以下、本発明を図面に基づいて説明する。以下の説明においては、いわゆる第2種に属するパチンコ遊技機を例に挙げることにする。図1はパチンコ遊技機の遊技盤1の正面図、図2は特別変動入賞装置4の正面図、図3は内部構造を説明するため一部を切り欠いて示した特別変動入賞装置4の斜視図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤1の表面には、ガイドレール等の区画部材2により区画された遊技領域3を形成してある。この遊技領域3内において、ほぼ中央には特別変動入賞装置4を配設してあり、この特別変動入賞装置4の下方には、第1始動口5,5及び第2始動口6を配設してある。これらの第1始動口5,5及び第2始動口6は、本実施形態における特定入賞口として機能する。また、この遊技領域3内には、この他に、入賞具7…、遊技球の流下方向を変える風車8…や障害釘(図示せず)、発光により各種の装飾表示を行うランプ・LED9,9、及び入賞せずに流下した遊技球を回収するアウト口10を設けてある。
次に、特別変動入賞装置4について説明する。図2及び図3に示すように、遊技盤1の表面に取り付ける取付基板11には、正面から見て略壷状(略凸状)の開口部12を開設してある。この開口部12の下縁部分には、中央に継続入賞口(V入賞口)13を設けてあり、この継続入賞口13の左右に一般入賞口(ハズレ穴)14,14を設けてある。そして、継続入賞口13に入賞した遊技球を検出する継続スイッチ15を継続入賞口13に設けてあり、一般入賞口14,14に入賞した遊技球を検出する内部構造決定スイッチ16(図8参照)を、一般入賞口14の下流側の通路に臨ませた状態で設けてある。なお、これらの継続スイッチ15及び内部構造決定スイッチ16は、対応する入賞口に入賞した遊技球が個別に検出できればよいので、例えば、継続スイッチ15を入賞した遊技球の通路に臨ませて設けたり、内部構造決定スイッチ16を一般入賞口14,14に設けたりしてもよい。そして、取付基板11の裏側には、後方からケース17を取り付けて凹室18を形成してある。
一方、この開口部12における上部は上入口19としてあり、この上入口19の上方には庇部材20を前方に突設してある。これらの庇部材20と上入口19との間には、ドットマトリクス状のLED等により構成した可変表示装置21を配設してある。この可変表示装置21は、本実施形態における可変表示手段として機能し、例えば、「7」等の数字や「V」等の文字を表示識別情報として表示する。また、上入口19の下縁には後方に向けて僅かに下り傾斜した上棚板22を設けて上入口19を区画してある。そして、この上棚板22の後端縁に臨ませて、左カウントスイッチ23Aと右カウントスイッチ23Bからなる一対のカウントスイッチ23を設けてある。このカウントスイッチ23は、上向きの通孔を備え、特別変動入賞装置4内に受け入れた(導入した)遊技球を検出して検出信号を出力する。
上入口19の左右には、基端側の支軸25を中心にして回動可能な羽根状の可動翼部材(変換部材)24,24を、一対設けてある。各支軸25,25の後端には、図示しないが、クランク部材を介してソレノイド62(図8参照)のプランジャを接続してある。このソレノイド62のプランジャは、スプリングにより付勢されており、ソレノイド62が消磁した状態では、スプリングの付勢力によりプランジャは伸びた状態になっている。この場合、図2に実線で示すように、可動翼部材24,24は閉じた状態、即ち、凹室18内に遊技球を受け入れ難く遊技者にとって不利な第1状態を形成する。この第1状態からソレノイド62を励磁すると、プランジャがスプリングの付勢力に抗して縮む方向に直線的に移動し、クランク部材はプランジャの直線運動を回転運動に変換して支軸25,25を回転させる。支軸25,25の回転により、図2に点線で示すように、可動翼部材24,24は、上端を左右の外側に向けて回動して逆「ハ」字状に開き、上入口19や上棚板22等を通じて凹室18内に遊技球を容易に受け入れ、継続入賞口13や一般入賞口14に遊技球が入賞し易く遊技者にとって有利な第2状態に変換する。この第2状態から、ソレノイド62を再び消磁すると、スプリングの付勢力により支軸25,25が戻り回転し、可動翼部材24,24は上端を内側に向けて戻り回動して上記した第1状態に戻る。
上記した凹室18内には、特別変動入賞装置4内に導入した遊技球の誘導路を形成する誘導路形成機構30(即ち、内部機構)を設けてある。以下、この誘導路形成機構30について説明する。
上記したカウントスイッチ23の下には、略三角ブロック状の上振り分け部材31が配設されている。この上振り分け部材31の上頂部31aは、後方に向けて僅かに下り傾斜すると共に、屋根のように左右に下り傾斜している。この上頂部31aの後端縁には、下縁部分を上頂部31aの後端縁と略同一高さにした中入口32を開口してある(図2参照)。この中入口32は、上振り分け部材31の背面に設けた後球通路33を通じて、上振り分け部材31の下方に開口した排出口34と連通させてある。
上振り分け部材31の左右両脇には、本実施形態における内部構造変換部材として機能する一対の誘導部材35,35を設けてある。この誘導部材35,35は、表面35aが正面を向いた状態で配設された円盤状の部材で、例えば、透明なプラスチック製の板材により構成してある。この誘導部材35,35の表面(即ち、遊技者側に向いた前面)35aには、絵柄(内部構造決定図柄)36…を設けてある。この絵柄36…は、図4の模式図に示すように、「グー」、「チョキ」、「パー」からなる3種類の絵柄36により構成され、各絵柄は120度間隔で設けてある。この絵柄36…は、本実施形態における内部構造識別情報として機能し、例えば、シールの貼付や印刷、或いは、彫刻等による凹凸の形成など、任意の方法により記すことができる。そして、特定絵柄(特定内部構造識別情報)としての「チョキ」の絵柄36に関し、この「チョキ」の絵柄36を記した縁部分には、後端を中入口32の直前まで延在させた板状のガイド部35bを設けてある。
誘導部材35,35の背面側の中心には、それぞれ、誘導部材35,35を回転可能に支持する回転軸を後方から軸着してあり、この回転軸の後端側には、ステッピングモータを取り付けてある(何れも図示せず)。さらに、誘導部材35,35の背面の所定位置には、上記した各絵柄36…の位置に対応させて突起を設けてあり、この突起の通過経路上には、突起を検出するセンサを設けてある(何れも図示せず)。したがって、ステッピングモータが回転すると誘導部材35が回転し、誘導部材35が所定の回転角度に回転するとセンサが突起を検出して検出信号を出力する。
そして、上記した誘導部材35,35、回転軸、及びステッピングモータは、V誘導装置37(図8参照)を構成する。
上記した誘導部材35,35の前方には、それぞれ、装飾人形40,40を設けてある。そして、装飾人形40,40における肩の部分の斜め上方には、それぞれ、上記した誘導部材35の表面35aの一部分が臨んでおり、この位置で絵柄36…の1つの絵柄36が遊技者側(前方側)から視認可能となり、可視表示される。
したがって、誘導部材35が回転するとすべての絵柄36…が円軌道に沿って移動し、装飾人形40の肩付近では、その中の1つの絵柄36だけが可視表示される。
そして、誘導部材35が回転して、各絵柄36…の1つが装飾人形40の肩付近から順次可視表示されることにより、遊技者には、装飾人形40,40同士があたかもジャンケン遊技を行っているように見える。
また、誘導部材35,35の下方には、頂部が排出口34の前方下方に位置すると共に、左右に向けて緩やかに下り傾斜した下振り分け部材41を設けてあり、この下振り分け部材41の頂部のやや下方からは、前方に向けて延在したV入賞路(継続入賞路)42を設けてある。このV入賞路42は、凹室18の底面43と同様に前方に向けて緩やかに下り傾斜し、凹室18の底面43よりも僅かに隆起した遊技球1個分の幅を有する直線状の通路であり、その前端縁には上記した継続入賞口13が上向きに開口している。また、このV入賞路42の後端付近には、このV入賞路42を挟むように、一対の支軸44を上方に向けて立設してある。この支軸44は、上記した上振り分け部材31を下側から支持する。
上記した装飾人形40,40の前方には、門扉状の球貯留羽根部材45,45をそれぞれ設けてある。この球貯留羽根部材45,45は、表面から見て左下隅(左側の球貯留羽根部材45)或いは右下隅(右側の球貯留羽根部材45)に遊技球が通過可能な切り欠きを備えると共に、表面下部に球貯留突部46…を設けた板状部材により構成してある。左側の球貯留羽根部材45の右下部には上下に長い筒部45aを設けてあり、この筒部45a内に上記した支軸44の左支軸44を嵌着し、この支軸44を中心にして左球貯留羽根部材45を回動可能に支持させてある。同様に、右側の球貯留羽根部材45の左下部に設けた筒部45aには右支軸44を嵌着してあり、右球貯留羽根部材45を回動可能に支持させている。
これらの球貯留羽根部材45,45における筒部45a,45aの下端から突出した支軸44の下端には、図示しないが、それぞれ、ピニオンギアを設けてある。このピニオンギアは、ソレノイドのプランジャに接続したラックギアと噛合させてある。このソレノイドのプランジャは、例えば、スプリングにより突出量が短くなる方向に付勢してある。
そして、球貯留羽根部材45,45、ピニオンギア、ラックギア及びソレノイドは、球貯留装置47(図8参照)を構成する。
この球貯留装置47では、ソレノイドが消磁した状態において、ソレノイドのプランジャは、スプリングにより付勢されて突出量が短い状態となっている。この状態では、図2及び図3に示すように、球貯留羽根部材45,45は、表面を前方側(遊技者側)に向けた開いた状態となり、装飾人形40,40の下半分を前方から覆う。この開状態からソレノイドを励磁すると、プランジャがスプリングの付勢力に抗して伸びる方向に直線的に移動し、ラックギアがピニオンギアを回転させる。このピニオンギアの回転に伴って筒部45a,45aが回転し、球貯留羽根部材45,45の自由端はV入賞路42に向けて回動する。そして、図5に示すように、球貯留羽根部材45,45は、表面がV入賞路42の延在方向にほぼ平行になるまで、略90度回動して閉じた状態となる。この閉状態では、球貯留羽根部材45,45の表面に設けた球貯留突部46…同士が互いに向き合って遊技球を貯留し得る状態でV入賞路42上に位置する。V入賞路42上を前方に転動する遊技球は、球貯留突部46…に当接して球貯留羽根部材45,45により保持される。同時に、遊技者からは、装飾人形40,40の全体が視認可能となる。この状態からソレノイドを再び消磁すると、スプリングの付勢力により、プランジャは戻り移動し、これに伴ってラックギアがピニオンギアを戻り回転させる。ピニオンギアの回転に伴って筒部45a,45aも回転し、球貯留羽根部材45,45の自由端が戻り回動して、上記した開いた状態に戻り、保持していた遊技球をリリース(自然流下)する。
次に、上記した構成を有する特別変動入賞装置4内における遊技球の流れについて説明する。図3に示すように、開状態の可動翼部材24,24上に遊技球が到来すると、この遊技球は可動翼部材24,24の上面の下り傾斜に沿って上棚板22まで流下し、その後、上棚板22上を後方に向かって転動し、上入口19を通過する。そして、上棚板22の後縁を過ぎると左右何れかに寄せられて左カウントスイッチ23A或いは右カウントスイッチ23Bの何れかを通過し、上振り分け部材31の上頂部31aに落下する。この落下した遊技球は、上頂部31aの下り傾斜面に衝突し、高い確率で左右何れかの方向に振り分けられる。
この振り分けられた遊技球は、誘導部材35,35の状態に応じて継続入賞口13への入賞のし易さが変化する。即ち、誘導部材35の絵柄36…とガイド部35bとに関し、絵柄36…の表示態様に応じて、継続入賞口13への遊技球の入賞のし易さの度合いが変化するようにガイド部35bを設けてある。したがって、誘導部材35,35の停止角度(位置)に応じて状態が変換されると、絵柄36…の表示態様が変化すると共に、ガイド部35b,35bの停止位置が変わり、継続入賞口13への入賞し易さの度合いが変化する。
本実施形態においては、特定絵柄(特定内部構造識別情報)である「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が装飾人形40,40の肩付近から可視表示されていた場合に、遊技球は高い確率で継続入賞口13に入賞する。
即ち、「チョキ」の絵柄36,36の部分に設けたガイド部35b,35bが遊技球の左右方向への流下を阻止するので、遊技球は、上振り分け部材31の上頂部31aとガイド部35bとにより形成された略L字状の窪みにより支持され、この支持状態で後方に転動して中入口32に流入する。中入口32に流入した遊技球は、後球通路33内を落下して排出口34から排出され、前方(遊技者側)に向けて流出する。このとき遊技球は、後球通路33内を落下することにより付勢されているので、下振り分け部材41上を通過してV入賞路42に達し、このV入賞路42上を継続入賞口13に向けて移動する。そして、このV入賞路42上を移動した遊技球は、高い確率で継続入賞口13に入賞する。
また、図6に示すように、「グー」、「グー」の絵柄36,36が装飾人形40,40の肩付近から可視表示されていた場合には、遊技球は高い確率で一般入賞口14,14に入賞する。即ち、カウントスイッチ23を通って上振り分け部材31の上頂部31aに落下した遊技球は、上頂部31aの下り傾斜面に衝突して、高い確率で左右の何れかの方向に振り分けられる。そして、誘導部材35,35における「グー」の絵柄36,36の部分には、左右方向への遊技球の流下を阻止するガイドがないので、この上頂部31aで左右方向に振り分けられた遊技球は、上振り分け部材31の側部の傾斜面に沿って流下する。上振り分け部材31を流下した遊技球は、凹室18の底面43に到達して球貯留羽根部材45,45の切り欠きを通り、底面43上を前方(遊技者側)に向けて流下する。この場合、V入賞路42が凹室18の底面43よりも僅かに隆起しているので、流下中の遊技球がV入賞路42上に上がることは難しい。したがって、この遊技球は高い確率で一般入賞口14,14に入賞する。
なお、「パー」の絵柄36が装飾人形40,40の肩付近から可視表示されていた場合については、この「グー」の絵柄36が可視表示されていた場合と同じであるので、その説明は省略する。
次に、特定絵柄である「チョキ」の絵柄36が一方の装飾人形40の肩付近から可視表示され、「グー」(或いは「パー」)の絵柄36が他方の装飾人形40の肩付近から可視表示されていた場合、例えば、図7に示すように、「チョキ」の絵柄36が左側の装飾人形40の肩付近から表示され、「グー」の絵柄36が右側の装飾人形40の肩付近から表示されていた場合について説明する。この場合、左カウントスイッチ23Aを通過した遊技球は高い確率で継続入賞口13に入賞し、右カウントスイッチ23Bを通過した遊技球は、高い確率で一般入賞口14に入賞する。
即ち、上棚板22上を後方に転動し、左カウントスイッチ23Aを通過して上振り分け部材31の上頂部31aに落下した遊技球は、上頂部31aの左側下り傾斜面に衝突して左に振り分けられる可能性が高く、右カウントスイッチ23Bを通過して落下した遊技球は、上頂部31aの右側下り傾斜面に衝突して右に振り分けられる可能性が高い。そして、左に振り分けられた場合には、「チョキ」の絵柄36の部分に設けたガイド部35bにより左方向への流下を阻止され、遊技球は、上頂部31aとガイド部35bとが形成した窪みに沿って後方に移動して中入口32に高い確率で流入する。そして、中入口32に流入した遊技球は、上記したように高い確率で継続入賞口13に入賞する。一方、右に振り分けられた遊技球は、高い確率で上振り分け部材31の右側部の傾斜面に沿って右方向へ流下し、凹室18の底面43を前方に移動する。そして、この遊技球は、高い確率で一般入賞口14に入賞する。
このように、本実施形態においては、特別変動入賞装置4内に受け入れた遊技球を継続入賞口13へ容易に入賞するように誘導するガイド部35b,35bを誘導部材35,35に設けると共に、誘導部材35,35を回転(変動)可能に設けているので、継続入賞口13に対する入賞のし易さの度合い(即ち、入賞確率)が誘導部材35,35の回転角度(変動状態)に応じて変化する。そして、誘導部材35の表面35aの絵柄(内部構造識別情報)36…の位置とガイド部35bの形成位置とを互いに対応付けしてあるので、遊技者は、この絵柄36…に基づいて遊技球の継続入賞口13への入賞し易さの度合いを知ることができる。即ち、特定絵柄(特定内部構造識別情報)である「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が遊技者から視認できる状態で、誘導部材35のガイド部35bが遊技球を誘導して継続入賞口13への入賞し易さを高めた状態に対応する様に、両者の位置関係を予め設定してある。
なお、本実施形態では、ガイド部35b,35bの位置に記した特定絵柄としての「チョキ」,「チョキ」の絵柄36,36が装飾人形40,40の肩付近から可視表示されていた場合に、継続入賞口13への遊技球の入賞し易さを高めた例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
要するに、絵柄36…の表示態様と遊技球の継続入賞口13への入賞し易さの度合いとが互いに対応しており、絵柄36…の表示態様に基づいて入賞し易さの度合いが、遊技者により判断できればよい。
また、図5に示すように、球貯留羽根部材45,45が閉じた状態では、球貯留羽根部材45,45の球貯留突部46…は、互いに向き合った状態でV入賞路42上に位置する。この状態で、排出口34から排出された遊技球は、高い確率で、球貯留突部46…に当接して球貯留羽根部材45,45により保持される(貯留される)。そして、球貯留羽根部材45,45が遊技球を保持した状態では、排出口34から排出された後続の遊技球は、保持された遊技球に衝突し、下振り分け部材41の下り傾斜面に沿って左右に振り分けられる。この振り分けられた遊技球は、凹室18の底面43上を前方に向けて流下し、高い確率で一般入賞口14に入賞する。一方、保持された遊技球は、球貯留羽根部材45,45が開くことにより、その保持が解かれる。この保持が解かれた遊技球は、V入賞路42上に位置しているので、図3に示すように、自重により前方に向けて転動し、非常に高い確率で継続入賞口13に入賞する。
次に、このパチンコ遊技機における電気的構成について説明する。図8は、本実施形態の電気的構成を説明するブロック図で、役物制御回路50の構成を説明する図である。
役物制御回路50は、相互に電気的に連絡したRAM(ランダムアクセスメモリ)51とCPU(中央演算装置)52を有し、制御プログラムに従って動作する役物用IC(集積回路)53を備えている。この役物用IC53は、電源回路54から電源の供給を受けるとともに、分周回路55から動作クロックの供給を受けていると共に、制御プログラム等を記憶したROM(リードオンリメモリ)56と電気的に連絡している。そして、役物用IC53は、このROM56に格納した制御プログラムに基づいてパチンコ遊技を制御する。また、役物用IC53は、バスBを介して、出力ポート57及びバッファゲート58に電気的に連絡している。
出力ポート57には、ドライバ59を介して、遊技店内の管理室等に設置された管理装置60との電気的接続を中継する外部情報端子61と、特別変動入賞装置4の可動翼部材24,24を駆動するソレノイド(大入賞口ソレノイド)62と、ランプ・LED9と、可変表示装置21と、V誘導装置37(ステッピングモータ)と、球貯留装置47(ソレノイド)とが、電気的に連絡していて、役物用IC53により、これらの機器を電気的に制御している。一方、バッファゲート58には、ローパスフィルタ63を介して、第1始動スイッチ64と、第2始動スイッチ65と、カウントスイッチ23と、継続スイッチ15と、設定装置66と、内部構造決定スイッチ16とが、電気的に接続していて、これらの機器からの信号を役物用IC53に取り込んでいる。
上記した機器の内、第1始動スイッチ64は上記した第1始動口5に入賞した遊技球を検出するスイッチで、第2始動スイッチ65は第2始動口6に入賞した遊技球を検出するスイッチである。これらの第1始動スイッチ64及び第2始動スイッチ65は、マイクロスイッチや近接スイッチ等の遊技球を検出可能なスイッチにより構成され、例えば、各始動口5,6に入賞した遊技球の通路に臨ませた状態で配設してある。
設定装置66は、特定絵柄(特定内部構造識別情報であり、本実施形態では「チョキ」の絵柄36)の出現率(継続入賞口13に入賞し易い状態の発生頻度)や特別遊技の最大継続可能ラウンド数(最高継続回数)を、係員が外部から設定するための装置で、特定絵柄としての「チョキ」の絵柄36の出現率や最大継続可能ラウンド数を設定するためのスイッチを備えている。
そして、役物用IC53(CPU52)は、この設定装置66の設定内容を参照して、絵柄36の出現率、即ち、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36を装飾人形40,40の肩付近から可視表示した状態で誘導部材35,35を停止する状態(図3参照)、「チョキ」、「グー」の絵柄36,36を可視表示させて停止する状態(図7参照)の出現率を定めると共に、特別遊技の最大継続可能ラウンド数を定める。
例えば、標準的な設定の場合には、図9に示すように、各状態の出現率を、「チョキ」、「チョキ」が5%、「チョキ」、「グー」が20%、残り75%が「グー」、「グー」と定めるとともに、最大継続可能ラウンド数を、「チョキ」、「チョキ」で大当たりが確定した(特別遊技が開始した)場合には15ラウンド、「チョキ」、「グー」で3ラウンド、「グー」、「グー」で1ラウンドと定める。
この他に、役物用IC53は、バスBを介してサウンドジェネレータ67と電気的に連絡している。このサウンドジェネレータ67は、音声制御を行うもので、アンプ68を介してスピーカ69と電気的に連絡している。そして、サウンドジェネレータ67は、役物用IC53からの制御コマンドに基づいて音声情報を生成して、生成した音声情報をアンプ68に供給し、アンプ68は音声情報を増幅してスピーカ69に出力し、スピーカ69は外部に音声情報を発生する。
次に、上記した構成を有する本実施形態の動作について説明する。
発射装置により発射された遊技球は、区画部材2に沿って案内されて遊技領域3の上部に達する。この遊技球は、障害釘や風車8により方向を変えながら遊技領域3内を流下し、入賞具7、第1始動口5及び第2始動口6に入賞した場合には所定の賞球が得られ、何れにも入賞しなかった場合にはアウト口10から回収される。そして、第1始動口5及び第2始動口6に遊技球が入賞した場合には、入賞した遊技球を第1始動スイッチ64及び第2始動スイッチ65が検出する。両始動スイッチ64,65からの検出信号に基づき、役物用IC53は遊技制御手段として機能し、ソレノイド62を励磁して可動翼部材24,24を逆「ハ」字状に開かせる補助遊技を行う。例えば、第1始動口5に遊技球が入賞した場合には、閉状態(第1状態)の可動翼部材24,24を所定時間(例えば0.3秒間)だけ1回開状態(第2状態)に変換する。第2始動口6に遊技球が入賞した場合には、上記した変換動作を2回繰り返し行う。
補助遊技により可動翼部材24,24が開いている間(第2状態への変換中)に遊技球が特別変動入賞装置4内に導入され、この遊技球が一般入賞口14,14に入賞すると、入賞した遊技球を内部構造決定スイッチ16(変換始動検出手段)が検出する。この内部構造決定スイッチ16からの検出信号に基づいて役物用IC53(遊技制御手段)は、内部構造変換条件が成立したと判断し、誘導部材35,35を回転させて遊技球の継続入賞口13(特別入賞口)への入賞のし易さを変更すると共に、可変表示装置21の表示識別情報を可変表示させる。
より詳細には、例えば、内部構造決定スイッチ16からの検出信号の受信と同時に、役物用IC53は、「0」から「99」の範囲で変動する乱数を取得する。そして、図10に示すように、取得した乱数値が「0」から「74」の範囲であった場合には、「グー」、「グー」の絵柄36,36が装飾人形40の肩付近から可視表示された出現状態(即ち、図6の状態)で誘導部材35,35が停止するように、役物用IC53はV誘導装置37(ステッピングモータ)に駆動信号を出力する。また、取得した乱数値が「75」から「94」の範囲であった場合には、左側の装飾人形40の肩付近からは「チョキ」の絵柄36が出現して可視表示され、右側の装飾人形40の肩付近からは「グー」の絵柄36が出現した状態(即ち、図7の状態)となるように誘導部材35,35を停止させる駆動信号を出力する。さらに、取得した乱数値が「95」から「99」の範囲内にあった場合には、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が装飾人形40,40の肩付近から可視表示された出現状態(即ち、図3の状態)で誘導部材35,35の回転を停止させる駆動信号を出力する。
また、役物用IC53は、取得した乱数値に応じた表示識別情報(即ち、最終停止図柄)を同様に決定し、決定した表示識別情報で停止する可変表示コマンドを可変表示装置21に出力する。
役物用IC53からの駆動信号を受けると、ステッピングモータは誘導部材35,35を回転させる。この誘導部材35,35の回転に伴い、誘導部材35の表面35aに記した絵柄36…(内部構造識別情報)は装飾人形40の背後で円を描くように移動し、装飾人形40,40の肩付近から1つずつ順次出現して遊技者側から視認可能になる(即ち、絵柄36…が1つずつ可視表示されて変動表示がなされる)。このとき、誘導部材35,35の背面に設けた突起を検出するセンサからの検出信号やステッピングモータに供給した駆動信号に基づき、役物用IC53は、その時点で視認可能な(出現している)絵柄36,36を認識する。
また、誘導部材35,35の回転に連動して可変表示装置21は、表示識別情報を可変表示する。
このようにして表示を行っている状態において、取得した乱数の値が「7」,「50」,「79」,「90」,「95」から「98」の何れかであった場合には、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36で停止する可能性が高い旨(即ち、遊技者に不利な非誘導状態から有利な誘導状態に内部構造を変換する可能性が高い旨)を遊技者に知らせる予告報知を行い、大当たりが容易になるという期待を抱かせ、遊技者の興趣を高める。この予告報知は、例えば、可変表示装置21が表示している表示識別情報の点滅、ランプ・LED9の発光、音声等により行う。このとき、可変表示装置21、ランプ・LED9、サウンドジェネレータ67、アンプ68、スピーカ69等の予告報知を行う機器と、役物用IC53とは予告報知手段として機能する。
その後、役物用IC53は、取得した乱数値に基づく所定の絵柄36…や表示識別情報にて、誘導部材35,35の回転を止めると共に可変表示装置21の可変表示を停止させる。なお、誘導部材35,35の回転(変換)時間、及び、可変表示装置21の可変表示時間は、本実施形態においては、1秒程度に設定してある。
この一連の動作時において、上記したように、誘導部材35の表面35aに記した絵柄36…と誘導部材35のガイド部35bとを互いに対応付けしてあり、さらに、この絵柄36…を遊技者側から1つだけ視認可能としてあるので、停止した絵柄36に基づいて、遊技者は、各誘導部材35の状態、換言すれば、特別変動入賞装置4に導入した遊技球の継続入賞口13への入賞し易さの度合いを知ることができる。
即ち、「グー」、「グー」の絵柄36,36が視認可能な状態で停止した場合(図6参照)に、継続入賞口13への入賞率が最も低く、「チョキ」、「グー」の絵柄36,36で停止した場合(図7参照)に中間の入賞率であり、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36で停止した場合(図3参照)に最も入賞率が高いということを、遊技者は知ることができる。
これにより、遊技者は、特別変動入賞装置4内における誘導部材35,35の動きを目で追いながらも継続入賞口13への入賞し易さの度合いを知ることができる。このため、遊技中に特別変動入賞装置4の状態が変動しても、視線を特別変動入賞装置4の外に移す必要がなくなる。したがって、可変表示装置21の表示を見なくとも、遊技者は、継続入賞口13への入賞し易さ(誘導部材35,35の状態)を知ることができ、羽根物のパチンコ遊技機特有の特別変動入賞装置4内における機械的な動きによる興趣を、一層高めることができる。
なお、誘導部材35,35の絵柄36…と可変表示装置21の表示識別情報は、同じ内容の乱数に基づいて役物用IC53(遊技制御手段)が決定しているので、互いに同じ内容を示している。これにより、遊技者は、誘導部材35,35と可変表示装置21の何れか見やすい方の表示を見ればよく、特別変動入賞装置4を見ていない遊技者(例えば、発射勢を調整している遊技者)も、可変表示装置21の表示識別情報を見ることにより、継続入賞口13への入賞し易さ(誘導部材35の状態)を知ることができる。したがって、遊技時における視線の移動を少なくすることができ、遊技者の疲労を低減させることができる。
そして、特別変動入賞装置4に導入した遊技球が継続入賞口13(特別入賞口)に入賞して大当たりすると、継続スイッチ15(特別入賞検出手段)からの検出信号を役物用IC53が受ける。役物用IC53は、この検出信号に基づいて大当たり動作(特別遊技の動作)を行なわせる。この大当たり動作においては、役物用IC53は、ソレノイド62の励磁、消磁を繰り返し行い、規定に基づいて可動翼部材24,24を開閉させて遊技者にとって不利な閉状態(第1状態)と有利な開状態(第2状態)に変換する。
以下に、特別遊技の規定について具体的に説明する。
本実施形態では、閉状態(第1状態)にある可動翼部材24,24を所定時間(例えば、0.85秒間)だけ開状態(第2状態)に所定回数(例えば、最大18回)まで変換する変換動作を行う。この変換動作では、上記した所定回数を満了するか、この変換動作の繰り返し中に、所定個(例えば、9個)の遊技球を特別変動入賞装置4に導入するかの何れか早い方の条件成立に基づいて1ラウンド(1R)が終了し、このラウンド内に遊技球が継続入賞口13に入賞することを条件として次回のラウンドに移行する。
このラウンドは、大当たり確定時の誘導部材35,35の絵柄36…(内部構造識別情報)に基づいて定めたラウンド数まで継続が可能となっている。本実施形態においては、図9に示すように、「グー」、「グー」の絵柄36,36が可視表示されている(出現している)時に、大当たりが確定したならば、役物用IC53は、1ラウンドだけ特別遊技が継続可能(最大継続可能ラウンド数=1ラウンド)と判断する。同様に、役物用ICは、「チョキ」、「グー」の絵柄36,36が表示されている時に大当たりが確定したならば、最大3ラウンドまで継続可能と判断し、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が表示されている時に大当たりが確定したならば、最大15ラウンドまで継続可能と判断する。
この様に、本実施形態では、特別遊技の最大継続可能ラウンド数と誘導部材35,36の絵柄36…(内部構造識別情報)とを関連付け、所定の組み合わせ(即ち、所定の表示態様)で表示された絵柄36,36に基づいて最大継続可能ラウンド数を設定してあるので、遊技者は、特別変動入賞装置4内における誘導部材35,35の動きを目で追いながら最大継続可能ラウンド数を知ることができる。このため、大当たりした時に、視線を特別変動入賞装置4の外、即ち、可変表示装置21に移す必要がない。したがって、遊技者は、特別変動入賞装置4内における遊技球の動きを見続けることができるので、特別変動入賞装置4内の遊技球の動きを楽しみながら遊技を行うことができる。
この特別遊技で行う大当たり動作においては、役物用IC53は、まず、誘導部材35,35を回転させて継続入賞口13に入賞し易い状態を形成する。本実施形態においては、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が可視表示される位置に誘導部材35,35を回転させる。これにより、上棚板22、カウントスイッチ23、上振り分け部材31の上頂部31a、中入口32、排出口34、V入賞路42の順で、特別変動入賞装置4に導入した遊技球を案内し、継続入賞口13に高確率で入賞させ得る誘導路が形成される。同時に、役物用IC53は、球貯留羽根部材45,45を閉じて球貯留突部46…同士を互いに向き合わせ、V入賞路42上を前方に転動する遊技球を保持可能とする。
次いで、役物用IC53は、可動翼部材24,24を周期的に開閉させて、遊技球を導入可能な開状態(図2中、点線の状態)に繰り返し変換する。このとき、役物用IC53は、開状態への変換回数をカウントすると共に、カウントスイッチ23からの検出信号に基づいて導入した遊技球の数をカウントする。
可動翼部材24,24の開状態にて特別変動入賞装置4に導入した遊技球は、上記した誘導路に案内されながら移動してV入賞路42上を前方に転動する。このとき、球貯留羽根部材45,45が遊技球を保持可能な状態にあるので、図5で説明したように、V入賞路42上を転動する遊技球は、この球貯留羽根部材45,45によって保持(貯留)される。球貯留羽根部材45,45に遊技球が保持されると、排出口34から排出された後続の遊技球は、保持された遊技球に衝突し、下振り分け部材41に沿って流下して左右に振り分けられ、高い確率で一般入賞口14に入賞する。
上記した開状態が所定回数(例えば、最大回数である18回)繰り返して形成されたか、或いは、所定個(例えば、9個)の遊技球を特別変動入賞装置4に導入したかの何れか早い方の条件成立(貯留解除条件成立)により、役物用IC53は、閉状態の球貯留羽根部材45,45を開状態に変換して、遊技球の保持を解く。保持から解放された遊技球は、自重によりV入賞路42上を前方に向けて転動し、非常に高い確率で継続入賞口13に入賞する。そして、遊技球が解放されてから継続スイッチ15により検出されるのに十分な時間が経過するまで(即ち、後述するV有効時間が経過するまで)、役物用IC53は継続スイッチ15からの検出信号を監視する。
そして、この時間(V有効時間)内に継続スイッチ15からの検出信号が出力されたならば、役物用IC53はラウンド更新条件(継続条件)を満たしたと判断し、ラウンド更新して特別遊技を継続する。また、この時間内に検出信号が出力されなかったならば、役物用IC53は、特別遊技を終了して通常動作に復帰する。この復帰時において、役物用IC53は、内部構造維持手段として機能し、大当たりが確定した際の絵柄36,36が可視表示されるように誘導部材35,35を回転させる。
このように、特別遊技の終了時に、誘導部材35,35を特別遊技開始時(大当たり確定時)の状態に復帰させるように構成したことにより、継続入賞口13への入賞が容易な状態で特別遊技が開始すると、次の通常動作時においても継続入賞口13への入賞が容易な状態となり、羽根物のパチンコ遊技機においても大当たりを短期間に集中して発生させることができ、遊技の興趣を一層高めることができる。
上記した大当たり動作が、ラウンド更新しながら繰り返し行われて最終ラウンドまで達すると、この最終ラウンドでは、まず、継続入賞口13に遊技球が入賞し難い状態を形成する。本実施形態においては、「グー」、「グー」の絵柄36,36が遊技者側から視認可能な位置に誘導部材35,35を回転させる。この場合、図6にて説明したように、上振り分け部材31の上頂部31aに落下した遊技球は、上頂部31aの下り傾斜面に衝突して、高い確率で左右の何れかの方向に振り分けられ、凹室18の底面43を前方(遊技者側)に向けて流下し、高い確率で一般入賞口14,14に入賞する。
次に、役物用IC53は、可動翼部材24,24を周期的に開閉させて、遊技球が導入可能な開状態に繰り返し変換する。このとき、役物用IC53は、他のラウンドと同様に、開状態への変換回数をカウントすると共に、カウントスイッチ23からの検出信号に基づいて導入した遊技球の数をカウントする。そして、誘導部材35,35が「グー」、「グー」の絵柄36,36を可視表示した状態で停止しているため、導入した遊技球は、高い確率で一般入賞口14に入賞する。
この最終ラウンドでは、可動翼部材24,24に対する所定回数(例えば、最大回数である18回)の変換動作の実行、或いは、変換動作中における所定個(例えば、9個)の遊技球の導入が、大当たり終了条件として設定されており、役物用IC53は、何れか早い方の成立で大当たり動作(特別遊技動作)を終了させ、通常の遊技状態に復帰する。この復帰時において、役物用IC53は、内部構造維持手段として機能して、大当たり確定時における絵柄36,36が視認可能な位置に誘導部材35,35を回転させる。通常の遊技状態に復帰すると、発射された遊技球の入賞の監視等を行なう。
ところで上記したように、本実施形態では、通常動作への復帰時に、特別遊技開始時(大当たり確定時)における絵柄36,36を可視表示させるようにしているため、一度、継続入賞口13へ入賞し易い状態(「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36で停止した状態)で特別遊技が開始すると、大当たりが何回も連続して発生する可能性が高い。そして、大当たりが多数回連続して発生してしまうと、遊技店と遊技者との利益バランスが崩れ、好ましくない。
この点に鑑み、本実施形態では、継続入賞口13へ入賞し易い状態で、所定回数(例えば、5回)連続して大当たりした場合には、役物用IC53を、内部構造維持解除手段として機能させて、導入した遊技球が継続入賞口13に入賞し難い状態を形成させる。例えば、「グー」、「グー」の絵柄36,36が視認可能な位置に誘導部材35,35を回転させる。このように構成したことにより、遊技店と遊技者との利益バランスの維持が容易になる。
次に、上記した遊技動作を実現する制御について説明する。ここで、図11は、役物制御回路50でなされる制御を説明するゼネラルフローチャートである。
図11に示すように、この制御では、まず、ステップS1にて設定変更の有無を判定し、設定の変更があったならば、ステップS2にて特別遊技の最大継続可能ラウンド数と、継続入賞口13に入賞し易い状態の発生頻度(誘導部材35に記した絵柄36…の中の特定絵柄(特定内部構造識別情報)の出現率)を設定する。引き続くステップS3の入力処理では各種スイッチ等からの検出信号を取得し、ステップS4の出力処理では各種ソレノイドやモータ等の装置類に駆動信号を出力する。次いで、ステップS5で処理を分岐して、通常動作(S6)、羽根開閉動作1(S7)、羽根開閉動作2(S8)、大当たり動作(S9)の何れかの処理を行う(なお、これらの通常動作から大当たり動作の処理については後述する)。そして、通常動作(S6)から大当たり動作(S9)の何れかの処理を行ったならば、ステップS10の乱数更新処理にて遊技に使用する各種の乱数を更新し、ステップS11の外部出力処理で管理装置(ホールコンピュータ)60等に遊技に関するデータ等を出力する。この外部出力処理が終了したならば、所定周期のリセット信号の到来を待って上記したステップS1からの処理を再度実行する。
上記した通常動作(S6)は、第1始動口5及び第2始動口6への遊技球の入賞を監視する処理で、具体的には、図12のフローチャートに従ってなされる。
この通常動作では、まず、ステップS21にて、第1始動スイッチ64からの検出信号に基づいて第1始動口5への入賞の有無を判断し、入賞があったならば、ステップS22に移行して次の動作周期における処理を羽根開閉動作1(S7)にするための処理(例えば、フラグをセットする処理)を行う。また、第1始動口5への入賞がなかったならば、ステップS23にて、第2始動スイッチ65からの検出信号に基づいて第2始動口6への入賞の有無を判断し、入賞があったならば、ステップS24に移行して次動作周期における処理を羽根開閉動作2(S8)にするための処理を行う。そして、上記したステップS22及びS24の終了、或いは、ステップS23で入賞がないと判断した場合には、この通常動作を終了して、上記したゼネラルフローチャート(図11)の処理に復帰(RET)する。
上記した羽根開閉動作1(S7)は、第1始動口5への遊技球が入賞した際になされる補助遊技に関する処理で、具体的には、図13のフローチャートに基づいてなされる。
この羽根開閉動作1では、まず、ステップS31にて羽根開閉動作1の終了タイミングが到来したか否かを判断し、到来したならば、ステップS32にて次動作周期における処理を通常動作(S6)にするための処理を行った後、この羽根開閉動作1を終了してゼネラルフローチャートの処理に復帰(RET)する。終了タイミングでなければ、ステップS33にて1回の羽根開閉動作が終了したかを判断し、終了していた場合にはステップS38に移行する。また、終了していなかった場合には、ステップS34で羽根開放タイミングが到来したかを判断し、到来した場合にはステップS35にて可動翼部材24,24(変換部材)を開いて開状態に変換する。ステップS36では、羽根閉鎖タイミングが到来したかを判断し、到来した場合にはステップS37にて可動翼部材24,24を閉鎖して閉状態に変換する。
ステップS38では、継続入賞口13への入賞(V入賞)の有無を継続スイッチ15からの検出信号に基づいて判断し、入賞があった場合にはステップS39に移行してリミッタ処理(後述)を行い、ステップS40にて次動作周期における処理を大当たり動作(S9)にするための処理を行う。継続入賞口13への入賞がなかった場合には、ステップS41に移行し、内部構造決定スイッチ16からの検出信号に基づいて、一般入賞口14(ハズレ穴)への入賞の有無を判断する。一般入賞口14への入賞があった場合には、ステップS42にて予告処理を行い、ステップS43にて内部構造決定処理を行う(何れも後述)。そして、上記したステップS40、S41、或いはS43の何れかの処理を行ったならば、ゼネラルフローチャートの処理に復帰(RET)する。
上記したリミッタ処理(S39)は、継続入賞口13への入賞が容易な状態(本実施形態では、特定絵柄として機能する「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が装飾人形40,40の肩付近から可視表示され、遊技者側から視認可能な状態)で、特別遊技が所定回数(例えば、5回)連続してなされた場合に、強制的に継続入賞口13への入賞がし難い状態(例えば、「グー」、「グー」の絵柄36,36が可視表示された状態)に変更する処理であり、具体的には、図14のフローチャートに基づいてなされる。
このリミッタ処理では、まず、ステップS51にて「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36(内部構造決定図柄)が可視表示された状態であるかを判断し、可視表示されていなかった場合には、このリミッタ処理を終了して羽根開閉動作1に復帰(RET)する。「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が可視表示されていた場合には、ステップS52にて特殊遊技カウンタを+1する。この特殊遊技カウンタは、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が可視表示された状態における大当たり確定の連続回数を計数するカウンタで、例えば、役物用IC53のRAM51内に設定してある。特殊遊技カウンタを+1したならば、ステップS53に移行して特殊遊技カウンタが+5に達したかを判断する。特殊遊技カウンタが+5に達したならば、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が可視表示された状態(継続入賞口13へ入賞し易い状態)で5回連続して大当たりしたと判断し、ステップS54で特殊遊技カウンタを「0」にリセットした後、ステップS55で誘導部材35,35を回転させて「グー」、「グー」の絵柄36,36を可視表示させるための駆動信号をV誘導装置37(ステッピングモータ)に送出する。そして、このステップS55の処理が終了した場合、或いは、ステップS53で特殊遊技カウンタが+5に達していないと判断した場合には、このリミッタ処理を終了して羽根開閉動作1に復帰(RET)する。
上記した予告処理は、変動中の誘導部材35,35の絵柄36…が「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36で停止する旨を、遊技者に事前に報知する処理で、具体的には図15のフローチャートに基づいてなされる。
この予告処理では、まず、ステップS61にて報知タイミングが到来したかを判断する。そして、報知タイミングが到来したならば、ステップS62にて、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36で誘導部材35,35の回転が停止する旨を遊技者に知らせる予告報知を行う。この予告報知は、例えば、可変表示装置21の表示識別情報の点滅、ランプ・LED9の発光、音声等により行う。なお、この予告処理は、上記した様に、内部構造決定スイッチ16からの検出信号の受信時に取得した乱数が、所定の値であった場合になされる処理であるので、取得した乱数が所定値以外の値であった場合にはスキップされる。
上記した内部構造決定処理は、変動中の誘導部材35,35を停止させる処理で、具体的には図16のフローチャートに基づいてなされる。
この内部構造決定処理では、まず、ステップS71にて乱数を抽出する。この処理により、役物用IC53は、内部構造決定スイッチ16からの検出信号の受信時に取得した乱数を認識する。ステップS72では、抽出結果に基づいて可変表示装置21の表示を停止させる。引き続くステップS73では、可変表示装置21の表示結果に基づいて処理を分岐させ、誘導部材35,35を「グー」、「グー」の絵柄36,36を可視表示した状態で停止させる処理(S74)、「チョキ」、「グー」の絵柄36,36を表示した状態で停止させる処理(S75)、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36を表示した状態で停止させる処理(S76)の何れかの処理を実行させる。この分岐処理では、図9及び図10にて説明したように、「グー」、「グー」の処理(S74)へ移行する確率を75%、「チョキ」、「グー」の処理(S75)へ移行する確率を20%、「チョキ」、「チョキ」の処理(S76)へ移行する確率を5%に設定してある。
例えば、ステップS72にて可変表示装置21の表示が「V」で停止した場合には、ステップS76に移行させ、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36を可視表示する角度で誘導部材35,35の回転を停止させる。なお、この分岐処理に関し、内部構造決定スイッチ16からの信号を受信した際の乱数に基づいて、直接的に処理を分岐させることもできる。
この分岐処理(S73)にて、ステップS74に移行したならば、役物用IC53は、V誘導装置37(ステップモータ)に駆動信号を送出し、「グー」、「グー」の絵柄36,36を可視表示させた状態で誘導部材35,35の回転を停止させ、ステップS75に移行したならば、「チョキ」、「グー」の絵柄36,36を可視表示させた状態で誘導部材35,35の回転を停止させる。ステップS76に移行したならば、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36を可視表示させた状態で誘導部材35,35の回転を停止させる。そして、「グー」、「グー」の絵柄36,36(S74)、或いは「チョキ」、「グー」の絵柄36,36(S75)が可視表示されるように誘導部材35,35を停止させた場合には、ステップS77にて特殊遊技カウンタを「0」にリセットしてこの内部構造決定処理を終了し、羽根開閉動作1に復帰(RET)する。また、「チョキ」、「チョキ」(S76)の絵柄36,36が可視表示されるように誘導部材35,35を停止させた場合には、ステップS77をスキップして、羽根開閉動作1に復帰(RET)する。
上記した羽根開閉動作2(S8)は、第2始動口6への遊技球が入賞した際になされる補助遊技に関する処理で、上記した羽根開閉動作1(図13)と同様な処理である。即ち、羽根開閉動作1が可動翼部材24,24の変換動作を1回行うのに対し、羽根開閉動作2では変換動作を2回行う点が相違している。この羽根開閉動作2は、具体的には、図17のフローチャートに基づいてなされる。
まず、ステップS81にて羽根開閉動作2の終了タイミングが到来したか否かを判断し、到来したならば、ステップS82にて次動作周期における処理を通常動作(S6)にする処理を行い、そして、ゼネラルフローチャートの処理に復帰(RET)する。終了タイミングでなければ、ステップS83にて2回の羽根開閉動作が終了したかを判断し、終了していた場合にはステップS88に移行する。終了していなかった場合には、ステップS84で羽根開放タイミングの到来を判断し、到来した場合にはステップS85にて可動翼部材24,24(変換部材)を開いて開状態に変換する。ステップS86では、羽根閉鎖タイミングが到来したかを判断し、到来した場合にはステップS87にて可動翼部材24,24を閉鎖して閉状態に変換する。
ステップS88では、継続入賞口13への入賞(V入賞)の有無を判断し、入賞があった場合にはステップS89に移行してリミッタ処理を行い、ステップS90にて次動作周期における処理を大当たり動作(S9)にする処理を行う。継続入賞口13への入賞がなかった場合には、ステップS91に移行し、一般入賞口14(ハズレ穴)への入賞の有無を判断する。一般入賞口14への入賞があった場合には、ステップS92にて予告処理を行い、ステップS93にて内部構造決定処理を行う。そして、上記したステップS90、S91、或いはS93の何れかの処理を行ったならば、ゼネラルフローチャートの処理に復帰(RET)する。なお、リミッタ処理は図14で説明したリミッタ処理と同じ処理であり、予告処理は図15で説明した予告処理と同じ処理であり、内部構造決定処理は図16で説明した内部構造決定処理と同じ処理であるので、その説明は省略する。
上記した大当たり動作(S9)は、補助遊技(羽根開閉動作1,2)により特別変動入賞装置4に導入した遊技球が、継続入賞口13(特別入賞口)に入賞することを条件にして行われる特別遊技に関する処理で、具体的には、図18から図20のフローチャートに基づいてなされる。
この大当たり動作では、まず、ステップS101にて最終ラウンドであるかを判断する。この判断は、例えば、ラウンド更新毎に+1され、特別遊技の終了で0リセットされるラウンド数カウンタ(RAM51)に基づいてなされる。そして、最終ラウンドであった場合にはステップS103に移行し、最終ラウンドでなかった場合にはステップS102に移行する。ここでは、最終ラウンドでなかった場合(ステップS102)について先に説明する。
ステップS102では、通常大当たり処理を行う。この通常大当たり処理は、最終ラウンド以外のラウンドについての特別遊技に関する処理で、具体的には、図19及び図20のフローチャートに基づいてなされる。
この通常大当たり処理では、まず、ステップS111にてV誘導処理を行う。このV誘導処理は、大当たり確定時の状態にある誘導部材35,35を回転させ、特別変動入賞装置4に導入した遊技球が継続入賞口13に入賞し易い誘導路を形成する処理で、本実施形態においては、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が可視表示されるように誘導部材35,35を回転させる。なお、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が既に表示されていた場合には、このステップS111をスキップしてステップS112に移行する。ステップS112では、貯留処理を行う。この貯留処理では、球貯留装置47のソレノイドを励磁して球貯留羽根部材45,45を閉じ、V入賞路42上で遊技球を保持可能な状態を形成する(図5参照)。
ステップS113では可動翼部材24,24の開閉タイミングが到来したかを判断し、到来したならば、ステップS114の羽根開閉処理にて可動翼部材24,24を開閉する。即ち、可動翼部材24,24が閉鎖した閉状態(第1状態)にあったならば可動翼部材24,24が開いた開状態(第2状態)に変換し、開状態にあったならば閉状態に変換する。なお、これらのステップS113及びS114の処理では、例えば、閉じた状態の可動翼部材24,24を0.85秒間開く制御を行う。
ステップS115ではカウント入賞の有無を判断する。この処理は、カウントスイッチ23からの検出信号に基づきなされ、カウントスイッチ23から検出信号が到来した場合(特別変動入賞装置4に導入した遊技球を検出した場合)に、カウント入賞「有」と判断する。そして、カウント入賞があった場合には、ステップS116のカウント処理にて特別変動入賞装置4に導入した遊技球の数をカウントアップする処理を行う。なお、この処理は、例えば、ラウンド更新毎に0リセットされる導入球数カウンタ(RAM51)を用いてなされる。
ステップS117では、貯留解除条件の成立を判断する。この貯留解除条件は、継続入賞口13への入賞が容易な状態で保持された(閉じた状態の球貯留羽根部材45,45により保持された)遊技球の保持を解除するための条件である。本実施形態では、可動翼部材24,24の変換動作を18回繰り返して行ったか、或いは、この変換動作の繰り返し期間中に、カウント入賞が9個に達したか(特別変動入賞装置4内に9個の遊技球を導入したか)を貯留解除条件として設定してある。そして、何れか早い方の成立で貯留解除条件が成立したと判断してステップS118に移行する。なお、貯留解除条件が成立していなかった場合には、ステップS121(図20)に移行する。
ステップS118の貯留解除処理では、球貯留装置47のソレノイドを消磁し、閉状態(図5参照)にある球貯留羽根部材45,45を、開状態(図3参照)に変換する。この処理により、球貯留羽根部材45,45に遊技球が保持(貯留)されていた場合には、球貯留羽根部材45,45が開状態に変換されたことにより遊技球の保持状態が解かれ、この遊技球はV入賞路42上を前方に向けて転動して高い確率で継続入賞口13に入賞する。
引き続くステップS119では、V有効時間の計時を開始する。このV有効時間は、貯留解除条件の成立後において、ラウンド更新の条件である継続スイッチ15からの検出信号を有効に受け付ける時間としてある。したがって、このV有効時間内に継続スイッチ15が遊技球を検出し、この継続スイッチ15から検出信号が出力されたならば、次ラウンドへ移行可能となる。なお、このV有効時間は、球貯留羽根部材45,45による保持が解かれた遊技球が継続スイッチ15に検出されるまでの時間に基づいて設定される。
引き続くステップS121(図20)では、継続スイッチ15からの検出信号に基づいて、継続入賞口13への入賞(V入賞)の有無を判断する。そして、入賞があったならば、ステップS122に移行してラウンドを更新する(即ち、次動作周期以降においても大当たり動作を繰り返し行う)。また、入賞がなかったならば、このステップS122をスキップしてステップS123に移行する。ステップS123では、上記したV有効時間が終了したかを判断し、終了したならばステップS124にて次動作周期における動作を通常動作にする処理を行い、この通常大当たり処理を終了して、ゼネラルフローチャートの処理に復帰(RET)する。
なお、上記したステップS124では、通常動作に処理変更をするにあたり、誘導部材35,35を、大当たり確定時に可視表示されていた絵柄36,36(特別遊技開始時の状態)が可視表示されるように回転(復帰)させる。例えば、大当たり確定時に「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36が可視表示されていた場合には、このステップS124にて、「チョキ」、「チョキ」の絵柄36,36を可視表示させるための駆動信号を、V誘導装置37(ステッピングモータ)に出力する。同様に、大当たり確定時に「グー」、「グー」や「チョキ」、「グー」の絵柄36,36が可視表示されていた場合には、これらの「グー」、「グー」や「チョキ」、「グー」の絵柄36,36が可視表示されるように駆動信号を出力する。したがって、通常動作開始時において、誘導部材35,35は、大当たり確定時に可視表示されていた絵柄36,36を可視表示する。なお、上記したリミッタ処理(S39,S89)で「グー」、「グー」の絵柄36,36に変換されていた場合には、「グー」、「グー」の絵柄36,36が可視表示された状態に復帰する。
次に、大当たり動作のステップS101(図18参照)にて最終ラウンドであると判断し、ステップS103に移行した場合について説明する。この場合、ステップS101からステップS103に移行する間に、遊技球が継続入賞口13に入賞し難い状態に誘導部材35,35を変換しておく。例えば、「グー」、「グー」や「パー」、「パー」の絵柄36,36が装飾人形40,40の肩付近から可視表示されるように誘導部材35,35を回転させておく。
そして、ステップS103では可動翼部材24,24の開閉タイミングが到来したかを判断し、到来したならば、ステップS104の羽根開閉処理にて可動翼部材24,24を開閉する。即ち、上記したS113及びステップS114と同様に、可動翼部材24,24が閉状態(第1状態)にあったならば開状態(第2状態)に変換すると共に、開状態にあったならば閉状態に変換する。
ステップS105ではカウント入賞の有無を判断し、カウント入賞があった場合にはステップS106でカウント処理を行う。これらのステップS105及びS106の処理は、上記したステップS115及びS116の処理と同様な処理で、カウントスイッチ23から検出信号が到来した場合に、カウント入賞「有」と判断し、カウント入賞があった場合には特別変動入賞装置4に導入した遊技球の数をカウントアップする処理を行う。
ステップS107では、大当たり終了条件の成立を判断する。この大当たり終了条件は特別遊技を終了させるための条件で、本実施形態においては、可動翼部材24,24に対する所定回数(例えば、18回)の変換動作の実行、或いは、変換動作中における所定個(例えば、9個)の遊技球の導入が、大当たり終了条件として設定されている。そして、役物用IC53は、何れか早い方の成立で大当たり終了条件が成立したと判断する。
大当たり終了条件が成立したならば、ステップS108にて、次動作周期における動作を通常動作にする。そして、このステップS108においても上記したステップS124と同様に、通常動作に処理変更をするにあたり、誘導部材35,35の状態を大当たり確定時の状態に復帰させる。これにより、通常動作開始時においては、誘導部材35,35は、特別遊技開始時(大当たり確定時)の絵柄36,36が可視表示された状態となる。ここでも、上記したリミッタ処理で「グー」、「グー」の絵柄36,36に変換されていた場合には、「グー」、「グー」の絵柄36,36が可視表示された状態に復帰させる。
このステップS108の処理が終了した場合、或いは、ステップS107で大当たり条件が成立していなかった場合には、この大当たり動作を終了して、ゼネラルフローチャートの処理に復帰(RET)する。