JP4600187B2 - 空調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷風と温風との風量割合により吹出空気温度を調整する空調装置における最大冷房性能を保証するための構造および吹出空気温度の制御特性を向上するための構造に関する。
従来、車両用空調装置においては、冷風と温風との風量割合をエアミックスドアにより調整して吹出空気温度を調整するエアミック方式が代表的である。(例えば、特許文献1参照)。
この従来技術では、図9に示すように加熱用熱交換器14の上方部に、加熱用熱交換器14をバイパスして冷風が流れる冷風通路15を形成するとともに、加熱用熱交換器14を通過した温風が流れる温風通路40を加熱用熱交換器14後方側から加熱用熱交換器14の上方部に向かって立ち上がるように形成している。
そして、加熱用熱交換器14の上方部に上記冷風通路15からの冷風と上記温風通路40からの温風とを混合する空気混合部41を形成し、この空気混合部41で混合された所望温度の空調風をフェイス吹出開口部20、フット吹出開口部19およびデフロスタ吹出開口部42へ向けて配風するようになっている。
また、上記従来技術では、エアミックスドア43として、第1ドア部43aと第2ドア部43bとこの両ドア部43a、43bの中間に配置された回転軸43cとを有するバタフライドアを用いている。
第1ドア部43aにより冷風通路15と加熱用熱交換器14の入口通風路16を開閉し、第2ドア部43bにより温風通路40の出口部を開閉する。最大冷房時には、第1ドア部43aにより冷風通路15を全開して加熱用熱交換器14の入口通風路16を全閉すると同時に、第2ドア部43bにより温風通路40の出口部を全閉する。
これにより、最大冷房時に加熱用熱交換器14にて加熱された暖気が自然対流で冷風流れに混入することを第2ドア部43bにより防止できる。そのため、最大冷房時に暖気の混入により車室内吹出空気温度が上昇することを防止でき、最大冷房性能を保証できる。それ故、加熱用熱交換器14への温水流れを断続する温水弁を廃止できる。
しかし、上記従来技術によると、加熱用熱交換器14後方側から加熱用熱交換器14の上方部に至る長さの長い温風通路40および空気混合部41から下方へ向かうフット吹出通路44が必要となり、空調装置の大型化、フット吹出空気の圧損上昇等の不具合が生じる。
車両用空調装置の別の温度調整方式として、加熱用熱交換器14への温水流量を温水弁の開度により調整して、吹出空気温度を調整する温水流量調整方式が知られている。この温水流量調整方式であると、上記エアミックスドア43および空気混合部41を廃止できるので、空調装置の小型化に有利である。
しかし、この温水流量調整方式であると、送風空気の全量が常に冷却用熱交換器13および加熱用熱交換器14の両方を通過するので、通風抵抗が高いという不具合がある。また、加熱用熱交換器14内部には比熱が大きい温水が内蔵されているので、加熱用熱交換器14全体としての熱容量が非常に大きい。このため、温水流量調整方式では、エアミック方式に比較して、温水弁の開度変化に対する吹出空気の温度追従性が悪いという不具合がある。
そこで、本発明者らは、通風抵抗、温度追従性等の面で優れているエアミック方式において空調装置の小型化を実現することを試みた。
図10、図11は本発明者らが試作検討した空調装置であり、加熱用熱交換器14の吹出側直後に、第1吹出開口部であるフット吹出開口部19を直接対向するように配置している。これに対し、フット吹出開口部19に隣接配置されるフェイス吹出開口部(第2吹出開口部)20は冷風通路15に直接対向するように配置される。
これらの両吹出開口部19、20は、吹出モードドアを構成するフィルムドア21により開閉される。このフィルムドア21の両端部は巻き取り軸21b、21cにそれぞれ巻き取り巻き戻し可能に連結され、フィルムドア21の長手方向の途中に設けられた開口窓部21aあるいはフィルム膜部21d、21eが両吹出開口部19、20と重合することにより、両吹出開口部19、20を開閉する。
このような空調ユニット構成によると、加熱用熱交換器14の吹出直後の空間および冷風通路15の出口側空間の占有スペースを温水流量調整方式と同等程度まで縮小できる。そのため、図10、図11の試作品では、図9に示す従来の代表的なエアミック方式の空調ユニット構成に比較して体格を大幅に縮小できる。
特開2004−42687号公報
ところで、図10、図11の試作品は加熱用熱交換器14の温水通路に温水弁を設けない、いわゆるウォータバルブレスのシステムになっているので、最大冷房時にも加熱用熱交換器14に温水が循環することになる。
このようなウォータバルブレスのシステムであるため、図10、図11の空調ユニット構成を採用すると、最大冷房時に車室内吹出空気温度が上昇して最大冷房性能を低下させることが大きな課題となる。
この最大冷房性能の低下は、次のごとき2つの現象が要因となって生じることが分かった。
図10は最大冷房性能低下の第1要因を説明するための図であって、フィルムドア21の開口窓部21aが両吹出開口部19、20と同時に重合して、両吹出開口部19、20を同時に開口するバイレベルモードの状態を図示している。また、冷風側エアミックスドア18が冷風通路15を全開し、温風側エアミックスドア17が加熱用熱交換器14の入口通風路16を全閉しているので、温度制御の最大冷房状態を示している。
ここで、フィルムドア21の開口窓部21aの大きさは、両吹出開口部19、20のうち1つを全開できる大きさに設計されているので、両吹出開口部19、20のうち空調ユニット中央寄りの半分程度を開口するだけで、両吹出開口部19、20のうち残りの半分程度(空調ユニット外側寄りの半分程度)はフィルムドア21のフィルム膜部21d、21eにより閉じられている。
バイレベルモードでは、フィルムドア21の開口窓部21aが冷風通路15の直後でなく、冷風通路15から見て加熱用熱交換器14の下流側に偏った位置にある。そして、最大冷房状態では加熱用熱交換器14への空気流入が遮断されるので、冷風通路15からフィルムドア21の開口窓部21a(フット吹出開口部19)へ向かう冷風流れjの主流は加熱用熱交換器14側へ傾くことになる。
図12はこの冷風流れの主流の傾きを説明する模式的断面図であり、矢印aはバイレベルモードの最大冷房状態における冷風流れの主流方向を示し、θはこの冷風流れの主流の傾き角度である。この傾き角度θはこの主流方向aと冷風通路15における冷風流れの直進方向bとがなす角度である。
図10において、フィルムドア21のうちフット吹出開口部19側のフィルム膜部21dは空気流れを遮断する壁部として作用するので、このフィルム膜部21dと加熱用熱交換器14との間の領域Aは空気流れの行き止まり空間となる。このため、領域Aでは冷風の一部が流れ込むことによって静圧が高くなる。
これに対し、フィルムドア21の開口窓部21aと加熱用熱交換器14との間の領域Cでは、冷風流れの主流が通過するので、動圧成分が高くなって、その分だけ静圧が低くなる。
そして、加熱用熱交換器14と温風側エアミックスドア17との間の領域(入口通風路16の領域)Bは、温風側エアミックスドア17により冷風通路15の上流部と遮断され、かつ、加熱用熱交換器14のコア部の空隙部を介して領域A、Cの両方と連通している。このため、領域Bの静圧は領域A、Cの中間値となる。
つまり、領域Aの静圧>領域Bの静圧>領域Cの静圧という関係が成立する。これにより、領域A、B、Cの間では、図10の矢印cに示すように領域Aから領域Bを通過して領域Cに至る逆流循環流れが生じる。
この逆流循環流れcによって、最大冷房状態でも加熱用熱交換器14のコア部で空気が加熱され、その暖気(加熱空気)がフット吹出開口部19へ向かう冷風流れjに混入して、フット吹出開口部19側の吹出空気温度を上昇させるという問題が生じることが分かった。すなわち、加熱用熱交換器14のコア部を通過する空気流れcの発生が最大冷房性能低下の第1要因である。
なお、フィルムドア21の開口窓部21aにてフェイス吹出開口部20を全開し、フット吹出開口部19を全閉するフェイスモードの最大冷房時(後述の図2参照)には、冷風通路15の冷風がフェイス吹出開口部20へ向かって直進するように流れて、領域A、C全体が空気流れの行き止まり空間となるので、領域A、B、C相互間の静圧差が僅少となる。
その結果、フェイスモードでは加熱用熱交換器14のコア部を通過する空気流れcも僅少となるので、この空気流れcに起因する最大冷房性能の低下は僅かであり、実用上問題とならない。
次に、図11は最大冷房性能低下の第2要因を説明するための図であって、上述の図10と同様に、フィルムドア21の開口窓部21aにて両吹出開口部19、20を同時に開口するバイレベルモードでの最大冷房状態を示している。
加熱用熱交換器14の上方側では、コア部で加熱された暖気が自然対流にて矢印dのようにもやつく。ここで、冷風流れjの主流がもし、上記フェイスモード時のように加熱用熱交換器14のコア面と略直交する方向であれば、自然対流による暖気のもやつきが発生しても、この暖気が冷風流れjと混合される程度が僅少となる。このため、最大冷房性能の低下は僅かであり、実用上問題とならない。
これに対し、バイレベルモードにおいては、前述の図12にて説明したごとく、冷風通路15からフィルムドア21の開口窓部21a(フット吹出開口部19)へ向かう冷風流れjの主流は加熱用熱交換器14側へ傾いているので、この冷風流れの主流に対して暖気のもやつきが混入しやすい。
更に、図10の領域Aが空気流れの行き止まり空間を形成するので、この領域Aを含む加熱用熱交換器14のコア面下流側をかき乱す空気流れeも発生しやすい。
これらの現象が相俟って、加熱用熱交換器14のコア面からの自然対流による暖気dがフット吹出開口部19へ向かう冷風流れjと混合して、フット吹出空気温度を上昇させる。これがバイレベルモード時の最大冷房性能を低下させる第2要因である。
ところで、加熱用熱交換器14の温水通路に温水弁を設け、最大冷房時に温水弁を閉弁状態に操作して加熱用熱交換器14への温水循環を遮断すれば、上述した「最大冷房性能の低下」という課題は解決できる。
しかし、このような対策は、温水弁の設置に伴うコストアップを招くだけでなく、車室内吹出空気の温度制御特性が悪いという別の不具合が残る。
この不具合を図13により説明すると、図13はバイレベルモード時の吹出温度制御特性であり、図中破線(1)は、図10、図11の試作品におけるバイレベルモード時のフット吹出温度で、細線(2)はバイレベルモード時のフェイス吹出温度である。太実線(3)は後述の本発明によるバイレベルモード時のフット吹出温度である。なお、図13の横軸は、最大冷房位置を0%とし、最大暖房位置を100%とした場合のエアミックスドア開度(%)である。
加熱用熱交換器14の温水通路に温水弁を設けても、最大冷房時以外では温水弁が開弁状態を維持するので、最大冷房側の温度制御域では、上述した第1、第2要因の影響でフット吹出空気温度が破線(1)に示すように細線(2)のフェイス吹出温度よりもかなり高い温度となる。
そして、エアミックスドア17、18が最大冷房状態になると温水弁が閉弁状態に移行して加熱用熱交換器14への温水流れを遮断するので、フット吹出空気温度が破線(1)のレベルから矢印zのように一挙にフェイス吹出温度(2)のレベルまで急低下する。逆に、エアミックスドア17、18が最大冷房状態から温度制御域に移行すると、その移行直後にフット吹出空気温度がフェイス吹出温度(2)のレベルから破線(1)のレベルへと急上昇する。
このように、温水弁を設置するという対策だけであると、最大冷房状態付近でフット吹出空気温度が急変動して、空調フィーリングを悪化するという不具合が生じる。
本発明は、上記した諸点に鑑み、最大冷房時にも温水等の高温熱源流体が加熱用熱交換器に循環する空調装置において、最大冷房性能の確保と空調装置の小型化とを両立することを第1の目的とする。
また、本発明は、最大冷房時に温水等の高温熱源流体が加熱用熱交換器に循環することを停止する空調装置において、吹出空気温度の制御特性の向上と空調装置の小型化とを両立することを第2の目的とする。
本発明は上記目的を達成するために案出されたものであり、請求項1に記載の発明では、加熱用熱交換器(14)を通過する温風と冷風通路(15)を通過する冷風との風量割合を温度調整手段(17、18、30)により調整して車室内吹出温度を調整し、
温度調整手段(17、18、30)が最大冷房位置に操作されたときにも加熱用熱交換器(14)に高温熱源流体が循環するようになっている車両用空調装置において、
加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側空間部に、加熱用熱交換器(14)と直接対向する開口部(19)が配置され、
冷風通路(15)からの冷風流れの主流が開口部(19)に向かって加熱用熱交換器(14)側へ傾くようになっており、
開口部(19)を開閉するドア手段(21)を有し、
開口部(19)のうち冷風通路(15)と反対側となる部位に加熱用熱交換器(14)と直接対向する壁部(21d)が配置され、
壁部(21d)がドア手段(21)によって構成され、
更に、加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側空間部に、温度調整手段(17、18、30)が最大暖房位置に操作されたときに加熱用熱交換器(14)からの温風吹出方向に沿うように仕切り板(23)が配置され、
仕切り板(23)の温風吹出方向の上流側端部は加熱用熱交換器(14)の下流側コア面近傍に位置し、
これに対し、仕切り板(23)の温風吹出方向の下流側端部は、ドア手段(21)が開口部(19)の中間開度の開口位置に操作されたときに壁部(21d)の冷風通路(15)側の端部近傍に位置し、
この仕切り板(23)によって空気流れ下流側空間部を冷風通路(15)側の領域(24)と冷風通路(15)と反対側の領域(25)とに仕切ることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、最大冷房時にも加熱用熱交換器(14)に高温熱源流体が循環する車両用空調装置において、最大冷房時に加熱用熱交換器14のコア面からの自然対流による暖気が開口部(19)へ向かう冷風流れと混合することを抑制できる。
すなわち、仕切り板(23)によって加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側空間部を冷風通路(15)側の領域(24)と冷風通路(15)と反対側の領域(25)とに仕切るから、反冷風通路側の領域(25)まで冷風が流れ込むことを防止して、仕切り板(23)の板面に沿って冷風を開口部(19)側へガイドできる。
これにより、加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側コア面に沿って反冷風通路(15)側の領域(25)まで流れ込む冷風流れ(図11の矢印eの流れ)を阻止できるので、加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側コア面付近の空気がかき乱されることを確実に防止できる。
このため、最大冷房時に加熱用熱交換器14のコア面からの自然対流による暖気が冷風流れと混合することを抑制でき、開口部(19)からの吹出空気温度の上昇を抑制できる。
また、仕切り板(23)の仕切り作用によって加熱用熱交換器(14)下流側の反冷風通路(15)側の領域(25)、すなわち、図10の領域Aの静圧が高くなることを抑制できる。このため、図10の逆流循環流れcの発生も抑制できる。
それ故、最大冷房時に高温熱源流体の流れを遮断する弁手段を持たない車両用空調装置においても、上記作用が相俟って最大冷房性能を良好に確保できる。
しかも、加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側空間部に、開口部(19)を加熱用熱交換器(14)と直接対向するように配置しているから、加熱用熱交換器(14)と開口部(19)との距離を狭めて、空調装置の小型化を実現できる。
更に、請求項1に記載の発明によれば、温度調整手段(17、18、30)を最大暖房位置に操作したときに加熱用熱交換器(14)からの温風吹出方向に沿うように仕切り板(23)を配置しているから、最大暖房時に仕切り板(23)が通風抵抗となることを抑制できる。
しかも、加熱用熱交換器(14)と直接対向する壁部(21d)を開口部(19)開閉用のドア手段(21)によって構成するから、最大暖房時にはドア手段(21)を移動して壁部(21d)を加熱用熱交換器(14)と直接対向しない位置に移動させることができる。
このため、最大暖房時に壁部(21d)によって加熱用熱交換器(14)を通過する温風流れを妨げるという不具合も回避できる。以上により、仕切り板(23)および壁部(21d)の存在にもかかわらず、最大暖房性能を支障なく良好に発揮できる。
なお、請求項1に記載の発明において加熱用熱交換器(14)の高温熱源流体の具体例は、車両エンジンの温水(冷却水)が代表的であるが、温水以外に油類等を高温熱源流体として使用してもよい。また、冷却用熱交換器(13)の低温熱源流体も、冷凍サイクルの低温冷媒だけでなく、冷凍サイクルの低温冷媒により冷却された冷水等であってもよい。
次に、請求項2に記載の発明では、加熱用熱交換器(14)を通過する温風と冷風通路(15)を通過する冷風との風量割合を温度調整手段(17、18、30)により調整して車室内吹出温度を調整し、
温度調整手段(17、18、30)が最大冷房位置に操作されたときにも加熱用熱交換器(14)に高温熱源流体が循環するようになっている車両用空調装置において、
加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側空間部に、加熱用熱交換器(14)と直接対向する開口部(19、27)が配置され、
冷風通路(15)からの冷風流れの主流が開口部(19、27)に向かって加熱用熱交換器(14)側へ傾くようになっており、
開口部(19、27)のうち冷風通路(15)と反対側となる部位に加熱用熱交換器(14)と直接対向する壁部(21d、29)が配置され、
更に、加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側空間部(16)に、温度調整手段(17、18、30)が最大暖房位置に操作されたときに加熱用熱交換器(14)に流入する空気の流れ方向に沿うように仕切り板(22)が配置され、
温度調整手段として回転可能な板状ドアにより構成された温風側エアミックスドア(17)を有し、
仕切り板(22)は、最大暖房位置における温風側エアミックスドア(17)の背面に沿って配置され、
この仕切り板(22)によって空気流れ上流側空間部(16)を冷風通路(15)側の領域(16a)と冷風通路(15)と反対側の領域(16b)とに仕切ることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に対して仕切り板(22)を加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側空間部(16)に配置し、温度調整手段として回転可能な板状ドアにより構成された温風側エアミックスドア(17)を有し、仕切り板(22)は、最大暖房位置における温風側エアミックスドア(17)の背面に沿って配置していることが相違している。
請求項2に記載の発明によれば、仕切り板(22)によって加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側空間部(16)を冷風通路(15)側の領域(16a)と冷風通路(15)と反対側の領域(16b)とに仕切るから、反冷風通路側の領域(16b)の静圧(図10の領域Bの静圧)を加熱用熱交換器(14)下流側の反冷風通路側の領域(25)、すなわち、図10の行き止まり領域Aの静圧に近づけることができる。
このため、加熱用熱交換器(14)の上流側と下流側との静圧差を減少できる。これに加え、仕切り板(22)が上流側空間部(16)の仕切り作用を果たすので、図10の逆流循環流cを抑制できる。従って、この逆流循環流cに起因する最大冷房性能の低下を抑制できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様に、最大冷房性能の確保と車両用空調装置の小型化とを良好に実現できる。
また、請求項2に記載の発明では、仕切り板(22)を加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側空間部(16)に配置するに当たり、最大暖房位置における温風側エアミックスドア(17)の背面に沿って配置しているから、加熱用熱交換器(14)と直接対向する壁部(21d、29)をドア手段(21)に構成して移動可能にしなくても、加熱用熱交換器(14)による最大暖房性能を支障なく良好に発揮できる。
次に、請求項3に記載の発明のように、請求項1に記載の車両用空調装置において、具体的には、空気流れ下流側の仕切り板(23)と壁部(21d)との組み合わせにより、冷風通路(15)と反対側の領域(25)を冷風通路(15)からの冷風流れと遮断するようにしてもよい。
これによると、加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側の反冷風通路側領域(25)を冷風流れから確実に遮断できるので、暖気が冷風流れに混合することをより確実に抑制できる。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1または3に記載の車両用空調装置において、加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側空間部(16)に、温度調整手段(17、18、30)が最大暖房位置に操作されたときに前記加熱用熱交換器(14)に流入する空気の流れ方向に沿うように空気流れ上流側の仕切り板(22)を配置し、
この空気流れ上流側の仕切り板(22)によって空気流れ上流側空間部(16)を冷風通路(15)側の領域(16a)と冷風通路(15)と反対側の領域(16b)とに仕切るようにしてもよい。
すなわち、空気流れ下流側の仕切り板(23)と空気流れ上流側の仕切り板(22)とを組み合わせてもよい。これによれば、最大冷房状態の確保、吹出空気温度の制御特性の向上といった面でより一層効果を向上できる。
また、請求項5に記載の発明のように、請求項4に記載の車両用空調装置において、空気流れ上流側の仕切り板(22)と空気流れ下流側の仕切り板(23)が加熱用熱交換器(14)に対して傾斜配置され、
空気流れ上流側の仕切り板(22)と空気流れ下流側の仕切り板(23)が、加熱用熱交換器(14)を挟んで複数の領域(16a、16b、24、25)の配置方向(図1のX方向)で部分的にラップするようにしてもよい。
つまり、空気流れ上流側と下流側の2枚の仕切り板(22、23)を組み合わせる場合に、2枚の仕切り板(22、23)のラップ部分を仕切り板(22、23)の寸法ばらつきに影響されることなく維持できるように予め設計しておく。これにより、加熱用熱交換器(14)のうち2枚の仕切り板(22、23)相互間の部位を空気が通り抜けることを抑制でき、2枚の仕切り板(22、23)の仕切り作用を向上できる。
また、請求項6に記載の発明のように、請求項4または5に記載の車両用空調装置において、加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側空間部(16)は、具体的には、加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側コア面と、最大冷房位置における温度調整手段(17、18、30)との間に形成される空間であり、
空気流れ上流側の仕切り板(22)は、加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側コア面と、最大冷房位置における温度調整手段(17、18、30)との間に挟み込まれるように配置してもよい。
また、請求項7に記載の発明のように、請求項2に記載の車両用空調装置において、空気流れ上流側空間部(16)は、加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側コア面と、最大冷房位置における温風側エアミックスドア(17)との間に形成される空間であり、
空気流れ上流側の仕切り板(22)は、加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側コア面と、最大冷房位置における温風側エアミックスドア(17)との間に挟み込まれるように配置してもよい。
また、請求項8に記載の発明では、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、具体的には、加熱用熱交換器(14)は、高温熱源流体が流れる多数本のチューブ(14a)を有し、
チューブ(14a)の長手方向と仕切り板(22、23)の板面の方向とが同一方向になっている。
これによると、チューブ(14a)の長手方向に沿って仕切り板(22、23)の板面が延びるから、チューブ(14a)と仕切り板(22、23)との共同作用にて空間仕切り作用をより確実に果たすことができる。
また、請求項9に記載の発明のように、請求項1ないし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、具体的には、加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側部位のうち冷風通路(15)側の端部付近に、冷風通路(15)からの冷風流れを開口部(19)側へ向かうようにガイドする空気ガイド板(26)を配置してもよい。
これによると、空気ガイド板(26)にて冷風流れを加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側コア面から離れる方向にガイドできるので、加熱用熱交換器(14)からの暖気と冷風流れとの混合をより一層抑制できる。
また、請求項10に記載の発明のように、請求項2または7に記載の車両用空調装置において、開口部(19)を開閉するドア手段(21)を設けるようにしてよいことはもちろんである。
また、請求項11に記載の発明のように、請求項1、3、4、5、6、10のいずれか1つに記載の車両用空調装置において、ドア手段を具体的には、開口部(19)へ向かう空気流れと直交する方向へ移動するスライドドア(21)で構成し、壁部(21d)をスライドドア(21)により構成してもよい。
これによると、スライドドア(21)が開口部(19)へ向かう空気流れと直交する方向へ移動するから、スライドドア(21)を加熱用熱交換器(14)のコア面に沿って移動させることができる。
このため、スライドドア(21)の作動スペースは回転式板ドアに比較して大幅に縮小できる。その結果、スライドドア(21)を加熱用熱交換器(14)のコア面に沿って加熱用熱交換器(14)の下流側に近接配置することができ、室内空調ユニット部の体格の小型化に有利である。
なお、上記各手段および特許請求の範囲の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1(a)は第1実施形態による車両用空調装置の室内空調ユニット部10を示す断面図で、図1(a)における上下前後の各矢印は車両搭載状態における方向を示す。図1(b)は加熱用熱交換器単体の正面図である。この室内空調ユニット部10は車室内後席側を空調するためのものである。この後席側の室内空調ユニット部10は例えば、ワゴンタイプの車両における車室内後席側領域の左右の車体側壁部に搭載される。
室内空調ユニット部10は車室内へ向かって流れる空気の通路を構成する樹脂製の空調ケース11を備えている。この空調ケース11は樹脂成形上の都合、内蔵部品の組付上の都合等から実際には複数の分割ケース体として成形される。そして、この複数の分割ケース体をねじやクリップ等の締結手段により一体に締結することにより空調ケース11が構成される。空調ケース11は本例では車両左右方向(図1(a)の紙面垂直方向)に分割された左側分割ケース体と右側分割ケース体とにより構成される。
空調ケース11のうち、車両前方側の上方部に送風機部12が一体に配置されている。この送風機部12は図示しないモータにより回転駆動される遠心式の送風ファン12aと、この送風ファン12aを収容しているスクロールケーシング12bとを有する。
この送風機部12により車室内空気(内気)が吸入されて矢印fのように冷却用熱交換器13の下側空間に向けて送風される。冷却用熱交換器13は、具体的には、冷凍サイクルの低圧冷媒が蒸発する蒸発器にて構成され、送風空気から低圧冷媒が吸熱して蒸発することで送風空気を冷却する。
冷却用熱交換器13は、空調ケース11の内部空間のうち下方側の部位に水平面から所定角度傾斜した状態で配置される。冷却用熱交換器13は、周知のチューブとフィンとにより構成される熱交換コア部13aを有し、この熱交換コア部13aを送風空気が矢印gのように下方から上方へと通過する。
空調ケース11内において、冷却用熱交換器13の空気流れ下流側(上方側)で、かつ、車両前方側部位に加熱用熱交換器14が配置されている。この加熱用熱交換器14は冷却用熱交換器13通過後の空気(冷風)を温水(エンジン冷却水)により加熱する。加熱用熱交換器14も冷却用熱交換器13と同様に水平面から所定角度傾斜した状態で配置される。
図1(b)に示すように、加熱用熱交換器14は車両前後方向Xが長手方向となる矩形状であり、温水通路をなす多数本の扁平状チューブ14aとコルゲートフィン14bとが車両前後方向Xに交互に積層配置され接合される。この扁平状チューブ14aとコルゲートフィン14bとにより熱交換コア部14cが構成される。
従って、本実施形態では、チューブ14aの長手方向(図1(b)の矢印h方向)が車両左右方向(図1(a)の紙面垂直方向)に向くようになっている。チューブ14aの一端部は温水入口タンク14dに接合され、温水入口タンク14dの内部に連通する。また、チューブ14aの他端部は温水出口タンク14eに接合され、温水出口タンク14eの内部に連通する。
これにより、加熱用熱交換器14は、温水入口タンク14dの温水が全部のチューブ14aを通過して温水出口タンク14eへ向かう一方向流れタイプ(全パスタイプ)として構成される。最大冷房以外の状態では、熱交換コア部14cの空隙部を送風空気が図1(a)の破線矢印iのように下方から上方へと通過して加熱される。
温水入口タンク14dの入口パイプ14fおよび温水出口タンク14eの出口パイプ14gはともに空調ケース11の外部(車両前方側)へ突き出して、車両エンジンの温水通路に接続される。ここで、加熱用熱交換器14の温水通路には温水流れを断続する温水弁を設置していないので、車両エンジン(図示せず)の作動時には車両エンジンの温水(冷却水)が加熱用熱交換器14に常時循環するようになっている。
そして、空調ケース11内部において、加熱用熱交換器14の一端側(車両後方側)の側方部位に冷風通路15が並列に形成されている。従って、加熱用熱交換器14と冷風通路15との配置(並び)方向も車両前後方向Xとなる。冷風通路15は、冷却用熱交換器13通過後の空気(冷風)が加熱用熱交換器14をバイパスして流れる通路である。
空調ケース11内において加熱用熱交換器14の上流側(下方側)には加熱用熱交換器14の入口通風路、すなわち、上流側空間部16が形成されている。この上流側空間部16には、温風側エアミックスドア17が回転軸17aを中心に回転可能に配置されている。
この温風側エアミックスドア17はその板状ドア形状の中央部に回転軸17aを配置したバタフライドアであり、上流側空間部16の開度を調整して加熱用熱交換器14で加熱される温風iの風量を調整する。
冷風通路15には冷風側エアミックスドア18が回転軸18aを中心に回転可能に配置されている。この冷風側エアミックスドア18も、その板状ドア形状の中央部に回転軸18aを配置したバタフライドアであり、冷風通路15の開度を調整して冷風通路15を通過する冷風jの風量を調整する。
なお、両エアミックスドア17、18は、温風iの風量が増加すると冷風jの風量が減少し、逆に、冷風j3の風量が増加すると温風iの風量が減少するように、1つの共通のドア駆動機構(図示せず)によって連動操作される。
空調ケース11の上面部には、後席側フット吹出開口部19と後席側フェイス吹出開口部20が車両前後方向に並んで配置される。ここで、両吹出開口部19、20の開口形状は矩形状になっている。
後席側フット吹出開口部19は、加熱用熱交換器14の吹出直後の部位(加熱用熱交換器14の上方部)に加熱用熱交換器14のコア面に直接対向するように配置される。これに対し、後席側フェイス吹出開口部20は、冷風通路15の下流側直後の部位(冷風通路15の上方部)に冷風通路15に直接対向するように配置される。
後席側フット吹出開口部19には図示しない後席側フット吹出ダクトが接続され、この後席側フット吹出ダクトの先端吹出口から車室内後席側の乗員足元側へ空気を吹き出す。後席側フェイス吹出開口部20には図示しない後席側フェイス吹出ダクトが接続され、この後席側フェイス吹出ダクトの先端吹出口から車室内後席側の乗員頭部側へ空気を吹き出す。なお、本実施形態では後席側フット吹出開口部19が本発明の開口部に相当する。
本実施形態においては、この後席側フット吹出開口部19と後席側フェイス吹出開口部20への空気流れを切り替える吹出モード切替ドアを空調ケース11の上面部の内壁面に沿って両吹出開口部19、20の並び方向(車両前後方向)Xに移動するスライドドアにて構成している。
具体的には、このスライドドアをフィルムドア21にて構成している。このフィルムドア21自体は、可撓性を有する樹脂製薄膜状のフィルム材で構成される周知のものである。フィルムドア21の長手方向の中間位置には空気通過用の開口窓部21aが開口している。
そして、空調ケース11の上面部の内側にて両吹出開口部19、20の並び方向(車両前後方向)Xの両端部付近にフィルムドア21の巻き取り軸21b、21cが回転可能に配置されている。フィルムドア21の長手方向の両端部はこの巻き取り軸21b、21cにそれぞれ巻き取り、巻き戻し可能に連結される。この巻き取り軸21b、21cは図示しない1つの共通のドア駆動機構(図示せず)によって連動して回転操作される。
この巻き取り軸21b、21cの回転によってフィルムドア21の長手方向の両端部が巻き取り軸21b、21cに巻き取り、あるいは巻き戻しされる。これにより、開口窓部21aの位置が矢印X方向に移動して両吹出開口部19、20を開閉する。
ここで、開口窓部21aは、両吹出開口部19、20の開口形状に対応した矩形状の開口形状になっており、開口窓部21aの開口面積を両吹出開口部19、20の開口面積よりも若干大きめに設定してある。これにより、開口窓部21aが後席側フット吹出開口部19または後席側フェイス吹出開口部20上に全面的に重合することができ、後席側フット吹出開口部19または後席側フェイス吹出開口部20を全開できる。
また、フィルムドア21の開口窓部21aの前後両側に形成される膜部21d、21eが後席側フット吹出開口部19または後席側フェイス吹出開口部20上に全面的に重合することにより、後席側フット吹出開口部19または後席側フェイス吹出開口部20を全閉できる。
なお、図1(a)はフィルムドア21の開口窓部21aが両吹出開口部19、20の中央寄り部分に重合して、両吹出開口部19、20を同時に開口するバイレベルモードの状態を図示している。
次に、本実施形態における最大冷房性能を確保するための第1、第2仕切り板22、23について説明する。第1仕切り板22は、加熱用熱交換器14の上流側(下方側)に配置される板状部材であって、加熱用熱交換器14の上流側空間部16を冷風通路15側の領域16aと冷風通路15と反対側の領域16bとに仕切るものである。
換言すると、第1仕切り板22は上流側空間部16を加熱用熱交換器14および冷風通路15の配置方向(車両前後方向)Xの2つの領域16a、16bに仕切るものである。このため、第1仕切り板22は図1(a)の紙面垂直方向(車両左右方向)に延びる板形状となっている。
温風側エアミックスドア17の図1(a)の実線位置は、上流側空間部16を全閉する最大冷房位置であり、第1仕切り板22の一端部(下端部)がこの最大冷房位置における温風側エアミックスドア17の板面近傍に位置し、第1仕切り板22の他端部(上端部)は、加熱用熱交換器14の上流側コア面近傍に位置するように第1仕切り板22が配置されている。
図1(a)の1点鎖線Yは、加熱用熱交換器14の長手方向(車両前後方向)の中心線であり、第1仕切り板22の他端部(上端部)は、より具体的にはこの中心線Yよりも若干量だけ車両前方側に位置するようになっている。
温風側エアミックスドア17の図1(a)の2点鎖線位置は、上流側空間部16を全開する最大暖房位置であり、この最大暖房時における上流側空間部16の空気流れの主流に対して第1仕切り板22が通風抵抗とならないように、第1仕切り板22は温風側エアミックスドア17の最大暖房位置の背面側に温風側エアミックスドア17の板面に沿って配置されている。これにより、第1仕切り板22は加熱用熱交換器14の上流側コア面に対して傾斜配置される。
温風側エアミックスドア17の最大暖房位置において、温風側エアミックスドア17の板面と第1仕切り板22との間には隙間Sを設定している。この隙間Sは、温風側エアミックスドア17の板面が第1仕切り板22に接触して異音が生じることを防止するものである。
次に、第2仕切り板23は、加熱用熱交換器14の下流側(上方側)に配置される板状部材であって、加熱用熱交換器14の下流側空間(吹出直後の空間)を冷風通路15側の領域24と冷風通路15と反対側の領域25とに仕切るものである。
換言すると、第2仕切り板23は加熱用熱交換器14の下流側空間を加熱用熱交換器14および冷風通路15の配置方向(車両前後方向)Xの2つの領域24、25に仕切るものである。このため、第2仕切り板23は図1(a)の紙面垂直方向(車両左右方向)に延びる板形状となっている。
第2仕切り板23も最大暖房時に通風抵抗とならないように、最大暖房時における加熱用熱交換器14の吹出直後の温風流れの主流に沿うように第2仕切り板23が下流側コア面に対して傾斜配置される。
フィルムドア21の図1(a)の操作位置は前述のごとくバイレベルモード位置であって、開口窓部21aよりも車両前方側の膜部21dは加熱用熱交換器14の下流側コア面に直接対向する壁面となるので、この膜部21dの存在によって上記領域24は空気流れの行き止まり空間となる。
そこで、第2仕切り板23の一端部(上端部)がこのバイレベルモード位置におけるフィルムドア21の車両前方側の膜部21dのうち開口窓部21aの近傍位置に位置し、第2仕切り板23の他端部(下端部)は、加熱用熱交換器14の下流側コア面近傍に位置するように第2仕切り板23が配置されている。
第2仕切り板23の他端部(下端部)は、より具体的には加熱用熱交換器14の中心線Yよりも若干量だけ車両後方側に位置するようになっている。これにより、第2仕切り板23と第1仕切り板22とは、加熱用熱交換器14を挟んで複数の領域16a、16b、24、25の配置方向(車両前後方向)Xにおいて所定量ラップした関係に傾斜配置されている。
次に、空気ガイド板26は、加熱用熱交換器14の空気流れ下流側部位のうち、冷風通路15側の端部付近に配置される板状部材であって、図1(a)の紙面垂直方向(車両左右方向)に延びる板形状となっている。
この空気ガイド板26は、加熱用熱交換器14の冷風通路15側の端部付近から加熱用熱交換器14の下流側コア面から離れる側(図1(a)の上方側)へ傾斜配置され、冷風通路15からの冷風流れjをフット吹出開口部19側へ向かうようにガイドするものである。
上記した第1仕切り板22、第2仕切り板23および空気ガイド板26はいずれも空調ケース11と別体部品として形成することも、あるいは空調ケース11と一体成形することも可能である。
別体部品の場合は、空調ケース11内部の所定位置に各別体部品を挟み込むか、あるいは接着等により固定するという組み付け面での煩雑さが生じるので、室内空調ユニット部10の組み付け性向上のためには、第1仕切り板22、第2仕切り板23および空気ガイド板26をいずれも空調ケース11と一体成形することが好ましい。
本実施形態では、前述のごとく空調ケース11を車両左右方向に分割された左側分割ケース体と右側分割ケース体とにより構成しているので、第1仕切り板22、第2仕切り板23および空気ガイド板26をいずれも車両左右方向に分割して左側分割ケース体と右側分割ケース体に樹脂で一体成形することになる。
そして、左右の分割ケース体をねじやクリップ等の締結手段により一体に締結する際に、左右分割の第1仕切り板22、第2仕切り板23および空気ガイド板26の先端部同士を突き合わせるようにすればよい。
但し、樹脂成形品である左右の分割ケース体では、金属成形品に比較して寸法ばらつきがかなり大きいので、上記先端部同士を正確に突き合わせ嵌合させることが難しい。それ故、上記先端部同士の間にあえて若干量の隙間が生じるように、左右分割の第1仕切り板22、第2仕切り板23および空気ガイド板26の寸法を設定し、嵌合ずれ等により生じる微小隙間に起因する異音を防止する設計とするのが実際的である。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。図1(a)はバイレベルモード時であり、吹出モード切替用のフィルムドア21が、両吹出開口部19、20を同時に開口するバイレベルモード位置に操作されている。また、両エアミックスドア17、18はそれぞれ実線で示す最大冷房位置に操作され、加熱用熱交換器14の上流側空間部16が全閉され、かつ、冷風通路15が全開される。
従って、送風機部12の送風ファン12aおよび図示しない冷凍サイクルの圧縮機を作動させると、送風ファン12aの送風空気が冷却用熱交換器13で冷却されて冷風となる。この冷風の全量が冷風通路15を通過して(加熱用熱交換器14をバイパスして)両吹出開口部19、20へ向かう。
ここで、本実施形態では加熱用熱交換器14の温水通路に温水弁を設けていないので、最大冷房時にも加熱用熱交換器14に温水が循環する。しかも、加熱用熱交換器14の吹出直後にフット吹出開口部19を直接対向配置しているので、加熱用熱交換器14で加熱された暖気による最大冷房性能の低下が懸念されるが、本実施形態によると、以下述べる工夫によって最大冷房性能を良好に確保できる。
すなわち、加熱用熱交換器14の吹出直後の下流側空間を第2仕切り板23により冷風通路15側の領域24と反冷風通路15側の領域25とに仕切っており、しかも、領域25は第2仕切り板23とフィルムドア21の膜部21dとによりフット吹出開口部19へ向かう冷風流れjから実質的に遮断される。
このため、行き止まり空間をなす領域25に冷風が流れ込んで、領域25の静圧を高めるという現象が起きない。これにより、領域25と領域24間の静圧差が小さくなる。
これに加え、第1仕切り板22および第2仕切り板23により加熱用熱交換器14の上流側空間部16および加熱用熱交換器14の吹出直後の下流側空間をそれぞれ加熱用熱交換器14と冷風通路15の配置方向Xの2つの領域16a、16b、24、25に仕切っているから、図10にて説明した領域A、B、C間を循環する空気流れc、すなわち、暖気の流れの発生を抑制できる。
一方、加熱用熱交換器14の吹出直後の下流側空間のうち、冷風通路15側の領域24においては、コア部12cで加熱された暖気が自然対流にてもやつく現象(図11の矢印d参照)が発生するが、本実施形態によると、第2仕切り板23の仕切り作用により反冷風通路15側の領域25への冷風の流れ込みを防止すると同時に、空気ガイド板26によって冷風通路15からの冷風を加熱用熱交換器14のコア面下流側から離して、フット吹出開口部19側へ向かうようにガイドする。
これにより、加熱用熱交換器14のコア面下流側をかき乱す空気流れe(図11参照)の発生を抑制できる。そのため、自然対流による暖気のもやつきdが冷風通路15からの冷風と混合することを効果的に抑制できる。
以上のようにして、本実施形態では加熱用熱交換器14の上流側および下流側の空間相互間の静圧差による循環空気流れ(暖気の流れ)を抑制できるとともに、自然対流による暖気の混入を抑制できるので、バイレベルモード時の最大冷房状態におけるフット吹出温度の上昇を抑えて最大冷房性能を確保できる。
図13において、太実線(3)は本実施形態によるフット吹出温度を示す。この太実線(3)から理解されるように本実施形態によるとフット吹出温度を最大冷房状態では細線(2)で示すフェイス吹出温度近傍まで低下でき、これにより、最大冷房性能を良好に発揮できる。
なお、第1仕切板22により仕切られた冷風通路15側の領域16aと第2仕切り板23により仕切られた冷風通路15側の領域24との間を循環する空気流れが生じることがあるが、この空気流れは図10の空気流れcに比較して大幅に少ない量であるから、最大冷房性能にとって大きな支障とならない。
ところで、本実施形態では、加熱用熱交換器14のチューブ14aの長手方向を加熱用熱交換器14と冷風通路15の配置方向Xと直交する方向(車両左右方向)にしているので、第1仕切板22および第2仕切り板23の板形状の先端部をそれぞれチューブ14aの長手方向の表面に沿って配置できる。
これにより、第1仕切板22および第2仕切り板23の板形状とチューブ14aの長手方向形状との共同作用により加熱用熱交換器14上流側および下流側の空間をそれぞれ良好に仕切ることができる。
また、本実施形態では、加熱用熱交換器14の長手方向(車両前後方向)の中心線Yによりも、第1仕切り板22の他端部(上端部)を若干量だけ車両前方側に位置させ、これに対し、第2仕切り板23の他端部(下端部)を、加熱用熱交換器14の中心線Yよりも若干量だけ車両後方側に位置させている。
これにより、第2仕切り板23と第1仕切り板22とは、加熱用熱交換器14を挟んで加熱用熱交換器14の長手方向において所定量ラップした配置関係になっている。
これによると、2つの仕切り板22、23の寸法ばらつきが多少発生しても、寸法ばらつきが所定量以内であれば、2つの仕切り板22、23の先端部相互間のラップ配置状態を維持できる。その結果、寸法ばらつきの影響を受けることなく、加熱用熱交換器14の上流側および下流側の空間を確実に仕切ることができる。
因みに、第1仕切り板22の上端部と第2仕切り板23の下端部をともに中心線Y上に配置するように設定して、上記のようなラップ配置を採用しない場合は、両仕切り板22、23の寸法ばらつきの影響を受けて、2つの仕切り板22、23の先端部相互間(中心線Y付近)に空気が流通可能な領域を発生しやすく、これにより、仕切り作用を悪化させる。
次に、図2はフェイスモードの最大冷房時であり、吹出モード切替用のフィルムドア21の開口窓部21aがフェイス吹出開口部20と全面的に重合する位置に操作されフェイス吹出開口部20を全開する。これに対し、フット吹出開口部19はフィルムドア21の膜部21dによって全閉される。
一方、両エアミックスドア17、18はバイレベルモード時と同様に、加熱用熱交換器14の上流側空間部16を全閉し、かつ、冷風通路15を全開する最大冷房位置に操作されている。
このフェイスモードの最大冷房時には、冷風通路15からの冷風がフェイス吹出開口部20に向かってほぼ直進して流れる。換言すると、冷風が加熱用熱交換器14の吹出下流側へ傾斜して流れることがない。
その結果、最大冷房時にも加熱用熱交換器14に温水が常時循環するシステム(加熱用熱交換器14の温水通路に温水弁を設置しないシステム)においても、加熱用熱交換器14で加熱された暖気が冷風流れに混入する程度が僅少となる。それ故、フェイスモード時には、最大冷房性能を確保できないという課題は本来発生しない。
次に、図3はフットモードの最大暖房時であり、吹出モード切替用のフィルムドア21の開口窓部21aがフット吹出開口部19と全面的に重合する位置に操作されフット吹出開口部19を全開する。これに対し、フェイス吹出開口部20はフィルムドア21の膜部21eによって全閉される。
一方、両エアミックスドア17、18は、加熱用熱交換器14の上流側空間部16を全開し、かつ、冷風通路15を全閉する最大暖房位置に操作される。これにより、冷却用熱交換器13を通過した空気(冷風)の全量が上流側空間部16から加熱用熱交換器14のコア部14cに流入して加熱され温風となる。
この温風がフット吹出開口部19を通過して車室内の乗員足元側へ吹き出して車室内を暖房する。この際、第1仕切り板22は温風側エアミックスドア17の最大暖房位置と略平行に配置されているので、上流側空間部16の通風抵抗をほとんど増加しない。また、第2仕切り板23は加熱用熱交換器14の吹出側からフット吹出開口部19へ向かう温風流れと略平行に配置されているので、加熱用熱交換器14の吹出側の通風抵抗もほとんど増加しない。
そして、最大暖房時にはフィルムドア21の開口窓部21aがフット吹出開口部19を全面的に開口するので、領域25も温風流れの流路となる。換言すると、領域25が行き止まり空間とならない。従って、加熱用熱交換器14のコア部14c全体を利用して空気を加熱でき、その加熱空気(温風)を小さい通風抵抗でもってフット吹出開口部19へ送り込むことができる。
以上により、第1、第2仕切り板22、23を設置しても、最大暖房性能を何ら支障なく良好に発揮できる。
なお、フェイスモード時およびバイレベルモード時には、フィルムドア21の膜部21eと第2仕切り板23との共同作用にて領域25が遮断され、領域25が行き止まり空間となるので、加熱用熱交換器14のコア部14cのうち、領域25側の部分は空気の加熱部として実質上作用せず、領域24側の部分のみが空気の加熱部として作用することになる。
しかし、フェイスモードおよびバイレベルモードは基本的に暖房の必要性の低い条件下で使用されるので、最大暖房性能の発揮が必要とされない。そのため、フェイスモード時およびバイレベルモード時に領域25が行き止まり空間となっても実用上支障はない。
(第2実施形態)
第1実施形態では、加熱用熱交換器14の空気流れ上流側および下流側の両方に仕切り板22、23を設置しているが、第2実施形態では、図4に示すように加熱用熱交換器14の空気流れ上流側の仕切り板22を廃止し、加熱用熱交換器14の空気流れ下流側のみに仕切り板23を設置している。図4は図1(a)と同様にバイレベルモードの最大最大冷房状態を示す。
第2実施形態によると、図11で説明した最大冷房性能低下の第2要因を主に抑制できる。すなわち、第2実施形態では加熱用熱交換器14の空気流れ下流側のみに仕切り板23を設置して、加熱用熱交換器14の吹出直後の下流側空間を冷風通路15側の領域24と反冷風通路15側の領域25とに仕切るから、この反冷風通路15側の領域25へ冷風が流れ込むことを防止する。これと同時に、空気ガイド板26によって冷風通路15からの冷風を加熱用熱交換器14のコア面下流側から離してフット吹出開口部19側へ向かうようにガイドする。
これにより、加熱用熱交換器14のコア面下流側をかき乱す空気流れe(図11参照)の発生を抑制できる。そのため、自然対流による暖気のもやつきdが冷風通路15からフット吹出開口部19へ向かう冷風流れjと混合することを効果的に抑制できる。つまり、自然対流による暖気が冷風流れと混合してフット吹出空気温度を上昇させるという第2要因を抑制できる。
また、第2実施形態によると、仕切り板23の仕切り作用によって冷風が反冷風通路15側の領域25へ流れ込むことを防止するから、この反冷風通路15側の領域25(図10の領域Aに相当)の静圧が上昇することを抑制する。
このため、反冷風通路15側の領域25と冷風通路15側の領域24との静圧差を減少できるので、加熱用熱交換器14の空気流れ上流側の仕切り板22を廃止しても、図10の循環空気流cを抑制できる。
従って、第2実施形態では、加熱用熱交換器14の空気流れ前後の静圧差に起因する図10の循環空気流cに基づく最大冷房性能低下の第1要因もある程度抑制できる。
(第3実施形態)
第1実施形態では、加熱用熱交換器14の空気流れ上流側および下流側の両方に仕切り板22、23を設置しているが、第3実施形態では、図5に示すように加熱用熱交換器14の空気流れ下流側の仕切り板23を廃止し、加熱用熱交換器14の空気流れ上流側のみに仕切り板22を設置している。
第3実施形態によると、図10で説明した最大冷房性能低下の第1要因を抑制できる。すなわち、第3実施形態では加熱用熱交換器14の空気流れ上流側に仕切り板22を設置して、加熱用熱交換器14の上流側空間部16を冷風通路15側の領域16aと反冷風通路15側の領域16bとに仕切っているから、上流側空間部16のうち反冷風通路15側の領域16bと、加熱用熱交換器14の下流側空間のうち冷風通路15側の領域24との連通が遮断される。
このため、上流側空間部16のうち反冷風通路15側の領域16bの静圧が加熱用熱交換器14の吹出直後の空間のうち反冷風通路15側の領域25の静圧に近づくので、この両領域16b、25間の静圧差が図10の空調装置と比較して減少する。
従って、この静圧差に起因する領域25から加熱用熱交換器14のコア部14cを通過して領域16b側へ向かう空気(暖気)流れが減少する。そして、領域16bから領域16aおよび加熱用熱交換器14のコア部14cを通過して領域24側へ向かう空気(暖気)流れも仕切り板22の仕切り作用によって減少する。
更に、空気ガイド板26によって冷風通路15からの冷風を加熱用熱交換器14のコア面下流側から離してフット吹出開口部19側へ向かうようにガイドする。
以上により、加熱用熱交換器14の空気流れ上流側、下流側間の静圧差に起因する空気(暖気)流れが冷風流れと混合してフット吹出空気温度を上昇させるという第1要因を抑制できる。
(第4実施形態)
図6は第4実施形態を示すもので、第3実施形態の一部を変更するものである。第4実施形態では、加熱用熱交換器14の吹出直後の下流側空間にフィルムドア21を設置せず、フィルムドア21のバイレベルモード時の開口窓部21aの開口範囲に相当する1つの吹出開口部27を設置している。
この吹出開口部27の下流側に前述の吹出開口部19、20に相当する複数の吹出開口部(図示せず)を設け、この複数の吹出開口部を前述のフィルムドア21に相当する吹出モード切替用ドア手段(図示せず)により開閉するようになっている。このドア手段は具体的には、フィルムドア等のスライドドアが装置小型化のために好ましい。
吹出開口部27は、冷風通路15と加熱用熱交換器14の配置方向Xにおいて中央寄り部位に配置され、そして、この吹出開口部27の両側、すなわち、配置方向Xの両側には固定壁28、29が配置されている。この固定壁28、29は空調ケース11に一体成形される。
一方(車両後方側)の固定壁28は冷風通路15に対向し、他方(車両前方側)の固定壁29は加熱用熱交換器14の下流側コア面のうち反冷風通路15側の部分に対向する。この固定壁29の形成によって、加熱用熱交換器14の吹出直後の下流側空間のうち反冷風通路15側の領域25は行き止まり空間となる。また、冷風通路15から吹出開口部27へ向かう冷風流れjの主流は加熱用熱交換器14側へ傾いた状態で流れる。
このため、第4実施形態の空調装置においても、最大冷房時には、冷風通路15から吹出開口部27へ向かう冷風流れjに加熱用熱交換器14からの暖気が混合して、吹出空気温度を上昇し、最大冷房性能を低下させることが問題となる。
そこで、第4実施形態では、第3実施形態と同様に、加熱用熱交換器14の上流側空間16に仕切り板22を設けるとともに、加熱用熱交換器14の下流側部位のうち冷風通路15側の端部近傍に空気ガイド板26を設けて、最大冷房性能の低下を抑制している。
(第5実施形態)
第1実施形態では、吹出空気温度を調整するエアミックスドアとして、温風側エアミックスドア17と冷風側エアミックスドア18との2枚のドアを用いているが、第5実施形態では、図7に示すように吹出空気温度を調整するエアミックスドアとして、1枚の平板状エアミックスドア30を用いている。このエアミックスドア30はドア端部に回転軸30aを有する片持ちドアにて構成されている。
第5実施形態においても、第1、第2仕切板22、23および空気ガイド26を設けることにより、第1実施形態と同様に、バイレベルモード時の最大冷房性能の低下を抑制できる。
(第6実施形態)
第1〜第5実施形態では、加熱用熱交換器14の温水通路に温水弁を設置していないので、車両エンジン(図示せず)の作動時には車両エンジンの温水(冷却水)が加熱用熱交換器14に常時循環するようになっている。従って、第1〜第5実施形態では、最大冷房時にも温水が加熱用熱交換器14に循環するようになっている。
これに対し、第6実施形態は加熱用熱交換器14の温水通路に温水流れを断続する温水弁を設置する空調装置に関する。図8は第6実施形態を示すもので、図8(b)に示すように温水弁31を加熱用熱交換器14の温水通路に設置した点が第1実施形態と相違している。なお、第6実施形態の空調ユニット部10は図8(a)に示すように第1実施形態の空調ユニット部10と同じ構成である。
温水弁31は加熱用熱交換器14の入口側温水通路に設置され、この入口側温水通路を開閉する弁機構31aと、この弁機構31aを駆動する弁駆動機構31bとから構成される。この弁駆動機構31bは、具体的には、サーボモータ等の電気アクチュエータで構成され、空調制御装置32により制御される。
両エアミックスドア17、18は図8(b)に示すように共通のドア駆動機構33を有し、このドア駆動機構33はリンク機構等を介して回転軸17a、18aに連結され、ドア駆動機構33によって両エアミックスドア17、18を連動して回転操作する。ドア駆動機構33もサーボモータ等の電気アクチュエータで構成される。
そして、両エアミックスドア17、18のドア駆動機構33と、温水弁31の弁駆動機構31bはともに空調制御装置32により制御するようになっている。ここで、空調制御装置32はマイクロコンピュータを用いた周知のものであり、車室内吹出空気の目標吹出温度TAO、両エアミックスドア17、18の目標開度SW等を算出して各種空調機器の作動を制御する。
第6実施形態では、空調制御装置32の制御出力により両エアミックスドア17、18が最大冷房位置以外の位置(温度制御域および最大暖房位置)に回転操作されているときは、空調制御装置32の制御出力により温水弁31の弁機構31aが開弁状態に維持される。そのため、加熱用熱交換器14には温水が循環して、加熱用熱交換器14は温水を熱源として空気を加熱する。
これに対し、空調制御装置32の制御出力により両エアミックスドア17、18が最大冷房位置に回転操作されると、これに連動して空調制御装置32の制御出力により温水弁31の弁機構31aが閉弁状態に移行する。
これによって、最大冷房時には加熱用熱交換器14への温水流れが遮断されるので、加熱用熱交換器14の空気加熱作用が停止状態となる。この結果、冷風の再熱を阻止して最大冷房性能を確実に発揮できる。
しかも、最大冷房状態近傍の温度制御域においても、冷風に対する温風の混合割合が過度に増加することを第1、第2仕切板22、23の設置によって抑制できるので、最大冷房状態近傍の温度制御域でフット吹出温度を急変させることなくスムースに変化させることができる(図13の太実線(3)のフット吹出温度参照)。
なお、第6実施形態では、第1実施形態の構成に温水弁31を組み合わせる例について説明したが、第2〜第5実施形態の構成に温水弁31を組み合わせてもよいことはもちろんである。
また、第6実施形態では、空調制御装置32の制御出力により温水弁31を最大冷房時に閉弁するようにしているが、温水弁31を両エアミックスドア17、18に機械的連動機構を介して連結し、これにより、温水弁31を最大冷房時に閉弁するようにしてよい。
(他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に限定されることなく、以下に例示するように種々変形可能である。
(1)上述した実施形態では、吹出開口部としてフット吹出開口部19およびフェイス吹出開口部20を有する後席側の室内空調ユニット部10について説明したが、吹出開口部として、フット吹出開口部およびフェイス吹出開口部の他にデフロスタ吹出開口部を有する前席側の室内空調ユニット部(図9参照)に本発明を適用してもよい。
(2)上述した実施形態では、複数の吹出開口部19、20を開閉する吹出モードドアとして、両端部が巻き取り軸21b、21cに連結されたフィルムドア21を用いているが、フィルムドア21の代わりに特開2002−079819号公報に記載されているフレキシブルスライドドアを用いてもよい。
このフレキシブルスライドドアは、可撓性を有するフィルム部材の一部にドア駆動力を伝達して、フィルム部材を空調ケース側に設けたガイド部によりガイドして移動させるものである。
また、吹出モードドアとして、本発明者が先に出願した特願2004−265325にて提案している積層式スライドドアを用いてもよい。この積層式スライドドアでは、複数の吹出開口部に向かって流れる空気流れの方向に複数枚の薄板部材を積層配置し、この複数枚の薄板部材には空気通過用の開口部と、この開口部のドア移動方向の両側部には通路遮蔽部分を設け、複数枚の薄板部材における開口部と通路遮蔽部分の移動により複数の吹出開口部を開閉する。
(3)上述した実施形態では、温風側エアミックスドア17、冷風側エアミックスドア18、および冷温風の流れ制御用の1枚のエアミックスドア30をいずれも平板状ドアで構成しているが、エアミックスドアを吹出モードドアと同様にフィルムドア、フレキシブルスライドドア、積層式スライドドア等からなるスライドドアで構成してもよい。
(4)上述した実施形態では、第1、第2仕切板22、23をそれぞれ1枚ずつ設けているが、第1、第2仕切板22、23をそれぞれ複数枚設けるようにしてもよい。これによると、仕切り空間の容積がより小さくなって、最大冷房性能の低下抑制効果を一層向上できる。
(5)上述した実施形態では、加熱用熱交換器14を略水平方向に配置する例について説明したが、加熱用熱交換器14を略鉛直方向に配置する場合等においても本発明は同様に実施できる。
(a)は本発明の第1実施形態を示す室内空調ユニット部の断面図で、バイレベルモードの最大冷房状態を示す。(b)は第1実施形態の加熱用熱交換器の正面図である。 第1実施形態のフェイスモードの最大冷房状態を示す断面図である。 第1実施形態のフットモードの最大暖房状態を示す断面図である。 第2実施形態を示す室内空調ユニット部の断面図である。 第3実施形態を示す室内空調ユニット部の断面図である。 第4実施形態を示す室内空調ユニット部の断面図である。 第5実施形態を示す室内空調ユニット部の概略断面図である。 (a)は本発明の第6実施形態を示す室内空調ユニット部の断面図で、バイレベルモードの最大冷房状態を示す。(b)は第6実施形態の加熱用熱交換器の正面図である。 従来の室内空調ユニット部を示す断面図である。 本発明者の試作品における最大冷房性能低下の第1要因を説明する断面図である。 本発明者の試作品における最大冷房性能低下の第2要因を説明する断面図である。 本発明者の試作品におけるバイレベルモード時の冷風流れ形態を説明する概略断面図である。 バイレベルモード時の吹出温度の制御特性図である。
符号の説明
13…冷却用熱交換器、14…加熱用熱交換器、15…冷風通路、
16…空気流れ上流側空間部、17、18、30…エアミックスドア(温度調整手段)、19…フット吹出開口部、21…フィルムドア(ドア手段)、21a…開口窓部、
21d…膜部(壁部)、22、23…仕切り板、16a、16b、24、25…領域。

Claims (11)

  1. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を構成する空調ケース(11)と、
    前記空調ケース(11)内に配置され、空気を冷却する冷却用熱交換器(13)と、
    前記空調ケース(11)内において前記冷却用熱交換器(13)の下流側部位に配置され、空気を加熱する加熱用熱交換器(14)と、
    前記空調ケース(11)内に前記加熱用熱交換器(14)と並列に形成され、前記冷却用熱交換器(13)通過後の冷風が流れる冷風通路(15)と、
    前記加熱用熱交換器(14)を通過する温風と前記冷風通路(15)を通過する冷風との風量割合を調整して車室内吹出温度を調整する温度調整手段(17、18、30)とを備え、
    前記温度調整手段(17、18、30)が最大冷房位置に操作されたときにも前記加熱用熱交換器(14)に高温熱源流体が循環するようになっている車両用空調装置において、
    前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側空間部に、前記加熱用熱交換器(14)と直接対向する開口部(19)が配置され、
    前記冷風通路(15)からの冷風流れの主流が前記開口部(19)に向かって前記加熱用熱交換器(14)側へ傾くようになっており、
    前記開口部(19)を開閉するドア手段(21)を有し、
    前記開口部(19)のうち前記冷風通路(15)と反対側となる部位に前記加熱用熱交換器(14)と直接対向する壁部(21d)が配置され、
    前記壁部(21d)が前記ドア手段(21)によって構成され、
    更に、前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側空間部に、前記温度調整手段(17、18、30)が最大暖房位置に操作されたときに前記加熱用熱交換器(14)からの温風吹出方向に沿うように仕切り板(23)が配置され、
    前記仕切り板(23)の前記温風吹出方向の上流側端部は前記加熱用熱交換器(14)の下流側コア面近傍に位置し、
    これに対し、前記仕切り板(23)の前記温風吹出方向の下流側端部は、前記ドア手段(21)が前記開口部(19)の中間開度の開口位置に操作されたときに前記壁部(21d)の前記冷風通路(15)側の端部近傍に位置し、
    前記仕切り板(23)によって前記空気流れ下流側空間部を前記冷風通路(15)側の領域(24)と前記冷風通路(15)と反対側の領域(25)とに仕切ることを特徴とする車両用空調装置。
  2. 車室内へ向かって空気が流れる空気通路を構成する空調ケース(11)と、
    前記空調ケース(11)内に配置され、空気を冷却する冷却用熱交換器(13)と、
    前記空調ケース(11)内において前記冷却用熱交換器(13)の下流側部位に配置され、空気を加熱する加熱用熱交換器(14)と、
    前記空調ケース(11)内に前記加熱用熱交換器(14)と並列に形成され、前記冷却用熱交換器(13)通過後の冷風が流れる冷風通路(15)と、
    前記加熱用熱交換器(14)を通過する温風と前記冷風通路(15)を通過する冷風との風量割合を調整して車室内吹出温度を調整する温度調整手段(17、18、30)とを備え、
    前記温度調整手段(17、18、30)が最大冷房位置に操作されたときにも前記加熱用熱交換器(14)に高温熱源流体が循環するようになっている車両用空調装置において、
    前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側空間部に、前記加熱用熱交換器(14)と直接対向する開口部(19、27)が配置され、
    前記冷風通路(15)からの冷風流れの主流が前記開口部(19、27)に向かって前記加熱用熱交換器(14)側へ傾くようになっており、
    前記開口部(19、27)のうち前記冷風通路(15)と反対側となる部位に前記加熱用熱交換器(14)と直接対向する壁部(21d、29)が配置され、
    更に、前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側空間部(16)に、前記温度調整手段(17、18、30)が最大暖房位置に操作されたときに前記加熱用熱交換器(14)に流入する空気の流れ方向に沿うように仕切り板(22)が配置され、
    前記温度調整手段として回転可能な板状ドアにより構成された温風側エアミックスドア(17)を有し、
    前記仕切り板(22)は、前記最大暖房位置における前記温風側エアミックスドア(17)の背面に沿って配置され、
    前記仕切り板(22)によって前記空気流れ上流側空間部(16)を前記冷風通路(15)側の領域(16a)と前記冷風通路(15)と反対側の領域(16b)とに仕切ることを特徴とする車両用空調装置。
  3. 前記空気流れ下流側の仕切り板(23)と前記壁部(21d)との組み合わせにより、前記冷風通路(15)と反対側の領域(25)を前記冷風通路(15)からの冷風流れと遮断することを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  4. 前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側空間部(16)に、前記温度調整手段(17、18、30)が最大暖房位置に操作されたときに前記加熱用熱交換器(14)に流入する空気の流れ方向に沿うように空気流れ上流側の仕切り板(22)が配置され、
    前記空気流れ上流側の仕切り板(22)によって前記空気流れ上流側空間部(16)を前記冷風通路(15)側の領域(16a)と前記冷風通路(15)と反対側の領域(16b)とに仕切ることを特徴とする請求項1または3に記載の車両用空調装置。
  5. 前記空気流れ上流側の仕切り板(22)と前記空気流れ下流側の仕切り板(23)が前記加熱用熱交換器(14)に対して傾斜配置され、
    前記空気流れ上流側の仕切り板(22)と前記空気流れ下流側の仕切り板(23)が、前記加熱用熱交換器(14)を挟んで前記複数の領域(16a、16b、24、25)の配置方向で部分的にラップすることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  6. 前記空気流れ上流側空間部(16)は、前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側コア面と、前記最大冷房位置における前記温度調整手段(17、18、30)との間に形成される空間であり、
    前記空気流れ上流側の仕切り板(22)は、前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側コア面と、前記最大冷房位置における前記温度調整手段(17、18、30)との間に挟み込まれるように配置されることを特徴とする請求項4または5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記空気流れ上流側空間部(16)は、前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側コア面と、前記最大冷房位置における前記温風側エアミックスドア(17)との間に形成される空間であり、
    前記空気流れ上流側の仕切り板(22)は、前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ上流側コア面と、前記最大冷房位置における前記温風側エアミックスドア(17)との間に挟み込まれるように配置されることを特徴とする請求項に記載の車両用空調装置。
  8. 前記加熱用熱交換器(14)は、前記高温熱源流体が流れる多数本のチューブ(14a)を有し、
    前記チューブ(14a)の長手方向と前記仕切り板(22、23)の板面の方向とが同一方向であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  9. 前記加熱用熱交換器(14)の空気流れ下流側部位のうち前記冷風通路(15)側の端部付近に、前記冷風通路(15)からの冷風流れを前記開口部(19)側へ向かうようにガイドする空気ガイド板(26)が配置されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  10. 前記開口部(19)を開閉するドア手段(21)を有することを特徴とする請求項2またはに記載の車両用空調装置。
  11. (旧13)
    前記ドア手段は、前記開口部(19)へ向かう空気流れと直交する方向へ移動するスライドドア(21)であり、
    前記壁部(21d)は前記スライドドア(21)により構成されることを特徴とする請求項1、3、、5、6、10のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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