JP4602382B2 - 非接触型icカード、非接触型icカード用基体 - Google Patents

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本発明は、外部装置と非接触方式でデータ送受信を行うことができる非接触方式ICカード、および当該ICカード用基体に関する。特にICカードの内部にアンテナを封じ込め、ICモジュールをカードの外部から実装する設計のプラスチックICカードにおいて、アンテナ端子とモジュール接点を確実に接合することができる非接触型ICカード、および当該ICカード用基体に関する。
近年、データ処理の効率化およびセキュリティの面で優れるという観点から半導体素子によるIC回路を実装したICカードが普及している。このようなICカードは、外部端子を外部装置の端子と接続してデータの送受信を行う接触方式と、アンテナを備え外部装置と電磁波によってデータの送受信を行う非接触方式のものとがある。最近では、IC回路の駆動電力が電磁誘導で供給され、バッテリを内蔵しない非接触型ICカードの需要が高くなっている。またさらに、多数のカードを所持する時代にあって、非接触方式のICカードに接触方式の端子基板を持たせ、双方の機能を利用できることも求められてきており、既に、接触型ICカードモジュールに非接触型ICカードとして機能するICチップを併せ持たせたものも提供されてきている。
ICモジュールは、プリント基板に、マイクロプロセッサやメモリの機能をもつICチップを実装し、さらにこれらのICチップをエポキシ樹脂などで覆った構造になっている。ICチップは、カードへの内蔵用に薄く形成されておりその厚さは150〜300μm程度である。このように薄肉であるため、外部応力により破損を招き易い。一方、非接触ICカードは、ISO10536の規格があり、カード厚みは0.76mm(±10%は許容される)として規定されている。従って、このような薄いカード基体層内に脆弱なICモジュールを確実に装填して高い信頼性を確保するという製造上の問題がある。
従来の非接触型ICカードは、例えば、表の樹脂シートと裏の樹脂シートとの間にICチップおよびアンテナで構成されるICモジュールを組み込んだ構成となっている。この非接触型ICカードは、その製造過程において、例えば前記、表裏樹脂シートを透明オーバーシートと事前に印刷を施した乳白色中間シートとを熱プレスで加熱圧着して一体にした後、アンテナ、非接触方式ICモジュール、コイル、コンデンサおよび電池などの部品の形に合った凹部を切削して、表の樹脂シートと裏の樹脂シートとをそれぞれ製造する。次に、例えば、裏の樹脂シートに熱硬化タイプの接着剤を塗布した後に、ICチップおよびアンテナなどの部品を上記凹部の位置に合わせて装着し、表の樹脂シートを接着剤が硬化するまでプレス機により加圧して張り合わせる。
しかし、上述した非接触型ICカードの製造方法(熱ラミネーション法)では、表の樹脂シートと裏の樹脂シートに施された印刷が不良になることがあるという問題がある。これは、ICチップなどの部品を装着した状態では、これらの部品に応じた凹凸が表の樹脂シートおよび裏の樹脂シートの表面に生じ、この凹凸の影響で歪みが生じ印刷の品質が低下するためである。また、ICチップとコイルまたはアンテナを事前に接続した後にカード基体に埋設してラミネーションするので、熱圧工程において電気的な接続が分断されて修復不可能となる問題もあった。
そこで、あらかじめアンテナのみを埋め込んだカード基体を形成して、当該カード基体にICモジュールを嵌合する凹部を形成してICモジュールを装着する方法が行われるようになった。図10は、非接触型ICカードの従来の製造法を示す図である。まず、図10(A)のようにアンテナ24とアンテナの接続端子25をコアシートにスクリーン印刷等により形成し、当該コアシートに上下のオーバーシートを熱接着等により積層し一体にしカード基体を形成する。その後、図10(B)のように、予めカード基体内に組み込んで形成しアンテナの接続端子25のみが外部に露出するように座繰り加工により凹部22を当該基体に形成し、当該凹部内に所要のICチップが搭載され、アンテナ端子との接続端子26を有するICモジュール10を接着剤を用いて嵌合的に装着してICモジュールとアンテナ端子を接続してICカードを形成する方法である(例えば、特許文献1,特許文献2等参照)。
特開平9−123654号公報 特開平9−286187号公報
しかし、上記凹部内にICモジュールを嵌合させる製造方法において、アンテナの接続端子とモジュール端子の接合は導電性の接着剤等を使用して行われるが、確実な接合ができない場合があり、信頼性に欠ける面があった。そこで、本発明はかかる製造方法における接合においても確実な接合がなされる非接触型ICカード、および、非接触型ICカード用基体を提供しようとするものである。また、非接触型ICカードの信号を捕らえるアンテナに関しては様々な形状のものがあるが、同一種類のアンテナを使用する場合には、各カードにおいて共通仕様であるため、事前にカード基体を製造しておきたいという製造者側からの要求がある。本発明はこのような要求にも応えることができる。
上記課題を解決するための本発明の非接触型ICカードの要旨は、カード基体内部に埋設されたアンテナとICモジュールを嵌合するためにカード基体を研削することによって形成された凹部を有し、前記凹部形成の際に分断され、前記凹部の上段部の直下でICモジュールの封止樹脂の側面に形成された前記アンテナの接続端子と、装着された前記ICモジュールの端子とが、導電性材料により導通している非接触型ICカードにおいて、当該アンテナの接続端子とICモジュール間に、当該端子間部分を除いてカード基体を構成するシートによる樹脂層が介在していることを特徴とする非接触型ICカード、にある。かかる非接触型ICカードであるため動作不良がなく表面精度の良いICカードとなる。
上記課題を解決するための本発明の非接触ICカード用基体の要旨は、カード基体内部に埋設されたアンテナとICモジュールを嵌合するためにカード基体を研削することによって形成された凹部を有し、前記凹部形成の際に分断され、前記凹部の上段部の直下でICモジュールの封止樹脂の側面に形成された前記アンテナの接続端子と、装着された前記ICモジュールの端子とが、導電性材料により導通している非接触型ICカード用基体であって、基体の中心層を構成するコアシート表面にはコイル状のアンテナが形成され、当該アンテナの両接続端子が当該凹部の当接する部分にあってかつ両端子が導電性材料に接続しているとともに、座繰り加工された当該凹部のIC基板が接着される部分には薄層のシート基材が残存していることを特徴とする前記非接触型ICカード用基体、にある。かかるICカード用基体であるため、動作不良がなく表面精度の良いICカードとなる。
本発明の非接触型ICカードでは、ICモジュール端子とアンテナの接続端子とが、薄層の樹脂層を介して導電性材料により接合されているため、シート厚の加工誤差を吸収してカード表面を平滑にできるとともに、ICモジュール端子とアンテナの接続端子とを確実に接合したものとすることができる。本発明の非接触型ICカードでは、カードの内部にアンテナを封じ込め、モジュールをカードの表面から実装する設計のプラスチック製ICカードを容易にかつ高精度で製造することができる。また、本発明の非接触型ICカード用基体では、このようなICカードを製造する中間媒体として有用に利用でき、ICカードの製造歩留り向上に寄与することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明のICカードの1実施形態を示す。図1(A)は、当該非接触型ICカード20の平面図、図1(B)は、図1(A)のA−A線に沿う断面図である。図1のように、ICカード基体21内にはコイル24が形成されていて、アンテナの接続端子25を介してICモジュール10に導通部5pを介して接続している。導通部5pは後に詳述するが導電性材料等を用いて行う。アンテナは、導線をコイル状に巻いた捲線コイルとして設けるか、コアシートとするプリント基板にスパイラル状のパターンをフォトエッチング等の手法により形成したり、あるいは導電性のインクを用いてシルクスクリーン印刷により形成することができる。一般には、図1(B)のようにアンテナ24は、コアシート213の面に形成されることが多い。
アンテナ24の両端部であってICモジュールと接合する部分には接合を確実とするための接続端子25を金属片で形成するか、導電性のインキをシルクスクリーン印刷等により印刷して形成する。導電性のインキの場合は接続端子25をアンテナ部分と一体にスクリーン印刷等により形成することができるが、アンテナと接続端子が別材料からなる場合は両者を導電性接着剤等により接続する必要がある。
カード基体は、図1(B)のように、コアシート213とコアシートを覆う上下の乳白色シート(中間シート)212,214と透明なオーバーシート211,215で構成されることが多い。もちろん、カード基体は例示した構成に限定されるものでなく、オーバーシート211,215を使用しないものあるいは下側のシート214,215を使用しないものであっても良い。
本発明の非接触型ICカードの特徴の第1は、ICモジュール10の配線パターン層がアンテナの接続端子に接続する部分に中間シート212を薄層にした部分212tが残存して介在していることにある。かかる薄層部分が介在することにより中間シート211、オーバーシート212の厚みに多少のばらつきがあっても、これによりシートの厚み等の加工誤差を吸収することができ、ICモジュール表面とカード基体の表面を常に同一表面にすることができるという顕著な効果を有する。また、座繰り加工の切削刃が接続端子を研削することがないことによる切削刃の耐久性を高める効果もある。さらに本発明の非接触型ICカードの特徴の第2は、ICモジュール10の端子とアンテナの接続端子25がアンテナの接続端子を貫通する導電性の材料により接合して導通部5pを形成していることにある。かかる構造とすることによりICモジュール端子とアンテナの接続端子との導通が多少の曲げ応力に対しても切断することがないという顕著な効果を有する。
次に、本発明の非接触型ICカードの製造方法について図2〜図9を参照して説明する。図2は、アンテナおよび接続端子をコアシートに形成する工程を示す図である。まず、カード基体を構成するプラスチックシートのいずれか、通常はコアシート213の表面に、アンテナ24を各種の手段で形成する。これには導電性インキをスクリーン印刷法で印刷する方法、プリント配線板と同様にフォトエッチングのプロセスで形成する方法、捲線をシートに埋め込む方法等で形成することができる。図2(A)はこのような方法でコアシート213上にアンテナ24が多面付けで設けられた状態が示されている。また、アンテナの接続端子25は、前記のように薄厚の金属片等で形成するかシルクスクリーン印刷法で形成する。金属片の場合は、鉛、銅、アルミ等の金属を、図のような座繰りにより切断し易い中央部が狭幅な形状として打ち抜いて使用することができる。この場合、金属片が離型紙上に両面接着剤により貼着された状態で、型抜きを行い、当該型抜きした金属片を両面接着剤とともに離型紙から剥離してコアシートのICモジュールが装着する部分に貼着することで容易に形成できる。
図2(B)は、接続端子25を拡大した図で、図2(C)は、そのB−B線における断面を示している。図のように接続端子25は、両面接着剤28によりコアシート213に貼着され、アンテナ24と接続端子25とははんだまたは導電性接着剤により接着部27で接続されている。次に、コアシート213と中間シート212,214およびオーバーシート211,215を熱プレスまたはラミネーション等により一体にする。中間シート211,214の表面側またはオーバーシート211,215の裏面(内面側)には予め適宜な印刷を施しておくことができる。熱プレス後、カード基体を個々のカードに打ち抜く加工を行う。図2(A)中のマーク29はこのような打ち抜きのための見当マークである。
図3は、カード基体に凹部を形成するために座繰り加工する工程を示す図である。各工程の平面図と断面図が示されている。図3(A)の座繰り加工前の状態では、カード基体21の表面は平滑な状態であって、アンテナ24、接続端子25も通常は透視できないようにされている。次に、ICモジュールのモジュール基板の厚さに相当する深さだけ、凹部22の上段部22uだけを研削する(図3(B))。座繰りはエンドミル、ドリル、彫刻機等により切削することにより行う。本発明の非接触ICカードの製造方法の特徴は、この研削の際、中間シート212の一部を薄層にした部分212tとして接続端子25の上部に残存させることにある。こうすることにより、オーバーシート211と中間シート212の厚さに多少のバラツキがあっても、カード表面から正確にモジュール基板の厚さに相当する深さだけ研削することでカード表面とICモジュール表面を精度の高い平面状態にできる利点と、接続端子25の金属面をドリルが研削することによるドリル刃の磨滅を少なくできる利点がある。
最後に、ICモジュール10のICチップ封止樹脂部が埋設できる深さだけ、座繰り凹部22の下段部22dの深さに研削する(図3(C))。この研削の際には、接続端子25の狭幅となった部分を切断するので、接続端子は左右に分断される。また、ICモジュールと接続端子との導通を図るために、ICモジュールの接続端子下に小孔17を2箇所設け、導電性材料を小孔内に盛り上がる程度に十分に充填する。
図4は、ICモジュールを装着する工程を示す拡大断面図、図5は、ICモジュールを装着した状態を示す拡大断面図である。ICモジュール10の中間シートを薄層にした部分212tに接する部分に接着剤を塗布して(但し、配線パターン層14が小孔17中の導電性材料と接する部分を除いて)モジュールを凹部22中にはめ込み、熱圧をかけることによりICモジュールの装着とICモジュール端子とアンテナの接続端子との接合をすることができる。図5においてICモジュール10の配線パターン層14は小孔17中の導電性材料および接続端子25を介してアンテナ24に接続されている。
図6は、ICモジュールを装着する他の工程を示す図である。図6の場合はICモジュール10の配線パターン層上に鋭く突出した形状の接合手段15が設けられていて、所定の深さに切削した凹部22にICモジュールを嵌め込んで、ICモジュールを固定する際に、ICモジュールの接合手段15が小孔17中の導電性材料中に突き刺すようにされている。図7は、ICモジュールを装着した他の状態を示す図である。図においてICモジュール10の配線パターン層14は接合手段15、小孔17中の導電性材料およびおよび接続端子25を介してアンテナ24に確実に接続されている。
図8、図9は、本発明の非接触型ICカードに使用されるICモジュールを示す図である。図8の場合は、接触型と非接触型とを兼用するためのICモジュール端子を示し、図8(A)は接触端子側表面図、図8(B)はICチップ側裏面図、図8(C)は新たに設けたC9,C10端子に接続するボンディングワイヤに沿った断面を示している。ICモジュール10は、図8(C)のように、プリント基板11と、プリント基板11上に搭載されたICチップ12とを有する。プリント基板11の一方の面上には外部接触端子部13が設けられ、プリント基板11の他方の面上には配線パターン層14が設けられている。外部接触端子部13と配線パターン層14はスルーホール19を介して電気的に接続されている。プリント基板11の配線パターン層側には、ICチップ12が装着され、ICチップのダイパッドと配線パターン層14はボンディングワイヤ18により電気的に接続されている(図8(B))。ICチップ12は、ボンディングワイヤ18を含めてモールド樹脂16により被覆されている。
接触端子側表面には、図8(A)のようにISO規格に基づき8個の端子C1〜C8が形成されている。このうち、C4,C8の端子は将来用途のためであり、現在は実際には使用されていない。各端子間は分離溝13gにより分離されている。アンテナと接続するモジュール側端子は、通常はC1〜C8とは別個に設けるC9,C10の端子に形成される。
図9の場合は、非接触専用タイプのICモジュールを示し、図9(A)は、モジュール表面図、図9(B)はICチップ側裏面図、図9(C)はアンテナ端子に接続するボンディングワイヤに沿った断面を示している。図9の場合は、非接触専用タイプのICモジュールであるため、図1(C)のように外部接触端子部は無く、裏面側にもアンテナ端子に接続する2本の配線パターン層14のみが設けられている。図8、図9のICモジュールの場合は、いずれも配線パターン層14上に鋭く突出した形状の接合手段15を有するように図示されているが、当該接合手段は前記のように設けないで接合することもできる。また、接合手段を設ける場合は接続端子を突き刺すことができるので小穴17を設けないこともできる。
次に、本発明の非接触型ICカード用基体について説明する。ICカード用基体は、アンテナと接続端子を形成したカード基体の完成カードに至までの中間段階の、いわば、中間媒体ともいうべきもので、図3(A)(B)または(C)の状態のものを示している。ただし、かならずしも個々のカードに打ち抜かれている必要はない。本発明の非接触型ICカード用基体の第1は、上記図3(A)の状態を意味し、カード基体中に埋設されたアンテナ24とアンテナの両端子を接続する接続端子25を有しいる。このICカード用基体では、アンテナの接続端子25が導電性金属片または導電性インキにより両アンテナ端子間を接続するように中間シート上に形成されているため、アンテナの両端子間距離を一定に保つことができ、カード表面の凹凸も小さくすることができる。本発明の非接触型ICカード用基体の第2は、上記図3(B)または(C)の状態を意味し、カード基体中に埋設されたアンテナ24とアンテナの両端子に接続する接続端子25を有し、接続端子上には中間シートを薄層にした部分212tが残存している。このICカード用基体では、前記のように中間シートやオーバーシートの厚みの誤差を吸収することができる。
<材質に関する実施例>
カード基材21としては、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂などの、従来からICカードの基体として使用されている公知の材料が使用できる。
接合手段15に使用する材料としては、ある程度の硬さのある導電性材料が好ましく、銅、アルミ、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、それらの合金、あるいは銅、金、銀、アルミニウム等の金属粉を分散し導電性とした樹脂材料等を使用することができる。
導電性の接着剤としては、銅、金、銀、アルミニウム等の金属粉を分散し導電性とした熱硬化性の樹脂材料等を使用することができ、導電性の再活性接着剤としては、上記のような金属粉を熱可塑性の樹脂に分散した接着剤であって、通常のICカードの使用条件では軟化しないが、ICモジュール装着時の加熱条件では軟化する程度のものを使用することができる。
(実施例1)
<ICモジュールの準備>
非接触型ICカード用ICモジュール(シーメンス株式会社製「SLE−44R2S」;基板の厚さ0.2mm)の裏面の両接続端子部に、金属銅を切削して、高さ0.3mm(底辺の直径0.2mm)の円錐状となるように形成した接合手段15を導電性接着剤(エイブルスティック社製「エイブルボンド8350T」)を用いてICモジュールの配線パターン層上に固定した。
<ICカード基体の準備>
透明オーバーシート211(図5)として、厚さ0.05mmの樹脂シート(ポリ塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体)を使用し、乳白色シート(ポリ塩化ビニル)212として、厚さ0.28mmのものを使用した。乳白色シート212の表面には白色の隠蔽層を設けた後、オフセット印刷による図柄を設けた。一方、コアシート213には、厚さ0.15mmの乳白色ポリ塩化ビニルシートを使用し、コアシート213の乳白色ポリ塩化ビニルシート212と融着される面に、アルミペーストからなる導電性インキによりアンテナパターン(線幅0.05mm)をシルクスクリーン印刷により設けた。
このアンテナパターンの両端であってICモジュールの接合手段と接合される部分に厚さ0.05mmの鉛箔による接続端子を設けた。鉛箔は離型紙上に両面接着剤により貼着された状態で、型抜きを行い(図2(B)の略H型形状のもの1個)、当該型抜きした鉛箔片を両面接着剤とともに離型紙から剥離してコアシートのICモジュールが装着する部分であってICモジュール端子に対応する位置に貼着し、アンテナ24との接合を導電性接着剤(エイブルスティック社製「エイブルボンド8350T」)を用いて図2(B)の接着部27のように接続した。
透明オーバーシート215には、オーバーシート211と同質、同厚のもの、乳白色ポリ塩化ビニルシート214には、シート212と同質、同厚のものをそれぞれ使用した。アンテナ24と接続端子25を形成したコアシート213を中心として、アンテナ面側に2枚のシート212と211を重ね、裏側に2枚のシート214と215を重ねて熱プレスして一体にしカード基体を形成した。その後、個々のカードサイズに打ち抜きを行った。なお、熱プレス後のカード基体の総厚は0.81mmであった。
このカード基体のICモジュール10を装着する部分に、座繰り機によりまず0.20mmの深さに座繰りを行った。この深さでは、0.05mm厚のオーバーシートと0.28mm厚の中間シートの合計厚さまでには達しないので、アンテナの接続端子上には、0.13mm厚の中間シートを薄層にした部分212tが残った。次にモジュールが入る中心部分をさらに0.25mmの深さ(カード基体表面から合計0.45mm)にまで座繰り、凹部22を形成した。さらに、ICモジュールの接合手段15が入る部分に直径0.8mm、深さ0.4mmの小孔を設け、熱再活性導電性接着剤(エイブルスティック社製「エイブルボンド8350T」)を充填した。
接続端子以外の部分に熱再活性接着剤(日本マタイ株式会社製「エイファンUH−203」)を塗布した後、ICモジュールを凹部22に嵌め込んで加圧加熱(温度100〜170°C、5〜15kg/cm2 、5秒間)して凹部内に固定した。その際、接合手段15は小孔17中の導電性接着剤中に差し込まれICモジュール10とアンテナ24の導通が完全に図られた。
(実施例2)
<ICモジュールの準備>実施例1と同一の非接触型ICカード用ICモジュール(シーメンス株式会社社製「SLE−44R2S」;基板の厚さ0.2mm)を準備したが、配線パターン層部分には接合手段15を設けない平面状のものを使用した。
<ICカード基体の準備>
実施例1と同条件のICカード基体を準備し、小孔内に同様に実施例1と同一の熱再活性導電性接着剤を小孔から盛り上がるように充填して固化させた。ICモジュールに接着剤(日本マタイ株式会社製「エイファンUH−203」)を塗布した後、凹部22に嵌め込んで、加圧加熱(温度100〜170°C、5〜15kg/cm2 、5秒間)して凹部内に固定した。この場合も、ICモジュール10とアンテナ24の導通が完全に図られた。
完成した非接触型ICカードは、実施例1、実施例2のいずれのものも良好な動作を示し、繰り返し曲げ試験を行った場合にも動作不良は生じなかった。また、カード表面がいずれも平滑に形成されたため、オーバーシート層上に設けた図柄が歪むようなことはなかった。
クレジットカードやIDカード等のカード類,商品券や小切手、手形や株券、入場券等の金券類,各種証明書,高額商品の下げ札等に貼付または添付され、偽造防止手段として利用される。
本発明の非接触ICカードの1実施形態を示す。 アンテナおよび接続端子をコアシートに形成する工程を示す図である。 カード基体を座繰り加工する工程を示す図である。 ICモジュールを装着する工程を示す拡大断面図である。 ICモジュールを装着した状態を示す拡大断面図である。 ICモジュールを装着する他の工程を示す図である。 ICモジュールを装着した他の状態を示す図である。 本発明の非接触型ICカードに使用されるICモジュールを示す図である。 本発明の非接触型ICカードに使用されるICモジュールを示す図である。 非接触型ICカードの従来の製造法を示す図である。
符号の説明
5p 導通部
10 ICモジュール
11 プリント基板(ICモジュール基板)
12 ICチップ
13 外部接触端子部
13g 分離溝
14 配線パターン層
15 接合手段
16 モールド樹脂(封止樹脂)
17 小孔
18 ボンディングワイヤ
19 スルーホール
20 ICカード
21 ICカード基体
22 凹部
22u 凹部の上段部
22d 凹部の下段部
24 アンテナ
25 接続端子
26 モジュール端子
27 接着部
28 両面接着剤
211,215 透明オーバーシート
212,214乳白色シート(中間シート)
212t 中間シートを薄層にした部分
213 コアシート

Claims (7)

  1. カード基体内部に埋設されたアンテナとICモジュールを嵌合するためにカード基体を研削することによって形成された凹部を有し、
    前記凹部形成の際に分断され、前記凹部の上段部の直下でICモジュールの封止樹脂の側面に形成された前記アンテナの接続端子と、装着された前記ICモジュールの端子とが、導電性材料により導通している非接触型ICカードにおいて、
    当該アンテナの接続端子とICモジュール間に、当該端子間部分を除いてカード基体を構成するシートによる樹脂層が介在していることを特徴とする非接触型ICカード。
  2. アンテナの接続端子が薄肉の金属片で形成されていることを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード。
  3. アンテナの接続端子が導電性インキで形成されていることを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード。
  4. 導電性材料がアンテナの接続端子を貫通する小孔に充填されていることを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード。
  5. ICモジュールのアンテナの接続端子部には、鋭く突出した形状の接合手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード。
  6. 導電性材料が熱再活性接着剤であることを特徴とする請求項1記載の非接触型ICカード。
  7. カード基体内部に埋設されたアンテナとICモジュールを嵌合するためにカード基体を研削することによって形成された凹部を有し、
    前記凹部形成の際に分断され、前記凹部の上段部の直下でICモジュールの封止樹脂の側面に形成された前記アンテナの接続端子と、装着された前記ICモジュールの端子とが、導電性材料により導通している非接触型ICカード用基体であって、基体の中心層を構成するコアシート表面にはコイル状のアンテナが形成され、当該アンテナの両接続端子が当該凹部の当接する部分にあってかつ両端子が導電性材料に接続しているとともに、座繰り加工された当該凹部のIC基板が接着される部分には薄層のシート基材が残存していることを特徴とする前記非接触型ICカード用基体。
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