JP4600405B2 - インジェクタ - Google Patents

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Description

本発明は、噴射ノズルの燃料溜の燃料圧力を高める増圧器を搭載するインジェクタに関する。
(既存の技術)
噴射ノズルの燃料溜の燃料圧力を増加可能なインジェクタが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種のインジェクタの一例を、図1(a)を参照して説明する。
インジェクタ2は、図示上部に切替弁背圧室11を備える差圧切替弁12、切替弁背圧室11の内圧を切り替える電磁弁13、図示上部にノズル背圧室14を備える噴射ノズル15、中間部に差圧室16を備える増圧器17を具備する。
差圧切替弁12は、3方切替弁であり、高圧燃料が供給される切替弁背圧室11が電磁弁13によって低圧側に連通されることで切替弁背圧室11が低圧側へ切り替わり、差圧室16およびノズル背圧室14の内圧を下げる「低圧切替」を行う。
逆に、電磁弁13が切替弁背圧室11と低圧側の連通を遮断することで切替弁背圧室11が高圧側へ切り替わり、差圧室16およびノズル背圧室14の内圧を上げる「高圧切替」を行う。
電磁弁13は、通電停止時(OFF)に切替弁背圧室11と低圧側の連通を遮断し、通電時(ON)に切替弁背圧室11と低圧側を連通させるものであり、ONで差圧切替弁12を「低圧切替」させ、OFFで差圧切替弁12を「高圧切替」させるものである。
噴射ノズル15のノズル背圧室14は、差圧室16を介して差圧切替弁12により内圧が切り替わるものであり、差圧切替弁12の「低圧切替(電磁弁13のON)」によりノズル背圧室14が低圧側へ切り替わることで燃料を噴射し、逆に、差圧切替弁12の「高圧切替(電磁弁13のOFF)」によりノズル背圧室14が高圧側へ切り替わることで噴射停止を行う。
増圧器17は、2段の増圧ピストン51を用いた燃料加圧装置であり、差圧切替弁12の「低圧切替(電磁弁13のON)」により差圧室16が低圧側へ切り替わることで増圧ピストン51が下降して、増圧ピストン51の下部に形成された増圧室53内の燃料が加圧され、増圧室53に連通する噴射ノズル15の燃料溜44の燃料圧力をレール圧より高める。逆に、差圧切替弁12の「高圧切替(電磁弁13のOFF)」により差圧室16が高圧側へ切り替わることでリターンスプリング52の復元力によって増圧ピストン51が上昇して初期位置へ戻る。
(既存技術の問題点)
上記で示したインジェクタ2は、電磁弁13の作動により差圧切替弁12が「低圧切替」されると、噴射ノズル15と増圧器17が同時に作動する。
増圧器17の作動に伴って増圧ピストン51がストロークを開始すると、図2の実線Aに示すように、増圧ピストン51のストローク開始直後から急激に増圧室53および燃料溜44の燃料圧力が上昇する。このため、電磁弁13のON時間の短い微小噴射であっても多くの燃料が噴射されることになる。
この結果、多段噴射、プレ噴射等の微小噴射時において、微小噴射量の制御が困難となっている。
特開2006−161568号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、噴射時に増圧器が作動するインジェクタにおいて、微小噴射量の制御が容易なインジェクタの提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用するインジェクタは、増圧室の燃料圧力が高まることで、差圧室を低圧側に接続する差圧燃料通路の流路面積を大きくする増圧速度制御弁を備える。
増圧室の燃料圧力が高まるに従って、差圧室を低圧側に接続する差圧燃料通路の流路面積が開かれることで、増圧室の燃料圧力が高まる途中まで差圧室の圧力低下が抑えられるため、増圧室を加圧する増圧ピストンの移動速度が抑えられる。この結果、増圧ピストンのストローク速度が遅くなるとともに、増圧ピストンのストローク量に対する増圧室の増圧の上昇が抑えられる。
このように、噴射時に噴射ノズルとともに増圧器が作動しても、増圧器の作動途中までは増圧室の増圧が抑えられることになるため、噴射期間の短い微小噴射では増圧室および燃料溜における燃料の増圧が抑えられることになり、微小噴射時の噴射量を抑えることができる。これによって、多段噴射、プレ噴射等の微小噴射時において、微小噴射量の制御が容易となる。
即ち、微小噴射量の制御が容易な増圧式のインジェクタを提供することができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用するインジェクタは、増圧速度制御弁をバイパスして差圧切替弁と差圧室を連通させる高圧導入路を備え、この高圧導入路は、差圧切替弁側から差圧室のみに燃料を流す逆止弁を備える。
これによって、差圧室を高圧切替する際に、素早く差圧室を高圧にすることができ、増圧ピストンを素早く「増圧作動開始前の初期位置」に戻すことができ、マルチ噴射や高回転域での高速繰り返し噴射などであっても、短期間で繰り返して「増圧器を作動させた増圧噴射」を実施できる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用するインジェクタの増圧速度制御弁は、増圧遅延可動弁に増圧室の燃料圧力を与える増圧付与室を備え、増圧室と増圧付与室とが燃料溜を介して接続されるものである。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用するインジェクタの増圧速度制御弁は、軸方向へ摺動自在に支持される増圧遅延可動弁と、増圧遅延可動弁の一方の軸方向端部に設けられた増圧付与室と、増圧遅延可動弁の他方の軸方向端部に設けられて、増圧速度制御弁よりも差圧切替弁側の差圧燃料通路と連通するバランス室とを備える。そして、差圧燃料通路とバランス室とを連通するバランス連通路は、差圧燃料通路側からバランス室への燃料の流入速度を速くし、バランス室から差圧燃料通路側への燃料の流出速度を遅くする流速調整手段を備えるものである。
これによって、バランス室を低圧切替する際には、バランス室の圧力低下を遅延させることができ、増圧遅延可動弁の開弁方向の移動抑制期間を長くでき、増圧速度制御弁が差圧燃料通路の流路面積を絞る期間を長くできる。
また、バランス室を高圧切替する際には、素早くバランス室を高圧にすることができ、増圧遅延可動弁を素早く「差圧燃料通路の流路面積を開く前の初期位置」に戻すことができ、マルチ噴射や高回転域での高速繰り返し噴射などであっても、短期間で繰り返して「差圧燃料通路の流路面積を可変する作動(増圧速度の抑制作動)」を実施できる。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用するインジェクタの噴射ノズルは、高圧側と低圧側とに切り替えられるノズル背圧室を有し、このノズル背圧室が高圧側または低圧側に切り替えられることで、噴射燃料が供給される燃料溜の燃料の噴射と噴射停止の作動を行うものであり、ノズル背圧室が、差圧切替弁と増圧速度制御弁の間における差圧燃料通路と連通するものである。
これによって、1つの差圧切替弁によって増圧器と噴射ノズルの作動切替が可能になるとともに、噴射ノズルは増圧速度制御弁の作動影響を受けずに噴射作動を実施できる。
最良の形態におけるインジェクタは、噴射燃料が供給される燃料溜の燃料の噴射と噴射停止の作動を行う噴射ノズルを有する。
このインジェクタは、高圧側と低圧側とに切り替えられる差圧室を有するとともに、差圧室が低圧側に切り替えられることで、燃料溜に通じる増圧室の容積を減少させて増圧室および燃料溜の燃料圧力を高める増圧ピストンを有する増圧器と、差圧室に通じる差圧燃料通路を、高圧側または低圧側に切り替える差圧切替弁とを備える。
さらにインジェクタは、増圧室の燃料圧力によって駆動され、増圧室の燃料圧力が高まることで、差圧室を低圧側に接続する差圧燃料通路の流路面積を大きくする増圧遅延可動弁を有する増圧速度制御弁を備える。
実施例1では、先ず図1(a)を参照して本発明が適用されていない既存のインジェクタを搭載する燃料噴射装置の概略構成を「参考例」として説明し、その後で図1(b)等を参照して本発明が適用された燃料噴射装置を「実施例1の特徴」として説明する。
〔参考例の説明〕
燃料噴射装置は、エンジン(例えばディーゼルエンジン:図示しない)の各気筒に燃料噴射を行うコモンレール式燃料噴射装置であり、コモンレール1、インジェクタ2、サプライポンプ(図示しない)、制御装置(図示しない)等によって構成される。
コモンレール1は、インジェクタ2に供給する高圧燃料を蓄圧する周知な蓄圧容器であり、コモンレール1に蓄圧された燃料は、インジェクタ配管を介してインジェクタ2へ供給される。コモンレール1内に蓄圧する燃料圧力(レール圧)は、サプライポンプからコモンレール1に供給されるポンプ吐出量、およびコモンレール1から燃料を溢流させる減圧弁によって調圧される。また、コモンレール1には、プレッシャリミッタが取り付けられており、コモンレール1内のレール圧が限界設定圧を超えた際に開弁して、コモンレール1内のレール圧が限界設定圧以下に抑えられる。減圧弁またはプレッシャリミッタから溢流した燃料は、リリーフ配管を経て燃料タンク3に戻される。なお、減圧弁は、設けられない場合もある。
インジェクタ2は、エンジンの各気筒毎に搭載されるものであり、コモンレール1より分岐する複数のインジェクタ配管の下流端に接続されて、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料を各気筒内に噴射供給するもので、その具体的な構成は後述する。
なお、インジェクタ2からのリーク燃料も、リリーフ配管を経て燃料タンク3に戻される。
サプライポンプは、コモンレール1へ高圧燃料を圧送する高圧燃料ポンプであり、燃料タンク3内の燃料をサプライポンプ内へ吸引するフィードポンプと、フィードポンプが吸い上げた燃料を加圧してコモンレール1へ圧送する高圧ポンプとを備える。フィードポンプおよび高圧ポンプは共通のカムシャフトによって駆動されるものであり、このカムシャフトは、エンジンによって回転駆動される。
サプライポンプには、フィードポンプから高圧ポンプの加圧室内に燃料を導く燃料流路に、その燃料流路の開度度合を調整するためのSCV(吸入調量弁)が搭載されている。SCVは、制御装置からのポンプ駆動信号によって制御されることにより、加圧室内に吸入される燃料の吸入量を調整し、コモンレール1へ圧送する燃料の吐出量を変更する調量バルブであり、コモンレール1へ圧送する燃料の吐出量を調整することによりレール圧を調整する。即ち、制御装置はSCVを制御することにより、レール圧を車両走行状態に応じた圧力に制御する。
(インジェクタ2の説明)
次に、本発明が適用されていない参考例のインジェクタ2の構成を、図1の上側を上、図1の下側を下として説明する。なお、この上下は説明のためのものであり、実際の搭載方向に関わるものではない。
インジェクタ2は、上部に形成された切替弁背圧室11の内圧変化により切り替えられる差圧切替弁12と、切替弁背圧室11の内圧を変化させる電磁弁13と、上部に形成されたノズル背圧室14の内圧変化により噴射と噴射停止が切り替えられる噴射ノズル15と、中間部に形成された差圧室16の内圧変化により増圧と増圧停止(初期位置へ戻るを含む)が切り替えられる増圧器17とを備える。
(差圧切替弁12の説明)
差圧切替弁12は、3方切替弁であり、インジェクタボディ21の上下方向に摺動自在に支持される切替可動弁22を備える。この切替可動弁22の上部には、インジェクタボディ21の上下方向に摺動自在に支持される摺動ピストンが設けられ、切替可動弁22の下部には、上方から下方に向かって上部弁体、小径部、下部弁体が形成されている。
切替可動弁22の上側には、燃料の圧力によって切替可動弁22に下向き(高圧切替方向)の力を発生させるための切替弁背圧室11が形成されている。この切替弁背圧室11は、摺動ピストンの上面とインジェクタボディ21とで囲まれる空間によって形成される。
切替弁背圧室11は、コモンレール1から高圧燃料が供給される等圧室23に通じる高圧燃料通路24と接続されており、等圧室23に供給される高圧燃料が高圧燃料通路24、およびこの高圧燃料通路24に設けられた入口オリフィス24aを介して供給されるようになっている。
また、切替弁背圧室11は、低圧側(リリーフ配管を介して燃料タンク3に連通する側)に通じる低圧燃料通路25と接続されており、低圧燃料通路25に設けられた出口オリフィス25aを介して切替弁背圧室11内の燃料が排出可能に設けられている。
この低圧燃料通路25は、電磁弁13によって開閉されるものであり、電磁弁13が低圧燃料通路25(出口オリフィス25a)を開くことで切替弁背圧室11の内圧が下がり、切替可動弁22が差圧で上昇する。逆に、電磁弁13が低圧燃料通路25(出口オリフィス25a)を閉じることで切替弁背圧室11の内圧が上がり、切替可動弁22が差圧で下降する。
差圧切替弁12は、上部弁体と下部弁体で挟まれる空間(小径部の周囲の空間)によって弁室を形成している。この弁室は、常に差圧燃料通路26を介して差圧室16内と連通する。
上部弁体は、差圧室16に通じる差圧燃料通路26と、低圧側に通じる低圧燃料通路27の連通と遮断の切り替えを行うものであり、切替可動弁22が下降すると上部弁体がインジェクタボディ21に着座して差圧燃料通路26と低圧燃料通路27の連通を遮断し、逆に切替可動弁22が上昇すると差圧燃料通路26と低圧燃料通路27を連通させる。
下部弁体は、差圧室16に通じる差圧燃料通路26と、等圧室23に通じる高圧燃料通路28の連通と遮断の切り替えを行うものであり、切替可動弁22が下降すると差圧燃料通路26と高圧燃料通路28を連通し、逆に切替可動弁22が上昇するとインジェクタボディ21に着座して差圧燃料通路26と高圧燃料通路28の連通を遮断する。
差圧切替弁12は、上記の構成を採用することで、電磁弁13が低圧燃料通路25を開くことで、切替弁背圧室11の内圧が低下して切替可動弁22が上昇し、差圧室16の連通先が低圧燃料通路27に切り替わることで、増圧器17の差圧室16、およびこの差圧室16に連通する噴射ノズル15のノズル背圧室14の内圧を下げる「低圧切替」を実行する。
逆に、差圧切替弁12は、電磁弁13が低圧燃料通路25を閉じることで、切替弁背圧室11の内圧が上昇して切替可動弁22が下降し、差圧室16の連通先が高圧燃料通路28に切り替わることで、増圧器17の差圧室16、およびこの差圧室16に連通する噴射ノズル15のノズル背圧室14の内圧を上げる「高圧切替」を実行する。
なお、切替可動弁22に一方向(例えば、上方)へ向かうバネ力を作用させるものであっても良い。
(電磁弁13の説明)
電磁弁13は、例えば、インジェクタボディ21の上部に締結固定されるものであり、低圧燃料通路25における出口オリフィス25aの開閉を行う可動弁31、低圧燃料通路25を閉じる方向へ可動弁31を付勢するリターンスプリング32、および可動弁31を磁気吸引して低圧燃料通路25を開かせる電磁駆動部33から構成される。
可動弁31は、上下方向(軸方向)へ摺動自在に支持され、下端面において低圧燃料通路25の出口オリフィス25aを閉塞可能な弁体31aと、この弁体31aの上部に固定された略円板形状を呈する磁性体製のアーマチャ31bとからなる。
電磁駆動部33は、絶縁被覆が形成された導電線を多数巻回してなるコイル34と、このコイル34を収容する磁性体製のステータ35とからなる。
そして、電磁駆動部33は、コイル34が通電(ON)されることでアーマチャ31bを上方へ磁気吸引して低圧燃料通路25の出口オリフィス25aを開き、切替弁背圧室11を低圧側へ連通させ、コイル34の通電が停止(OFF)されることでアーマチャ31bがリターンスプリング32の作用で低圧燃料通路25の出口オリフィス25aを閉塞し、切替弁背圧室11と低圧側の連通を遮断する。
この作動により、電磁弁13のONで差圧切替弁12を「低圧切替」させ、OFFで差圧切替弁12を「高圧切替」させることができる。
(噴射ノズル15の説明)
噴射ノズル15は、燃料の噴射と停止を切り替えるものであり、インジェクタボディ21の下部に締結されるノズルホルダ41の内部において上下方向(軸方向)へ摺動自在に支持されるニードル42を備え、このニードル42は、スプリング42aの付勢力により下方へ付勢されている。
ニードル42は、上部に設けられたニードル摺動部がノズルホルダ41内において摺動自在に支持されるものであり、ニードル42の下端円錐部がノズルホルダ41の下端内面に形成された環状シートに着座または離座する。なお、ノズルホルダ41の下端には、環状シートの内側と外部とを連通する噴孔43が複数形成されている。
ニードル42の中間部には、ニードル42とノズルホルダ41に囲まれる空間によって燃料溜44が形成されている。この燃料溜44は、後述する増圧室53と燃料通路45を介して連通しており、増圧室53の燃料圧力が燃料溜44に供給される。また、燃料溜44は、ニードル42の下側とノズルホルダ41の隙間に形成される下側空間と連通しており、ニードル42の離座時に燃料溜44に供給された燃料が下側空間を通って噴孔43から噴射される。なお、燃料溜44および下側空間に供給される高圧燃料は、ニードル42の径差に作用して、ニードル42に対して上向き(離座方向)の力を発生させる。
ニードル摺動部の上部には、燃料の圧力によってニードル42に下向き(着座方向)の力を発生させるためのノズル背圧室14が形成されている。このノズル背圧室14は、ニードル摺動部の上面、インジェクタボディ21およびノズルホルダ41で囲まれる空間で形成される。ノズル背圧室14は、増圧器17の差圧室16と燃料通路46を介して接続されている。この燃料通路46には、流路面積を絞るオリフィス46aが設けられるとともに、このオリフィス46aと並列に逆止弁46bが設けられている。
この逆止弁46bは、差圧室16からノズル背圧室14へ燃料を流し、逆にノズル背圧室14から差圧室16へ燃料を流すのを停止するものであり、ニードル42の上昇速度(ニードル背圧室14の降圧速度)を遅くし、ニードル42の下降速度(ニードル背圧室14の昇圧速度)を速める手段である。
ノズル背圧室14が連通する差圧室16の内圧は、上述したように、差圧切替弁12によって高圧または低圧に切り替えられる。即ち、ノズル背圧室14の内圧は、差圧室16を介して差圧切替弁12により切り替わる。
このため、差圧切替弁12の「低圧切替(電磁弁13のON)」により差圧室16の内圧が低下すると、差圧室16を介してノズル背圧室14の内圧も低下する。ニードル42の下向き(着座方向)の力より、ニードル42の上向き(離座方向)の力が上回ると、ニードル42がリフトして燃料溜44に供給された高圧燃料が噴孔43から噴射される。
逆に、差圧切替弁12の「高圧切替(電磁弁13のOFF)」により差圧室16の内圧が上昇すると、差圧室16を介してノズル背圧室14の内圧も上昇する。ニードル42の下向き(着座方向)の力が、ニードル42の上向き(離座方向)の力より上回ると、ニードル42が下降する。そして、ニードル42がノズルホルダ41に着座することで噴孔43からの燃料噴射が停止される。
(増圧器17の説明)
増圧器17は、等圧室23に対する差圧室16の圧力低下により下方へ変位する増圧ピストン51と、この増圧ピストン51を初期位置(上方)へ戻すリターンスプリング52とを備える。
増圧ピストン51は、インジェクタボディ21の内部で上下方向に摺動自在に支持される。この増圧ピストン51には、上方より下方へ向けて、バネ座、バネ収容軸、大径部および小径部が設けられている。
バネ座およびバネ収容軸は、コモンレール1より高圧燃料を受ける等圧室23内に配置されるものであり、この等圧室23は常に高圧に保たれる。等圧室23の高圧燃料は、増圧ピストン51の上側の径差に作用して、増圧ピストン51に下向き(増圧方向)の力を発生させる。
バネ座は、増圧ピストン51を上方(初期位置復帰方向)へ付勢するリターンスプリング52の着座部である。リターンスプリング52は、復元力によりバネ座を上方へ付勢する圧縮コイルスプリングである。
大径部および小径部は、ともにインジェクタボディ21に摺動自在に支持されるものであり、大径部と小径部の段差と、インジェクタボディ21との間に差圧室16が形成される。
また、小径部の下面と、インジェクタボディ21との間には、増圧ピストン51の上下変位によって容積が変化し、増圧ピストン51の下降によって燃料の加圧が行われる増圧室53が形成されている。
この増圧室53は、等圧室23から増圧室53のみに燃料を流す増圧系逆止弁54aを備えた増圧燃料通路54を介して等圧室23に連通している。このため、増圧ピストン51が停止状態および初期位置へ戻る上昇中は増圧室53および噴射ノズル15の燃料溜44の燃料圧力がレール圧(等圧室23の圧力)に維持され、増圧ピストン51が下降すると増圧室53の内圧が高まり、増圧室53および燃料溜44の燃料圧力がレール圧より高まる。
差圧室16の内圧は、上述したように、差圧切替弁12によって高圧または低圧に切り替えられる。
このため、差圧切替弁12の「低圧切替(電磁弁13のON)」により差圧室16が低圧側へ切り替わると、増圧ピストン51の上向き(初期位置復帰方向)の力より、増圧ピストン51の下向き(増圧方向)の力が上回り、増圧ピストン51が下降して増圧室53の容積が減少し、増圧室53および燃料溜44の燃料圧力がレール圧より高まる。
逆に、差圧切替弁12の「高圧切替(電磁弁13のOFF)」により差圧室16が高圧側へ切り替わると、増圧ピストン51の上向き(初期位置復帰方向)の力が、増圧ピストン51の下向き(増圧方向)の力より上回り、増圧ピストン51が上昇して増圧ピストン51が初期位置(上側)に復帰する。
〔実施例1の特徴1〕
上述した参考例のインジェクタ2は、電磁弁13がONされて差圧切替弁12が「低圧切替」されると、噴射ノズル15と増圧器17が同時に作動する。
増圧器17の作動に伴って増圧ピストン51がストロークを開始すると、図2の実線Aに示すように、増圧ピストン51のストローク開始直後から急激に増圧室53および燃料溜44の燃料圧力が上昇する。このため、電磁弁13のON時間の短い微小噴射であっても多くの燃料が噴射されることになる。
このように、上述した参考例のインジェクタ2は、多段噴射、プレ噴射等の微小噴射時において、微小噴射量の制御が困難となっている。
そこでこの実施例1では、上記の問題点を解決すべく本発明を採用している。
この実施例1のインジェクタ2は、本発明を採用するため、噴射燃料が供給される燃料溜44の燃料の噴射と噴射停止の作動を行う噴射ノズル15を有する。
また、インジェクタ2は、高圧側と低圧側とに切り替えられる差圧室16を有するとともに、差圧室16が低圧側に切り替えられることで、燃料溜44に通じる増圧室53の容積を減少させて増圧室53および燃料溜44の燃料圧力を高める増圧ピストン51を有する増圧器17と、差圧室16に通じる差圧燃料通路26{この実施例1では、図1(b)において破線を付した通路部分}を、高圧側または低圧側に切り替える差圧切替弁12とを備える。
そして、この実施例1のインジェクタ2は、増圧室53の燃料圧力によって駆動され、増圧室53の燃料圧力が高まることで、差圧室16を低圧側に接続する差圧燃料通路26{図1(b)において破線を付した通路部分の一部}の流路面積を大きくする増圧遅延可動弁61を用いた増圧速度制御弁62を具備する。
次に、増圧速度制御弁62を具体的に説明する。
増圧速度制御弁62は、上述した増圧遅延可動弁61の他に、増圧遅延可動弁61に対して下方(閉弁方向:初期位置復帰方向)に向かう付勢力を与えるリターンスプリング63を備えるものであり、増圧遅延可動弁61は、リターンスプリング63による付勢力の他に、増圧遅延可動弁61の下方の軸方向端部に設けられた増圧付与室64の圧力と、増圧遅延可動弁61の上方の軸方向端部に設けられたバランス室65の圧力とを受け、増圧付与室64とバランス室65の圧力差によって上下方向に変位する。
増圧遅延可動弁61は、上方より下方へ向けて、バネ軸、大径部および小径部が設けられている。
バネ軸は、リターンスプリング63が周囲に装着されて、リターンスプリング63のコイルの巻軸を常に上下方向に保つとともに、増圧遅延可動弁61が上方(開弁方向)に変位した際にインジェクタボディ21に当接して最大リフト量を規制するものである。
大径部および小径部は、ともにインジェクタボディ21に摺動自在に支持されるものであり、大径部と小径部の段差と、この段差に対向するインジェクタボディ21との間の距離変化によって、差圧燃料通路26{図1(b)において破線を付した通路部分の一部}の流路面積を可変する。
具体的には、大径部と小径部の段差が下がることで、差圧燃料通路26の流路面積が絞られ、逆に大径部と小径部の段差が上がることで、差圧燃料通路26の流路面積が大きくなる。
次に、増圧ピストン51のストローク量と、増圧速度制御弁62による差圧燃料通路26の開度変化との関係について説明する。
増圧ピストン51がストローク開始前の初期位置で、増圧速度制御弁62が差圧燃料通路26を最大に絞った状態であっても、差圧切替弁12と差圧室16とが連通するように設けられている。
また、増圧ピストン51が下方へのストロークを開始してから、下方へのストロークを終了するまでの途中において、増圧速度制御弁62による差圧燃料通路26の絞り量が最小(差圧燃料通路26を設けないのと同じ流路開口)となるように設けられている。
このように設けられることにより、図2の破線Bに示すように、(i)増圧ピストン51のストロークに伴って増圧室53の燃料圧力が高まる際、燃料圧力が高まる途中までは、増圧室53の圧力増加速度が抑えられ、(ii)途中からは増圧室53の圧力増加速度が急激に大きくなって、増圧室53の圧力を差圧燃料通路26を設けない場合と同等にすることができる。
なお、インジェクタ2の微小噴射が増圧速度制御弁62によって差圧燃料通路26を絞る作用の範囲内で実施されるように、増圧速度制御弁62が差圧燃料通路26を絞る作用が無くなる位置(差圧燃料通路26の連通度合が差圧燃料通路26を設けないのと同じ連通度合となる位置)が決定されている。
増圧付与室64は、小径部の下面と、インジェクタボディ21とで囲まれる空間によって形成される。この増圧付与室64は、増圧室53と連通して、増圧室53の上昇によって増圧遅延可動弁61を上方(開弁方向)に付勢するものである。
この実施例の増圧付与室64は、燃料溜44と増圧付与通路66を介して増圧室53と連通する。即ち、増圧室53と増圧付与室64は、燃料溜44を介して接続されるものである。なお、増圧室53と増圧付与室64が燃料溜44を介さずに直接接続されるものであっても良い。
バランス室65は、大径部の上面と、インジェクタボディ21とで囲まれる空間、即ちリターンスプリング63が配置される空間によって形成される。このバランス室65は、増圧速度制御弁62よりも差圧切替弁12側の差圧燃料通路26とバランス連通路67を介して連通する。即ち、差圧切替弁12が「低圧切替(電磁弁13のON)」された際に増圧速度制御弁62を介さずに低圧側となる差圧燃料通路26と連通するものであり、差圧切替弁12が「低圧切替」された際に、バランス室65によって増圧遅延可動弁61に付与される下方(閉弁方向)の付勢力を弱めるものである。
なお、バランス連通路67には、バランス連通路67の燃料の流れ方向に応じて流れ抵抗を切り替える流速調整手段72が設けられており、この流速調整手段72は、後述する「実施例1の特徴3」にて説明する。
(特徴1の効果)
この実施例1のインジェクタ2は、増圧ピストン51のストロークが開始されて、増圧室53および燃料溜44の燃料圧力が高まることで、増圧速度制御弁62が差圧室16を低圧側に接続する差圧燃料通路26の流路面積を小さい開口面積から大きい開口面積へと徐々に大きくする。即ち、増圧室53および燃料溜44の燃料圧力が高まるに従って、差圧室16を低圧側に接続する差圧燃料通路26の流路面積を徐々に開く。
これによって、増圧室53および燃料溜44の燃料圧力が高まる途中まで差圧室16の圧力低下が抑えられることになり、増圧室53を加圧する増圧ピストン51の移動速度が抑えられる。この結果、増圧ピストン51のストローク速度が遅くなるとともに、図2の破線Bに示すように、増圧ピストン51のストローク量に対する増圧室53の増圧値(増圧室53の圧力/等圧室23の圧力)の上昇が抑えられる。
このように、実施例1のインジェクタ2では、噴射時に噴射ノズル15とともに増圧器17が作動しても、増圧器17の作動途中までは増圧室53の増圧が抑えられることになるため、噴射期間の短い微小噴射では増圧室53および燃料溜44における燃料の増圧が抑えられることになり、微小噴射時の噴射量を抑えることができる。これによって、多段噴射、プレ噴射等の微小噴射時において、微小噴射量の制御が容易となり、コモンレール式燃料噴射装置による微小噴射精度を高めることができる。
〔実施例1の特徴2〕
差圧切替弁12と差圧室16とを、上述した増圧速度制御弁62を介してのみ連通させた場合、差圧室16を高圧に切り替える際においても、増圧速度制御弁62が差圧室16への高圧燃料の供給路である差圧燃料通路26を絞ってしまい、増圧ピストン51を初期位置へ戻す速度が遅くなってしまう。
そこで、この実施例1では、上記の不具合を解決するために、次の構成を採用している。
この実施例1のインジェクタ2は、増圧速度制御弁62をバイパスして差圧切替弁12の弁室と差圧室16を連通させる高圧導入路71を備える。
この高圧導入路71は、差圧切替弁12側から差圧室16のみに高圧燃料を流し、差圧室16内の燃料が増圧速度制御弁62をバイパスして差圧切替弁12に排出されるのを阻止する逆止弁71aを備える。
このように設けられることによって、差圧切替弁12が「高圧切替」されて差圧室16を高圧切替する際に、素早く差圧室16を高圧にすることができる。これによって、増圧ピストン51を素早く「増圧作動開始前の初期位置」に戻すことができ、マルチ噴射や高回転域での高速繰り返し噴射などであっても、短期間で繰り返して「増圧器17を作動させた増圧噴射」を実施できる。
〔実施例1の特徴3〕
増圧速度制御弁62よりも差圧切替弁12側の差圧燃料通路26とバランス室65とを、単にバランス連通路67で連通しただけだと、差圧切替弁12が「低圧切替」された場合に、バランス室65が素早く低圧側に切り替わって、バランス室65による増圧遅延可動弁61の上昇遅延効果が小さくなってしまう。
そこで、バランス連通路67にオリフィス72aを設けてバランス室65が素早く低圧側に切り替わるのを防ぐことが考えられる。
しかるに、バランス連通路67にオリフィス72aを設けると、今度はバランス室65を高圧に切り替える場合においても、オリフィス72aがバランス連通路67の流路面積を絞ってしまい、増圧遅延可動弁61を初期位置(下方)へ戻す速度が遅くなってしまう。
そこで、この実施例1では、上記の不具合を解決するために、次の構成を採用している。
この実施例1のインジェクタ2のバランス連通路67は、差圧燃料通路26側からバランス室65への燃料の流入速度を速くし、バランス室65から差圧燃料通路26側への燃料の流出速度を遅くする流速調整手段72を備える。
この流速調整手段72は、バランス連通路67の流路面積を絞るオリフィス72aと、このオリフィス72aと並列に設けられた逆止弁72bとからなる。
この逆止弁72bは、差圧燃料通路26側からバランス室65へ燃料を流し、逆にバランス室65から差圧燃料通路26側へ燃料を流すのを停止するものであり、増圧遅延可動弁61の上昇速度(バランス室65の降圧速度)を遅くし、増圧遅延可動弁61の下降速度(バランス室65の昇圧速度)を速めるものである。
このように設けられることによって、差圧切替弁12が「低圧切替」されてバランス室65を低圧切替する際に、オリフィス72aによってバランス室65の圧力低下を遅延させることができる。これによって、増圧遅延可動弁61の上昇抑制期間を長くでき、増圧速度制御弁62が差圧燃料通路26の流路面積を絞る期間を長く設定できる。
また、差圧切替弁12が「高圧切替」されてバランス室65を高圧切替する際に、逆止弁72bによって素早くバランス室65を高圧にすることができる。これによって、増圧遅延可動弁61を素早く下方へ戻すことができ、マルチ噴射や高回転域での高速繰り返し噴射などであっても、短期間で繰り返して「差圧燃料通路26の流路面積を可変する作動(増圧速度の抑制作動)」を実施できる。
〔実施例1の特徴4〕
実施例1のインジェクタ2の噴射ノズル15は、上述した参考例と同じように、高圧側と低圧側とに切り替えられるノズル背圧室14を有し、このノズル背圧室14が高圧側または低圧側に切り替えられることで、燃料溜44の燃料の噴射と噴射停止の作動を行うものである。
そして、ノズル背圧室14は、参考例と同様に差圧燃料通路26と連通して差圧切替弁12によって高圧側と低圧側に切り替えられるものであるが、実施例1のインジェクタ2では、ノズル背圧室14が燃料通路46を介して差圧切替弁12と増圧速度制御弁62の間における差圧燃料通路26に連通するものである。
このように設けられることによって、1つの差圧切替弁12によって増圧器17と噴射ノズル15の作動切替が可能になるとともに、噴射ノズル15は増圧速度制御弁62の作動影響を受けずに噴射作動を実施することができる。
〔変形例〕
上記の実施例では、電磁弁13によって差圧切替弁12の切替動作を行うものを示したが、電磁弁13に替えて、ピエゾアクチュエータ等の他の電動アクチュエータを用いた電動アクチュエータ弁によって差圧切替弁12を切り替えさせても良い。あるいは、電動アクチュエータによって直接差圧切替弁12を切り替えさせても良い。
燃料噴射装置の概略図である(参考例と実施例1)。 増圧ピストンのストローク量と、増圧室の増圧値との関係を示すグラフである(参考例と実施例1)。
符号の説明
2 インジェクタ
12 差圧切替弁
14 ノズル背圧室
15 噴射ノズル
16 差圧室
17 増圧器
26 差圧燃料通路
44 燃料溜
51 増圧ピストン
53 増圧室
61 増圧遅延可動弁
62 増圧速度制御弁
64 増圧付与室
65 バランス室
67 バランス連通路
71 高圧導入路
71a 差圧切替弁から差圧室のみに燃料を流す逆止弁
72 流速調整手段

Claims (5)

  1. 噴射燃料が供給される燃料溜の燃料の噴射と噴射停止の作動を行う噴射ノズルを有するインジェクタであって、
    このインジェクタは、
    高圧側と低圧側とに切り替えられる差圧室を有するとともに、前記差圧室が低圧側に切り替えられることで、前記燃料溜に通じる増圧室の容積を減少させて前記増圧室および前記燃料溜の燃料圧力を高める増圧ピストンを有する増圧器と、
    前記差圧室に通じる差圧燃料通路を、高圧側または低圧側に切り替える差圧切替弁と、 前記増圧室の燃料圧力によって駆動され、前記増圧室の燃料圧力が高まることで、前記差圧室を低圧側に接続する前記差圧燃料通路の流路面積を大きくする増圧遅延可動弁を有する増圧速度制御弁と、
    を具備するインジェクタ。
  2. 請求項1に記載のインジェクタにおいて、
    このインジェクタは、前記増圧速度制御弁をバイパスして前記差圧切替弁と前記差圧室を連通させる高圧導入路を備え、
    この高圧導入路は、前記差圧切替弁側から前記差圧室のみに燃料を流す逆止弁を備えることを特徴とするインジェクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のインジェクタにおいて、
    前記増圧速度制御弁は、前記増圧遅延可動弁に前記増圧室の燃料圧力を与える増圧付与室を備え、
    前記増圧室と前記増圧付与室とは、前記燃料溜を介して接続されることを特徴とするインジェクタ。
  4. 請求項3に記載のインジェクタにおいて、
    前記増圧速度制御弁は、
    軸方向へ摺動自在に支持される前記増圧遅延可動弁と、
    前記増圧遅延可動弁の一方の軸方向端部に設けられた前記増圧付与室と、
    前記増圧遅延可動弁の他方の軸方向端部に設けられて、前記増圧速度制御弁よりも前記差圧切替弁側の前記差圧燃料通路と連通するバランス室とを備え、
    前記差圧燃料通路と前記バランス室とを連通するバランス連通路は、
    前記差圧燃料通路側から前記バランス室への燃料の流入速度を速くし、前記バランス室から前記差圧燃料通路側への燃料の流出速度を遅くする流速調整手段を備えることを特徴とするインジェクタ。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のインジェクタにおいて、
    前記噴射ノズルは、高圧側と低圧側とに切り替えられるノズル背圧室を有し、このノズル背圧室が高圧側または低圧側に切り替えられることで、噴射燃料が供給される前記燃料溜の燃料の噴射と噴射停止の作動を行うものであり、
    前記ノズル背圧室は、前記差圧切替弁と前記増圧速度制御弁の間における前記差圧燃料通路と連通することを特徴とするインジェクタ。
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