JPH0821295A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JPH0821295A
JPH0821295A JP21945594A JP21945594A JPH0821295A JP H0821295 A JPH0821295 A JP H0821295A JP 21945594 A JP21945594 A JP 21945594A JP 21945594 A JP21945594 A JP 21945594A JP H0821295 A JPH0821295 A JP H0821295A
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JP
Japan
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valve
failure
engine
operating state
internal combustion
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JP21945594A
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Tomoya Abe
智也 阿部
Osamu Suzuki
修 鈴木
Hiromitsu Yuhara
博光 湯原
Kazuya Iwamoto
和也 岩本
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D35/00Controlling engines, dependent on conditions exterior or interior to engines, not otherwise provided for
    • F02D35/02Controlling engines, dependent on conditions exterior or interior to engines, not otherwise provided for on interior conditions
    • F02D35/021Controlling engines, dependent on conditions exterior or interior to engines, not otherwise provided for on interior conditions using an ionic current sensor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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    • F02D41/22Safety or indicating devices for abnormal conditions
    • F02D41/221Safety or indicating devices for abnormal conditions relating to the failure of actuators or electrically driven elements
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
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    • F02D2041/001Controlling intake air for engines with variable valve actuation
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    • F02P17/00Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
    • F02P17/12Testing characteristics of the spark, ignition voltage or current
    • F02P2017/125Measuring ionisation of combustion gas, e.g. by using ignition circuits
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸気弁及び/又は排気弁の弁作動状態を変更
可能な内燃機関における実際の弁作動状態の判定を、安
価にしかもレイアウト上の問題も発生させることなく行
う。 【構成】 機関が低速バルブタイミングを選択すべき運
転領域にあるときは、検出したイオン電流波形が予め記
憶した低速バルブタイミング時の波形に一致するか否か
を判別し(ステップS2,3)、一致しないとき故障と
判定する。機関が高速バルブタイミングを選択すべき運
転領域にあるときも同様である(ステップS2,5)。
故障と判定したときは、フューエルカット機関回転数を
低下させる、空燃比を理論空燃比をする等のフェールセ
ーフ処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弁作動状態切換機構等
の故障検出機能を有する内燃機関の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸気弁及び/又は排気弁の作
動状態(開弁期間、リフト量等)を機関運転状態に応じ
て切換える弁作動状態切換機構、機関の圧縮比を機関運
転状態に応じて切換える圧縮比切換機構及び機関運転状
態に応じて一部の気筒の燃焼を休止させる作動気筒数切
換機構は従来より知られている。
【0003】また、弁作動状態切換機構を有する内燃機
関の燃焼室内の圧力を検出し、該検出した圧力に基づい
て弁作動状態を監視する、即ち弁作動状態切換機構が正
常に作動しているか否かを判定するようにした制御装置
が従来より知られている(特開平2−221615号公
報)。
【0004】また、機関の燃焼室内の圧力を検出し、検
出した燃焼圧に基づいて異常燃焼を検出するようにした
制御装置も従来より知られており(特開平2ー2236
48)、上記圧縮比切換機構や作動気筒数切換機構の故
障を、検出した燃焼圧に基づいて判定することも可能で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置では、燃焼室内の圧力を検出する圧力センサが
高価であるため、全気筒に装着すると大幅なコスト上昇
を招くという問題がある。さらに、燃焼室に直接圧力セ
ンサを取り付ける必要があるため、このセンサや周辺部
品のレイアウトが制限されるという問題もある。
【0006】本発明はこれらの問題を解決すべくなされ
たものであり、安価にしかもレイアウト上の問題も発生
させることなく故障検出を行うことができる内燃機関の
制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出
手段と、前記機関の気筒内で発生するイオン電流を検出
するイオン電流検出手段とを有する内燃機関の制御装置
において、前記検出したイオン電流値に基づいて前記機
関の故障を検出する故障検出手段を設けるようにしたも
のである。
【0008】より具体的には、前記機関の吸気弁及び排
気弁の少なくとも一方の弁作動状態を変更する弁作動状
態切換手段を有する制御装置の場合は、前記故障検出手
段は、前記検出したイオン電流値に基づいて前記弁作動
状態切換手段の故障を検出し、前記機関の圧縮比を変更
する圧縮比変更手段を有する制御装置の場合は、前記故
障検出手段は、前記検出したイオン電流値に基づいて前
記圧縮比変更手段の故障を検出し、前記機関の少なくと
も一の気筒の燃焼を休止させる気筒休止手段を有する制
御装置の場合は、前記故障検出手段は、前記検出したイ
オン電流値に基づいて前記気筒休止手段の故障を検出す
るようにしたものである。
【0009】また、前記故障検出手段は、故障検出回数
が所定値以上となったとき、警報を出力することが望ま
しい。
【0010】また、前記故障検出手段は、前記弁作動状
態に応じたイオン電流波形を予め記憶する波形記憶手段
と、該記憶したイオン電流波形と前記検出したイオン電
流とを比較することにより、実際の弁作動状態を判定す
る弁作動状態判定手段とを有し、該弁作動状態判定手段
の判定結果に基づいて前記弁作動状態切換手段の故障を
判定することが望ましい。
【0011】また、前記弁作動状態切換手段の故障と判
定されたときは、燃料供給停止機関回転数を通常より低
下させること及びより安定した燃焼状態が得られるよう
に燃焼に関する因子を変更することの少なくも一方を実
施する故障処理手段をさらに設けることが望ましい。
【0012】
【作用】請求項1の制御装置によれば、機関の気筒内で
発生するイオン電流が検出され、検出したイオン電流値
に基づいて機関の故障が検出される。
【0013】請求項5の制御装置によれば、故障検出回
数が所定値以上となったとき、警報が出力される。
【0014】請求項7の制御装置によれば、実際の弁作
動状態の判定結果に基づいて弁作動状態切換手段の故障
が判定され、故障判定時は燃料供給停止機関回転数を低
下させること及び/又はより安定した燃焼状態が得られ
るように燃焼に関する因子を変更することが実施され
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0016】(第1実施例)図1は、本発明の第1実施
例に係る内燃機関(以下単に「エンジン」という)及び
その制御装置の全体構成図であり、このエンジンは排気
還流機構を装備し、かつ吸気弁及び排気弁の弁作動特性
(以下「バルブタイミング」という)を切換可能に構成
されている。
【0017】同図においてエンジン1は、吸気弁及び排
気弁のバルブタイミングが、エンジンの高速回転領域に
適した高速バルブタイミングと、低速回転領域に適した
低速バルブタイミングとの2段階に切換可能なバルブタ
イミング切換機構40を有する。なお、本実施例におけ
るバルブタイミング切換には、弁リフト量の切換も含む
ものとする。また、エンジン1の各気筒には、吸気弁及
び排気弁がそれぞれ1対ずつ設けられており、本実施例
では低速バルブタイミング選択時は一方の吸気弁のリフ
ト量をほぼ0としている。即ち、エンジン1の低速回転
領域では、一方の吸気弁を休止させ、他方の吸気弁のみ
作動させるようにしている。
【0018】エンジン1の吸気管2の途中にはスロット
ル弁3が設けられている。スロットル弁3にはスロット
ル弁開度(θTH)センサ4が連結されており、当該ス
ロットル弁3の開度に応じた電気信号を出力してエンジ
ン制御用電子コントロールユニット(以下「ECU」と
いう)5に供給する。
【0019】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間且つ吸気管2の吸気弁の少し上流側に各気筒毎
に1対ずつ(6a,6b)設けられており、各噴射弁は
図示しない燃料ポンプに接続されていると共にECU5
に電気的に接続されて当該ECU5からの信号により燃
料噴射時期及び燃料噴射時間(開弁時間)が制御され
る。
【0020】エンジン1の各気筒の点火プラグ16は駆
動回路17及びディストリビュータ18を介してECU
5に電気的に接続されており、ECU5により点火時期
θIGが制御される。ディストリビュータ18と点火プ
ラグ16とを接続する接続線の途中には、点火時に点火
プラグ16の電極間を流れるイオン電流を検出するイオ
ン電流センサ19が設けられており、その検出信号はE
CU5に供給される。
【0021】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この
絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気
温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを
検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給す
る。
【0022】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン
水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出
力してECU5に供給する。ECU5には、エンジン1
の特定の気筒の所定クランク角度位置で信号パルス(以
下「CYL信号パルス」という)を出力する気筒判別セ
ンサ(以下「CYLセンサ」という)10、各気筒の吸
入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クランク角
度前のクランク角度位置で(4気筒エンジンではクラン
ク角180°毎に)TDC信号パルスを発生するTDC
センサ11、及び前記TDC信号パルスの周期より短い
一定クランク角周期で1パルス(以下「CRK信号パル
ス」という)を発生するクランク角センサ12が電気的
に接続されており、CYL信号パルス、TDC信号パル
ス及びCRK信号パルスがECU2に送られる。これら
3つのセンサ10,11,12の出力信号パルスは、燃
料噴射時期、点火時期等の各種タイミング制御及びエン
ジン回転数の検出に使用される。
【0023】三元触媒15はエンジン1の排気管14に
配置されており、排気ガス中のHC,CO,NOx等の
成分の浄化を行う。排気ガス濃度検出器としての酸素濃
度センサ13は排気管14の三元触媒15の上流側に装
着されており、排気ガス中の酸素濃度を検出してその検
出値に応じた信号を出力しECU5に供給する。酸素濃
度センサ13は、酸素濃度に比例した信号を出力するリ
ニア型のものである。
【0024】また、前記バルブタイミング切換機構40
は、バルブタイミングの切換制御を行うための電磁弁を
有しており、該電磁弁はECU5に接続され、その開閉
動作がECU5により制御される。該電磁弁は、バルブ
タイミング切換機構40の油圧を高/低に切換えるもの
であり、該油圧の高/低に対応してバルブタイミングが
高速バルブタイミングと低速バルブタイミングに切換え
られる。
【0025】次に、排気還流機構20について説明す
る。
【0026】この機構20の排気還流路21は、一端2
1aが排気管13の三元触媒14上流側に、他端21bが
吸気管2のスロットル弁3下流側に夫々連通している。
この排気還流路21の途中には排気還流量を制御する排
気還流弁22及び容積室21Cが介設されている。そし
て、この排気還流弁22はソレノイド22aを有する電
磁弁であり、ソレノイド22aはECU5に接続され、
その弁開度がECU5からの制御信号によってリニアに
変化させることができるように構成されている。排気還
流弁22には、その弁開度を検出するリフトセンサ23
が設けられており、その検出信号はECU5に供給され
る。
【0027】ECU5は上述の各種センサからのエンジ
ンパラメータ信号等に基づいてエンジン運転状態を判別
し、吸気管内絶対圧PBAとエンジン回転数NEとに応
じて設定される排気還流弁22の弁開度指令値LCMD
とリフトセンサ23によって検出された排気還流弁22
の実弁開度値LACTとの偏差を零にするようにソレノ
イド22aに制御信号を供給する。
【0028】ECU5は各種センサからの入力信号波形
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム
及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射
弁6に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成され
る。
【0029】CPU5bは上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、酸素濃度センサ13による理論空燃
比へのフィードバック制御運転領域やオープンループ制
御運転領域等の種々のエンジン運転状態を判別し、エン
ジン運転状態に応じて次式(1)及び(2)により、燃
料噴射弁6の燃料噴射時間Tout及び点火プラグ16
の点火時期θIGを演算する。
【0030】 Tout=TI×KO2×K1+K2 …(1) θIG=θIGMAP+θIGCR …(2) ここで、TI及びθIGMAPは、エンジン回転数NE
及び吸気管内絶対圧PBAに応じて設定される基本噴射
時間及び基本点火時期であり、予め記憶手段5cに記憶
されたTIマップ及びθIGマップから読み出される。
本実施例では、これらのマップは排気還流実行時(排気
還流弁22の開弁時)に使用するEGRオン用のマップ
と停止時(排気還流弁閉弁時)に使用するEGRオフ用
のマップとが設けられている。更に選択されるバルブタ
イミングに対応して、EGRオン及びEGRオフのそれ
ぞれについて高速バルブタイミング用のマップと低速バ
ルブタイミング用のマップとが設けられている。したが
って、TIマップ及びθIGマップは、それぞれ4種類
ずつ設けられている。
【0031】KO2は、空燃比フィードバック制御中は
酸素濃度センサ13の出力に基づいて設定される空燃比
補正係数であり、フィードバック制御を行わないとき
(オープンループ制御時)には所定値に設定される。
【0032】また、K1,K2及びθIGCRは各種エ
ンジン運転パラメータ信号に応じて算出される他の補正
係数又は補正変数である。
【0033】CPU5bは、更にエンジン運転状態に応
じた前記排気還流機構20の排気還流弁22の弁開度制
御、バルブタイミング切換制御及びバルブタイミング切
換機構40の故障診断を行う。
【0034】CPU5bは上述のようにして算出、決定
した結果に基づいて、燃料噴射弁6、点火プラグ16、
排気還流弁22及びバルブタイミング切換機構40の電
磁弁を駆動する信号を、出力回路5dを介して出力す
る。
【0035】尚、本実施例においては、ECU5は弁作
動状態判定手段、故障判定手段及び故障処理手段を構成
する。
【0036】図2はエンジン1の要部断面を示す図であ
る。同図において、エンジン1は、ピストン53と、該
ピストン53が嵌合された4個のシリンダ54を並設し
てなるシリンダブロック55と、該シリンダブロック5
5の上方に結合されたシリンダヘッド56とを備えてい
る。また、シリンダヘッド56は、前記ピストン53の
上方に対応する部分に1対の吸気口57a,57b及び
1対の排気口58a,58bが夫々形成され、さらに吸
気口57a,57bはシリンダヘッド6の一方の側面に
開口する吸気ポート(図示せず)に連なり、排気口58
a,58bはシリンダヘッド56の他方の側面に開口す
る排気ポート(図示せず)に連なっている。
【0037】シリンダヘッド56に固着された弁ガイド
60,61には1対の吸気弁62a,62b及び排気弁
63a,63bが挿通され、吸気口57a,57b及び
排気口58a,58bが開閉可能に構成されている。そ
して、ピストン53の上方と吸気口57及び排気口58
とで囲繞された部分により燃焼室64が形成されてい
る。
【0038】以下の説明において、吸気側の動弁機構と
排気側の動弁機構とは構成がほぼ同一であるので、まず
吸気側についてのみその構成を説明し、排気側について
は異なる点のみ説明する。
【0039】すなわち、図2において、前記吸気弁62
a,62bの鍔部65a,65bとシリンダヘッド56
との間には弁ばね66a,66bが縮設されており、該
弁ばね66a,66bにより吸気弁62a,62bは図
中上方(閉弁方向)に向けて弾発付勢される。
【0040】一方、シリンダヘッド56の上方には、1
対の低速用カム67a,67bと高速用カム68とが嵌
合されたカム軸69が回転自在に配設されている。該カ
ム軸69は、タイミングベルト(図示せず)を介してク
ランク軸(図示せず)に連結されている。
【0041】前記カム67a,67b,68と吸気弁6
2a,62bとの間には動弁機構70が介装されてい
る。
【0042】図3は、吸気側動弁機構の詳細図(図2の
(A−A)矢視図)であって、カム軸69には前述した
ように高速用カム68と1対の低速用カム67a,67
bとが前記カム軸69と一体的に外嵌されている。ま
た、ロッカ軸82が前記カム軸69と平行に配設される
と共に、1対の駆動ロッカアーム83a,83bと、自
由ロッカアーム84とが前記ロッカ軸82に枢支されて
いる。そして、前記カム67a,67b,68は、ロッ
カアーム83a,83b,84と当接可能とされ、前記
カム67a,67b,68の回転駆動により排気弁63
a,63bの開閉動作を制御する。ここで、低速用カム
67a,67bのうち一方のカム67bのカムプロフィ
ールは、他方のカム67aのカムプロフィールと異な
り、吸気弁63bのリフト量がほぼ0となるように構成
されている。
【0043】しかして、上記動弁機構は、バルブタイミ
ングを切換えるための連結切換機構を有している。
【0044】具体的には、図4に示すように、連結切換
機構85は、第1の駆動ロッカアーム83aと自由ロッ
カアーム84とを連結可能とする第1の切換ピン86
と、自由ロッカアーム84と第2の駆動ロッカアーム8
3bとを連結可能とする第2の切換ピン87と、第1及
び第2の切換ピン86,87の移動を規制する規制ピン
88と、これらピン86〜88を連結解除側に弾発付勢
する戻しばね89とを備えている。
【0045】第1の駆動ロッカアーム83aには、自由
ロッカアーム84側が開放状態とされた有底形状の第1
のガイド穴90がロッカ軸82と平行に穿設されてお
り、この第1のガイド穴90に第1の切換ピン86が摺
動可能に嵌合され、第1の切換ピン85の一端側と第1
のガイド穴90の閉塞端との間に油圧室91が画成され
ている。さらに、第1の駆動ロッカアーム83aには油
圧室91に連通する通路92が貫設され、かつロッカ軸
82には給油路93が設けられている。該給油路93は
第1の駆動ロッカアーム83aの揺動状態に拘らず通路
92を介して油圧室91に常時連通する。
【0046】自由ロッカアーム84は、第1のガイド穴
90と対向状にガイド孔94が前記自由ロッカアーム8
4の両側面間に亘って貫設されており、一端が第1の切
換ピン86に当接可能とされた第2の切換ピン87が前
記ガイド孔94に摺動可能に嵌合されている。
【0047】第2の駆動ロッカアーム83bは、第2の
ガイド穴95が、前記ガイド孔94と対向する位置に前
記ロッカ軸82と平行に貫設されており、第2の切換ピ
ン87の他端に当接する円盤状の規制ピン88が第2ガ
イド穴95に摺動可能に嵌合されている。さらに第2の
ガイド穴95の他端には案内筒96が嵌合されており、
この案内筒96内に摺動可能に嵌合する軸部97が規制
ピン98に突設されている。また、戻しばね89は案内
筒96及び規制ピン88間に縮設されており、この戻し
ばね89により各ピン86〜88が油圧室91(連結解
除)側に弾発付勢される。
【0048】このように構成された連結切換機構85に
おいては、油圧室91の油圧が高くなることにより、第
1の切換ピン86がガイド孔94側(図中、右方)に摺
動するとともに第2の切換ピン87が第2のガイド穴9
5側(図中、右方)に摺動して、各ロッカアーム83
a,83b,84が連結される。また、油圧室91の油
圧が低くなると戻しばね89の油圧室91側(図中、左
方)への弾発付勢力により、第1の切換ピン86は一端
が第1のガイド穴90の側部に当接すると共に、第2の
切換ピン87はガイド孔94内に収まり、各ロッカアー
ム83a,83b,84の連結状態が解除される。
【0049】また、前記ロッカ軸82内の給油路93
は、切換弁72を介してオイルポンプ74に接続されて
おり、該切換弁72の切換作動により給油路93内の油
圧、従って前記連結切換機構85の油圧室91内の油圧
が高/低に切換えられる。この切換弁72は電磁弁71
に接続されており、該切換弁72の切換作動は、ECU
5により電磁弁71を介して制御される。
【0050】上述のように構成されたエンジン1の吸気
側動弁機構は以下のように作動する。
【0051】ECU5から電磁弁71に対して開弁指令
信号が出力されると、該電磁弁71が開弁作動し、切換
弁72が開弁作動して給油路93の油圧が上昇する。そ
の結果、連結切換機構85が作動して各ロッカアーム8
3a,83b,84が連結状態となり、高速用カム68
によって、各ロッカアーム83a,83b,84が一体
的に作動し(図3はこの状態を示している)、一対の吸
気弁62a,62bが、開弁期間とリフト量を比較的大
きくした高速バルブタイミングで開閉作動する。
【0052】一方、ECU5から電磁弁71に対して閉
弁指令信号が出力されると、電磁弁71、切換弁72が
閉弁作動し、給油路93の油圧が低下する。その結果、
連結切換機構が上述と逆に作動して、各ロッカアーム8
3a,83b,84の連結状態が解除され(図4はこの
状態を示している)、低速用カム67a,67bによっ
て夫々対応するロッカアーム83a,83bが作動し、
一方の吸気弁62aが開弁期間とリフト量を比較的小さ
くした低速バルブタイミングで作動し、他方の吸気弁6
2bはほぼ休止状態となる。このようにして、低速バル
ブタイミング選択時は、一弁休止として気筒内にスワー
ルを発生させ、理論空燃比よりリーン側の空燃比でも良
好な燃焼が得られるようにしている。なお、ほぼ休止状
態というのは、燃料が吸気弁67b近傍に溜まるのを防
止すべくわずかなリフト量で作動している状態をいう。
【0053】また排気側動弁機構においては、一対の低
速用カムのカムプロフィールは同一形状とされており、
低速バルブタイミング選択時は、一対の排気弁63a,
63bが開弁期間とリフト量を比較的小さくした低速バ
ルブタイミングで作動する。その他の点は吸気弁側動弁
機構と同様である。
【0054】図5は、点火プラグ16の駆動回路17及
びイオン電流センサ19の構成を示す図である。
【0055】同図において、電源電圧VBが供給される
電源端子T1は一次側コイル172aと2次側コイル1
72bとから成る点火コイル172に接続されている。
一次側コイル172aと2次側コイル172bとは互い
にその一端で接続され、一次側コイル172aの他端は
トランジスタ173のコレクタに接続され、トランジス
タ173のベースはECU5に接続され、そのエミッタ
は接地されている。トランジスタ172のベースには、
ECU5より点火指令信号Aが供給される。また、2次
側コイル172bの他端は、ダイオード174を介して
点火プラグ16の中心電極16aに接続されており、点
火プラグ16の接地電極16bは接地されている。
【0056】また、点火プラグ16の中心電極16aは
ダイオード191、抵抗192及び電源回路193を介
して接地されており、抵抗192の両端の電圧を検出す
る電圧センサ194が接続されている。電源回路193
はECU5に接続されており、エンジンの各サイクルに
おける点火時期近傍において所定の電圧を点火プラグ1
6の中心電極16aに印加する。ダイオード191、電
源回路193、抵抗192及び電圧センサ194は点火
プラグ16の電極間を流れるイオン電流を検出するイオ
ン電流センサ19を構成し、電圧センサ194の検出信
号はECU5に供給される。
【0057】ECU5からの指令によって点火プラグ1
6がエンジンの燃焼室内の混合気を着火させたとき、そ
の燃焼状態が正常であれば混合気が充分にイオン化する
ため、点火プラグ16の中心電極16aと接地電極16
b間に電源回路193から大きなイオン電流が流れ、電
圧センサ194で検出される抵抗192の両端間の電圧
は大きくなる。一方、失火等によって燃焼状態が不良で
あれば混合気が充分にイオン化しないため、点火プラグ
16の中心電極16aと接地電極16b間に流れるイオ
ン電流は小さくなり、電圧センサ194で検出される電
圧は小さくなる。電圧センサ194で検出される電圧値
は点火時期近傍の複数のクランク角に対応して複数回検
出される。このようにして、混合気の燃焼状態の良否に
応じて変化するイオン電流が、電圧センサ194によっ
て各サイクル毎に検出され、この検出電流値に基づいて
バルブタイミング切換機構40の故障が判定される。
【0058】図6は、クランク角度に対する筒内圧Pc
yl及びイオン電流ICの推移を示す図であり、この図
において破線は低速バルブタイミングでの作動時に対応
し、実線は高速バルブタイミングでの作動時に対応す
る。
【0059】この図から明らかなように、バルブタイミ
ングによってイオン電流ICの波形が異なるので、予め
この波形を記憶しておき、検出したイオン電流と比較す
ることにより、実際のバルブタイミングが高速又は低速
のいずれであるかを判定することができる。
【0060】図7は、この判定を行うとともに、バルブ
タイミング切換機構が誤作動しているときのフェールセ
ーフ動作を行う処理の手順を示すフローチャートであ
る。
【0061】ステップS1では、エンジン1の運転状
態、具体的にはエンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧
PBAを読み込む。次いで、NE値及びPBA値に応じ
て、エンジン1が低速バルブタイミングを選択すべき運
転領域(低速バルブタイミング領域)にあるか否かを判
別し(ステップS2)、低速バルブタイミング領域にあ
るときは、イオン電流波形が低速バルブタイミング時の
波形(図6の実線)と一致するか否かを判別する(ステ
ップS3)。
【0062】この判別は例えば、点火時期の近傍にいて
特定クランク角度(例えばBTDC50°,45°,4
0°,…、TDC,…、ATDC40°,45°,50
°の各ポイント)のイオン電流値(図6の波形データ)
を予めメモリに記憶しておき、前記特定クランク角度に
おける実際の検出電流値と対応する記憶値とを比較する
ことにより行う。即ち、記憶値を中心とした所定範囲内
に検出電流値が入っていれば、波形が一致すると判定
し、そうでなければ一致しないと判定する。
【0063】ステップS3で、電流波形が一致すれば、
バルブタイミング切換機構は正常に動作していると判定
し、直ちに本処理を終了する。
【0064】一方、電流波形が一致しないときは、エン
ジン1が低速バルブタイミング領域にあるにもかかわら
ず、高速バルブタイミングで作動(誤作動)していると
判定し、エンジン1の制御条件を高速ブルブタイミング
用のものに固定する(ステップS4)。そして警告表示
又は警告音の出力を行って(ステップS7)、本処理を
終了する。
【0065】このような誤作動状態では、エンジンの燃
焼状態が悪化するので、ステップS4では空燃比を理論
空燃比に持換えたり、点火時期を進角させる等のフェー
ルセーフ処理を行うようにしている。
【0066】一方、エンジン1が高速バルブタイミング
を選択すべき運転領域(高速バルブタイミング領域)に
あるときは、ステップS2からステップS5に進み、イ
オン電流波形が高速バルブタイミング時の波形(図6の
破線)と一致するか否かを判別する。
【0067】その結果、一致すれば正常と判定して直ち
に本処理を終了する一方、一致しなければ、エンジン1
が高速バルブタイミング領域にあるにもかかわらず、低
速バルブタイミングで作動していると判定し、エンジン
1の制御条件を低速バルブタイミング用のものに固定す
る(ステップS6)。具体的には例えばフュエルカット
(燃料供給停止)する上限エンジン回転数を低下させる
等のフェールセーフ処理を行う。低速バルブタイミング
での動作時は例えば、1弁作動1弁休止であるので、高
回転運転に適さないからである。
【0068】以上のように本実施例によれば、イオン電
流センサ19の検出値に基づいてバルブタイミング切換
機構40が正常に動作しているか否かを判定できるの
で、安価でかつレイアウトの自由度の大きい構成で弁作
動状態のチェックが可能となる。
【0069】また、バルブタイミング切換機構40の故
障検出時は、フュエルカットエンジン回転数を下げる、
空燃比を理論空燃比に変更する等のフェールセーフ処理
を行うようにしたので、低速バルブタイミング選択時の
み作動する弁駆動系の限界回転数を低く設定でき、過剰
品質を防止することができる。また、故障によって生じ
る運転性や排気ガス特性の悪化を最小限にとどめること
ができる。
【0070】(第2実施例)本実施例は、前述した第1
実施例におけるバルブタイミング切換機構40を作動気
筒数切換機構に代えたものである。具体的には、図3に
おいて低速用カム67aのカムプロフィールを、カム6
7bのカムプロフィールと同様(排気弁側も同様)とす
ることにより、作動気筒数切換機構とする。また、高速
用カム68のカムプロフィールは、適宜より適切なもの
に変更されている。さらに、このようなカムプロフィー
ルの変更は、4気筒のうちの例えば2気筒についてのみ
行う。
【0071】以上の点以外の構成は、第1実施例と同一
である。
【0072】このような構成とすることにより、各ロッ
カアーム83a,83b,84の連結状態においては、
カム68により、吸気弁62a,62bが作動する一
方、各ロッカアーム83a,83b,84の非連結状態
においては、吸気弁62a,62bがともに非作動状態
となり、4気筒のうちの一部の気筒(本実施例では2気
筒)の作動/休止を切り換えることができる。なお、以
下の説明では、気筒休止状態を「モータリング」とい
う。
【0073】図8は、図6と同様にクランク角度に対す
る筒内圧Pcyl及びイオン電流ICの推移を示す図で
あり、この図において実線は通常作動時に対応し、破線
はモータリング時に対応する。
【0074】この図から明らかなように、通常作動時と
モータリング時とではイオン電流ICの波形が異なる、
即ちモータリング時はイオン電流ICが発生しないの
で、検出したイオン電流ICにより、実際の気筒作動状
態を判定することができる。
【0075】図9は、この判定を行うとともに、作動気
筒数切換機構の誤作動を検出する処理のフローチャート
である。本処理は、例えばクランク軸の180°回転毎
に実行される。
【0076】先ずステップS11では、誤作動状態の検
出回数を計測するカウンタnの初期化が完了したとき
「1」に設定されるフラグFBが「1」か否かを判別
し、FB=1のときは直ちにステップS13に進む一
方、FB=0のときはカウンタnを「0」として初期化
を行うとともにフラグFBを「1」とする。
【0077】ステップS13では、エンジン1の運転状
態、具体的にはエンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧
PBAを読み込む。
【0078】次いで、NE値及びPBA値に応じてエン
ジン1が一部の気筒を休止すべき運転領域(モータリン
グ領域)にあるか否かを判別し(ステップS14)、モ
ータリング領域にあるときには、今回の対象気筒が休止
気筒か否かを判別する(ステップS15)。
【0079】今回の対象気筒が休止気筒のときは、ステ
ップS16に進み、休止気筒であることを「1」で示す
フラグFAを「1」に設定し、さらにイオン電流波形が
モータリング時の波形(図8の破線)か否かを判別する
(ステップS17)。この判別は、前述した図7のステ
ップS3と同様に行ってもよいが、モータリング時と通
常作動時の波形は全く異なるので、例えばイオン電流値
(絶対値)が所定値以下か否かによって行うようにして
もよい。
【0080】ステップS17で、モータリング波形であ
れば、正常であるので直ちに本処理を終了する一方、モ
ータリング波形でなければ、異常が発生していると判定
してカウンタnを「1」だけインクリメントし(ステッ
プS20)、カウンタnのカウント値が所定値K以上か
否かを判別する(ステップS21)。その結果、n<K
であれば直ちに本処理を終了し、n≧Kが成立するとき
はアラーム(警告音又は警告表示)を出力して(ステッ
プS22)、本処理を終了する。
【0081】一方、ステップS14又はS15の答が否
定(NO)のとき、即ちエンジンが気筒休止領域にない
とき、又は気筒休止領域にあって今回の対象気筒が休止
気筒でないときは、ステップS18に進み、フラグFA
を「0」とし、次いでイオン電流波形がモータリング時
の波形か否かを判別する(ステップS19)。そしてモ
ータリング時の波形でない、即ち通常燃焼時の波形であ
るときは、正常であるので直ちに本処理を終了する。ま
た、ステップS19の判別結果がモータリング時の波形
であるときは、異常が発生していると判定し、前記ステ
ップS20に進む。
【0082】以上のように本処理によれば、検出したイ
オン電流波形により気筒休止/通常作動の切換が正常に
行われているか否かが判定されるので、筒内圧センサを
設ける必要がなく、安価でかつレイアウトの自由度の大
きい構成で気筒作動状態のチェックが可能となる。また
異常検出回数が所定値Kを越えるとアラームが出力され
るので、運転者が適切な対応をとることができる。
【0083】(第3実施例)本実施例は、前述した第1
実施例においてバルブタイミング切換機構40を削除し
て吸排気弁を1種類のカムで駆動するように構成すると
ともに図10〜12に示す圧縮比(ε)切換機構41を
採用したものである。
【0084】図10は、エンジン1のクランク軸とピス
トンとを連結するコンロッド100の小端部101近傍
の断面図、図11は小端部101とピストン53(図
2)とを接続するピストンピン102の斜視図、図12
は図10(a)の(C−C)矢視図であってスプール弁
108の近傍の構造を示す図である。
【0085】ピストンピン102は、図11に示すよう
に、コンロッド小端部101の孔103に嵌入される大
径部102aと、ピストンピンボス(図示せず)に嵌入
される小径部102bとから成り、溝102cが設けら
れている。この溝102cには、後述するロックピン1
04又は105が挿入される。また、大径部102aの
中心Pと小径部102bの中心Qはオフセットされてい
る。
【0086】圧縮比切換機構41は、このピストンピン
102と、コンロッド100に設けられた油路106,
107及び109と、油路106と107とを切換える
スプール弁108と、スプール弁108の位置を移動さ
せるための非接触アクチュエータ110と、ピストンピ
ン102の溝102cに挿入されるロックピン104,
105とを主な構成要素とする。
【0087】油路106(以下「低ε側油路」という)
は、図10(a)に示すように、低圧縮比が選択される
とき油路109から作動油が供給され、該作動油が低ε
側ロックピン105を押し上げるとともに、高ε側ロッ
クピン104を押し下げるように構成されている。
【0088】また油路107(以下「高ε側油路」とい
う)は、図10(b)〜(e)に示すように、高圧縮比
が選択されるとき、油路109から作動油が供給され、
該作動油が低ε側ロックピン105を押し下げるととも
に、高ε側ロックピン104を押し上げるように構成さ
れている。
【0089】なお、図10では説明の都合上、異なる断
面を1つの図に表しているため、低ε側油路106と高
ε側油路107とが一部重複しているようにみえるが、
実際は図12に示すように全く別個の油路である。
【0090】非接触アクチュエータ110は、図12に
示すようにスプール弁108の左右両側に、ピストンが
下死点に達したとき図示した位置関係となるように設け
られており、オイルジェットを噴射してスプール弁10
8を、高ε側位置(図示の位置)と低ε側位置とに切換
えるように構成されている。図示の状態で右側のアクチ
ュエータ110からオイルジェットを噴射することによ
り、スプール弁108は左方向へ移動し、油路109は
低ε側油路106に連通する。
【0091】次に圧縮比切換機構41の動作を説明す
る。
【0092】図10(a)は、低ε側ロックピン105
がピストンピン102の溝102cに挿入されロックし
た低圧縮比状態を示しており、このときは低ε側油路1
06のみに作動油が供給されている。また、この状態で
はピストンピン小径部102bの中心Qは、大径部10
2aの中心Pの下側に位置している。
【0093】次に、スプール弁108が高ε側位置に切
換えられていると、高ε側油路107に作動油が供給さ
れ、低ε側ロックピン105が下方に移動して、ピスト
ンピン102は回転可能な状態となる(同図(b))。
このとき、高ε側ロックピン104は、作動油によって
押し上げられ、ピストンピン大径部102aに当接した
状態となる。
【0094】エンジンの回転により、ピストンピン10
2は同図(c)、(d)に示すように回転し、同図
(e)の位置まで回転すると、高ε側ロックピン104
がピストンピンの溝102cに挿入され、ピストンピン
102がロックされて高圧縮比状態となる。このとき、
小径部102bの中心Qは、大径部102aの中心Pの
上側に位置している。
【0095】この状態から、スプール弁108が低ε側
位置に切換えられると、上記同様にして低圧縮比状態へ
移行する。
【0096】図13は、図6と同様にクランク角度に対
する筒内圧Pcyl及びイオン電流ICの推移を示す図
であり、この図において実線は高圧縮比状態に対応し、
破線は低圧縮比状態に対応する。
【0097】この図から明らかなように、高圧縮比状態
と低圧縮比状態とでは、イオン電流ICの波形が異なる
ので、検出したイオン電流ICにより、実際の圧縮比が
高/低いずれの状態にあるかを判定することができる。
【0098】図14は、この判定を行うとともに、圧縮
比切換機構41の誤作動を検出する処理のフローチャー
トである。本処理は、例えば例えばクランク軸の180
°回転毎に実行される。
【0099】ステップS31〜S33は前述した図9の
ステップS11〜S13の処理と同一の処理である。
【0100】ステップS34では、検出したエンジン回
転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じてエンジン1
が低ε(圧縮比)状態とすべき運転領域(低ε領域)に
あるか否かを判別し、低ε領域にあるときは、低ε領域
であることを「1」で示すフラグFCを「1」に設定す
る(ステップS35)。次いで、イオン電流波形が低ε
状態の波形か否かを判別する(ステップS36)。この
判別は、第1実施例と同様に行う。
【0101】ステップS36で、低ε状態の波形であれ
ば、正常であるので直ちに本処理を終了する一方、低ε
状態の波形でなければ、異常が発生していると判定して
ステップS39〜S41を実行する。ステップS39〜
S41の処理は、図9のステップS20〜S22の処理
と同一である。
【0102】一方、ステップS34で低ε領域でないと
きは、フラグFCを「0」とし(ステップS37)、イ
オン電流波形が高ε状態の波形か否かを判別する(ステ
ップS38)。そして、高ε状態の波形であるときは、
正常であるので直ちに本処理を終了する。また、ステッ
プS38の判別結果が否定(NO)のときは、異常が発
生していると判定して前記ステップS39に進む。
【0103】以上のように本処理によれば、検出したイ
オン電流波形により、圧縮比の切換が正常に行われてい
るか否かが判定されるので、筒内圧センサを設ける必要
がなく、安価でかつレイアウトの自由度の大きい構成で
圧縮比切換機構のチェックが可能となる。また、異常検
出回数が所定値Kを越えるとアラームが出力されるので
運転者が適切な対応をとることができる。
【0104】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1の制御装置
によれば、機関の気筒内で発生するイオン電流が検出さ
れ、検出したイオン電流値に基づいて機関の故障が検出
されるので、安価でかつレイアウトの自由度の大きい構
成で機関の故障検出が可能となる。
【0105】また、請求項5の制御装置によれば、故障
検出回数が所定値以上となったとき、警報が出力される
ので、運転者が適切な措置をとることができる。
【0106】また、請求項7の制御装置によれば、実際
の弁作動状態の判定結果に基づいて、弁作動状態切換手
段の故障が判定され、故障判定時は燃料供給停止機関回
転数を低下させること及び/又はより安定した燃焼状態
が得られるように燃焼に関する因子を変更することが実
施されるので、低速側弁作動状態の選択時のみ作動する
弁駆動系の限界回転数を低く設定でき、過剰品質を防止
することができると共に、故障によって生じる運転性や
排気ガス特性の悪化を最小限にとどめることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃エンジン及びその
制御装置の構成を示す図である。
【図2】内燃エンジンの要部断面図である。
【図3】図2の(A−A)矢視図である。
【図4】図3の(B−B)矢視図である。
【図5】点火プラグ駆動回路及びイオン電流センサの構
成を示す図である。
【図6】筒内圧力(Pcyl)及びイオン電流値の推移
を示す図である。
【図7】実際のバルブタイミングを判定し、故障時はフ
ェールセーフ動作を行う処理の手順を示すフローチャー
トである。
【図8】筒内圧力(Pcyl)及びイオン電流値の推移
を示す図である。
【図9】気筒作動/休止の判定及び異常検出を行う処理
のフローチャートである。
【図10】圧縮比切換機構を説明するための図である。
【図11】ピストンピンの斜視図である。
【図12】圧縮比切換機構のスプール弁の構造を示す断
面図である。
【図13】筒内圧力(Pcyl)及びイオン電流値の推
移を示す図である。
【図14】圧縮比の判定及び異常検出を行う処理のフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 5 電子コントロールユニット(ECU) 6 燃料噴射弁 7 吸気管内絶対圧センサ 11 TDCセンサ 12 クランク角センサ 16 点火プラグ 19 イオン電流センサ 40 バルブタイミング切換機構 41 圧縮比切換機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 15/00 Z 17/00 Z 41/22 301 M F02P 17/12 (72)発明者 岩本 和也 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の運転状態を検出する運転状態
    検出手段と、前記機関の気筒内で発生するイオン電流を
    検出するイオン電流検出手段とを有する内燃機関の制御
    装置において、 前記検出したイオン電流値に基づいて前記機関の故障を
    検出する故障検出手段を設けたことを特徴とする内燃機
    関の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記機関の吸気弁及び排気弁の少なくと
    も一方の弁作動状態を変更する弁作動状態切換手段を有
    し、前記故障検出手段は、前記検出したイオン電流値に
    基づいて前記弁作動状態切換手段の故障を検出すること
    を特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記機関の圧縮比を変更する圧縮比変更
    手段を有し、前記故障検出手段は、前記検出したイオン
    電流値に基づいて前記圧縮比変更手段の故障を検出する
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記機関の少なくとも一の気筒の燃焼を
    休止させる気筒休止手段を有し、前記故障検出手段は、
    前記検出したイオン電流値に基づいて前記気筒休止手段
    の故障を検出することを特徴とする請求項1記載の内燃
    機関の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記故障検出手段は、故障検出回数が所
    定値以上となったとき、警報を出力することを特徴とす
    る請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の制御装
    置。
  6. 【請求項6】 前記故障検出手段は、前記弁作動状態に
    応じたイオン電流波形を予め記憶する波形記憶手段と、
    該記憶したイオン電流波形と前記検出したイオン電流と
    を比較することにより、実際の弁作動状態を判定する弁
    作動状態判定手段とを有し、該弁作動状態判定手段の判
    定結果に基づいて前記弁作動状態切換手段の故障を判定
    することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記弁作動状態切換手段の故障と判定さ
    れたときは、燃料供給停止機関回転数を通常より低下さ
    せること及びより安定した燃焼状態が得られるように燃
    焼に関する因子を変更することの少なくも一方を実施す
    る故障処理手段をさらに設けたことを特徴とする請求項
    6記載の内燃機関の制御装置。
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Cited By (5)

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