JP2005050935A - 多数個取り配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミック母基板に分割溝を設けた多数個取り配線基板において、分割溝の端から分割溝の延長線に沿ってセラミック母基板に亀裂等が発生することが効果的に防止され、取り扱いが容易で電子部品を高い信頼性で搭載し封止することができる多数個取り配線基板を提供すること。
【解決手段】多数個取り配線基板は、中央部に四角形状の配線基板領域4が縦横に配列形成されるとともに外周部にダミー領域5が形成されたセラミック母基板1と、セラミック母基板1の上面および下面の少なくとも一方に配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って設けられた分割溝2と、セラミック母基板1の側面に分割溝2の延長線と交わらないようにして設けられた切り欠き7とを具備している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品が搭載される配線基板領域を、広面積のセラミック母基板の主面の中央部に縦横に多数個配列して成る多数個取り配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品を搭載するために用いられる配線基板は、酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス)等のセラミックス材料から成る四角平板状の絶縁基体の上面に電子部品を搭載するための搭載部を有し、この搭載部またはその周辺から絶縁基体の下面にかけてタングステン等の金属材料から成る複数の配線導体が配設された構造を有している。
【0003】
そして、絶縁基体の搭載部に電子部品を搭載固定するとともに電子部品の電極をボンディングワイヤや半田等の電気的接続手段を介して配線導体に電気的に接続し、その後、絶縁基体上に鉄−ニッケル−コバルト合金等の金属材料等から成る蓋体を接合し、電子部品を気密封止することによって製品としての電子装置となる。
【0004】
なお、このような配線基板において、金属材料から成る蓋体の絶縁基体に対する接合を強固なものとし、電子部品の気密封止の信頼性を優れたものとするために、絶縁基体の上面のうち蓋体が接合される部位に金属枠体が取着された構造のものが多用されている。
【0005】
ところで、このような配線基板は、近時の電子装置の小型化の要求に伴い、その大きさが数mm角程度の極めて小さなものとなってきており、配線基板の取り扱いを容易とするために、また配線基板および電子装置の製作を効率よく行なうために、1枚の広面積の母基板中から多数個の配線基板を同時集約的に得るようにした、いわゆる多数個取り配線基板の形態で製作されている。
【0006】
このような多数個取り配線基板は、一般に、平板状のセラミック母基板の主面の中央部に配線基板となる配線基板領域が縦横に複数配列形成されるとともに外周部にダミー領域が形成されて成る構造を有している。なお、ダミー領域は、多数個取り配線基板の取り扱いを容易とすること等のために設けられている。
【0007】
このセラミック母基板の配線基板領域が形成された主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方には、配線基板領域同士の境界および配線基板領域とダミー領域との境界に沿って分割溝が縦横に設けられている。
【0008】
そして、分割溝に沿ってセラミック母基板を分割することによって個々の配線基板を得ることができる。分割溝に沿ったセラミック母基板の分割とは、分割溝に沿ってセラミック母基板に曲げ応力を加え、機械的強度の弱い、分割溝に沿った部位でセラミック母基板を破断させることである。この場合、各分割溝は、通常、縦方向、横方向で同じ方向のものは同じ長さとなるようにして設けられている。
【0009】
このような多数個取り配線基板は、以下のようないわゆるセラミックグリーンシート積層法によって製作される。まず、酸化アルミニウム等の原料粉末をシート状に成形して複数のセラミックグリーンシートを形成し、次に、このセラミックグリーンシートにタングステン等の金属ペーストを所定の配線導体等のパターンに塗布する。次に、これらのセラミックグリーンシートを積層して積層体を形成する。次に、この積層体の主面の中央部を複数の配線基板領域に区分するとともに、その主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域同士の境界、および、複数の配線基板領域の外側に形成されているダミー領域と配線基板領域との境界に沿って分割溝を縦横に設ける。最後に、この積層体を焼成することにより製作される。
【0010】
なお、分割溝は、セラミックグリーンシートの積層体の主面にカッター刃を所定の深さで切り込ませること等により形成される。
【0011】
また、このような多数個取り配線基板において、各配線基板領域の上面に金属枠体が取着された形態のものは、例えば、セラミック母基板をロウ付け用の治具内に位置決めしてセットしておくとともに、セラミック母基板の各配線基板領域の上面に、各配線基板領域の搭載部を取り囲むようにして複数の金属枠体をそれぞれ位置決め載置し、その後、予め金属枠体の下面の全周に取着しておいた銀ロウ等のロウ材を介して金属枠体と絶縁基体とを接合することにより形成される。
【0012】
この場合、セラミック母基板の側面には、上面視で円弧状やU字状(半楕円状)等の切り欠きが設けられており、この切り欠きを、ロウ付け用の治具内に予め設けておいた位置決め用のピン等の突起部にはめ込むことにより、セラミック母基板が治具内の所定位置に位置決めされる。
【0013】
【特許文献1】
特開2000−216507号公報
【0014】
【特許文献2】
特開平11−26639号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の多数個取り配線基板においては、セラミック母基板のダミー領域において、分割溝の端から分割溝の延長線に沿って亀裂が生じ、これがセラミック母基板の側面にまで達し、セラミック母基板が誤って破断してしまう場合があるという問題があった。
【0016】
特に、セラミック母基板の側面のうち、分割溝の延長線やその延長線に隣接するような部位に切り欠きが形成されていると、この切り欠きと分割溝の端との間でダミー領域の幅が狭くなるとともに機械的な強度が弱くなるため、亀裂が生じやすくなり、セラミック母基板が誤って破断するという問題が多発する。
【0017】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、セラミック母基板の側面に切り欠きが設けられていたとしても、分割溝の端から分割溝の延長線に沿ってセラミック母基板に亀裂等が発生するようなことが効果的に防止された、取り扱いが容易で電子部品を高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の多数個取り配線基板は、中央部に四角形状の配線基板領域が縦横に配列形成されるとともに外周部にダミー領域が形成されたセラミック母基板と、該セラミック母基板の上面および下面の少なくとも一方に前記配線基板領域同士の境界および前記配線基板領域と前記ダミー領域との境界に沿って設けられた分割溝と、前記セラミック母基板の側面に前記分割溝の延長線と交わらないようにして設けられた切り欠きとを具備していることを特徴とするものである。
【0019】
本発明の多数個取り配線基板によれば、セラミック母基板の側面に設けられた切り欠きが、セラミック母基板の上面および下面の少なくとも一方に設けられた分割溝の延長線と交わらないことから、分割溝の延長線に沿った部位でダミー領域の幅を十分に確保するとともに機械的な強度を確保することができるため、分割溝の端から切り欠きにかけて亀裂が生じることは効果的に防止される。これにより、取り扱いが容易で、電子部品を高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を提供することができる。
【0020】
また本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、前記切り欠きは、前記延長線とそれに隣接する前記延長線との間の中央部に位置していることを特徴とするものである。
【0021】
本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、切り欠きは、延長線とそれに隣接する延長線との間の中央部に位置していることから、分割溝の端から切り欠きにかけて分割溝の延長線に沿って亀裂が生じることをより一層効果的に防止することができ、取り扱いがより容易で、電子部品をより確実に高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を提供することができる。
【0022】
また本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、前記ダミー領域は、外周部に全周にわたってセラミック層が被着されていることを特徴とするものである。
【0023】
本発明の多数個取り配線基板によれば、好ましくは、ダミー領域は、外周部に全周にわたってセラミック層が被着されていることから、ダミー領域の機械的強度を補強してダミー領域で亀裂が生じることをより効果的に防止することができるとともに、いったん分割溝の端から分割溝の延長線に沿って亀裂が生じ始めたとしても、その亀裂の進行をセラミック層で阻止することができ、セラミック母基板に破断が生じることがより一層効果的に防止される。これにより、さらに取り扱いがより容易で、電子部品を極めて高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を提供することができる。
【0024】
また本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、前記ダミー領域は、外周部に全周にわたってメタライズ層が被着されていることを特徴とするものである。
【0025】
本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、ダミー領域は、外周部に全周にわたってメタライズ層が被着されており、メタライズ層がセラミック母基板に比べて靭性に優れることから、いったん分割溝の端から分割溝の延長線に沿って亀裂が生じ始めたとしても、その亀裂の進行をメタライズ層で極めて効果的に阻止することができ、セラミック母基板に破断が生じることはより一層効果的に防止される。これにより、さらに取り扱いがより容易で、電子部品を極めて高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の多数個取り配線基板について添付図面に基づき説明する。図1は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、1はセラミック母基板、2は分割溝、3は配線導体である。セラミック母基板1を分割溝2で縦横に区画し、複数の配線基板領域4をセラミック母基板1の主面の中央部に縦横に配列させることにより多数個取り配線基板が形成される。
【0027】
本発明のセラミック母基板1は、平板状の酸化アルミニウム質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,窒化珪素質焼結体,炭化珪素質焼結体,ガラスセラミックス焼結体等の電気絶縁材料から成る。このセラミック母基板1は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化カルシウム,酸化マグネシウム等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤を添加混合して泥漿状のセラミックスラリーとなし、このセラミックスラリーをドクターブレード法やカレンダーロール法等のシート成形技術を採用しシート状となすことによってセラミックグリーンシート(セラミック生シートで、以下、グリーンシートともいう)を得て、しかる後、このグリーンシートを切断加工や打ち抜き加工により適当な形状とするとともに必要に応じてこれを複数枚積層し、最後にこのグリーンシートを還元雰囲気中にて約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
【0028】
セラミック母基板1の主面の中央部には、四角形状の配線基板領域4が縦横に複数配列形成されている。各配線基板領域4は、それぞれが個々の配線基板となる領域であり、その上面中央部に電子部品(図示せず)を搭載する搭載部を有している。
【0029】
また、各配線基板領域4には、それぞれの搭載部の周辺から下面にかけてタングステンやモリブデン,銅,銀等の金属材料から成る配線導体3が形成されている。配線導体3は、搭載部に搭載される電子部品の電極と電気的に接続され、これを外部に導出する機能をなす。例えば、搭載部に半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品を搭載するとともに、電子部品の各電極を配線導体3のうち搭載部やその周辺に露出した部位にボンディングワイヤや半田バンプ等の電気的接続手段(図示せず)を介して電気的に接続させることにより、電子部品の各電極は配線導体3を介して配線基板領域(分割後には個々の配線基板)の下面に導出される。この配線導体3の導出部分を外部の電気回路に接続することにより、電子部品の電極が外部電気回路と電気的に接続される。
【0030】
配線導体3は、例えばタングステンから成る場合であれば、タングステン粉末に適当な有機バインダ,溶剤を添加混合して得た金属ペーストを、セラミック母基板1となるグリーンシートの表面に予めスクリーン印刷法等により所定パターンに印刷塗布しておくことによって形成される。
【0031】
なお、配線導体3の露出部分にはニッケル,銅,金等からなるめっき層が被着されており、配線導体3の酸化腐食を防止するとともに、配線導体3に対するボンディングワイヤのボンディング性や半田バンプの濡れ性等をより良好なものとしている。
【0032】
また、各配線基板領域4の外周部分には、鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−ニッケル合金等の金属材料から成る金属枠体6が取着されている。この金属枠体6の上面に、鉄−ニッケル−コバルト合金や鉄−ニッケル合金等の金属材料から成る蓋体をシーム溶接等で接合することにより、金属枠体6の内側に電子部品が気密封止される。
【0033】
また、セラミック母基板1のうち、複数の配線基板領域4が配列形成された領域の外側にはダミー領域5が形成されている。ダミー領域5は、多数個取り配線基板の取扱いを容易なものとするためのものである。また、ダミー領域5は、めっき層を配線導体3に電解めっき法で被着させる際に必要なめっき用の電流を供給するための引き回し等の配線導体3の引き回しを容易とするためのものである。
【0034】
また、セラミック母基板1は、配線基板領域4が配列形成された主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って分割溝2が設けられている。この分割溝2は、セラミック母基板1を分割してダミー領域5を分離するとともに、個々の四角形状の配線基板領域4に分割するためのものである。この分割溝2に沿ってセラミック母基板1に曲げ応力を加えることにより、機械的強度の弱い分割溝2が形成されている部位に沿ってセラミック母基板1が破断し、分割が行われる。
【0035】
このような分割溝2は、例えば、セラミック母基板1となるグリーンシートの積層体の主面に所定の断面形状を有するブレード(金属製の刃)を押圧し、所定深さに侵入させることによって形成される。
【0036】
多数個取り配線基板を分割溝2に沿って分割して個々の配線基板を得た後、各配線の搭載部に電子部品を搭載するとともに、この電子部品の各電極を電気的接続手段を介して配線導体3に電気的に接続し、その後、電子部品を蓋体で封止することによって多数個の電子装置が形成されることとなる。
【0037】
なお、電子部品の搭載は、多数個取り配線基板を個々の配線基板領域4に分割する前に行ってもよい。この場合、各配線基板領域4の搭載部に電子部品が搭載されて成る多数個取りの電子装置が形成され、多数個取りの電子装置を分割溝2に沿って分割することにより多数個の電子装置が作製される。
【0038】
また、セラミック母基板1の側面には、分割溝2の延長線と交わらないようにして、切り欠き7が設けられている。切り欠き7は、セラミック母基板1を加工用治具、例えば各配線基板領域4に金属枠体6をロウ付け接合するためのロウ付け用の治具等内にセットする際に、セラミック母基板1を位置決めするためのものである。
【0039】
このような切り欠き7は、平面視で円弧状やU字状(半楕円状)等の形状であり、この切り欠きを、ロウ付け用の治具内に予め設けておいた位置決め用のピン等の突起部にはめ込むことにより、セラミック母基板1が治具内の所定位置に位置決めされる。そして、例えば、セラミック母基板1の各配線基板領域4の上面に、各配線基板領域のそれぞれの外周に金属枠体6を、間に銀ロウ等のロウ材を介して位置決め載置するとともにこれらを炉中で加熱することにより、金属枠体6と絶縁基体1とがロウ付け接合される。
【0040】
本発明の多数個取り配線基板においては、セラミック母基板1の側面に設けられた切り欠き7を、セラミック母基板1の上面および下面の少なくとも一方に設けられた分割溝2の延長線と交わらないようにして設ける。これにより、分割溝2の端から切り欠きにかけて亀裂が生じることを効果的に防止することができる。また、取り扱いが容易で、電子部品を高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を提供することができる。
【0041】
なお、この場合の「交わらないように」とは、分割溝2の延長線が切り欠き7の一部とでも接していないように、という意味である。切り欠き7が延長線と一部でも接するようになると、延長線に沿って亀裂が発生し進行しやすくなるため、セラミック母基板が誤って破断するというような問題を効果的に防止することができなくなる。
【0042】
切り欠き7の端と分割溝2の延長線との間は少なくとも100μm離しておくことが好ましい。100μm未満では、切り欠き7の端と分割溝7の延長線との間の距離が小さすぎて、延長線に沿って亀裂が発生し進行することを効果的に防止することが困難となる傾向がある。
【0043】
また本発明の多数個取り配線基板において、切り欠き7は、分割溝2の延長線とそれに隣接する延長線との間の中央部に位置していることが好ましい。この場合、分割溝2の端から切り欠き7にかけて分割溝2の延長線に沿って亀裂が生じることをより一層効果的に防止することができる。これにより、取り扱いがより容易で、電子部品をより確実に高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板となる。
【0044】
また、切り欠き7は、平面視で内側の先端部(配線基板領域4側の先端部)が円弧状や楕円弧状等の角部を有しない形状であることが好ましい。切り欠き7の内側の先端部に角部がある、例えばV字状の平面視形状である場合、角部に応力が集中しやすいため、角部と分割溝2の端との間で亀裂が進行しやすくなり、セラミック母基板1に破断が生じやすくなる傾向がある。
【0045】
また、セラミック母基板1が四角形状である場合、切り欠き7はセラミック母基板1の角から辺の長さの10%以上離れていることがよい。セラミック母基板1の角は、応力が集中し易いとともに外力が加わった際に分割溝2から亀裂が進行して破損が生じ易い箇所であることから、セラミック母基板1の角から切り欠き7を辺の長さの10%以上離して形成することにより、セラミック母基板1の角およびその周辺で破損が生じ易くなるの抑えることができる。さらに、セラミック母基板1の角の両側の切り欠き7は、角からの距離が同じであることがよい。これは、角の両側の切り欠き7の角からの距離が異なっていると、距離が短い方で破損が生じ易くなる傾向があるためである。
【0046】
さらに、セラミック母基板1が四角形状である場合、セラミック母基板1の角が平面視で円弧状等の曲面状の形状とされていることがよい。これにより、破損し易いセラミック母基板1の角に亀裂が生じるのを防ぐことができる。
【0047】
また本発明の多数個取り配線基板において、ダミー領域5は、外周部に全周にわたってセラミック層が被着されていることが好ましい。この場合、ダミー領域5の機械的教強度を補強し、ダミー領域5で亀裂が生じることをより効果的に防止することができるとともに、いったん分割溝2の端から分割溝2の延長線に沿って亀裂が生じ始めたとしても、その亀裂の進行をセラミック層で阻止することができ、セラミック母基板1に破断が生じることがより一層効果的に防止される。これにより、さらに取り扱いがより容易で、電子部品を極めて高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を得ることができる。
【0048】
また本発明の多数個取り配線基板において、ダミー領域5は、外周部に全周にわたってメタライズ層(図示せず)が被着されていることが好ましい。この場合、メタライズ層がセラミック母基板1に比べて靭性に優れることから、いったん分割溝2の端から分割溝2の延長線に沿って亀裂が生じ始めたとしても、その亀裂の進行をメタライズ層で極めて効果的に阻止することができ、セラミック母基板1に破断が生じることはより一層効果的に防止される。これにより、さらに取り扱いがより容易で、電子部品を極めて高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を得ることができる。
【0049】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、配線導体3の露出表面をニッケル,銅,金等のめっき層で被覆するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】
本発明の多数個取り配線基板によれば、セラミック母基板の側面に設けられた切り欠きが、セラミック母基板の上面および下面の少なくとも一方に設けられた分割溝の延長線と交わらないことから、分割溝の延長線に沿った部位でダミー領域の幅を十分に確保するとともに機械的な強度を確保することができるため、分割溝の端から切り欠きにかけて亀裂が生じることは効果的に防止される。これにより、取り扱いが容易で、電子部品を高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を得ることができる。
【0051】
また本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、切り欠きは、延長線とそれに隣接する延長線との間の中央部に位置していることから、分割溝の端から切り欠きにかけて分割溝の延長線に沿って亀裂が生じることをより一層効果的に防止することができ、取り扱いがより容易で、電子部品をより確実に高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を得ることができる。
【0052】
また本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、ダミー領域は、外周部に全周にわたってセラミック層が被着されていることから、ダミー領域の機械的強度を補強してダミー領域で亀裂が生じることをより効果的に防止することができるとともに、いったん分割溝の端から分割溝の延長線に沿って亀裂が生じ始めたとしても、その亀裂の進行をセラミック層で阻止することができ、セラミック母基板に破断が生じることがより一層効果的に防止される。これにより、さらに取り扱いがより容易で、電子部品を極めて高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を得ることができる。
【0053】
また本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、ダミー領域は、外周部に全周にわたってメタライズ層が被着されており、メタライズ層がセラミック母基板に比べて靭性に優れることから、いったん分割溝の端から分割溝の延長線に沿って亀裂が生じ始めたとしても、その亀裂の進行をメタライズ層で極めて効果的に阻止することができ、セラミック母基板に破断が生じることはより一層効果的に防止される。これにより、さらに取り扱いがより容易で、電子部品を極めて高い信頼性で搭載し封止することが可能な多数個取り配線基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・セラミック母基板
2・・・分割溝
3・・・配線導体
4・・・配線基板領域
5・・・ダミー領域
6・・・金属枠体
7・・・切り欠き

Claims (4)

  1. 中央部に四角形状の配線基板領域が縦横に配列形成されるとともに外周部にダミー領域が形成されたセラミック母基板と、該セラミック母基板の上面および下面の少なくとも一方に前記配線基板領域同士の境界および前記配線基板領域と前記ダミー領域との境界に沿って設けられた分割溝と、前記セラミック母基板の側面に前記分割溝の延長線と交わらないようにして設けられた切り欠きとを具備していることを特徴とする多数個取り配線基板。
  2. 前記切り欠きは、前記延長線とそれに隣接する前記延長線との間の中央部に位置していることを特徴とする請求項1記載の多数個取り配線基板。
  3. 前記ダミー領域は、外周部に全周にわたってセラミック層が被着されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の多数個取り配線基板。
  4. 前記ダミー領域は、外周部に全周にわたってメタライズ層が被着されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の多数個取り配線基板。
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