JP4601081B1 - 型枠用間隔保持具、段穴形成型枠及びコンクリート構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明が、解決しようとする課題は、セパレータやセパレータを内嵌していた管を撤去し、コンクリート躯体を貫通する閉塞可能な細い穴を形成させるという点にある。
【解決手段】 コンクリート型枠10に、端部にナット40を揺動又は遊動可能に嵌めたセパレータ20を挿通して、その中間部を軟質樹脂管30で覆い、コンクリート打設後に、セパレータ20と軟質樹脂管30とナット40を全て撤去する。樹脂管30は軟質であるため鉤爪工具90で掛け引き抜き可能である。軟質樹脂管30は、螺旋環状体31するので、管が長くても端部から徐々に全てをコンクリート躯体100から撤去可能である。ナット40は、セパレータ20に傾斜して嵌めこみ、セパレータ20を型枠10に対して傾斜して配設することも可能である。傾斜されたセパレータ跡の穴には無収縮モルタルが空隙を残すことなく注入可能であり、穴が容易に閉塞できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート型枠の位置を保持する型枠用間隔保持具、段穴形成型枠及びコンクリート構造物に関する。
従来から型枠用間隔保持具として、円錐台形状のコーン、コンクリートに残置される平ナットやカップ形状の皿ナットを端部に取り付けたセパレータが用いられている。平ナット、カップやセパレータがコンクリートに残ると鉄部が錆びてコンクリート面を汚し、コンクリートのひび割れの原因となっていた。また、コンクリート打放し仕上げの鉄筋コンクリート構造物の場合には、タイル貼や弾性塗装等の化粧仕上げをする場合に比べて被り厚さが割り増しされている。更に、土に接する部分の基礎鉄筋コンクリート等の部位では、最低でも60mmの被り厚さが必要とされ、好適にはそれを割り増した80mmの厚さの被り厚さが必要とされる。かかる場合には、小さな構造物ではコンクリートの欠損部が大きくなり、これらの被り厚さに対応できる大型のコーンを使用することができなかった。
また、コンクリートは硬化の際に、内部に混入された余剰水が、打設されたコンクリートから外部に排出されるブリージング現象が発生する。この余剰水は、コンクリート表面や型枠のセパレータ穴等から排出され、余剰水が排出された分だけコンクリートの体積が減少し、コンクリートの沈下によってセパレータの下に沿って水路が発生し、そこがコンクリート硬化後には外部から内部へ繋がった空隙部となり、漏水の原因となることが知られている。
そのため、セパレータを残置する場合であっても、セパレータの端部には、前記コーン撤去跡の窪みにモルタルを詰込み、止水することが行われている。しかし、コーンは前記したように円錐台形状であるため、コーン撤去跡にモルタルが馴染み良く詰め込めず、隙間を残してしまった場合には、その隙間から雨水が浸入し、その雨水の凍結によりコーンを浮き上がらせ、前記セパレータの下に沿った空隙部から室内側への漏水を引き起こしたり、コンクリート表面に錆による汚れを引き起こす原因となっていた。
こうしたことから、打設されたコンクリート躯体からセパレータを撤去する技術として、以下の技術が提案されていた。特開平2−144474、特開昭62−1948460、特開昭52−101829、実開昭62−194860には、セパレータを環状体に外嵌させておき、コンクリート打設後に環状体を残置させたまま、セパレータを抜き取り再利用できる技術が紹介されている。しかし、これらの技術の場合には、セパレータの撤去により錆の発生を防止できても、セパレータを内嵌させていた環状体の下側にできる空隙が残ったままとなり外壁からの漏水の可能性をなくすことはできないという問題があった。
また、特開平6−207462号公報では、コンクリート仕上げ面を凸凹仕上げのコンクリートとするための発泡化粧型枠に、セパレータに外嵌され軸心方向に縮小する軸足被覆スリーブを予め形成しておき、セパレータ撤去後に縮径変形した前記スリーブを撤去する技術が紹介されている。本技術による場合には、コンクリート打設の際のバイブレータの使用により、被覆スリープの縮径変形空間部にセメントペーストが侵入した場合には、該空間内の隙間でセメントペーストが硬化し、硬化したセメントペーストの撤去が困難となり、セパレータを撤去してもスリーブが縮径しない可能性が発生することになる。
特開平8−177232号公報では、撤去されるセパレータの外周を樹脂製環状体で囲むとともに該環状体の型枠内方側をセパレータ連結六角ボルトに被せたホルダに差込み、該環状体の型枠側をコンクリート型枠に当接させ、セパレータにナットを固定しないで、該環状体の剛性で型枠の位置を保持させ、セパレータ撤去後に該環状体を抜き取る技術が紹介されている。樹脂製環状体の剛性が低い場合には、該環状体が変形するため型枠位置が保持できず、一方、樹脂製環状体の剛性が高い場合で打設されたコンクリート表面からの該環状体の突出寸法が小さい場合には、該環状体を撤去できないという問題があり、発泡樹脂化粧型枠でなければ適用できないという課題があった。
特開平10−266565号公報では、シート状部とフィルム状部とからなり、セパレータの外周を覆う抜き取り補助部材の技術が紹介されている。該抜き取り補助部材は、セパレータの撤去とともに、その外周に形成されたシート状部がつぶれて、コンクリートとセパレータとの間に隙間が形成され、その隙間をシート状部とコンクリートに付着しないフィルム状部がセパレータと共に引き抜かれるものである。本技術の場合には、シート状部又はフィルム状部が破れフィルム状部とシート状部の間にセメントペーストが侵入した場合には、抜き取り補助部材がコンクリート躯体から離脱しにくくなり、その撤去に手間がかかるという課題が発生する。
特開平6−207462号公報
特開平8−177232号公報
特開平10−266565号公報
本発明が、解決しようとする課題は、セパレータやセパレータを内嵌させていた管を撤去し、コンクリート躯体を貫通する閉塞可能な細い穴を形成させるという点にある。
本発明の第1の発明は、対峙されたコンクリート型枠の間隔を保持するコンクリート型枠用間隔保持具であって、前記コンクリート型枠の穿穴に挿通されるセパレータと、前記セパレータの中間部分を覆う管と、前記セパレータに螺合されるナットとを含み、前記セパレータは、両端にネジ部を有し、少なくとも一方の前記ネジ部に把持面取りが形成され、前記管は、所定の厚さの軟質樹脂からなり、前記セパレータの外径と略同じ内径を有する螺旋環状体に形成され、前記螺旋環状体は、軸方向外周に沿って螺旋状に所定の巾の連続した帯板となるように、前記管の外面から内面に達し切れ目を入れられ、又は前記管の内面が僅かに繋がった状態となるように切れ目が入れられて形成され、前記ナットは、丸ナットからなり、外径が前記穿穴の径と前記管の外径のいずれよりも大きく形成されていることを特徴としている。
前記セパレータは、コンクリート硬化後に、一方の外端に形成されていた把持面取りをスパナでつまんで撤去される。セパレータに外嵌されていた管は、樹脂管であるためコンクリートと付着しにくい。また、樹脂管は軟質であるため、セパレータを撤去した跡の穴に露出される樹脂管内に、先端に鉤爪を形成した鉤爪工具を差し込み、その鉤爪を管内面に食い込ませ、外部側に引き抜くことが容易である。また、セパレータの外径と略同じ内径であるため、組立てられた型枠にバイブレータを使ってコンクリートが打設されても、コンクリートに含まれている砂、砕石、砂利等の骨材が前記樹脂管とセパレータの間に入り込むことはない。
仮に、セメントペーストが侵入したとしても、セパレータを除去するに伴い、樹脂管内部で硬化したセメントペーストは、セパレータ周囲に形成されたネジ部により前記樹脂管体内で砕け除去される。また、セパレータを傾斜させて配設する場合であっても、前記菅の端部を斜めに切断することが容易である。更に、予め所望の長さよりも僅かに長く切断しておくことにより、軟質樹脂管とナットとの間には隙間が発生しにくくなり、セメントペーストも侵入しにくい。
更に、前記樹脂管は螺旋環状体に形成されている。ここで螺旋環状体とは、軸方向外周に沿って螺旋状に所定の巾の連続した帯板となるように切れ目を入れたものであり、管の外面から内面に達し切れ目を入れられたものでもよく、管の内面が僅かに繋がった状態となるように切れ目が入れられたものでもよい。軟質樹脂管が螺旋環状体に形成されていることにより、セパレータを撤去した跡の穴の端部に近い管端部に前記鉤爪工具の先端鉤を掛けて、管の端部を引っ張り出して、更に該端部をペンチ等でつまんで引き抜くことにより、管が帯状に引き伸ばされ、端部から少しずつコンクリート面から剥離し、樹脂管が切れることなく、全体がセパレータの穴から容易に撤去される。
また、前記ナットは、外径が前記穿穴と前記管の外径のいずれよりも大きなナットであるため、ナットが前記管端面とセパレータとの隙間を覆うと共に、前記穿穴とセパレータとの隙間も覆う。これにより、コンクリートが前記管の中に侵入するのを防ぎ、コンクリートが前記穿穴から型枠外部に漏れ出るのを抑える。また、前記ナットは丸ナットであるため、コンクリートからセパレータを撤去する際に、セパレータ撤去穴の周囲の形状を崩すことがない。
また、本発明に係る第2の発明は、第1の発明に記載のコンクリート型枠用間隔保持具であって、前記セパレータの軸の内方に括れ部が形成され、少なくとも一方の前記ネジ部から該括れ部にネジが連続して形成されていることを特徴としている。セパレータ軸の内方に括れ部が形成され、一方の雄ネジ部から括れ部にネジが連続しているため、一方から螺入された第1のナットが括れ部に入り込み、括れ部に入り込んだ第1のナットは遊動可能に括れ部に留まる。
これにより、前記セパレータの他端に螺入された第2のナットと前記第1のナットによって対峙された型枠を挟み込み、型枠の位置決めが可能となる。また、コンクリートを打設し型枠を撤去した後に、コンクリートから外に突出したセパレータ端部を括れ部で折り取る。次に、セパレータの他端の把持面取り部をスパナ等でつまんで回転させて、セパレータをコンクリートから抜き取れば、第1のナットはコンクリート表面に残り、第2のナットはセパレータと一体に容易に撤去できる。その後に、第1のナットは鉤爪を引っ掛けて容易に除去することが可能であり、コンクリート保持具全体が容易に撤去できる。
また、本発明に係る第3の発明は、第2の発明に記載のコンクリート型枠用間隔保持具であって、前記括れ部にゴム環が嵌装されていることを特徴としている。括れ部にゴム環が嵌装されているため、まだ固まらないコンクリートが前記括れ部の隙間から、前記穿穴を通って型枠の外部に漏れ出ることを抑える。これにより前記セパレータを覆う前記管の下方にコンクリート流出による空隙の発生を抑える。
また、本発明に係る第4の発明は、第1乃至第3の発明に記載のコンクリート型枠用間隔保持具であって、前記ナットは、厚さが前記セパレータのネジ間隔より薄い厚さに形成されるとともに、前記ナットの穴の半径方向の一方のみにネジ部が形成されている。これにより、前記ナットは、セパレータの外周のネジの一単位に、そのナットの片側が掛かっているだけであり、セパレータのネジ山に掛かっていない反対側は揺れ動くことが可能である。これにより、前記セパレータに嵌められた前記ナットは型枠の位置を保持すると共に型枠に密着し、まだ固まらないコンクリートが型枠の穿穴から漏れ出すことが防止される。
また、本発明に係る第5の発明は、第1乃至第4の発明に記載のコンクリート型枠用間隔保持具であって、セパレータの一方の端部のネジ部を嵌め込む雌ネジ部が形成された円錐台形状の型枠保持部材を含んでいることを特徴とする。コンクリートの仕上げがされた面又は室内側の面で、コンクリートの中性化の可能性が少ない場合には、その面の側のセパレータを前記コーンに螺入させて型枠保持金物としておき、コンクリート打設後に、該コーン、セパレータ及び樹脂管を撤去した後に、前記コーン撤去跡を補修する。これにより、セパレータ括れ部を折り取る必要がなく、セパレータを折り取った側のコンクリート穴の内周面を傷つける可能性がなくなる。
また、本発明に係る第6の発明は、第1乃至第4の発明に記載の前記セパレータと前記ナットと前記管を夫々複数含むと共に、各セパレータを連結する連結ナットを少なくとも一つ含むコンクリート型枠用間隔保持具であって、前記穿穴に接してセパレータに嵌められる前記ナットと前記連結ナットの中間部が前記管で覆われていることを特徴としている。複数のセパレータの端部のネジ同士を螺合させる連結ナットによって、各セパレータを連結して一本の長いセパレータセットとする。厚い壁や柱等の型枠を、一本の長いセパレータで繋ぎ、その長さに応じた軟質樹脂管を外嵌させると、軟質樹脂管が撤去しにくくなる。しかし、本発明によれば、ネジ同士を螺合させるナットの位置で管が分割されるので、撤去する管の長さが短くなり撤去が容易となる。また、セパレータの端部を折り取ることなく撤去できるため、セパレータを撤去した跡の穴の外周を傷つけることがなくなる。
また、土砂の崩落を防止する擁壁の様に上部と下部で厚さの異なる壁の場合には、コンクリート壁厚に応じて異なる長さのセパレータを、壁の厚さに応じて製作する必要がある。しかし、本発明によれば、予め数種類の長さに切断されたセパレータを組み合わせて壁の厚さに応じたセパレータセットとすることができる。これにより、壁厚に応じたセパレータを個別に製作する必要がなくなる。
第7の発明は、コンクリート型枠に、第1乃至第6の発明に記載の前記ナット及び前記軟質樹脂管の端部を陥没保持させる段穴が形成されていることを特徴とするコンクリート型枠。コンクリートを打設した後に、型枠を撤去し、セパレータを引き抜けば、軟質樹脂管の端部が段穴に陥没保持されていた長さだけ、コンクリート表面から突出される。これにより、前記のように鉤爪工具を使わなくても、該突出樹脂管端部をペンチでつまんで、容易に軟質樹脂管をコンクリートから除去できる。
ここで、コンクリート型枠は、奇数枚の単板を複層に貼り重ねて形成されており、片側からその単板の一部に掘り込み穴を形成しても、残余の単板に破損が及ばず、残余の単板の強度を低下させることにはつながらない。コンクリート打設の際には、内部に打設されたコンクリートの圧力により内部側から外部側へ大きな圧力が加わるが、コンクリート型枠はセパレータ金物に接して、外部側に縦及び横方向に角鋼管などの端材や桟木が配設されているため、外部側に前記型枠がずれたり、膨らんだりすることはない。また、外部側から内部側へ加わる力は、コンクリート型枠を所定の位置に保持するために押し込む程度の力なので、単板の一部がセパレータ穴の周囲で欠損していたとしても、型枠の建て込みに必要とされる強度を損なうことはない。
第8の発明は、コンクリート構造物であって、前記第1乃至第6の発明に記載の前記セパレータと前記管と前記ナットとを撤去した後に形成される傾斜した穴が、全長に亘り無収縮モルタルにより閉塞されていることを特徴としている。従来工法で使用されていたコーンを撤去した跡は、大きく且つ浅い円錐台形状の窪んだ形状となっていた。これに対して、第1から第6に記載の発明によるセパレータ撤去後の穴は、直径が小さく且つコンクリート被り厚さ以上の深い穴となるので、深くまで密実にモルタルを詰め込むことが困難となる場合もある。
しかし、第8の発明によれば、固まった後はコンクリートと同一性状を有すると共に、固まる前は液体状の性状を有する流動性が高い無収縮モルタルを充填材として、セパレータ跡穴の空気を順に穴の上方へ押し出して、空隙のないセパレータ穴の補修が容易になる。これにより、外気温や日射によりコンクリート部材の温度が変化し、セパレータ跡穴の補修部分はコンクリート打設された部分と同一の伸縮をし、また雨水に晒されても雨水が浸入しない状態となる。また、本発明によるセパレータ補修跡の直径は前記樹脂管の外径と同じ小さな外径であるため、その補修跡は目立たない小さなものとなる。これにより、セパレータ跡穴が目立たないコンクリート打ち放し構造物が提供可能となる。
第1の発明によれば、セパレータやセパレータに外嵌されていた管を容易に撤去し、コンクリート躯体を貫通する細い穴を形成させることができる。これにより、被り厚さの範囲の鉄部を除去できると共に空隙を発生させない補修ができるため、セパレータ跡穴からの錆・ひび割れや漏水の発生が防止できるという効果がある。また、前記穴は細いため、補修跡が目立たないコンクリート面を得ることができる。第2の発明によれば、1本のセパレータを使って、その端部を折り取ってセパレータを撤去することができる。第3の発明によれば、セパレータ括れ部の周囲に隙間があかず、管の下方に沿って空隙が発生しにくい。第4の発明によれば、セパレータを傾斜して配設してもナットと型枠の間に隙間が発生しにくく、まだ固まらないコンクリートが漏れ出にくいという効果がある。
第5の発明によれば、一端にコーンを螺合したセパレータを使うため、セパレータ端部を折り取らないで、容易にセパレータを撤去できるという効果がある。第6の発明によれば、セパレータに外嵌される管を短く分断でき、容易に全ての管を除去することができるという効果がある。また、セパレータを折り取らないで、容易に両側からセパレータ及び管を撤去できるという効果がある。第7の発明によれば、コンクリート面から突出された管の端部をつまんで容易に撤去できるという効果がある。第8の発明によれば、セパレータ跡穴補修材が熱膨張により膨張して脱落することがなく、コンクリート構造物の外部からの漏水を防止できるという効果がある。
図1は、実施例1の型枠を貫通するセパレータの軸方向の断面図である。 図2は、実施例1におけるセパレータの左側部分の拡大説明図である。 図3は、ナットを説明する説明図である。 図4は、ナットの遊動状態を説明する説明図である。 図5は、ナットの揺動状態を説明する説明図である。 図6は、実施例2の高ナットを一対のセパレータの間に配置した断面図である。 図7は、実施例2の一部の部品を斜視した説明図である。 図8は、実施例3の厚い壁に配設するセパレータの軸方向の断面図である。 図9は、従来のセパレータの端部処理を説明する説明図である。 図10は、樹脂管の撤去を説明する説明図である。 図11は、実施例4のセパレータの一端にコーンを取付けた軸方向の断面説明図である。 図12は、実施例5の型枠の段穴にセパレータを取付けた状態の断面説明図である。 図13は、実施例6の型枠にセパレータを傾斜して取り付けた状態の断面図である。 図14は、セパレータ穴の閉塞工程を説明する説明図である。
(実施例1)
実施例1では、対峙されたコンクリート型枠にセパレータの両端を貫通させ、その両端を型枠絞め付け部材で固定した実施例を、図1から図5及び図7を参照して説明する。図1は、型枠を貫通するセパレータの軸方向の断面図を示し、図2は図1におけるセパレータ左側部分の拡大説明図を示す。また、図3はナットを説明する説明図であり、図4はナットの遊動状態を説明する説明図であり、図5はナットの揺動状態を説明する説明図である。
実施例1においては、セパレータ20は対峙された型枠10,10に水平に向かい合い穿孔された穴17,17に貫通されている。型枠10は、その外面を縦・横方向に桟木11により補強され組み立てられる。型枠に貫通されたセパレータ20の端部は、型枠固定金物の基部の固定ナット50により螺合され固定される。型枠固定金物60は、二股に分かれた各細巾材61,62と、細巾材を繋ぐ補強部材63と固定ナット50とからなり、細幅板61,62の先方には細巾の短穴65又は長穴66が形成されている。各細巾材61,62には、桟木11に架け渡された角パイプ64が抱持され、くさび板67が各細巾材の先方の短穴65及び長穴66に貫通されて堅く差し込まれて、型枠10が所定の位置に保持される。
セパレータ20は、外径8mmの金属製棒材20が使用され、その軸方向周囲には1.5mmの間隔で螺旋状に突ネジが形成されている。セパレータ20は、コンクリート躯体100に付着しにくい外径9mmの樹脂管30に内嵌されている。また、樹脂管30の端部と型枠10との間の一方の端部はセパレータの括れ部にナット40が遊嵌され、他方の端部はセパレータのネジ部にナット40が螺合されている。セパレータは、一方の端部にはセパレータ端部を折り取ることを可能とする括れ部22が形成され、且つ、樹脂管に内嵌される部分の全長に亘り周囲にネジが形成されている。また、型枠10から外部に貫通して突出されたセパレータ20の他方の端部の周囲にも雄ネジが形成され、該端部にはスパナ等でつかんで回転可能とされる把持面取り部23が形成されている(図7参照)。
ここで図3を参照してナット40を説明する。(a)図は、ナットの正面図を示し、(b)図は、(a)図のX−X位置の断面図を示し、(c)図は、セパレータが貫通した状態のネジ溝底位置におけるナット正面図(Y−Y位置参照)を示している。ナット40は、セパレータ20のネジピッチよりも狭い巾の厚さ1mmのナットであって、その外径は13mmとされ、樹脂管30の外径9mm及び前記型枠穴の外径10mmよりも大きい。
また、その内方にはセパレータ20の突ネジを貫通させる直径8.5mmの欠円形状の貫通穴44が形成され、ナットの貫通穴44のセパレータに面した半径方向の一方のみ(図3(a)上では上方)に、ナットの中心に向かいくさび形状に突出した弓形部41のネジ部が形成されている。該弓形部41は、セパレータのネジに対応する高さで、貫通穴の略4分円に相当する内周部分に形成され、セパレータ20のネジに掛かり、また、弓形部41を除く欠円形状部分の貫通穴44にはネジが形成されておらず、貫通穴44の直径は、セパレータ20の外径よりも僅かに大きい。これにより、ナット40は、セパレータ20に嵌められた状態で、遊動又は揺動可能となる。
実施例1の場合には、セパレータ20は前記型枠10に垂直に差込まれている。しかし、内部に配設された鉄筋等が障害してセパレータ20が型枠10を垂直に貫通できない場合、又は、後述するように予めセパレータ20を傾斜して配設する場合においても、ナット40が遊動又は揺動可能であるため、セパレータ20の軸が傾斜していても、ナット40を前記型枠10に面して接するように配設することが可能である。ここで、図4を参照して、セパレータの括れ部22においてナット40が遊動可能な状態を説明する。
図4は型枠10に差込まれたセパレータ20が図上左側の型枠保持金物(図省略)により左側に引っ張られて、型枠の位置が保持された状態の説明図である。(a)図は、型枠10に対して、セパレータ20が垂直に差込まれた状態の縦断面図であり、(b)図は、型枠10に対してセパレータ20が右下がりに差込まれた状態の縦断面図であり、(c)図は、型枠10に対してセパレータ20が右上がりに差込まれた状態の縦断面図である。いずれの状態においても、ナット40は、型枠10に面する側でその周囲が、貫通穴17の周囲の型枠10に接して保持されている。(a)図においては、ナット40の弓形部41の右側面が括れ部22の右側面に接し、欠円部42の角隅部が括れ部の右側面に接して、ナット40及び型枠10が右方向へ移動しないように位置を保持している。
(b)図においては、(a)図と同様にナット40は、弓形部41の右側面にて右下がりに傾斜したセパレータ20の括れ部22の右側面に接し、欠円部42においてナット穴の内面43が括れ部の隣のネジ山25に接している。これにより、ナット40及び型枠10が右方向へ移動しないように位置を保持されている。(c)図においては、(a)図と同様にナット40は、セパレータの括れ部の位置で遊嵌された状態となっている。ナット40は、その上部が型枠10により図上左側から押圧され、弓形部41の右側面が右上がりに傾斜したセパレータ20の括れ部22の右側面に接して押圧されて、ナット40の左側面の全周が型枠10の貫通穴17の周囲に接した状態となる。欠円部42の下方においては、括れ部22との間に隙間が発生するが、括れ部22にはゴム環46が嵌装されているためコンクリートが漏れ出ることがない。これによりセパレータを覆う管の下方に空隙が発生しない。
次に図5を参照して、セパレータのネジ部においてナットが揺動可能な状態を説明する。(a)図においては、型枠10に対して、セパレータ軸24が直交した状態となっており、(b)図においては、型枠10に対して、セパレータ軸24が右下がりに傾斜した状態となっている。セパレータ軸24が、型枠10に対して右上がりに傾斜した状態となっている場合も、ナット40とセパレータ20の関係は同様の状態となるので、説明は省略する。(a)図においては、ナット40は、前記弓形部41の先端がセパレータネジに接し、前記欠円部42の穴内面43がセパレータ20のネジ山26から僅かに離間した状態となっている。これにより、ナット40に接した型枠10は、ナット40がセパレータのネジ部に嵌められた状態で、所定の位置に保持される。
セパレータが右下がりに傾斜した場合には、前記欠円部42がねじ山26から右方に移動し、(b)図の状態となる。(b)図においては、ナット40の前記弓形部41がセパレータのネジ溝底から僅かに離間した状態でセパレータ上方のネジ右壁27に接し、且つ前記欠円部42の穴隅部44がセパレータ下方のネジ溝の斜面28に接した状態となる。これにより、型枠10は、セパレータ20が傾斜していても、ナット40に接し所定の位置に保持される。
上述のように、傾斜したセパレータの軸24の括れ部22において一方のナット40は遊動して、また、セパレータの他端のネジ部において他方のナット40は揺動して、型枠10に接する。これにより、前記型枠10を撤去した状態で、ナット40はコンクリート表面に表れた状態となり、コンクリート躯体100から容易に撤去可能で、ナット40の撤去跡も目立ったものとならない。上述のように型枠10に傾斜して差し込まれたセパレータ20に、両側のナット40の間隔がコンクリート打設巾となるようにセパレータ軸24に対してナット40を位置決めし(図4、図5参照)、該ナットに接して型枠10を前記型枠固定金物60で緊結し、建て込むことが可能である。コンクリート打設の際に、バイブレータの振動によりナット40が振動し弛んだとしても、型枠内に流し込まれたコンクリートの圧力により型枠10が内方にずれることがなく、また、ナット40は上述のように薄いため、打設されたコンクリート面にほとんど欠損を生じさせず、コンクリート躯体100に細い貫通穴を形成することができる。
セパレータ20を内嵌させる前記管30にはポリエステル樹脂又はビニール樹脂等からなる外径9mmで、厚さ1mmの樹脂管が用いられる。前記管30の筒体内面はセパレータ20のネジ山を覆い、一方の端部からセパレータに嵌め込まれる。まだ固まらないコンクリートを、バイブレータを使用して打設する際には、セパレータとナットの間の僅かな隙間からコンクリートに含まれるセメントペーストが侵入し、管とセパレータの間で凝固する。しかし、セパレータの括れ部22の内方にはネジ山が形成されているので、セパレータを樹脂管から撤去する際に、前記凝固したセメントペーストは前記ネジ山により粉砕され撤去される。
ここで、セパレータ20とナット40と樹脂管30の撤去について説明する。まず、打設されたコンクリート躯体100が凝固した後、型枠を挟みこみ固定していた型枠固定金物60の左右両端部の先方に差込まれていたくさび板67を抜き取り、型枠10を拘束していた左右の角パイプ62を抜き取る。次に、セパレータ20の左右両端部のネジに螺合された固定ナット50を弛め、左右の型枠固定金物60を型枠から撤去する。次に、ナットが遊動されていた括れ部22側のセパレータの先方部を、括れ部より折り取る。次に、他端側のセパレータの先端部に形成されている把持面取り部23をスパナでつまみ、回転させてセパレータ20を抜き取る。その際に、括れ部側に嵌められ遊動されていたナット40は、コンクリート躯体100表面に残置されるが、把持面取り部23側のナット40はセパレータ20と一体に取り除かれる。次に、前記鉤爪工具を樹脂管の内面に引っ掛け、外部に引くことにより、樹脂管をコンクリート躯体100から撤去し、前記残置されたナット40を前記鉤爪工具により引っ掛けて取り外す。
これにより、コンクリート躯体100には、樹脂管30の外径に相当する直径の貫通穴があき、コンクリート躯体100に型枠保持部材の鉄部を残置させない。鉄部を残置させないため、鉄部がさびやすい地下室の壁や、コンクリート打ち放し外壁面などにおいても、前記鉄部の発錆によるコンクリート躯体100にひび割れや汚れを発生させることがない。また、前記貫通穴は、樹脂管の外径と同じ径の細い穴であるので、コンクリート構造部を欠損させる影響もなく、外部に表れる補修跡も小さな目立たないものとなり、美観に優れたコンクリート仕上がり面が得られる。
(実施例2)
実施例2は、一対のセパレータをコンクリート躯体の中となる位置で高ナットにより接続して、厚い壁又は柱に適用される実施例である。図6及び図7を参照して説明する。図6は、実施例2を説明する断面図であり、図7は、実施例2の一部の部品を斜視した説明図である。コンクリート壁に配設される高ナット70の両側のナット穴には各セパレータ20,20の一方のネジが差し込まれ螺合されている。各セパレータ20,20には樹脂管30(螺旋環状体31に形成されている)が外嵌され、各セパレータの他方のネジには樹脂管30(螺旋環状体31に形成されている)に接してナット40が嵌め込まれ、ナット40の外面には対峙された型枠10が型枠固定金物60により拘束されている。実施例1と共通の事項については、各図に実施例1の図と同一の符号を付して説明を省略する。
実施例2では、高ナット70により一対のセパレータ20,20をコンクリートの略中央部で連結している。高ナット70は、六角形断面形状をなし、外径14mm、長さ25mmのナットであり、中央軸部には、セパレータ20,20の突ねじを螺合させる雌ネジが貫通して穿孔されている。また、前記樹脂管30の長さは、高ナット70の端面と、型枠に接して配設されるナット40,40の内面との距離に対応する所定の長さに形成される。
実施例2のセパレータは、その端部の一方に括れ部22及び把持面取り部23が形成され、他端にはネジ部のみが形成されている。まず、セパレータ20のネジ部のみの側からナット40を差し込み、括れ部22に至る前のネジ部に配置させ、次に樹脂管30(螺旋環状体31に形成されている)を前記側から差し込み、高ナット70をねじ込む(図7参照)。更に、高ナット70の他方のネジ穴にも同様に、ナット40と樹脂管30を嵌装させたセパレータ(図省略)を螺合させる。セパレータ20,20の両端に嵌めこまれる二つのナット40,40の外面の距離が、対峙される型枠10の内面の距離に対応する距離となるようにナット40,40をセパレータに嵌めこんで、型枠10を固定させる一本のセパレータセットが形成される。この一本のセパレータセットの端部が型枠にあけられたセパレータ挿通穴17(図4,図5参照)に挿し通され、型枠固定金物60により固定される。
コンクリートを打設し、実施例1と同様に型枠を撤去した後に、左右の各セパレータ端部の把持面取り部23をスパナでつまみ、各セパレータを高ナット70から螺脱させ取り外す。次に、各樹脂管30を実施例1と同様に撤去する。各樹脂管にコンクリート打設の際に侵入したセメントペーストは各セパレータを取り外す際に粉砕され除去されて、樹脂管30の内面には樹脂部が露出される。各樹脂管30は実施例1と同様に鉤爪工具を使ってコンクリートから引き抜く。
これにより、コンクリートの略中央部には高ナット70が残置されるが、高ナットはコンクリート表面からは遠い位置に残置されるので、高ナットに必要な被り厚さA(図8、図9参照)は十分に確保される。また、高ナットの雌ネジは高ナットを貫通して形成されているのでセパレータの撤去跡の穴と一体にコンクリート躯体を貫通している。実施例2の場合には、セパレータの端部を折り取らず螺脱させることができるので、前記撤去跡の穴の隅を傷つけず、セパレータの撤去が容易である。また、実施例1と同様に前記撤去跡の穴は、樹脂管径の細い穴であるので、コンクリート構造部を欠損させず、外部に表れる補修跡も小さな目立たないものとなり、美観に優れたコンクリート仕上がり面が得られる。
(実施例3)
実施例3は、実施例2の高ナットの位置を変更した実施例である。コンクリート躯体100が土に接する壁、トンネルや擁壁等の土木構造物の壁又は柱等の厚い躯体をなす場合であって、縦鉄筋101と横鉄筋102が複層に配筋された巾の範囲の中に、高ナットが配設された例を、図8から図10を参照して説明する。図8は断面を説明する説明図であり、図9は従来のセパレータの端部処理を説明する説明図であり、図10は樹脂管の撤去を説明する説明図である。
従来は、コンクリート内部の鉄部の錆の発生を防止するため、円錐台形状のコーン105を配置し、コーン105撤去跡にモルタルや止水材を詰め込むことにより補修していた(図9(b)参照)。しかし、コンクリート躯体が土に接する場合には、施工精度を加味して、鉄筋101等の鉄部のかぶり厚さは80mmが好適とされており、コーンは長さが80mm、直径も50mmと大きなものを用いることになり、コンクリート構造部に大きな断面欠損を生じさせてしまう。小さな構造物の場合には、大きな断面欠損を生じさせることはできないため、やむを得ずセパレータ20の端部に平ナット103(図9(a1)参照)やカップ形状の皿ナット104(図9(a2)参照)を固定して、型枠の位置を保持してコンクリートを打設し、型枠撤去後に、コンクリートから露出した金属部分に錆止め塗装をして対応することもあった。しかし、錆止め塗装の耐用年数は短く、土に接する部分では鉄部の錆が進行していた。
実施例3では、左右のセパレータの長さが異なる場合の一例を示している。例えば、長さが140mm、100mm、80mm、60mmといった複数の種類のセパレータを備え、長さが60mmの高ナットに、それらを適宜選択して高ナットの両側から締め込めば、140mmから320mmまでの任意の壁厚に対応することができる。例えば壁厚140mmの場合には、60mmの高ナットに60mmと80mmのセパレータの両端部を30mmずつ螺合すればよく、壁厚320mmの場合には、60mmの高ナットに140mmのセパレータ2本の端部を各10mmずつ螺合すればよい。なお、セパレータの長さが上記に限定されるものではないことは当然のことである。これにより、例えば擁壁のように上方と下方の壁の厚さが異なる場合であっても、数種類のセパレータを備えておくだけで、所望の壁厚に対応することができ、セパレータ配設場所に応じた長さのセパレータを製作する必要がなく、施工性に優れる。
ここで、軟質樹脂管の取り外し方法を説明する。軟質樹脂管が短ければ、鉤爪工具により容易に該樹脂管を引き抜くことが可能である(図10(a)参照)。一方、樹脂管の長さが長い場合には、セパレータ跡の穴の端部から鉤爪90を掛けて引き出すことが困難になることもある。このような場合には、樹脂管に螺旋環状体31を用いることが好適である。螺旋環状体31の取り外しを、図10を参照して説明する。すなわち、樹脂帯板が螺旋状に巻かれて環状となる樹脂管の端部に鉤爪90を掛けて引き抜けば(図10(b)参照)、端部から徐々に帯状となり、樹脂板がコンクリート内面から剥がれるため、鉤爪90が掛けられた樹脂部分に無理な力が加わらず、樹脂帯が破断されることがない。これにより、40mmを超える長さの螺旋環状体31であっても、コンクリートから容易に樹脂管の全てを撤去させることができる。
更に、別態様の螺旋環状体の取り外し方法としては、端部の一部を上述のように引き出しておき、環状体31の筒体内部に長尺棒91を差し込み、前記端部を棒に絡ませて、棒を環状体の筒径が縮小する向きに回転させれば、環状体31をなす樹脂帯はコンクリート面から徐々に剥がれ、最後まで切れることなく取り外すことができる(図10(c)参照)。本実施例によれば、環状体が長尺の場合であっても適用可能である。
(実施例4)
実施例4では、コンクリートの中性化の進行が抑えられる仕上げが施され、セパレータ端部の錆により汚れやコンクリート割れ等が発生する虞がない側の壁に、円錐台形状コーンを使用した例を、図11を参照して説明する。図11は、実施例4のセパレータの一端にコーン80を取付けた軸方向の断面説明図である。セパレータ20の一方のネジ端部には把持面取り部23が形成され、他方の端部はコーン80に螺入されるネジが形成される。セパレータ20の前記把持面取り部23側のネジは前記型枠を貫通して外部に突出され、他方の端部81は円錐台形状のコーン80の上底面の中央部に形成された雌ネジ部に螺合され、コーン80がネジ部82を介して型枠固定金物60に固定される。
実施例4によれば、型枠10を撤去した後に、セパレータの把持面取り部23をスパナでつまみ回転させ、セパレータ20を樹脂製コーン80から離脱させ取り外し、次に樹脂製コーン80をコンクリートから撤去する。これにより実施例1のように、セパレータの端部を折り取らなくても、セパレータをコンクリート部から撤去することができ、セパレータ20の撤去が容易であり、施工性に優れる。樹脂管の撤去方法等は上述の実施例と同様である。
(実施例5)
実施例5は、セパレータ貫通穴の周囲に、ナットの大きさに対応した段穴をコンクリート型枠10合板の一部の単板のみに形成した実施例を、図12を参照して説明する。図12は、実施例5の型枠の段穴にセパレータを取付けた状態の断面説明図である。段穴17は型枠10に段ドリル等により形成する。型枠10に用いられる厚さ12mmの合板は5層の単板が、その繊維質方向を交互に配して貼り付けられて形成されている。実施例5では合板の一方向に向かう繊維質の単板13を、それに交差する方向の繊維質の単板12,14で両側から挟んだ状態として残し、残り2枚分の単板(15,16)にナット40に対応する大きさの孔を段穴17に穿孔している。段穴17には、周囲に樹脂管30を外嵌させ、樹脂管30の端部に接してナット40を配設したセパレータ20が差込まれ、段穴17の拡大穴底部にナット40が当接され、コンクリート型枠が組立てられて固定される。
実施例5では、型枠10、セパレータ20、ナット40を取り外した状態で、前記合板の単板2枚分(図12の15,16に相当)の厚さに対応する長さの樹脂管30がコンクリート壁面から突出している。この樹脂管30の突出部をペンチ等でつまみ引き抜くようにすれば、樹脂管30は容易に撤去できる。また、樹脂管30が長い場合には、樹脂管30に螺旋環状体31(図10参照)を使用して、型枠撤去後に突出したその端部をつまんで撤去するようにすれば、途中で切れることがなく樹脂管30の全てを撤去することができる。また、樹脂管撤去後に、段穴と樹脂管の間に侵入して、コンクリート表面から、はみ出たコンクリートバリ部分はサンダー等により容易に研磨・削除可能である。これにより、セパレータ撤去跡の穴は、樹脂管径の細い穴となり、前記の実施例と同様に、美観に優れたコンクリート仕上がり面が得られる。
(実施例6)
実施例6は、セパレータを水平面に対して傾斜させた実施例を、図13及び図14を参照して説明する。図13は、前記型枠10にセパレータ20を傾斜して取り付けた断面図である。実施例6では、実施例1のコンクリート型枠固定金物とは異なり、セパレータ20に軸足ボルト68を繋ぎ、軸足ボルト68の両側に鋼管を配設して、鋼管押え金物71を軸足ボルトの長穴72に差込まれたくさび板67により締め付け、型枠10を緊結している。本発明のナットはセパレータ20に対して揺れ動かすことが可能で、軸に対して傾斜して嵌め込むこともできる。これにより、セパレータ20を傾斜して配設した場合でも、ナット40は型枠10に密着するため、セパレータ撤去後の穴の周囲が崩れない傾斜したセパレータ跡穴を形成することができる。セパレータ跡穴が傾斜して形成されることにより、該穴に空隙を残さず、無収縮モルタルで閉塞することが容易となる。
閉塞工程を、図14を参照して説明する。まず、型枠固定金物と型枠10を撤去し((a)図参照)、次にセパレータを高ナット70から螺脱させて撤去し((b)図参照)、鉤爪工具の先端の鉤部を樹脂管に食い込ませ、樹脂管を引き抜く((c)図参照)。ここで、前記引き抜いた樹脂管と同じ外径の曲折した樹脂管92,93をセパレータ跡の両側の穴に差し込み、曲折した樹脂管の曲折部を上方に向け、その端部の開口部の高さを略同じ高さとし、傾斜したセパレータ跡の下方側の穴に差込まれている曲折管92に、無収縮モルタルを注入する((d)図参照)。注入された無収縮モルタルは粘度の低い液体状のペーストであるので、セパレータ撤去跡の下方の穴側から注入された無収縮モルタルは、傾斜したセパレータ穴に沿って、高ナット70の雌ネジ穴を通って、穴内部の空気を押し出しながら傾斜上部側に流れ込み、傾斜上部側に差込まれた曲折管まで流入する。傾斜上部側の曲折管93に無収縮モルタルが達したことを確認し注入を止め、無収縮モルタルを凝固させる。その後に、前記各曲折管を撤去し、撤去跡を補修する。
これにより、セパレータ跡の穴の上方まで無収縮モルタルが注入され、建物外部側から内部側につながるセパレータ穴を、空洞なく密実に閉塞させ、外部からの漏水を防ぐことができる。
(その他の実施例)
・本発明のセパレータ跡穴の閉塞材は、無収縮モルタルに限定されず、例えば冷蔵室の壁などの部位では発泡ウレタン等の発泡樹脂を前記穴内で発泡させてもよく、また外部の補修跡が美観に影響を与えない部位では止水シールで閉塞してもよい。
・上記の実施例では、ナットは内面に突状の雄ネジを弓形部に形成させたものを説明したが、内面にV字溝形の雌ネジを弓形部に形成したものでもよい。
・上記の実施例では、セパレータの全長に亘りネジを形成した実施例を説明したが、必ずしも全長に亘りネジが形成されている必要はなく、セパレータの中間部のネジを省略させるようにしてもよい。
・上記の実施例では、コンクリート躯体を貫通してセパレータ撤去穴を形成する実施例を説明したが、必ずしも貫通している必要はなく、複数個の高ナットを配設し、その中間部のセパレータをコンクリートに残置させたままとし、外部側に位置される高ナットからコンクリート躯体表面までのセパレータと管とナットとを撤去することとしてもよい。
・本発明が適用される型枠は、合板型枠に限定されず、金属製型枠であってもよい。
・本発明は、コンクリート壁・柱等の垂直部材で、打ち放しコンクリート仕上げを含み、コンクリート打設後に仕上げをするコンクリート構造物でも適用可能である。
・コンクリート構造物は、塀などの建築物付属構造物、ダム構造物等の土木構造物など各種の構造物に適用可能である。
・以上、本発明を詳述してきたが、具体的な構成は上記の各実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、樹脂管の材質、形状には限定がなく、ナットの大きさ・厚さ、弓形部の範囲・形状を変更し、セパレータ軸径、長さを変更させる等は、当然のごとく本発明に含まれるものである。
コンクリート型枠用間隔保持具、コンクリート型枠、コンクリート構造物に適用できる。
10…コンクリート型枠,11…桟木,12、13、14、15、16…単板,17…穿穴,
20…セパレータ,21…ネジ部,22…括れ部,23…把持面取り部,24…セパレータ軸,
25,26…ネジ山,27…ネジ右壁,28…ネジ溝の斜面,
30…軟質樹脂管,31…螺旋環状体
40…ナット,41…弓形部,42…欠円部,43…欠円部穴内面,44…貫通穴,
45…穴隅部,46…ゴム環,
50…固定ナット,
60…コンクリート固定金物,61,62…細巾材,63…繋ぎ補強部材,64…角鋼管,
65…短穴,66…長穴,67…くさび板,68…軸足ボルト,69…鋼管,
70…高ナット,71…鋼管押え金物,72…長穴,
80…コーン,81…セパレータ端部,82…ネジ部,
90…鉤爪工具,91…長尺棒,92、93…曲折した樹脂管,
100…コンクリート躯体,101…縦鉄筋,102…横鉄筋

Claims (8)

  1. 対峙されたコンクリート型枠の間隔を保持するコンクリート型枠用間隔保持具であって、
    前記コンクリート型枠の穿穴に挿通されるセパレータと、前記セパレータの中間部分を覆う管と、前記セパレータに螺合されるナットとを含み、
    前記セパレータは、両端にネジ部を有し、少なくとも一方の前記ネジ部に把持面取りが形成され、
    前記管は、所定の厚さの軟質樹脂からなり、前記セパレータの外径と略同じ内径を有する螺旋環状体に形成され、
    前記螺旋環状体は、軸方向外周に沿って螺旋状に所定の巾の連続した帯板となるように、前記管の外面から内面に達し切れ目を入れられ、又は前記管の内面が僅かに繋がった状態となるように切れ目が入れられて形成され、
    前記ナットは、丸ナットからなり、外径が前記穿穴の径と前記管の外径のいずれよりも大きく形成されている、
    ことを特徴とするコンクリート型枠用間隔保持具。
  2. 請求項1に記載のコンクリート型枠用間隔保持具であって、
    前記セパレータの軸の内方に括れ部が形成され、少なくとも一方の前記ネジ部から該括れ部にネジが連続して形成されている、
    ことを特徴とするコンクリート型枠用間隔保持具。
  3. 請求項2に記載のコンクリート型枠用間隔保持具であって、
    前記括れ部にゴム環が嵌装されている、
    ことを特徴とするコンクリート型枠用間隔保持具。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載のコンクリート型枠用間隔保持具であって、
    前記ナットは、厚さが前記セパレータのネジ間隔より薄い厚さに形成されるとともに、前記ナットの穴の半径方向の一方のみにネジ部が形成されている、
    ことを特徴とするコンクリート型枠用間隔保持具。
  5. 請求項1乃至請求項4に記載のコンクリート型枠用間隔保持具であって、前記セパレータの一方の端部の前記ネジ部を嵌め込む雌ネジ部が形成された円錐台形状の型枠保持部材を含んでいる、
    ことを特徴とするコンクリート型枠用間隔保持具。
  6. 請求項1乃至請求項4に記載の前記セパレータと前記ナットと前記管を夫々複数含むと共に、各セパレータを連結する連結ナットを少なくとも一つ含むコンクリート型枠用間隔保持具であって、
    前記穿穴に接してセパレータに嵌められる前記ナットと前記連結ナットの中間部が前記管で覆われている、
    ことを特徴とするコンクリート型枠用間隔保持具。
  7. コンクリート型枠であって、請求項1乃至請求項6に記載の前記ナット及び前記管の端部を陥没保持させる段穴が形成されている、
    ことを特徴とするコンクリート型枠。
  8. コンクリート構造物であって、請求項1乃至請求項6に記載の前記セパレータと前記管と前記ナットとを撤去した後に形成される傾斜した穴が、全長に亘り無収縮モルタルにより閉塞されている、
    ことを特徴とするコンクリート構造物。
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