JP3609160B2 - 船舶用レーダの物標警報装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、監視エリア内に物標が侵入した場合にこれを判定して警報を発する船舶用レーダの物標警報装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
監視エリア内に物標が侵入した場合にこれを判定して警報を発する船舶用レーダの物標警報装置としては、従来、例えば図2に示すような装置が存在する。
図2に示す装置は、ラスタースキャン型レーダ装置に監視エリアの設定を可能にしたものであり、空中線1,A/D変換部2,バッファメモリ3,レーダ映像用メモリ4,ミキサ回路5,表示器6,操作部7,座標変換部8,表示制御回路9,グラフィック用メモリ10,CPU11等で構成されるラスタースキャン型レーダ装置に、警報判定部15を設け、予め設定した監視エリア内で、バッファメモリ3からの出力に物標からの反射信号と想定される受信出力レベルを検知した場合、警報判定部15がこれを判定して警報を発するように構成されている。
なお、ラスタースキャン型レーダ装置そのものの動作は良く知られており、ここではその説明は省略する。
【0003】
然しながら図2に示す装置では、レーダの反射信号であるバッファメモリ3に一時的に格納される受信出力そのもので判定しているので、雑音,海面反射,雨雪反射などに影響されて実際に警報すべき物標からのレーダの反射信号であるか否かの判定が難しく、そのため誤動作する確率が高いという問題がある。
【0004】
また従来では、レーダの自動追尾装置を船舶用レーダの物標警報装置として活用する方法もある。
レーダの自動追尾装置は、例えばARPA(automatic rader plotting aid自動レーダプロッテイング援助装置)等に組み込まれている自動追尾装置に代表されるように、レーダ装置で観測された物標について、等時間間隔の観測データからその速度・進行方向を予測計算して当該物標を自動追尾するものであり、船舶レーダ装置の場合、物標の方位と距離のデータ、ならびに船の進路,速力,時刻等に関するデータをCPUで演算処理して物標の追尾を行っている。
【0005】
従って自動追尾装置で追尾する物標が設定した所定の条件を満たすことにより警報を出力するように構成することは可能であり、また、レーダの反射信号で判定してはいるが、レーダの反射信号以外の例えばジャイロ,ログ等の方位角度センサによる真運動補正等、種々のパラメータを用いてCPUによる演算,補正処理を行って判定しているので、雑音,海面反射,雨雪反射などによる誤動作の確率は低くなる。
然しながら自動追尾装置は、監視エリアを設定するという概念は基本的になく、通常ガードリングと呼ばれる自船を中心とする何マイルか離れた円周または円弧の帯を設定してこのガードリングを追尾目標が通過した場合に警報を発するという動作が行われる。
従ってこの自動追尾装置をそのまま船舶用レーダの物標警報装置に使用しようとしても複雑な監視エリアの設定はできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように従来の船舶用レーダの物標警報装置は、図2に示すレーダ装置に警報判定回路を設けた構成では、誤動作の確率が高く、またレーダの自動追尾装置を活用する方法では、誤動作の確率は低く抑えることができるが、そのままでは監視エリアを自由に設定できない。
然しながら、操船上や漁場監視においては、複雑な形状の監視エリアの設定が不可欠な場合があり、自動追尾装置でこれを行わせようとすると、CPUの負担がいたずらに増加してしまい、効率が悪くなる。
【0007】
本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、監視エリアを自由に設定でき、且つ雑音,海面反射,雨雪反射等による誤動作を低く抑えられる効率の良い船舶用レーダの物標警報装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる船舶用レーダの物標警報装置は、レーダ装置と、このレーダ装置の表示映像座標に常に対応するアドレスが設定され、操作部を操作することで所望の監視エリアを設定することで、その監視エリア内のアドレス位置にあるメモリには監視エリアの設定を示す論理が設定され、前記監視エリア外のアドレス位置にあるメモリには監視エリア外の設定を示す論理が設定される監視エリア設定用メモリと、前記レーダ装置で捕捉した物標を追尾する自動追尾装置と、前記監視エリア設定用メモリと同一構成の同一アドレスをもち、前記自動追尾装置から出力される追尾点データに対応するアドレス位置にあるメモリに物標の追尾点を示す論理が設定される追尾点用メモリと、前記監視エリア設定用メモリのメモリに設定された論理とともにそのメモリと同一アドレス位置に対応する前記追尾点用メモリのメモリに設定された論理とを同期して1メモリずつ順次読み出し、それらの論理が前記監視エリアの設定を示す論理と前記物標の追尾点を示す論理である場合に警報を発する警報判定部とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、上記自動追尾装置は、ARPA(automatic rader plotting aid)に組み込まれた自動追尾装置であることを特徴とする。
【0010】
【作用】
本発明の船舶用レーダの物標警報装置は上述のような構成とすることで、自動追尾装置の正確さを利用しながら自由な監視エリアの設定が容易に行える装置が得られる。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施例を示すブロック図であり、図において、1は空中線、2はA/D変換部、3はバッファメモリ、4はレーダ映像用メモリ、5はミキサ回路、6は表示器、7は操作部、8は座標変換部、9は表示制御回路、10はグラフィック用メモリ、11はCPU、12は自動追尾装置、13は監視エリア設定用メモリ、14は追尾点用メモリ、15は警報判定部である。
本実施例の船舶用レーダの物標警報装置は図1に示すように、レーダ装置、例えばラスタースキャン型レーダ装置に、自動追尾装置12と、表示器6で表示されるレーダ映像の座標に対応したアドレスが常時設定される監視エリア設定用メモリ13と追尾点用メモリ14とを設け、監視エリア設定用メモリ13に監視エリアを記憶し、追尾点用メモリ14に自動追尾装置12からの追尾点情報を逐次記憶・更新させ、同一のアドレス位置で監視エリアと追尾点との論理が一致した場合に警報判定部15で警報を発する構成とした。
このような構成とすることで、CPUの負担をいたずらに増加させることなく、自動追尾装置を利用して得た正確な情報を基に、エリアの監視が可能となる。
なお、例えばARPAに組み込まれている自動追尾装置では、自動で行う場合、20個程度の物標の同時捕捉,追尾が可能であり、エリアの監視に自動追尾装置を利用しても問題はない。
【0012】
以下、本発明の動作について詳細に説明する。CPU11で空中線1が方位角方向に制御されながら電磁波パルスを送受信し、受信した反射信号は空中線1内の受信機で増幅検波され、バッファメモリ3に1スィープ分づつ複数スィープ分が書き込まれる。バッファメモリ3に書き込まれた反射信号は、CPU11,座標変換部8で制御されて適宜読み出され、ラスタースキャンでの表示座標に変換され、すなわち極座標→直交座標に変換され、レーダ映像用メモリ4に映像信号として格納される。
そしてレーダ映像用メモリ4に格納された映像信号は、CPU11,表示制御回路9,グラフィック用メモリ10を介して送られてきた表示色,表示レンジ等の付帯映像情報とミキサ回路5で混合され、表示器6に送られて映像表示される。
ここまでの動作は、従来のラスタースキャン型レーダ装置と同様である。
【0013】
次に監視エリアの設定について説明する。レーダ操作者は表示画面6に表示された映像表示を見ながら操作部7を操作して監視エリアを設定する。表示画面に表示される映像の座標位置と、監視エリア設定用メモリ13および追尾点用メモリ14のアドレス位置とは、それぞれが常に対応するように制御されており、例えば自船が移動した場合でも自船位置を座標中心とする極座標で一致するように構成されている。
従って、表示画面を利用しながら監視エリアを設定することで、例えば監視エリア用メモリ13の当該監視エリア内のアドレスにあるメモリには論理1が設定され、監視エリア外のアドレスにあるメモリには論理0が保持されるように構成し、また、自動追尾装置12からの物標追尾点データは、監視エリア設定用メモリ13と同一構成の同一アドレスをもつ追尾点用メモリ14に書き込まれ、例えば追尾点位置のアドレスのメモリには論理1が書き込まれるように構成する。
【0014】
そして、監視エリア設定用メモリ13と追尾点用メモリ14とは同期して1メモリづつ順次読み出されてその論理積が取られ、すなわちメモリ13とメモリ14との両方に論理1が書き込まれている場合に、警報出力が警報判定部15へ送られ、警報判定部15が警報を発するように動作する。
【0015】
なお上記実施例では、ラスタースキャン型レーダ装置に組み込む場合について説明したが、ラスタースキャン型のレーダ装置に限定されないことは言うまでもない。
また上記実施例では、ARPAに組み込まれている自動追尾装置を利用して、最大20個程度の物標の同時捕捉,追尾が行われる場合を想定しているが、同時に追尾できる物標が1つの自動追尾装置を利用する場合には、追尾点用メモリ14を省略することも可能である。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の船舶用レーダの物標警報装置は、ARPA等を備えたレーダ装置に、監視エリア設定用のメモリと追尾点用メモリと論理判定機能とを付加するだけで、監視エリアを自由に設定でき誤動作の確率が低く効率のよい装置が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】従来の船舶用レーダの物標警報装置の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
7 操作部
11 CPU
12 自動追尾装置
13 監視アリア設定用メモリ
14 追尾点用メモリ
15 警報判定部
Claims (2)
- レーダ装置と、
このレーダ装置の表示映像座標に常に対応するアドレスが設定され、操作部を操作することで所望の監視エリアを設定することで、その監視エリア内のアドレス位置にあるメモリには監視エリアの設定を示す論理が設定され、前記監視エリア外のアドレス位置にあるメモリには監視エリア外の設定を示す論理が設定される監視エリア設定用メモリと、
前記レーダ装置で捕捉した物標を追尾する自動追尾装置と、
前記監視エリア設定用メモリと同一構成の同一アドレスをもち、前記自動追尾装置から出力される追尾点データに対応するアドレス位置にあるメモリに物標の追尾点を示す論理が設定される追尾点用メモリと、
前記監視エリア設定用メモリのメモリに設定された論理とともにそのメモリと同一アドレス位置に対応する前記追尾点用メモリのメモリに設定された論理とを同期して1メモリずつ順次読み出し、それらの論理が前記監視エリアの設定を示す論理と前記物標の追尾点を示す論理である場合に警報を発する警報判定部とを備えたことを特徴とする船舶用レーダの物標警報装置。 - 上記自動追尾装置は、ARPA(automatic rader plotting aid)に組み込まれた自動追尾装置であることを特徴とする請求項1記載の船舶用レーダの物標警報装置。
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