JP4594356B2 - 炭酸ガスインジケーター、及び炭酸ガスインジケーターを配置した包装体 - Google Patents

炭酸ガスインジケーター、及び炭酸ガスインジケーターを配置した包装体 Download PDF

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Description

本発明は、食品、飲料、及び薬品等を長期間保存するためのガス置換包装中の置換されたガス雰囲気が保持されていることを検出するための炭酸ガスインジケーター、及びそれを配置した包装体に関する。
食品、飲料、薬品等の内容物を長期間保存する一般的な方法として、ガス置換包装がある。このガス置換包装は置換するガスとして窒素と二酸化炭素の混合ガスが多く用いられ、ガスバリアー性の優れた包装材料で包装するものであった。
このように、ガスバリアー性の優れた包装材料を用い、ガス置換包装を行うことにより、内容物を長期間保存することが可能となる。しかし、包装材料自体の欠陥、または内容物封入時の失敗、あるいは流通等の運搬過程における衝撃などが原因で、ピンホールや、シール不良が発生した場合には、ガス置換包装された雰囲気が変化し、内容の腐敗、または変質が生じることがあり、また、ガス置換包装された雰囲気の変化に気づかないまま流通されるおそれがあった。
このように、ガスバリアー性の優れた包装材料を用い、ガス置換包装を行っても、ピンホール、シール不良の発生を確認する手段がなく、内容物がガス置換包装雰囲気中に確実に保存されているかどうか分からなかった。
ガス置換包装雰囲気が維持されているかどうかを調べる手段として、例えば置換ガス中の炭酸ガス濃度を検知する方法が考えられる。
炭酸ガスの濃度を検知する手段として、例えば特開昭64−69951号は、pH指示薬、アルカリ、及び溶剤をろ紙に含浸させた炭酸ガスインジケーターを開示している。しかしながら、このような炭酸ガスインジケーターは、長期間の安定性は得られないという欠点を有する。
また、特表平5−506088号には、pH指示薬、アルカリとして4級カチオン、ポリマー、及び可塑剤を用いてフィルム化した医療用炭酸ガスモニターが開示されているが、包装体に使用するには、インジケーター部の作成に時間がかかるという欠点を有する。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、食品、飲料、薬品等の内容物を収納する容器、またはこの容器をガスバリアー性材料からなる外装体に収納してなる包装体において、この容器内、または外装体内の炭酸ガス雰囲気の状態が確認できる炭酸ガスインジケーターを配置した包装体を提供することにある。
本発明の第2の目的は、食品、飲料、薬品等の内容物を収納する容器内、またはこの容器をガスバリアー性材料からなる外装体に収納してなる包装体内の炭酸ガス雰囲気の状態が確認できる指示部を印刷するための炭酸ガス検知用インキ組成物を提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、食品、飲料、薬品等の内容物を収納する容器内、またはこの容器をガスバリアー性材料からなる外装体に収納してなる包装体内の炭酸ガス雰囲気の状態が確認できる炭酸ガスインジケーターを提供することにある。
さらに、本発明の第4の目的は、食品、飲料、薬品等の内容物を収納する容器内、またはこの容器をガスバリアー性材料からなる外装体に収納してなる包装体内の炭酸ガス雰囲気の状態を確認し、ピンホールの発生を検知するためのピンホール検知方法を提供することにある。
本発明は、第1に、支持体、該支持体上に設けられたた第1のアンカーコート層と、該第1のアンカーコートの周縁部を除く内側の領域上に積層された第2のアンカーコート層と、該第2のアンカーコート層上に、pH指示薬、結合剤、及び溶媒を含む炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成された指示部と、該第1のアンカーコートの周縁部上に、該第2のアンカーコート層及び該指示部を封入するように設けられたオーバーコート層をもつ炭酸ガスインジケーターとを、炭酸ガス雰囲気を有する炭酸ガス不透過性の外装体内に配置したことを特徴とする包装体を提供する。
本発明は、第2に、支持体と、該支持体上に設けられた第1のアンカーコート層、及び該第1のアンカーコートの周縁部を除く内側の領域上に積層された第2のアンカーコート層と、該第2のアンカーコート層上に、pH指示薬、結合剤及び溶媒を含む炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成された指示部と、該第1のアンカーコートの周縁部上に、該第2のアンカーコート層及び該指示部を封入するように設けられたオーバーコート層とを具備することを特徴とする炭酸ガス検知用インジケーターを提供する。
本発明によれば、使用されるインキ組成物のpH指示薬の色調変化を観察することにより、包装体内の雰囲気の炭酸ガス濃度変化を検知し、包装体のピンホール及びシール不良の発生及び内容物の品質を簡単に確認することができる。
本発明の包装体は、外装体と、外装体内に入れられた、炭酸ガス雰囲気と、炭酸ガスインジケーターと、少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有するプラスチック製の薬液用容器、及びこの中に収容された重炭酸塩含有溶液とを含む。
本発明の炭酸ガスインジケーターは、炭酸ガス濃度を検知し得るもので、支持体と、支持体上に炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成され、炭酸ガス濃度の変化に応じてその表示色が変化する指示部を有する。
本発明のピンホール検知方法は、上記炭酸ガス検知用インジケーターを、炭酸ガス雰囲気を有する炭酸ガス不透過性の外装体内に配置して包装体を形成し、指示部の表示色により、包装体のピンホールの発生を検知する。
炭酸ガス検知用インキ組成物は、pH指示薬、結合剤及び溶媒を含む、またはさらにアルカリ性物質を含む。
本発明の包装体内に収容された重炭酸塩含有薬液は、炭酸ガスを放出して薬効を失う性質を有する薬品である。このため、重炭酸塩含有薬液を収納した容器を炭酸ガス雰囲気の外装体内に包装することにより、重炭酸塩成分と炭酸ガスとの平衡を保ち、炭酸ガスの放出を防止しながら保存することができる。
本発明に用いられる重炭酸溶液を収容する場合、外装体内の炭酸ガス濃度は、好ましくは0.5ないし10容量%、さらに好ましくは3ないし9容量%である。
重炭酸塩含有薬液は、ナトリウム塩及びクエン酸塩のうち少なくとも1つの添加成分を含むことが好ましい。
添加成分としては、(1)塩化ナトリウム、(2)塩化ナトリウム及びクエン酸、または(3)クエン酸ナトリウムであることが好ましい。
炭酸ガスは、水に溶けて弱い酸性を呈する。本発明の包装体に用いられるインキ組成物では、周囲雰囲気中の炭酸ガスが十分に存在すると、pH値が低くなるが、炭酸ガス濃度が低下するに従ってpH値が上がり、これに伴って、pH指示薬の表示色が変化する。この表示色を観察することにより、周囲雰囲気の炭酸ガス濃度を検知することができる。アルカリ性物質を含む構成とすると、前記色調の変化をより明確に検知することができる。
炭酸ガス雰囲気は、例えば任意の混合比の炭酸ガスと空気の混合ガス等の炭酸ガスを含むガスを外装体内に封入するか、あるいは例えば三菱ガス化学社製 エージレスG等の炭酸ガス発生型脱酸素剤を外装体内に封入することにより得られる。後者の場合、外装体内の例えば酸素等の炭酸ガス発生源の濃度を調整することにより、外装体内の炭素ガス濃度を制御し得る。
本発明によれば、上述の炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて、炭酸ガス雰囲気を有する包装体内に指示部を設けることにより、炭酸ガス雰囲気中の炭酸ガス濃度の変化を指示部の表示色の変化により判断して、包装体のピンホール、及びシール不良の発生を簡単に確認することができる。 本発明に用いられるpH指示薬としては、炭酸ガスの影響でその表示色が色調変化を伴うもの、またはアルカリ性物質の濃度変化に応じたpHの変動に対してその表示色が色調変化を伴うものであればどのようなものでも使用できる。
下記表1に好ましいpH指示薬及びその呈色範囲を示す。
Figure 0004594356
好ましいpH指示薬の1つとして、扱い易さ及び呈色反応の変化がわかりやすいことなどからメタクレゾールパープルがあげられる。
適量のアルカリ性物質の存在下で、例えば炭酸ガス濃度が0ないし約10容量%に変化するとき、メタクレゾールパープルは、青みがかった紫色、茶色、黄色の順に変化し得る。このうち青みがかった紫色と黄色、茶色と黄色は、目視で瞬時に識別が可能であるが、青みがかった紫色と茶色は、目視で瞬時には識別しにくい。
上述のように、重炭酸塩含有薬液を収容する場合、外装体内の炭酸ガス濃度は、好ましくは0.5ないし10容量%、さらに好ましくは3ないし9容量%の比較的低濃度の炭酸ガス雰囲気が使用される。
このような比較的低濃度の炭酸ガス雰囲気で使用される場合には、この範囲内のどの濃度であってもそれに応じた表示色が目視で瞬時に識別可能なpH指示薬を使用することが好ましい。このようなpH指示薬として、2種またはそれ以上のpH指示薬成分の組合せを使用することができる。
特に好ましいpH指示薬成分の組合せと、炭酸ガス濃度が比較的低い場合の指示薬の色変化を下記表2に示す。
Figure 0004594356
上記表に示すように、いずれの組合せも、例えば0ないし3容量%の変化で目視で瞬時に識別可能な色変化を生じている。
上記表に示すように、いずれの組合せも、例えば0ないし3容量%の変化で目視で瞬時に識別可能な色変化を生じている。
本発明の炭酸ガス検知用インキ組成物は、上述のような2種またはそれ以上のpH指示薬成分の組合せと、結合剤と、溶媒とを含む。
また、本発明の炭酸ガス検知用インジケーターは、支持体と、上述のような2種またはそれ以上のpH指示薬成分の組合せ、結合剤、及び溶媒を含む炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成された指示部とを具備する。
本発明の炭酸ガス検知用インキ組成物及び本発明の炭酸ガス検知用インジケーターは、このような低濃度の炭酸ガス雰囲気で保存される重炭酸塩含有薬液が収容された包装体中の炭酸ガス濃度を検知するために好ましく使用される。
本発明の炭酸ガス検知用インキ組成物及び本発明の炭酸ガス検知用インジケーターを包装体に適用すると、包装体内が大気と通じて炭酸ガスが抜けた場合、置換したガス雰囲気中の炭酸ガス濃度の変化を表示色により目視で瞬時に判断できる。例えば0.5ないし10容量%程度の比較的低濃度の炭酸ガス雰囲気で使用されても、目視で瞬時に識別可能な色変化を生じ得る。このため、包装体のピンホール、及びシール不良の発生、あるいはいたずら、運搬、あるいは保管時における、包装体の開封及び損傷等の有無を、表示色が炭酸ガスが無いときの色に近づくことにより簡単に確認することができる。
本発明に用いられるアルカリ性物質は、水酸化アルカリ、炭酸アルカリ、及び炭酸水素アルカリのいずれかからなることが好ましい。
本発明に用いられる溶媒としては、炭酸ガス検知用インキ組成物の各成分を均一にかつ安定に溶解または分散することのできるものであることが望ましく、例えば芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、エステル類、アルコール類、及び水等があげられる。特に、水及びアルコールのうち少なくとも1種であることが好ましい。
炭酸ガス検知用インキ組成物は、さらに吸水剤を含有し得る。
吸水剤をインキ組成物中に配合することにより、指示部となるインキ層中に水等の溶媒を保持して炭酸ガスの吸収を容易にせしめ、pH指示薬の呈色反応を促進させることができる。
本発明に用いられる吸水剤としては、水等の溶媒を含んだときに極端な酸性あるいは塩基性を示さず、白色度の高い物質を望ましく使用し得る。このような物質として、例えばでんぷん、カオリン、合成シリカ、ガラス、微結晶セルロース、イオン交換セルロース、及びケイ酸アルミニウム等を用いることができる。
本発明に用いられる結合剤は、pH指示薬、アルカリ性物質、吸水性粉末を支持体上に固着するために使用されるもので、このような結合剤としては、例えばポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、酢酸ビニル部分ケン化物等があげられる。
また、この結合剤としては、溶媒に溶解または分散する性質を有するものを選択することができる。例えば溶媒として水またはアルコールを使用する場合には、水及びアルコールのうち少なくとも1種に溶解または分散する性質を有するものを使用することが好適である。
また、炭酸ガス検知用インキ組成物は、グリセリンをさらに含むことが好ましい。このグリセリンは保湿剤として作用し、指示部となるインキ層中に水等の溶媒を保持して炭酸ガスの吸収を容易にせしめ、pH指示薬の呈色反応を促進させることができる。
上記表1に示すpH指示薬は、指示薬そのものの色調の変化で判断するだけでなく、他の色の色素との混色による色調の変化で判断することができる。
このような目的で、炭酸ガス検知用インキ組成物には、着色剤を添加することができる。
着色剤を添加して、炭酸ガス検知用インキ組成物の色と混色させることにより、例えば指示薬そのものの色調の変化が視覚的に判断しにくいものであるとき、あるいはデザイン上所望の色調でないとき、視覚的に判断しやすい色調、あるいはデザイン上所望の色調に変化させることができる。
また、同様の目的で、白以外の着色された支持体を適用し、その上に、炭酸ガス検知用インキ組成物を用いた指示部を設けることができる。
着色剤としては、例えば食用赤色2号(アマランス)、食用赤色3号(エリスロシン)、食用赤色40号(アルラレッドAC)、食用赤色102号(ニューコクシン)、食用赤色104号(フロキシン)、食用赤色106号(アシッドレッド)、及び天然系コチニール色素等の赤色着色剤、食用黄色4号(タートラジン)、食用黄色5号(サンセットイエローFCF)、及び天然系紅花黄色素等の黄色着色剤、食用青色1号(ブリリアントブルーFCF)、及び食用青色2号(インジゴカルミン)等の青色着色剤があげられる。
インキ組成物に着色剤を添加する以外に、支持体として着色されたものを用いることにより、同様の色調の変化が得られる。
また、この他インキの塗工性向上のため、炭酸ガス検知用インキの発色に影響を与えない範囲で各種薬剤例えば界面活性剤、ニス、コンパウンド、乾燥抑制剤、及びドライヤー等を添加することも可能である。
支持体へのインキの塗布方法としては、印刷法例えばスクリーン印刷法、凹版印刷法、及びグラビア印刷法等や、コーティング法例えばロールコーティング、スプレーコーティング、及びディップコーティング等が好適に使用される。
本発明に用いられる指示部は、インキ組成物の塗布量が比較的多く、一定であることが望まれることから、印刷法を用いることが好ましい。
本発明に用いられる指示部を外装体に印刷し、インジケーターを有する包装体を作成することができる。
例えば支持体に指示部を連続して印刷し、ヒートシール及び切断することにより包装体を加工する場合には、支持体が巻き取り供給され得ることから、グラビア印刷やフレキソ印刷が適している。
支持体としては、インキ組成物と反応せず、しかも試薬の呈色を阻害しないものが選択され得る。このような支持体として、例えば紙、合成紙、不繊布または合成樹脂フィルム等を目的、使用形態に合わせて用いることができる。
また、指示部は、文字、絵柄等のパターンを有するインキ層からなることが好ましい。
特に指示部として文字を選択した場合、商品名等を印刷したラベルと兼用することもできる。さらに指示部を見やすくするために支持体を適宜着色しても良い。
本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの使用形態としては、(1)食品、飲料、薬品等の内容物を収納するガスバリアー性材料からなる容器内を炭酸ガス雰囲気とし、容器内に炭酸ガスインジケーターを配置する方法、(2)内容物を収容するガス透過性材料からなる容器をガスバリアー性材料からなる外装体で包装し、該外装体内を炭酸ガス雰囲気にすると共に外装体内に炭酸ガスインジケーターを配置する方法を例示することができる。
より具体的には、上記(1)の場合、炭酸ガスインジケーターを配置する方法としては、例えば紙、合成紙、不織紙、合成樹脂フィルム、または前記材料の少なくとも2種を組み合わせた積層体からなる支持体に印刷した炭酸ガスインジケーターを単に容器内に入れる方法、容器内面に炭酸ガスインジケーターを接着する方法、または容器を構成する材料を支持体とすることによって容器内面に上述のインキ組成物を直接印刷する方法がある。
一方、上記(2)の場合、前述の炭酸ガスインジケーターの配置は、容器の外面、容器と外装体の間の空間部、及び外装体の内面とすることができる。容器の外面または外装体の内面に炭酸ガスインジケーターを配置する方法としては、該インジケーターをこれらの面に接着する方法、あるいは本発明に用いられるインキ組成物を直接これらの面に印刷する方法がある。
なお、上記(1)におけるガスバリアー性材料からなる容器の内面、上記(2)におけるガス透過性容器の外面又はガスバリアー性材料からなる外装体の内面にインキ組成物を直接印刷する場合は、フィルムにインキ組成物を印刷後、印刷面をガス透過性フィルムで被うことも可能であり、被覆した場合は内容物又は容器との接触がなく、衛生的であり且つ指示部の摩耗も防ぐことができるので好適である。
本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターは、酸素と接触して変質するおそれのある食品、飲料、薬品、あるいは炭酸ガスの放出によって、品質の劣化や薬効が失われるおそれのある食品、飲料、薬品に適用することができる。
食品としては、例えばお茶、コーヒー、チーズ、ハム、味噌、及び生肉などをあげることができる。薬品の例としては、例えば重炭酸塩含有薬液、アミノ酸輸液剤、脂肪乳剤、抗生物質製剤等をあげることができる。
また、本発明の包装体に用いられる薬液用容器は、単室の容器、あるいは各々独立して薬液を収容し得る2以上の収容室を有し、かつ隣接する室間に連通可能な隔壁をもつ複室容器を使用することができる。この薬液用容器は、隔壁として、例えば一時的な封止部を有し、この封止部は所定の衝撃により室間を開放し得、これにより、各室に収容された溶液が混合され得る。
複室容器に各々収容される薬液の組合せとして、第1室に炭酸水素ナトリウム及び塩化ナトリウムを含む溶液、第2室にグルコース及び塩化マグネシウムを含む溶液があげられる。
他の組合せとして、第1室に炭酸水素ナトリウム及びクエン酸ナトリウムを含む溶液、第2室にオキシグルタチオンを含む溶液があげられる。
以下、図面を参照し、本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの第1の例を表す正面図、図2はその断面図である。
図示するように、このインジケーター10は、例えばポリエチレンテレフタレートフィルムからなる支持体1の両面に、例えばメタクレゾールパープル、炭酸ナトリウム、ポリビニルアセタール樹脂、微結晶セルロース、及び水からなる炭酸ガス検知用インキ組成物を円形状のパターンでスクリーン印刷により塗布して得られた指示部2が設けられ、その周囲を炭酸ガス透過性を有する例えば多孔性のフィルム3で包囲した構成を有する。このインジケーターの指示部は、通常の空気中では、紫色を呈している。なお、図1及び図2では、支持体1の両面に指示部2を設けたが、片面のみに指示部を設けた構成も適用し得る。また、このインジケーターは、通気性フィルム3で包囲されているが、通気性フィルム3を用いないで、そのまま使用することができる。
図3は、本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの第2の例の構成を表す断面図を示す。
図示するように、この炭酸ガスインジケーター70は、片面のみに指示部を設けた例であって、支持体として例えばポリエステル樹脂にシリカを蒸着したフィルムからなる炭酸ガス不透過性を有する層71と、この炭酸ガス不透過性を有する層71上に例えばメタクレゾールパープル、オルトクレゾールフタレイン、炭酸ナトリウム、ポリビニルアセタール樹脂、微結晶セルロース、及び水からなる炭酸ガス検知用インキ組成物を円形状のパターンでスクリーン印刷により塗布して得られた指示部2と、炭酸ガス不透過性を有する層71上に設けられた指示部2を封止するように形成された、例えばポリエチレンフィルムからなる炭酸ガス透過性を有する層73とから構成される。
ここで、炭酸ガス不透過性とは、50(ml/m・24hr)以下の炭酸ガス透過率を有することをいう。
また、炭酸ガス透過性とは、500(ml/m・24hr)以上の炭酸ガス透過率を有することをいう。
この炭酸ガスインジケーター70は、炭酸ガス透過性を有する層73側からのみ炭酸ガスを透過して検知し、支持体側からは炭酸ガスを透過しない構成を有する。例えば支持体として包装体の外装体等を使用し、炭酸ガス不透過性を有する層71を外側に、炭酸ガス透過性を有する層73が内側になるように包装体を作成し、この炭酸ガスインジケーター70が包装体内部で機能するように、包装体を構成することができる。このようにして得られた包装体は、雰囲気の変化に対する応答性に優れ、かつ炭酸ガスの保持性が良好であるため内容物の保存性に優れる。
炭酸ガスを透過すべき層の炭酸ガス透過率が500(ml/m・24hr)より低いと、炭酸ガス雰囲気変化へ対する応答が遅くなり、判定を誤るおそれがある。
また、例えば包装体を構成する場合、炭酸ガスを不透過にすべき層の炭酸ガス透過率が50(ml/m・24hr)より高いと、包装体内の炭酸ガス雰囲気を保持することができない。
本発明に使用可能な炭酸ガス透過率が50(ml/m・24hr)以下の樹脂フィルムとしては、ポリエステル(PET)フィルムやナイロン(Ny)フィルム等の合成樹脂からなる基材フィルム上にシリカやアルミナ等を蒸着した透明蒸着フィルム、及びポリ塩化ビニリデン(PVDC)フィルム、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVOH)フィルム等があげられる。
これらのフィルムは単独であるいは積層して使用することができる。また、使用目的に応じた強度や耐熱性等を得るために他の樹脂フィルムを積層することができる。例えば、突き刺し強度を得るために、ナイロンフィルム等を積層することができる。
本発明に用いる炭酸ガス透過率が500(ml/m・24hr)以上であるフィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン類があげられる。なお、低密度ポリエチレンや未延伸ポリプロピレンはヒートシール性を有しており、包装体内層として最適である。
指示部が印刷された支持体と、炭酸ガス透過率が50(ml/m・24hr)以下のフィルムと、炭酸ガス透過率が500(ml/m・24hr)以上のフィルム、及びその他のフィルムを貼り合わせる方法としては、公知の方式が利用可能であり、例えば接着剤を用いたドライラミネーションが利用可能である。
図4は、本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの第3の例の構成を表す断面図を示す。
図示するように、この炭酸ガスインジケーター50は、例えばアルミナ蒸着層(図示せず)を有するナイロンフィルム55と、これに接着剤層56を介して積層された、アルミナ蒸着層(図示せず)を有するポリエステルフィルム57とからなる支持体1と、支持体1上に形成されたアンカーコート層51と、アンカーコート層51上に例えばチモールブルー、フェノールフタレイン、チモールフタレイン、炭酸ナトリウム、ポリビニルアセタール樹脂、微結晶セルロース、及び水からなる炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて所定のパターンでグラビア印刷された指示部2と、指示部2が印刷されたアンカーコート層51上に、この指示部2を封止するように形成されたオーバーコート層52とから構成される。このインジケーターの指示部2は、通常の空気中では、紫色を呈している。
指示部2中のpH指示薬は、溶媒例えば水やアルコール化合物などの親水性溶媒を介して反応する。このため指示部2は、このような溶媒を含み得る。このため、指示部2は、水がたまりやすく、外観不良を起こしやすい。また、指示部2は、外的衝撃に弱く、この指示部2及びその周辺で剥離、破断し易い。この炭酸ガスインジケーター50のように、指示部2をアンカーコート層51とオーバーコート層52で挟み込むことにより、指示部2を構成する炭酸ガス検知用インキ組成物を保護し、外観不良、剥離、及び破断を防止することができる。さらに、耐光性、耐熱性を含めた炭酸ガスインジケーターの長期安定性が良好となる。
このアンカーコート層51としては、非水溶性であり、支持体1とその上に形成される指示部2との密着性が良好な材料を、また、オーバーコート層52としては、炭酸ガス透過性、指示部2との密着性、及び任意に指示部2上にさらに設けられ得る例えば接着剤層または他の樹脂層との密着性が良好な材料を好ましく使用することができる。
このような材料として、例えばウレタン系樹脂及びポリビニルアセタール樹脂等を単独でまたは組み合わせて使用することができる。
例えばウレタン樹脂は、支持体1と指示部2との密着性を強固にし、支持体1と指示部2との剥離、破断等を効果的に防止し得る。また、ポリビニルアセタール樹脂は、支持体1との密着性が良好であり、かつ親水基を有する。親水基の存在により、ポリビニルアセタール樹脂は、指示部2中の水分の飛散を防止し、外部例えば空気中からの水分を取り込みやすくすることができる。これにより、ポリビニルアセタール樹脂は、少なくとも指示部2中のpH指示薬が機能するために十分な量の水分の維持を助ける作用を有する。
なお、ここでは、支持体1の片面のみに指示部を設けたが、支持体1の両面に指示部2を設けた構成も適用し得る。また、支持体1の片面のみに指示部を設ける場合には、必要に応じて、支持体として前述の炭酸ガス不透過性を有する層を、また、オーバーコート層上に炭酸ガス透過性を有する層を各々適用することができる。
また、図5は、本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの第4の例の構成を表す断面図である。
図示するように、この炭酸ガスインジケーター60は、上述の炭酸ガスインジケーター50の改良例であって、アンカーコート層51の代わりに、支持体1上に第1のアンカーコート層53と第2のアンカーコート層54の積層構造が使用されていること以外は、図4に示す炭酸ガスインジケーターと同様の構造を有する。好ましくは第1のアンカーコート層53の周縁部とオーバーコート層52とが密着されることにより指示部2及び第2のアンカーコート層54が2つの層52,53内に封入されている。
第1のアンカーコート層としては、支持体1と密着性の良い非水溶性材料例えばウレタン系樹脂等が好ましく使用される。
また、第2のアンカーコート層としては、第1のアンカーコート層及び指示部2との密着性が良好であり、さらに好ましくは親水基を有し、水を含む指示部2に対し保水効果を有する材料例えばポリビニルアセタール樹脂等が好ましく使用される。
アンカーコート層及びオーバーコート層の塗布方法としては、印刷法例えばスクリーン印刷法、凹版印刷法、及びグラビア印刷法等や、コーティング法例えばロールコーティング、スプレーコーティング、及びディップコーティング等が好適に使用される。
この炭酸ガスインジケーター60では、アンカーコート層を2層に分けて形成しているので、第1のアンカーコート層53により、支持体1と指示部2との密着性を強固にする作用、第2のアンカーコート層54により、少なくとも指示部2中のpH指示薬が機能するために十分な量の水分を確保する作用が得られる。従って、炭酸ガスインジケーター60は、図4に示す炭酸ガスインジケーター50のように、アンカーコート層を1層だけ形成するよりも、より強固な密着性と、指示部に対するより効果的な保水性とが実現できる。さらに、耐光性、耐熱性を含めた炭酸ガスインジケーターの長期安定性がさらに良好となる。
なお、ここでは、支持体1の片面のみに指示部を設けたが、支持体1の両面
指示部2を設けた構成も適用し得る。また、支持体1の片面のみに指示部を設ける場合には、必要に応じて、支持体として前述の炭酸ガス不透過性を有する層を、また、オーバーコート層上に炭酸ガス透過性を有する層を各々適用することができる。
図6に、本発明にかかるガス置換包装体の第1の例を表す図を示す。図示するように、このガス置換包装体20は、薬液を収納した二酸化炭素透過性の例えば0.910ないし0.925g/cmの低密度ポリエチレン製の容器11と、図1と同様の炭酸ガスインジケーター10とを、置換ガスとして窒素90ないし99.5容量%、二酸化炭素0.5ないし10容量%混合ガス13を用いて、ガスバリアー性の積層フィルムからなる外装体12に封入した構成を有する。
この包装体中のインジケーターの指示部2の表示色は、封入時には黄色を呈している。しかしながら、包装体にピンホールあるいはシール不良等が発生し、置換ガスが漏れ出して代わりに周囲の大気が混入すると、包装体内の炭酸ガス濃度が低下する。このため、インジケーター10周囲のガス雰囲気が変化して、指示部2の表示色の色調が黄色から茶色、さらには紫色へとpHに応じて変化する。この色調の変化を視認することにより、包装体内の炭酸ガスを含む雰囲気が所定の濃度に保持されているかどうかを容易に確認することができる。
なお、炭酸ガスインジケーター10の代わりに、上述の炭酸ガスインジケーターの第3の例及び第4の例を適用することができる。
図7には、本発明にかかるガス置換包装体の第2の例を示す。
図示するように、包装体30は、薬液を収納した二酸化炭素透過性の例えば0.910ないし0.925g/cmの低密度ポリエチレン製の容器14の表面に、容器14の外装部を支持体としてスクリーン印刷により形成された指示部2と、この指示部2上に被覆された通気性材料からなる被覆層5とを有する炭酸ガスインジケーター18を設け、置換ガスとして窒素90ないし99.5容量%、二酸化炭素0.5ないし10容量%混合ガス13を用いて、ガスバリアー性の積層フィルムからなる外装体12で封入した構成を有する。また、被覆層5を設けない以外は、図7の包装体30と同様の構成を有する包装体とすることもできる。
この包装体30でも、図6に示す包装体と同様に、この表示色の色調の変化を視認することにより、包装体内の炭酸ガスを含むガス雰囲気が所定の濃度に保持されているかどうかを容易に確認することができる。
なお、炭酸ガスインジケーター18の代わりに、上述の炭酸ガスインジケーターの第2の例、第3の例及び第4の例を適用することができる。
図8には、本発明にかかるガス置換包装体の第3の例を示す。
図6、図7に示した包装体以外に、図8に示すように指示部2を外装体12上に印刷、又は指示部2を設けた支持体1からなるインジケーター10を外装体12に接着する等の方法で、包装体と一体化して使用しても良い。
この包装体40は、ガスバリアー性の積層フィルムからなる外装体12と、外装体12内面に、外装体12を支持体として例えばスクリーン印刷により設けられた指示部2とを有する炭酸ガスインジケーターとから構成される。この包装体40は、例えば2枚の積層フィルムを指示部2を内側にして配し、その間に内容物16を配置した後、窒素90ないし99.5容量%、二酸化炭素0.5ないし10容量%混合ガス13で置換しながら、外装体12周辺をヒートシールにより気密に封止することにより形成され得る。
図9には、本発明にかかるガス置換包装体の第3の例に使用し得る炭酸ガスインジケーターの構造の一例を表す図を示す。
外装体12を支持体として、指示部2を印刷したインジケーターの場合、図9に示すように、外装体12を構成するガスバリアー性材料31のガスバリアー層32の内面に指示部2を設け、指示部2の内面側を炭酸ガス透過性の保護フィルム33で覆うことも可能である。
このように指示部2が露出しない構成とすることにより、指示部2が直接、容器又は内容物と接触することがなく、また製造工程中や輸送中に指示部2が摩耗することを防ぐことができる。
なお、炭酸ガスインジケーターの代わりに、上述の炭酸ガスインジケーターの第2の例、第3の例及び第4の例を適用することができる。
図10には、本発明に用いる炭酸ガスインジケーターの第4の例を包装体の外装体に適用した例を表す断面図を示す。
図示するように、支持体となる外装体として、例えばアルミナ蒸着層(図示せず)を有するナイロンフィルム81とアルミナ蒸着層(図示せず)を有するポリエステルフィルム83とを接着剤層82を介して積層して得られた積層フィルムを使用する。この積層フィルムと、その上に図5に示す炭酸ガスインジケーターの第4の例と同様に、第1のアンカーコート層53と第2のアンカーコート層54の積層構造、指示部2、及びオーバーコート層52を順に設けることにより、炭酸ガスインジケーターが構成されている。また、この外装体上のその他の領域には、任意に、例えば商品名等の文字、あるいは画像等のパターンを有するインキ層17を炭酸ガスインジケーター80の作成と平行して設けることができる。さらに、このオーバーコート層52及びインキ層17上には、例えば接着層74を介して低密度ポリエチレンからなるシーラント層75が設けられている。
このような炭酸ガスインジケーターが設けられた外装体を使用して例えば窒素90ないし99.5容量%、二酸化炭素0.5ないし1.0容量%混合ガス13を置換ガスとして内容物を封止することにより炭酸ガスインジケーター付き包装体が得られる。
得られた包装体では、指示部の強固な密着性と、指示部に対する効果的な保水性とが実現できる。さらに、耐光性、耐熱性を含めた炭酸ガスインジケーター付き包装体の長期安定性が良好となる。
参考例及び試験例
以下、参考例1ないし8を示し、次に試験例として、二酸化炭素含有量に対する呈色変化を調べた。
参考例1
下記組成を有する炭酸ガス検知用インキ組成1を、ペイントコンディショナー等で微細分散させることによりインキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成1
メタクレゾールパープル 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 17.5g
微結晶セルロース 11g
水 70g
支持体として、秤量140g/mのJIS規格 P 3801 化学分析用濾紙を使用し、この上に、スクリーン印刷法により塗布し、70℃で1時間乾燥し、インジケーターを得た。
次に、塩化ビニリデンコートナイロンフィルム(厚さ25μm)/低密度ポリエチレンフィルム(厚さ50μm)のガスバリアー性積層フィルムを用い、内容量50mlの袋を作成した。得られた袋中に、上述のインジケーターと、窒素ガスと炭酸ガスの混合ガスとを、その炭酸ガスの濃度を種々変化させて各々封入し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表2に示す。
参考例2
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成1を炭酸ガス検知用インキ組成2に、支持体を、厚さ12μmのポリエステルフィルムに変更する以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表3に示す。
炭酸ガス検知用インキ組成2
メタクレゾールパープル 0.1g
水酸化ナトリウム 1.0g
ポリビニルアセタール樹脂 17.5g
微結晶セルロース 11g
水 70g
参考例3
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成1を炭酸ガス検知用インキ組成3に変更する以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表3に示す。
炭酸ガス検知用インキ組成3
メタクレゾールパープル 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 17.5g
水 78.8g
参考例4
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成1を炭酸ガス検知用インキ組成4に変更する以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表3に示す。
炭酸ガス検知用インキ組成4
メタクレゾールパープル 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 19.7g
水 78.8g
グリセリン 11g
参考例5
参考例4における炭酸ガス検知用インキ組成4を炭酸ガス検知用インキ組成5に変更する以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果を下記表3に示す。
炭酸ガス検知用インキ組成5
メタクレゾールパープル 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 19.7g
微結晶セルロース 11g
酢酸2−(2−n−ブトキシエトキシ)エチル78.8g
グリセリン 11g
Figure 0004594356
表3に示すように、本発明に用いられる炭酸ガス検知用インキ組成物を用いると、ガス雰囲気の変化を容易に視認し得る色調変化が得られる。
参考例6
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成1を下記炭酸ガス検知用インキ組成6に変更する以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果は以下の通りであった。
炭酸ガス検知用インキ組成6
クレゾールレッド 0.1g
炭酸ナトリウム 1.5g
ポリビニルアセタール樹脂 19.7g
水 78.8g
その呈色性は、炭酸ガスがある雰囲気では赤茶色、炭酸ガスのない雰囲気では赤紫色であった。
参考例7
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成物1を下記炭酸ガス検知用インキ組成物7に変更した以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果は以下の通りであった。
炭酸ガス検知用インキ組成7
ブロモチモールブルー 0.1g
ウレタン樹脂 26.1g
水 61.3g
その呈色性は、炭酸ガスがある雰囲気では青色、炭酸ガスのない雰囲気では紫色であった。
参考例8
参考例1における炭酸ガス検知用インキ組成1を下記炭酸ガス検知用インキ組成8に変更した以外は、参考例1と同様にして試験包装体を作成し、その呈色変化を見た。得られた結果は以下の通りであった。
炭酸ガス検知用インキ組成8
α−ナフトールフタレイン 0.1g
ウレタン樹脂 26.2g
微結晶セルロース 11g
水 61.3g
その呈色性は、炭酸ガスがある雰囲気では水色、炭酸ガスのない雰囲気では青色であった。
試験例
以下に、炭酸ガス検知用インキ組成物を包装体の外装体の一部として使用したもの(参考例9−25)について、その試験例2−1ないし2−7、及び試験例3−1ないし3−8を示す。
試験例2−1ないし2−7は、種々の炭酸ガス不透過性フィルム上に炭酸ガス検知用インキにより指示部を印刷し、さらにその上に種々の炭酸ガス透過性フィルムを積層した構成を有する外装体を形成した例を示す。
参考例9及び試験例2−1
下記の炭酸ガス検知用インキ組成9をペイントコンディショナー等で微細分散させることによりインキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成9
メタクレゾールパープル 1g
ポリビニルアセタール樹脂 7g
水 92g
プロパノール 21g
水酸化ナトリウム 4g
グリセリン 5g
12μmの厚さを有するポリエステル層とその一方の面上に蒸着された40nmの厚さを有するシリカ蒸着層とを有するシリカ蒸着ポリエステルフィルムを用意し、ポリエステル層側に、上記インキ組成物を用いて指示部をグラビア印刷法で印刷し、指示部が形成されたポリエステル層上にシーラントとして25μmの厚さを有する低密度ポリエチレンフィルムをウレタン系接着剤を用いて積層し、積層体を得た。
この積層体を使用し、シーラントが内側となるように配置して、包装袋を作製(100mm×100mm)し、二酸化炭素を5容量%添加した窒素ガスを50ml充填密封した。得られた包装袋について、指示部の応答性、及び包装袋中の炭酸ガス濃度を測定した。
応答性は、ガス充填後30分後までに、紫色から黄色に変化したものを良好とし、それ以外は不良とした。
炭酸ガス濃度の測定は、40℃の温度、75%の湿度の環境下で30日間保存した後に行い、指示部も同時に観察した。得られた結果を表4に示す。
また、使用されたものと同様のシリカ蒸着ポリエステルフィルム及びシーラントの炭酸ガス透過率を各々測定し、下記表4に併記した。
参考例10及び試験例2−2
12μmの厚さを有するポリエステルフィルムを用意し、試験例2−1と同様に指示部、及びシーラントを積層した。さらに、ポリエステルフィルムの指示部と反対の面に、厚さ15μmのナイロンフィルム上に厚さ20nmのアルミナ蒸着層を有するアルミナ蒸着ナイロンフィルムを、その蒸着面がポリエステルフィルムと密着するようにして、ウレタン系接着剤を用いて積層し、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例2−1と同様にして、包装袋を作成し、応答性、及び炭酸ガス濃度を各々測定し、指示部を観察した。その結果を下記表3に示す。
また、使用されたものと同様のポリエステルフィルムとアルミナ蒸着ナイロンフィルムとの積層体及びシーラントについて、その炭酸ガス透過率を測定し、下記表4に併記した。
参考例11及び試験例2−3
試験例2−2と同様の12μmの厚さを有するポリエステルフィルムを用意し、試験例2−1と同様に、指示部を印刷した。その後、指示部側にシーラントとして25μmの厚さを有する未延伸ポリプロピレンフィルムをウレタン系接着剤を用いて積層した。さらに、ポリエステルフィルムの指示部と反対の面に、ポリ塩化ビニリデン1g/mをコートした15μmの厚さを有するナイロンフィルムであるKコートナイロンフィルムをこのコート面がポリエステルフィルムと密着するようにしてウレタン系接着剤を用いて積層し、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例2−1と同様にして包装袋を作成し、応答性、及び炭酸ガス濃度を各々測定し、指示部を観察した。その結果を下記表3に示す。
また、使用されたものと同様のポリエステルフィルムとポリ塩化ビニリデンコートナイロンフィルムとの積層体、及び未延伸ポリプロピレンフィルムについて、その炭酸ガス透過率を各々測定し、下記表4に併記した。
参考例12及び試験例2−4
試験例2−2と同様の12μm厚さを有するポリエステルフィルムを用意し、試験例2−3と同様に指示部及び未延伸ポリプロピレンフィルムを積層した。さらに、ポリエステルフィルムの指示部と反対の面に、15μmの厚さを有するポリビニルアルコールフィルムをウレタン系接着剤を用いて積層した。さらに、ポリビニルアルコールフィルム上に、12μmの厚さを有するポリエステルフィルムを同様に積層し、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例2−1と同様にして包装袋を作成し、応答性、及び炭酸ガス濃度を各々測定し、指示部を観察した。その結果を下記表3に示す。
また、使用されたものと同様のポリエステルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、及びポリエステルフィルムの積層体を作成し、その積層体及び未延伸ポリエチレンフィルム炭酸ガス透過率を測定し、下記表4に併記した。
参考例13及び試験例2−5
試験例2−2と同様のポリエステルフィルムを用意し、同様に、指示部、低密度ポリエチレンフィルムを積層した。
さらに、ポリエステルフィルムの表示部と反対の面に、30μmの厚さを有する、ナイロン(NY)とエチレン酢酸ビニル共重合体(EVOH)との共押し出しフィルムをEVOHがポリエステルフィルムと密着するようにしてウレタン系接着剤を用いて積層し、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例2−1と同様にして包装袋を作成し、応答性、及び炭酸ガス濃度を各々測定し、指示部を観察した。その結果を下記表4に示す。
また、使用されたものと同様のポリエステルフィルム、及びNY/EVOH共押し出しフィルムの積層体を作成し、その積層体と低密度ポリエチレンフィルムの炭酸ガス透過率を測定し、下記表4に併記した。
参考例14及び試験例2−6
試験例2−2と同様の12μmの厚さを有するポリエステルフィルムに同様に指示部を印刷した。その後、指示部側に15μmの厚さを有するナイロンフィルム上に40μmの厚さを有するシリカ蒸着ナイロンフィルムをウレタン系接着剤を用いて積層し、さらに、ウレタン系接着剤を用いて、シーラントとして、25μmの厚さを有する低密度ポリエチレンフィルムを積層した。
得られた積層体を用いて、試験例2−1と同様にして包装袋を作成し、応答性、及び炭酸ガス濃度を各々測定し、指示部を観察した。その結果を下記表4に示す。
また、使用されたものと同様のシリカ蒸着ナイロンフィルムと低密度ポリエチレンフィルムとの積層体を作成し、使用されたものと同様のポリエステルフィルムと、得られた積層体の炭酸ガス透過率を各々測定し、下記表4に併記した。
参考例15及び試験例2−7
試験例2−2と同様の12μmの厚さを有するポリエステルフィルムに、同様に指示部を印刷した。その後、指示部側に25μmの厚さを有するシーラントとして、低密度ポリエチレンフィルムをウレタン系接着剤を用いて積層した。
得られた積層体を用いて、試験例2−1と同様にして包装袋を作成し、応答性、及び炭酸ガス濃度を各々測定し、指示部を観察した。その結果を下記表3に示す。また、使用されたものと同様のポリエステルフィルムと低密度ポリエチレンフィルムの炭酸ガス透過率を測定した。得られた結果を下記表4に示す。
Figure 0004594356
表4に示すように、試験例2−1ないし2−5の包装袋は、いずれも、応答性が良好であり、保存後の炭酸ガス濃度も問題なく、また指示部の色調も炭酸ガス濃度に対応していた。
しかしながら、試験例2−6のように、包装袋内側の炭酸ガス透過率が低いと応答性が悪くなり、また、試験例2−7のように、包装袋全体の炭酸ガス透過率が高いと、保存性が悪く、炭酸ガスが包装袋内から抜けてしまう。
試験例2−1ないし2−5から明らかなように、包装袋の指示部よりも外側の積層体が50(ml/m・24hr)以下の炭酸ガス透過率を有し、包装袋の指示部よりも内側の積層体が500(ml/m・24hr)以上の炭酸ガス透過率を有すると、包装袋内の炭酸ガス雰囲気の変化に敏感に応答し得るインジケーターが実現でき、かつ包装袋内の炭酸ガスの保持性に優れ、内容物の保存性に優れた包装袋となることが分かった。
さらに、支持体上にアンカーコート層を形成した後、指示部を印刷し、さらにオーバーコート層を設けた構成を有する炭酸インジケーターの種々の例を示す。
また、このインジケーターを用いた包装体の呈色性、耐水性、耐熱性、及び輸送試験を試験例3として示す。
参考例16及び試験例3−1
下記炭酸ガス検知用インキ組成10をペイントコンディショナー等で微細分散させることによりインキ組成物を作成した。
メタクレゾールパープル 1g
ポリビニルアセタール樹脂 7g
水 92g
プロパノール 21g
水酸化ナトリウム 4g
グリセリン 5g
支持体として、40nmの厚さを有するシリカ蒸着層とポリエステル層とからなる12μmのシリカ蒸着ポリエステルフィルムを用意した。そのポリエステル層表面に、主成分がウレタン系樹脂よりなる第1のアンカーコート剤、ビニルアセタール樹脂よりなる第2のアンカーコート剤をグラビア印刷法にて各々、塗布し、第1のアンカーコート層及び第2のアンカーコート層を得た。
その後、第2のアンカーコート層上に、上述のインキ組成物をグラビア印刷法にて塗布し、指示部を形成した。
得られた指示部上に、ビニルアセタール樹脂よりなる第1のオーバーコート剤を塗布し、ウレタン樹脂よりなる第2のオーバーコート剤の順に、各々、グラビア印刷により塗布し、第1及び第2のオーバーコート層を形成した。これらを乾燥後、25μmの厚さを有する低密度ポリエチレンフィルムをウレタン系接着剤を使用して、ドライラミネート法を用いて貼り合せ、積層体を得た。
得られた積層体について、下記評価試験1ないし3を行なった。
評価試験1
得られた積層体を用いて、包装体内部に50mlの窒素ガス/炭酸ガスの濃度比が95/5である混合ガスを封入し、完全に製袋して、試験包装袋を作成した。得られた包装袋の呈色性を確認した。その結果を、下記表5に示す。
評価試験2
評価試験1と同様の包装袋について、耐光性、及び耐熱性を確認した。耐光性は120万lx*hr相当、耐熱性は60℃、2週間の条件で試験を行い、試験終了後に大気下に開放した包装袋の指示部が黄色から紫色に変色するか確認した。
耐水性試験は、得られた積層体を大気下において温度40℃の温度、湿度75%の高温高湿下に1日間放置し、指示部表面を観察した。各々、得られた結果を下記表5に示す。
評価試験3
内部に50mlの二酸化炭素透過性プラスチックアンプル入り蒸留水を入れ、50mlの窒素ガス/炭酸ガスの濃度比が92/8である混合ガスを封入し、製袋する以外は、試験例2−1と同様にしてプラスチックアンプル入り包装袋を得た。この包装袋を20個ずつ箱詰めにし、トラックによる往復200kmの輸送試験を実施した。得られた結果を下記表6に示す。
参考例17及び試験例3−2
ビニルアセタール樹脂よりなる第1のオーバーコート層を省略する以外は、試験例3−1と同様にして、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例3−1と同様に評価試験1ないし3を行った。得られた結果を、下記表5及び表6に各々示す。
参考例18及び試験例3−3
ウレタン系樹脂よりなる第2のオーバーコート層を省略する以外は、試験例3−1と同様にして、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例3−1と同様に評価試験1ないし3を行った。得られた結果を、下記表5及び表6に各々示す。
参考例19及び試験例3−4
第1及び第2のオーバーコート層を省略する以外は、試験例3−1と同様にして、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例3−1と同様に評価試験1ないし3を行った。得られた結果を、下記表5及び表6に各々示す。
参考例20及び実験例3−5
アンカーコート層及びオーバーコート層として、ウレタン系樹脂よりなる第1のアンカーコート層及びウレタン系樹脂より第2のオーバーコート層のみを形成する以外は、試験例3−1と同様にして、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例3−1と同様に評価試験1ないし3を行った。得られた結果を、下記表5及び表6に各々示す。
参考例21及び試験例3−6
アンカーコート層及びオーバーコート層として、ビニルアセタール樹脂より第2のアンカーコート層及びウレタン系樹脂よりなる第1のオーバーコート層のみを形成する以外は、試験例3−1と同様にして、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例3−1と同様に評価試験1ないし3を行った。得られた結果を、下記表5及び表6に各々示す。
参考例22及び試験例3−7
オーバーコート層用に、ウレタン樹脂よりなる第2オーバーコート剤のみ使用し、アンカーコート層を省略する以外は、試験例3−1と同様にして、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例3−1と同様に評価試験1ないし3を行った。得られた結果を、下記表5及び表6に各々示す。
参考例23及び試験例3−8
オーバーコート層及びアンカーコート層を省略する以外は、実験例8と同様にして、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例3−1と同様に評価試験1ないし3を行った。得られた結果を、下記表5及び表6に各々示す。
参考例24及び試験例3−9
主成分がアクリル系樹脂よりなる第1のアンカーコート剤、ビニルアセタール樹脂よりなる第2のアンカーコート剤、オーバーコート層用にアクリル系樹脂を主成分とするオーバーコート剤のみを使用する以外は、試験例3−7と同様にして、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例3−1と同様に評価試験1ないし3を行った。得られた結果を、下記表5及び表6に各々示す。
実験例17
アンカーコート層用に、主成分がウレタン系樹脂よりなる第1のアンカーコート剤、アクリル系樹脂よりなる第2のアンカーコート剤、オーバーコート層用にウレタン系樹脂を主成分とするオーバーコート剤のみを使用する以外は、試験例3−1と同様にして、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、試験例3−1と同様に評価試験1ないし3を行った。得られた結果を、下記表5及び表6に各々示す。
Figure 0004594356
Figure 0004594356
斜線:試験せず
耐光性 ○:良好、インジケーター部紫色に変色 △:インジケーター部紫〜灰色(機能低下は認められるが検知可能) ×:インジケーター部黄色(検知不可)
耐熱性 ○:良好、インジケーター部紫色に変色 △:インジケーター部紫〜灰色(機能低下は認められるが検知可能) ×:インジケーター部黄色(検知不可)
耐水性 ○:良好 △:炭酸ガスインジケーター部にわずかに水溜り現象発生 ×:炭酸ガスインジケーター部に著しい水溜り現象発生
試験例3−1ないし3−8では、炭酸ガスインジケーターは大気下では紫色、炭酸ガス下では黄色を呈した。また、耐光性、耐熱性、耐水性も良好または検知可能なレベルであった。試験例3−9では、インジケーター部に水が溜まり、外観不良が発生した。一方、試験例3−10のように、アンカーコート剤やオーバーコート剤にアクリル系樹脂を用いるとインジケーター部は大気下では紫色、炭酸ガス下では黄色を呈したが、耐光性、耐熱性がなく、安定性に欠けるものとなった。
Figure 0004594356
Figure 0004594356
斜線部:試験せず
評価試験1の結果より、好ましいオーバーコート層、アンカーコート層を使用すると、炭酸ガスインジケーター及び包装体が呈色性に優れることを確認した。評価試験2より、好ましいオーバーコート層、アンカーコート層を使用すると、炭酸ガスインジケーター及びその包装体は耐光性、耐熱性、耐水性に優れることを確認した。ビニルアセタール樹脂により耐熱性が向上し、ウレタン樹脂により耐水性が向上した。また、評価試験3より、実使用においても指示部の強度が向上して剥離が起こらず、その外観不良を防止できることを確認した。
実施例1
以下の処方を有する重炭酸塩含有薬液を、二酸化炭素透過性のポリエチレン製袋体(ワンバック)(空間量400ml)に充填して閉塞した。得られたワンバックを熱水シャワーにて滅菌した。その後、このワンバックを、参考例1のインジケーターと共に、ナイロン(厚さ15μm)/ポリビニルアルコール(厚さ18μm)/ポリエチレン(厚さ60μm)の積層フィルム袋体中に入れ、二酸化炭素を含む混合ガスでガス置換包装し、図6と同様の構成を有する包装体を得た。混合ガスは、炭酸ガス5容量%及び空気95容量%とした。
重炭酸塩含有薬液組成1
塩化ナトリウム 3.00g
塩化カルシウム 0.10g
炭酸水素ナトリウム1.20g
クエン酸 0.07g
滅菌精製水 全体を500mlとする量
pH 7.3
実施例2
ワンバックの代わりに、図11に示すような連通可能な隔壁を有する二酸化炭素透過性ポリエチレン製ダブルバッグを用い、下記組成の薬液を使用し、混合ガスの組成を炭酸ガス10容量%及び空気90容量%にする以外は実施例1と同様にして包装体を得た。
なお、図示するようにこのダブルバッグ90は、周縁を封止された一対のポリエチレン製フィルムから構成される袋形状を有し、かつその袋内部を第1室92,第2室93に区分する連通可能な隔壁91を有する。第1室92及び第2室93には、各々、下記組成の薬液が収容されている。また、ダブルバック90の第1室92側の端部にはフック等に吊り下げ可能な吊り具94が設けられている。また、第2室93側の端部には、第2室93と連通した取り出し口95及びこの取り出し口を開閉可能なキャップ96が設けられている。
第1室の薬液組成
オキシグルタチオン 0.09g
デキストロース 0.46g
塩化ナトリウム 3.32g
塩化カリウム 0.19g
塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
滅菌精製水 全体を150mlとする量
pH 4.5
第2室の薬液組成
炭酸水素ナトリウム 1.05g
酢酸ナトリウム3水和物 0.30g
クエン酸ナトリウム2水和物 0.50g
塩化カルシウム2水和物 0.08g
塩化マグネシウム6水和物 0.10g
塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
滅菌精製水 全体を350mlとする量
pH 7.8
実施例3
下記組成の薬液を使用し、実施例2と同様の構成を有するダブルバッグを使用する以外は実施例1と同様にして包装体を得た。
第1室の薬液組成
塩化マグネシウム6水和物 0.11g
デキストロース 0.30g
滅菌精製水 全量を150mlとする量
pH 4.5
第2室の薬液組成
炭酸水素ナトリウム 1.00g
塩化ナトリウム 3.60g
pH 7.3
実施例4ないし6
インジケーター及び積層フィルム袋体の代わりに、その一部にインジケーターを備えた参考例9の積層体を用いたワンバックあるいはダブルバック(空間量400ml)を使用する以外は、各々実施例1ないし3と同様にして包装体を得た。
実施例7ないし9
インジケーター及び積層フィルム袋体の代わりに、その一部にインジケーターを備えた参考例16の積層体を用いたワンバックあるいはダブルバック(空間量400ml)を使用する以外は、各々実施例1ないし3と同様にして包装体を得た。
実施例10
混合ガス組成を炭酸ガス4容量%、空気96%とする以外は実施例2と同様にして包装体を得た。
実施例11
混合ガス組成を炭酸ガス4容量%、空気96%とする以外は実施例5と同様にして包装体を得た。
実施例12
下記炭酸ガス検知用インキ組成11をペイントコンディショナー等で微細分散させることにより、インキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成11
チモールフタレイン 0.05g
卜ロペオリンOOONo.2 0.05g
水酸化ナトリウム 0.40g
ポリビニルアルコール 50.00g
イソプロピルアルコール 34.00g
水 100.00g
支持体として、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意した。このアルミナ蒸着PETフィルム上に、上記炭酸ガス検知用インキをスクリーン印刷法により、縦1cm×横1cmの面積に1μmの厚さで塗布し、70℃で1時間乾燥することにより、炭酸ガス検知部が形成されたアルミナ蒸着PETフィルムを得た。
上記アルミナ蒸着PETフィルムを包装材として用い、炭酸水素ナトリウム0.3%を含有する輸液を収容した薬液用容器(ポリエチレン(PE)製、内容量:1200mL)を、炭酸ガス検知部を有する面を内側にして包装し、薬液用容器とアルミナ蒸着PETフィルムとの空間部(容積約300mL)を、炭酸ガス3%及び空気97%の混合ガスで置換した後、包装材を密封して、本発明の包装体を得た。炭酸ガス検知部の表示色は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
ピンホール検知試験
ピンホール検知試験として、得られた包装体の包装材に、注射針(商品名 27G、テルモ社製、ネオラス)で直径約500μm、短径約50μmのピンホールをあけ、包装体内の炭酸ガスインジケーターの表示色の変化を外部から目視観察した。その結果を表7に示す。
実施例13
炭酸ガス検知用インキ組成12の代わりに下記炭酸ガス検知用インキ組成13を使用する以外は、実施例12と同様にして包装体を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成12
チモールブルー 0.05g
フェノールフタレイン 0.25g
チモールフタレイン 0.025g
水酸化ナトリウム 0.40g
ポリビニルアルコール 50.00g
イソプロピルアルコール 34.00g
エタノール 50.00g
水 50.00g
炭酸ガス検知部の表示色は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
実施例14
下記炭酸ガス検知用インキ組成13をペイントコンディショナー等で微細分散させることにより、インキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成13
チモールフタレイン 0.025g
トロペオリンOOONo.2 0.075g
水酸化ナトリウム 0.40g
ポリビニルアルコール 50.00g
イソプロピルアルコール 34.00g
エタノール 40.00g
水 50.00g
支持体として、秤量140g/mのJIS規格 P 3801 化学分析用濾紙を使用した。この濾紙上に、上記インキ組成物をスクリーン印刷法により、縦1cm×横1cmの面積に1μmの厚さで塗布し、70℃で1時間乾燥した。
この濾紙を、有孔ポリエチレン袋(1.5cm×1.5cm)に充填し、ヒートシーラーにより3方シールすることにより、濾紙に含浸された形態の炭酸ガス検知用インジケーターを得た。
アルミナ蒸着PETフィルムを包装材として用い、炭酸水素ナトリウム0.3%を含有する輸液を収容した容器(ポリエチレン(PE)製、内容量:1200mL)を、得られた炭酸ガスインジケーターとともにアルミナ蒸着PETフィルム製の包装材にて包装し、薬液用容器と包装材との空間部(容積約300mL)を、炭酸ガス3%及び空気97%の混合ガスで置換した後、包装材を密封して、本発明の包装体を得た。炭酸ガスインジケーターの表示色は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
実施例15
下記炭酸ガス検知用インキ組成14をペイントコンディショナー等で微細分散させることにより、インキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成14
メタクレゾールパープル 0.05g
オルトクレゾールフタレイン 0.02g
水酸化ナトリウム 0.40g
水 10.00g
このインキ10mLを微結晶セルロース50gに含浸させ、充分に混合した後、有孔ポリエチレン袋(3cm×4cm)に充填し、ヒートシーラーにより3方シールすることにより、炭酸ガス検知用インキが微結晶セルロースに含浸された形態の炭酸ガスインジケーターを得た。
得られた炭酸ガスインジケーターを使用する以外は実施例14と同様にして、本発明の包装体を得た。炭酸ガスインジケーターの表示色は、製造当初は紫色で 得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
あったが、1時間後には黄色になった。
実施例16
下記炭酸ガス検知用インキ組成15をペイントコンディショナー等で微細分散させることにより、インキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成15
チモールブルー 0.075g
トロペオリンOOONo.2 0.025g
水酸化ナトリウム 0.40g
水 10.00g
このインキ10mLを炭酸ガス透過性低密度ポリエチレン袋(3cm×4cm)に充填し、ヒートシーラーにより3方シールすることにより、液状形態の炭酸ガス検知用インキを封入した炭酸ガスインジケーターを得た。
得られた炭酸ガスインジケーターを使用する以外は実施例14と同様にして、本発明の包装体を得た。炭酸ガスインジケーターの表示色は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
実施例17
下記炭酸ガス検知用インキ組成16をペイントコンディショナー等で微細分散させることにより、インキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成16
チモールフタレイン 0.05g
トロペオリンOOONo.2 0.05g
水酸化ナトリウム 0.40g
ポリビニルアルコール 50.00g
イソプロピルアルコール 34.00g
水 100.00g
得られたインキを用い、炭酸ガス3%及び空気97%の混合ガスの代わりに、炭酸ガス50%及び空気50%の混合ガスを使用する以外は、実施例12と同様にして、包装材として、炭酸ガス検知部が形成されたアルミナ蒸着PETフィルムを有する本発明の包装体を得た。炭酸ガス検知部は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
実施例18
下記炭酸ガス検知用インキ組成17をペイントコンディショナー等で微細分散させることにより、インキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成17
チモールブルー 0.05g
フェノールフタレイン 0.25g
チモールフタレイン 0.025g
水酸化ナトリウム 0.40g
ポリビニルアルコール 50.00g
イソプロピルアルコール 34.00g
エタノール 50.00g
水 50.00g、
得られたインキを用い、実施例17と同様にして、濾紙に含浸された形態の炭酸ガス検知用インジケーターを含む包装体を得た。炭酸ガス検知部は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
実施例19
下記炭酸ガス検知用インキ組成18をペイントコンディショナー等で微細分散させることにより、インキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成18
チモールフタレイン 0.025g
卜ロペオリンOOONo.2 0.075g
水酸化ナトリウム 0.40g
ポリビニルアルコール 50.00g
イソプロピルアルコール 34.00g
エタノール 40.00g
水 50.00g
得られたインキ組成物を用い、炭酸ガス3%及び空気97%の混合ガスの代わりに、炭酸ガス50%及び空気50%の混合ガスを使用する以外は、実施例14と同様にして炭酸ガス検知用インキが濾紙に含浸された形態の炭酸ガス検知用インジケーターを含む包装体を得た。この炭酸ガスインジケーターの表示色は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
実施例20
下記炭酸ガス検知用インキ組成19をペイントコンディショナー等で微細分散させることにより、インキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成19
メタクレゾールパープル 0.05g
オルトクレゾールフタレイン 0.02g
水酸化ナトリウム 0.40g
水 10.00g
得られたインキ組成物を使用し、炭酸ガス3%及び空気97%の混合ガスの代わりに、炭酸ガス50%及び空気50%の混合ガスを使用する以外は、実施例15と同様にして、炭酸ガス検知用インキが微結晶セルロースに含浸された形態の炭酸ガスインジケーターを有する包装体を得た。
炭酸ガスインジケーターの表示色は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
実施例21
下記炭酸ガス検知用インキ組成20をペイントコンディショナー等で微細分散させることにより、インキ組成物を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成20
チモールブルー 0.075g
トロペオリンOOONo.2 0.025g
水酸化ナトリウム 0.40g
水 10.00g
得られたインキ組成物を使用し、炭酸ガス3%及び空気97%の混合ガスの代わりに、炭酸ガス50%及び空気50%の混合ガスを使用する以外は、実施例16と同様にして、液状形態の炭酸ガス検知用インキを封入した炭酸ガスインジケーターを含む包装体を得た。
炭酸ガスインジケーターの表示色は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
実施例22
炭酸ガス検知用インキ組成12の代わりに下記炭酸ガス検知用インキ組成21を使用する以外は、実施例12と同様にして炭酸ガス検知部が形成されたアルミナ蒸着PETフィルムを包装体として使用した包装体を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成21
チモールフタレイン 0.05g
トロペオリンOOONo.2 0.05g
水酸化ナトリウム 1.00g
ポリビニルアセタール樹脂 17.5g
微結晶セルロース 11.00g
水 70.00g
得られた炭酸ガス検知部の表示色は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
実施例23
炭酸ガス検知用インキ組成12の代わりに下記炭酸ガス検知用インキ組成22を使用する以外は、実施例12と同様にして炭酸ガス検知部が形成されたアルミナ蒸着PETフィルムを包装体として使用した包装体を得た。
炭酸ガス検知用インキ組成22
チモールブルー 0.05g
フェノールフタレイン 0.25g
チモールフタレイン 0.025g
水酸化ナトリウム 1.00g
ポリビニルアセタール樹脂 17.5g
微結晶セルロース 11.00g
水 70.00g
得られた炭酸ガス検知部の表示色は、製造当初は紫色であったが、1時間後には黄色になった。
得られた包装体について実施例12と同様にピンホール検知試験を行った。その結果を下記表7に示す。
Figure 0004594356
本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの第1の例を表す正面図 図1の断面図 本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの第2の例の構成を表す断面図 本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの第3の例の構成を表す断面図 本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの第4の例の構成を表す断面図 本発明にかかるガス置換包装体の第1の例を表す図 本発明にかかるガス置換包装体の第2の例を示す図 本発明にかかるガス置換包装体の第3の例を示す図 本発明にかかるガス置換包装体の第3の例に使用し得る炭酸ガスインジケーターの構造の一例を表す図 本発明に用いられる炭酸ガスインジケーターの第4の例を包装体の外装体に適用した例を表す断面図 本発明に用いられる薬液用容器を表す上面図。
符号の説明
1…支持体
2…指示部
3…炭酸ガス透過性フィルム
5…被覆層
10…インジケーター
11,14,16…薬液用容器
12…外装体
13…炭酸ガス含有ガス

Claims (18)

  1. 支持体、該支持体上に設けられた第1のアンカーコート層と、該第1のアンカーコートの周縁部を除く内側の領域上に積層された第2のアンカーコート層と、該第2のアンカーコート層上に、pH指示薬、結合剤、及び溶媒を含む炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成された指示部と、該第1のアンカーコートの周縁部上に、該第2のアンカーコート層及び該指示部を封入するように設けられたオーバーコート層をもつ炭酸ガスインジケーターを、炭酸ガス雰囲気を有する炭酸ガス不透過性の外装体内に配置したことを特徴とする包装体。
  2. 前記外装体内に、重炭酸塩含有薬液が収容された少なくとも一部に炭酸ガス透過性を有するプラスチック製の薬液用容器がさらに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の包装体。
  3. 前記外装体内の炭酸ガス濃度は、0.5ないし10容量%であり、前記重炭酸塩含有薬液は、ナトリウム塩及びクエン酸塩のうち少なくとも1の添加成分を含むことを特徴とする請求項2に記載の包装体。
  4. 前記添加成分は、(1)塩化ナトリウム、(2)塩化ナトリウム及びクエン酸、または(3)クエン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項3に記載の包装体。
  5. 前記薬液用容器は、各々独立して薬液を収容し得る2以上の収容室を有し、かつ隣接する室間に連通可能な隔壁をもつ複室容器から構成され、第1室は炭酸水素ナトリウム及び塩化ナトリウムを含む溶液を、第2室はグルコース及び塩化マグネシウムを含む溶液を収容することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の包装体。
  6. 前記薬液用容器は、各々独立して薬液を収容し得る2以上の収容室を有し、かつ隣接する室間に連通可能な隔壁をもつ複室容器から構成され、第1室は炭酸水素ナトリウム及びクエン酸ナトリウムを含む溶液、第2室はオキシグルタチオンを含む溶液を収容することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の包装体。
  7. 前記外装体内の炭酸ガス濃度は、3ないし9容量%であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の包装体。
  8. 前記炭酸ガスインジケーターを、前記薬液用容器と、該薬液用容器を包装する炭酸ガス不透過性を有する外装体の間に配置したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の包装体。
  9. 前記支持体として前記外装体が適用され、前記指示部が該外装体内面の少なくとも一部に形成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の包装体。
  10. 前記支持体は50(ml/m・24hr)以下の炭酸ガス透過率を有する炭酸ガス不透過性層を含み、かつ前記オーバーコート層上に設けられた500(ml/m・24hr)以上の炭酸ガス透過率を有する炭酸ガス透過性層をさらに有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の包装体。
  11. 前記第1のアンカーコート層と前記オーバーコート層は、ウレタン樹脂を含み、前記第2のアンカーコート層がビニルアセタール樹脂を含むことを特徴とする請求項1ないし10に記載の包装体。
  12. 前記炭酸ガス検知用インキ組成物は、吸水剤及びアルカリ性物質のうち少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の包装体。
  13. 前記溶媒は、水及びアルコールのうち少なくとも1種であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の包装体。
  14. 前記結合剤は水及びアルコールのうち少なくとも1種に溶解または分散する性質を有することを特徴とする請求項1ないし13のいずれか1項に記載の包装体。
  15. 記炭酸ガス検知用インキ組成物は、グリセリンをさらに含むことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1項に記載の包装体。
  16. 支持体と、該支持体上に設けられた第1のアンカーコート層と、該第1のアンカーコートの周縁部を除く内側の領域上に積層された第2のアンカーコート層と、該第2のアンカーコート層上に、pH指示薬、結合剤及び溶媒を含む炭酸ガス検知用インキ組成物を用いて形成された指示部と、該第1のアンカーコートの周縁部上に、該第2のアンカーコート層及び該指示部を封入するように設けられたオーバーコート層とを具備することを特徴とする炭酸ガス検知用インジケーター
  17. 前記支持体は50(ml/m ・24hr)以下の炭酸ガス透過率を有する炭酸ガス不透過性層を含み、かつ前記オーバーコート層上に設けられた500(ml/m ・24hr)以上の炭酸ガス透過率を有する炭酸ガス透過性層をさらに有することを特徴とする請求項16に記載の炭酸ガス検知用インジケーター
  18. 前記第1のアンカーコート層と前記オーバーコート層は、ウレタン樹脂を含み、前記第2のアンカーコート層がビニルアセタール樹脂を含むことを特徴とする請求項16または17に記載の炭酸ガス検知用インジケーター。
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