JP3609150B2 - 海図表示方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、レーダ装置の表示画面上にレーダ映像と共に海図を表示させる海図表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周囲に存在する物標を捕捉映像表示するレーダ装置は、海上等を運行する船舶においても広く用いられており、当該船舶の安全な運行等に広く寄与している。例えば、レーダ装置を使用することによって、自船の周囲に存在する他船、陸地等の物標を視界の有無によらず検出することができる。
【0003】
レーダ装置における表示モードとしては、PPI(Plan Position Indicator )といわれるモードが広く用いられている。PPIモードにおいては、周囲に存在する物標の映像が、ちょうど海図を見る場合と同じように二次元的に表示される。このようなモード下においては、レーダ映像と共に、電子海図情報によって与えられる海図を画面上に表示させることができる。すなわち、レーダ装置の画面上において、海図とレーダ映像とを重畳表示させることにより、より使用性の高いレーダ装置を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここに、レーダ映像と海図とを画面上に重畳表示させる際には、電子海図とレーダ映像との位置合わせが必要になる。そのために、従来は、各種の航法装置から得られるデータ、例えば自船位置情報、自船速度、自船針路等を用いて、表示画面上における海図表示位置が決定されていた。しかしながら、このようにして重畳表示を実行した場合、航法装置からの自船位置情報等に含まれる誤差が直ちに画面上における海図表示位置に反映してしまい、航法装置出力の誤差が大きいときにはレーダ映像の表示位置と海図の表示位置との間に無視できない差が生じてしまう。これは、レーダ装置の使用性を維持乃至向上させる上で妨げとなる。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決することを課題としてなされたものであり、表示に先立ち電子海図情報に所定の処理を施すことにより、レーダ装置から得られるレーダ映像の表示位置と電子海図情報に基づき生成される海図の表示位置との差を防止乃至低減し、ひいては船舶等に搭載されるレーダ装置の使用性を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明は、航法装置から与えられる自位置情報に基づき画面上での海図表示位置を設定した上で、レーダ装置にて得られるPPIモードのレーダ映像と電子海図情報に基づき生成される海図を画面上で重畳表示させる海図表示方法において、上記レーダ映像にて捕捉される基準点の位置座標を予め電子海図情報に付加しておき、上記自位置情報に基づく海図表示位置設定の後に、上記海図上で距離及び方位双方について広がりを有するゲートを上記基準点の位置情報に基づき電子海図情報上で設定し、ゲートの位置及び/又はサイズを逐次変更しつつ、レーダ映像に含まれている基準点の映像が上記ゲート内に存在しているか否かを繰り返し判定し、少なくとも上記基準点の映像が上記ゲート内に存在していると判定されるに至った時点で、その時点におけるゲートの位置及びサイズ並びに上記基準点の位置座標に基づき、上記自位置情報の誤差を検出し、海図表示位置がレーダ映像の表示位置に実質的に一致するよう、この誤差を用いて海図表示位置を補正することを特徴とする。
【0007】
そして、本発明は、レーダ映像に含まれている基準点の映像がゲート内に存在していないと判定された場合に、ゲートのサイズをそれまでのゲートよりも大きなサイズに変更し又はゲートの位置をそれまでのゲートに隣接する位置に変更することができる。
【0008】
本発明は、レーダ映像に含まれている基準点の映像がゲート内に存在していると判定された場合に、ゲートの位置及びサイズをそれまでのゲートの内部に包摂される位置及びそれまでのゲートより小さなサイズに変更し又はゲートの位置をそれまでのゲートと重複する位置に変更するものであってもよい。
【0009】
本発明は、レーダ映像に含まれている基準点の映像がゲート内に存在していると判定された場合に、それまでのゲートを分割して得られる複数個の領域のうち1個を新たなゲートとして選択し、上記新たなゲートに関してレーダ映像に含まれている基準点の映像がゲート内に存在していないと判定された場合に、上記複数個の領域のうち他の1個を新たなゲートとして選択し、上記新たなゲートに関してレーダ映像に含まれている基準点の映像がゲート内に存在していると判定された場合に、当該新たなゲートを更に分割して得られる複数個の領域のうち1個を新たなゲートとして選択し、これらの処理の繰返しによりゲートが分割不可能なサイズに至った時点で、上記誤差検出に移行することも可能である。
【0010】
【作用】
本発明においては、予め、基準点の位置座標が電子海図情報に付加される。この基準点は、レーダ装置によっても捕捉されるよう、即ちレーダ映像中にこの基準点の映像が含まれるよう、設定しておく。電子海図情報に基づき生成される海図をレーダ装置で得られるPPIモードのレーダ映像に重畳して表示させる際には、まず、航法装置から与えられる自位置情報に基づき画面上での海図表示位置が設定される。その上で、当該海図上で距離及び方位双方についてある程度の広がりを有するゲートが、電子海図情報に付加されている基準点の位置情報に基づき当該電子海図情報上で設定される。
【0011】
ここに、航法装置から与えられる自位置情報に誤差が含まれている場合には、レーダ映像上に現れている基準点の映像の位置と、電子海図情報に付加されている基準点の位置座標とは一致しない。しかし上述のように設定されたゲートの内部に基準点の映像が含まれている場合には、当該ゲートの位置及びサイズ並びに電子海図情報に付加されている基準点の位置座標に基づき、この自位置座標の誤差を検出することができる。本発明においては、少なくとも基準点の映像がゲート内に存在していると判定されるに至るまでゲートの位置及び/又はサイズが逐次変更される。そして、少なくとも基準点の映像がゲート内に存在していると判定されるに至った時点で、その時点におけるゲートの位置及びサイズ並びに基準点の位置座標に基づき自位置座標の誤差が検出され、更に、この誤差に基づき、海図表示位置がレーダ映像の表示位置に実質的に一致するよう海図表示位置が補正される。従って、本発明においては、航法装置から与えられる自位置情報にある程度の誤差が含まれている場合であっても、この誤差を補正することが可能になるため、従来に比べ使用性が改善されたレーダ装置が得られる。
【0012】
また、本発明においては、基準点の映像がゲート内に存在していないと判定された場合に、ゲートのサイズがそれまでのゲートよりも大きなサイズに変更され、又はゲートの位置がそれまでのゲートに隣接する位置に変更される。ゲートをこのようにして変更することにより、それまでのゲートでは捕らえることができなかった位置にある基準点の映像であっても新たなゲートにて比較的確実に捕らえることが可能になるため、自位置情報に基づく海図表示位置設定から自位置情報の誤差の検出に至る処理時間が比較的短くて済む。
【0013】
本発明においては、また、基準点の映像がゲート内に存在していると判定された場合に、ゲートの位置及びサイズがそれまでのゲートの内部に包摂される位置及びそれまでのゲートより小さなサイズに変更され、又はゲートの位置がそれまでのゲートと重複する位置に変更される。このような変更により、本発明においては、基準点の映像の位置が次第に狭い領域内に特定されていくから、やはり、自位置情報に基づく海図表示位置設定から自位置情報の誤差の検出に至る処理時間が比較的短くて済む。
【0014】
本発明においては、あるいは、基準点の映像がゲート内に存在していると判定された場合に、それまでのゲートが分割され、得られた複数個の領域のうち1個が新たなゲートとして選択される。この新たなゲートの内部に基準点の映像が存在していない場合には、分割により得られた複数個の領域のうち他の1個が新たなゲートとして選択される。このような処理を繰り返していけば、いずれ、上述の複数個の領域のうちいずれかに関し、基準点の映像がその内部に存在しているとの判定結果が得られる。そのような判定結果に至った場合には、その時点でのゲートが更に複数個の領域に分割され、当該複数個の領域に関し更に同様の処理が繰り返される。そして、このような処理を繰り返していくと、いずれ、ゲートは分割不可能なサイズに至る。この時点で、本発明においては、当該分割不可能なサイズに至りかつその内部に基準点の映像を捕らえているゲートの位置及びサイズを利用して、上述の誤差検出が実行される。このような手順により、更に迅速な処理が実現される。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例について図面に基づき説明する。
【0016】
図1には、本発明の一実施例に係るレーダ装置の構成が示されている。この図に示されるレーダ装置は船舶等の海上移動体に搭載されるレーダ装置であり、その空中線10は当該移動体上の見晴らしのよい箇所に設けられている。この空中線10は、そのビーム方向が水平面内にて所定速度で回転するよう、機械的に又は電子的に駆動されている。更に、この空中線10は、上述のようにして駆動されながら、図示しない送信機から供給される信号を周囲に無線送信する。このようにして無線送信した信号が周囲に存在する物標、例えば他船、陸地等の物標から反射されると、この反射に係るエコーは空中線10によって受信され、レーダ処理部12に供給される。レーダ処理部12は、空中線10によって受信されたエコー、すなわちレーダ映像を示す信号を、後段のレーダ映像用メモリ14への書込みの際のアドレス制御により極座標形式から直交座標形式に変換する。このような座標変換を行うのは、更に後段に設けられている表示器16が、CRT、LCD等、ラスタスキャン方式の表示器であるからである。このような処理を経て、表示器16の画面上には、空中線10により受信された信号に基づくレーダ映像が表示される。
【0017】
この図に示されるレーダ装置は、更に、電子海図位置補正部18及び電子海図用メモリ20を備えている。電子海図位置補正部18は、図示しない航法装置から自位置等に関する情報を入力する一方で、海図を電子化したデータである電子海図情報をも外部から入力する。電子海図位置補正部18は、更に、レーダ処理部12によって生成された信号、すなわちレーダ映像を示す信号を入力し、これら入力した各種の情報に基づき、電子海図情報に位置に関する補正を施す。電子海図用メモリ20は、電子海図位置補正部18による補正が施された電子海図情報を記憶する。表示器16の画面上には、前述のレーダ映像用メモリ14上に格納されているデータのほか、電子海図用メモリ20上に格納されている電子海図情報とに基づき、レーダ映像と海図とが重畳表示される。
【0018】
図2には、この実施例における電子海図位置補正部18の内部構成が示されている。この図に示されるように、電子海図位置補正部18は、方位ゲート発生部22、距離ゲート発生部24、AND回路26及び判定部28から構成されている。
【0019】
まず、方位ゲート発生部22及び距離ゲート発生部24は、電子海図情報に予め付加されている基準点の位置座標に基づき、基準点捕捉用ゲートを発生させる。すなわち、方位ゲート発生部22は、基準点の位置座標に基づき基準点捕捉用ゲートの方位方向の広がりを決定し、距離ゲート発生部24は、距離方向の広がりを決定する。AND回路26は、これら方位ゲート発生部22及び距離ゲート発生部24の出力とレーダ映像の論理積を求め、その結果を判定部28に供給する。AND回路26により得られる論理積は、レーダ映像上で、方位ゲート発生部22及び距離ゲート発生部24にて発生させた基準点捕捉用ゲートの内部にある映像を示す情報である。判定部28は、この情報に基づき、方位ゲート発生部22及び距離ゲート発生部24に指令を与え、適宜ゲートの位置やサイズを変更させる。すなわち、基準点捕捉用ゲートの内部に基準点のレーダ映像が含まれているか否かに応じ、基準点捕捉用ゲートの位置及びサイズが変更される。このような処理を経て、航法装置から供給される自位置情報の誤差が検出されると、電子海図位置補正部18は、この誤差に応じた位置補正を施した上で、電子海図情報を電子海図用メモリ20上に記憶させる。これによって表示器16の画面上においては、航法装置からの自位置情報に誤差が含まれているにもかかわらず、実質的に一致した位置でレーダ映像及び海図が重畳表示されることになる。
【0020】
次に、この実施例における電子海図位置補正部18の動作の内容に関し、より詳細にかつより直観的に理解できるよう、表示器16の画面表示に従った形式で説明する。なお、実際には電子海図情報上の処理である点に留意されたい。
【0021】
図3には、本実施例における補正を施さないまま表示器16の画面上にレーダ映像と海図とを重畳表示させた例が示されている。図中、左上に示されている“EBL1T”は画面上のEBL表示部、上部中央に示されている“N−UP”及び“T120°L”は、それぞれ方位モード表示部及び方位表示部、右上に示されている“VRM2NM”はVRM表示部である。また、図中左下に示されている“RNG”及びその下の方形枠はレンジ表示部である。更に、同心円上に描かれている円はレンジリングであり、最大周に付されている目盛は方位目盛であり、その中央から右下に掛けて記されている直線は船首線、クロスハッチングで描かれているのは海図中の陸地、斜線ハッチングで描かれているのはレーダ映像中の陸地映像である。そして、“×”で示されているのは電子海図情報に付加されている基準点の位置座標、“○”で示されているのがレーダによって捕捉された基準点の映像である。この図に示されるように、本発明の特徴に係る位置補正を施さない場合には、航法装置から供給される自位置情報の誤差に起因して、電子海図情報上の陸地とレーダ映像上の陸地映像とが異なった位置に表示される。航法装置から供給される自位置情報の誤差は、特に近距離レンジ(すなわち小さな縮尺)にてレーダ映像を表示させる場合に大きく現れてしまうという問題を有しており、特にこのような場合には、上述の位置のずれによる画面の見にくさが顕在化してしまう。そこで、本実施例においては、次のような処理にてこの誤差が補正されている。
【0022】
まず、本実施例においては、図4中扇弧形のハッチング部分で示されるように、基準点捕捉用ゲートが電子海図位置補正部18、特にその方位ゲート発生部22及び距離ゲート発生部24にて設定される。その際には、例えば、電子海図情報に付加されている基準点の位置座標が含まれるよう、この基準点捕捉用ゲートを設定する。もし、このようにして設定した基準点捕捉用ゲートの内部にレーダ映像上の基準点映像が含まれていなかった場合には、AND回路26からその旨を示す情報が得られるため、判定部28は、方位ゲート発生部22及び距離ゲート発生部24に指令を与え、基準点捕捉ゲートをより大きなサイズに変更する。このようなサイズの拡張を施していくと、ある時点で、レーダ映像中の基準点映像が基準点捕捉用ゲートの内部に包摂されるに至る。すなわち、図4に示されるように、“○”が扇型の基準点捕捉用ゲートの内部に包摂されるに至る。判定部28は、このことを、AND回路26の出力に基づき検出し、その結果に応じて基準点捕捉用ゲートの位置及びサイズを変更する。例えば、図4中に示されている基準点捕捉用ゲートを4個の扇弧形領域に分割し、そのうち1個、例えば図5に示されているより小さな扇弧形の領域を、新たなゲートに設定する。このようなゲート位置及びサイズの変更は、方位ゲート発生部22や距離ゲート発生部24に対し指令を与えることにより実行することができる。例えば図4から図5への変更に際しては、方位ゲート発生部22及び距離ゲート発生部24に対しゲートの広がりを方位及び距離方向それぞれに関し1/2に移行する旨指令する、といった処理により実現することができる。
【0023】
このようにして縮小更新されたゲートの内部に基準点映像が含まれていないことがAND回路26の出力から判明した場合、判定部28は、図4に示される大きな扇弧形のゲートを分割して得られる4個の小さな扇弧形の領域のうちこれまでにゲートに設定していない扇弧形の領域を、新たな基準点捕捉用ゲートとして使用する。図4に示される大きな基準点捕捉用ゲートにおいては、基準点映像が捕捉されていたのであるから、このようなゲート位置変更を繰り返し実行していくことによりいずれ基準点映像がゲートによって捕捉される状態となる(図6)。判定部28は、AND回路26の出力に基づきこのような状態を検出した場合には、同様のゲート分割及び選択的位置変更をさらに実行する。例えば、図6に示されるゲートを4分割したうちの1個の扇弧形領域を新たな基準点捕捉用ゲートに設定し(図7)、基準点映像が捕捉されなかった場合にはこれに隣接する他の扇弧形領域を新たな基準点捕捉用ゲートに設定する(図8)。このような処理を繰り返していくと、図9及び図10に示されるように、基準点映像が含まれている領域を順次絞り込むことができる。その結果、図10に示されるように、方位方向にも距離方向にも分割不可能なサイズのゲートにて基準点映像が捕捉されるに至ると、判定部28は、この時点で方位ゲート発生部22及び距離ゲート発生部24を用いたゲート設定を中止し、電子海図情報に付加されている基準点の位置座標と、最新のゲートによって捕捉されている基準点映像の位置とを用いて当該電子海図情報の位置に修正を施す。このようにして修正を施した電子海図情報は前述のように電子海図用メモリ20上に格納されるから、この電子海図用メモリ20上の電子海図情報を用いて表示器16上で海図表示を行うことにより、図11に示されるように、レーダ映像と海図の位置が実質的に一致するような表示が得られる。
【0024】
なお、上述の説明では、基準点捕捉用ゲートが扇弧形に設定されていたが、これは、基準点映像の位置を方位方向及び距離方向双方について絞り込むためである。従って、同様の効果を実現することができるのであれば、基準点捕捉用ゲートの形状は他の形状とすることもできる。しかし、本実施例のようにPPIモードによる表示を実行している場合には前述の図に示されるような形状の基準点捕捉用ゲートを生成するのが最も簡便な手法である。
【0025】
更に、本実施例においては、初期設定された基準点捕捉用ゲートによって基準点映像が捕捉されなかった場合に、基準点捕捉用ゲートがそれまでのゲートよりも大きなサイズのものに変更されこれによって基準点映像が捕捉されるに至っていたが、本発明はこのようなゲート変更方法に限定を要するものではない。例えば、ある時点において基準点捕捉用ゲートが基準点映像を捕捉していなかった場合に、それまでの基準点捕捉用ゲートと隣接し同程度のサイズを有する領域を新たな基準点捕捉用ゲートに設定するようにしても構わない。このようにしても、いずれ、基準点捕捉用ゲートにより基準点映像を捕捉することができる。
【0026】
更に、実施例においては、基準点捕捉用ゲートによって基準点映像が捕捉された場合に、それまでの基準点捕捉用ゲートが複数個の領域に分割され分割後の領域が逐次新たな基準点捕捉用ゲートとして使用されていたが、本発明は、当該分割の際の分割個数を4個に限定すべきものではない。また、本発明は、基準点映像を捕捉した場合に基準点捕捉用ゲートを複数個の領域に分割する例に限定すべきものでもない。例えば、ある時点において基準点捕捉用ゲートが基準点映像を捕捉している場合に、新たな基準点捕捉用ゲートをそれまでの基準点捕捉用ゲートと重複するような位置に設定するようにすれば、従前の基準点捕捉用ゲートと新たな基準点捕捉用ゲートの重複領域内に基準点映像が含まれているか否かを知ることができるから、やはり、基準点映像の位置を徐々に絞り込んでいくことができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、レーダ映像にて捕捉し得る基準点の位置座標を予め電子海図情報に付加しておき、航法装置から与えられる自位置情報に基づき海図表示位置を設定した上で、電子海図情報上でゲートを逐次更新設定し、このゲートの内部に基準点映像が存在しているか否かを判定することとしたため、基準点映像がゲート内に存在していると判定されるに至った時点でのゲートの位置及びサイズ並びに基準点の位置座標を利用して自位置座標の誤差を検出することができ、ひいてはこの誤差を用いて海図表示位置を補正することにより海図表示位置をレーダ映像の表示位置に実質的に一致させることができる。これにより、レーダ映像と海図とを重畳表示させる際に、より見易い画面が得られる。
【0028】
また、本発明によれば、基準点映像がゲート内に存在していないと判定された場合に新たなゲートをそれまでのゲートよりも大きなサイズのゲートとし又は新たなゲートの位置をそれまでのゲートに隣接する位置とするようにしたため、比較的迅速に、基準点映像をゲートにて捕捉することができる。これにより、海図表示位置の補正に至る処理の時間が短くて済む。
【0029】
また、本発明によれば、基準点映像がゲート内に存在していると判定された場合に、新たなゲートをそれまでのゲートの内部にありかつそれまでのゲートよりも小さなサイズのゲートに変更し、又はゲートの位置をそれまでのゲートと重複する位置に変更するようにしたため、更に短い処理時間にて海図表示位置を補正することができる。
【0030】
そして、本発明によれば、基準点映像がゲート内に存在していると判定された場合に、それまでのゲートを分割して得られる複数個の領域を選択的に新たなゲートに設定する処理及びゲート内における基準点映像の有無判定を、ゲートのサイズが分割不可能なサイズに至るまで繰り返し実行するようにしたため、比較的迅速かつ確実に、基準点映像を捕捉することができ、従って海図表示位置の補正に至る処理を迅速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るレーダ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】この実施例における電子海図位置補正部の内部構成を示すブロック図である。
【図3】海図表示位置の補正を施さないままレーダ映像と海図とを重畳表示させた場合の画面表示の一例を示す図である。
【図4】電子海図情報に付加されている基準点の位置座標に基づき基準点捕捉用ゲートを設定した時の画面表示の一例を示す図である。
【図5】図4に示される基準点捕捉用ゲートを4分割した時の表示画面の一例を示す図である。
【図6】基準点捕捉用ゲートの位置を図5に示される従前の基準点捕捉用ゲートに隣接する位置に変更したときの表示画面の一例を示す図である。
【図7】図6に示される基準点捕捉用ゲートを4分割した時の表示画面の一例を示す図である。
【図8】基準点捕捉用ゲートの位置を図7に示される従前の位置と隣接する位置に変更した時の表示画面の一例を示す図である。
【図9】図8に示される基準点捕捉用ゲートを4分割した時の表示画面の一例を示す図である。
【図10】基準点捕捉用ゲートの分割及び変更処理を繰り返し基準点捕捉用ゲートのサイズが分割不可能なサイズに至った時の表示画面の一例を示す図である。
【図11】図10の状態にて検出される自位置情報誤差に基づき海図表示位置を補正した時の表示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
10 空中線、12 レーダ処理部、14 レーダ映像用メモリ、16 表示器、18 電子海図位置補正部、20 電子海図用メモリ、22 方位ゲート発生部、24 距離ゲート発生部、26 AND回路、28 判定部。

Claims (3)

  1. 航法装置から与えられる自位置情報に基づき画面上での海図表示位置を設定した上で、レーダ装置にて得られるPPIモードのレーダ映像と電子海図情報に基づき生成される海図を画面上で重畳表示させる海図表示方法において、
    上記レーダ映像にて捕捉される基準点の位置座標を予め電子海図情報に付加しておき、
    上記自位置情報に基づく海図表示位置設定の後に、上記海図上で距離及び方位双方について広がりを有するゲートを上記基準点の位置情報に基づき電子海図情報上で設定し、
    ゲートのサイズをそれまでのゲートのサイズよりも大きなサイズに逐次変更しつつ、レーダ映像に含まれている基準点の映像が上記ゲート内に存在しているか否かを繰り返し判定し、
    少なくとも上記基準点の映像が上記ゲート内に存在していると判定されるに至った時点で、その時点におけるゲートの位置及びサイズ並びに上記基準点の位置座標に基づき、上記自位置情報の誤差を検出し、
    海図表示位置がレーダ映像の表示位置に実質的に一致するよう、この誤差を用いて海図表示位置を補正することを特徴とする海図表示方法。
  2. 航法装置から与えられる自位置情報に基づき画面上での海図表示位置を設定した上で、レーダ装置にて得られるPPIモードのレーダ映像と電子海図情報に基づき生成される海図を画面上で重畳表示させる海図表示方法において、
    上記レーダ映像にて捕捉される基準点の位置座標を予め電子海図情報に付加しておき、
    上記自位置情報に基づく海図表示位置設定の後に、上記海図上で距離及び方位双方について広がりを有するゲートを上記基準点の位置情報に基づき電子海図情報上で設定し、
    ゲートの位置及び/又はサイズを逐次変更しつつ、レーダ映像に含まれている基準点の映像が上記ゲート内に存在しているか否かを繰り返し判定し、この過程においてはレーダ映像に含まれている基準点の映像がゲート内に存在していると判定された場合に、ゲートの位置及びサイズをそれまでのゲートの内部に包摂される位置及びそれまでのゲートより小さなサイズに変更する過程を含み、
    少なくとも上記基準点の映像が上記ゲート内に存在していると判定されるに至った時点で、その時点におけるゲートの位置及びサイズ並びに上記基準点の位置座標に基づき、上記自位置情報の誤差を検出し、
    海図表示位置がレーダ映像の表示位置に実質的に一致するよう、この誤差を用いて海図表示位置を補正することを特徴とする海図表示方法。
  3. 航法装置から与えられる自位置情報に基づき画面上での海図表示位置を設定した上で、レーダ装置にて得られるPPIモードのレーダ映像と電子海図情報に基づき生成される海図を画面上で重畳表示させる海図表示方法において、
    上記レーダ映像にて捕捉される基準点の位置座標を予め電子海図情報に付加しておき、
    上記自位置情報に基づく海図表示位置設定の後に、上記海図上で距離及び方位双方について広がりを有するゲートを上記基準点の位置情報に基づき電子海図情報上で設定し、
    ゲートの位置及び/又はサイズを逐次変更しつつ、レーダ映像に含まれている基準点の映像が上記ゲート内に存在しているか否かを繰り返し判定し、
    レーダ映像に含まれている基準点の映像がゲート内に存在していると判定された場合に、それまでのゲートを分割して得られる複数個の領域のうち1個を新たなゲートとして選択し、
    上記新たなゲートに関してレーダ映像に含まれている基準点の映像がゲート内に存在していないと判定された場合に、上記複数個の領域のうち他の1個を新たなゲートとして選択し、
    上記新たなゲートに関してレーダ映像に含まれている基準点の映像がゲート内に存在していると判定された場合に、当該新たなゲートを更に分割して得られる複数個の領域のうち1個を新たなゲートとして選択し、
    これらの処理の繰返しによりゲートが分割不可能なサイズに至った時点で、その時点におけるゲートの位置及びサイズ並びに上記基準点の位置座標に基づき、上記自位置情報の誤差を検出し、
    海図表示位置がレーダ映像の表示位置に実質的に一致するよう、この誤差を用いて海図表示位置を補正することを特徴とする海図表示方法。
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