JP4595868B2 - バルブタイミング制御装置の診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの吸気及び排気バルブの少なくとも一方の作動タイミングを変更するバルブタイミング制御装置の診断に係り、特に、イオン電流からエンジンの燃焼状態を求めて、これによりバルブの作動タイミングを推定する技術に関する。
従来より、例えば特許文献1に開示されるように、吸気乃至排気バルブの作動状態を低速側と高速側とで切換えるようにしたエンジンにおいて、混合気への点火後に燃焼室に発生するイオン電流を検出し、その波形を予め記憶してある低速側又は高速側のイオン電流波形と比較することにより、実際のバルブタイミングが低速側、高速側のいずれにあるか判別するようにしたものは知られている。
すなわち、一般に、イオン電流は、燃焼に伴い発生するイオンが媒体となって発生するものと考えられており、その発生の仕方は燃焼状態によって変化するから、イオン電流の波形はバルブタイミングの低速側、高速側の切換えに伴い変化することになる。
そこで、前記文献に記載のものは、予め低速側及び高速側バルブタイミングのそれぞれについてイオン電流波形を計測し、記憶しておいて、これをエンジンの運転中に検出したイオン電流の波形と比較することにより、実際のバルブタイミングが低速側、高速側のいずれにあるか判別するようにしている。この判定結果により、バルブタイミング制御装置の誤作動や故障を検出することができる。
特開平08−21295号公報
ところで、近年、エンジンの運転領域全般について吸気充填効率を高めるために、その運転状態の変化に応じてバルブタイミングを連続的に変更するようにした位相可変式のバルブタイミング制御装置が普及しつつあり、このようなものを備えたエンジンではバルブタイミングの進角度合いや遅角度合い、即ちバルブタイミングの変更状態を判定したいという要求がある。
しかしながら、前記従来例の診断装置は、検出したイオン電流波形を予め記憶してある低速側、高速側のものと比較して、そのいずれに一致するかを判別するのみであり、バルブタイミングの進角度合いや遅角度合いを判定できるものではない。これは、従来例のものが、バルブタイミングを低速側又は高速側のいずれかに切換えるようにした2段切換式のエンジンを対象としており、それ以上の判定が不要なためである。
この点につき、本願の発明者は、イオン電流波形の表す意味について鋭意、研究した結果、その波形の特に後半部分の形態がバルブタイミングと高い相関を持つことに気付いて、本願発明を完成したものである。すなわち、バルブタイミングを変更すると、これに伴い吸気及び排気のバルブオーバーラップ期間が変化して、燃焼室に残留する既燃ガス(内部EGR)の量も変化し、これにより燃焼が活発になったり、緩慢になったりする。
例えば、内部EGR量が増えるほど燃焼は全体として緩慢になるから、イオン電流波形は全体として低くなだらかなものになるが、既燃ガスである内部EGRはかなり温度が高いので、点火直後の混合気の燃焼(初期燃焼)はむしろ促進されることになり、この初期燃焼の状態が反映されるイオン電流波形の前半部分には、あまり変化が現れない。
これに対し、イオン電流波形の後半部分には前記のような初期燃焼の状態は反映されず、燃焼が全体として活発になれば高い山が現れる一方、燃焼が緩慢になれば低くなだらかになるのである。
そのようにイオン電流波形の前半部分は内部EGR量との相関が低く、一方、後半部分は内部EGR量との相関が高いことに着目して、本発明の目的は、内部EGR量と相関のあるバルブタイミングの変化を従来よりもきめ細かく判定できるようにすることにある。
前記の目的を達成するために、本発明は、燃焼室において圧縮上死点付近よりも遅角側で検出したイオン電流値に基づいて、残留既燃ガス(内部EGR)の状態を判定し、これによりバルブ作動タイミングの変更状態を判定するようにした。
具体的に、請求項1の発明は、エンジンの吸気及び排気バルブの少なくとも一方の作動タイミングを制御するバルブタイミング制御装置の診断装置であって、エンジンの燃焼室内に発生するイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、当該燃焼室において圧縮上死点付近からその遅角側の特定の期間に亘って前記イオン電流検出手段により検出されたイオン電流値に基づいて、前記バルブタイミング制御装置によるバルブ作動タイミングの変更状態を判定する判定手段と、を備え、前記判定手段は、前記特定期間全体に亘って検出されたイオン電流値を積算し、その総積算値の所定割合までが積算されたクランク角位置を特定して、このクランク角位置に基づいてバルブ作動タイミングの変更状態を判定するように構成されているものとする。
前記の構成により、エンジンの運転中に燃焼室において発生するイオン電流がイオン電流検出手段により検出され、特に圧縮上死点付近から遅角側の特定期間に亘って検出されたイオン電流値に基づいて、即ち、イオン電流波形の後半部分に含まれる情報に基づいて、バルブ作動タイミングの変更状態が判定手段により判定される。
このことで、内部EGRとの相関が低いイオン電流波形の前半部分の情報は排除して、イオン電流波形の後半部分の情報に基づいて、これと相関の高い内部EGRの状態を正確に判定することができ、この内部EGRの状態に対応するバルブ作動タイミングの変更状態も従来よりもきめ細かく正確に判定することができる。
そして、前記特定期間全体に亘って検出したイオン電流値を積算し、その総積算値の所定割合までが積算されたクランク角位置を特定して、この特定したクランク角位置が遅角側にあるほど、燃焼は相対的に緩慢であり、内部EGR量が多いということができ、その分、吸排気弁のオーバーラップが大きいと判定することができる。
特にエンジンが火花点火式のものである場合、少なくとも、前記のように特定したクランク角位置と点火時期とに基づいて、バルブ作動タイミングを推定することができる(請求項の発明)。すなわち、混合気への点火から前記特定クランク角位置までの期間は全体的な燃焼の活発さ、緩慢さを表すと考えられるので、これに基づいて内部EGR量ひいてはバルブ作動タイミングを推定することができる。
尚、エンジンの燃焼状態は、内部EGR以外に所謂外部EGRや新気と合わせた吸気の充填量、燃焼室内の流動強さ、さらには燃焼室の温度等も影響するから、前記のように内部EGR量ひいてはバルブ作動タイミングを推定するためには、さらにエンジンの運転状態も加味することが好ましい。
そうしてバルブ作動タイミングを推定できるようになれば、これをバルブタイミング制御装置におけるバルブ作動タイミングの目標値と対比して、該バルブタイミング制御装置に関する故障を診断し、これを報知する故障報知手段を備えることもできる(請求項の発明)。こうすれば、バルブタイミング制御装置の故障を正確に診断し、早期に報知することができる。
例えばバルブタイミング制御装置が、バルブ作動タイミングを変更可能な可変機構と、この可変機構を制御する制御手段とを備えている場合、故障報知手段は、前記可変機構の機械的なずれと、前記制御手段の異常とを判別して診断、報知することが好ましい(請求項の発明)。こうすれば、故障の状態に応じた適切な対応が可能になる。
また、より好ましいのは、前記のように推定されたバルブ作動タイミングに基づいて、それが目標値に近づくようにバルブタイミング制御装置による制御を補正するバルブタイミング補正手段を備えることである(請求項の発明)。この補正によってバルブ作動タイミングの適正化が図られる。
或いは、前記のように推定されたバルブ作動タイミングに基づいて、それが例えば、吸排気バルブのオーバーラップが大きくなる側にずれていれば進角側へ、反対にずれていれば遅角側へというように、エンジンの点火時期を補正する点火時期補正手段を備えることもできる(請求項の発明)。こうすれば、実際の内部EGR量に対応してこれに相応しい点火時期に補正することで、バルブタイミング制御装置の故障に対応するのみならず、サイクル変動による内部EGR量の変化の影響も軽減して、エンジンの運転効率を高めることができる。
以上、説明したように、本発明に係るバルブタイミング制御装置の診断装置によると、エンジンの燃焼室において圧縮上死点付近からその遅角側の特定期間に亘って検出したイオン電流値に基づいて、即ち、内部EGRとの相関が低いイオン電流波形の前半部分の情報を排除し、イオン電流波形の後半部分に含まれる情報に基づいて、これと相関の高い内部EGRの状態を正確に判定することができるので、この内部EGRの状態に対応するバルブ作動タイミングの変更状態を従来よりもきめ細かく判定できる。
そうして判定したバルブ作動タイミングの変更状態に基づいて、バルブタイミング制御装置の故障を正確に診断し、早期に報知することができ、故障の状態に応じた適切な対応も行える。
また、判定したバルブ作動タイミングの変更状態に応じて、それを目標値に近づくように補正したり、或いは点火時期を補正することもでき、これによりエンジンの運転効率を高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(エンジンの概略構成)
図1は、本発明に係る診断装置を備えた実施形態のエンジン1を模式的に示し、この例ではエンジン1は、複数のシリンダ2,2,…(図には1つのみ示す)が直列に配置された火花点火式エンジンである。図示の如く、シリンダ2の上端はシリンダブロック3の上端面に開口し、そこに載置されたシリンダヘッド4の下面により閉塞されている。シリンダ2内にはピストン5が往復動可能に嵌挿されていて、このピストン5の上面とシリンダヘッド4の下面との間に燃焼室6が区画される。一方、ピストン5の下方のクランクケース内には、図示しないがクランク軸が配設され、コネクティングロッドによってピストン5と連結されている。
前記シリンダヘッド4には各シリンダ2毎に点火プラグ7が配設され、その先端の電極が燃焼室6に臨む一方、該点火プラグ7の基端部は点火回路8に接続されている。この点火回路8には、図2(a)にのみ示すが、パワートランジスタからなるイグナイタ8aとイグニッションコイル8bとが含まれており、後述のPCM30からの制御信号を受けて各シリンダ2毎に所定のタイミング(点火時期)で点火プラグ7に通電するようになっている。この例では点火回路8にイオン電流検出回路33が接続されていて、同図(b)のようにイオン電流を検出できるようになっているが、これについては後述する。
また、シリンダヘッド4には、各シリンダ2毎の燃焼室6に臨んで開口するように吸気ポート9及び排気ポート10がそれぞれ形成され、その各ポート開口部にはそれぞれカム軸により開閉されるように吸気及び排気弁11,12(吸排気バルブ)が配設されている。同図には示さないが、カム軸は、吸気側及び排気側に1本ずつ設けられていて、共通のカムチェーンによりクランク軸に駆動連結されており、このクランク軸の回転に同期して吸気側及び排気側のカム軸がそれぞれ回転されることにより、吸気及び排気弁11,12がそれぞれ所定のタイミングで開閉されるようになっている(図3を参照)。
また、この例では前記吸気側のカム軸に、クランク軸の回転に対する位相を所定の角度範囲(例えば40〜60°CA)内で連続的に変更可能な位相可変機構13(Variable Valve Timing 以下、VVTともいう)が取り付けられており、このVVT13によって、図3(a)に模式的に示すように吸気弁11のリフトカーブInが進角側、遅角側に変更されるようになっている。これに伴い図示の如く排気弁12のリフトカーブExとのオーバーラップ期間が変化し、これにより、燃焼室6に残留する既燃ガス(以下、内部EGR)の量も変化するようになる。
詳しくは、同図(b)に一例を示すように、VVT13は、吸気側カム軸の前端部に組み付けられたロータ13aと、このロータ13aを覆うように配置されて、カムチェーンの巻き掛けられるスプロケット13bに固定されたケーシング13cとからなる。前記ロータ13aの外周には外方に向かって放射状に突出する4つのベーンが設けられ、一方、ケーシング13cの内周には内方に向かって延びる4つの区画壁が設けられていて、それらのベーンと区画壁とのの間に複数の油圧作動室13d,13e,…が形成されている。
そして、図示しないカムチェーンからスプロケット13bに入力する回転入力がケーシング13c、油圧作動室13d,13e及びロータ13aを介して吸気カム軸に伝達される。その際、前記油圧作動室13d,13e,…に供給されるエンジンオイルの油圧がオイルコントロールバルブ13f(以下、OCVという)によって調整されることで、前記ロータ13a及びケーシング13c、即ちカム軸及びスプロケット13aの相対的な回転位置が変更されて、該カム軸のクランク軸に対する回転位相(以下、VVT位相)が変更される。
すなわち、前記VVT13のロータ13a及びケーシング13cの間には、進角側の油圧作動室13d,13d,…と遅角側の油圧作動室13e,13e,…とが周方向に交互に配置されており、OCV13fによる油圧制御によって進角側作動室13d,13d,…の油圧力が増大すると、ロータ13aはケーシング13cに対しカム軸の回転する向き(図に矢印で示す)に回動され、これによりVVT位相が進角側に変更されて、吸気弁11の開弁時期及び閉弁時期が相対的に進角側に変化する。
反対に、前記OCV13fによる油圧制御によって遅角側作動室13e,13e,…の油圧力が増大すると、ロータ13aはケーシング13cに対しカム軸の回転する向きとは反対に回動され、これによりVVT位相が遅角側に変更されて、吸気弁11の開弁時期及び閉弁時期が遅角側に変化するのである。
図1に戻って、前記シリンダヘッド4の一側(同図の左側)には、下流端が吸気ポート9に連通するように吸気通路15が配設されている。この吸気通路15の上流端は外部から導入される新気を濾過するためのエアクリーナ16に接続されており、そこから下流側に向かって順に、吸気流量を検出するエアフローセンサ17と、電動モータ18aにより駆動されて吸気通路15を絞るスロットル弁18と、各シリンダ2毎に燃料を噴射供給するインジェクタ19,19,…(図には1つのみ示す)とが配設されている。
一方、シリンダヘッド4の反対側(図1の右側)には、排気ポート10に連通して各シリンダ2内の燃焼室6から既燃ガス(排気ガス)を排出するように、排気通路20が配設されている。この排気通路20には上流側から順に、排気ガス中の酸素濃度を基に混合気の空燃比を検出するための酸素濃度センサ(以下、O2センサ)21と、排気ガスを浄化するための触媒コンバータ22とが配設されている。
また、前記O2センサ21よりも上流側の排気通路20には、排気ガスの一部を吸気通路15に還流するための排気還流通路24(以下、EGR通路)が分岐接続されていて、このEGR通路24の下流端が前記スロットル弁18よりも下流側の吸気通路15に連通している。このEGR通路24の下流端寄りには開度調節可能な電気式の流量制御弁25(以下、EGR弁)が配設されていて、EGR通路24を還流される排気ガス(以下、外部EGR)の流量を調節するようになっている。
さらにまた、エンジン1のシリンダブロック3下部のクランクケース内には、クランク軸の回転角(クランク角)を検出する電磁ピックアップ等からなるクランク角センサ26が設けられている。このクランク角センサ26は、クランク軸の端部に一体に回転するように取り付けられたロータ27の回転に伴い、その外周部に設けられた凸部の通過に対応して信号を出力する電磁ピックアップコイル26からなる。また、シリンダブロック3のウォータジャケット(図示せず)には、冷却水の温度状態を検出する水温センサ28が臨設されている。
前記エアフローセンサ17、O2センサ21、クランク角センサ26、水温センサ28等からの出力信号は、それぞれPCM(Power-train Control Module)30に入力されるようになっている。このPCM30は、周知の如くCPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース回路等を備えており、前記各センサ以外に、少なくとも、吸気側カム軸の回転角(回転位置)を検出するカム角センサ31と、アクセルペダルの操作量を検出するアクセル開度センサ32と、からそれぞれ出力される信号を受け入れる。
そして、PCM30は、前記各センサ等から入力した信号に基づいてエンジン1の運転状態を判定し、これに応じてエンジン1の運転制御を行うようになっている。すなわち、PCM30は、点火回路8に対し各シリンダ2毎の点火時期の制御信号を出力し、スロットル弁18に対し吸気流量を制御するための信号を出力するとともに、各シリンダ2毎のインジェクタ19,19,…に対し燃料噴射量及び噴射タイミングを制御するためのパルス信号を出力し、さらに、EGR通路24によって吸気系に環流する排気ガス(外部EGR)の量を制御するため信号をEGR弁25に対し出力する。
また、PCM30は、エンジン1の運転状態に応じて、吸気弁11の作動タイミング(バルブタイミング)を変更するための信号をVVT13(OCV13f)に対し出力する。このバルブタイミングの制御は、予め実験等によりエンジン1の運転状態に対応して、吸気充填効率ceの高くなるようなバルブタイミングを求め、制御マップを作成しておき、この制御マップからエンジン運転状態に対応するバルブタイミングの制御目標値を読み込むとともに、クランク角センサ26及びカム角センサ31からの信号をフィードバックして、VVT13の位相制御を行うものである。
言い換えると、PCM30は、メモリに記憶されている制御プログラムによって機能的に、OCV13fの作動によりVVT位相を制御して、吸気バルブタイミングを変更するVVT制御部30a(制御手段)を備えており、このVVT制御部30aとVVT13とによって、バルブタイミング制御装置が構成されている。
ところで、そのようにクランク角センサ26及びカム角センサ31からの信号をフィードバックしながら、バルブタイミングを制御するようにしていても、この実施形態のようにVVT13のロータ13aをカム軸に組み付けている場合、この組み付けの誤差に起因して僅かに吸気弁11の作動タイミングがずれることがあり、それが大きいときにはエンジン1の燃焼性が低下する虞れがある。
また、油圧回路の目詰まり等によってVVT13の作動が規制されたり、或いはクランク角センサ26又はカム角センサ31のいずれかに異常が発生することもあり、そうなれば、誤制御によってバルブタイミングが制御目標値から大きくずれてしまい、燃焼性の大幅な低下を招くことになる。
さらに、吸気バルブタイミングが変化すれば、排気側とのオーバーラップ期間も変化して、内部EGRの量も変化することになるが、この内部EGRには一旦、排気された後にシリンダ2に吸い戻される排気ガスも含まれており、その量は仮にバルブオーバーラップが同じであっても一定ではない。すなわち、内部EGR量は、エンジン1の定常運転中であっても周期的な変動(所謂サイクル変動)を生じており、これが燃焼性等に悪い影響を及ぼす虞れがある。
これらの点に鑑み、この実施形態のエンジン1では、上述の如く点火回路8に接続したイオン電流検出回路33によって、点火後に燃焼室6に発生するイオン電流を検出し、これにより混合気の燃焼状態の変化、ひいては内部EGR率の変化を推定して、この推定結果に基づきVVT13の故障を診断したり、或いは点火時期の補正制御を行うようにしたものである。
(イオン電流によるVVT位相のの推定)
まず、検出したイオン電流値から内部EGR率と相関の高い評価値Ip(以下、イオンパラメータという)を求める考え方について説明する。イオン電流は、従来より、燃焼に伴い発生するイオンが媒体となって発生するものと考えられており、この実施形態では、前記図2(a)に示すように、エンジン1の点火回路8にイオン電流検出回路33が接続されている。
図の例ではイオン電流検出回路33は、イグニッションコイル8bの2次側が接地される点火プラグ7とは反対側の端部に直列に接続された電源コンデンサ33aと、検出回路33bとからなり、イグナイタ8aの作動によって点火プラグ7に通電される際(点火)に電源コンデンサ33aに蓄えられた電荷と、その後、燃焼室6において発生したイオンとで回路が構成されて電流が流れ、この電流を検出回路33bが検出するようになっている。検出回路33bからの信号はPCM30へ出力される。
そうして検出されるイオン電流の値は、同図(b)に模式的に示すように点火後のクランク角の進行に伴い変化し、その波形には通常、前半及び後半の2つの山が現れる。前半の山に表されるイオン電流は、混合気が着火した後に、火炎核の成長に伴い拡大する火炎面に存在するイオン(ラジカル)を媒体とするものと考えられ、これは、特に初期燃焼の速度や燃焼室の流動強さの影響を強く受ける。すなわち、前半の山は、初期燃焼が活発であるほど急峻になり、そのピークが進角する。
一方、後半の山に表されるイオン電流は、前記のように燃焼反応そのものによって発生するイオン(ラジカル)の他に、燃焼室の温度上昇に伴い既燃ガス中に存在するNOxが熱電離して発生するイオンをも媒体とするものと考えられ、そのピークは、燃焼室の温度が最高になるクランク角位置に現れて、全体として燃焼が活発であるほど高くなり、それが緩慢なほど低くなる。
そうすると、前記の如くバルブタイミングの変化に伴い、吸排気のオーバーラップ期間が変化して、内部EGR量が例えば増えたときには、燃焼が全体として緩慢になるから、イオン電流波形は全体として低くなだらかなものになるが、既燃ガスである内部EGRはかなり温度が高いので、点火直後の混合気の燃焼(初期燃焼)はむしろ促進されることになり、この初期燃焼の状態が反映されるイオン電流波形の前半の山にはあまり変化が現れない。
一方、イオン電流波形の後半の山には前記のような初期燃焼の状態は反映されず、燃焼が全体として活発なほど高く急峻になる一方、燃焼が緩慢になれば低くなだらかになる。このことから、内部EGRの状態を判定するのであれば、これとは相関の低い前半の山の情報を排除して、イオン電流波形の後半部分に含まれる情報に基づき判定するのがよいと考えられる。
そこで、この実施形態では、図4に模式的に示すように、イオン電流波形の後半部分、即ち圧縮上死点(TDC)からその遅角側の特定の期間(図の例では排気弁12の開弁時期EVOまで)に検出されたイオン電流値を積算し、その総積算値(図に斜線を入れて示す範囲の面積に相当する)の所定割合(10〜90%の範囲に設定すればよい)までが積算されたクランク角位置を、燃焼全体の活発さ、緩慢さを表す評価値、即ちイオンパラメータIpとして用いるようにしている。
図5(a)は、前記特定の期間におけるイオン電流の総積算値に対して、その50%までが積算されたクランク角位置をイオンパラメータIpとして、点火時期及びVVT位相(吸気側バルブタイミング)の変化に対応するイオンパラメータIpの変化を示した実験データである。図において実線のグラフは点火時期が相対的に進角側にある場合を、破線のグラフは相対的に遅角側にある場合を、それぞれ示し、さらに一点鎖線のグラフは両者の中間的な点火時期にある場合を示している。
同図によると、点火時期が同じであれば、VVT位相が進角側にあって、吸排気のオーバーラップが大きいときほど、イオンパラメータIpが遅角側に移動しており、内部EGR量の増大によって燃焼が全体的に緩慢になっていることが分かる。また、同図(b)のように横軸に点火時期を表せば、この点火時期の遅角に伴いイオンパラメータIpも遅角側に移動することが分かる。両図から、イオンパラメータIpに基づいてVVT位相を求め得ると言える。
ここで、前記図5に示すデータは、エンジン1の低回転低負荷域でのものであるが、同様の特性はエンジンの中、高回転域でも得られることが分かっている。但し、エンジン1の燃焼状態は、内部EGR以外に所謂外部EGRや新気と合わせたシリンダ2への吸気充填量、燃焼室6内の流動強さ、さらには燃焼室6の温度等の影響を受けるから、イオンパラメータIpに基づいてVVT位相を定量的に求めようとすれば、それと点火時期以外にエンジン1の運転状態も加味する必要がある。
そこで、この実施形態では、図6(a)に一例を示すように、エンジン1の負荷(同図では充填効率ce)と回転数neとによって規定されるエンジン運転領域のうち、中、高負荷域を除いた範囲において、適当な間隔を空けて複数の格子点(x,y)を設定する。そして、この各格子点毎に対応するエンジン運転状態において、前記図5のようにイオンパラメータIp、点火時期及びVVT位相の相関を表すデータを実験により求める。
そうして求めた実験データを整理して、図6(b)のようにイオンパラメータIp(Ip-1,Ip-2,…,Ip-b)と点火時期(Igt-1,Igt-2,…,Igt-a)とからVVT位相を求めるための演算マップを作成し、PCM30のメモリに電子的に格納する。こうすれば、エンジン1の運転中に検出したイオン電流値から前記イオンパラメータIpを算出し、このイオンパラメータIpと点火時期とに基づき、そのときのエンジン運転状態に対応する演算マップを参照して、VVT位相を定量的に求めることができる。
尚、前記図6(a)における格子点(x,y)の間に相当するエンジン運転状態についてはデータ補間により対応すればよく、さらに、例えば外気温、エンジン水温、大気圧、空燃比、VVT13の作動状態等に応じて、イオンパラメータIpやこれにより求めたVVT位相を補正するようにしてもよい。また、イオンパラメータIpを求めるときには外部EGRは一定とするのが好ましく、可能であれば停止させるのが、より好ましい。
−イオンパラメータの計算−
図7は、前記のようにイオン電流の検出値からイオンパラメータIpを求める手順を具体的に示すフローチャート図である。このフローは、例えばエンジン暖機後にPCM30のVVT制御部30aによってVVT13の制御が実行されているときに(VVT実行フラグオン)、各シリンダ2の燃焼サイクル毎に実行される。
図示のスタート後のステップSA1では、点火後、少なくともクランク角センサ26、カム角センサ31及びイオン電流検出回路33からの信号を入力して、点火ノイズがなくなったかどうか、即ち点火終了かどうか判定するとともに、圧縮上死点(TDC)に達したかどうか判定し、いずれか一方の判定がNOであればリターンする一方、両方の判定がYESで点火終了且つTDCに達すればステップSA2に進み、検出したイオン電流値をクランク角と対応付けてメモリに記憶した後、ステップSA3に進む。
ステップSA3では排気弁12の開弁時期EVOに達したかどうか判定し、これに達するまではステップSA2に戻って、所定時間間隔(例えば0.1ミリ秒)毎にクランク角位置とイオン電流値とを対応付けてメモリに記憶する一方、EVOに達すればステップSA4に進んで、イオンパラメータIpの計算を行う。すなわち、それまでに記憶したイオン電流の総積算値を求めて、その50%までが積算されたクランク角位置をイオンパラメータIpとして特定する。
そして、ステップSA5に進み、VVT制御の実行中でフラグオンであれば、ステップSA1に戻って前記の処理を継続する(処理を継続)一方、VVT制御の実行フラグがオフであれば、処理を継続しないNOと判定して制御終了となる(エンド)。
−VVT位相の推定−
次に、前記のように計算したイオンパラメータIpを用いて、現在のVVT位相を推定する手順を図8のフローチャート図の前半に示す。図示の如くスタート後のステップSB1では、VVT13の診断を行う所定の条件が成立したかどうか判定し、例えばエンジン冷間であったり、高負荷運転域であればNOと判定してリターンする一方、例えば温間の空燃比フィードバック領域で診断条件が成立していれば、YESと判定してステップSB2に進み、VVT13の診断を行うことを示すVVT診断フラグをオンにして、ステップSB3に進む。
ステップSB3では、前記図7のフローのように計算したイオンパラメータIpと、エンジン運転状態(ce、ne)と点火時期とに基づいて、上述したように図6の演算マップを参照等して、現在のVVT位相の推定演算を行う(実VVT位相VPの推定)。また、クランク角センサ26及びカム角センサ31からの信号に基づいて、PCM30のVVT制御部30aにより計算されるVVT位相のモニタ値avtaを、メモリから読み込む。
続くステップSB4では、前記ステップSB3において推定演算したVVT位相の推定値VPとメモリから読み込んだモニタ値avtaとを1組で記憶し、続くステップSB5では、そのVVT位相推定値VP及びモニタ値avtaの組のデータが、VVT13の診断に必要なだけ採取されたかどうか判定して、採取されていないNOであれば前記ステップSB3に戻り、該ステップSB3,SB4の手順を繰り返す一方、必要なデータが採取されてYESと判定すれば、後述のステップSB6以降に進んで、VVT13の故障診断を行う。
尚、前記ステップSB5において必要なデータが採取されたかどうかの判定は、例えば、VVT位相モニタ値avtaが、その遅角側に予め設定した下限値avta-mn以下から進角側に予め設定した上限値avta-mx以上まで変化していること、即ち、VVT13が進角側から遅角側まで十分に広い範囲で作動したこと、及び、その間に採取されたVVT位相推定値VP及びモニタ値avtaのデータの組数が所定数以上であること、の両方の条件を満たす場合に、YESと判定するようにすればよい。
すなわち、図9(a)に模式的に示すように、車両の走行中にPCM30のVVT制御部30aによりVVT13の制御が開始され(VVT実行フラグオン)、その後、エンジン1の暖機(エンジン水温の上昇)に伴いVVT13の診断条件の成立が判定されて(VVT診断フラグオン)、前記の如くVVT13の診断が開始された後、暫くして、同図に一点鎖線で囲む範囲に示すように車両の走行状態が種々、変化し、これに伴いVVT13が十分に広い範囲に亘って作動して、その位相の推定値VP及びモニタ値avtaの組のデータが必要なだけ採取されれば、以下のようにVVT13の故障を診断するのである。
−VVTの故障診断−
次に、前記のようにして得られたVVT位相の推定値VP及びモニタ値avtaの組のデータに基づいて行うVVT13の故障診断について、図9(b)を参照して説明する。図示の如く、VVT位相モニタ値avtaの下限値avta-mnから上限値avta-mxまで、そのモニタ値avtaとイオンパラメータIpによる推定値VPとの相関を表すグラフ(VVT作動特性のグラフ)を求めると、VVT13本体及びセンサや油圧回路を含めたその制御系の両方に何ら故障がなければ、両者は概ね一致し、図に一点鎖線で示す直線のグラフのようになる。
これに対し、例えばVVT13のロータ13aがカム軸に対してその回転方向にずれて組み付けられており、このことに起因して吸気弁11の作動タイミングが進角側又は遅角側のいずれかにずれているときには、イオンパラメータIpによるVVT位相の推定値VPがモニタ値avtaに対してその大小に依らず一律に進角側又は遅角側にずれることになり、この場合のVVT作動特性のグラフは、図に実線で示すグラフのようになる。
また、VVT13の制御のために用いられるクランク角センサ26やカム角センサ31に異常が発生した場合は、それらセンサからの信号に基づいて計算されるモニタ値avtaが実際のVVT位相と大きく異なる値になるが、この場合には、そのモニタ値avtaと推定値VPとの間に前記VVT作動特性のグラフのような相関は現れず、不規則なものになると考えられる。
そこで、実際に前記のようなVVT作動特性のグラフを求め、これに基づいてVVT13やその制御系の故障を区別して診断する。この診断の具体的な手順は、前記図8のフローチャート図の後半に示されており、まず、前記のようにステップSB3〜SB5において採取したVVT位相の推定値VP及びモニタ値avtaのデータに基づいて、ステップSB6では例えば回帰分析の手法により、前記のようなVVT作動特性のグラフを求める。
続くステップSB7では、前記VVT作動特性のグラフからVVT位相の進角側、遅角側でそれぞれ推定値VPのモニタ値avtaからのずれ(VVT位相ずれ)ΔVP@mx、ΔVP@mnを求める。図の例ではモニタ値avtaの上限及び下限でそれぞれΔVP@mx、ΔVP@mnを求めるようにしており、推定値VPがモニタ値avtaよりも大きければ、ずれは正値となり、反対に推定値VPがモニタ値avtaよりも小さければ、ずれは負値となるが、そのずれの絶対値が大きいほど、VVT位相がずれていることになる。
そこで、続くステップSB8において、まず、進角側、遅角側のそれぞれにおけるVVT位相ずれΔVP@mx、ΔVP@mnの絶対値が所定の故障判定値:判定ΔVP以下かどうか判定し、いずれのずれ量も判定値以下であれば(YES)、ステップSB9に進んで故障なしと判定して、制御終了となる(エンド)。一方、VVT位相ずれΔVP@mx、ΔVP@mnのいずれかの絶対値が判定ΔVPを越えていれば(NO)、ステップSB10に進んで、今度は、進角側、遅角側のそれぞれにおけるVVT位相ずれΔVP@mx、ΔVP@mnが概ね同じ値かどうか比較する(ΔVP@mx≒ΔVP@mn?)。
その判定がYESであれば、VVT位相ずれΔVPが進角側から遅角側までの広い範囲に亘って概ね同じであるということであり、VVT作動特性は、前記図9(b)に実線で示すようになっているから、ステップSB11に進んでVVT13のカム軸に対する組付ずれと判定し、これを報知して制御終了となる(エンド)。
一方、前記ステップSB10の判定がNOであれば、VVT位相ずれΔVPが不規則な値を示しており、VVT位相の推定値VPとモニタ値avtaとの間に前記グラフのような相関は現れていないから、この場合には、モニタ値avtaを計算するための信号を出力するクランク角センサ26やカム角センサ31に異常が発生したと判定し、これを報知して(制御系の異常を報知)、制御終了となる(エンド)。
そうしてVVT位相制御における故障の発生が、VVT13自体の機械的な組み付けずれとその制御系の異常とに判別して診断、報知されることで、その故障の状態に応じた適切な対応が可能になる。すなわち、故障の原因がVVT13自体の機械的な組み付けずれにある場合は、図9(b)のグラフから明らかなように、VVT位相が一律に進角側又は遅角側にずれることになるから、このずれがなくなるようにVVT位相制御の目標値を一律に補正すればよい。
具体的には図10に補正制御のフローの一例を示すように、まず、スタート後のステップSB13では、前記図8のフローのステップSB10,SB11においてVVT13の組付ずれを判定したかどうか判別し、組付ずれを判定していないNOならば制御終了となる(エンド)一方、組付ずれを判定したYESであればステップSB14に進み、組付ずれに起因するVVT位相ずれΔVPの平均値を求める(図の例では、進角側、遅角側のそれぞれにおけるVVT位相ずれΔVP@mx、ΔVP@mnの平均値を求めている)。
そして、ステップSB15において、PCM30のVVT制御部30aによって行われるVVT位相制御の目標値(位相制御値)に、前記ステップSB14にて求めた位相ずれΔVPの平均値の分、補正をかけて(つまり、その分、進角側又は遅角側に制御目標値をシフトさせて)、しかる後に補正制御を終了する(エンド)。こうして組付ずれの影響がなくなるようにVVT位相制御を補正すれば、吸気のバルブタイミングがより適正なものとなり、エンジン1の運転効率が向上する。
前記図7のフローと図8のフローの前半の手順とによって、エンジン1の燃焼室6においてTDC以降に検出されたイオン電流値を積算し、その総積算値の所定割合までが積算されたクランク角位置(イオンパラメータIp)を特定して、これによりVVT位相の変更状態を判定する判定手段30bが構成されている。この実施形態では判定手段30bは、イオンパラメータIpと点火時期とに基づき、さらにエンジン運転状態を加味してVVT位相、即ち吸気のバルブタイミングを推定するようになっている。
また、図8のフローの後半の手順によって、PCM30の判定手段30bにより推定されたVVT位相(推定値VP)とそのモニタ値avta(VVT位相制御の目標値に対応)とを対比して、VVT制御に関する故障をVVT13自体の機械的なずれと、その制御系の異常とに判別して診断し、これを報知する故障報知手段30cが構成されている。
さらに、前記図11のフローにより、PCM30の判定手段30bにより推定されたVVT位相(推定値VP)とそのモニタ値avtaとのずれΔVPに応じて、VVT位相制御を、即ち吸気のバルブタイミングの制御を補正するバルブタイミング補正手段30dが構成されている。
(点火時期の補正制御)
次に、前記のように推定したVVT位相(推定値VP)に基づいて行う点火時期の補正について説明する。すなわち、一般に、点火時期は、ノッキング等を回避しつつエンジンの運転効率が最も高くなるように設定され、このときにはシリンダ内圧のピークは圧縮上死点後(ATDC)15〜20°CAに現れることになるが、前記のようなVVT位相制御のずれに起因して、或いはサイクル変動によって、内部EGR量が目標値からずれてしまい、これにより燃焼が例えば緩慢になると、シリンダ内圧のピークは遅角側に移動し、効率が低下することになる。
そこで、この実施形態では、上述の如くイオンパラメータIpから推定したVVT位相(推定値VP)に基づいて点火時期を補正することにより、内部EGR量が目標値からずれていても、シリンダ内圧のピークが前記の望ましい範囲に現れるようにして、エンジン1の運転効率の低下を抑制するようにしている。
すなわち、前記図5(b)に相当する図11に模式的に示すように、例えばエンジン1の現在の点火時期(実Igt)と制御の目標VVT位相(モニタ値avtaでよい)とから決まる点aに対して、イオン電流の検出値から求められるイオンパラメータIp(実Ip)が進角側にあり、これに対応する点bから実際のVVT位相(推定値VP)が推定されたとき、VVT位相は異なっていてもイオンパラメータIpの値が点aと略同じになるように、適正Igtまで点火時期を遅角させれば(図示の点c)、内部EGR量のずれによって燃焼速度が高くなっていても、その分、点火時期が遅角されることで、シリンダ内圧のピークは前記のような望ましい範囲に現れるようになるのである。
以下に、前記のような点火時期補正の具体的な手順を図12のフローチャート図に基づいて、説明すると、まず、スタート後のステップSC1ではVVT制御の実行中かどうか判定し、VVT実行フラグオンで実行中であればステップSC2に進んで、点火時期の補正を行うことを示す点火時期補正フラグをオンにして、ステップSC3に進む。
このステップSC3では、前記図8のフローのステップSB3と同様に実VVT位相を計算するとともに(実VVT位相の推定)、そうして推定した実VVT位相(推定値VP)と例えばモニタ値avtaと現在の点火時期(実Igt)とに基づいて、前記図11を参照して説明したように適正な点火時期(適正Igt)を計算する。この計算には、前記図6(b)のような演算マップを利用すればよい。
続いて、ステップSC4では、実Igtと適正Igtとの間の点火時期のずれΔIgtを計算し(ΔIgt = 適正Igt−実Igt)、ステップSC5では、点火時期の補正のために現在の点火時期の制御値(実Igt)に加えられているオフセット値Igtofsを計算して、それらをエンジン1の運転状態に対応する基本的な制御目標値Igtpcmseqに加えることで、点火時期の次回の制御値を計算する(ステップSC6)。尚、ΔIgt(-1)やIgtofs(-1)というのは、いずれも前回制御サイクルにおける値を示す。
すなわち、この実施形態では、図13(a)に模式的に示すように、エンジン1の運転状態に対応して予め設定されている基本的な制御目標値Igtpcmseqに対して、これを補正するためのオフセット値Igtofsを常に加えて、点火時期の制御値を決定するようになっており、さらに、そのオフセット値Igtofsを、制御サイクル毎に求めた点火時期のずれΔIgtに応じて更新するようにしている。
そうして基本的な制御目標値Igtpcmseqにオフセット値Igtofsを加えて点火時期を制御することで、エンジン1の運転状態の変化により基本的な制御目標値Igtpcmseqが変化しても、そのことによらずオフセット値Igtofsの反映された点火時期制御が行われることになり、エンジン1の個体ばらつき等による影響を軽減できる。そして、さらにずれΔIgtに応じて点火時期が補正されることで、VVT位相制御のずれやサイクル変動による内部EGR量の変化の影響も軽減されて、エンジン1の運転効率が高められる。
図13(b)は、車両の走行中にPCM30のVVT制御部30aによりVVT13の制御が開始され(VVT制御実行フラグオン)、これに伴い前記の如く点火時期の補正が開始された後、VVT位相推定値VPに基づいて求められる適正Igtの変化と、これに追従する実Igtの変化とを模式的に示すものであり、例えば内部EGR量のサイクル変動によって、図に実線で示すように適正Igtが変化すると、この変化を追いかけるように実Igtも変化し(図に一点差線で示す)、両者のずれが徐々に小さくなっていることが分かる。
そうしてVVT制御の実行中(図12のステップSC7でYES)前記ステップSC3〜SC6の手順を繰り返す一方、そのVVT制御を終了すれば(VVT実行フラグオフ)、ステップSC7でNOと判定してステップSC8に進み、点火時期補正フラグをオフにして、制御終了となる(エンド)。
前記図12のフローによって、PCM30の判定手段30bにより推定されたVVT位相(推定値VP)、即ち吸気のバルブ作動タイミングに基づいて、それがバルブオーバーラップの大きくなる側にずれていれば進角側へ、反対にずれていれば遅角側へというように点火時期を補正する点火時期補正手段30eが構成されている。
したがって、この実施形態に係るエンジン1のバルブタイミング制御装置の診断装置によると、シリンダ2内の燃焼室6においてTDCよりも遅角側で検出したイオン電流値に基づいて、即ち、内部EGRとの相関が低いイオン電流波形の前半部分の情報を排除し、イオン電流波形の後半部分に含まれる情報に基づいて、これと相関の高い内部EGRの状態を正確に判定することができるので、この内部EGRの状態に対応するVVT位相、即ち吸気弁11の作動タイミングについて、従来よりもきめ細かく判定できるようになる。
その際、前記特定期間におけるイオン電流の総積算値の所定割合までが積算されたクランク角位置を評価値(イオンパラメータIp)として用い、このイオンパラメータIpの他、点火時期、充填効率ce及びエンジン回転数neに基づいて、VVT位相を正確に推定することができるから、この推定結果によりVVT制御系の故障をVVT13自体の組付ずれとその制御系の異常とに区別して、きめ細かく正確に診断し、早期に報知することができ、これにより、故障の状態に応じた適切な対応も行うことができる。
すなわち、例えば、前記のようにVVT13の組付ずれを判定した場合は、これに起因するVVT位相ずれΔVPがなくなるように制御を補正すれば、バルブタイミングをより適正なものとして、エンジン1の運転効率を向上できる。
或いは、検出したVVT位相ずれΔVPに応じて点火時期を補正することもでき、こうすれば、実際の内部EGR量のずれに応じて点火時期を進角、遅角することにより、シリンダ内圧のピークが望ましい範囲に現れるようにすることができるから、VVT制御系の故障に対応するのみならず、サイクル変動による内部EGR量の変化の影響も軽減して、エンジン1の運転効率を高めることができる。
尚、この実施形態の診断装置では、エンジン1の燃焼室6においてTDC以降の特定の期間に検出したイオン電流値に基づいて、外部EGRの状態を判定するようにしているが、特定の期間はTDCからに限らず、その前後5〜10°CAくらいの範囲からとすることができる
また、前記の実施形態では、図8のフローのステップSB3〜SB5においてVVT位相の推定値VP及びモニタ値avtaの組のデータを記憶して、このデータを所定組数以上、採取した後にVVT作動特性のグラフを同定し、これに基づいて故障診断するようにしているが、これに限るものではない。例えば、より簡便に同ステップSB4では、VVT位相の推定値VP及びモニタ値avtaからVVT位相ずれΔVPを計算し、この位相ずれΔVPのデータを所定数以上、採取した後にその平均値を計算して、これが判定値:判定ΔVP以下かどうかによって、組付ずれ故障があるかどうかを判定するようにしてもよい。
さらに、前記の実施形態では、エンジン1の吸気側にVVT13を配設し、これにより吸気弁11の作動タイミングを制御するようにしているが、これに限らず、排気側にVVTを配設したものであってもよい。また、VVTの構成も前記実施形態のものに限定されず、位相を変更するタイプの種々の可変機構に対応することは勿論、これに代えて、或いはこれに加えて吸排気弁11,12のリフト量も可変とした可変機構にも対応し、さらには個々のバルブを油圧力や電磁力によって駆動するようにした動弁系を備えたエンジンにも本発明は適用することができる。
本発明の実施形態に係るバルブタイミング制御装置の診断装置を備えたエンジンの概略構造図である。 イオン電流検出回路の構成(a)と、これにより検出されるイオン電流波形(b)とを模式的に示す説明図である。 吸排気弁のリフトカーブを示す説明図(a)と、VVTの構造の一例を示す部分断面図(b)とである。 イオンパラメータの定義を模式的に示す説明図である。 点火時期、VVT位相及びイオンパラメータの変化を互いに対応付けて示すグラフ図である。 エンジンの運転領域に設定した格子点(a)と、その各格子点毎に対応するエンジン運転状態において、イオンパラメータと点火時期とからVVT位相を求める演算マップ(b)とを模式的に示す説明図である。 イオンパラメータの計算の手順を示すフローチャート図である。 VVT位相の推定と、これに基づくVVT制御系の故障診断の手順を示すフローチャート図である。 VVT制御系の故障診断の考え方を示す説明図である。 VVT制御の補正手順を示すフローチャート図である。 点火時期補正の考え方を示す説明図である。 点火時期補正の手順を示すフローチャート図である。 点火時期補正の手順(a)とこれにより変化する点火時期(b)とを示す説明図である。
1 エンジン
6 燃焼室
11 吸気弁(バルブ)
12 排気弁(バルブ)
13 VVT(位相可変機構)
30 PCM
30a VVT制御部(制御手段)
30b 判定手段
30c 故障報知手段
30d バルブタイミング補正手段
30e 点火時期補正手段
33 イオン電流検出回路(イオン電流検出手段)

Claims (6)

  1. エンジンの吸気及び排気バルブの少なくとも一方の作動タイミングを制御するバルブタイミング制御装置の診断装置であって、
    エンジンの燃焼室内に発生するイオン電流を検出するイオン電流検出手段と、
    前記燃焼室において圧縮上死点付近からその遅角側の特定の期間に亘って前記イオン電流検出手段により検出されたイオン電流値に基づいて、前記バルブタイミング制御装置によるバルブ作動タイミングの変更状態を判定する判定手段と、を備え
    前記判定手段は、前記特定期間全体に亘って検出されたイオン電流値を積算し、その総積算値の所定割合までが積算されたクランク角位置を特定して、このクランク角位置に基づいてバルブ作動タイミングの変更状態を判定するように構成されていることを特徴とするバルブタイミング制御装置の診断装置。
  2. エンジンは火花点火式のものであり、
    判定手段は、少なくとも特定したクランク角位置と点火時期とに基づいて、バルブ作動タイミングを推定するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  3. 判定手段により推定されたバルブ作動タイミングとバルブタイミング制御装置におけるバルブ作動タイミングの目標値とを対比して、該バルブタイミング制御装置に関する故障を診断し、これを報知する故障報知手段を備えることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  4. バルブタイミング制御装置は、バルブ作動タイミングを変更可能な可変機構と、該可変機構を制御する制御手段とを備えており、
    故障報知手段は、前記可変機構の機械的なずれと、前記制御手段の異常とを判別するように構成されていることを特徴とする請求項に記載の診断装置。
  5. 判定手段により推定されたバルブ作動タイミングに基づいて、バルブタイミング制御装置によるバルブ作動タイミングの制御を補正するバルブタイミング補正手段を備えることを特徴とする請求項のいずれか1つに記載の診断装置。
  6. 判定手段により推定されたバルブ作動タイミングに基づいて、エンジンの点火時期を補正する点火時期補正手段を備えることを特徴とする請求項のいずれか1つに記載の診断装置。
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