JP4600173B2 - 電動アクチュエータシステム - Google Patents

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Description

本発明は、電動アクチュエータシステムに関するもので、車両用空調装置のエアミックスドアやモード切替ドア等の可動部材を駆動する電動アクチュエータシステムに適用して有効である。
従来、電動アクチュエータシステムでは、電動モータの回転に応じてパルス信号を発生させるパルス発生器を備え、電子制御装置が、パルス発生器としてのインクリメンタルエンコーダから出力されるパルス信号に基づき電動モータの回転方向および回転角度を制御するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このインクリメンタルエンコーダは、予め設定された基準位置からの相対位置を電動モータの回転角度として出力するものである。したがって、基準位置は常に把握されていなければならず、たとえば、車両用電源であるバッテリの交換時などで、基準位置が一旦、消去される場合には、その度に基準位置を検出して確定するイニシャライズ操作が必要となる。
特開2004−237800号公報
上記従来技術では、イニシャライズを行う際、電動モータを駆動して、モータ回転軸に固着されたリンクレバーを可動範囲の端に設けたストッパへ突き当てて、所定時間の間、停止(ロック)状態とする。そして、このストッパによるリンクレバーの停止位置、または停止位置からリンクレバーを所定回転角反転させた位置である回転軸の回転位置をエンコーダの基準位置としている。
このモータ回転軸をロックさせるとき、リンクレバーやストッパの各部材には過度のトルクが作用するため、イニシャライズを繰り返すと、軽量化のため樹脂材により形成された各部材の強度が耐えられなくなり、部材の割れ、破壊などの不具合が生ずるという問題がある。
本発明は、上記点に鑑み、エンコーダのイニシャライズにおけるモータのロック時の駆動トルクを低減することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、停止手段(14a、14b、15a、15b)により回転するモータ回転軸(120)に反力を与えて発生トルクを上昇させるとき、イニシャライズ手段(S460、S470、S480)は、電流検出手段(17)により検出される電動モータ(12a、12b)に流れる負荷電流(I)がしきい値(Ith)を超えたときに電動モータの印加電圧を停止する。そして、このときのエンコーダ(13a、13b)の回転位置を位置算出手段(S430、S440)により算出し、この回転位置をエンコーダの原点位置、すなわち、モータ回転軸の回転の原点位置とすることを特徴とする。
すなわち、電動モータの負荷電流は回転軸に発生するトルクと比例関係にあるため、電流のしきい値に対応して発生トルクを正確に決定することができる。一方、モータ回転軸の発生トルクは、停止手段によってモータ回転軸がロック状態となって停止する位置とは、一対一の関係にある。したがって、電動モータの負荷電流を検出すれば、その大きさから、エンコーダの回転角度を把握することができるとともに、モータ電流をしきい値より大きい値とならないように、すなわちモータ回転軸に過大なトルクを発生させないように駆動する、イニシャライズ処理を行うことができる。
このとき、電流のしきい値をモータの発生トルクを適正トルク値となるよう設定しておけば、電流がしきい値を超えたときにモータの駆動を停止することにより、モータ回転軸の回転を拘束する係合手段に過大な力を与えることなく、その破壊を防止することができる。なお、適正トルク値は、モータ回転軸に固定される部材(例えば、リンクレバー等)をモータ回転軸のロックにより最大たわみ量を超えた変形により破壊する限界値である最大トルク値よりも小さいトルク値である。
上記モータ電流検出、エンコーダ原点位置算出およびモータ駆動停止の操作を複数回行って、その平均値を算出するようにすれば、より正確な原点位置を得ることができるとともに、モータの発生トルクが小さいので、複数回の操作を行っても係合手段の破壊の可能性を少なくすることができる。
さらに、複数のアクチュエータ機構、すなわち電動モータおよびエンコーダの組み合わせ毎に、モータ電流の検出のための電気抵抗器をモータの負荷電流範囲に応じて複数用意して、適宜選択するようにすれば、1つのイニシャライズ手段で複数のアクチュエータ機構に対するイニシャライズ処理を行うことができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の電動アクチュエータシステム1の構成を示す図である。なお、本実施形態の電動アクチュエータシステム1は、車室内の空気調和を行う車両用空調装置(図示せず)のエアミックスドアやモード切替え(吹出口切替え)ドア等に適用される。
電動アクチュエータシステム1は、制御装置(ECU)10と、上記各ドアをそれぞれ駆動する複数のアクチュエータ機構11a、11b、・・・と、電流検出器17とを備えている。例えば、アクチュエータ機構11aは、エアミックスドアを駆動し、アクチュエータ機構11bはモード切替えドアを駆動する。
ECU10は、マイクロコンピュータおよび周辺回路(ROM、RAM、I/F、カウンタ、駆動回路等)を備えており、位置算出手段およびイニシャライズ手段に相当する。
アクチュエータ機構11a、11b、・・・は、いずれも同様の構成を備えており、電動モータ12a、12b、・・・と、エンコーダ13a、13b、・・・と、リンクレバー14a、14b、・・・と、ストッパ15a、15b、・・・、16a、16b、・・・とを備えている。以下では、エアミックスドアを駆動するアクチュエータ機構11aについて説明する。
電動モータ12aは、ECU10の端子21a、22により直流駆動電圧が与えられるDCモータであり、ECU10により設定された出力端子21aの正または負の極性に応じて双方向に回転する。電動モータ12aの回転軸にはリンクレバー14aが固着されて、両者は一体的に回転可能となっている。なお、リンクレバー14aには図示しないエアミックスドアが接続され、リンクレバー14aの動きに応じてエアミックスドア開度が調節される。
図2に示すように、リンクレバー14aの所定の回転範囲の両端位置には、電動モータ12aのケース(ステータ側、図示せず)に、樹脂材によるストッパ15a、16aが形成されている。電動モータ12aの回転に伴いモータシャフト120回りに移動するリンクレバー14aは双方のストッパ15a、16aに突き当たることにより動きが拘束されるロック状態となる。すなわち、リンクレバー14aおよびストッパ15a、16aが停止手段に相当する。
エンコーダ13aは、電動モータ12aのモータ回転軸の回転角度を検出する周知のロータリエンコーダ(インクリメンタルエンコーダ)であり、A相信号およびB相信号がECU10の入力23a、23bへ出力される。
電流検出器17は、電動モータ12a、12b、・・・に流れる負荷電流を検出するもので、マルチプレクサ18と、それぞれ予め設定された抵抗値をもつ電気抵抗器19a、19b、19c、・・・とを備えている。マルチプレクサ18は、ECU10のMUX出力信号26a、26bにより切替えられ、電動モータ12a、12b、・・・のいずれか一つを選択して、電気抵抗器19a、19b、19c、・・・のうち対応する一つと接続するスイッチである。
すなわち、各アクチュエータ機構11a、11b、・・・において、適用されるエアミックスドアやモード切替ドアの作動トルクや、ストッパ15a、16a、・・・の種類(材質や寸法形状)に応じて各電動モータ12a、12b、・・・の負荷電流が異なる。したがって、検出された電流値の変化範囲がECU10のA/D変換部(図示せず)の入力レンジを超えないよう、それぞれ最適な抵抗値をもつ電気抵抗器19a、19b、・・・が必要となる。
そこで、アクチュエータ機構11aのイニシャライズ処理においては、マルチプレクサ18の切替えにより電気抵抗器19aを選択して電動モータ12aと接続する。同様に、アクチュエータ機構11bのイニシャライズ処理においては、マルチプレクサ18の切替えにより電気抵抗器19bを選択して電動モータ12bと接続する。
このように選択された電気抵抗器19a(19b、・・・)に流れるモータの負荷電流は、その両端電圧として監視入力25およびモータ出力22の両端子よりECU10に入力される。
ここで、図2を参照して本実施形態のイニシャライズ処理におけるリンクレバー14aの動きについて説明する。リンクレバー14aは、電動モータ12aの駆動により、モータシャフト120の回転範囲の一方の端にあるストッパ15aに突き当たる。このリンクレバー14aとストッパ15aとが接触する位置をロック点と称する。
この状態において、さらに電動モータ12aに電圧印加が継続されると、モータシャフト120には負荷電流Iの増加に応じたトルクTが発生し、リンクレバー14aはストッパ15aを押し続ける。その際、ストッパ15aおよびリンクレバー14aが撓んで、リンクレバー14aはロック点からのたわみ量δ分、回転範囲外の位置140へ行き過ぎることとなる。なお、図2中においては、ストッパ15aの撓み状態の表示を省略している。
ところで、ストッパ15aおよびリンクレバー14aの撓みが弾性変形の範囲であれば、撓み量δおよびモータシャフト120の回転量とリンクレバー14aに作用する反力、すなわちモータシャフト120が発生するトルクTとは比例関係にある。
図3は、電動モータ12aに流れる負荷電流であるモータ電流(I)とそのときモータシャフト120に発生するトルクであるモータトルク(T)との関係を示す線図である。図3中、適正トルクから最大トルクの範囲であるマージン範囲では停止手段としてのストッパ15aおよびリンクレバー14aが破壊されず、最大トルクを超えるモータトルクの範囲である破壊域では停止手段が破壊されることを示している。マージン範囲においても、モータトルクが小さいほど、停止手段の破壊の可能性は小さくなる。
したがって、比較的小さい適正トルクTth(∝負荷電流Ith)におけるモータシャフト120すなわちエンコーダ13aの回転位置は常に一定値となり、これをエンコーダ13aの原点位置とすることができる。
原点位置を確定したのち、電動モータ12aを反転させて、確定した原点位置より所定の回転量戻した位置を、エンコーダ13aの最終的な基準位置として空調制御時のエアミックスドアの原点位置とする。この反転処理は、停止手段が長く撓む状態となって塑性変形(疲労破壊)しやすくなることを防止するために行う。
次に、本実施形態の作動について説明する。図4は、位置算出手段およびイニシャライズ手段としてのECU10が実行するメインルーチンを示すフローチャートである。このメインルーチンは、車両のイグニッションスイッチ(図示せず)がONされるとともに実行され、所定時間ごとに繰り返される。
まず、ステップS100で、電動アクチュエータシステム1の複数のアクチュエータ機構11a、11b、・・・のいずれかが選択されるとともに、電流検出器17においてマルチプレクサ18により、選択されたアクチュエータ機構に対応する電気抵抗器19a、19b、・・・の1つが選択接続される。
このステップS100におけるアクチュエータ機構の選択は、このメインルーチンの繰り返し処理ごとにアクチュエータ機構11a、11b、・・・の順に行われる。以下の説明は、選択されたアクチュエータ機構11aに関して行うものとする。
次のステップS110で、選択されたアクチュエータ機構11aのイニシャライズ処理が必要か否かが判定される。この判定は、例えば、車載バッテリーの交換のため、ECU10の電源が完全にOFFされて位置記憶領域の基準位置データが消去された状態、あるいは、外部ノイズのために基準位置データにバグが生じている状態かが、ECU10のダイアグノーシス(診断)機能より判定される。この判定結果がYESであれば、イニシャライズ処理が必要と判定されたこととなる。
イニシャライズ処理が必要と判定されたら、ステップS120でこのメインルーチンにおけるイニシャライズフラグをONとする。ステップS130で、イニシャライズフラグがONか否かが判定され、フラグがONであれば、ステップS190へ移行し、後述するイニシャライズ処理が行われる。ステップS130で、フラグがOFFであれば、ステップS140へ移行し、電動アクチュエータとして通常の空調制御作動を実行する。
すなわち、この通常の空調制御作動においては、ECU10により目標のエアミックス開度となるよう駆動方向および目標位置が設定される。ステップS140にてこれらの設定値に基づき電動モータ12aの印加電圧をONとしてモータ駆動を行い、回転するエンコーダ13aからのパルス信号を入力してこれをカウントし(S150)、エンコーダ13aの現在位置(以下、現在値という)を入力したパルス数で更新する(S160)。
そして、更新された現在値が空調制御におけるエアミックスドア(図示せず)の目標位置(以下、指令値という)に等しくなったかが判定され(S170)、指令値に達していなければステップS130へ戻り、指令値に達したら電動モータ12aの印加電圧をOFFとして駆動を停止する(S180)。これにより、電動モータ12aにより駆動されるエアミックスドアが、目標のエアミックス開度となる位置へ位置決めされて停止する。その後、ステップS100へ戻り、次の、例えばアクチュエータ機構11bが選択されて、上記処理が繰り返される。
一方、イニシャライズ処理が必要である場合は、ステップS190で以下のようにイニシャライズ処理が行われ、これが完了するとステップS200でイニシャライズフラグをOFFとしてステップS100に戻り、上記処理(S100〜S180)が繰り返される。
次に、S190におけるイニシャライズ処理の詳細を、図5および図6のフローチャートを参照して説明する。図5は、ステップS190における大まかな処理を示しており、まずステップS300で、後述するストッパ検出処理が行われてエンコーダ13aの原点位置(図2参照)が決定され、次のステップS310で反転動作処理が行われて、リンクレバー14aを原点位置から反転して所定回転量まで戻して停止させ、ステップS320でイニシャライズ点検出処理が行われて、この戻された位置をエンコーダ13aの基準位置とする。
S300のストッパ検出処理では、具体的には、図6のフローチャートで示される処理が行われる。
図6において、まず、ステップS400で、エンコーダ13aの現在位置(現在値)を予め設定されている初期値(例えば、0、10、100などの任意の固定値)とする。ステップS410で、リンクレバー14aのストッパ15aへの突き当て動作回数を初期値である3とする。すなわち、本実施形態では、イニシャライズ処理におけるリンクレバー14aの突き当て回数は3回である。但し、この繰り返し回数は必要な精度に応じて適宜設定することができる。
ステップS420で、電動モータ12aに電圧を印加して駆動を開始する。なお、このイニシャライズ処理における駆動方向は、予めストッパ15aの方向に設定されている。同時にステップS430で回転するエンコーダ13aからのパルス信号を入力してパルス数をカウントし、ステップS440でエンコーダ13aの現在位置(現在値)を入力したパルス数で更新する。同時に、ステップS450で電流検出器17より電動モータ12aに流れる負荷電流Iが検出値としてECU10に入力される。
ステップS460で、検出された負荷電流値Iが、図3に示される適正トルク時のしきい値電流Ith以上か否かが判定される。I<IthならばステップS420へ戻り、I≧IthならばステップS470へ移行して、エンコーダ13aの現在位置(S440で記憶された)を原点位置を示す基準値として記憶領域に格納する。なお、この原点位置の格納領域は突き当て作動の繰り返し回数分用意されている。
そして、ステップS480で一旦、電動モータ12aの駆動を停止し、ステップS490で突き当て作動の繰り返し数を1減算する。ステップS500で繰り返し数が0になったか否かが判定され、0でない場合は、所定時間τ経過後にステップS420へ戻る。この所定時間τはリンクレバー14aがストッパ15aからの反力により逆方向に微小量戻されて、次の突き当て作動を準備するのに必要な時間として設定されている。
そしてステップS420にて、再度、リンクレバー14aの突き当て作動を繰り返して原点位置を決定し、これを記憶領域に格納する。このような突き当て作動を初期値として設定されている3回繰り返す。
ステップS500で繰り返し数が0になったら、ステップS510で3回の突き当て作動における3回の基準値である原点位置データの平均値を算出する。その後、ステップS310へ移行する。
以上の、ストッパ検出処理における各部の作動を時間線図である図7で示す。図7(a)は電動モータ12aへの印加電圧(モータ電圧(V))を示し、図7(b)は電流検出器17により検出される負荷電流(モータ電流(I))を示し、図7(c)はエンコーダ13aの発生パルスから算出される位置を示す。
時間t0で電動モータ12aが回転を始めると、それとともにエンコーダ13aの位置は変化する。リンクレバー14aがストッパ15aに接触する前は負荷電流Iは最小値であるが、時間t1でストッパ15aに接触すると、ストッパ15aからの反力に応じてトルクTの上昇、すなわちモータ電流Iが増加する。
モータ電流Iが適正トルク時のしきい値電流Ithに達した時点(時間t2)で、モータ電圧Vを0(OFF)とすると、リンクレバー14aはストッパ15aからの反力で接触を開始するロック点まで押し戻される。このロック点からI=Ithにおけるリンクレバー14aの位置までを適正たわみ量という。
当然のこととして、図7(b)、(c)の破線で示すように、モータ電流IをIthを超えて最大トルク時電流Imaxまで流し続ける、すなわちモータに電圧を印加し続けると、たわみ量は、時間t3で示される最大たわみ量までさらに増加する。従来は、この最大たわみ量が発生するまでモータを駆動し、かつ、この最大たわみ状態を数秒間維持した状態でエンコーダのイニシャライズを行っていた。したがって、停止手段の疲労破壊が発生しやすくなっていた。
本実施形態では、モータ電流を監視することによりモータトルクを規定値にすることができ、これにより停止手段に生ずるたわみ量を少なくした適正たわみ量となる状態で短時間にイニシャライズを行うことができるので、停止手段の破壊の可能性を少なくすることができる。
さらに、この停止手段の突き当て作動を、図7に示すように、第1回目の終了後、所定時間τが経過した後の時間t4〜t5で示される第2回目および、その所定時間τ後の、時間t6〜t7で示される第3回目と計3回繰り返し、この3回の平均値をエンコーダの原点位置としているので、電流検出と位置検出(パルスカウントによる位置算出)のタイミング差により生ずる算出誤差を小さくすることができる。
なお、上記実施形態では、電動モータ12aに反力を発生させる停止手段として、ケース側に設けたストッパ15aとモータシャフト120に固定したリンクレバー14aとにより構成した例を示したが、これに限らず、例えば、モータシャフト120自体に凹部または凸部を設けて、この凹部または凸部に係合するようにケース側にストッパを設けてもよい。
本実施形態の電動アクチュエータシステム1の構成を示す図である。 イニシャライズ処理におけるリンクレバーの動きを示す図である。 モータ電流とモータトルクとの関係を示した図である。 電動アクチュエータシステムのメインルーチンを示すフローチャートである。 イニシャライズ処理を行うルーチンを示すフローチャートである。 ストッパ検出処理を行うルーチンを示すフローチャートである。 ストッパ検出処理における各部の作動を示す線図である。
符号の説明
10…ECU(位置算出手段、イニシャライズ手段)、12a、12b…電動モータ、
13a、13b…エンコーダ、14a、14b…リンクレバー(停止手段)、
15a、15b、16a、16b…ストッパ(停止手段)、17…電流検出器、
18…マルチプレクサ、19a、19b、19c…電気抵抗器。

Claims (3)

  1. 電圧が印加されて出力軸(120)を回転させる電動モータ(12a、12b)と、
    前記回転軸に前記回転方向の反力を与えることにより前記回転軸の回転を停止させる停止手段(14a、14b、15a、15b)と、
    前記出力軸の回転に応じてパルス信号を発生するエンコーダ(13a、13b)と、を備えたアクチュエータ機構(11a、11b)と、
    前記電動モータの負荷電流(I)を検出する電流検出手段(17)と、
    前記パルス信号に基づき前記エンコーダの回転位置を算出する位置算出手段(S430、S440)と、
    前記検出された負荷電流がしきい値(Ith)を超えたときに前記電動モータへの前記電圧の印加を停止するとともに、前記負荷電流が前記しきい値を超えたときの前記算出された回転位置に基づき前記エンコーダの原点位置を決定するイニシャライズ手段(S460、S470、S480)と、を備え、
    前記イニシャライズ手段は、前記電動モータへの電圧の印加および停止を複数回行うことにより前記電動モータを複数回同一方向に回転させるとともに、前記位置算出手段は前記複数回の印加電圧の停止時における前記回転位置の平均値を算出し、前記平均値を前記原点位置決定における回転位置情報とすることを特徴とする電動アクチュエータシステム。
  2. 前記しきい値は、前記回転軸が発生するトルクが、前記停止手段の破壊限界値である最大トルク値よりも小さいトルク値である適正トルク値となるときの前記電動モータの負荷電流値として設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動アクチュエータシステム。
  3. 前記アクチュエータ機構を複数備えるとともに、
    前記電流検出手段は、前記電動モータに流れる電流を検出するための電気抵抗器を、前記複数のアクチュエータ機構に応じて選択されるよう複数備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の電動アクチュエータシステム。
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