JP5591301B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
遊技領域111に設けられた始動口121,122に遊技球が入球する入賞を検出する検出手段211,212と当該検出手段211,212により検出された当該入賞に対応して抽選を行う抽選手段231とを備える遊技機100であって、前記遊技領域111に設けられ、遊技球が入球する大入賞口125の入口を開き又は拡大する特別電動役物128と、前記特別電動役物128を連続して作動させることができる役物連続作動装置238と、所定の場合に作動し、当該作動が前記役物連続作動装置238の作動に必要な条件とされている条件装置238と、前記遊技領域111に設けられ、前記条件装置238が作動した場合に前記役物連続作動装置238の作動を開始するためのスイッチ225と、前記条件装置238が作動したことを示すコマンドを受けたことによる演出を行う演出制御手段300と、を備え、前記役物連続作動装置238は、前記抽選手段231による大当たり抽選の結果が大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりである短当たりの場合に、前記条件装置238の作動後に前記スイッチ225が入るのを待たずに作動開始され、前記演出制御手段300は、前記コマンドを受けたことによる演出として、前記抽選手段231による抽選結果が前記短当たり以外の大当たりの場合の当該大当たりの種類を報知する演出を前記スイッチ225が入る前までに行うことを特徴とするものである。
〔第1の実施の形態〕
まず、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図1ないし図29−2を用いて説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、第1の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
同図に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。
抽選用ゲート124は、遊技球が通過するように遊技領域111に設けられ、普通図柄抽選部232による普通図柄抽選を行う契機を作るためのものである。
このラウンド開始用ゲート127は、普通図柄抽選のためのものではなく、ラウンドを開始させるためだけの専用のものである。詳細は後述するが、ラウンド開始用ゲート127には、遊技球の通過を検出するためのラウンド開始スイッチ(ラウンド開始SW)225(図3参照)が設置されている。そして、このラウンド開始スイッチ225の検出を契機にラウンド開始フラグが設定され(図7−2参照)、設定されたラウンド開始フラグにより大入賞口125の扉128の連続の開閉動作が制御される(図14−3参照)。なお、本実施の形態とは異なるが、従来から公知ないし周知の技術を用いてラウンド開始用ゲート127を普通図柄抽選を兼ねるように制御する構成例も考えられる。
このラウンド開始用ゲート127は、抽選用ゲート124よりも下方に位置すると共に、第1始動口121ないし第2始動口122の近くに位置する。また、ラウンド開始用ゲート127は、第1始動口121ないし第2始動口122の左側に位置している。このため、遊技球がラウンド開始用ゲート127を通過するのは、左打ちのときになる。なお、ラウンド開始用ゲート127ないしラウンド開始スイッチ225は、大入賞口125に向かって遊技領域111を落下する遊技球が通過可能な位置に設けられている。
付言すると、ラウンド開始用ゲート127を通過した遊技球が大入賞口125に入賞することが可能なように盤面構成している。したがって、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過して大入賞口125の扉128の開閉が開始したときに、ラウンド開始用ゲート127に通過して大入賞口125の扉128の開閉を開始させた遊技球がそのまま大入賞口125に入賞することが可能である。
なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。
本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行い、また、枠ランプ157は、点灯点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板158(例えば、図38−1の(b)または図38−2の(b)参照)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、抽選用ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球が抽選用ゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、内部抽選および当選の判定等といった払い出す賞球数に関する各種制御を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部400と、を備えている。
遊技制御部200は、内部抽選および当選の判定等といった払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すると特別図柄抽選を行い、特別図柄抽選での当選か否かの判定結果を演出制御部300に送る。また、特別図柄抽選時の当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間の短縮設定、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間の短縮設定を行い、設定内容を演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、電動チューリップ123の羽根の開時間の延長、および電動チューリップ123の羽根が開く回数の設定、さらには羽根が開く際の開閉動作間隔の設定を制御する。また、遊技球が連続的に第1始動口121または第2始動口122へ入賞したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留や、遊技球が連続的に抽選用ゲート124を通過したときの未抽選分の限度個数(例えば4個)までの保留を設定する。
また、遊技制御部200は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口125が所定条件(例えば30秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで扉128の開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。さらには、遊技制御部200は、大入賞口125の扉128が開く際の開閉動作間隔を制御する。
払出制御部400が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部400から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、ラウンド開始用ゲート127への遊技球の通過を検出するラウンド開始検出部(ラウンド開始スイッチ(SW))225が接続されている。付言すると、このラウンド開始スイッチ225の検出は、特別図柄抽選や普通図柄抽選を開始する契機になるものではない。このラウンド開始スイッチ225は、スイッチないし専用スイッチの一例である。なお、ラウンド開始スイッチ225は、遊技球が通過すると普通図柄抽選が行われるゲート(抽選用ゲート124)以外のゲート(ラウンド開始用ゲート127)に配設されている。
次に、演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン等を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。その際、演出ボタン等(演出ボタン161および演出キー162)を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。また、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、遊技制御部200が特別図柄抽選時の当選確率を変動させた場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させた場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させた場合には、演出制御部300は設定された内容に対応させて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、を備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、画像/音響制御部310のROM312には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。さらには、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。CPU311は、ROM312に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。さらには、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。
そして、画像/音響制御部310は、画像処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御し、また、後述する可動部材61に配設されている部材ランプ63の点灯/点滅を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
払出制御部400は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU401と、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM402と、CPU401の作業用メモリ等として用いられるRAM403と、を備えている。
そして、払出制御部400は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部400は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部411を制御する。ここでの払出駆動部411は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部400には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板450が接続されている。そして、払出制御部400は、例えば払出駆動部411に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部412にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板450を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図4は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、特別図柄抽選部231と、普通図柄抽選部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄抽選結果判定部234と、普通図柄制御部237と、を備えている。特別図柄抽選部231は、抽選手段の一例であり、また、特別図柄抽選手段の一例である。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235と、遊技進行制御部236と、を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部238と、電動チューリップ動作制御部239と、賞球処理部240と、出力制御部241と、乱数制御部242と、を備えている。
普通図柄抽選部232は、抽選用ゲート124を遊技球が通過した場合に、普通図柄抽選を行う。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果に応じて特別図柄の変動を制御する。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「はずれ」では、「大当たり」でも「小当たり」でもなく、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
遊技進行制御部236は、各遊技状態において遊技の進行を制御する。
「当選」と判定された場合には、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122への遊技球の入賞確率が高まる状態を発生させる。上記の入賞サポート(電チューサポート)時には、この規定回数や規定時間が増える。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態は発生しない。
電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123の開放動作を制御する。
賞球処理部240は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しを制御する。
出力制御部241は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部242は、メイン制御手段やサブ制御手段による処理で用いられる各種の乱数値の更新を制御する。
次に、上記のように構成されたパチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の基本的な動作は、メイン制御手段である遊技制御部200により行われる。そして、この遊技制御部200の制御の下、サブ制御手段である演出制御部300により遊技上の演出の制御が行われ、払出制御部400により賞球の払い出しの制御が行われる。
遊技制御部200は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示す各処理を一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。図5を参照すると、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(ステップ501〜506)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
ラウンド開始スイッチ処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、図3のラウンド開始スイッチ225の状態を監視し、当たり遊技フラグがONである場合にラウンド開始スイッチ225がONになると、ラウンド開始フラグの処理を実行する。ここにいう当たり遊技フラグについては後述する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233、特別図柄抽選結果判定部234、変動パターン選択部235、および遊技進行制御部236により、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
普通図柄処理では、遊技制御部200の普通図柄制御部237により、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理が行われる。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、所定の条件に基づいて大入賞口125での扉128の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、所定の条件に基づいて電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
出力処理(ステップ506)では、遊技制御部200の出力制御部241は、演出制御部300および払出制御部400へ制御用コマンドを出力する。制御用コマンドは、ステップ505までの各処理において生成され、RAM203にセットされており、この出力処理で出力される。
図6は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図6を参照すると、遊技制御部200の特別図柄抽選部231は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(ステップ601)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に特別図柄抽選部231は、第1始動口121の入賞における未抽選分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップ602)。図6に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(ステップ602でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ603による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数U1増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ606)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。ステップ605の事前判定処理が行われた場合は、保留数U1増加コマンドには、ステップ605で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
この後、特別図柄抽選部231は、ステップ609による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数U2増加コマンドをRAM203にセットし(ステップ612)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。ステップ611の事前判定処理が行われた場合は、保留数U2増加コマンドには、ステップ611で得られた事前判定の判定結果の情報が含まれる。
図7−1は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200の普通図柄抽選部232は、まず、抽選用ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(ステップ701)。ゲートスイッチ214がONとなったならば(ステップ701でYes)、次に普通図柄抽選部232は、未抽選分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップ702)。図7−1に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(ステップ702でNo)、それ以上未抽選分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
図7−2は、図5のステップ502に示したスイッチ処理のうちのラウンド開始スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このラウンド開始スイッチ処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、まず、ラウンド開始用ゲート127を遊技球が通過してラウンド開始スイッチ225がONとなったか否かを判断する(ステップ711)。ラウンド開始スイッチ225がONとなったならば(ステップ711でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において、当たり遊技フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ712)。
ここにいう当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりまたは小当たりである場合に、これらの当たりに応じた遊技状態であることを識別するためにセットされるフラグである。当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグ、小当たり遊技フラグのいずれかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して当たり遊技フラグと呼ぶ。
ここにいうラウンド開始フラグは、ラウンドを開始するタイミングを制御する必要があるか否かを判定するためにセットされるフラグである。すなわち、ラウンド開始フラグは、条件装置が作動した場合に役物連続作動装置(役連装置)を作動させる条件として、ラウンド開始スイッチ225がONになったことを設定するためのものである。より具体的には、ラウンド開始フラグは、大入賞口125での扉128の連続開閉を実行するタイミングを制御するためのものである。
なお、ここにいう条件装置は、遊技制御部200のCPU201により構成されるものであり、より具体的には大入賞口動作制御部238により構成されるものである。本実施の形態では、条件装置は、特定の図柄の組合せが表示される場合に作動する。
また、ここにいう役物連続作動装置は、その一部が遊技制御部200のCPU201により構成されるものであり、より具体的には大入賞口動作制御部238により構成されるものである。役物連続作動装置は、条件装置が作動した後にラウンド開始スイッチ225がONになった場合に作動する。
なお、ラウンド開始スイッチ225がONになっていない場合(ステップ711でNo)、当たり遊技フラグがONになっていない場合(ステップ712でNo)またはラウンド開始フラグがOFFでない場合(ステップ713でNo)は、ラウンド開始スイッチ処理を終了する。
また、ラウンド開始スイッチ処理は、ラウンド開始スイッチ225がONになっても当たり遊技フラグがONになっていなければ、ラウンド開始フラグがOFFからONにならない。また、ラウンド開始スイッチ処理では、ラウンド開始スイッチ225がONになっても保留数の演算や乱数値の取得を行わず、この点で、他のスイッチ処理(始動口スイッチ処理およびゲートスイッチ処理)とは異なる。
付言すると、ラウンド開始スイッチ225は、ラウンド開始フラグをOFFからONに切り換えるための専用のスイッチである。
なお、ラウンド開始フラグをONにする場合に、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したことを示すために表示器130での所定のLEDを点灯する制御例も考えられる。
図8は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、フラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ801)。なお、当たり遊技フラグONの場合(ステップ801でYes)、役物連続作動装置が作動して大入賞口125が開閉し、大当たりによる規定数のラウンドが連続して実行される。
一方、当たり遊技フラグがOFFである場合(ステップ801でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(ステップ802)。特別図柄変動中でない場合(ステップ802でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未抽選分の保留数U1、U2(図6参照)に関する処理を行う(ステップ803〜806)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
図9は、大当たり判定処理(図8のステップ808)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄抽選結果判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数の判定を行い(ステップ901)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(ステップ902、905)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図6のステップ604またはステップ610で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図17(a)参照)。
以上の判定の後、特別図柄抽選結果判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(ステップ904)。
図10は、変動パターン選択処理(図8のステップ809)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(ステップ1001)。この判断は、大当たり判定処理(図9)のステップ901、902と同様である(ステップ902の判断結果を用いても良い)。そして、大当たりだった場合(ステップ1001でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1002)。
乱数を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(ステップ1004でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1005)。また、リーチ演出を行わない場合(ステップ1004でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(ステップ1006)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間10秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
図11−1は、停止中処理(図8のステップ815)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において時短フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1101)。時短フラグとは、パチンコ遊技機100の遊技状態が時短遊技状態であることを識別するためのフラグである。時短フラグがONである場合(ステップ1101でYes)、遊技進行制御部236は、時短遊技状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(ステップ1102)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(ステップ1103)。そして、抽選回数J=0であれば(ステップ1103でYes)、時短フラグをOFFにする(ステップ1104)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図14−1、図14−2および図14−3)における遊技状態設定処理(図15)で行われる。
そして、遊技進行制御部236は、抽選回数J、Xの値を初期化する(ステップ1114)。すなわち、特別図柄抽選で大当たりした(ステップ1109)のであるから、抽選回数J、Xの値を0に戻して新たに数え直す。また、遊技進行制御部236は、ステップ1101において時短フラグがONであって、ステップ1103において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(ステップ1115)。同様に、ステップ1105において確変フラグがONであって、ステップ1107において抽選回数Xが0でなかった場合に、確変フラグをOFFにする(ステップ1115)。
一方、小当たりであった場合(ステップ1116でYes)、遊技進行制御部236は、小当たり遊技フラグをONにする(ステップ1117)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。
このオープニング処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において役連装置作動開始フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1131)。この役連装置作動開始フラグは、後述するように、図11−2のステップ1134でOFFに設定され、かつ図14−3のステップ1455でONに設定されるものである。さらに説明すると、役連装置作動開始フラグは、オープニングコマンド(図11−2のステップ1133参照)が役連装置作動開始コマンド(図14−3のステップ1454参照)よりも先に演出制御部300に送信されないようにするためのものである。
この後、遊技進行制御部236は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(ステップ1133)、役連装置作動開始フラグをOFFにした後に(ステップ1134,1135)、オープニング処理を終了する。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
なお、役連装置作動開始フラグがONでなかった場合(ステップ1131でNo)、オープニングコマンドセットを行うことなく、オープニング処理を終了する。
図12は、客待ち設定処理(図8のステップ817)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200の遊技進行制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1201)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
図13は、図5のステップ503に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1301)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合に、これに応じた遊技状態(補助遊技状態)であることを識別するためにセットされるフラグである。補助遊技状態では、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図16)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易くなる(補助される)。
図14−1,図14−2および図14−3は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238は、図14−1に示すように、まず、RAM203のフラグ設定において当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1401)。当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(ステップ1401でNo)。一方、当たり遊技フラグがONである場合(ステップ1401でYes)、大当たりの当選が確定している。したがって、次に大入賞口動作制御部238は、ラウンド開始フラグ判定処理を行う(ステップ1402)。このラウンド開始フラグ判定処理は、大入賞口処理を継続するか否かを判断するためのものである。
大入賞口動作制御部238は、長当たり遊技フラグがONであるか否かを調べ(ステップ1451)、長当たり遊技フラグがONでなければ(ステップ1451でNo)、短当たり遊技フラグがONであるか否かを調べる(ステップ1452)。大入賞口動作制御部238は、短当たり遊技フラグがONになっていないときには(ステップ1452でNo)、ステップ1454に進む。すなわち、長当たり遊技フラグおよび短当たり遊技フラグ以外の遊技フラグ(小当たり遊技フラグ)がONの場合(ステップ1452でNo)、大入賞口動作制御部238は、ラウンド開始フラグがONであるか否かを調べることなく、役連装置作動開始コマンドをセットする(ステップ1454)。
長当たり遊技フラグがONになっているとき(ステップ1451でYes)、または短当たり遊技フラグがONになっているときには(ステップ1452でYes)、大入賞口動作制御部238は、次にラウンド開始フラグがONであるか否かを調べる(ステップ1453)。ステップ1451およびステップ1542にて、ラウンド開始フラグのON/OFFを参照する必要があるか否かを判定している。
また、ラウンド開始フラグがONになっている場合には(ステップ1453でYes)、大入賞口動作制御部238は、役物連続作動装置(役連装置)の作動の開始についての演出を行うための役連装置作動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(ステップ1454)。その後、役連装置作動開始コマンドを演出制御部300に送信したことを示す役連装置作動開始フラグをONにし(ステップ1455)、ラウンド開始フラグ判定処理を終了し、次の処理(図14−1のステップ1403参照)を続ける。
こうして、ステップ1453にて行われるラウンド開始フラグの判定結果に従って、役連装置作動開始コマンドの生成について異ならせている(ステップ1453およびステップ1454を参照)。ステップ1454でセットされた役連装置作動開始コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1414)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
エンディング時間が経過した場合(ステップ1418でYes)に実行される遊技状態設定処理(ステップ1418)の内容を図15に示す。
図15に示すように、大入賞口動作制御部238は、まず、図14−1のステップ1401で当たり遊技フラグがONとなっているので、その当たりの種類を判断する(ステップ1501、1502、1503、1506)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図9)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図9)のステップ902、903、905と概ね同様であるので、ステップ902、903、905の判断結果を用いても良い。
当たりの種類が確変無し+時短有りの大当たりである場合(ステップ1501でNo、ステップ1502、1503でYes)、大入賞口動作制御部238は、時短フラグをONにする(ステップ1504)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が時短遊技状態となる。また、大入賞口動作制御部238は、抽選回数Jの初期値を設定し(ステップ1505)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、時短遊技状態が終了する。
図16は、図5のステップ504に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部239は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(ステップ1601)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(ステップ1601でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(ステップ1601でYes)、次に電動チューリップ動作制御部239は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(ステップ1602)。
ここで、大当たり判定処理(図9)、変動パターン選択処理(図10)、普通図柄処理(図13)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図17は、第1の実施の形態で用いられる乱数の構成例を示す図である。
図17(a)には大当たり乱数の構成例、図17(b)には大当たり図柄乱数の構成例、図17(c)にはリーチ乱数の構成例、図17(d)には当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
通常図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に通常図柄Bでの当選(確変無し+時短無し)となる確率は、15/250(=3/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として175個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Aでの当選(確変有り+時短有り)となる確率は、175/250(=7/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に確変図柄Bでの当選(確変有り+時短無し)となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
このように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、例えば、後述する第2の実施の形態の場合(図20参照)のように、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122のいずれか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図18は、遊技制御部200からコマンドを受信した際の演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図18(a)に示すメイン処理と、図18(b)に示す割り込み処理とからなる。図18(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(ステップ1801)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(ステップ1802)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(ステップ1803)、割り込み処理を受け付ける。
図19−1および図19−2は、コマンド受信処理(図18(b)のステップ1811)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、受信したコマンドが保留数を増加するためのコマンド(保留数増加コマンド)か否かを判断する(ステップ1901)。この保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図6に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(ステップ606、612)、図5に示した出力処理(ステップ506)で演出制御部300へ送信される。保留数増加コマンドであった場合(ステップ1901でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている保留数の値を1加算し(ステップ1902)、加算後の保留数の値を示す保留数コマンドをRAM303にセットする(ステップ1903)。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(ステップ1904でYes)、演出制御部300は、変動演出選択処理を実行する(ステップ1905)。変動演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(ステップ1906でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(ステップ1907)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが条件装置コマンドであった場合(ステップ1908でYes)、演出制御部300は、役連装置作動待ち中処理を実行する(ステップ1909)。役連装置作動待ち中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが役連装置作動開始コマンドであった場合(ステップ1910でYes)、演出制御部300は、役連装置作動演出選択処理を実行する(ステップ1911)。役連装置作動演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(ステップ1912でYes)、演出制御部300は、当たり演出選択処理を実行する(ステップ1913)。当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(ステップ1914でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(ステップ1915)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
演出制御部300により演出が行われる場合、特別図柄抽選の抽選結果に応じて設定される動作モードに基づき、種々の演出パターンが選択されて実行される。この動作モードは、RAM303にセットされるモードフラグによって決定される。図20に示す例では、AモードからEモードまでの5種類のモードが設定され、各モードに対してモードフラグの値0〜4が割り当てられている。また、Bモードには確変図柄Aの大当たりが、Cモードには通常図柄Aの大当たりが、Dモードには確変図柄Bおよび通常図柄Bの大当たりが、Eモードには潜確図柄の大当たりおよび小当たりが、それぞれ割り当てられている。ここで、これらの図柄の種類は、図17(b)に示したものと同様である。Aモードには何れの当たりも割り当てられていない。さらに、図20に示す例では、変動演出終了中処理で用いられるパラメータM(M値)が、Aモードを除く各モードに対して個別に設定されている。なお、モードフラグは、当たりの種類に関する情報の一例である。
この変動演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した変動開始コマンドを解析する(ステップ2101)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(ステップ2102)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(ステップ2103)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される動作モードに基づき、その動作モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の演出パターン(変動演出パターン)を選択する(ステップ2104)。最後に、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットして、変動演出選択処理を終了する(ステップ2105)。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず受信した変動停止コマンドを解析する(ステップ2201)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2202)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドの解析の結果から得られる特別図柄変動が停止した際の図柄の種類を示す情報に基づいて特別図柄抽選の抽選結果が当たり(大当たりまたは小当たり)か否かを判断する(ステップ2203)。何らかの当たりである場合は(ステップ2203でYes)、その当たりの種類に応じて、図20に示した設定例に基づきRAM303にセットされているモードフラグを変更する(ステップ2204)。
この役連装置作動待ち中処理において、演出制御部300は、まず受信した条件装置コマンドを解析する(ステップ2231)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2232)。そして、演出制御部300は、モードフラグの値が1、2または3のいずれであるか否かを調べる(ステップ2233)。モードフラグが1、2または3のいずれかの場合(ステップ2233でYes)、演出制御部300は、条件装置コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態等の情報)に基づき、画像表示部114に表示する画像による演出のパターン(作動待ち演出パターン)を選択する(ステップ2234)。そして、演出制御部300は、選択した作動待ち演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する作動待ち演出コマンドをRAM303にセットし(ステップ2235)、役連装置作動待ち中処理を終了する。また、モードフラグが1、2または3のいずれでもない場合(ステップ2233でNo)、役連装置作動待ち中処理を終了する。
このように、当たりの種類が確変図柄A、通常図柄A、確変図柄Bまたは通常図柄Bの場合には、変動停止コマンドを受信した後から役連装置作動開始コマンドを受信するまでの間、画像表示部114に所定の画像が表示される。
この役連装置作動演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信した役連装置作動開始コマンドを解析する(ステップ2261)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2262)。そして、演出制御部300は、モードフラグの値が1、2または3のいずれであるか否かを調べる(ステップ2263)。モードフラグが1、2または3のいずれかの場合(ステップ2263でYes)、演出制御部300は、解析結果から得られた内容に応じて演出のパターン(役連装置作動演出パターン)を選択する(ステップ2264)。そして、演出制御部300は、選択した役連装置作動演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する役連装置作動演出コマンドをRAM303にセットし(ステップ2265)、役連装置作動演出選択処理を終了する。また、モードフラグが1、2または3のいずれでもない場合(ステップ2263でNo)、役連装置作動演出選択処理を終了する。なお、演出制御部300は、判定手段の一例である。
このように、当たりの種類が確変図柄A、通常図柄A、確変図柄Bまたは通常図柄Bの場合には、役連装置作動開始コマンドを受信した後からオープニングコマンドを受信するまでの間に、画像表示部114に所定の画像が表示される。
この当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンドを解析し(ステップ2301)、解析結果から得られたオープニング動作の内容に応じて演出のパターン(当たり演出パターン)を選択する(ステップ2302)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、当たり演出選択処理を終了する(ステップ2303)。この当たり演出を、オープニング演出とも呼ぶ。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンドを解析し(ステップ2401)、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照する(ステップ2402)。次に、演出制御部300は、エンディングコマンドの解析結果から得られたエンディング動作の内容に応じて演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(ステップ2403)。そして、演出制御部300は、選択した演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(ステップ2404)。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(ステップ2501)。客待ちコマンドを受信した場合(ステップ2501でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(ステップ2502)、RAM303において計測フラグをONにする(ステップ2503)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(ステップ2501でNo)、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(ステップ2504)。計測フラグがOFFであれば(ステップ2504でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
付言すると、作動待ち演出コマンドがRAM303にセットされる場合には、客待ち演出コマンドがRAM303にセットされないので、画像表示部114に客待ち画面が表示されない。
この変動演出終了中処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン等が操作されたか否かを判断する(ステップ2601)。ここで、演出ボタン等の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
次に、第1の実施の形態における特別図柄の変動開始から大入賞口125の開閉までの遊技制御部200による制御については、既にフローチャートを用いて既に説明しているが、本発明をより明確化するために、以下タイムチャートにて説明する。
図27は、特別図柄の変動から大入賞口開閉に至る制御を説明するタイムチャートである。
遊技制御部200は、時点t1において特別図柄処理で特別図柄の変動を開始し(図8のステップ810参照)、変動時間が経過した時点t2において特別図柄の変動を停止する(図8のステップ813参照)。
そして、遊技制御部200では、時点t3において条件装置の作動が開始したとして特別図柄処理の停止中処理で条件装置コマンドのセットが行われる(図11−1のステップ1113参照)。その後に、遊技制御部200では、時点t4において役物連続作動装置の作動が開始したとして大入賞口処理のラウンド開始フラグ判定処理で役連装置作動開始フラグがONに設定される(図14−3のステップ1455参照)。すると、オープニング時間を経過した後に大入賞口125の開閉が始まり(時点t5)、ラウンドが開始する。
また、ラウンド開始スイッチ225がONになること(時点t4)によって、それまで行われていた演出(後述の役物連続作動装置の作動前における表示画像例による演出)が終了する。この意味において、ラウンド開始スイッチ225を役連装置作動前演出の終了スイッチないし演出終了スイッチと言うことができる。付言すると、後述の役物連続作動装置の作動前における画像例による演出は、パチンコ遊技機100側では強制的に終了しない演出であると言える。
また、ラウンド開始スイッチ225がONになること(時点t4)によって、それまでは異なる演出(後述の役物連続作動装置の作動後における表示画像例による演出)が開始する。この意味において、ラウンド開始スイッチ225を役連装置作動後演出の開始スイッチないし演出開始スイッチと言うことができる。
このように時間Tは、遊技者の操作によって変わるものであり、予め定まっている時間ではなく、定まっていない時間であると言える。なお、時間Tは、規則上の制約がない時間であり、自由になる時間であるとも言える。
条件装置コマンドを送信後に、ラウンド開始用ゲート127(図1参照)に遊技球が通過したことがラウンド開始スイッチ225(図3参照)により検出されると、遊技制御部200はラウンド開始フラグをONにし(図7−2のステップ714参照)、役連装置作動開始コマンドをセットして(図14−3のステップ1454参照)演出制御部300に送信する。また、遊技制御部200は、役連装置作動開始フラグをONにする(同図のステップ1455参照)。なお、ラウンド開始フラグは、ラウンドが終了すると、当たり遊技フラグと共にOFFになる(図14−2のステップ1420、1421参照)。
また、演出制御部300は、オープニングコマンドを受信すると(図19−2のステップ1912でYesを参照)、当たり演出開始コマンドをセットする(図23のステップ2303参照)。これにより、当たり演出開始コマンドに含まれる当たり演出パターン(図23のステップ2302参照)により当たり演出が行われる。
図28は、役物連続作動装置の作動前における演出例を示す図であり、より具体的には、作動待ち演出コマンドと共にセットされた作動待ち演出パターン(図22−2のステップ2234および2235参照)による演出に基づくものである。このような演出の仕方としては、画像表示部114での画像表示のほか、盤ランプ116や枠ランプ157等の発光、スピーカ156からの音響出力、可動役物115の動作等が考えられる。ここでは、画像表示の一例として、図28に示す1つの画像例を説明する。
なお、ここにいう役物連続作動装置の作動前とは、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過する前の段階をいい、より具体的には、図27の時点t3から時点t4までの間の期間(時間T)をいう。また別の言い方をすれば、役物連続作動装置の作動前とは、演出制御部300が変動停止コマンドを受信し、かつ、役連装置作動開始コマンドを受信していない段階をいう。
役物連続作動装置が作動する前では、演出制御部300は、役連装置作動待ち中処理(図19−1のステップ1909および図22−2参照)において、例えば図28に示す画像例を画像表示部114に表示するための情報を含む作動待ち演出コマンドが生成され、出力される。
このように、図28に示す画像例では、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過していない段階に、特別図柄抽選において遊技者にとって有利な結果である「大当たり」を遊技者に報知している(大当たり演出)。言い換えると、図柄変動が終了し、大当たりが確定すると条件装置が作動するので、未だ役物連続作動装置が作動していない段階(ラウンド開始前)であっても「大当たり」を表示する。これにより、遊技者の集中力を維持・回復させることが期待される。図28に示す画像例は、条件装置が作動したことを示すコマンドを受けたことによる演出の一例である。演出制御部300は、条件装置が作動したことを示す条件装置コマンドを受けたことによる演出をラウンド開始スイッチ225が入る前に行う演出制御手段の一例である。
さらに説明すると、演出制御部300は、条件装置コマンド(図11−1のステップ1113)を受信することにより大当たりであることの情報を取得するので、条件装置コマンドの受信を契機に図28に示す画像例を表示することができる。
なお、ナビゲーション効果をより高めるために、役物連続作動装置を作動させるためのラウンド開始スイッチ225が位置するラウンド開始用ゲート127の部分に不図示のゲートランプを配設する構成例も考えられる。また、不図示のゲートランプを点灯することにより遊技者に注意喚起する際に、画像表示部114にその内容を表示する制御例も考えられる。
その一例を挙げると、保留数(図6の保留数U1,U2参照)が上限値に達している状態でラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過すると、通常の大当たり演出では登場しないキャラクタを、その後の大当たり演出で登場させることである。このような場合には、キャラクタを見たい遊技者は、未だ保留数の上限値に達していなければ、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過しないように第1始動口121ないし第2始動口122に入賞させ、保留数を上限値にする遊技を行うことが期待される。
図29−1および図29−2は、役物連続作動装置の作動後における画像例を示す図であり、より具体的には、役連装置作動演出コマンドと共にセットされた役連装置作動演出パターン(図22−3のステップ2264および2265参照)による演出に基づくものである。このような演出の仕方としては、役物連続作動装置の作動前における演出の場合と同様のものが考えられる。ここでは、画像表示の一例として、遊技者が興味を有する可能性が高い内容として、図29−1の(a)と(b)および図29−2の(c)の3つを説明する。また、このような演出は、当たり演出パターン(図23のステップ2302参照)により当たり演出が行われる前に、または当たり演出と共に行われる。
なお、ここにいう役物連続作動装置の作動後とは、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過した後の段階をいい、より具体的には、図27の時点t4以降の期間をいう。また別の言い方をすれば、役物連続作動装置の作動後とは、演出制御部300がラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過した後の段階をいい、より具体的には、図27の時点t4以降の期間をいう。また別の言い方をすれば、役物連続作動装置の作動後とは、演出制御部300が役連装置作動開始コマンドを受信した段階である。
役物連続作動装置が作動した後には、演出制御部300は、役連装置作動演出選択処理(図19−1のステップ1911および図22−3参照)において、例えば図29−1の(a)、同図の(b)または図29−2の(c)に示す画像例を画像表示部114に表示するための情報を含む役連装置作動演出コマンドが生成され、出力される。
付言すると、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過するだけで直ちにラウンドが開始される。このため、ラウンド開始のための処理を簡単な制御で実現させることが可能である。
また、遊技者は、ラウンド開始用ゲート127に遊技球を通過させるために遊技者の持ち球の幾つかを用いることになるので、遊技球の入賞により払い出される賞球の数を通常の場合よりもわずかに多めにする制御例も考えられる。
第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図30〜図36−2を用いて説明する。なお、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図30は、第2の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図1に相当する図面である。
図30に示すように、パチンコ遊技機100は、基本的な盤面構成が第1の実施の形態の場合(図1参照)と共通している。そして、パチンコ遊技機100は、ラウンド開始用入賞口129が、遊技盤110に配設されている。このラウンド開始用入賞口129は、第1の実施の形態でのラウンド開始用ゲート127の代わりに配設されているものであり、その作用は、ラウンド開始用ゲート127と同じである。なお、ラウンド開始用入賞口129は、大入賞口以外の入賞口であり、特定の入賞口の一例である。
図31は、遊技制御部200での大入賞口処理の内容を示すフローチャートであり、より具体的には、ラウンド開始フラグ判定処理を説明する図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図14−3に相当する図面である。図31は、同図と共通する事項を有するので、共通する事項については説明を省略することがある。
第2の実施の形態のラウンド開始フラグ判定処理では、図31に示すように、大入賞口動作制御部238は、短当たり遊技フラグがONであるか否かを調べ(ステップ3101)、ONであるときには次に、ラウンド開始フラグがONであるか否かを調べる(ステップ3102)。短当たり遊技フラグがONでなければ(ステップ3101でNo)、大入賞口動作制御部238は、ラウンド開始フラグがONであるか否かを調べることなく、役連装置作動開始コマンドをセットする(ステップ3103)。
すなわち、第2の実施の形態のラウンド開始フラグ判定処理では、短当たり遊技フラグがONであるか否かを調べるだけで、長当たり遊技フラグがONであるかどうかを調べない。この点で、第2の実施の形態は、長当たり遊技フラグまたは短当たり遊技フラグがONであるかどうかを調べる第1の実施の形態の場合(図14−3参照)と異なる。
なお、ステップ3103,3104は、図14−3のステップ1454,1455に相当するので、その説明を省略する。ステップ3102でNOの場合の次の手順内容を示す「Bを円で囲んだ記号」は、図14−2に図示の「Bを円で囲んだ記号」に続くことを表している。
図32は、演出制御部300でのコマンド受信処理の内容を示すフローチャートであり、より具体的には、役連装置作動待ち中処理を説明する図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図22−2に相当する図面である。
図32は、図22−2と共通する事項を有する。すなわち、第2の実施の形態の役連装置作動待ち中処理において、ステップ3201,3202,3204,3205は、図22−2のステップ2231,2232,2234,2235に相当するものである。
第2の実施の形態の役連装置作動待ち中処理では、演出制御部300は、条件装置コマンドの解析(ステップ3201)およびモードフラグの参照(ステップ3202)を行い、モードフラグの値が3であるか否かを調べ(ステップ3203)、モードフラグの値が3である場合は(ステップ3203でYes)、作動待ち演出パターンを選択し(ステップ3204)、作動待ち演出コマンドをRAM303にセットする(ステップ3205)。また、モードフラグが3でない場合(ステップ3203でNo)、役連装置作動待ち中処理を終了する。
なお、ステップ3204の作動待ち演出パターンの選択は、第1の実施の形態の場合のステップ2234と共通するものである。すなわち、演出制御部300は、条件装置コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報に基づき、作動待ち演出パターンを選択する(ステップ3204)。演出制御部300は、条件装置コマンド受信演出を報知演出を含んで生成する生成手段の一例である。
図33は、演出制御部300でのコマンド受信処理の内容を示すフローチャートであり、より具体的には、役連装置作動演出選択処理を説明する図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図22−3に相当する図面である。
図33は、図22−3と共通する事項を有する。すなわち、第2の実施の形態の役連装置作動演出選択処理において、ステップ3301,3302,3304,3305は、図22−3のステップ2261,2262,2264,2265に相当するものである。
第2の実施の形態の役連装置作動演出選択処理では、演出制御部300は、役連装置作動開始コマンドの解析(ステップ3301)およびモードフラグの参照(ステップ3302)を行い、モードフラグの値が3であるか否かを調べ(ステップ3303)、モードフラグの値が3である場合は(ステップ3303でYes)、役連装置作動演出パターンを選択し(ステップ3304)、役連装置作動演出コマンドをRAM303にセットする(ステップ3305)。また、モードフラグが3でない場合(ステップ3303でNo)、役連装置作動演出選択処理を終了する。
なお、役連装置作動演出パターンの選択は、第1の実施の形態の場合のステップ2264と共通するものである。
図34は、役物連続作動装置の作動前後における演出例を示す図であり、図34の(a)は役物連続作動装置の作動前における演出例であり、(b)は役物連続作動装置の作動後における演出例である。
図34に示す画像例は、画像表示部114の表示領域11に装飾図柄「777」を小さく表示している。そして、役物連続作動装置の作動前では、同図の(a)に示すように、画像表示部114の表示領域12に「大当りチャンス到来!」という予告(大当たり予告)演出用の文字および「パチンコ球を専用入賞口に入れてみよう!」という遊技者に対するナビゲーション用の文字を表示している。
このように、演出制御部300は、条件装置コマンドの受信を契機に、役物連続作動装置作動前の演出としてチャンスモードの演出を行う。このチャンスモードは、予め設定されている演出モードの一つである。なお、かかる演出は、条件装置コマンドの内容を基に生成された作動待ち演出コマンドによるものであり、また、「大当り」であることを断定していない。図34の(a)に示す画像例は、条件装置が作動したことを示すコマンドを受けたことによる演出の一例である。演出制御部300は、条件装置が作動したことを示す条件装置コマンドを受けたことによる演出をラウンド開始スイッチ225が入る前に行う演出制御手段の一例である。
なお、大当たりの種類として確変であることを報知しているが、他の大当たりの種類(長当たり・短当たり、時短有り・時短無し)を報知する制御例も考えられる。
図35−1、図35−2、図35−3及び図35−4は、役物連続作動装置の作動前後における演出例を示す図であり、図35−1、図35−2の(a)及び(b)は役物連続作動装置の作動前における演出例であり、図35−3及び図35−4は、役物連続作動装置の作動後における演出例である。
図35−1に示す画像例は、役物連続作動装置の作動前における演出として、画像表示部114の表示領域11に装飾図柄「777」を小さく表示すると共に、表示領域12に「バトルモード突入!途中で専用入賞口に入るとモード強制終了。」という文字を表示している。
ここにいうバトルモードは、予め設定されている演出モードの一つであり、不図示の複数キャラクタによるバトル(戦い)が画像表示部114に表示される予告演出である。バトルモードにおいて味方のキャラクタが敵のキャラクタに最終的に勝利すると、確変が確定し、また、敵のキャラクタが味方のキャラクタに最終的に勝利すると、確変ではないことが確定する。
また、演出制御部300は、大当たりの種類は確変であることを示す情報が条件装置コマンドに含まれないと、作動待ち演出コマンドにより、敵のキャラクタが味方のキャラクタに最終的に勝利させる演出を行う。その後に、役物連続作動装置の作動前における演出として、図35−2の(b)に示すように、「バトル終了。」という文字を画像表示部114の表示領域13に表示する。
さらに説明すると、図35−2の(a)及び(b)に示す画像例には、画像表示部114の表示領域13に「専用入賞口に入れたらラウンド開始するよ。」という遊技者に対するナビゲーション用の文字が含まれている。
なお、図35−2の(a)及び(b)に示す画像例は、バトルモードが強制終了することなくキャラクタのバトルが決着したときに画像表示部114に表示されるものである。
図柄変動が終了し、大当たりが確定すると条件装置が作動するので、未だ役物連続作動装置が作動していない段階であっても大当たりであることを断言する表示を行うことも考えられる。しかしながら、一般的には、大当たりしたら大入賞口125が作動するという認識が遊技者の間でなされていることから、役物連続作動装置が作動する前に大当たりであることを断言する表示を行うと、不都合な事態が想定される。例えば、パチンコ遊技機100が故障しているとの遊技者の誤解を招くおそれがあり、また、そのような誤解に基づくホール店の店員の対応が煩雑になるおそれがある。そこで、役物連続作動装置の作動前では、大当たりであることを断言しないようにしている。
図36−1及び図36−2に示すように、バトル演出は、条件装置が作動(時点t3)してから役物連続作動装置が作動する(時点t4)までの間に行われる。そして、この間の時間は、上述したように、遊技者の操作によって変わるものであり、規則上の制約もない。このため、条件装置が作動してから役物連続作動装置が作動するまでの平均時間TAを設定しておき、設定した平均時間TAよりも長い時間のバトル演出時間TB(TB>TA)の演出画像や音響を予めROM302に格納して用意しておく。付言すると、バトル演出の最後に図35−2に示す画像例が画像表示部114に表示される。すなわち、図35−1に示す画像例が画像表示部114に表示されてから予め定められる時間が経過する際に図35−2に示す画像例を表示するように設定する。
そして、バトル演出時間TBが経過する前に役物連続作動装置が作動すると、用意されたバトル演出のすべてを画像表示部114に表示することなくバトル演出を中止し、バトルモードを強制終了する。
その一方で、図36−2に示すように、役物連続作動装置の作動(時点t4)がバトル演出時間TBよりも短い時間TSの場合(TS<TB)には、バトル演出の最後まで表示されないので、遊技者は確変であるか否かを知り得ない(図35−4参照)。
このように、遊技者は、確変であるか否かを知りたいときには、バトル演出が終了するまで遊技を一時的に中止して画像表示部114を見ることでその欲求を満たすことができる。また、遊技者は、確変であるか否かを知りたくないときには、遊技を中止せずにそのまま継続したり遊技をいったん中止したもののバトル演出の途中で遊技を再開したりすることで早期にラウンドを開始させることができる。このような遊技者の意志に応じて確変に関する情報を画像表示部114を介して報知するかしないかが選択される。
また、演出制御部300は、条件装置コマンドの受信からの経過時間をRTC304により計時する。そして、演出制御部300は、役連装置作動開始コマンドを受信すると(図19−1のステップ1910でYesを参照)、役連装置作動演出選択処理にて作動待ち演出パターンの選択(図32のステップ3204参照)を行う際に、RTC304による経過時間がバトル演出時間TBを超えているか否かを判断する。演出制御部300は、バトル演出時間TBを超えていると判断すると図35−3に示す画像例を画像表示部114に表示する。また、演出制御部300は、バトル演出時間TBを超えていないと判断すると図35−4に示す画像例を画像表示部114に表示する。
さらに説明すると、バトル演出開始(図35−1の画像例の表示)から報知演出(図35−2の画像例の表示)までの予め定められる時間ないしバトル演出時間TBを常に一定時間とする制御例も考えられるが、一定時間とせずに可変とする制御例も考えられる。その場合の制御例としては、演出制御部300が乱数を取得し、取得した乱数により予め定められる時間ないしバトル演出時間TBを決定することが考えられる。また、他の制御例としては、演出制御部300がRTC304から時間情報を取得し、その時間情報(例えば、開店時間帯や閉店時間帯など)に応じて予め定められる時間ないしバトル演出時間TBを決定することが考えられる。演出制御部300は、予め定められる時間を決定する決定手段の一例である。
第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100について図37〜図44−2を用いて説明する。なお、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、第1の実施の形態および第2の実施の形態と共通する構成・機能を有することから、共通する構成には、同じ符号を用い、また、共通する構成・機能の説明および図示を省略することがある。
図37は、第3の実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図1に相当する図面であり、また、第2の実施の形態を説明する図30に相当する図面である。両図と共通する部分を有するので、共通する事項については説明を省略することがある。
図37に示すように、パチンコ遊技機100は、大当たり遊技中は右打ち(遊技領域の右側へ遊技球を送る打ち方)を行うことにより大入賞口125に入賞しやすくなるように、大入賞口125や遊技くぎの配置がなされている。すなわち、抽選用ゲート124、大入賞口125およびラウンド開始用ゲート127は、遊技領域111の左右方向における右側の領域に位置している。抽選用ゲート124は、大入賞口125の直上に位置している。また、ラウンド開始用ゲート127は、大入賞口125と離間する上方に位置している。このような盤面構成を採用することで、例えば次のような作用を期待できる。
このように、右打ちされた遊技球はラウンド開始用ゲート127を通過し易くなり、遊技者がラウンド開始をしたいときに速やかにラウンドを開始させることが可能になる。また、ラウンド開始のためにラウンド開始用ゲート127を通過させる際に用いられる遊技球の数をより少なくすることが可能である。
図38−1及び図38−2は、ラウンド開始用ゲート127の周辺の構成を説明する図である。各図の(a)は正面図であり、(b)は(a)の線b−bによる断面図である。より具体的には、図38−1は条件装置非作動時(通常時)の状態を示し、図38−2は条件装置作動時(条件装置が作動して役連作動装置が作動していない時)の状態を示している。通常時の可動部材61の姿勢は、第1の姿勢の一例であり、条件装置作動時の可動部材61の姿勢は、第2の姿勢の一例である。
図38−1の(a)及び図38−2の(a)に示すように、ラウンド開始用ゲート127の上方に複数の遊技くぎ41,42,43,44が配設されている。また、遊技くぎ41,42,43,44の上方に可動部材(ギミック)61が配設されている。
この可動部材61は、案内部材113(図37参照)により案内される遊技球50が通る部分に位置している。可動部材61は、遊技盤110に形成された凹部に入り込むように取り付けられている。可動部材61は、遊技盤110の裏側に配設された部材駆動部62の作用により遊技盤110に対して相対移動する。部材駆動部62の制御については後述する。
可動部材61には、部材ランプ63が配設されている。
また、条件装置作動時の可動部材61は、図38−2の(b)に示すように、遊技盤110の表面110aから透明板158の方向に突出している。このため、条件装置作動時の可動部材61は、遊技球50と衝突して遊技球50の進路を変える。すなわち、図38−2の(a)に示すように、案内部材113(図37参照)により案内される遊技球50は、可動部材61により進路を遊技くぎ41,42,43,44の方向に変える。そして、遊技球50は、ラウンド開始用ゲート127を通過し易くなる。
このように、可動部材61が遊技盤110から突出することで、遊技球50は、ラウンド開始用ゲート127を通過しやすくなる。このため、条件装置が作動した後にラウンド開始用ゲート127のラウンド開始スイッチ225をONするために発射した遊技球が無駄になることを防止できる。また、遊技者が遊技に慣れていないであっても、ラウンドを開始したい場合にはラウンド開始スイッチ225を速やかにONにすることが可能である。
なお、第3の実施の形態での可動部材61は、通常時には遊技球50と衝突せず、条件装置作動時には遊技球50と衝突することで、遊技くぎ41,42,43,44を介してラウンド開始用ゲート127を通過しやすいように進路を変える構成を採用するが、通常時にも条件装置作動時にも遊技球50と衝突する例えば羽根形状を採用することも考えられる。
また、遊技くぎ群41,42とラウンド開始用ゲート127との間には、遊技くぎ43,44が配置されている。遊技くぎ43は遊技くぎ群41の下方に位置し、遊技くぎ群41と離間して配置されている。また、遊技くぎ44は遊技くぎ群42の下方に位置し、遊技くぎ群42と離間して配置されている。
同図に二点鎖線で示す遊技球50は、遊技くぎ群41,42の間を通り、さらに遊技くぎ43,44の間を通った後にラウンド開始用ゲート127を通過することになる。このように、略直上から遊技球50をラウンド開始用ゲート127に落下させるゲージ構成を採用している。このため、遊技くぎ群41,42の間を通過した遊技球50がラウンド開始用ゲート127からこぼれ難くなっている。
図39は、制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図3に相当する図面であり、共通する事項については説明を省略することがある。
図39に示すように、部材駆動部62は、ランプ制御部320により駆動制御される。すなわち、ランプ制御部320は、演出制御部300からの作動待ち演出コマンドを受信すると、可動部材61が遊技盤110から突出するように部材駆動部62を動作させる(図38−2の(b)参照)。また、ランプ制御部320は、演出制御部300からの役連装置作動演出コマンドを受信すると、可動部材61が遊技盤110から突出しなくなるように部材駆動部62を動作させる(図38−1の(b)参照)。
なお、部材駆動部62、演出制御部300およびランプ制御部320は、切り換え手段の一例である。
このように、条件装置作動時に部材ランプ63を点灯させることにより、遊技球50をラウンド開始用ゲート127に通過させ易くなっていることを遊技者にアピールすることが可能になり、また、遊技者のための誘導が可能になる。部材ランプ63の点灯は、例えばラウンド開始スイッチ225がONになった場合に、停止することが考えられる。
さらに説明すると、部材ランプ63による効果を高めるために、ランプ制御部320は、様々な発光パターンで部材ランプ63を発光させる制御例が考えられる。ここにいう発光パターンとしては、点滅や光の強弱、発光色の変化などである。また、部材ランプ63によるナビゲーションの効果を高めるために、演出制御部300は、盤ランプ116を発光させないようにするないし発光させる個所を少なくする制御例が考えられる。
図40は、遊技制御部200での大入賞口処理の内容を示すフローチャートであり、より具体的には、ラウンド開始フラグ判定処理を説明する図である。同図は、第1の実施の形態を説明する図14−3に相当する図面であり、また、第2の実施の形態を説明する図31に相当する図面である。
第3の実施の形態のラウンド開始フラグ判定処理では、図40に示すように、大入賞口動作制御部238は、長当たり遊技フラグがONであるか否かを調べ(ステップ4001)、長当たり遊技フラグがONであれば(ステップ4001でYes)、次にラウンド開始フラグがONであるか否かを調べる(ステップ4002)。長当たり遊技フラグがONでなければ(ステップ4001でNo)、大入賞口動作制御部238は、ラウンド開始フラグがONであるか否かを調べることなく、役連装置作動開始コマンドをセットする(ステップ4003)。
すなわち、第3の実施の形態のラウンド開始フラグ判定処理では、長当たり遊技フラグがONであるかどうかを調べるだけで短当たり遊技フラグがONであるか否かを調べない。この点で、第3の実施の形態は、長当たり遊技フラグまたは短当たり遊技フラグがONであるかどうかを調べる第1の実施の形態の場合(図14−3参照)と異なる。また、第3の実施の形態は、短当たり遊技フラグがONであるかどうかを調べるだけで長当たり遊技フラグがONであるか否かを調べない第2の実施の形態の場合(図31参照)とも異なる。
第3の実施の形態では、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したことを契機にラウンドが開始する場合としては、長当たりの場合のみであり、短当たりの場合にはラウンド開始用ゲート127での遊技球の通過を待たずに開始する。このため、遊技者にとって使い勝手の良いものにすることが可能である。
なお、ステップ4003,4004は、図14−3のステップ1454,1455に相当し、また、図31のステップ3103,3104に相当するので、その説明を省略する。ステップ4002でNOの場合の次の手順内容を示す「Bを円で囲んだ記号」は、図14−2に図示の「Bを円で囲んだ記号」に続くことを表している。
図41は、演出制御部300でのコマンド受信処理の内容を示すフローチャートであり、より具体的には、役連装置作動待ち中処理を説明する図である。図41は、第1の実施の形態を説明する図22−2に相当する図面であり、また、第2の実施の形態を説明する図32に相当する図面である。図41は、両図と共通する事項を有するので、共通する事項については説明を省略することがある。
第3の実施の形態の役連装置作動待ち中処理では、図41に示すように、演出制御部300は、モードフラグの値が1または2であるか否かを調べる(ステップ4103)。いずれかの場合(ステップ4103でYes)、演出制御部300は、作動待ち演出パターンを選択し(ステップ4104)、かつ、作動後演出パターンを選択する(ステップ4105)。そして、演出制御部300は、選択された作動待ち演出コマンドおよび作動後演出パターンをRAM303にセットする(ステップ4106)。また、モードフラグが1または2のいずれでもない場合(ステップ4103でNo)、役連装置作動待ち中処理を終了する。付言すると、役連装置作動待ち中処理(図41参照)において、モードフラグの値が3のときには(図41のステップ4103でNo)、演出制御部300は、第1の実施の形態の場合と異なり、作動待ち演出コマンドのRAM303へのセット(図41のステップ4106参照)を行うことなくその処理を終了する。
ステップ4104の作動待ち演出パターンの選択は、第1の実施の形態の場合のステップ2234と共通するものであり、また、第2の実施の形態の場合のステップ3204と共通するものである。すなわち、演出制御部300は、条件装置コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報に基づき、作動待ち演出パターンを選択する(ステップ4104)。
なお、演出制御部300は、報知演出を生成する際に第1のコマンドの内容を基に第2のコマンドを受信する前の演出を生成する生成手段の一例である。条件装置コマンドは、条件装置が作動したことを示す第1のコマンドの一例である。役連装置作動開始コマンドは、スイッチが入ったことを示す第2のコマンドの一例である。
ステップ4105の作動後演出パターンの選択は、第1の実施の形態および第2の実施の形態では行われないものである。さらに説明すると、選択された作動後演出パターンは、演出制御部300が役連装置作動開始コマンドを受信する前に作動待ち演出コマンドに含まれて画像/音響制御部310等に送信される。そして、作動後演出パターンは、役物連続作動装置の作動前における演出には用いられない。このため、画像/音響制御部310は、作動後演出パターンを受け取るとRAM313にいったん格納し、役連装置作動演出コマンドを受信するとRAM303から読み出して役物連続作動装置の作動後における演出に用いる。
演出制御部300は、第1のコマンドの受信を契機に報知演出を第1のコマンドの内容を基に生成する生成手段の一例である。
図42は、役物連続作動装置の作動前における演出例を示す図である。すなわち、図42の(a)および(b)の画像例は、図41のステップ4104で選択された作動待ち演出パターンにより画像表示部114に表示されるものである。なお、図41のステップ4105で選択された作動後演出パターンによるものは、図44−1及び図44−2を用いて後述する。
物連続作動装置の作動前の演出として、画像表示部114には図42の(a)または(b)の画像例が表示される。
より具体的に説明すると、図42の(a)に示す画像例では、画像表示部114の表示領域11に装飾図柄「777」を小さく表示している。また、画像表示部114の表示領域12に「パチンコ球を専用ゲートに通したらアタッカーが開くよ」という遊技者に対するナビゲーション用の文字を表示している。また、可動部材61の動作に伴って、画像表示部114の表示領域12に「球が通り易くなっているよ!」というアナウンス用の文字を表示している。
また、図42の(b)に示す画像例では、画像表示部114の表示領域11に装飾図柄「777」を小さく表示し、表示領域12に「専用ゲートに球が通るまでアタッカーは開かないよ」という現在の状態を説明する文字を表示している。
図42の(a)および(b)に示す画像例は、条件装置が作動したことを示すコマンドを受けたことによる演出の一例である。演出制御部300は、条件装置が作動したことを示す条件装置コマンドを受けたことによる演出をラウンド開始スイッチ225が入る前に行う演出制御手段の一例である。
図43は、演出制御部300でのコマンド受信処理の内容を示すフローチャートであり、より具体的には、役連装置作動演出選択処理を説明する図である。図43は、第1の実施の形態を説明する図22−3に相当する図面であり、第2の実施の形態を説明する図33に相当する図面である。図43は、両図と共通する事項を有するので、共通する事項については説明を省略することがある。
第3の実施の形態の役連装置作動演出選択処理では、演出制御部300は、役連装置作動開始コマンドの解析(ステップ4301)およびモードフラグの参照(ステップ4302)を行い、モードフラグの値が1または2であるか否かを調べ(ステップ4303)、モードフラグの値が1または2である場合は(ステップ4303でYes)、役連装置作動演出パターンを選択し(ステップ4304)、役連装置作動演出コマンドをRAM303にセットする(ステップ4305)。また、モードフラグが1または2のいずれでもない場合(ステップ4303でNo)、役連装置作動演出選択処理を終了する。
図44−1及び図44−2は、役物連続作動装置の作動後における演出例を示す図である。ここでは、画像表示の一例として、図44−1の(a)、同図の(b)および図44−2の3つの画像例を説明する。第3の実施の形態での図44−1および図44−2に示す画像例は、大当たりの種類を報知するための報知演出の一例である。演出制御部300は、第2のコマンドを受信した後に報知演出を実行する実行手段の一例である。すなわち、演出制御部300は、第2のコマンドを受信したことを契機に報知演出を実行する。
図44−1及び図44−2の画像例は、図41のステップ4105で選択された作動後演出パターンにより画像表示部114に表示されるものであり、図43のステップ4304で選択された役連装置作動演出パターンによるものではない。さらに説明すると、演出制御部300は、コマンド受信処理において(図18の(b)のステップ1811参照)、条件装置が作動したことを示す条件装置コマンドを遊技制御部200から受信することを契機に作動後演出パターンを選択する(図19のステップ1908、1909および図41のステップ4105参照)。そして、演出制御部300は、選択された作動後演出パターンを作動待ち演出コマンドに含ませて画像/音響制御部310等に送信する(図18の(b)のステップ1813参照)。付言すると、条件装置コマンドには、すでに判定が行われた大当たりの種類(図11のステップ1109〜1112参照)を特定するための情報を特定するための情報が含まれている。
また、演出制御部300は、役物連続作動装置の作動後における画像表示部114の演出を役物連続作動装置の作動前における画像表示部114の演出と共に予め決定している。このため、ラウンド開始スイッチ225がONとなる前後の演出のつながりが円滑になり、遊技者からすると自然な演出になるように画像を表示することが可能になる。
付言すると、図44−1及び図44−2の画像例は、大入賞口125のオープニング時に画像表示部114に表示する制御例が考えられるが、他のタイミングで画像表示部114に表示する制御例も考えられる。また、上記の効果があまり期待できないものの、図44−1及び図44−2の画像例を、役連装置作動演出コマンドに含まれる役連装置作動演出パターンにより画像表示部114に表示する制御例も考えられる。
また、図44−1及び図44−2の画像例は、表示領域21に大当たりに関する情報を表示している。より具体的には、図44−1の(a)に示す画像例では、「確変大当り!」という文字を表示し、同図の(b)に示す画像例では、「15ラウンドの大当り!」という文字を表示している。また、図44−2の(c)に示す画像例では、「大当り!時短あり!」という文字を表示している。
また、図44−1及び図44−2の画像例は、表示領域21に「ラウンド開始」という文字を表示している。
このような画像例を画像表示部114に表示することで、遊技者の集中力の維持・回復を期待できる。
また、第1の実施の形態および第3の実施の形態でのラウンド開始用ゲート127の遊技領域111での位置(図1および図37参照)は、例示であり、パチンコ遊技機100の仕様や遊び方により、任意の位置に配設することが考えられる。同様に、第2の実施の形態でのラウンド開始用入賞口129も例示であり、任意の位置に配設することが考えられる。
ここで、上述したように、ラウンド開始フラグ判定処理において、第1の実施の形態では長当たり遊技フラグおよび短当たり遊技フラグのONを調べ(図14−3のステップ1451,1452参照)、第2の実施の形態では短当たり遊技フラグのONを調べ(図31のステップ3101参照)、第3の実施の形態では長当たり遊技フラグのONを調べており(図40のステップ4001参照)、それぞれ異なる制御を行っている。また、上述したように、役連装置作動待ち中処理と役連装置作動演出選択処理において、第1の実施の形態ではモードフラグが1、2または3であるか否かを調べるものである(図22−2のステップ2233、図22−3のステップ2263参照)。また、第2の実施の形態ではモードフラグが3であるか否かを調べるものである(図32のステップ3203、図33のステップ3303参照)。また、第3の実施の形態ではモードフラグが1または2であるか否かを調べるものである(図41のステップ4103、図43のステップ4303参照)。
このようなラウンド開始フラグ判定処理、役連装置作動待ち中処理および役連装置作動演出選択処理の変形例として、予め第1の実施の形態、第2の実施の形態または第3の実施の形態のいずれを選択するかを決定する制御例が考えられる。その際の選択する手法としては、取得した乱数により予め定められたテーブルを用いて判定する場合のほか、RTC304から時刻情報を取得し、取得した時刻情報を基に予め定められたテーブルを用いて決定する場合が考えられる。
また、第3の実施の形態では、条件装置の作動を契機に可動部材61を動作させることで遊技者がラウンド開始ゲート127に遊技球を入れるための遊技球の数を少なくすることが可能である。
Claims (2)
- 遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球する入賞を検出する検出手段と当該検出手段により検出された当該入賞に対応して抽選を行う抽選手段とを備える遊技機であって、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球する大入賞口の入口を開き又は拡大する特別電動役物と、
前記特別電動役物を連続して作動させることができる役物連続作動装置と、
所定の場合に作動し、当該作動が前記役物連続作動装置の作動に必要な条件とされている条件装置と、
前記遊技領域に設けられ、前記条件装置が作動した場合に前記役物連続作動装置の作動を開始するためのスイッチと、
前記条件装置が作動したことを示すコマンドを受けたことによる演出を行う演出制御手段と、
を備え、
前記役物連続作動装置は、前記抽選手段による大当たり抽選の結果が大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりである短当たりの場合に、前記条件装置の作動後に前記スイッチが入るのを待たずに作動開始され、
前記演出制御手段は、前記コマンドを受けたことによる演出として、前記抽選手段による抽選結果が前記短当たり以外の大当たりの場合の当該大当たりの種類を報知する演出を前記スイッチが入る前までに行うことを特徴とする遊技機。 - 前記演出制御手段は、前記コマンドを受けたことによる演出として、大当たりの文字を含まないように演出制御することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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