JP4600923B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明はエンジンの吸入空気量を制御する電子制御スロットル弁を備えたエンジンの制御装置に関する。
従来から、例えば小型船舶においては、操船者による操作レバーの操作量を操作量検出センサで検出し、その検出値に応じてモータを作動させることによりスロットルバルブを開閉させて、エンジンに供給される空気量を調節する電子制御スロットル弁を備えたエンジンの制御装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。このエンジンの制御装置は、小型船舶の船外機に設けられており、エンジンの吸入空気量を制御する電子制御スロットル弁と、電子制御スロットル弁の開度を遠隔操作するリモコンレバーと、リモコンレバーの操作状態に応じて電子スロットル弁を制御するスロットル弁制御手段とを備えている。
そして、さらに、このエンジンの制御装置は、スロットル開度異常検出手段と、異常時吸入空気制御手段とを備えており、電子制御スロットル弁の開度制御に異常が発生し、この異常をスロットル開度異常検出手段が検出したときに、異常時吸入空気制御手段によって、少なくともエンジンを駆動させるために必要な最小限の吸入空気量がエンジンに供給されるようにしている。このため、小型船舶は、電子制御スロットル弁の開度制御に異常が発生しても所定の運転モードでリンプホーム(帰港)することができる。
特開2004−092640号公報
しかしながら、前述した従来のエンジンの制御装置を備えた小型船舶においては、電子制御スロットル弁の正規のスロットル開度制御ができなくなったときに、異常時吸入空気制御手段によって確保された空気量でエンジンが作動した場合には、小型船舶が急加速したり、エンストが生じたりすることがある。すなわち、このような異常が発生したときに、通常の燃料噴射制御や点火時期制御によってエンジンの駆動を制御した場合、一般的に、エンジン回転速度は、アイドル回転速度よりも高くなる。このため、特に、エンジン回転速度が低回転域、例えばアイドル状態における回転速度から異常時のエンジン回転速度に切り替わった場合には、吸入空気量が増加して急加速したり、燃料噴射量が吸入空気量の増加に追いつかずエンストが生じ易くなったりする。
本発明は、前述した問題に鑑みなされたものであり、その目的は、スロットルバルブのスロットル開度制御を正常に行えない状態になったときに、急加速やエンストを生じさせることなく必要なエンジン回転速度を得ることができるエンジンの制御装置を提供することにある。
前述した目的を達成するため、本発明に係るエンジンの制御装置の構成上の特徴は、エンジンと、エンジンに供給する空気量を調節するスロットルバルブと、操作子と、操作子の操作量を検出する操作量検出装置と、操作量検出装置が検出する検出値に応じてスロットルバルブを開閉駆動させるモータと、スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度検出装置と、スロットルバルブの正規のスロットル開度制御が行えない異常が生じたときにスロットルバルブの開度を機械的中立位置に維持するリンプホーム機構と、異常の発生によりスロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときに、エンジンの点火時期が基本点火時期θ1に設定される通常点火時期制御から、エンジンの点火時期がスロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときの吸入空気量に応じたリンプホーム点火時期θ2に設定されるリンプホーム点火時期制御に、エンジンの点火時期の制御を切り替える点火時期制御装置と、リンプホーム点火時期θ2が基本点火時期θ1よりも小さいときに、点火時期制御装置による点火時期の制御が、通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御に切り替わるとき、所定の周期を設けて点火時期制御を2段階に変更させ、初期段階では次段階よりも短い期間でかつ補正値が大きな処理を行う点火時期制御変更手段とを備えたことにある。
このように構成した本発明に係るエンジンの制御装置では、例えば、操作量検出装置やスロットル開度検出装置の検出値からスロットルバルブの開度異常を検出したときに、点火時期制御装置による点火時期の制御が、予め設定された通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御に切り替わる。この場合、スロットルバルブが低開度側(閉じ側)に位置しているときにその異常が発生すれば、スロットルバルブが開き側に回転するとともに、点火時期制御装置の制御によって点火時期は、スロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときの吸入空気量に応じた点火時期になる。これによって、エンジン回転速度は増加補正される。
このため、エンジンの制御装置が、例えば水ジェット推進艇に設けられたものであれば、エンジン回転速度はリンプホームに必要な速度になる。また、スロットル開度の制御異常が、スロットルバルブが高開度側(開き側)に位置しているときに発生すれば、スロットルバルブが閉じ側に回転するとともに、点火時期制御装置の制御によって点火時期は、スロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときの吸入空気量に応じた点火時期になる。これによって、エンジン回転速度は減少補正される。このため、水ジェット推進艇は、速度を落として適正な走行状態で帰港することができる。
また、その際、通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替えが一気に行われるのでなく、所定の周期を経て段階的に行われる。このため、スロットルバルブの回転により、吸入空気量が急に増加しても、エンジン回転速度が急に上昇したり、急に増加した吸入空気量に対して燃料供給量が不足してエンストが生じたりすることが防止される。この場合、通常点火時期制御は、エンジン回転速度、スロットル開度および点火時期との関係に基づいた三次元マップを予め作成しておき、この三次元マップから点火時期を求めて点火コイルに通電することにより行われる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置の他の構成上の特徴は、異常の発生によりスロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときに、エンジンに供給する燃料の噴射制御を、通常燃料噴射制御から、スロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときの吸入空気量に応じたリンプホーム燃料噴射制御に切り替える燃料噴射制御装置と、燃料噴射制御装置による燃料の噴射制御が、通常燃料噴射制御からリンプホーム燃料噴射制御に切り替わるときに、所定の周期を設けて燃料噴射制御を段階的に変更させる燃料噴射制御変更手段とを備えたことにある。
これによると、スロットル開度に異常が発生したときに、点火時期制御装置によって点火時期制御を通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御に切り替えるだけでなく、燃料噴射制御装置によって燃料噴射制御を通常燃料噴射制御からリンプホーム燃料噴射制御に切り替える制御も行われる。この場合の燃料噴射制御としては、燃料噴射量や燃料噴射時期の制御がある。このため、スロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときの吸入空気量に応じた燃料噴射量、燃料噴射時期及び点火時期を制御してエンジン回転速度がより適正状態になるように補正することができる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、異常が発生してから、点火時期制御装置による点火時期の制御がリンプホーム点火時期制御になっている間は、燃料噴射制御装置および点火時期制御装置によるエンジンの加速補正を禁止するようにしたことにある。
例えば、異常が発生したときに、スロットルバルブが閉じ側に駆動しているにもかかわらず操作量検出装置やスロットル開度検出装置の故障挙動により加速補正を行うと、吸入空気量が減少して燃料が過剰な状態になる。これによると、エンストが生じ易くなる。このため、燃料噴射制御装置および点火時期制御装置によるエンジンの加速補正を禁止することにより、エンジンの挙動が大きく変化することを防止してエンジンの駆動を安定させることができる。これによって、燃料の過剰によるエンストは低減する。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、異常が発生したときのスロットルバルブの開度が機械的中立位置のスロットル開度よりも小さい場合の通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替えが、点火時期を遅角制御することによって行われることにある。例えば、スロットルバルブがアイドル状態の位置にあるときに異常が発生した場合、点火時期を遅角制御(リタード)しないと、吸入空気量が増大してエンジン回転数が上昇する。このため、点火時期をリタードさせることにより、エンジン回転数の上昇を抑制して、エンストの発生を防止することができる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、エンジンが停止してから所定時間は通電可能にし、その間に異常の検出ができるようにしたことにある。通常は、エンジンが停止しても一定時間は、電気制御装置(ECU)等への通電が可能になっている。その間に、操作量検出装置やスロットル開度検出装置等の検出値から異常の検出を行うことにより、異常の発生によってエンジンが停止した場合でも、異常の検出ができるため、エンジン停止の原因を知ることができる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置の他の構成上の特徴は、異常が発生してスロットルバルブの開閉制御ができなくなったときに、モータへの通電を遮断して、スロットルバルブの開度を機械的中立位置にすることにある。これによると、スロットルバルブに開度異常が生じてもリンプホーム機構によって、効果的にエンジンの出力を抑制することができる。このような場合に、気筒休止等によってエンジン出力を抑制することも考えられるが、これによると、小型船舶等においては、排気脈動による水戻りが生じてエンジンが破損するおそれがある。このように、モータへの通電を遮断して、スロットルバルブの開度を機械的中立位置にすることによってエンジンの破損を防止することができる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、操作量検出装置の検出値とスロットル開度検出装置の検出値との差が所定値を超えたときに、異常が生じたと判定することにある。これによると、操作量検出装置の検出値とスロットル開度検出装置の検出値との差が所定の閾値を超えているときにスロットル開度異常と判断するため、スロットルバルブの開度異常をより正確にかつ簡単に検出することができる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、スロットル開度検出装置が、2個の開度センサで構成され、2個の開度センサの検出値の差が所定値を超えたときに、異常が生じたと判定することにある。これによっても、スロットルバルブの開度制御の異常を正確に検出することができる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置のさらに他の構成上の特徴は、エンジンの制御装置が水ジェット推進艇に設けられていることにある。これによると、走行中の水ジェット推進艇に故障が発生しても、水ジェット推進艇はリンプホームを確実に行って帰港することができる。また、その際、水ジェット推進艇は、適度な速度で走行することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るエンジンの制御装置20を備えた水ジェット推進艇10を示している。この水ジェット推進艇10では、船体11がデッキ11aとハル11bとで構成されており、その船体11の上部における中央よりもやや前部側部分に操舵ハンドル12が設けられ、船体11の上部における中央部にシート13が設けられている。操舵ハンドル12は、図2に示したように、船体11に設けられた操舵軸12aの上端部に取り付けられており、操舵軸12aを中心として回転可能になっている。
そして、操舵ハンドル12の右側(右舷側)のグリップ12bの近傍には、本発明の操作子としてのスロットルレバー21が設けられている。スロットルレバー21は、操船者の操作により、グリップ12b側に移動可能になっており、解放時には、図2に示したように、グリップ12bから離れた状態になる。また、スロットルレバー21の基部側部分には、スロットルレバー21の操作量を検出する本発明の操作量検出装置としての一対の操作量検出センサ21a,21bが設けられ、操舵軸12aの近傍には、操舵軸12a(操舵ハンドル12)の回転角度を検出する操舵角センサ12cが設けられている。
また、船体11内の底部における前部側部分には燃料を収容するための燃料タンク14が設置され、船体11内の底部における中央部にエンジン22が設置されている。エンジン22には、燃料タンク14から供給される燃料と空気との混合気をエンジン22に送り込む吸気装置18と、エンジン22から排出される排気ガスを船体11の後端部から外部に放出する排気装置19とが接続されている。また、エンジン22は、4サイクル4気筒エンジンからなっており、図3に示したように、各気筒を構成する吸気弁22aと排気弁22bとの開閉駆動により、吸気弁22a側に設けられた吸気装置18から燃料と空気との混合気を取り込み、排気弁22b側に設けられた排気装置19に排気ガスを送り出す。
その際、吸気弁22a側からエンジン22内に供給される混合気はエンジン22が備える点火プラグ23a等からなる点火装置の点火によって爆発し、この爆発によって、エンジン22内に設けられたピストン22cが上下に移動する。そして、そのピストン22cの移動によってクランク軸22dが回転駆動される。このクランク軸22dはインペラ軸16に連結されており、エンジン22の回転力をインペラ軸16に伝達してインペラ軸16を回転駆動させる。
また、インペラ軸16の後端部は、船体11の後端部における幅方向の中央部に設置された推進機15のインペラ(図示せず)に連結されており、このインペラの回転によって、水ジェット推進艇10に推進力が生じる。すなわち、推進機15は、船体11の底部に開口する水導入口15aと船尾に開口する水噴射口(図示せず)とを備えており、水導入口15aから導入される海水をインペラの回転により水噴射口から噴射させることにより船体11に推進力を生じさせる。そして、推進機15の後端部には、操舵ハンドル12の操作に応じて、後部側を左右に移動させることにより、水ジェット推進艇10の進行方向を左右に変更させるステアリングノズル17が取り付けられている。
吸気装置18は、エンジン22に接続された吸気管18aや、吸気管18aの上流端に接続されたスロットルボディ18b等で構成されている。そして、船外の空気を吸気ダクト18cおよび吸気ボックス18dを介して吸引し、その空気の流量を、スロットルボディ18b内に設けられたスロットルバルブ24を開閉操作することにより調節して、エンジン22に供給する。また、その際、エンジン22に供給される空気に、燃料を混合させる。この燃料は、インジェクタ25a等からなる燃料供給装置を介して燃料タンク14から供給される。
排気装置19は、エンジン22に接続された屈曲した管からなる排気管19aと、排気管19aの後端部に接続されたタンク状のウォーターロック19bと、ウォーターロック19bの後部に接続された排気管19c等で構成されている。排気管19aは、エンジン22の各気筒における排気弁22b側から延びて船体11の右舷側で集合したのちに、前方に向かって延びている。そして、エンジン22の前部側部分を囲うようにして船体11の左舷側に向かって延びたのちにエンジン22の側部近傍を通過して後方に向って延びている。
そして、排気管19aの後端部は、ウォーターロック19bの前部に連通している。また、ウォーターロック19bの後部上面からは、排気管19cが後方に向って延びている。この排気管19cは、ウォーターロック19bの後部上面から一旦上方に延びたのちに下方後部に延びて、下流端部は船体11の後端下部に開口している。排気装置19は、外部の海水等が、エンジン22側に浸入することを防止した状態で、排気ガスを外部に排出する。
また、スロットルバルブ24は、円板状に形成されており、その中心部(直径方向)に回転軸24aが固定されている。この回転軸24aはスロットルボディ18b内で回転可能に支持されており、一方の端部にモータ24bが連結されている。このため、スロットルバルブ24はモータ24bの回転駆動にしたがって回転軸24aを中心として正逆方向に回転してスロットルボディ18b内の吸気路を開閉する。また、スロットルバルブ24には、図4に示したリンプホーム機構26が設けられている。このリンプホーム機構26は、モータ24bに断線等による通電異常が発生する等によって、モータ24bによるスロットル開度の調整が不能となったときにリンプホーム機能を発揮させるためのものである。
すなわち、このリンプホーム機構26では、回転軸24aの外周面における所定部分に係合片26aが形成されており、この係合片26aはスロットルバルブ24を開方向(図4の反時計周り方向)に付勢するばね26bに連結されている。また、係合片26aの先端側部分におけるばね26bが連結された面と反対側の面には、係合片26aに接触した状態で回転軸24aの接線方向(ばね26bの伸縮方向に平行する方向)に移動可能になったL形の摺動部27が設けられている。
この摺動部27は、水平片27aと垂直片27bとからなっており、垂直片27bが、スロットルバルブ24を閉方向(図4の時計回り方向)に付勢するばね27cに連結されている。また、ばね27aのバネ定数は、ばね26bのバネ定数より大きく設定されている。このため、ばね27cは、ばね26bの反発力に抗して、スロットルバルブ24を時計回り方向に付勢する。
また、図4におけるスロットルバルブ24の上方には、摺動部27の移動方向と平行してねじ軸28が配設され、このねじ軸28に棒状の係合片28aがナット28bを介して取り付けられている。この係合片28aは、ナット28bに連結されており、ナット28bは、ねじ軸28に螺合してねじ軸28の軸方向に移動可能になっている。このため、係合片28aの先端部を摺動部27に接触させることにより摺動部27を停止させて、スロットルバルブ24の時計方向への回転を規制することができる。
また、ねじ軸28の下方には、ねじ軸28と平行して、係合片28aの回転を規制するガイドバー29が設けられ、ねじ軸28の一端には操作ハンドル28cが設けられている。したがって、操作ハンドル28cを回転操作することにより、係合片28aをガイドバー29で回転防止した状態で、ねじ軸28の軸方向に沿って移動させることができる。このように構成されたリンプホーム機構26は、モータ24bを非通電状態としたときのスロットルバルブ24の開度がリンプホーム時に必要とする最小限の吸入空気量を確保できる角度になるように設定される。この場合のスロットル開度の調節は、操作ハンドル28cを回転操作することによって行われる。
また、本実施形態に係るエンジンの制御装置20は、前述した装置の外、電子制御装置30(以下、ECUと称す)等の各種の装置や各種のセンサを備えており、燃料タンク14内には、フィルター25b、燃料ポンプ25cおよび圧力制御バルブ25dが配設されている。圧力制御バルブ25dは、インジェクタ25aに接続されており、フィルター25bに濾過されて不純物が除去され、燃料ポンプ25cの作動によって送られてくる燃料の圧力を調節してインジェクタ25aに送る。また、点火プラグ23aには、点火コイル23bが接続されており、点火コイル23bは、点火タイミングに合わせて電流を点火プラグ23aに送る。これによって、点火プラグ23aは、放電して燃料を着火する。
また、エンジン22におけるクランク軸22dの近傍にはクランク軸22dの回転速度を検出する回転速度センサ31aが設けられ、エンジン22の本体には、エンジン本体の温度を検出する温度センサ31bが設けられている。そして、スロットルバルブ24の回転軸24aの近傍には、スロットルバルブ24の開度を検出する本発明のスロットル開度検出装置としての一対のスロットル開度センサ32a,32b(図5参照)が設けられている。さらに、吸気管18aには、吸気管18a内の吸気圧力を検出する吸気圧力センサ33aと、吸気管18a内の吸気温度を検出する吸気温度センサ33bとが設けられ、排気管19aには、排気管19a内の空燃比を検出する排気空燃比センサ34が設けられている。
ECU30は、図5に示したように、CPU35a、RAM35b、ROM35c、タイマ35dや各種の回路装置(図示せず)を含んでおり、スロットルレバー21の操作状態を示す操作量検出センサ21a,21bや、エンジン22の回転状態等を示す回転速度センサ31a等の各種センサからの検出信号が入力される。そして、ECU30は、これら各センサの検出信号をROM35cに記憶された制御マップに基づき演算処理し、制御信号をインジェクタ25a、点火コイル23b、モータ24b、燃料ポンプ25c、圧力制御バルブ25d等に伝送する。
また、ECU30は電源ラインLを介してバッテリ36に接続されており、この電源ラインLには、イグニッションスイッチ37が設けられている。このイグニッションスイッチ37は、操船者の操作によりオンオフに切り替えられ、オン状態になったときに、ECU30に電源が供給される。また、バッテリ36は、電源ラインL1を介してモータ24bに接続されており、この電源ラインL1には、リレー38が設けられている。このリレー38は、ECU30から送信される信号に基づいてオンオフに切り替えられ、オフ状態になったときには、モータ24bの電源供給路(電源ラインL1)が遮断され、モータ24bへの通電は停止する。また、ECU30には、スロットル開度の制御に異常が発生したときに警告音を発生するブザー39も接続されている。
つぎに、以上のように構成された水ジェット推進艇10を走行させる場合にエンジンの制御装置20が行う制御について説明する。まず、操船者がイグニッションスイッチ37をオンに操作することによって、水ジェット推進艇10は走行可能な状態になる。そして、操船者が、操舵ハンドル12を操作するとともに、グリップ12bに設けられたスロットルレバー21を操作することにより水ジェット推進艇10は各操作に応じた所定の方向に所定の速度で走行する。なお、始動時には、リレー38はオン状態になるように設定されており、モータ24bは作動可能な状態になっている。
また、エンジン22の制御は、図6に示したフローチャートのプログラムにしたがって行われ、イグニッションスイッチ37がオン状態になったのちに所定時間ごとに繰り返し実行される。プログラムは、まずステップ100から開始される。そして、プログラムはステップ102に進み、CPU35aはリンプホームフラグLHFが“1”に設定されてないか“1”に設定されているかを判定する。このリンプホームフラグLHFは、“1”のときにスロットル開度の制御に異常が発生していることを示し、“0”のときにスロットル開度の制御が正常に行われていることを示す。また、このリンプホームフラグLHFは、プログラムの実行開始時においては、リセットされて“0”に設定されている。
したがって、ステップ102においては、「YES」と判定して、プログラムはステップ104に進む。ステップ104においては、回転速度センサ31aが検出したエンジン回転速度nを読込み、その値を一旦、RAM35bに記憶させる処理が行われる。ついで、ステップ106に進み、操作量検出センサ21a,21bが検出したスロットルレバー21の操作量αt(スロットル開度指令値)を読込み、その値をRAM35bに記憶させる。つぎに、ステップ108に進んで、CPU35aはスロットル開度センサ32a,32bが検出したスロットル開度αを読込み、その値をRAM35bに記憶させる。そして、プログラムは、ステップ110に進む。
ステップ110においては、基本点火時期θの算出が行われる。この基本点火時期θについては、例えば、図7に示した通常点火時期算出用マップが予め作成されてROM35cに記憶されており、この通常点火時期算出用マップにおけるエンジン回転速度(rpm)とスロットル開度(%)の値に基づいて基本点火時期θが決定される。すなわち、通常点火時期算出用マップは、任意のエンジン回転速度における基本点火時期とスロットル開度との関係と、任意のスロットル開度における基本点火時期とエンジン回転速度との関係に基づいて定められる。
これによって、スロットル開度及びエンジン回転速度が所定値のときに、エンジン回転速度を最適に設定できる基本点火時期θを算出することができる。ステップ104の処理において求めたエンジン回転速度nと、ステップ108の処理で求めたスロットル開度αとから基本点火時期θを算出し、算出された基本点火時期θの値は、RAM35bに記憶される。なお、基本点火時期θは、エンジン22に供給された混合気に点火プラグ23aが点火するタイミングをいい、ピストン22cの上死点を0度として、その前側の角度で示している。また、基本点火時期θとエンジン回転速度との関係の一例を図8に示している。
そして、プログラムは、ステップ112に進み、燃料噴射量FDの算出が行われる。この燃料噴射量FDについては、燃料噴射量算出用マップ(図示せず)が予め作成されてROM35cに記憶されており、この燃料噴射量算出用マップに基づいて燃料噴射量FDが決定される。この燃料噴射量FDは、インジェクタ25aからエンジン22に供給される燃料の噴射量であり、燃料噴射量算出用マップは、エンジン回転速度、スロットル開度および燃料噴射量との関係を表す3次元マップとして作成されている。
このため、ステップ104の処理において求めたエンジン回転速度nと、ステップ108の処理で求めたスロットル開度αとからエンジン回転速度nを最適に設定できる燃料噴射量FDを算出することができる。この燃料噴射量FDの算出値もRAM35bに記憶される。また、この場合、図6には記載していないが、燃料噴射量FDの算出とともに燃料の噴射時期の算出も行われる。
つぎに、プログラムはステップ114に進み、CPU35aは、スロットル開度の制御に異常が発生しているか否かの判定を行う。ここでは、スロットルバルブ24の正規のスロットル開度制御が行われているか否かの判定が行われる。この異常の判定は、図5において実線でECU30に接続された操作量検出センサ21a,21b等の各装置に断線や故障等が生じてスロットル開度の制御が適正に行われなくなっているか、適正に行われているかを判定することにより行われる。
ここでは、ステップ108の処理で記憶されたスロットル開度αからステップ106の処理で記憶されたスロットルレバーの操作量αtを減算した値の絶対値を変化量として算出し、この変化量が予め設定された所定の異常判断閾値以上であるか否かによって判定する。このような場合、通常は、操作量検出センサ21aの検出値とスロットル開度センサ32aの検出値とを対応させるとともに、操作量検出センサ21bの検出値とスロットル開度センサ32bの検出値とを対応させて双方の変化量から判断する。これを、対応するセンサの組み合わせを変えたり、双方に流す電流の大きさを変更したりすることにより異常の判定を行うこともできる。
そして、変化量が異常判断閾値以下であるときには、異常は発生していないと判定する。ここでは、異常は発生していないとして、ステップ114において「YES」と判定し、プログラムはステップ116に進む。ステップ116では、ステップ112の処理において算出された燃料噴射量FDおよび燃料噴射時期の値に基づいて、インジェクタ25aから燃料を噴射させるとともに、ステップ110の処理において算出された基本点火時期θの値に基づいて、点火プラグ23aの点火時期を制御する処理が行われる。
これによって、水ジェット推進艇10は、スロットルレバー21の操作量に応じたエンジン回転速度nに基づいて走行する。また、その際、操舵ハンドル12の操作角度が操舵角センサ12cによって検出され、ECU30は、その検出値に応じてステアリングノズル17を制御する。このため、水ジェット推進艇10は、操舵ハンドル12の操作角度に応じた方向に走行する。
そして、プログラムはステップ118に進み一旦終了する。また、プログラムは、再度ステップ100から開始されて、ステップ102に進み、ステップ102において、リンプホームフラグLHFが“1”でないか“1”であるかを判定する。リンプホームフラグLHFは、“0”に設定されたままであるため、ステップ102においては、「YES」と判定して、プログラムはステップ104に進む。そして、前述したステップ104〜112の処理と同様の処理を実行して、求めたエンジン回転速度n、スロットルレバー21の操作量αtおよびスロットル開度αの値を更新するとともに、その値に応じた基本点火時期θ、燃料噴射量FDおよび燃料噴射時期の算出を行う。これらの更新された値は、RAM35bに記憶される。
つぎに、プログラムはステップ114に進み、スロットル開度の制御に異常が発生しているか否かの判定を行う。ここで、異常が発生してなく「YES」と判定すると、プログラムはステップ116に進み、直前のステップ104〜112の処理において算出された各算出値に基づいて、燃料噴射および点火が行われる。そして、プログラムは、118に進んで終了し、再度、ステップ100から開始される。そして、ステップ114において、変化量が異常判断閾値以上になって、「NO」と判定するまで、前述した処理が繰り返し実行される。そして、その間、エンジンの制御装置20は、通常点火時期制御および通常時における燃料噴射制御を実行する。
また、スロットル開度の制御に異常が発生して、ステップ114において、「NO」と判定するとプログラムは、ステップ120に進む。ステップ120においては、リンプホームフラグLHFを“1”に設定する処理が行われる。これによって、故障が確定する。また、この際、ECU30は、リレー38がオフ状態になるように制御して、モータ24bを作動不可の状態にする。これによって、スロットルバルブ24の開度は、リンプホーム機構26に設定された開度になる。
ついで、プログラムはステップ122に進み、ブザー39を作動させて警告音を発生させる処理が行われる。これによって、操船者はスロットル開度の制御に異常が発生したことを知ることができる。そして、ブザー39が発音したのちに、プログラムはステップ124に進み、直前の基本点火時期θ1が、リンプホーム点火時期θ2よりも小さいか否かの判定が行われる。
このリンプホーム点火時期θ2は、スロットルバルブ24の開度がリンプホーム機構26の設定に応じた開度になったときに適した点火時期として設定されたものである。このリンプホーム点火時期θ2についてもリンプホーム点火時期算出用マップ(図示せず)が予め作成されてROM35cに記憶されており、このリンプホーム点火時期算出用マップにおける操作量検出センサ21a,21bの検出値に基づいてリンプホーム点火時期θ2が決定される。また、このリンプホーム点火時期θ2は、図4における係合片28aを移動させることによって変更することができる。
ここで、基本点火時期θ1がリンプホーム点火時期θ2よりも小さく、ステップ124において「YES」と判定すると、プログラムはステップ126に進み、時間ΔT1が経過したか否かの判定が行われる。この時間ΔT1は、異常が発生したときに、点火時期制御を通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御に切り替えるために必要な時間をT1としたときに、補正処理を実行するための周期として設定した時間である。このプログラムでは、図9に示したように、基本点火時期θ1からリンプホーム点火時期θ2への移行は、時間T1をかけて徐々に行われるように設定されている。
時間ΔT1が経過してなく、ステップ126において「NO」と判定するとプログラムは、ステップ118に進み一旦終了する。そして、プログラムは、再度ステップ100から開始され、ステップ102において、リンプホームフラグLHFが“1”でないか否かの判定が行われる。ここでは、リンプホームフラグLHFは、“1”に設定されているため、「NO」と判定して、ステップ124に進む。
ステップ124においては、再度、基本点火時期θ1が、リンプホーム点火時期θ2よりも小さいか否かが判定されるが、この場合の基本点火時期θ1は、前回のプログラム処理のときの値と同じであるため、ここでは「YES」と判定して、プログラムはステップ126に進み、時間ΔT1が経過したか否かの判定が行われる。時間ΔT1が経過してなく、ステップ126において「NO」と判定するとプログラムは、ステップ118に進んで終了し、前述したステップ100,102,124,126の処理を繰り返す。
そして、時間ΔT1が経過して、ステップ126において「YES」と判定すると、プログラムはステップ128に進んで、基本点火時期θ1を補正値Δθ1だけ進角(上死点よりも前側に向けて補正)する処理が行われる。そして、直前の基本点火時期θ1に補正値Δθ1を加算した値を基本点火時期θ1として更新して、プログラムはステップ130に進む。この補正値Δθ1は、時間ΔT1と所定の整数mとの積が時間T1と等しくなるときに、リンプホーム点火時期θ2から更新前の基本点火時期θ1を引いた差の値が、補正値Δθ1と整数mとの積と等しい関係になるように設定される。
すなわち、基本点火時期θ1に補正値Δθ1を加算する処理をm回繰り返したときに、m回更新された基本点火時期θ1がリンプホーム点火時期θ2と等しくなるように設定している。ステップ130においては、更新された基本点火時期θ1に基づいて燃料噴射および点火が行われる。この場合、燃料噴射については、異常発生直前の燃料噴射量および燃料噴射時期の値に基づいて行われる。また、燃料噴射についても、基本点火時期θ1と同様の方法で補正を行い、その補正した値に基づいて燃料噴射を行ってもよい。
そして、燃料噴射と点火が終了すると、プログラムはステップ118に進み終了する。また、プログラムは、再度ステップ100から開始され、ステップ124において、更新された基本点火時期θ1がリンプホーム点火時期θ2と等しくなって「NO」と判定するまで基本点火時期θ1を補正値Δθ1づつ進角して更新する処理が行われる。そして、その都度ステップ130において、更新された基本点火時期θ1に基づいて燃料噴射および点火が行われる。
基本点火時期θ1がリンプホーム点火時期θ2と等しくなってステップ124において「NO」と判定すると、プログラムはステップ132に進む。ステップ132においては、直前の基本点火時期θ1がリンプホーム点火時期θ2と等しいか否かが判定される。ここでは、基本点火時期θ1はリンプホーム点火時期θ2と等しくなっているため、「YES」と判定してプログラムはステップ134に進む。
そして、ステップ134において、リンプホーム時の処理として予め設定された燃料噴射量および燃料噴射時期の値に基づいて、インジェクタ25aから燃料を噴射させるとともに、リンプホーム点火時期θ2の値に基づいて、点火プラグ23aの点火時期を制御する処理が行われる。そして、燃料噴射と点火が終了したのち、プログラムはステップ118に進んで終了する。以後、ステップ100,102,124,132,134,118の処理が繰り返される。
また、ステップ120において、リンプホームフラグLHFが“1”に設定されたときの直前の基本点火時期θ1がリンプホーム点火時期θ2よりも大きく、ステップ124において「NO」と判定され、さらにステップ132においても「NO」と判定されたときには、プログラムはステップ136に進む。ステップ136においては、周期変更フラグSFが“1”に設定されていないか設定されているかの判定が行われる。この周期変更フラグSFは、“1”に設定されているときに、基本点火時期θ1が予め設定された所定値IG1以下であることを示し、“0”に設定されているときに、基本点火時期θ1が所定値IG1以上であることを示す。この周期変更フラグSFは、初期の段階では“0”に設定されている。
したがって、ステップ136においては、「YES」と判定してプログラムはステップ138に進む。ステップ138においては、時間ΔT2が経過したか否かの判定が行われる。ここでは、スロットル開度の制御に異常が発生したときに、点火時期制御を通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御に切り替えるために要する時間を、図10に示したように、時間T2と時間T3の合計時間として設定しており、時間T2よりも時間T3の方が長くなるように設定している。そして、時間ΔT2は、初期段階の時間T2の範囲において補正処理を実行するための周期として設定された時間であり、基本点火時期θ1からリンプホーム点火時期θ2への移行の初期段階は、短い時間T2で行われるように設定されている。また、異常発生から時間T2が経過したときの基本点火時期θ1が所定値IG1である。
ここで、時間ΔT2が経過してなく、ステップ138において「NO」と判定するとプログラムは、ステップ118に進み一旦終了する。そして、プログラムは、再度ステップ100から開始される。リンプホームフラグLHFは、“1”に設定されているため、ステップ102においては「NO」と判定して、ステップ124に進み、以下、ステップ132,136の処理を行ったのちに、プラグラムはステップ138に進み、再度、時間ΔT2が経過したか否かの判定が行われる。
そして、時間ΔT2が経過して、ステップ138において「YES」と判定するまで、ステップ100,102,124,132,136,138の処理が繰り返される。時間ΔT2が経過して、ステップ138において「YES」と判定すると、プログラムはステップ140に進んで、基本点火時期θ1を補正値−Δθ1だけ遅角する処理(上死点に近づける処理)が行われる。そして、直前の基本点火時期θ1に補正値−Δθ1を加算した値を基本点火時期θ1として更新して、プログラムはステップ142に進む。
ステップ142においては、直前の基本点火時期θ1に基づいて燃料噴射および点火が行われる。この場合、燃料噴射については、ステップ130での処理と同様、異常発生直前の燃料噴射量および燃料噴射時期の値に基づいて行ってもよいし、補正値を求め、その補正値に基づいて行ってもよい。つぎに、プログラムは、ステップ144において、直前の基本点火時期θ1が所定値IG1以下であるか否かの判定が行われる。
ここで、基本点火時期θ1が所定値IG1よりも大きく、ステップ144において「NO」と判定すると、プログラムはステップ118に進んで一旦終了し、再度ステップ100から開始される。そして、基本点火時期θ1が所定値IG1よりも小さくなるまでステップ100,102,124,132,136〜144,118の処理が繰り返される。そして、その間、基本点火時期θ1は更新されて徐々に所定値IG1に近づいていき、時間T2が経過したときに、基本点火時期θ1は所定値IG1よりも小さくなる。
基本点火時期θ1が所定値IG1よりも小さくなり、ステップ144において「YES」と判定すると、プログラムはステップ146に進んで、周期変更フラグSFを“1”に設定する処理が行われる。そして、プログラムは、ステップ148に進んで、時間ΔT3が経過したか否かの判定が行われる。時間ΔT3は、図10に示した時間T3の範囲で補正処理を行うための周期として設定された値であり、基本点火時期θ1からリンプホーム点火時期θ2への移行の初期段階経過後は、通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替えが長い時間T3をかけて徐々に行われるように設定されている。
ここで、時間ΔT3が経過してなく、ステップ148において「NO」と判定するとプログラムは、ステップ118に進み一旦終了する。そして、プログラムは、再度ステップ100から開始され、ステップ102,124,132の処理を行ったのちに、ステップ136に進む。周期変更フラグSFは前回のプログラム実行の際に“1”に設定されているため、ステップ136においては「NO」と判定して、プログラムはステップ148に進み、再度、時間ΔT3が経過したか否かの判定が行われる。
そして、時間ΔT3が経過して、ステップ148において「YES」と判定するまで、ステップ100,102,124,132,136,148の処理が繰り返される。時間ΔT3が経過して、ステップ148において「YES」と判定すると、プログラムはステップ150に進んで、基本点火時期θ1を補正値−Δθ1だけ遅角する処理が行われる。そして、直前の基本点火時期θ1に補正値−Δθ1を加算した値を基本点火時期θ1として更新して、プログラムはステップ152に進む。そして、ステップ152において、ステップ142における処理と同様、直前の基本点火時期θ1に基づいて燃料噴射および点火が行われる。ついで、プログラムはステップ118に進み終了する。
プラグラムは、再度、ステップ100から開始される。そして、ステップ132において、基本点火時期θ1がリンプホーム点火時期θ2と等しくなって「YES」と判定するまでステップ148,150において、基本点火時期θ1を補正値−Δθ1分遅角して更新する処理が行われる。そして、ステップ152において、ステップ142における処理と同様、直前の基本点火時期θ1に基づいて燃料噴射および点火が行われる。その間、基本点火時期θ1は徐々にリンプホーム点火時期θ2に近づいて行く。
そして、基本点火時期θ1がリンプホーム点火時期θ2と等しくなってステップ132において「YES」と判定すると、プログラムはステップ134に進む。そして、プログラムは、ステップ134において、リンプホーム時の処理として予め設定された燃料噴射量および燃料噴射時期の値に基づいて、インジェクタ25aから燃料を噴射させるとともに、リンプホーム点火時期θ2に基づいて、点火プラグ23aの点火時期を制御する処理が行われる。そして、プログラムは、ステップ118に進んで終了する。以後、プログラムは、ステップ100,102,124,132,134,118の処理を繰り返し、その間、リンプホーム点火時期制御が継続される。
これによって、水ジェット推進艇10は、スロットル開度の制御に異常が生じても、リンプホーム点火時期制御に応じたエンジン制御により、適正速度で帰港することができる。また、通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替えが行われる直前のスロットルバルブ24の状態の一例を図11に示している。図11では、ISC開度を「α1」から「α2」の間で変動する値とし、スロットルバルブ24が、リンプホーム機構26の設定位置になっているときのスロットル開度を機械的中立位置α2としている。
そして、異常が発生したときのスロットルバルブ24のスロットル開度を「α3」で示している。また、ISC開度は、エンジン22がアイドル状態のときに、スロットルバルブ24が回転移動する範囲を示している。スロットルバルブ24は、このISC開度の範囲で回転して、エンジン22の負荷や燃焼状況が変わっても予め設定された目標回転速度になるように吸入空気量を調節する。また、エンジン22がアイドル状態になっているか否かの判断は、操作量検出センサ21a,21bの検出値に基づいて行われる。
スロットルバルブ24のスロットル開度αが、図11に示した「α3」のときに異常が発生すると、スロットルバルブ24は、機械的中立位置α2に向って開度を大きくするように移動するため、スロットル開度αは、図12に示したように異常発生時から大きくなる。このとき、吸入空気量に対して燃料噴射量が一時的に不足の状態になるため、エンジン回転速度nは、図13に示したように、一旦低下したのちに、吸引空気量や燃料噴射量の増加にしたがって上昇していく。
そして、エンジン回転速度nは、所定時間経過後に、低下して吸気空気量や燃料噴射量に応じた一定値になる。このように、本実施形態によると、通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替えが徐々に行われるため、エンジン回転速度nの急激な変動がなくなり、エンストの発生等を防止できる。なお、図13における破線aで示した曲線は、図10に破線bで示したように、異なる周期を設けず一定の周期で通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替えを行った場合のエンジン回転速度nを示している。これから、異なる周期を設けて段階的に通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替えを行うことにより、よりエンジン回転速度nの急激な変動をなくして、エンストの発生を防止できることがわかる。
また、異常が発生したときに、スロットル開度αが、機械的中立位置α2よりも大くなっていると、スロットルバルブ24は、機械的中立位置α2に向って開度を小さくするように移動する。このため、スロットル開度αは、図14に示したように異常発生時から小さくなる。このとき、燃料噴射量が、一時的に過剰な状態になるため、エンジン回転速度nは、図15に示したように、一旦上昇したのちに、吸入空気量の減少にしたがって低下していく。そして、エンジン回転速度nは、所定時間経過後に、再度上昇して吸入空気量および燃料噴射量に応じた一定値になる。この場合も、エンジン回転速度nに大きな変動は生じないため、エンジン22はエンストを生じさせることなく安定した作動を継続できる。
また、最悪、異常の発生によりエンジン22が停止した場合でも所定時間は、ECU30に通電が行われる。このため、その所定時間の間に、操作量検出センサ21a,21bやスロットル開度センサ32a,32bからECU30に送信される検出値の信号から異常の検出を行うことができる。この処理は、図16に示したフローチャートのプログラムのように、エンジン停止から故障成立までの間に所定時間を設けることによってその間に行う。
すなわち、プログラムはステップ200において開始され、ステップ202においてエンジン22が停止しているか否かの判定が行われる。この判定は、回転速度センサ31aの検出値に基づいて行われる。そして、エンジン22が停止していなければ、「NO」と判定して、プログラムはステップ210に進み一旦終了する。そして、プログラムは、再度ステップ200から開始され、エンジン22が停止するまで通常のエンジン制御が行われる。
そして、エンジン22が停止して、ステップ202において「YES」と判定すると、プログラムはステップ204に進んで、時間T4が経過したか否かの判定が行われる。時間T4が経過していなければ、「NO」と判定して、プログラムはステップ210に進み終了する。そして、時間T4が経過するまで、ステップ200〜204の処理を繰り返す。時間T4が経過して、ステップ204において「YES」と判定すると、プログラムはステップ206に進んで、故障が確定しているか否かの判定を行う。
故障確立は、前述した異常の発生からリンプホーム点火時期制御への切り替え時期が経過しているか否かを判定することにより行われる。故障が確立していれば、ステップ208に進んで故障を成立させる処理を行ったのちにステップ210に進んでプログラムは終了する。また、故障が確立してなく、ステップ206において「NO」と判定すると、プログラムはステップ210に進み終了する。そして、故障が確立するまで、前述した処理を繰り返す。時間T4は、例えば2秒に設定して、この間に異常の検出を行う。これにより、異常の発生によって最悪エンジン22が停止した場合でも、操船者はエンジン22停止の原因を知ることができる。
また、本実施形態に係るエンジンの制御装置20においては、異常が発生してから、点火時期の制御が通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御に切り替わるまでの間は、燃料噴射制御および点火時期制御によるエンジン22の加速補正を禁止することもできる。例えば、図17に示したように、2個のスロットル開度センサ32a,32bの検出値に上限値LMTを設定しておく。
そして、故障の発生により、2個のスロットル開度センサ32a,32bの検出値c、dに異常判断閾値以上の大きな差が生じ、かつ一方の検出値、例えばスロットル開度センサ32aの検出値cが上限値LMTを超えた場合には、その検出値cの破線c’の部分を無視した制御を行う。これによって、異常が発生したときに、スロットルバルブ24が閉じ側に駆動しているにもかかわらずスロットル開度センサ32a,32bの故障挙動により加速補正が行われることを防止できる。これによって、エンジン22の挙動が大きく変化することによりエンストが生じることを防止してエンジンの駆動を安定させることができる。
このように、本実施形態に係るエンジンの制御装置20を備えた水ジェット推進艇10では、通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替えが一気に行われるのでなく、所定の周期を経て段階的に行われる。このため、吸入空気量が急に増加して水ジェット推進艇10が急加速したり、燃料噴射量が不足してエンストが生じたりすることが防止される。また、点火時期制御を通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御に切り替えるだけでなく、燃料噴射量や燃料噴射時期も通常燃料噴射制御からリンプホーム時に適した燃料噴射制御に切り替えることにより、エンジン回転速度nがより適正状態になるように補正することができる。
また、本実施形態では、異常が発生した後に、リレー38をオフ状態にするための処理を行って、異常の発生と同時に、スロットル開度αが機械的中立位置α2になり、モータ24bが作動不可の状態になるようにしている。このため、モータ24bが、異常になった操作量検出センサ21a,21bの検出値に応じて作動することを防止できる。この方法によると、排気脈動による水戻りが生じることがないため、水の浸入によってエンジン22が破損するといったことも防止できる。
また、本実施形態においては、操作量検出センサ21a,21bおよびスロットル開度センサ32a,32bがそれぞれ一対づつ設けられている。このようなセンサは同時に双方が故障することは稀で、通常は、一方に故障が生じても他方は正常な状態になっている。このため、スロットルバルブ24に開度異常が発生して、スロットルバルブ24の開度が機械的中立位置α2になっても、一対の操作量検出センサ21a,21bのうちの少なくとも故障が発生していない一方のセンサの検出値に応じて、基本点火時期θ1を制御してエンジン22の回転数を変化させることができる。
このため、異常の発生によりリンプホーム点火時期制御が行われている場合であっても、操船者が、例えばスロットルレバー21を加速操作をしたときには、操船者の意思に基づいてエンジン22の回転数を上昇させることができる。このため、速やかなリンプホームが可能になる。
また、本発明に係るエンジンの制御装置20は前述した実施形態に限るものでなく、適宜変更して実施することができる。例えば、前述した実施形態では、エンジンの制御装置20を、水ジェット推進艇10に設けているが、エンジンの制御装置20は、水ジェット推進艇10に限らず、他の小型船舶や自動二輪車、自動車、雪上車等の各種の乗物に用いることができる。また、本発明を構成する各部分等については、前述した実施形態に限るものでなく、本発明の技術的範囲内で適宜変更することができる。
本発明の一実施形態に係るエンジンの制御装置を備えた水ジェット推進艇を示した側面図である。 操舵ハンドルを示した平面図である。 エンジンの制御装置を示した概略構成図である。 リンプホーム機構を示した概略構成図である。 エンジンの制御装置を示した構成ブロック図である。 CPUが実行するプログラムを示したフローチャートである。 基本点火時期マップを示したグラフである。 エンジン回転速度と基本点火時期との関係を示したグラフである。 基本点火時期がリンプホーム点火時期よりも小さいときの基本点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替え状態を示したグラフである。 基本点火時期がリンプホーム点火時期よりも大きいときの基本点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替え状態を示したグラフである。 異常発生時のスロットルバルブの位置を示した説明図である。 スロットルバルブを開側に回転させたときの吸入空気量の変動を示したグラフである。 スロットルバルブを開側に回転させたときのエンジン回転速度の変動を示したグラフである。 スロットルバルブを閉側に回転させたときの吸入空気量の変動を示したグラフである。 スロットルバルブを閉側に回転させたときのエンジン回転速度の変動を示したグラフである。 エンジン停止から故障成立までの処理プログラムを示したフローチャートである。 異常持における一対のスロットル開度センサの検出値を示したグラフである。
符号の説明
10…水ジェット推進艇、20…エンジンの制御装置、21…スロットルレバー、21a,21b…操作量検出センサ、22…エンジン、23a…点火プラグ、23b…点火コイル、24…スロットルバルブ、24b…モータ、25a…インジェクタ、26…リンプホーム機構、30…電子制御装置(ECU)、31a…回転速度センサ、32a,32b…スロットル開度センサ、T1,T2,T3,T4,ΔT1,ΔT2,ΔT3…時間、α…スロットル開度、α2…機械的中立位置、αt…操作量、Δθ1…補正値、θ,θ1…基本点火時期、θ2…リンプホーム点火時期。

Claims (9)

  1. エンジンと、
    前記エンジンに供給する空気量を調節するスロットルバルブと、
    操作子と、
    前記操作子の操作量を検出する操作量検出装置と、
    前記操作量検出装置が検出する検出値に応じて前記スロットルバルブを開閉駆動させるモータと、
    前記スロットルバルブの開度を検出するスロットル開度検出装置と、
    前記スロットルバルブの正規のスロットル開度制御が行えない異常が生じたときに、前記スロットルバルブの開度を機械的中立位置に維持するリンプホーム機構と、
    前記異常の発生によりスロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときに、前記エンジンの点火時期が基本点火時期θ1に設定される通常点火時期制御から、前記エンジンの点火時期が前記スロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときの吸入空気量に応じたリンプホーム点火時期θ2に設定されるリンプホーム点火時期制御に、前記エンジンの点火時期の制御を切り替える点火時期制御装置と、
    前記リンプホーム点火時期θ2が前記基本点火時期θ1よりも小さいときに、前記点火時期制御装置による点火時期の制御が、通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御に切り替わるとき、所定の周期を設けて前記点火時期制御を2段階に変更させ、初期段階では次段階よりも短い期間でかつ補正値が大きな処理を行う点火時期制御変更手段とを
    備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 前記異常の発生によりスロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときに、前記エンジンに供給する燃料の噴射制御を、通常燃料噴射制御から、前記スロットルバルブの開度が機械的中立位置になったときの吸入空気量に応じたリンプホーム燃料噴射制御に切り替える燃料噴射制御装置と、前記燃料噴射制御装置による燃料の噴射制御が、通常燃料噴射制御からリンプホーム燃料噴射制御に切り替わるときに、所定の周期を設けて前記燃料噴射制御を段階的に変更させる燃料噴射制御変更手段とを備えた請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記異常が発生してから、前記点火時期制御装置による点火時期の制御がリンプホーム点火時期制御になっている間は、前記燃料噴射制御装置および前記点火時期制御装置によるエンジンの加速補正を禁止するようにした請求項2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記異常が発生したときの前記スロットルバルブの開度が前記機械的中立位置のスロットル開度よりも小さい場合の前記通常点火時期制御からリンプホーム点火時期制御への切り替えが、点火時期を遅角制御することによって行われる請求項1ないし3のうちのいずれか一つに記載のエンジンの制御装置。
  5. 前記エンジンが停止してから所定時間は通電可能にし、その間に前記異常の検出ができるようにした請求項1ないし4のうちのいずれか一つに記載のエンジンの制御装置。
  6. 前記異常が発生して前記スロットルバルブの開閉制御ができなくなったときに、前記モータへの通電を遮断して、前記スロットルバルブの開度を前記機械的中立位置にする請求1ないし5のうちのいずれか一つに記載のエンジンの制御装置。
  7. 前記操作量検出装置の検出値と前記スロットル開度検出装置の検出値との差が所定値を超えたときに、異常が生じたと判定する請求項1ないし6のうちのいずれか一つに記載のエンジンの制御装置。
  8. 前記スロットル開度検出装置が、2個の開度センサで構成され、前記2個の開度センサの検出値の差が所定値を超えたときに、異常が生じたと判定する請求項1ないし6のうちのいずれか一つに記載のエンジンの制御装置。
  9. 水ジェット推進艇に設けられている請求項1ないし8のうちのいずれか一つに記載のエンジンの制御装置。
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