の内部に、詳細を省略するが配線パターンとともにインダクタ部、抵抗体部或いはキャパシタ部等の受動素子が薄膜形成技術や厚膜形成技術によって多層に形成されている。高周波送受信モジュール130は、受動素子形成層133上に中継スルーホールとなるビアホール134等を介して層内配線パターンと接続された端子部135が形成され、これら端子部135にフリップチップ実装法等により高周波ICやLSI等の回路素子136が直接実装されて構成される。
【0015】
高周波送受信モジュール130は、例えばベースバンド回路部を設けたマザー基板等に実装することにより、Si基板131により高周波回路部とベースバンド回路部とを区分して両者間の電磁的干渉を抑制することが可能とされるようになる。しかしながら、かかる高周波送受信モジュール130においては、導電性を有するSi基板131が受動素子形成層133内に精度の高い各受動素子を形成するために有効に機能するが、このSi基板131が各受動素子の良好な高周波特性にとって邪魔になり特性が劣化するといった問題がある。
【0016】
一方、高周波送受信モジュール140は、上述した高周波送受信モジュール130のSi基板131に起因する問題を解決するために、ベース基板にガラス基板141が用いられて構成されている。高周波送受信モジュール140も、ガラス基板141上にリソグラフィ技術によって受動素子形成層142が成膜形成されてなる。高周波送受信モジュール140にも、詳細を省略するが受動素子形成層142の内部に、配線パターンとともにインダクタ部、抵抗体部或いはキャパシタ部等の受動素子が薄膜形成技術や厚膜形成技術によって多層に形成されている。高周波送受信モジュール140は、受動素子形成層142上にビアホール143等を介して内部配線パターンと接続された端子部144が形成され、これら端子部144にフリップチップ実装法等により高周波ICやLSI等の回路素子145が直接実装されて構成される。
【0017】
高周波送受信モジュール140は、導電性を有しないガラス基板141を用いることで、ガラス基板141と受動素子形成層142との容量的結合度が抑制され受動素子形成層142内に良好な高周波特性を有する受動素子を形成することを可能とする。高周波送受信モジュール140は、例えばマザー基板等に実装するために、受動素子形成層142の表面に端子パターンを形成するとともにワイヤボンディング法等によってマザー基板との接続が行われる。したがって、高周波送受信モジュール140は、端子パターン形成工程やワイヤボンディング工程が必要となり、また小型化にも不利となる。
【0018】
1チップ化高周波送受信モジュールにおいては、上述したようにベース基板上に高精度の受動素子形成層が形成される。ベース基板には、受動素子形成層を薄膜形成する際に、スパッタリング時の表面温度の上昇に対する耐熱特性、リソグラフィ時の焦点深度の保持、マスキング時のコンタクトアライメント特性が必要となる。ベース基板は、このために高精度の平坦性が必要とされるとともに、絶縁性、耐熱性或いは耐薬品性等が要求される。
【0019】
Si基板131やガラス基板141は、かかる特性を有しておりLSIと別プロセスにより低コストで低損失な受動素子の形成を可能とする。また、Si基板131やガラス基板141は、従来のセラミックモジュール技術で用いられる印刷によるパターン等の形成方法或いはプリント配線基板に配線パターンを形成する湿式エッチング法等と比較して、高精度の受動素子の形成が可能であるとともに、素子サイズをその面積が1/100程度まで縮小することを可能とする。さらに、Si基板131やガラス基板141は、受動素子の使用限界周波数帯域を20GHzまで高めることも可能とする。
【0020】
しかしながら、かかる高周波送受信モジュールにおいては、上述したようなSi基板131やガラス基板141上に形成した配線層を介して高周波信号系のパターン形成と、電源やグランド部の供給配線或いは制御系信号配線が行われる。高周波送受信モジュールにおいては、このために各配線間に電気的干渉が生じるとともに、配線層を多層に形成することによるコストアップの問題が生じる。
【0021】
さらに、上述した高周波送受信モジュール130、140は、図40に示すようにインターポーザ基板151上に搭載されてパッケージ150を形成する。パッケージ150は、インターポーザ基板151の一方主面上に高周波送受信モジュール130を搭載するとともに全体を絶縁樹脂152によって封装してなる。パッケージ150は、インターポーザ基板151の表裏主面にパターン配線層153や入出力端子154をそれぞれ形成するとともに、高周波送受信モジュール130の搭載領域の周囲に多数の電極部155が形成されてなる。
【0022】
パッケージ150は、インターポーザ基板151上に高周波送受信モジュール130を搭載した状態で、この高周波送受信モジュール130と電極部155とをワイヤボンディング法によりワイヤ156によって電気的に接続して電源供給や信号の送受を行うようにする。したがって、高周波送受信モジュール130には、高周波IC136やチップ部品137等を実装した表面層に、端子部135とともに実装部品を接続する配線パターンやワイヤ156が接続される電極138等が形成される。なお、高周波送受信モジュール140についても、同様にしてパッケージ化が図られる。
【0023】
高周波送受信モジュール130、140は、上述したようにインターポーザ基板151上に搭載されてパッケージ化が図られるが、パッケージ150の厚みや面積を大きくさせるといった問題があった。また、高周波送受信モジュール130、140は、パッケージ150のコストをアップさせるといった問題もある。
【0024】
また、パッケージ150には、高周波送受信モジュール130、140に搭載した高周波ICやLSI等の回路素子を覆って、電磁波ノイズの影響を低減するシールドカバーが取り付けられる。パッケージ150において、回路素子から発生する熱がシールドカバー内にこもって特性を劣化させることから、放熱構造を設ける必要がある。パッケージ150においては、高周波送受信モジュール130、140にSi基板121やガラス基板131が用いられることによって、これら基板側からの放熱を行う放熱構造を設けることが困難であるとともに大型化するといった問題もある。さらに、パッケージ150は、高周波送受信モジュール130、140に比較的高価なSi基板121やガラス基板131が用いられることで、コストがアップするといった問題があった。
【0025】
したがって、本発明は、ベース基板上に高精度の受動素子や高密度配線層を形成して高精度化及び薄型化、小型化、低価格化を図り、特に周波数帯域に応じてインダクタ素子の機能特性がそれぞれに発揮されるようにする高周波モジュール用基板装置とその製造方法及び高周波モジュール装置とその製造方法を提供することを目的に提案されたものである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明に係る高周波モジュール用基板装置は、ベース基板の主面上に多層の配線層が形成されるとともに平坦な最上層の主面がビルドアップ形成面を形成してなるベース基板部と、このベース基板部のビルドアップ形成面上にビルドアップ形成された多層の配線部からなりそれぞれの配線部に誘電絶縁層を介して配線パターンが形成されるとともに受動素子が成膜形成されてなる高周波回路部とから構成される。高周波モジュール用基板装置には、高周波回路部の内層側配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されるとともに、内層側配線部よりも層厚とされた表層側配線部内に低周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されてなる。
【0027】
また、本発明に係る高周波モジュール用基板装置は、有機基板からなるベース基板の主面上に多層の配線層が形成されるとともにその最上層に平坦化処理を施してビルドアップ形成面を形成してなるベース基板部と、このベース基板部のビルドアップ形成面上にビルドアップ形成された多層の配線部からなりそれぞれの配線部に誘電絶縁層を介して配線パターンが形成されるとともに受動素子が成膜形成されてなる高周波回路部とから構成される。高周波モジュール用基板装置には、高周波回路部の内層側配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されるとともに、内層側配線部よりも層厚とされた表層側配線部内に低周波数帯域用のインダクタ素子が成膜形成されてなる。
【0028】
以上のように構成された本発明に係る高周波モジュール用基板装置によれば、層薄の内層側配線部をベースとして表層側配線部を積層形成することから高精度の高周波回路部を形成することが可能となる。また、高周波モジュール用基板装置によれば、内層側配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成し、表層側配線部内に充分な厚みを有する低周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成される。
【0029】
インダクタ素子は、形成される配線部の層の厚みが大きいほど損失が少なく高いQ値(共振バロメータ)を出力して特性の向上が図られるようになる。一方、インダクタ素子は、表皮効果によって、周波数に依存する表皮効果厚み以上では伝播損失がほとんど変化しない特性を有している。インダクタ素子の表皮効果厚みは、周波数が高ければ高いほど小さくなる。
【0030】
したがって、高周波モジュール用基板装置によれば、薄膜の内層側配線部内に成膜形成された高周波帯域用のインダクタ素子と、厚膜の表層側配線部内に充分な厚みを有して成膜形成された低周波帯域用のインダクタ素子とが、高周波信号と低周波信号とにそれぞれ適応したインダクタとして機能する。高周波モジュール用基板装置によれば、かかる構成によって小型化、薄型化が図られるとともに高精度化及び高機能化が図られるようになる。
【0031】
また、高周波モジュール用基板装置によれば、ベース基板として比較的廉価な有機基板を用いることで、全体コストの低減が図られる。また、高周波モジュール装置によれば、ベース基板部を電源やグランド部の配線部や制御系の配線部として構成することにより、高周波回路部との電気的分離が図られるようになる。したがって、高周波モジュール装置によれば、高周波回路部の電気的干渉の発生が抑制されて特性の向上が図られ、また充分な面積を有する電源やグランド部の配線がベース基板部に形成することが可能であることからレギュレーションの高い電源供給が行われるようになる。
【0032】
また、上述した目的を達成する本発明に係る高周波モジュール用基板装置の製造方法は、少なくとも一方主面上に多層の配線層が形成されてなる多層基板からなるベース基板の最上層に平坦化処理を施して平坦なビルドアップ形成面を形成する工程を有するベース基板部製作工程と、ベース基板のビルドアップ形成面上にそれぞれ誘電絶縁層を介して配線パターンを形成するとともに受動素子を成膜形成してなる配線部を多層に形成して高周波回路部をビルドアップ形成する高周波回路部製作工程とを有する。高周波モジュール用基板装置の製造方法においては、高周波回路部製作工程において、内層側配線部の形成工程で誘電絶縁層上に高周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成するとともに、表層側配線部の形成工程で内層側配線部の誘電絶縁層よりも層厚とされた誘電絶縁層上に低周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成する。
【0033】
上述した工程を有する本発明に係る高周波モジュール用基板装置の製造方法によれば、平坦化されたビルドアップ形成面上に層薄の内層側配線部を形成し、この内層側配線部をベースとして表層側配線部を積層形成することから高精度の高周波回路部を積層形成することが可能となる。高周波モジュール用基板装置の製造方法によれば、内層側配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成するとともに表層側配線部内に充分な厚みを有する低周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成することから、各インダクタ素子が高周波信号と低周波信号とにそれぞれ適応したインダクタとして機能する小型化、薄型化が図られるとともに高精度化及び高機能化が図られた高周波モジュール用基板装置の製造を可能とする。高周波モジュール用基板装置の製造方法によれば、ベース基板として比較的廉価な有機基板を用いることで、全体コストの低減が図られる。また、高周波モジュール装置の製造方法によれば、ベース基板部を電源やグランド部の配線部や制御系の配線部として構成することにより、電気的分離が図られた高周波回路部の電気的干渉の発生が抑制されて特性の向上が図られ、また充分な面積を有する電源やグランド部の配線がベース基板部に形成することが可能であることからレギュレーションの高い電源供給が行われるようになる高周波モジュール装置を製造することが可能とする。
【0034】
さらに、上述した目的を達成する本発明に係る高周波モジュール装置は、高周波モジュール基板と、この高周波モジュール基板の表層側配線部の誘電絶縁層上に形成された配線パターンの入出力端子部と接続されて実装された少なくとも1個以上の高周波集積回路素子と、高周波モジュール基板の第2の主面に形成された配線パターンの入力端子部が接続されることによって高周波モジュール基板を実装するマザー基板とを備えてなる。高周波モジュール基板は、有機基板からなるベース基板の主面上に多層の配線層が形成されるとともに平坦化された最上層の主面がビルドアップ形成面を構成しかつこのビルドアップ形成面と対向する第2の主面に電源入力端子部や信号入力端子部を有する配線パターンが形成されてなるベース基板部と、このベース基板部のビルドアップ形成面上にビルドアップ形成された多層の配線部からなりそれぞれの配線部に誘電絶縁層を介して配線パターンが形成されるとともに受動素子が成膜形成されてなる高周波回路部とから構成される。高周波回路部には、内層側の配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されるとともに、内層側配線部よりも層厚とされた表層側の配線部内に低周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されてなる。
【0035】
以上のように構成された本発明に係る高周波モジュール装置には、ベース基板部の平坦なビルドアップ形成面上に層薄の内層側配線部が形成されこの内層側配線部をベースとして表層側配線部を積層形成することから高精度かつ薄型に形成された高周波回路部を有する高周波モジュール基板が備えられる。また、高周波モジュール装置には、内層側配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成するとともに表層側配線部内に充分な厚みを有する低周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成することにより各インダクタ素子が高周波信号と低周波信号とにそれぞれ適応したインダクタとして機能する高周波回路部を有する高機能かつ高性能の高周波モジュール基板が備えられる。さらに、高周波モジュール装置は、廉価な有機基板からなるベース基板部が充分な面積を有する電源やグランド部の配線部や制御系の配線部として構成され、このベース基板部と高精度に形成された高周波回路部との電気的分離を図って電気的干渉の発生を抑制し特性の向上を図った高周波モジュール基板が備えられる。
【0036】
高周波モジュール装置は、上述した特性を有する高周波モジュール基板に高周波集積回路素子が直接搭載されるとともに、これをマザー基板に実装して構成される。したがって、高周波モジュール装置は、高精度化及び薄型化、小型化、低価格化を図った通信モジュールパッケージを構成し、携帯型電子機器等に好適に用いられる。
【0037】
さらにまた、上述した目的を達成する本発明に係る高周波モジュール装置の製造方法は、ベース基板部製作工程と高周波回路部製作工程とからなる高周波モジュール基板製作工程と、高周波モジュール実装工程とを有する。高周波モジュール基板製作工程のベース基板部製作工程は、少なくとも一方主面上に多層の配線層が形成されてなる多層有機基板からなるベース基板の最上層に平坦化処理を施して平坦なビルドアップ形成面を形成する。高周波モジュール基板製作工程の高周波回路部製作工程は、ベース基板部のビルドアップ形成面上に、それぞれ誘電絶縁層を介して配線パターンを形成するとともに受動素子を成膜形成してなる配線部を多層に形成してなる高周波回路部をビルドアップ形成する。高周波回路部製作工程では、内層側配線部の誘電絶縁層上に高周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成するとともに、内層側配線部の誘電絶縁層よりも層厚とされた表層側配線部の誘電絶縁層上に低周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成する。高周波モジュール装置の製造方法は、高周波モジュール実装工程が、ベース基板部のビルドアップ形成面と対向する第2の主面に形成された入出力端子部に対応して主面上に接続端子部が形成されたマザー基板に対して、相対する上記入出力端子部と接続端子部とを接続することにより高周波モジュール基板が実装される。
【0038】
以上の工程を有する本発明に係る高周波モジュール装置の製造方法によれば、ベース基板部の平坦なビルドアップ形成面上に層薄の内層側配線部が形成されこの内層側配線部をベースとして表層側配線部を積層形成することから高精度かつ薄型に形成された高周波回路部を有する高周波モジュール基板が製作される。また、高周波モジュール装置の製造方法によれば、内層側配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成するとともに表層側配線部内に充分な厚みを有する低周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成することにより各インダクタ素子が高周波信号と低周波信号とにそれぞれ適応したインダクタとして機能する高周波回路部を有する高機能かつ高性能の高周波モジュール基板が製作される。さらに、高周波モジュール装置の製造方法によれば、廉価な有機基板からなるベース基板部が充分な面積を有する電源やグランド部の配線部や制御系の配線部として構成されて、このベース基板部と高精度に形成された高周波回路部との電気的分離を図って電気的干渉の発生を抑制し特性の向上を図った高周波モジュール基板が製作される。高周波モジュール装置の製造方法によれば、上述した高特性を有する高周波モジュール基板に高周波集積回路素子が直接形成されて搭載されるとともに、これをマザー基板に実装することから、高精度化及び薄型化、小型化、低価格化が図られ、携帯型電子機器等に好適に用いられる通信モジュールパッケージの製造が可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として図1に示した高周波モジュール用基板装置(以下、モジュール基板と略称する。)1は、ベース基板部製作工程によって最上層が高精度の平坦面に形成されてビルドアップ形成面3として構成されたベース基板部2と、このベース基板部2をベースとして高周波回路部製作工程によってビルドアップ形成面3上に積層形成された高周波回路部4とから構成される。
【0040】
モジュール基板1は、ベース基板部2が、ビルドアップ形成面3上に形成された高周波回路部4に対する電源系や制御系の配線部或いはマザー基板93に対する実装面を構成している。モジュール基板1には、図1に示すように、高周波回路部4の表面4aを実装面として高周波IC90やチップ部品91が実装されるとともに、シールドカバー92が組み付けられて表面全体が封装される。モジュール基板1は、いわゆる1チップ部品としてマザー基板93上に実装され、携帯機器等に好適に用いられて無線送受信機能を奏する高周波モジュール装置94を構成する。
【0041】
ベース基板部2は、図3に示す両面基板からなるベース基板5をコアとして、後述する各工程を経てその第1の主面5a側に高周波回路部4が積層形成される第1のパターン配線層6が形成される。ベース基板部2は、ベース基板5の第1の主面5a及び第2の主面5bに電源回路部やグランド部等を構成する第1のパターン配線層6及び第2のパターン配線層7が形成されるとともに、第2のパターン配線層7がマザー基板93への実装部を構成する。
【0042】
ベース基板部2には、ベース基板5に対して第1の樹脂付銅箔8乃至第4の樹脂付銅箔11が接合される。第1の樹脂付銅箔8は、図5に示すようにベース基板5の第1の主面5a側に接合されてこのベース基板5とともに、ベース基板部2に2層の第1のパターン配線層6を形成する。第2の樹脂付銅箔9は、同図に示すようにベース基板5の第2の主面5b側に接合されてこのベース基板5とともに、ベース基板部2に2層の第2のパターン配線層7を形成する。第3の樹脂付銅箔10と第4の樹脂付銅箔11は、それぞれ第1のパターン配線層6と第2のパターン配線層7とに接合される。
【0043】
ベース基板5には、低誘電率で低いTanδ、すなわち高周波特性に優れかつ耐熱温度が160℃以上である有機基材、例えばポリフェニールエチレン(PPE)、ビスマレイドトリアジン(BT−resin)、ポリテトラフルオロエチレン(商標名テフロン)、ポリイミド、液晶ポリマ(LCP)、ポリノルボルネン(PNB)、ガラスエポキシ、フェノール樹脂、ポリオレフィン、セラミック或いはセラミックと有機基材の混合体等からなる基材が用いられて形成される。ベース基板5は、機械的剛性とともに耐熱性、耐薬品性を有し、例えば上述した基材よりもさらに廉価なエポキシ系基板FR−5等を用いてもよい。ベース基板5は、上述した一般的な配線基板装置に用いられる廉価な有機基材を素材として形成されるが、高精度に形成されることによって比較的高価となるSi基板やガラス基板と比較して廉価であり材料コストの低減が図られる。勿論、ベース基板5は、素材としてSi基板やガラス基板を用いてもよい。
【0044】
ベース基板部2の構成並びに製作工程について、以下図2に示した製作工程図及び図3乃至図10を参照して詳細に説明する。ベース基板部製作工程は、図3に示すように表裏主面5a、5bに銅箔が接合されたベース基板5に、適宜のパターン形状の第1配線層12a、12bを形成する第1配線層形成工程s−1を第1の工程とする。ベース基板5には、ドリルやレーザによる孔穿加工が施されて所定の位置に複数個のビアホール13が形成される。ベース基板5には、メッキ等によって内壁に導通処理が施された各ビアホール13内に、導電ペーストを埋め込んだ後にメッキ法によって蓋形成が行われる。ベース基板5には、銅箔層に対してフォトリソグラフ処理が施され、図4に示すように表裏主面5a、5bとにそれぞれ第1配線層12a、12bが形成される。第1配線層12a、12bは、電源系や制御系の配線部或いはグランド面等を構成する。
【0045】
ベース基板部製作工程は、図5に示すように第1配線層12a、12bが形成されたベース基板5の表裏主面5a、5bに、第1の樹脂付銅箔8と第2の樹脂付銅箔9とをそれぞれ接合する第1の樹脂付銅箔接合工程s−2を第2工程とする。第1の樹脂付銅箔8及び第2の樹脂付銅箔9は、それぞれ銅箔層8a、9aの一方主面の全体に樹脂層8b、9bが裏打ちされてなり、樹脂層側を接合面としてベース基板5の表裏主面5a、5bとに接着樹脂(プリプレグ)によって接合される。なお、これら第1の樹脂付銅箔8及び第2の樹脂付銅箔9は、樹脂層8b、9bがLCP等の熱可塑性樹脂によって形成される場合には接着樹脂を不要としてベース基板5に接合される。
【0046】
ベース基板部製作工程は、接合した第1の樹脂付銅箔8及び第2の樹脂付銅箔9に対して、図6に示すようにそれぞれ第1配線層12a、12bに接続される複数のビアホール8c、9cを形成するビアホール形成工程s−3を第3の工程とする。ビアホール形成工程s−3においては、第1の樹脂付銅箔8及び第2の樹脂付銅箔9に対してフォトリソグラフ処理を施した後に湿式エッチングを行って図6に示すようにそれぞれ開口を形成し、これら開口をマスクとしてレーザ加工を施こすことによって第1配線層12a、12bの電極部が受けとなって各樹脂層8b、9bにそれぞれホールを形成する。ビアホール形成工程s−3においては、各ホールにビアメッキ等により内壁に導通処理を施すとともにメッキ法や導電ペーストの埋め込みによって導電材が充填されてビアホール8c、9cを形成する。
【0047】
ベース基板部製作工程は、第1の樹脂付銅箔8及び第2の樹脂付銅箔9の銅箔層8a、9aに所定のパターンからなる第2配線層14a、14bを形成する第2配線層形成工程s−4を第4の工程とする。第2配線層形成工程s−4においては、銅箔層8a、9aに対してフォトリソグラフ処理を施こして、図7に示すように第2配線層14a、14bが形成されたベース基板部中間体15を製作する。ベース基板部中間体15は、第2配線層14a、14bは、上述した第1配線層12a、12bと同様に電源系や制御系の配線部或いはグランド面等を構成する。ベース基板部中間体15には、表裏主面にそれぞれ第1配線層12aと第2配線層14aとの2層からなる第1のパターン配線層6と、第1配線層12bと第2配線層14bとの2層からなる第2のパターン配線層7とが形成されてなる。
【0048】
ベース基板部製作工程においては、上述した工程を経て製作されたベース基板部中間体15の表裏主面を高精度の平坦面とするための平坦化工程が施される。ベース基板部2は、後述するようにベース基板部中間体15の第1のパターン配線層6が高周波回路部4の実装面を構成する。ベース基板部2は、ベース基板5に有機基板を基材とした廉価な両面基板を用いて上述した工程を経てベース基板部中間体15を製作することから、ベース基板5の面精度が直接第1のパターン配線層6に転写されて高精度の平坦性が保持し得ない。
【0049】
したがって、ベース基板部製作工程においては、ベース基板部中間体15の表裏主面を高精度の平坦面とする平坦化工程が施される。すなわち、ベース基板部製作工程は、ベース基板部中間体15の表裏主面に対して、図8に示すように第3の樹脂付銅箔10と第4の樹脂付銅箔11とを接合する第2の樹脂付銅箔接合工程s−5を第5工程とする。これら第3の樹脂付銅箔10及び第4の樹脂付銅箔11も、上述した第1の樹脂付銅箔8及び第2の樹脂付銅箔9と同様に銅箔層10a、11aの一方主面の全体に樹脂層10b、11bが裏打ちされてなる。第3の樹脂付銅箔10及び第4の樹脂付銅箔11は、図9に示すように樹脂層10b、11b側を接合面として第2配線層14a、14b上にそれぞれ接着樹脂によって接合される。
【0050】
ベース基板部製作工程は、第3の樹脂付銅箔10及び第4の樹脂付銅箔11に対して研磨処理を施こして最上層に高精度の平坦面としたビルドアップ形成面3を形成する研磨工程s−6を第6の工程とする。研磨工程s−6は、例えばアルミナとシリカの混合液からなる研磨材により第3の樹脂付銅箔10と第4の樹脂付銅箔11の全体を研磨することによってベース基板中間体15の表裏主面を精度の高い平坦面に形成する。研磨工程s−6においては、図10に示すように、第3の樹脂付銅箔10側、換言すればビルドアップ形成面3については第2配線層14aが外方に露出するまで研磨を施す。また、研磨工程s−6においては、第4の樹脂付銅箔11側については第2配線層14bを外方に露出させずに樹脂層11bに所定の厚みΔxを残すようにして研磨を施す。
【0051】
ベース基板部2は、上述したようにベース基板5の主面5b側に第2配線層14bが形成されるとともに、この第2配線層14bが第4の樹脂付銅箔11の樹脂層11bの研削量を制限することによって外方に露出されない構造となっている。ベース基板部2は、かかる構成によって後述する高周波回路部製作工程において、誘電体層からなる樹脂層11bが第2配線層14bを薬品や機械的或いは熱的負荷から保護する。第2配線層14bは、高周波回路部4を形成した後に上述した樹脂層11bが外方に露出するまで切削除去され、マザー基板93上に形成した各電極部と接続されて入出力端子部を構成する。
【0052】
ベース基板部製作工程は、上述した各工程によりベース基板5からベース基板中間体15を経て、良好な平坦精度を有するビルドアップ形成面3が形成されてなるベース基板部2を製作する。ベース基板部製作工程は、ベース基板中間体15を製作する工程を従来の多層基板の製作工程と同様とすることで、多層基板の製作プロセスをそのまま適用可能であるとともに、量産性も高い。なお、ベース基板部製作工程については、上述した工程に限定されるものではなく、従来採用されている種々の多層基板の製作工程が採用されてもよいことは勿論である。
【0053】
なお、ベース基板部製作工程においては、ベース基板5に対して第2の樹脂付銅箔9を介して接合される第4の樹脂付銅箔11が、銅箔部11aを研磨されることになる。ベース基板部製作工程においては、接合された各構成部材がプレス機によってプレスされて一体化される。ベース基板部製作工程においては、金属製のプレス面と第4の樹脂付銅箔11とのなじみがよく、精度のよいプレスが行われるようになる。したがって、第4の樹脂付銅箔11については、銅箔部が配線層を構成しないことから、銅貼りでなく他の樹脂付金属箔であってもよい。
【0054】
他の実施の形態として図11乃至図17に示したベース基板部製作工程は、2枚の両面基板17、18を用いて上述したベース基板部2と同様のベース基板部16を製作することを特徴とする。両面基板17、18は、従来の多層基板の製造工程に一般的に用いられている上述したベース基板5と同様の素材からなる基板が用いられる。なお、ベース基板部製作工程は、個別の工程を上述したベース基板部2の各製作工程と同様とすることから、個別の構成についての詳細な説明を省略する。
【0055】
ベース基板部製作工程は、図11に示した両面基板17に対して、その基材17aの表裏主面に接合された導体部17b,17cにフォトリソグラフ処理を施すことによってそれぞれ所定のパターンニングを行うとともにエッチング処理を施して図12に示すように所定の回路パターン19a、19bを形成する。両面基板17には、同図に示すようにビアホール20aがそれぞれ形成される。第1の回路パターン19aと第2の回路パターン19bとは、上述したベース基板部2の第1配線層12a及び第2配線層14aとにそれぞれ対応する。なお、第2の両面基板18についても、同様にその基材18aの表裏主面の導体部18b,18cに所定の回路パターン21a、21b及びビアホール22をそれぞれ形成する。これら第1の回路パターン21aと第2の回路パターン21bとは、上述したベース基板部2の第1配線層12b及び第2配線層14bとにそれぞれ対応する。
【0056】
ベース基板部製作工程は、図13に示すように2枚の両面基板17、18を例えば中間樹脂材23を介して接合する。ベース基板部製作工程は、これによって図14に示したベース基板中間体24を製作する。ベース基板中間体24は、中間樹脂材23の表裏主面にそれぞれ両面基板17、18により2層の配線層からなる第1のパターン配線層と第2のパターン配線層とが形成されてなる。
【0057】
ベース基板部製作工程においては、上述したベース基板部2の製作工程と同様に、ベース基板中間体24に対して平坦化の処理工程が施される。ベース基板部製作工程においては、図15に示すようにベース基板中間体24の表裏主面にそれぞれ熱プレスにより第1の樹脂付銅箔25と第2の樹脂付銅箔26とを接合する。第1の樹脂付銅箔25と第2の樹脂付銅箔26も、銅箔層25a、26aの一方主面の全体に樹脂層25b、26bが裏打ちされてなる。第1の樹脂付銅箔25と第2の樹脂付銅箔26とは、図15に示すように樹脂層25b、26b側を接合面として第2配線層19b、21b上にそれぞれ接着樹脂によって接合される。
【0058】
ベース基板部製作工程においては、第1の樹脂付銅箔25と第2の樹脂付銅箔26とに対して研磨加工が施される。ベース基板部製作工程においては、図16に示すように第1の両面基板17側については、第2配線層19bが外方に露出するように第1の樹脂付銅箔25の研磨加工を施すことによって高精度に平坦化されたビルドアップ形成面27を構成する。ベース基板部製作工程においては、第2の両面基板18側については、樹脂層26bにより回路パターン21bが外方に露出されないように第2の樹脂付銅箔26の研磨加工が行われる。ベース基板部製作工程においては、上述した工程を経て、ベース基板部16を製作する。
【0059】
ベース基板部製作工程は、上述したようにベース基板中間体に対してその表裏主面に樹脂付銅箔を接合した後に、これら樹脂付銅箔に研磨加工を施して平坦化処理を行うようにしたが、かかる工程に限定されるものではない。第3の実施の形態として図17乃至図19に示したベース基板部製作工程は、上述した各製作工程を経て製作されたベース基板中間体15に対してディップコート法によって樹脂材28を塗布形成する工程を有することを特徴とする。すなわち、ベース基板部製作工程においては、ディップ槽29内に適当な溶媒によって液状に溶かした樹脂材28が貯められおり、図17に示すようにこのディップ槽29内にベース基板中間体15を漬ける工程が施される。
【0060】
ベース基板部製作工程においては、ベース基板中間体15が、適当な漬け置き時間を経て適当な引上げ速度を以ってディップ槽29から取り出される。ベース基板部製作工程においては、ディップ槽29から取り出されたベース基板中間体15の表裏主面に、図18に示すように液状樹脂材が硬化して樹脂層28a、28bを同時に形成する。ベース基板部製作工程においては、このようにして樹脂層28a、28bを形成したベース基板中間体15を水平状態に保持してベーキング処理を施し、余分な有機成分を蒸発させる工程を施す。ベース基板部製作工程においては、ベース基板中間体15に対して上述した研磨加工を施して各樹脂層28a、28bを所定量研磨することで、図19に示したベース基板部30を製作する。
【0061】
ベース基板部製作工程においては、液状とされた樹脂材28の濃度、漬け置き時間或いは引上げ速度を制御することによってベース基板中間体15に対して所定の膜厚精度の樹脂層28a、28bを形成することが可能とされる。なお、樹脂材28については、例えば方向性化学エッチング法(RIE:Reactive Ion Etching)やプラズマエッチング法(PE:Plasma Etching)等のドライエッチング法により、その平坦化を行うようにしてもよい。
【0062】
上述した工程を経て製作されたベース基板部2には、後述するように高周波素子層形成工程を経てビルドアップ形成面3上に多層の高周波回路部4が形成される。高周波回路部4は、図1に示すように第1の絶縁層31と、第1の配線層32と、第2の絶縁層33と、第2の配線層34とが積層形成されてなる。高周波回路部4は、詳細を後述するように第1の配線層32の厚みtに対して第2の配線層34の厚みTが大きく形成され、第1の配線層32内に詳細を後述する形成工程を経て抵抗素子部35と、キャパシタ素子部36及び高周波用インダクタ素子部37とが形成されてなる。高周波回路部4には、第2の配線層34内に詳細を後述する形成工程を経て低周波用インダクタ素子部38が形成されてなる。
【0063】
高周波回路部4は、上述したようにベース基板部2のビルドアップ形成面3を高精度に平坦化することによって、抵抗素子部35、キャパシタ素子部36、高周波用インダクタ素子部37或いは低周波用インダクタ素子部38が高精度に成膜形成されてなる。一般的な有機基板は、その表面に形成される導体パターンの厚みが数十μmと比較的大きく、その上部に成膜形成される厚みが数μmの素子部の精度が劣化する。高周波回路部4は、上述したように高精度に平坦化されたベース基板部2のビルドアップ形成面3上に各素子部を高精度に成膜形成することが可能である。
【0064】
高周波回路部4は、図1に示すように第2の配線層34に形成した電極部39を除いて全体が第1の保護層40によって被覆されてなる。ベース基板部2は、ビルドアップ形成面3上に上述した高周波回路部4を形成するとともに、第2配線層14bを覆った第4の樹脂付銅箔11の樹脂層11bが除去されて第2配線層14bに形成した接続電極部41を除いて全体が第2の保護層42によって被覆されてなる。ベース基板部2と高周波回路部4とは、モジュール基板1を構成する。モジュール基板1は、ベース基板2のビルドアップ形成面3と対向する主面(実装面)2a側を実装面として電極部41を介してマザー基板93に実装されるとともに、高周波回路部4の第2の配線層34に形成された電極部39に接続されて高周波IC90やチップ部品91が実装されかつ全体がシールドカバー92によって覆われて図1に示す高周波モジュール装置94を構成する。
【0065】
次に、高周波回路部4の製作工程について、以下図2及び図20乃至図30に示した製作工程図を参照して詳細に説明する。高周波回路部4の製作工程は、上述した工程を経て製作されたベース基板部2の平坦化されたビルドアップ形成面3上に、第1の絶縁層31を形成する第1の絶縁層形成工程s−7と、この第1の絶縁層31上に各素子部を有する第1の配線層32を形成するための下地処理を施す下地処理工程s−8と、第1の配線層32を形成する第1の配線層形成工程s−9とを有してモジュール基板中間体43を製作する。
【0066】
高周波回路部4の製作工程は、上述したモジュール基板中間体43に対して、第1の配線層32上に第2の絶縁層33を積層形成する第2の絶縁層形成工程sー10と、この第2の絶縁層33上に第2の配線層34を形成する第2の配線層形成工程sー11と、電極部39を除いて第2の配線層34を被覆する保護層40を形成する第1の保護層形成工程sー12とを経てモジュール基板1を製作する。なお、高周波回路部4の製作工程においては、ベース基板部2の第2配線層14bを被覆した樹脂層28bを研磨して電極部41を外方に露出させる研磨工程と、電極部41を除いて第2配線層14bを被覆する第2の保護層42を形成する保護層形成工程とを有する。
【0067】
なお、高周波回路部4は、ベース基板部2のビルドアップ形成面3上に形成された第1の配線層32と第2の配線層34との2層構造によって構成されるが、さらに多層の配線層によって構成されるようにしてもよい。かかる高周波回路部4においては、内層側配線層に高周波用インダクタ素子部37が成膜形成されるとともに、表層側配線層に低周波用インダクタ素子部38が成膜形成される。
【0068】
第1の絶縁層形成工程s−7においては、ベース基板部2のビルドアップ形成面3上に絶縁性誘電材が供給されて、図20に示すように第1の絶縁層31が成膜形成される。絶縁性誘電材には、ベース基板5と同様に低誘電率で低いTanδ、すなわち高周波特性に優れかつ耐熱性や耐薬品性及び少なくとも160℃以上の高耐熱性に優れた有機基材が用いられる。絶縁性誘電材には、具体的には、ベンゾシクロブテン(BCB)、ポリイミド、ポリノルボルネン(PNB)、液晶ポリマ(LCP)、ビスマレイドトリアジン(BT−レジン)、ポリフェニールエチレン(PPE)或いはエポキシ樹脂やアクリル系樹脂が用いられる。成膜方法としては、塗布均一性、厚み制御性が保持されるスピンコート法、カーテンコート法、ロールコート法或いはディップコート法等が適用される。
【0069】
第1の絶縁層形成工程s−7においては、図21に示すようにベース基板部2上に成膜された第1の絶縁層31に対して多数のビアホール44が形成される。各ビアホール44は、ビルドアップ形成面3に露出された第2配線層14aの所定の電極部に対応してそれぞれ形成され、これら電極部を外方へと臨ませる。各ビアホール44は、絶縁性誘電材として感光性樹脂を用いた場合には、所定のパターンニングに形成されたマスクを第1の絶縁層31に取り付けてフォトリソグラフ法により形成される。各ビアホール44は、絶縁性誘電材として非感光性樹脂を用いた場合には、例えばフォトレジストや金等の金属膜等をマスクとして、方向性化学エッチング(RIE:reactive ion etching)等のドライエッチング法によってホール形成が行われる。
【0070】
下地処理工程s−8においては、第1の絶縁層31上に例えばスパッタ法等によって後述する第1の配線層32を形成する金属薄膜を薄膜形成し、この金属薄膜にエッチング処理を施して図22に示すように抵抗素子部35の受電極35a及びキャパシタ素子部36の下電極36aを成膜形成する。金属薄膜は、例えばCu、Al、Pt、Au等の金属材料によって成膜形成される。なお、金属薄膜は、第1の絶縁層31との密着性を向上させるために、バリア層として例えばCr、Ni、Ti等の金属薄膜を形成してこれら金属薄膜上に成膜形成するようにしてもよい。
【0071】
金属薄膜は、後述する第1の配線層32やキャパシタ素子部36の上電極36bをウェットエッチングによってパターン形成する際に、エッチングの選択性が得られることが好ましい。金属薄膜は、後述するように第1の配線層32がCu薄膜に対して硝酸、硫酸及び酢酸系の混合酸からなるエッチング液を用いてウェットエッチングを施されてパターン形成されるので、Cu薄膜で成膜形成された場合には同時にエッチングされてしまう。したがって、金属薄膜は、上述したエッチング液に耐性を有するAl、Pt或いはAuの金属材料を用いることが好ましく、特にパターニング処理が比較的容易なAlが好適である。
【0072】
金属薄膜は、例えばAlを用いる場合に、スパッタリング法により2000Å程度の厚みを以って第1の絶縁層31上に全面に亘って形成される。金属薄膜には、リソグラフ処理によりフォトレジストをパターン形成し、リン酸等のエッチング液を用いたウェットエッチングによって上述した抵抗素子部35の受電極35a及びキャパシタ素子部36の下電極36aを形成する。
【0073】
第1の配線層形成工程s−9においては、図23に示すように第1の絶縁層31及び各電極を被覆する窒化タンタル(TaN)層45を成膜形成する。TaN層45は、抵抗体として作用するとともに、キャパシタ素子部36を成膜形成する際に陽極酸化により形成される酸化タンタル(TaO)誘電体膜のベースとして作用する。TaN層45は、例えばスパッタリング法によって2000Å程度の厚みを以って成膜形成される。なお、TaN層45は、Ta薄膜であってもよい。
【0074】
第1の配線層形成工程s−9においては、図24に示すようにキャパシタ素子部36の下電極36aを開口部46aによって外方に臨ませその他の部位を被覆する陽極酸化用マスク層46が形成される。陽極酸化用マスク層46は、例えば容易にパターニングが可能なフォトレジストを用い、次工程の陽極酸化処理時の印加電圧に対して被覆部位が充分な絶縁性を保持することが可能であればよく数μm乃至数十μmの厚みを以って形成される。なお、陽極酸化用マスク層46については、薄膜形成が可能であるその他の絶縁材料、例えば酸化シリコン材(SiO2)を用いてパターニング形成してもよい。
【0075】
第1の配線層形成工程s−9においては、陽極酸化用マスク層46を成膜形成した後に陽極酸化処理を行って、開口部46aから露出したキャパシタ素子部36の下電極36aに対応するTaN層45を選択的に陽極酸化する。陽極酸化処理は、例えば電解液としてホウ酸アンモニウムが用いられ、50v乃至200vの電圧印加が行われる。印加電圧は、陽極酸化用マスク層46の開口部45aに対応して形成されるTaO誘電体膜の膜厚を所望の厚みに形成するために適宜調整される。第1の配線層形成工程s−9においては、陽極酸化用マスク層46を除去することにより開口部46aに対応したTaN層45を選択的に酸化して、図25に示すように後述するキャパシタ素子部36の誘電体材料となるTaO層46が形成される。
【0076】
第1の配線層形成工程s−9においては、全面に成膜形成されているTaN層45に例えばフォトリソグラフ処理とドライエッチング処理とを施すことによって、図26に示すように所望の抵抗体素子部35とキャパシタ素子部36の大きさにパターニングする。第1の配線層形成工程s−9においては、上述した処理を施すことにより、抵抗体素子部35とキャパシタ素子部36とを成膜形成するための適宜にパターニングされたTaN層45を同時に形成する。なお、第1の配線層形成工程s−9においては、上述したTaN層45に陽極酸化処理を施す際に、陽極酸化用マスク層46を用いずにTaN層45を全面に亘って陽極酸化させた後にTaN+TaO層をパターニングするようにしてもよい。第1の配線層形成工程s−9は、かかる処理を施す場合に抵抗体素子部35に設けられるTaN層も表面が陽極酸化されることにより、この酸化膜が保護膜として抵抗体素子部35を長期的に安定した状態に保持する。
【0077】
第1の配線層形成工程s−9においては、図27に示すように、第1の配線層32と、TaN層45を介して下電極36aと対向するキャパシタ素子部36の上電極36bと、高周波用インダクタ素子部37とを成膜形成してモジュール基板中間体43を製作する。第1の配線層32は、高周波回路部4の第1層を構成することから、高周波帯域において損失の小さいCu配線で構成される。また、第1の配線層32は、例えばメッキ法、スパッタリング法或いは蒸着法等によって、厚みが約10μmの第1の絶縁層31上に0.2μm乃至5μmの厚みを以って形成される。第1の配線層32は、後述する第2の配線層34に対して薄厚の配線層として形成される。高周波用インダクタ素子部37は、上述したようにインダクタが、周波数に依存する表皮効果厚み以上では伝播損失がほとんど変わらずかつ周波数が高ければ高いほど薄くなる表皮効果特性により、薄厚の第1の配線層32に形成されることによって特性の向上が図られる。モジュール基板中間体43には、第2の絶縁層形成工程s−10が施されることにより、図28に示すように上述した第1の配線層32上に第2の絶縁層33が積層形成される。第2の絶縁層形成工程s−10は、上述した第1の絶縁層形成工程s−7と同様の工程であり、低誘電率で低いtanδ、すなわち高周波特性に優れかつ耐熱性や耐薬品性に優れた上述した有機基材が供給されて、塗布均一性、厚み制御性が保持されるスピンコート法、カーテンコート法、ロールコート法或いはディップコート法等の成膜方法によって成膜形成される。第2の絶縁層33は、上述したように薄膜形成された第1の配線層32に形成されることから、高厚み精度を以って形成することが可能とされる。
【0078】
第2の絶縁層形成工程s−10においては、図28に示すように第2の絶縁層33に多数のビアホール47が形成される。各ビアホール47は、第1の配線層32に形成された所定の電極部やキャパシタ素子部36の上電極36b或いは高周波用インダクタ素子部37をそれぞれ第2の絶縁層33の外方に露出させる。なお、各ビアホール47も、上述した第1の絶縁層31のビアホール44と同様に形成される。
【0079】
第2の絶縁層33には、第2の配線層形成工程s−11によって、図29に示すように第2の配線層34が形成される。第2の配線層34も、高周波帯域において損失の小さいCu配線層からなり、また低周波用インダクタ素子部38が形成されることからこの低周波用インダクタ素子部38の損失が充分に小さくなるように大きな層厚を以って形成される。すなわち、低周波用インダクタ素子部38は、上述したようにインダクタの表皮効果が、周波数に依存する表皮効果厚み以上では伝播損失がほとんどかわらずかつ周波数が高いほど薄くなる特性があることから、厚みの大きな第2の配線層34に形成されることにより特性向上が図られるようになる。第2の配線層34は、モジュール基板1が高周波モジュール装置94に用いられ、低周波用インダクタ素子部38が例えば数百MHz程度の周波数帯域で機能する場合に厚みが5μm以上、好ましくは10μm以上であることが好ましい。
【0080】
第2の配線層形成工程s−11は、上述した第2の配線層34を例えば銅電解メッキ法によって形成する。銅電解メッキ法による第2の配線層34の形成方法について、図31に示した工程図を参照して説明する。銅電解メッキ工程においては、第1の絶縁層34上に、同図(A)に示すように全面に亘って電解取出用の電極として作用する厚みが約5000Å程度の銅薄膜層48を成膜形成する。銅電解メッキ工程においては、形成される銅薄膜層48の密着性の向上を図るために、第2の絶縁層34上に例えば厚みが約250Å程度のNi層等のバリア層をあらかじめ形成しておくことが好ましい。
【0081】
銅電解メッキ工程においては、形成された銅薄膜層48に、同図(B)に示すように、厚みが約12μm程度のメッキ用レジスト層49をパターン形成する。銅電解メッキ工程においては、銅薄膜層48を電解取出用電極として電解銅メッキを行って、同図(C)に示すようにメッキ用レジスト層49の開口部位49aに約10μm以上の銅メッキ層50をリフトアップ形成する。銅電解メッキ工程においては、メッキ用レジスト層49を洗浄除去するとともに、例えばウエットエッチング処理を施して同図(D)に示すように不要な銅薄膜層48を除去することで銅メッキ層50により所定のパターンからなる第2の配線層34を成膜形成する。なお、銅電解メッキ工程においては、上述したように所定パターンの第2の配線層34とともに低周波用インダクタ素子部38が成膜形成される。低周波用インダクタ素子部38も、上述した特性を有する充分な膜厚を以って成膜形成される。
【0082】
第2の配線層34は、図30に示すように保護層形成工程s−12により成膜形成される第1の保護層40によって被覆される。保護層形成工程s−12は、保護層形成のために一般に用いられる例えばソルダレジストや層間絶縁層材料等の保護層材が用いられ、スピンコート法等の適宜の方法によって第2の配線層34の全面を被覆する保護膜層を形成する。保護層形成工程s−12においては、保護膜層に対してマスクコーティング、フォトリソグラフ処理を施して第2の配線層34の電極部51を開口部として外方に露出させる第1の保護層40を形成する。第1の保護層40は、その表面が上述したように実装面4aを構成する。保護層形成工程s−12においては、追加工工程として露出された電極部51に無電解Ni−Auメッキ或いはNi−Cuメッキ等を施して電極形成を行う。
【0083】
ベース基板部2のベース基板5には、上述したように第2の主面5b側に第2配線層14bが形成され、この第2配線層14bが露出する寸前まで樹脂層11bによって被覆されてなる。ベース基板部2には、上述した工程を経てビルドアップ形成面3上に高周波回路部4を積層形成した後に、保護層形成工程s−12の前工程で樹脂層11bを研磨する研磨処理が施されて第2配線層14bが露出される。ベース基板部2には、上述した保護層形成工程s−12において第2の主面5bの全面に第2の保護層42が形成される。ベース基板部2は、第2の保護層42に対してマスクコーティング、フォトリソグラフ処理を施して電極部41を開口部として外方に露出させ、これらに無電解Ni−Auメッキ等を施して電極形成を行う。
【0084】
以上の工程を経て製作されたモジュール基板1は、上述したように高周波回路部4の実装面4a上に、電極部39を介して高周波IC90やチップ部品91がフリップチップ実装法等の適宜の実装方法によって搭載される。また、モジュール基板1は、ベース基板部2の実装面2aが、電極部41を介してフリップチップ実装法や半田ボール等によりマザー基板93に搭載される。モジュール基板1は、高周波IC90等を実装した状態において、電磁ノイズの影響を排除するためのシールドカバー92が組み付けられて高周波回路部4の実装面4aが覆われて高周波モジュール装置94を構成する。
【0085】
ところで、高周波モジュール装置94においては、上述したようにモジュール基板1の高周波回路部4をシールドカバー92によって被覆した構造であることから、高周波回路部4上に実装された高周波IC90やチップ部品91から発生した熱がシールドカバー92内に籠もって特性に悪影響を及ぼすことがある。したがって、高周波モジュール装置94には、適宜の放熱構造を設けることが好ましい。
【0086】
図32に示した高周波モジュール装置95は、発熱量が大きな高周波IC90の上面とシールドカバー92の内面との間に熱伝導性樹脂材70を充填して放熱構造を構成してなる。高周波モジュール装置95においては、高周波IC90からの発熱が熱伝導性樹脂材70を介してシールドカバー92へと伝達され、このシールドカバー92を介して放熱されることで熱が内部に籠もって特性に悪影響を及ぼすことが防止される。なお、高周波モジュール装置95においては、比較的大型の高周波IC90を熱伝導性樹脂材70とシールドカバー92とによって保持することで、機械的な実装剛性の向上も図られるようになる。
【0087】
図33に示した高周波モジュール装置96は、高周波IC90やチップ部品91から発生する熱をさらに効率的に放熱するように構成してなり、上述した熱伝導性樹脂材70に加えて高周波IC90の搭載領域に対応してベース基板部2と高周波回路部4とに連通する多数の冷却用ビアホール71が形成されてなる。各冷却用ビアホール71は、ベース基板部2や高周波回路部4に上述した回路接続用の各ビアホールを形成する際に同様の工程によって形成される。
【0088】
高周波モジュール装置96においては、高周波IC90から発生した熱が、上述したように熱伝導性樹脂材70を介してシールドカバー92から放熱されるとともに、冷却用ビアホール71を介してベース基板部2の底面に伝達されて外部へと放熱される。高周波モジュール装置96は、モジュール基板1の上下からの放熱が行われることでより効率的な放熱が行われるようになる。なお、高周波モジュール装置96は、冷却用ビアホール71のみによって放熱構造を構成するようにしてもよい。また、高周波モジュール装置96は、例えばベース基板5に形成される銅箔部72が例えば50nmと厚みを大きくして形成したものを用いるようにし、この銅箔部72に対して冷却用ビアホール71がそれぞれ接続されるようにすることによってベース基板5からの放熱が行われるようにしてもよい。
【0089】
図34に示した高周波モジュール装置97は、例えば銅や42アロイ等の導電性が良好なメタルコアを基材としたベース基板73によってベース基板部2が形成されてなる。高周波モジュール装置97は、このベース基板73に対して上述した多数の冷却用ビアホール71がそれぞれ接続されるように構成する。高周波モジュール装置97においては、冷却用ビアホール71を介してベース基板73からの放熱も行われ、上述した放熱用の導電樹脂材70や冷却用ビアホール71の構成とによってさらに効率的な放熱が行われるようになり信頼性の向上が図られる。
【0090】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、平坦化されたビルドアップ形成面を有するベース基板部に受動素子を成膜形成した高周波回路部を積層形成してなり、高周波回路部の内層側配線層に高周波用インダクタ素子が成膜形成されるとともに内層側配線層よりも層厚に形成される表層側配線層に低周波用インダクタ素子が成膜形成されることから、各インダクタ素子が各配線層の厚みに伴う損失特性と表皮効果特性にマッチングして特性向上が図られるようになる。本発明によれば、内層側配線層を層薄とすることによって、表層側配線部に高精度の受動素子の薄膜形成を可能とし、小型化、薄型化が図られるとともに高精度化及び高機能化が図られるようになる。
【0091】
本発明によれば、ベース基板部に電源やグランド部等の配線部や制御系の配線部が構成されるとともに高周波回路部に高周波信号回路部が構成されることで、両者の電気的分離が図られ電気的干渉の発生が抑制されて特性の向上が図られた廉価なモジュール基板及び高周波モジュール装置が得られるようになる。本発明によれば、ベース基板部に充分な面積を有する電源やグランド部の配線を形成することが可能であることから、レギュレーションの高い電源供給が行われるモジュール基板及び高周波モジュール装置が得られるようになる。
【0092】
本発明によれば、特に絶縁性を有するとともに比較的廉価な有機基板をベース基板として用いてベース基板部の主面に高精度の平坦化処理を施してビルドアップ形成面として構成し、このビルドアップ形成面上に薄膜技術或いは厚膜技術により形成される高周波素子や配線層を有する高周波回路部が直接形成されることで、高周波回路部の層内に高精度でかつ高周波特性が良好な受動素子が簡易な工程によって形成される。本発明によれば、廉価な材料からなるベース基板上に従来の多層基板のプロセスと同様にして多層の配線層を形成してベース基板部が低コストで形成されることで、全体コストの低減が図られたモジュール基板及び高周波モジュール装置が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる高周波モジュール装置の要部縦断面図である。
【図2】同高周波モジュール装置に備えられるモジュール基板の製造工程図である。
【図3】同モジュール基板に用いられるベース基板の縦断面図である。
【図4】同ベース基板に対するパターニング工程説明図である。
【図5】第1の樹脂付銅箔及び第2の樹脂付銅箔の接合工程説明図である。
【図6】ビア形成の工程説明図である。
【図7】第1のパターン配線層及び第2のパターン配線層の形成工程説明図である。
【図8】第3の樹脂付銅箔及び第4の樹脂付銅箔の接合工程説明図である。
【図9】第3の樹脂付銅箔及び第4の樹脂付銅箔を接合した状態の工程説明図である。
【図10】第3の樹脂付銅箔及び第4の樹脂付銅箔の研磨工程説明図である。
【図11】モジュール基板に用いられる他のベース基板の縦断面図である。
【図12】同ベース基板に対するパターニング工程説明図である。
【図13】ベース基板の接合工程説明図である。
【図14】ベース基板中間体の縦断面図である。
【図15】ベース基板中間体に樹脂付銅箔を接合する工程説明図である。
【図16】研磨処理を施したベース基板部の縦断面図である。
【図17】ディップ工程の説明図である。
【図18】ベース基板中間体の縦断面図である。
【図19】研磨処理を施したベース基板部の縦断面図である。
【図20】ベース基板部に対して第1の絶縁層を形成する第1の絶縁層形成工程の説明図である。
【図21】ビアホール形成工程の説明図である。
【図22】抵抗素子部の受電極及びキャパシタ素子部の下電極を成膜形成する工程の説明図である。
【図23】窒化タンタル層を成膜形成する工程の説明図である。
【図24】陽極酸化用マスク層を形成する工程の説明図である。
【図25】TaO層を形成する工程の説明図である。
【図26】抵抗体素子部とキャパシタ素子部のパターニング工程の説明図である。
【図27】モジュール基板中間体の縦断面図である。
【図28】ビアホールを形成する工程の説明図である。
【図29】第2の配線層を形成する工程の説明図である。
【図30】モジュール基板の縦断面図である。
【図31】第2の配線層を形成する銅電解メッキ法の工程説明図である。
【図32】放熱構造を備えた高周波モジュール装置の要部縦断面図である。
【図33】他の放熱構造を備えた高周波モジュール装置の要部縦断面図である。
【図34】他の放熱構造を備えた高周波モジュール装置の要部縦断面図である。
【図35】スーパーへテロダイン方式による高周波送受信回路の構成図である。
【図36】ダイレクトコンバージョン方式による高周波送受信回路の構成図である。
【図37】従来の高周波送受信モジュールに備えられるインダクタ部の説明図である。
【図38】従来のシリコン基板を用いた高周波送受信モジュールの縦断面図である。
【図39】従来のガラス基板を用いた高周波送受信モジュールの縦断面図である。
【図40】従来のモジュール基板をインターポーザ基板に実装したパッケージの縦断面図である。
【符号の説明】
1 モジュール基板、2 ベース基板部、3 ビルドアップ形成面、4 高周波回路部、5 ベース基板、6 第1のパターン配線層、7 第2のパターン配線層、8乃至11 樹脂付銅箔、12 第1層パターン配線層、13 ビアホール、14 第2層配線層、15 ベース基板部中間体、16 ベース基板部、17,18 両面基板、19 回路パターン、20 ビアホール、21 回路パターン、22 ビアホール、23 中間樹脂部材、24 ベース基板部中間体、25,26 樹脂付銅箔、27 ビルドアップ形成面、28 樹脂層、29 ディップ槽、30 ベース基板部、31 第1の絶縁層、32 第1の配線層、33第2の絶縁層、34 第2の配線層、35 抵抗体素子部、36 キャパシタ素子部、37 高周波用インダクタ素子部、38 低周波用インダクタ素子部、39 電極部、40 第1の保護層、41 電極部、42 第2の保護層、43モジュール基板中間体、44 ビアホール、45 窒化タンタル層(TaN層)、46 酸化タンタル層(TaO層)、47 ビアホール、48 銅薄膜層、49 メッキレジスト層、50 銅メッキ層、70 熱伝導性樹脂材、71 放熱用ビアホール、72 銅箔部、73 ベース基板、90 高周波IC、91 チップ部品、92 シールドカバー、93 マザー基板、94乃至97 高周波モジュール装置
Claims (56)
- ベース基板の主面上に多層の配線層が形成されるとともに平坦な最上層の主面がビルドアップ形成面を形成してなるベース基板部と、
上記ベース基板部のビルドアップ形成面上にビルドアップ形成された多層の配線部からなり、それぞれの配線部に誘電絶縁層を介して配線パターンが形成されるとともに受動素子が成膜形成されてなる高周波回路部とから構成され、
上記高周波回路部には、内層側の配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されるとともに、上記内層側配線部よりも層厚とされた表層側の配線部内に低周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されることを特徴とする高周波モジュール用基板装置。 - 有機基板からなるベース基板の主面上に多層の配線層が形成されるとともに、その最上層に平坦化処理を施してビルドアップ形成面を形成してなるベース基板部と、
上記ベース基板部のビルドアップ形成面上にビルドアップ形成された多層の配線部からなり、それぞれの配線部に誘電絶縁層を介して配線パターンが形成されるとともに受動素子が成膜形成されてなる高周波回路部とから構成され、
上記高周波回路部には、内層側の配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されるとともに、上記内層側配線部よりも層厚とされた表層側の配線部内に低周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されることを特徴とする高周波モジュール用基板装置。 - 上記ベース基板が、ポリフェニールエチレン、ビスマレイドトリアジン、ポリイミド、液晶ポリマ、ポリノルボルネン、ベンゾシクロブテンを基材として形成された両面基板、セラミックと有機材料の混合物によって形成された両面基板或いはエポキシ系両面基板から選択される有機基板であることを特徴とする請求項2に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 上記高周波回路部の誘電絶縁層が、ポリフェニールエチレン、ビスマレイドトリアジン、ポリイミド、液晶ポリマ、ポリノルボルネン、ベンゾシクロブテンから選択される有機材、エポキシ系樹脂材、アクリル系樹脂材によって形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 上記高周波回路部の配線部は、上記配線パターンが銅パターンによって形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 上記高周波回路部の配線部は、上記内層側配線部のパターンが薄膜技術によって形成された薄膜の銅パターンであるとともに、上記表層側配線部のパターンが厚膜技術によって形成された厚膜の銅パターンであることを特徴とする請求項5に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 上記高周波回路部の内層側配線部には、上記誘電絶縁層上に薄膜形成技術によって薄膜抵抗体素子部を形成し、この薄膜抵抗体素子部の一部を陽極酸化法により酸化物化することによって薄膜キャパシタ素子の高誘電膜として薄膜キャパシタ素子と薄膜抵抗体素子とが形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 上記高周波回路部の内層側配線部には、上記誘電絶縁層上に薄膜形成技術によって薄膜抵抗体素子部を形成し、この薄膜抵抗体素子部の全面が陽極酸化法により酸化されてなる酸化薄膜が薄膜キャパシタ素子の高誘電膜と上記薄膜抵抗体素子の保護膜としてパターニングされることにより、薄膜キャパシタ素子と薄膜抵抗体素子とが同時工程で形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 上記薄膜抵抗体層を構成する薄膜が、窒化タンタル又はタンタルであることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 上記高周波回路部には、上記表層側配線部の誘電絶縁層上に形成された配線パターンの入出力端子部を外方に露出させて保護層が形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 上記ベース基板には、上記ビルドアップ形成面と対向する第2の主面に電源入力端子部や信号入出力端子部を有する配線パターンが形成されるとともに、これら入出力端子部を外方に露出させて保護層が形成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 上記保護層が、上記配線部の誘電絶縁層と同一材料又はソルダレジストによって形成されることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の高周波モジュール用基板装置。
- 有機基板からなるベース基板の主面上に多層の配線層が形成されるとともに平坦化された最上層の主面がビルドアップ形成面を構成しかつこのビルドアップ形成面と対向する第2の主面に電源入力端子部や信号入力端子部を有する配線パターンが形成されてなるベース基板部と、このベース基板部の上記ビルドアップ形成面上にビルドアップ形成された多層の配線部からなりそれぞれの配線部に誘電絶縁層を介して配線パターンが形成されるとともに受動素子が成膜形成されてなる高周波回路部とから構成された高周波モジュール基板と、
上記高周波モジュール基板の表層側配線部の誘電絶縁層上に形成された配線パターンの入出力端子部と接続されて実装された少なくとも1個以上の高周波集積回路素子と、
上記高周波モジュール基板の第2の主面に形成された上記配線パターンの入力端子部が接続されることによって上記高周波モジュール基板を実装するマザー基板とを備え、
上記高周波回路部には、内層側の配線部内に高周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されるとともに、上記内層側配線部よりも層厚とされた表層側の配線部内に低周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されることを特徴とする高周波モジュール装置。 - 上記高周波モジュール基板のベース基板が、ポリフェニールエチレン、ビスマレイドトリアジン、ポリイミド、液晶ポリマ、ポリノルボルネン、ベンゾシクロブテンを基材として形成された両面基板、セラミックと有機材料の混合物によって形成された両面基板或いはエポキシ系両面基板から選択される有機基板であり、
主面上に多層に形成された配線層の最上層が平坦化処理を施されて平坦なビルドアップ形成面として構成されるることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。 - 上記高周波モジュール基板の高周波回路部が、上記誘電絶縁層を、ポリフェニールエチレン、ビスマレイドトリアジン、ポリイミド、液晶ポリマ、ポリノルボルネン、ベンゾシクロブテンから選択される有機材、エポキシ系樹脂材、アクリル系樹脂材によって形成されることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。
- 上記高周波モジュール基板の高周波回路部が、上記配線部の配線パターンを銅パターンによって形成されることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。
- 上記高周波モジュール基板の高周波回路部が、上記内層側配線部の銅パターンを薄膜技術によって形成されるとともに、上記表層側配線部の銅パターンが厚膜技術によって形成されることを特徴とする請求項16に記載の高周波モジュール装置。
- 上記高周波モジュール基板の高周波回路部には、上記内層側配線部に、上記誘電絶縁層上に薄膜形成技術により薄膜抵抗体素子部を形成し、この薄膜抵抗体素子部の一部を陽極酸化法によって酸化物化して薄膜キャパシタ素子の高誘電膜とすることにより、薄膜キャパシタ素子と薄膜抵抗体素子とが形成されることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。
- 上記高周波モジュール基板の高周波回路部には、内層側配線部に、上記誘電絶縁層上に薄膜形成技術により薄膜抵抗体素子部を形成し、この薄膜抵抗体素子部の全面が陽極酸化法によって酸化されてなる酸化薄膜が薄膜キャパシタ素子の高誘電膜と前記薄膜抵抗体素子の保護膜としてパターニングされることによって、薄膜キャパシタ素子と薄膜抵抗体素子とが同時工程で形成されることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。
- 上記薄膜抵抗体層を構成する薄膜が、窒化タンタル又はタンタルであることを特徴とする請求項18又は請求項19に記載の高周波モジュール装置。
- 上記高周波モジュール基板の高周波回路部には、上記表層側配線部に形成された上記配線パターンの入出力端子部を外方に露出させる保護層が形成されることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。
- 上記高周波モジュール基板のベース基板には、上記第2の主面に形成された上記配線パターンの入出力端子部を外方に露出させて保護層が形成されることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。
- 上記保護層が、上記配線部の誘電絶縁層と同一材料又はソルダレジストによって形成されることを特徴とする請求項21又は請求項22に記載の高周波モジュール装置。
- 上記高周波モジュール基板の高周波回路部には、上記高周波集積回路素子を含んで全面を覆うシールドカバーが取り付けられていることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。
- 上記高周波モジュール基板の高周波回路部には、上記高周波集積回路素子とシールドカバーとの間に、熱伝導性を有する樹脂材が充填されていることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。
- 上記高周波モジュール基板の高周波回路部には、上記高周波集積回路素子の搭載領域に対応位置して上記ベース基板に貫通する多数個の放熱ビアホールが形成され、
上記ベース基板には上記各放熱ビアホールが接続される放熱手段が設けられていることを特徴とする請求項13に記載の高周波モジュール装置。 - 上記放熱手段が、上記ベース基板に形成された厚みが大きな放熱パターンによって構成されることを特徴とする請求項26に記載の高周波モジュール装置。
- 上記ベース基板が、金属板を内蔵した多層基板からなり、上記金属板が放熱手段を構成することを特徴とする請求項26に記載の高周波モジュール装置。
- 少なくとも一方主面上に多層の配線層が形成されてなる多層基板からなるベース基板の最上層に平坦化処理を施して平坦なビルドアップ形成面を形成する工程を有するベース基板部製作工程と、
上記ベース基板のビルドアップ形成面上に、それぞれ誘電絶縁層を介して配線パターンを形成するとともに受動素子を成膜形成してなる配線部を多層に形成して高周波回路部をビルドアップ形成する高周波回路部製作工程とを有し、
上記高周波回路部製作工程において、内層側配線部の形成工程では上記誘電絶縁層上に高周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されるとともに、上記表層側配線部の形成工程では上記内層側配線部の誘電絶縁層よりも層厚とされた上記誘電絶縁層上に低周波帯域用のインダクタ素子が成膜形成されることを特徴とする高周波モジュール用基板装置の製造方法。 - 上記ベース基板部製作工程における上記ビルドアップ形成面の平坦化処理工程が、表層配線層を覆って樹脂付銅箔を貼り合わせる工程と、上記樹脂付銅箔に上記高周波回路部との接続用のビアホールを形成する工程とを経て、表面研磨法によって上記表層配線層の表面電極部を露出させるように上記樹脂付銅箔を研磨する工程であることを特徴とする請求項29に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。
- 上記ベース基板部製作工程における最上層の平坦化処理工程が、表層配線層の全面を絶縁樹脂で被覆する工程と、表面研磨によって上記表層配線層の表面電極部を露出させるように上記絶縁樹脂層を研磨する工程であることを特徴とする請求項29に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。
- 上記高周波回路部製作工程において、上記内層側配線部のパターンを絶縁樹脂層上に薄膜技術によって薄膜の銅パターンとして形成する工程と、上記表層側配線部のパターンを絶縁樹脂層上に厚膜技術によって厚膜の銅パターンとして形成する工程とを有することを特徴とする請求項29に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。
- 上記高周波回路部製作工程における内層側配線部の形成工程が、下層の配線層上に誘電絶縁材によって誘電絶縁層を形成する工程と、上記誘電絶縁層の所定位置に層間接続ビアホールを形成する工程と、上記誘電絶縁層上に薄膜形成技術により薄膜抵抗体素子を形成する工程と、この薄膜抵抗体素子の一部を陽極酸化法により酸化膜化する工程とを有し、
上記酸化膜を薄膜キャパシタ素子の高誘電膜として、同時工程で上記内層側配線部内に薄膜キャパシタ素子と薄膜抵抗体素子とを形成することを特徴とする請求項29に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。 - 上記高周波回路部製作工程における内層側配線部の形成工程が、下層の配線層上に誘電絶縁材によって誘電絶縁層を形成する工程と、上記誘電絶縁層の所定位置に層間接続ビアホールを形成する工程と、上記誘電絶縁層上に薄膜形成技術により薄膜抵抗体素子を形成する工程と、この薄膜抵抗体素子の全面を陽極酸化法により酸化膜化する工程とを有し、
上記酸化膜を薄膜キャパシタ素子の高誘電膜と上記薄膜抵抗体素子の保護膜として、同時工程で上記内層側配線部内に薄膜キャパシタ素子と薄膜抵抗体素子とを形成することを特徴とする請求項29に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。 - 上記上記高周波回路部製作工程において、上記各配線部の誘電絶縁層を、ポリフェニールエチレン、ビスマレイドトリアジン、ポリイミド、液晶ポリマ、ポリノルボルネン、ベンゾシクロブテンから選択される有機材、エポキシ系樹脂材、アクリル系樹脂材によって形成することを特徴とする請求項29に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。
- 上記高周波回路部の表層配線部上にその配線パターンの入出力端子部を外方に露出させる保護層を形成する保護層形成工程を有することを特徴とする請求項29に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。
- 上記ビルドアップ形成面と対向する第2の主面に電源入力端子部や信号入出力端子部を有する配線パターンが形成された上記ベース基板に、上記入出力端子部を外方に露出させる保護層を形成する保護層形成工程を有することを特徴とする請求項29に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。
- 上記保護層を、上記各配線部の誘電絶縁層に用いられるポリフェニールエチレン、ビスマレイドトリアジン、ポリイミド、液晶ポリマ、ポリノルボルネン、ベンゾシクロブテンから選択される有機材、エポキシ系樹脂材、アクリル系樹脂材又はソルダレジストによって形成することを特徴とする請求項36又は請求項37に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。
- 上記高周波回路部の表層配線部に、誘電絶縁層と所定の配線パターンを有する上部配線部を形成する工程と、上記配線パターンの所定の電極部を露出させて保護層を形成する工程とを有する上部配線部形成工程と、
上記上部配線部上に、上記電極部と接続される少なくとも1個以上の高周波集積回路素子を直接搭載する高周波集積回路素子搭載工程と
を有することを特徴とする請求項29に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。 - 上記高周波集積回路素子とシールドカバーとの間に熱伝導性樹脂材を充填する工程と、
上記高周波回路部に、上記高周波集積回路素子を含んでその全面を覆うシールドカバーを取り付けるシールドカバー取付工程と
を有することを特徴とする請求項39に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。 - 上記高周波回路部製作工程において、上記高周波集積回路素子の搭載領域に対応位置して上記ベース基板に貫通する多数個の放熱ビアホールを形成する工程を有し、
上記放熱ビアホールが、上記ベース基板部製作工程において上記ベース基板に設けられた放熱手段と接続されることを特徴とする請求項39に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。 - 上記ベース基板部製作工程において、表層配線部に厚みが大きな放熱パターンを形成することを特徴とする請求項41に記載の高周波モジュール用基板装置の製造方法。
- 少なくとも一方主面上に多層の配線層が形成されてなる多層有機基板からなるベース基板の最上層に平坦化処理を施して平坦なビルドアップ形成面を形成する工程を有するベース基板部製作工程と、
上記ベース基板部のビルドアップ形成面上に、それぞれ誘電絶縁層を介して配線パターンを形成するとともに受動素子を成膜形成してなる配線部を多層に形成してなる高周波回路部がビルドアップ形成され、内層側配線部には上記誘電絶縁層上に高周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成するとともに、上記表層側配線部には上記内層側配線部の誘電絶縁層よりも層厚とされた上記誘電絶縁層上に低周波帯域用のインダクタ素子を成膜形成する高周波回路部製作工程と
を経て高周波モジュール基板を製作する高周波モジュール基板製作工程と、
上記ベース基板のビルドアップ形成面と対向する第2の主面に形成された入出力端子部に対応して主面上に接続端子部が形成されたマザー基板に対して、相対する上記入出力端子部と接続端子部とを接続することにより上記高周波モジュール基板を実装する高周波モジュール実装工程と
を有することを特徴とする高周波モジュール装置の製造方法。 - 上記ベース基板部製作工程における上記ビルドアップ形成面の平坦化処理工程が、表層配線層を覆って樹脂付銅箔を貼り合わせる工程と、上記樹脂付銅箔に上記高周波回路部との接続用のビアホールを形成する工程とを経て、表面研磨法によって上記表層配線層の表面電極部を露出させるように上記樹脂付銅箔を研磨する工程であることを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。
- 上記ベース基板部製作工程における最上層の平坦化処理工程が、表層配線層の全面を絶縁樹脂で被覆する工程と、表面研磨によって上記表層配線層の表面電極部を露出させるように上記絶縁樹脂層を研磨する工程であることを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。
- 上記高周波回路部製作工程において、上記内層側配線部のパターンを絶縁樹脂層上に薄膜技術によって薄膜の銅パターンとして形成する工程と、上記表層側配線部のパターンを絶縁樹脂層上に厚膜技術によって厚膜の銅パターンとして形成する工程とを有することを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。
- 上記高周波回路部製作工程における内層側配線部の形成工程が、下層の配線層上に誘電絶縁材によって誘電絶縁層を形成する工程と、上記誘電絶縁層の所定位置に層間接続ビアホールを形成する工程と、上記誘電絶縁層上に薄膜形成技術により薄膜抵抗体素子を形成する工程と、この薄膜抵抗体素子の一部を陽極酸化法により酸化膜化する工程とを有し、
上記酸化膜を薄膜キャパシタ素子の高誘電膜として、同時工程で上記内層側配線部内に薄膜キャパシタ素子と薄膜抵抗体素子とを形成することを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。 - 上記高周波回路部製作工程における内層側配線部の形成工程が、下層の配線層上に誘電絶縁材によって誘電絶縁層を形成する工程と、上記誘電絶縁層の所定位置に層間接続ビアホールを形成する工程と、上記誘電絶縁層上に薄膜形成技術により薄膜抵抗体素子を形成する工程と、この薄膜抵抗体素子の全面を陽極酸化法により酸化膜化する工程とを有し、
上記酸化膜を薄膜キャパシタ素子の高誘電膜と上記薄膜抵抗体素子の保護膜として、同時工程で上記内層側配線部内に薄膜キャパシタ素子と薄膜抵抗体素子とを形成することを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。 - 上記上記高周波回路部製作工程において、上記各配線部の誘電絶縁層を、ポリフェニールエチレン、ビスマレイドトリアジン、ポリイミド、液晶ポリマ、ポリノルボルネン、ベンゾシクロブテンから選択される有機材、エポキシ系樹脂材、アクリル系樹脂材によって形成することを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。
- 上記高周波回路部の表層配線部上にその配線パターンの入出力端子部を外方に露出させる保護層を形成する保護層形成工程を有することを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。
- 上記ビルドアップ形成面と対向する第2の主面に電源入力端子部や信号入出力端子部を有する配線パターンが形成された上記ベース基板に、上記入出力端子部を外方に露出させる保護層を形成する保護層形成工程を有することを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。
- 上記保護層を、上記各配線部の誘電絶縁層に用いられるポリフェニールエチレン、ビスマレイドトリアジン、ポリイミド、液晶ポリマ、ポリノルボルネン、ベンゾシクロブテンから選択される有機材、エポキシ系樹脂材、アクリル系樹脂材又はソルダレジストによって形成することを特徴とする請求項50又は請求項51に記載の高周波モジュール装置の製造方法。
- 上記高周波回路部の表層配線部に、誘電絶縁層と所定の配線パターンを有する上部配線部を形成する工程と、上記配線パターンの所定の電極部を露出させて保護層を形成する工程とを有する上部配線部形成工程と、
上記上部配線部上に、上記電極部と接続される少なくとも1個以上の高周波集積回路素子を直接搭載する高周波集積回路素子搭載工程と
を有することを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。 - 上記高周波集積回路素子とシールドカバーとの間に熱伝導性樹脂材を充填する工程と、
上記高周波回路部に、上記高周波集積回路素子を含んでその全面を覆うシールドカバーを取り付けるシールドカバー取付工程と
を有することを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。 - 上記高周波回路部製作工程において、上記高周波集積回路素子の搭載領域に対応位置して上記ベース基板に貫通する多数個の放熱ビアホールを形成する工程を有し、
上記放熱ビアホールが、上記ベース基板部製作工程において上記ベース基板に設けられた放熱手段と接続されることを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。 - 上記ベース基板部製作工程において、表層配線部に厚みが50um以上の放熱パターンを形成することを特徴とする請求項43に記載の高周波モジュール装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001176350A JP4604398B2 (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | 高周波モジュール用基板装置、高周波モジュール装置及びこれらの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001176350A JP4604398B2 (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | 高周波モジュール用基板装置、高周波モジュール装置及びこれらの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002368428A JP2002368428A (ja) | 2002-12-20 |
JP4604398B2 true JP4604398B2 (ja) | 2011-01-05 |
Family
ID=19017354
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001176350A Expired - Fee Related JP4604398B2 (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | 高周波モジュール用基板装置、高周波モジュール装置及びこれらの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4604398B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7187060B2 (en) | 2003-03-13 | 2007-03-06 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Semiconductor device with shield |
JP4200802B2 (ja) * | 2003-04-11 | 2008-12-24 | 凸版印刷株式会社 | 素子内蔵基板及びその製造方法 |
JP2006019340A (ja) * | 2004-06-30 | 2006-01-19 | Tdk Corp | 半導体ic内蔵基板 |
JP4501570B2 (ja) * | 2004-07-16 | 2010-07-14 | 凸版印刷株式会社 | キャパシタ内蔵多層配線基板の製造方法 |
JP4671802B2 (ja) | 2004-10-18 | 2011-04-20 | 富士通株式会社 | めっき方法、半導体装置の製造方法及び回路基板の製造方法 |
JP5009085B2 (ja) * | 2007-08-09 | 2012-08-22 | 新光電気工業株式会社 | 半導体装置 |
US9048112B2 (en) | 2010-06-29 | 2015-06-02 | Qualcomm Incorporated | Integrated voltage regulator with embedded passive device(s) for a stacked IC |
US10014843B2 (en) | 2013-08-08 | 2018-07-03 | Zhuhai Advanced Chip Carriers & Electronic Substrate Solutions Technologies Co. Ltd. | Multilayer electronic structures with embedded filters |
JP7283434B2 (ja) * | 2020-04-20 | 2023-05-30 | 株式会社村田製作所 | 集積受動部品 |
CN117156661B (zh) * | 2023-10-30 | 2024-02-02 | 四川龙裕天凌电子科技有限公司 | 高频微波印制电路板及其加工制造方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05235554A (ja) * | 1992-02-25 | 1993-09-10 | Hitachi Ltd | 印刷インダクタ付き多層配線板 |
JPH0897564A (ja) * | 1994-09-27 | 1996-04-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 多層配線板及びその製造方法 |
JPH09162357A (ja) * | 1995-12-08 | 1997-06-20 | Hitachi Ltd | 高周波半導体装置 |
JPH1098269A (ja) * | 1996-09-21 | 1998-04-14 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 回路基板 |
JPH11150374A (ja) * | 1997-11-18 | 1999-06-02 | Sony Corp | 多層配線基板およびその製造方法 |
JP2001077315A (ja) * | 1999-06-30 | 2001-03-23 | Toshiba Corp | 集積回路装置及びその製造方法、並びに回路基板及びその製造方法 |
JP2002334806A (ja) * | 2001-05-07 | 2002-11-22 | Sony Corp | 高周波モジュール装置 |
-
2001
- 2001-06-11 JP JP2001176350A patent/JP4604398B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05235554A (ja) * | 1992-02-25 | 1993-09-10 | Hitachi Ltd | 印刷インダクタ付き多層配線板 |
JPH0897564A (ja) * | 1994-09-27 | 1996-04-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 多層配線板及びその製造方法 |
JPH09162357A (ja) * | 1995-12-08 | 1997-06-20 | Hitachi Ltd | 高周波半導体装置 |
JPH1098269A (ja) * | 1996-09-21 | 1998-04-14 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 回路基板 |
JPH11150374A (ja) * | 1997-11-18 | 1999-06-02 | Sony Corp | 多層配線基板およびその製造方法 |
JP2001077315A (ja) * | 1999-06-30 | 2001-03-23 | Toshiba Corp | 集積回路装置及びその製造方法、並びに回路基板及びその製造方法 |
JP2002334806A (ja) * | 2001-05-07 | 2002-11-22 | Sony Corp | 高周波モジュール装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002368428A (ja) | 2002-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4529262B2 (ja) | 高周波モジュール装置及びその製造方法 | |
KR101010126B1 (ko) | 고주파 모듈 장치의 제조 방법 | |
JP4318417B2 (ja) | 高周波モジュール基板装置 | |
US7599190B2 (en) | High-frequency module, and method of producing same | |
US7057279B2 (en) | High-frequency circuit block, its manufacturing method, high-frequency module device, and its manufacturing method | |
JP3666411B2 (ja) | 高周波モジュール装置 | |
EP1429590A1 (en) | Thin film circuit board device and its manufacturing method | |
JP3941416B2 (ja) | 高周波モジュール装置及びその製造方法 | |
JP4604398B2 (ja) | 高周波モジュール用基板装置、高周波モジュール装置及びこれらの製造方法 | |
JP4608794B2 (ja) | 高周波モジュール装置及びその製造方法 | |
JP2003051567A (ja) | 高周波モジュール用基板装置及びその製造方法、並びに高周波モジュール装置及びその製造方法 | |
JP4595240B2 (ja) | 高周波モジュール基板装置及びその製造方法 | |
JP2002374069A (ja) | 高周波モジュール装置及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080111 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100907 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100920 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131015 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |