JP4603272B2 - 船舶搭載用レーダ映像生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、極座標のビデオデータからラスタスキャンの表示画面を成す各画素のビデオデータを生成するレーダ映像生成装置に関する。
レーダ装置は、出射波のターゲットにおける反射波を受信し、受信した信号に不要波抑圧等の所定の処理を施してビデオデータを得る。ここで、輻射部が旋回するレーダ装置の場合、方位角度ステップ毎にラジアル方向にスウィープされた極座標のビデオデータが取得される。さらに、表示器としてラスタスキャン型のディスプレイが採用されている場合には、極座標のビデオデータから、表示画面の各画素のビデオデータが生成される。
図4は、従来のレーダ装置において極座標のビデオデータから直交座標のビデオデータが取得される概念を説明するための図である。図において、破線による各格子がラスタスキャン型ディスプレイの画素14を示し、実線16はラジアル方向の各スウィープを示している。また実線16上の点18は、極座標のビデオデータが取得されている点を示す。レーダ装置は、各点18の位置を示す極座標のデータを対応する画素14の直交座標のデータに変換することで、各画素14のビデオデータを取得する。
さて、この図4に示すように、方位分解能が低い場合、すなわちスウィープ16の方位角度のステップが大きい場合には、表示画面の周縁近傍で極座標データの割り当てられない空き画素14eが生じ、ターゲットが本来あるべき位置に表示されなかったり、ターゲットが分割されて表示されたりという問題が生じる。
この対策として既に提案されているのが図5の方式である。この方式では、1周回おきにスウィープ16−1,16−2の方位を相補的に切り替えることにより、極座標データが割り当てられなかった画素については、次の周回で割り当てられるようにしている。しかしながら、この方式では、全画素をカバーするのに最低2周回必要となるため、リアルタイムに情報を得にくいという問題があった。
そこで、図6に示すように、極座標データが割り当てられた画素14fと割り当てられなかった画素14eとを区別し、割り当てられなかった画素14eについては、隣の画素14fのデータをコピーして用いるという手法が提案されている。
特開平9−318729号公報
しかしながら、図6に示す手法では、各画素毎に、極座標データが割り当てられたか否かを示すフラグを格納するフレームメモリを設ける必要があった。かかるフレームメモリのサイズは、画素数に応じて大きくなるため、例えばXGAやSXGAなど、特に、解像度の高い表示画面を得る場合には、回路規模が大きくなったり、消費電力が増大したりするという問題があった。
本発明にかかる船舶搭載用レーダ映像生成装置は、極座標が対応付けられた極座標データを含む極座標ビデオデータから、直交座標が対応付けられた表示画素データを含むレーダ映像データを生成する船舶搭載用レーダ映像生成装置であって、アンテナ回転角度情報に基づいて角度座標成分値を生成する角度信号制御回路と、前記角度信号制御回路によって生成された角度座標成分値、および当該角度座標成分値と共に極座標成分値の組をなすラジアル座標成分値を、直交座標における各成分値に変換する座標変換部と、角度座標成分値が等しい極座標データの組に対し前記座標変換部に基づく座標変換処理を施すことで生成された直交座標データの組を、ラジアル方向1スウィープ分の1スウィープデータとして生成する1スウィープデータ処理部と、前記1スウィープデータに含まれる直交座標データについて、2つの直交座標成分値のうちの一方の成分値を所定のオフセット値だけ増加または減少させた、追加スウィープデータ取得する追加スウィープデータ処理部と、前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに基づいて、前記レーダ映像データを生成するレーダ映像データ生成処理部と、を備え、前記追加スウィープデータ処理部は、前記1スウィープデータ処理部が前記1スウィープデータを生成する処理を実行している間、当該1スウィープデータを生成する元とした極座標データの組を記憶するバッファメモリと、前記追加スウィープデータを、前記1スウィープデータに含まれる各直交座標データに対し、2つの直交座標成分値のうちのいずれの成分値を前記オフセット値に基づいて変化させたものとするか、およびその変化を増加とするか減少とするかを、前記1スウィープデータを生成する元とした極座標データの角度座標成分値に応じて決定するオフセット条件決定部と、前記オフセット条件決定部による決定に応じて直交座標上での値をオフセットさせた直交座標成分値に、与えられた角度座標成分値およびラジアル座標成分値を変換するオフセット座標変換部と、を備え、前記1スウィープデータが生成された後、前記バッファメモリに記憶された極座標データの組に対して前記オフセット座標変換部に基づく座標変換処理を施し、前記追加スウィープデータを生成することを特徴とする。
また、上記本発明にかかるレーダ映像生成装置では、前記角度信号制御回路は、所定の角度間隔で角度座標成分値を変化させ、前記レーダ映像データ生成処理部は、角度座標成分値が変化するステップ毎に、前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに対応する、前記レーダ映像データの表示画素データを生成し、後のステップで求められた表示画素データが示す画素のうち、先のステップで求められた表示画素データが示す画素と重なる画素があるときは、重なる画素については、後のステップで求められた表示画素データと、先のステップで求められた表示画素データと、の平均値に基づくデータを当該重なる画素に対する新たな表示画素データとすることが好適である。また、本発明にかかるレーダ映像生成装置においては、前記角度信号制御回路は、所定の角度間隔で角度座標成分値を変化させ、前記レーダ映像データ生成処理部は、角度座標成分値が変化するステップ毎に、前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに対応する、前記レーダ映像データの表示画素データを生成し、後のステップで求められた表示画素データが示す画素のうち、先のステップで求められた表示画素データが示す画素と重なる画素があるときは、重なる画素については、後のステップで求められた表示画素データと、先のステップで求められた表示画素データと、の重み付け平均値に基づくデータを当該重なる画素に対する新たな表示画素データとすることが好適である。また、本発明にかかるレーダ映像生成装置においては、前記角度信号制御回路は、所定の角度間隔で角度座標成分値を変化させ、前記レーダ映像データ生成処理部は、角度座標成分値が変化するステップ毎に、前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに対応する、前記レーダ映像データの表示画素データを生成し、後のステップで求められた表示画素データが示す画素のうち、先のステップで求められた表示画素データが示す画素と重なる画素があるときは、重なる画素については、後のステップで求められた表示画素データを当該重なる画素に対する新たな表示画素データとすることが好適である。また、本発明にかかるレーダ映像生成装置においては、前記角度信号制御回路は、所定の角度間隔で角度座標成分値を変化させ、前記レーダ映像データ生成処理部は、角度座標成分値が変化するステップ毎に、前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに対応する、前記レーダ映像データの表示画素データを生成し、後のステップで求められた表示画素データが示す画素のうち、先のステップで求められた表示画素データが示す画素と重なる画素があるときは、重なる画素については、先のステップで求められた表示画素データを当該重なる画素に対する新たな表示画素データとすることが好適である。また、本発明にかかるレーダ映像生成装置においては、前記1スウィープデータ処理部および前記追加スウィープデータ処理部は、前記レーダ映像データが示す1つの画素に複数の極座標データが対応することとなる場合には、前記レーダ映像データが示す1つの画素に対応する直交座標データを、当該複数の極座標データに基づいて求めることが好適である。
まずは、本発明の実施形態にかかるレーダ映像生成装置10(図2)による処理の概要について説明する。図1は、それを説明する図であって、(a)は、ラスタスキャンの表示画面の元となる仮想画面12の画素14(図中、破線で囲まれる最小の矩形領域)のうち、ある方位でのラジアル方向の1スウィープ16aにおける掃引画素14sおよび隣接画素14nを示す図、また(b)は、(a)に次のラジアル方向のスウィープ16bにおける掃引画素14sを加えた図である。図1中、実線16a,16bは、仮想画面上でのラジアル方向の1スウィープを、また実線16a上の点18は、極座標のビデオデータが取得されている点を示す。なお、仮想画面12とは、描画用メモリ26のメモリセルを表示画面の配列にしたがって配置した仮想的な画面であり、画素14は、描画用メモリ26におけるビデオデータの最小格納単位に対応する。仮想画面12とディスプレイにおける表示画面とは必ずしも一致しない。表示スケールが1の場合には、仮想画面12の一部の領域が表示画面となる。
さて、本実施形態にかかるレーダ映像生成装置10は、まず、図1の(a)に示すように、極座標のビデオデータから、その極座標が含まれる掃引画素14s(右上がりハッチング)のビデオデータを生成する。ここで、ラジアル方向の1スウィープ16aに対する掃引画素14sは、実線16aが通過する画素14ということになる。なお、この例のように、各掃引画素14s中に、極座標のビデオデータが取得されている点18が複数含まれる場合には、それら複数の点18の極座標のビデオデータに基づいて(例えばそれらビデオデータの平均値等として)、各掃引画素14sのビデオデータが取得される。取得された各画素14のビデオデータは、描画用メモリ26(図2)に格納される。
次に、レーダ映像生成装置10は、取得した掃引画素14sの列のビデオデータを、その掃引画素14sの列に対して上、下、左または右に隣接する未掃引側(次に掃引される側)の隣接画素14nの列のビデオデータとする。この例では、掃引画素14sの列に対して右側に隣接する画素が隣接画素14n(縦ハッチング)となっている。なお、この例において掃引画素14sの列の右隣の列が隣接画素14nの列となっているのは、空き画素が各スウィープについてその周方向に発生するからであり、この場合、周回(スキャン)が時計回り(矢印)となっており、掃引画素14sに対する未掃引側が右側に位置するからである。以上の処理が、ラジアル方向の1スウィープ16aに対して実行される。ここで、本実施形態では、隣接画素14nのビデオデータを取得する処理が、1スウィープ16a分の全掃引画素14sに対して行われるものであることに留意されたい。また、隣接画素14nのビデオデータは、一旦描画用メモリ26に格納された掃引画素14sのビデオデータを複製することによって得るのではなく、座標変換回路22(図2)による座標変換を経て取得するのが好適であることにも留意されたい。
そして、レーダ映像生成装置10は、図1(b)に示すように、次の1スウィープ16bについて、上述したのと同様の手法で掃引画素14s(左上がりハッチング)のビデオデータを取得する。ここで、スウィープ16bで取得された掃引画素14sのうち、直前のスウィープ16aで取得された掃引画素14sや隣接画素14nと重複するもの(網目)がある。これらの画素14については、前回のスウィープ16aのときに既にビデオデータが取得されているが、この場合は、例えば前回取得されているビデオデータ(前回の隣接画素14nのビデオデータ)と今回新たに取得されたビデオデータ(今回の掃引画素14sのビデオデータ)との平均値として当該画素のビデオデータを取得することができる。ただし、それはあくまで一例であって、今回取得されたビデオデータに更新してもよいし、逆に前回のスウィープ16aで取得されたビデオデータを採用するようにしてもよいし、あるいはそれらの重み付け平均等によって取得してもよい。
図1(b)から、ここで述べた手法によれば、図4で示したような従来生じていた空き画素14eが無くなっていることがわかる。ただし、掃引画素14sの列から隣接画素14nを1列のみ生成する場合は、隣接する掃引画素14sの間隔が最大1画素となるようにスウィープの角度ステップあるいは表示領域を決定しなければならないことに留意すべきである。隣接画素14nを1列生成するのみでは依然として空き画素が残るという場合には、隣接画素14nの列の数を増やせばよい。
そして、本実施形態にかかる手法によれば、全画素について割り当て済みであるか否かを示すフラグを格納するフレームメモリが不要になるというメリットがある。
以下、上述した手法によって極座標のビデオデータから、ラスタスキャンの表示画面12中の各画素14のビデオデータを取得するレーダ映像生成装置10について、その構成および動作の一例について説明する。図2は、レーダ映像生成装置10の一構成例を示す図である。このレーダ映像生成装置10は、角度信号制御回路20、座標変換回路22、データモディファイ回路24、バッファメモリ25、描画用メモリ26、メモリコントローラ28、セクタ判定回路30、シフト量指示回路32、スウィープ終了判定回路34、および表示アドレス生成回路36を備えている。
角度信号制御回路20には、アンテナの回転角度を示す回転角度情報と、方位センサによって取得された基準角度の方位(真方位;グローバル座標系における方位)を示す基準角度情報が入力される。ここで、基準角度とは、アンテナの回転角度の基準となる角度であって、例えば、レーダ装置本体、あるいはレーダ装置の設置される船舶等の角度等として設定することができる。そして、角度信号制御回路20は、それら入力された情報から、選択されている表示モードに応じて、各点での極座標ビデオデータに対応させるべき表示角度情報を生成する。例えば、表示モードとして真方位モードが選択されているときは、角度信号制御回路20は、表示画面の中央上部が所定の方位(例えば北)となるように回転角度情報を補正して(例えば真方位とアンテナの回転基準角度との偏差分を補正して)、表示角度情報を生成する。一方、表示モードとして船首モードが選択されているときには、船首方向とアンテナの回転基準角度の方向との偏差分を補正して、表示角度情報を生成する。なお、ここで述べたのはあくまで一例に過ぎず、他の種々の表示モードについても、公知の手法により、選択された表示モードに応じた方位での描画が実現されるように表示角度情報が生成される。
座標変換回路22には、各点での極座標ビデオデータに対応する表示角度情報(以下、これをθとする)と距離情報(以下、これをRとする)とが入力される。そして、座標変換回路22は、ビデオデータの極座標(すなわち、原点をOとするR,θ)を仮想画面12の直交座標(X,Y)に変換する処理を実行する。具体的には、例えば、X=XC+Rsinθ、Y=YC+Rcosθ(ここに、XC:変換開始X座標、YC:変換開始Y座標)として、極座標(R,θ)に対応する直交座標(X,Y)を取得する。このとき、直交座標(X,Y)は、仮想画面12の各画素14の座標に対応すべきである。そこで、上記式によって取得された直交座標を適宜各画素14の座標に適合させる処理(例えば丸め処理等)を行うか、あるいは、上記座標変換によって各画素の座標が取得されるよう、予め所定の処理(例えば丸め処理等)を施した距離情報Rを座標変換回路22に入力するようにする。そして、座標変換回路22は、取得された直交座標(X,Y)に対応するメモリアクセスアドレス(描画用メモリ26のメモリアクセスアドレス)を取得する。各画素14のビデオデータの書き込みは、このメモリアクセスアドレスに対して行われる。
ここで、掃引画素14s内に極座標ビデオデータの取得点18が複数含まれる場合には、上述したように、それら複数の点18の極座標のビデオデータに基づいて(例えばそれらビデオデータの平均値等として)、掃引画素14sのビデオデータが取得される。この処理は、図2の例では、ある掃引画素14sに対して先に取得されて描画用メモリ26に格納されたビデオデータと、それと同じ掃引画素14sに対して取得されたビデオデータとを用いて、データモディファイ回路24において実行される。以上のようにして、1スウィープ分にあたる掃引画素14sの列について、ビデオデータが取得される。すなわち、この例では、座標変換回路22およびデータモディファイ回路24が、本発明の掃引画素ビデオデータ取得部に相当する。
その後、図2の例では、座標変換回路22において、掃引画素14sの直交座標を取得したときに用いた極座標のデータに対して第2回目の座標変換が実行され、隣接画素14nの直交座標が取得される。かかる処理を行うため、この例では、座標変換回路22の前段に、極座標のデータおよびそれに対応する極座標ビデオデータを格納するバッファメモリ25が設けられている。このバッファメモリ25には、少なくとも1スウィープ分の極座標データが格納される。そして、1スウィープ分の掃引画素14sに対応する座標変換処理が終了した後に、スウィープ終了判定回路34からの制御信号に基づいて座標変換回路22への入力経路が切り替えられ、当該バッファメモリ25から、そこに蓄えられた当該スウィープ分のデータが、順次、座標変換回路22に入力される。そして、座標変換回路22は、バッファメモリ25から入力されたデータに対しては、x方向またはy方向に+1または−1だけオフセットした直交座標を取得する。具体的には、例えば図1(b)のスウィープ16aについては、Xn=XC+Rsinθ+1、Yn=YC+Rcosθとして、極座標(R,θ)に対応する直交座標(Xn,Yn)が取得され、さらに当該直交座標(Xn,Yn)に対応するメモリアクセスアドレスが取得される。そして、こうして取得された隣接画素14nに対応するビデオデータに対し、掃引画素14sの場合と全く同様にして、データモディファイ回路24による処理が実行され、1スウィープ分の掃引画素14sの列に隣接する隣接画素14nの列のビデオデータが取得される。すなわち、この例では、座標変換回路22およびデータモディファイ回路24が、本発明の隣接画素列ビデオデータ取得部に相当する。
掃引画素14sに対して上下左右のどの方向に隣接画素14nを設定するかは、スウィープの位置に応じて決定するのが好適である。これは、空き画素が、掃引線(または掃引画素14sの列)に対して、周方向に隣接して発生するからである。図3は、スウィープの方位範囲(角度範囲;以下セクタと称する)毎に設定した隣接画素14nの位置の一例を示す図である。図3の例では、y軸のマイナス方向をスウィープ角度0°の方位とし、周回方向(スキャン方向)が時計回りであるとしたとき、掃引画素14sに対する隣接画素14nの位置を、スウィープ角度が0°〜45°および315°〜360°においては右、45°〜135°においては下、135°〜225°においては左、225°〜315°においては上とする。このように設定することで、より確実に空き画素を無くすことができる。なお境界となるスウィープ角度をどちらのセクタに含めるかは適宜設定すればよい。
そして、図3の制御を実現するため、図2の例では、セクタ判定回路30、シフト量指示回路32、およびスウィープ終了判定回路34が設けられている。セクタ判定回路30は、例えば、表示角度情報から、表示画面における掃引線(掃引画素14sの列)の角度を取得し、掃引線がどのセクタ内にあるかを判別して、それをシフト量指示回路32に入力する。シフト量指示回路32は、スウィープ終了判定回路34によって1スウィープ分の掃引画素14sに対する処理が終了したと判定されたときに、座標変換回路22に、掃引画素14sに対する隣接画素14nのシフト量(例えばx方向に±1またはy方向に±1)を指示する。座標変換回路22は、掃引画素14sの直交座標を指示された方向(すなわち上下左右のいずれか)にオフセットした座標として、隣接画素14nの直交座標を取得する。なお、座標変換回路22には、船速(または自船位置)を示す情報も入力される。これにより、グローバル座標系における原点位置が補正される。また、シフト量は、上記例では±1としたが、これに限定されるものではなく、種々の値をとりうる。例えば、シフト量の絶対値を0より大きく1より小さい値としてもよいし、シフト量を±2や±3としてもよい。
メモリコントローラ28は、座標変換回路22からデータモディファイ回路24へのビデオデータの転送、描画用メモリ26からのビデオデータの読み出し、描画用メモリ26へのビデオデータの書き込み、あるいはビデオデータのラスタスキャンディスプレイ(図示せず)への転送を制御する。なお、ディスプレイへの表示位置は、表示アドレス生成回路36からの指示に応じて適宜変更することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、上記実施形態で示したものはあくまで一例に過ぎず、同様に機能するように種々の変形が可能であることは言うまでもない。
本発明の実施形態にかかるレーダ映像生成装置による掃引画素および隣接画素のビデオデータの生成の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態にかかるレーダ映像生成装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態にかかるレーダ映像生成装置における、スウィープの方位範囲(セクタ)毎の、掃引画素に対する隣接画素の方向の設定例を示す図である。 従来のレーダ映像生成装置において生じる空き画素を示す図である。 従来のレーダ映像生成装置による空き画素を無くす対策の一例を説明するための図である。 従来のレーダ映像生成装置による空き画素を無くす対策の別の一例を説明するための図である。
符号の説明
10 レーダ映像生成装置、12 表示画面、14 画素、14s 掃引画素、14n 隣接画素、16a,16b スウィープ、18 極座標ビデオデータの取得点、20 角度信号制御回路、22 座標変換回路、24 データモディファイ回路、26 描画用メモリ、28 メモリコントローラ、30 セクタ判定回路、32 シフト量指示回路、34 スウィープ終了判定回路、36 表示アドレス生成回路。

Claims (6)

  1. 極座標が対応付けられた極座標データを含む極座標ビデオデータから、直交座標が対応付けられた表示画素データを含むレーダ映像データを生成する船舶搭載用レーダ映像生成装置であって、
    アンテナ回転角度情報に基づいて角度座標成分値を生成する角度信号制御回路と、
    前記角度信号制御回路によって生成された角度座標成分値、および当該角度座標成分値と共に極座標成分値の組をなすラジアル座標成分値を、直交座標における各成分値に変換する座標変換部と、
    度座標成分値が等しい極座標データの組に対し前記座標変換部に基づく座標変換処理を施すことで生成された直交座標データの組を、ラジアル方向1スウィープ分の1スウィープデータとして生成する1スウィープデータ処理部と、
    前記1スウィープデータに含まれる直交座標データについて、2つの直交座標成分値のうちの一方の成分値を所定のオフセット値だけ増加または減少させた、追加スウィープデータ取得する追加スウィープデータ処理部と、
    前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに基づいて、前記レーダ映像データを生成するレーダ映像データ生成処理部と、
    を備え、
    前記追加スウィープデータ処理部は、
    前記1スウィープデータ処理部が前記1スウィープデータを生成する処理を実行している間、当該1スウィープデータを生成する元とした極座標データの組を記憶するバッファメモリと、
    前記追加スウィープデータを、前記1スウィープデータに含まれる各直交座標データに対し、2つの直交座標成分値のうちのいずれの成分値を前記オフセット値に基づいて変化させたものとするか、およびその変化を増加とするか減少とするかを、前記1スウィープデータを生成する元とした極座標データの角度座標成分値に応じて決定するオフセット条件決定部と、
    前記オフセット条件決定部による決定に応じて直交座標上での値をオフセットさせた直交座標成分値に、与えられた角度座標成分値およびラジアル座標成分値を変換するオフセット座標変換部と、
    を備え、
    前記1スウィープデータが生成された後、前記バッファメモリに記憶された極座標データの組に対して前記オフセット座標変換部に基づく座標変換処理を施し、前記追加スウィープデータを生成することを特徴とする船舶搭載用レーダ映像生成装置。
  2. 請求項1に記載の船舶搭載用レーダ映像生成装置において、
    前記角度信号制御回路は、
    所定の角度間隔で角度座標成分値を変化させ、
    前記レーダ映像データ生成処理部は、
    角度座標成分値が変化するステップ毎に、前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに対応する、前記レーダ映像データの表示画素データを生成し、後のステップで求められた表示画素データが示す画素のうち、先のステップで求められた表示画素データが示す画素と重なる画素があるときは、重なる画素については、後のステップで求められた表示画素データと、先のステップで求められた表示画素データと、の平均値に基づくデータを当該重なる画素に対する新たな表示画素データとすることを特徴とする船舶搭載用レーダ映像生成装置。
  3. 請求項1に記載の船舶搭載用レーダ映像生成装置において、
    前記角度信号制御回路は、
    所定の角度間隔で角度座標成分値を変化させ、
    前記レーダ映像データ生成処理部は、
    角度座標成分値が変化するステップ毎に、前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに対応する、前記レーダ映像データの表示画素データを生成し、後のステップで求められた表示画素データが示す画素のうち、先のステップで求められた表示画素データが示す画素と重なる画素があるときは、重なる画素については、後のステップで求められた表示画素データと、先のステップで求められた表示画素データと、の重み付け平均値に基づくデータを当該重なる画素に対する新たな表示画素データとすることを特徴とする船舶搭載用レーダ映像生成装置。
  4. 請求項1に記載の船舶搭載用レーダ映像生成装置において、
    前記角度信号制御回路は、
    所定の角度間隔で角度座標成分値を変化させ、
    前記レーダ映像データ生成処理部は、
    角度座標成分値が変化するステップ毎に、前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに対応する、前記レーダ映像データの表示画素データを生成し、後のステップで求められた表示画素データが示す画素のうち、先のステップで求められた表示画素データが示す画素と重なる画素があるときは、重なる画素については、後のステップで求められた表示画素データを当該重なる画素に対する新たな表示画素データとすることを特徴とする船舶搭載用レーダ映像生成装置。
  5. 請求項1に記載の船舶搭載用レーダ映像生成装置において、
    前記角度信号制御回路は、
    所定の角度間隔で角度座標成分値を変化させ、
    前記レーダ映像データ生成処理部は、
    角度座標成分値が変化するステップ毎に、前記1スウィープデータおよび前記追加スウィープデータに対応する、前記レーダ映像データの表示画素データを生成し、後のステップで求められた表示画素データが示す画素のうち、先のステップで求められた表示画素データが示す画素と重なる画素があるときは、重なる画素については、先のステップで求められた表示画素データを当該重なる画素に対する新たな表示画素データとすることを特徴とする船舶搭載用レーダ映像生成装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の船舶搭載用レーダ映像生成装置において、
    前記1スウィープデータ処理部および前記追加スウィープデータ処理部は、
    前記レーダ映像データが示す1つの画素に複数の極座標データが対応することとなる場合には、前記レーダ映像データが示す1つの画素に対応する直交座標データを、当該複数の極座標データに基づいて求めることを特徴とする船舶搭載用レーダ映像生成装置。
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