JP4594253B2 - 多数個取り配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の配線基板領域が縦横に配列された多数個取り配線基板に関するものである。
従来、半導体素子や圧電素子等の電子部品が収容される電子部品収納用パッケージは、上面の中央部に電子部品が収容される凹部を有する絶縁基板と、凹部の内側から絶縁基板の側面や下面にかけて導出された配線導体とを備えている。
この電子部品収納用パッケージは、母基板に複数の配線基板領域が縦横に形成されて成る多数個取り配線基板の形態で形成されるものがある(例えば、下記特許文献1を参照)。多数個取り配線基板は、母基板の各配線基板領域の境界線に分割溝が形成されている。多数個取り配線基板は、各配線基板領域の境界(分割溝)に沿って分割されることにより、電子部品収納用パッケージに個片化される。
そして、電子部品収納用パッケージには、凹部内に電子部品が収容されるとともに、電子部品の電極が凹部の底面に露出した配線導体にボンディングワイヤや導電性接着剤を介して電気的に接続され、上面に蓋体が接合されることにより、凹部内に電子部品が気密封止された電子装置となる。
なお、多数個取り配線基板は、所定の導体層が形成された平板状のセラミックグリーンシートに、各配線基板領域に対応する部分に開口部が配列形成されたセラミックグリーンシートを積層し、この積層体を焼成することにより作製される。
特開2002−353574号公報
しかしながら、このような従来の多数個取り配線基板の場合、母基板に反りが発生しやすいという問題があった。
すなわち、多数個取り配線基板となるセラミックグリーンシートの積層体は、凹部となる開口部が、一方の面に偏って多数配列形成されているため、焼成時に、凹部が配列されている面と、それに対向する面との間で、焼成時の収縮に差が生じる。すなわち、凹部が形成されている側の方が大きく収縮する傾向がある。
この収縮の差に起因して、積層体に、凹部が形成されている側に向かって凹となるような応力が作用するので、各々の配線基板領域に発生した微小な反りが母基板の一辺方向に累積されることにより、焼成されてなる多数個取り配線基板(母基板)に反りが発生しやすい。
特に、近年、電子部品収納用パッケージの小型化に応じて、各配線基板領域を平面視したときに配線基板領域の外形面積に対する凹部の占める面積が大きくなってきているので、収縮差に起因する応力が大きくなってきている。また薄型化のために母基板の厚さも薄くなり変形しやすくなってきている。そのため、上記凹部の存在に起因する反りが顕著なものとなってきている。
本発明はかかる問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、各配線基板領域に凹部が形成されている多数個取り配線基板において、反りが効果的に防止された多数個取り配線基板を提供することにある。
本発明の多数個取り配線基板は、第1および第2の面を有し、電子部品が収容される凹部が形成された複数の配線基板領域が縦横に配列された母基板と、該母基板の前記複数の配線基板領域に形成された配線導体とを備え、前記複数の配線基板領域は、前記母基板の前記第1の面に前記凹部が形成された配線基板領域と、前記母基板の前記第2の面に前記凹部が形成された配線基板領域とが交互に配置されていることを特徴とするものである。
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、前記複数の配線基板領域は、各々の配線基板領域の対角線上に位置する角部にキャスタレーション導体が形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、前記第1の面に形成された前記凹部の底面と前記第2の面に形成された前記凹部の底面とが、前記母基板の厚み方向の同じ位置に形成されていることを特徴とするものである。
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、前記母基板は、前記複数の配線基板領域の境界に、前記第1の面および前記第2の面から同じ深さで、かつ前記母基板の前記凹部を取り囲む枠部の厚みの30〜70%の深さで分割溝が形成されていることを特徴とするものである。
本発明の多数個取り配線基板は、複数の配線基板領域は、母基板の第1の面に凹部が形成された配線基板領域と、母基板の第2の面に凹部が形成された配線基板領域とが交互に配置されていることから、母基板の対向する第1および第2の面の両側に、ほぼ同じ数の凹部が、同じような間隔で配列されることになる。
そのため、焼成のときに、母基板(セラミックグリーンシートの積層体)の第1の面と第2の面とにおいて、収縮差が生じることを効果的に防止することができ、収縮差に起因する応力を抑制することができる。したがって、その応力に起因する母基板の反りが抑制された多数個取り配線基板を提供することができる。
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、複数の配線基板領域は、各々の配線基板領域の対角線上に位置する角部にキャスタレーション導体が形成されていることから、第1および第2の面に交互に凹部が配置されたとしても(電子部品収納用パッケージとなる配線基板領域が、交互に表裏逆になるように配列されたとしても)、隣り合う配線基板領域の間の電気的な接続が容易に行なえる。
つまり、各配線基板領域の対角線上に位置する角部は、配線基板領域同士が表裏逆向きに配列されたときに、ちょうど隣り合う位置に位置し得ることになる。そのため、各角部に形成されたキャスタレーション導体が、隣り合う配線基板領域の間で接することになる。このキャスタレーション導体同士を隣り合う配線基板領域の間で互いに容易に電気的に接続させることができる。
その結果、例えば、各々の配線基板領域の対角線上に位置する角部にキャスタレーション導体が形成された配線基板において、ダミー配線基板領域を形成することなく配列形成することができることから、母基板に配列される配線基板領域の取り個数を減少させることがない。したがって、電子部品収納用パッケージ等の個片の生産性の高い多数個取り配線基板を提供することができる。
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、第1の面に形成された凹部の底面と第2の面に形成された凹部の底面とが、母基板の厚み方向の同じ位置に形成されている
ことから、次のような効果を得ることができる。すなわち、各配線基板領域において、配線導体を母基板の厚み方向の中央の1面(凹部の底面が位置する面)に集中させることができるので、隣接する配線基板領域の間で配線導体同士を直接接続させるような場合、同じ面内での接続が容易である。そのため、例えば、異なる面に位置する配線導体を接続させる際に必要な、貫通導体やキャスタレーション等の厚み方向の引き回しを最小限とすることができ、隣り合う配線基板領域間を接続する配線導体の引き回しが容易となる。したがって、生産性を向上させることができる。
また、配線基板領域の厚み方向における配線導体を母基板の中央の1面に集中させることができることから、配線導体と母基板との焼成時の収縮の差に起因する応力を、母基板の厚み方向の中央部分に集中させることができる。そのため、その応力が、母基板の第1または第2の面のいずれか一方に偏って作用することに起因する反りを軽減して多数個取り配線基板に発生する反りをさらに効果的に低減することができる。
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、母基板は、複数の配線基板領域の境界に、第1の面および第2の面から同じ深さで、かつ母基板の凹部を取り囲む枠部の厚みの30〜70%の深さで分割溝が形成されていることから、配線基板領域を個片状に分割した際に、側面に形成される破断面の面積を同じものとすることができ、形状の均一な配線基板を得ることができる。また、第1および第2の面の両側で、分割溝の深さが同じなので、分割溝が形成されている部位における母基板の機械的強度を第1および第2の両の両側で揃えることができる。また、この分割溝は、枠部の厚みの30〜70%の深さで形成されているので、第1および第2の面の両側で互いに対向するように形成されることにより、所定の分割位置における母基板の機械的強度を、分割が容易な程度に低くすることができる。したがって、個片に分割するときの不用意な割れやバリ欠けを防止することができる。
本発明の多数個取り配線基板について図1を参照して詳細に説明する。図1(a)は、本発明の多数個取り配線基板の構造を示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)に示した多数個取り配線基板のX−X’線における断面図である。
図1において、101は母基板、102は配線基板領域、103は凹部、104は配線導体、105はキャスタレーション導体、109は母基板101の第1の面、110は第2の面である。
基板101は、第1および第2の面109、110を有し、電子部品(図示せず)が収容される凹部103が形成された複数の配線基板領域102が縦横に配列されている。この複数の配線基板領域102には、電子部品が収容される凹部103が形成されている。
母基板101は、酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,ガラスセラミックス等のセラミック材料から成る。母基板101は、セラミック材料から成る複数の絶縁層が積層することにより形成されている。母基板101は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等の原料粉末を有機溶剤,バインダーとともにシート状に成形して複数のセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートという)を作製し、このセラミックグリーンシートに打ち抜き加工を施して所定の形状、寸法に加工するとともに上下に積層して積層体となし、1500〜1600℃程度で焼成することにより形成される。
また、配線基板領域102には配線導体104が形成されている。配線導体104は、凹部103に収容される電子部品と電気的に接続される。配線導体104は、例えば、凹部103の内側から配線基板領域102の角部(個片の場合の側面角部)に導出されるようにして形成されている。
配線導体104が導出されている凹部103の外側(例えば配線基板領域102の角部)には、母基板101を厚み方向に貫通するキャスタレーション導体105が形成されている。
配線導体104およびキャスタレーション導体105は、凹部103に収納される電子部品の電極を凹部103の外側に導出する導電路の一部として機能する。
配線導体104には、電子部品の電極がボンディングワイヤや半田等の導電性接続材(図示せず)を介して電気的に接続される。
配線導体104と電気的に接続された電子部品(電極)は、配線導体104およびキャスタレーション導体105を介して、配線基板領域102のうち凹部103が形成されている面と反対側の面に導出される。導出部分が、例えば外部電気回路基板に対向するようにして接続され、電子部品が外部電気回路基板の電気回路と電気的に接続される。
配線導体104は、タングステン,モリブデン,マンガン,銅,銀,パラジウム,白金,金等の金属材料から成り、例えば、タングステンから成る場合であれば、タングステンのペーストをセラミックグリーンシートに所定パターンに印刷塗布しておき、一体焼成することにより形成することができる。また、キャスタレーション導体105は、配線基板領域102の角部同士が隣接する部分に、配線基板領域102の境界に跨るようにして貫通孔(図示せず)を形成しておき、この貫通孔の内部に、配線導体104を形成するのと同様の金属ペーストを、スクリーン印刷法等の印刷法で塗布することにより形成することができる。
配線基板領域102は、凹部103が、母基板101の第1の面109に形成されたものと、母基板101の第2の面110に形成されたものとが交互に配置されている。
このような構造としたことから、母基板101の第1の面109に凹部103が形成された配線基板領域102と、母基板101の第2の面110に凹部103が形成された配線基板領域102とが交互に配置されることにより、母基板101の対向する第1および第2の面109、110の両側に、ほぼ同じ数の凹部103が、同じような間隔で配列されることになり、焼成のときに、母基板101(セラミックグリーンシートの積層体)の第1の面109と第2の面110とにおいて、収縮差が生じることを効果的に防止することができ、収縮差に起因する応力を抑制することができる。したがって、その応力に起因する母基板101の反りが抑制された多数個取り配線基板を提供することができる。
凹部103が第1の面109と第2の面110とに交互に位置する母基板101は、例えば、複数のグリーンシートを上下に積層して積層体となし、これを焼成して形成する場合であれば、以下のようにして作製することができる。
すなわち、グリーンシートのうち、所定のものの配線基板領域102に打ち抜き加工を施して開口部を形成する。この打ち抜き加工は、縦横に配列される配線基板領域102に対して縦および横の各方向に1個おきに行なう。次に、グリーンシートを、開口部が形成されたもの、開口部が形成されていないもの、開口部が形成されたもの、の順に順次積層して積層体を形成する。開口部は、積層体の、第1の面109となる側と第2の面110となる側との間で異なる配線基板領域102に位置するようにしておく。この積層体を焼成することにより、凹部103が第1の面109と第2の面110とに交互に位置する母基板101を作製することができる。
電子部品が収容される凹部103は、例えば、蓋体や樹脂等の封止材料(図示せず)により封止される。
蓋体は、鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−ニッケル合金等の金属材料、セラミック材料、樹脂材料等により形成される。例えば、鉄−ニッケル−コバルト合金から成る板材に打ち抜き加工やエッチング加工等の金属加工を施して、凹部103を塞ぐ板状に成形することにより作製される。蓋体は、例えば、シーム溶接や電子ビーム溶接等の溶接、ろう付、樹脂やガラス等の接合材を介した接合等の手段で母基板101の凹部103を取り囲む枠状の部位(枠部)の上面に、凹部103を塞ぐようにして接合される。この場合、枠部の上面に、溶接やろう付けによる接合を容易かつ強固なものとするために、メタライズ層を形成しておいてもよい。
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、複数の配線基板領域102は、各々の配線基板領域102の対角線上に位置する角部にキャスタレーション導体105が形成されている。
このような構造としたことから、第1および第2の面109、110に交互に凹部103が配置されたとしても(電子部品収納用パッケージとなる配線基板領域102が、交互に表裏逆になるように配列されたとしても)、隣り合う配線基板領域102の間の電気的な接続が容易に行なえる。
つまり、各配線基板領域102の対角線上に位置する角部は、配線基板領域102同士が表裏逆向きに配列されたときに、ちょうど隣り合う位置に位置し得ることになる。そのため、各角部に形成されたキャスタレーション導体105が、隣り合う配線基板領域102の間で接することになる。このキャスタレーション導体105同士を隣り合う配線基板領域102の間で互いに容易に電気的に接続させることができる。
その結果、例えば、各々の配線基板領域102の対角線上に位置する角部にキャスタレーション導体105が形成された配線基板において、ダミー配線基板領域(図示せず)を形成することなく配列形成することができることから、母基板101に配列される配線基板領域102の取り個数を減少させることがない。したがって、電子部品収納用パッケージ等の個片の生産性の高い多数個取り配線基板を提供することができる。なお、ダミー配線基板領域は、例えば、第1の面109から見て配線基板領域102と同じ形状および寸法を有する領域である。全ての配線基板領域102が、第1の面109および第2の面110のいずれか一方のみに凹部103が位置するように配置された場合、対角線上に位置する角部のキャスタレーション導体105は、隣り合う配線基板領域102の間で隣接しないようになる。そのため、配線基板領域102のキャスタレーション導体105を他のキャスタレーション導体105に電気的に接続させるために、キャスタレーション導体105と隣り合う角部にダミーのキャスタレーション導体(図示せず)を備えるダミー配線基板領域を介在させる必要がある。
ここで、キャスタレーション導体105は、セラミックグリーンシートに打ち抜き加工を施して所定の位置に貫通孔を形成しておき、貫通孔の内側面に金属ペーストを、真空吸引を併用したスクリーン印刷法で塗布しておくことにより形成することができる。このようにした場合、配線基板領域101となるグリーンシートの側面に、1個ずつキャスタレーション導体105となる金属ペーストを印刷するような手間が不要で、キャスタレーション導体105を有する電子部品収納用パッケージを一括して製作することができ、生産性も良好なものとすることができる。
なお、キャスタレーション導体105を介して隣り合う配線基板領域102の間を電気的に接続しておくと、複数の配線基板領域102を一括して電気的に接続させることができるので、例えば、電解めっき法で、配線導体104の露出面にめっき層(図示せず)を被着させることが容易に行なえる。
めっき層は、ニッケルめっき層や金めっき層、銅めっき層等(図示せず)であり、配線導体104に対する導電性接続材の接続強度を高めたり、接続を容易としたりする機能を有する。
この場合、一部の配線基板領域102の配線導体104にめっき用の電流を供給すると、キャスタレーション導体105を介して、隣り合う配線基板領域102に順次電流が流れ、電界めっき法によるめっきが施される。
また、キャスタレーション導体105は、個片の配線基板領域102を外部電気回路基板に実装するときに、実装用の接続材(はんだや導電性接着剤等)を這い上がらせてフィレットを形成させ、接続強度を向上させる機能を備えることもできる。
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、第1の面109に形成された凹部103の底面と第2の面110に形成された凹部103の底面とが、母基板101の厚み方向の同じ位置に形成されている。
このような構造としたことにより、次のような効果を得ることができる。すなわち、各配線基板領域102において、配線導体104を母基板101の厚み方向の中央の1面(凹部103の底面が位置する面)に集中させることができるので、隣接する配線基板領域102の間で配線導体104同士を直接接続させるような場合、同じ面内となり接続が容易である。そのため、例えば、異なる面に位置する配線導体104を接続させる際には必要な、貫通導体やキャスタレーション等の厚み方向の引き回しを最小限とすることができ、隣り合う配線基板領域102間を接続する配線導体104の引き回しが容易となる。したがって、生産性を向上させることができる。
配線基板領域102の凹部103が形成された側は、焼成時の熱の影響を受け易く収縮率が大きくなる傾向がある。本発明の多数個取り配線基板においては、母基板101の第1の面109に凹部103が形成された配線基板領域102と、母基板101の第2の面110に凹部103が形成された配線基板領域102とが交互に配置されているとともに、第1の面109に形成された凹部103の底面と第2の面110に形成された凹部103の底面とが、母基板101の厚み方向の同じ位置に形成されていることから、焼成のときに、母基板101(セラミックグリーンシートの積層体)の第1の面109と第2の面110において、凹部103の形状に起因して収縮差が生じることをさらに効果的に防止することができ、収縮差に起因する応力を抑制することができる。したがって、その応力に起因する母基板101全体としての反りがより効果的に抑制された多数個取り配線基板を提供することができる。
また、配線基板領域102の厚み方向における配線導体104を母基板101の中央の1面に集中させることができることから、配線導体104と母基板101との焼成時の収縮の差に起因する応力を、母基板101の厚み方向の中央部分に集中させることができる。そのため、その応力が、母基板101の第1または第2の面109、110のいずれか一方に偏って作用することに起因する反りを軽減して多数個取り配線基板に発生する反りをさらに効果的に低減することができる。
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、母基板101は、複数の配線基板領域102の境界に、第1の面109および第2の面110から同じ深さで、かつ母基板101の凹部103を取り囲む枠部の厚みの30〜70%の深さで分割溝が形成されている。
このような構造としたことから、配線基板領域102を個片状に分割した際に、側面に形成される破断面の面積を同じものとすることができ、形状の均一な配線基板を得ることができる。また、第1および第2の面109、110の両側で、分割溝107の深さが同じなので、分割溝107が形成されている部位における母基板101の機械的強度を第1および第2の面109、110の両側で揃えることができる。また、この分割溝107は、枠部の厚みの30〜70%の深さで形成されているので、第1および第2の面109、110の両側で互いに対向するように形成されることにより、所定の分割位置における母基板101の機械的強度を、分割が容易な程度に低くすることができる。したがって、個片に分割するときの不用意な割れやバリ欠けを防止することができる。
なお、母基板101の上下第1、第2の面109、110のいずれかの分割溝107の先端(底部)から対向する分割溝107の先端に向かって亀裂が進み、各配線基板領域102を分割することができる。
また、分割溝107は、母基板101となるグリーンシートの積層体の第1の面109や第2の面110に、配線基板領域102の境界に沿ってカッター刃や金型を押し当てて切り込みを入れる等の方法により形成される。
また、このような分割溝107は、母基板101の外周に形成される捨て代領域(図示せず)にかけて分割溝107の両端が捨て代領域まで延出するように形成されていることが好ましい。これは、最外周の配線基板領域102においてバリ、欠けが発生する可能性を低減させるためである。分割溝107の端部が捨て代領域に形成されていないと、捨て代領域の剛性が高くなり、特に母基板101の角部に形成される配線基板領域102の分割しない部位に誤って亀裂が生じる可能性があるためである。捨て代領域を設ける場合、最外周の配線基板領域102と捨て代領域との境界に沿った部位にも分割溝(図示せず)を形成しておく。
ここで、捨て代領域は、多数個取り配線基板の取り扱いを容易とするためのものである。また、上述のように各配線基板領域102にめっき用の電流を供給する際に、導電路(図示せず)を引き回すためのスペースとしても機能する。
また、配線導体104やキャスタレーション導体105は、その露出された表面にニッケル,金等のめっき層(図示せず)が被着されていることが好ましい。これにより、配線導体104やキャスタレーション導体105の酸化を効果的に防止することができるとともに、配線導体104に対するボンディングワイヤの接続性や半田の濡れ性等を向上させることができ、電気的接続の信頼性を向上させることができる。このようなめっき層は、母基板101の外周部に枠状のめっき導通用パターンを形成しておき、このめっき導通用パターンをめっき用治具で保持し、めっき液中で治具の端子からめっき導通用パターンを経由して配線導体104やキャスタレーション導体105に電流を供給することにより形成される。
本発明の多数個取り配線基板は、このような構成により、各配線基板領域102に凹部103が形成されている母基板101において、焼成のときに、第1の面109と第2の面110とにおける収縮差に起因する応力を抑制することができ、その応力に起因する母基板101の反りが抑制された多数個取り配線基板を提供することができる。
なお、本発明の多数個取り配線基板の例では、配線基板領域102の凹部103に形成される配線導体104を2箇所とし、対角線上に位置する角部に形成されるキャスタレーション導体105を2箇所としたが、その他の数の配線導体104、およびキャスタレーション導体105としてもよい。
(a)は、本発明の多数個取り配線基板の構造を示す平面図であり、(b)は、(a)に示した多数個取り配線基板のX−X’線における断面図である。
符号の説明
101・・・母基板
102・・・配線基板領域
103・・・凹部
104・・・配線導体
105・・・キャスタレーション導体
107・・・分割溝
109・・・第1の面
110・・・第2の面

Claims (4)

  1. 第1および第2の面を有し、電子部品が収容される凹部が形成された複数の配線基板領域が縦横に配列された母基板と、該母基板の前記複数の配線基板領域に形成された配線導体とを備え、前記複数の配線基板領域は、前記母基板の前記第1の面に前記凹部が形成された配線基板領域と、前記母基板の前記第2の面に前記凹部が形成された配線基板領域とが交互に配置されていることを特徴とする多数個取り配線基板。
  2. 前記複数の配線基板領域は、各々の配線基板領域の対角線上に位置する角部にキャスタレーション導体が形成されていることを特徴とする請求項1の多数個取り配線基板。
  3. 前記第1の面に形成された前記凹部の底面と前記第2の面に形成された前記凹部の底面とが、前記母基板の厚み方向の同じ位置に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の多数個取り配線基板。
  4. 前記母基板は、前記複数の配線基板領域の境界に、前記第1の面および前記第2の面から同じ深さで、かつ前記母基板の前記凹部を取り囲む枠部の厚みの30〜70%の深さで分割溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多数個取り配線基板。
JP2006050960A 2006-02-27 2006-02-27 多数個取り配線基板 Expired - Fee Related JP4594253B2 (ja)

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