JP4057960B2 - 多数個取り配線基板 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品が搭載される配線基板領域を、広面積のセラミック母基板の主面の中央部に縦横に多数個配列して成る多数個取り配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品を搭載するために用いられる配線基板は、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックス材料から成る四角平板状の絶縁基体の上面に電子部品を搭載するための搭載部を有し、この搭載部またはその周辺から絶縁基体の下面にかけてタングステン等の金属材料から成る複数の配線導体が配設された構造を有している。
【0003】
そして、絶縁基体の搭載部に電子部品を搭載固定するとともに電子部品の電極をボンディングワイヤや半田等の電気的接続手段を介して配線導体に電気的に接続し、必要に応じて電子部品を樹脂や蓋体で気密封止することによって製品としての電子装置となる。
【0004】
ところで、このような配線基板は、近時の電子装置の小型化の要求に伴い、その大きさが数mm角程度の極めて小さなものとなってきており、配線基板の取り扱いを容易とするために、また配線基板および電子装置の製作を効率よく行なうために、1枚の広面積の母基板中から多数個の配線基板を同時集約的に得るようにした、いわゆる多数個取り配線基板の形態で製作されている。
【0005】
このような多数個取り配線基板は、一般に、平板状のセラミック母基板の主面の中央部に配線基板となる配線基板領域が縦横に複数配列形成されるとともに外周部にダミー領域が形成されて成る構造を有している。なお、ダミー領域は、多数個取り配線基板の取り扱いを容易とすること等のために設けられている。
【0006】
このセラミック母基板の配線基板領域が形成された主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方には、配線基板領域同士の境界および配線基板領域とダミー領域との境界に沿って分割溝が縦横に設けられている。
【0007】
そして、分割溝に沿ってセラミック母基板を分割することによって個々の配線基板を得ることができる。分割溝に沿ったセラミック母基板の分割とは、分割溝に沿ってセラミック母基板に曲げ応力を加え、機械的強度の弱い、分割溝に沿った部位でセラミック母基板を破断させることである。この場合、各分割溝は、通常、縦方向,横方向で同じ方向のものは同じ長さとなるようにして設けられている。
【0008】
このような多数個取り配線基板は、いわゆるセラミックグリーンシート積層法によって製作される。具体的には、まず、酸化アルミニウム等の原料粉末をシート状に成形して複数のセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう)を形成し、次に、このグリーンシートにタングステン等の金属ペーストを所定の配線導体等のパターンに塗布し、次に、これらのグリーンシートを積層して積層体を形成し、次に、この積層体の主面の中央部を複数の配線基板領域に区分するとともに、その主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域同士の境界、および、複数の配線基板領域の外側に形成されているダミー領域と配線基板領域との境界に沿って分割溝を縦横に設け、次に、この積層体を焼成することにより製作される。
【0009】
なお、分割溝は、グリーンシートの積層体の主面にカッター刃を所定の深さで切り込ませること等により形成される。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−216507号公報
【0011】
【特許文献2】
特開平11−26639号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の多数個取り配線基板においては、分割溝の長さが同じであるため、分割溝に沿った分割を容易,確実なものとする分割性の確保と、セラミック母基板の機械的強度の確保とを両立させることが難しいという問題があった。
【0013】
例えば、分割溝を、配線基板領域同士の境界および配線基板領域とダミー領域との境界に沿って設けただけでは、ダミー領域においてセラミック母基板の強度が一様に強いものとなるため、ダミー領域でセラミック母基板を分割することが困難となり、セラミック母基板の分割が難しくなるという問題が生じる。また、ダミー領域が分割されたときに大きな機械的衝撃が生じ、この衝撃により、配線基板領域(特にダミー領域に隣接した配線基板領域)に割れや欠け等の不具合が発生する危険性も高くなる。
【0014】
また、例えば、分割溝を、セラミック母基板の端またはその近傍にまで延長させて設けると、ダミー領域においてセラミック母基板の機械的強度が弱くなるため、搬送等の取り扱いの際に分割溝に沿って誤ってセラミック母基板が割れてしまう等の不具合を誘発させるおそれがある。
【0015】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、分割溝に沿って容易かつ確実に分割することができるとともに、誤って分割溝に沿って割れてしまうようなことがない、分割性およびセラミック母基板の機械的強度に優れた多数個取り配線基板を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の多数個取り配線基板は、主面の中央部に四角形状の配線基板領域が縦横に複数配列形成されるとともに外周部にダミー領域が形成されたセラミック母基板の前記主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、前記配線基板領域同士の境界および前記配線基板領域と前記ダミー領域との境界に沿って分割溝が設けられた多数個取り配線基板において、前記配線基板領域と前記ダミー領域との境界に沿って設けられた前記分割溝のうち互いに対向する一対の前記分割溝の1組のみが、それぞれの両端が前記セラミック母基板の端の近傍まで延長されていることを特徴とするものである。
【0017】
本発明の多数個取り配線基板によれば、配線基板領域とダミー領域との境界に沿って設けた分割溝のうち、対向する一対の分割溝の1組のみがセラミック母基板の端の近傍まで延長されていることから、これらのセラミック母基板の端の近傍まで延長されている一対の分割溝の1組に沿って分割し、この分割溝に沿った方向(第1の方向)でダミー領域を複数の配線基板領域から容易に分離することができる。また、これらのセラミック母基板の端の近傍まで延長されている一対の分割溝の1組に沿って分割された分割途中の多数個取り配線基板は、この最初に分割された一対の分割溝の1組に直交する第2の方向の分割溝の全部がセラミック母基板の端(複数の配線基板領域の外縁部分)にまで達していることになるため、この第2の方向に沿って容易かつ確実に分割して、複数の配線基板領域が1方向に配列された短冊状の配列体とダミー領域とに分割することができる。そして、短冊状の配列体を分割溝に沿って個々の配線基板領域に分割することにより、割れや欠け等のない配線基板を確実に得ることができる。
【0018】
また、本発明の多数個取り配線基板によれば、分割溝のうち、セラミック母基板の端の近傍まで延長されるのは、配線基板領域とダミー領域との境界に沿って設けられた、対向する一対の分割溝の1組のみであるため、ダミー領域においてセラミック母基板の機械的強度が弱くなって割れやすくなるようなことはなく、誤ってセラミック母基板が割れてしまう等の不具合が誘発されることを効果的に防止することもできる。
【0019】
また、本発明の多数個取り配線基板は、好ましくは、前記分割溝のうち前記一対の分割溝の1組以外の分割溝は、その両端が前記一対の分割溝の1組の延長部よりも短い長さで前記セラミック母基板の端の近傍まで延長されていることを特徴とする。
【0020】
本発明の多数個取り配線基板によれば、好ましくは、分割溝のうち一対の分割溝の1組以外の分割溝は、その両端が一対の分割溝の1組の延長部よりも短い長さでセラミック母基板の端の近傍まで延長されていることから、配線基板領域に隣接した部位で適度にダミー領域の機械的強度を弱くして割れやすくしておくことができ、配線基板領域とダミー領域との境界に沿って設けられた分割溝に沿ってセラミック母基板を分割するときに、ダミー領域に隣接した配線基板領域に大きな衝撃が加わることを効果的に防止することができ、配線基板領域に割れや欠け等の不具合が生じることがより一層有効に防止された分割性に極めて優れた多数個取り配線基板とすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の多数個取り配線基板について添付図面に基づき説明する。図1は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、1はセラミック母基板、2は分割溝、3は配線導体である。セラミック母基板1を分割溝2で縦横に区画し、複数の配線基板領域4をセラミック母基板1の主面の中央部に縦横に配列させることにより多数個取り配線基板が形成される。
【0022】
本発明におけるセラミック母基板1は、平板状の酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス),窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,窒化珪素質焼結体,炭化珪素質焼結体,ガラスセラミックス焼結体等の電気絶縁材料から成る。
【0023】
このセラミック母基板1は、例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化カルシウム,酸化マグネシウム等の原料粉末に適当な有機バインダ,溶剤を添加混合して泥漿状のセラミックスラリーとなし、このセラミックスラリーをドクターブレード法やカレンダーロール法等のシート成形技術を採用しシート状となすことによってグリーンシート(セラミック生シート)を得て、しかる後、このグリーンシートを切断加工や打ち抜き加工により適当な形状とするとともに必要に応じてこれを複数枚積層し、最後にこのグリーンシートを還元雰囲気中で約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
【0024】
セラミック母基板1の主面の中央部には、四角形状の配線基板領域4が縦横に複数配列形成されている。各配線基板領域4は、それぞれが個々の配線基板となる領域であり、その上面中央部に電子部品(図示せず)を搭載する搭載部を有している。
【0025】
また、各配線基板領域4には、それぞれの搭載部の周辺から下面にかけてタングステンやモリブデン,銅,銀等の金属材料から成る配線導体3が形成されている。配線導体3は、搭載部に搭載される電子部品の電極に接続され、これを外部に電気的に導出する機能をなす。例えば、搭載部に半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品を搭載するとともに、この電子部品の各電極を配線導体3のうち搭載部やその周辺に露出した部位にボンディングワイヤや半田バンプ等の電気的接続手段(図示せず)を介して電気的に接続させることにより、電子部品の各電極は配線導体3を介して配線基板領域(実際には分割後の配線基板)の下面に導出される。この配線導体3の導出部分を外部電気回路に接続することにより、電子部品の電極が外部電気回路と電気的に接続される。
【0026】
配線導体3は、例えばタングステンから成る場合、タングステン粉末に適当な有機バインダ、溶剤を添加混合して得た金属ペーストを、セラミック母基板1となるグリーンシートの表面に予めスクリーン印刷法等により所定パターンに印刷塗布しておくことによって形成される。
【0027】
なお、配線導体3の露出部分には、ニッケル,銅,金等からなるめっき層が被着されることがよく、配線導体3の酸化腐食を防止するとともに、配線導体3に対するボンディングワイヤのボンディング性や半田バンプの濡れ性等をより良好なものとしている。
【0028】
また、セラミック母基板1のうち、複数の配線基板領域4が配列形成された領域の外側には、ダミー領域5が形成されている。ダミー領域5は、多数個取り配線基板の取扱いを容易なものとするためのものである。また、配線導体3の引き回し、例えばめっき層を配線導体3に電解めっき法で被着させる際に必要なめっき用の電流を供給するための引き回し等を容易とするためのものである。
【0029】
また、セラミック母基板1は、配線基板領域4が配列形成された主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って分割溝2が設けられている。分割溝2は、セラミック母基板1を分割し、ダミー領域5を分離するとともに個々の四角形状の配線基板領域4に分割するためのものである。この分割溝2に沿ってセラミック母基板1に曲げ応力を加えることにより、機械的強度の弱い分割溝2が形成されている部位に沿ってセラミック母基板1が破断し、分割が行われる。
【0030】
このような分割溝2は、例えば、セラミック母基板1となるグリーンシートの積層体の主面に所定の断面形を有するブレード(金属製の刃)を押圧し、所定深さに侵入させることによって形成される。
【0031】
多数個取り配線基板を分割溝2に沿って分割して個々の配線基板を得た後、各配線基板の搭載部に電子部品を搭載するとともに、この電子部品の各電極を電気的接続手段を介して配線導体3に電気的に接続し、必要に応じて電子部品を蓋体や封止樹脂等で封止することによって多数個の電子装置が形成されることとなる。
【0032】
なお、電子部品の搭載は、多数個取り配線基板を個々の配線基板領域4に分割する前に行ってもよい。この場合、各配線基板領域4の搭載部に電子部品が搭載されて成る多数個取りの電子装置が形成され、この多数個取りの電子装置を分割溝2に沿って分割することにより多数個の電子装置が形成される。
【0033】
本発明の多数個取り配線基板においては、分割溝2のうち、配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って設けた分割溝2において、互いに対向する一対の分割溝の1組2aをセラミック母基板1の端の近傍まで延長させている。これにより、セラミック母基板1の端の近傍まで延長されている一対の分割溝の1組2aに沿ってセラミック母基板1を分割する際に、一対の分割溝の1組2aに沿った方向(第1の方向)でダミー領域5を複数の配線基板領域4から容易に分離することができる。
【0034】
また、セラミック母基板1の端の近傍まで延長されている一対の分割溝の1組2aに沿って分割された分割途中の多数個取り配線基板は、図2(a)に示すように、最初に分割された一対の分割溝の1組2aに直交する第2の方向の分割溝2の全部がセラミック母基板の端(複数の配線基板領域4の外縁部分)にまで達していることになる。このため、第2の方向に沿って容易かつ確実に分割して、図2(b)に示すように、複数の配線基板領域4が1方向に配列された短冊状の配列体とダミー領域5とに分割することができる。なお、図2(a),(b)は、図1の多数個取り配線基板を分割線に沿って分割する過程を示したものであり、図2(a),(b)において、図1と同じ部位には同じ符号を付している。
【0035】
そして、短冊状の配列体を分割溝2に沿って個々の配線基板領域4に分割することにより、割れや欠け等のない配線基板を確実に得ることができる。
【0036】
また、本発明の多数個取り配線基板によれば、分割溝2のうち、セラミック母基板1の端の近傍まで延長されるのは、配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って設けられた、対向する一対の分割溝の1組2aのみであるため、ダミー領域5においてセラミック母基板1の機械的強度が弱くなって割れやすくなるようなことはなく、誤ってセラミック母基板1が割れてしまう等の不具合が誘発されることを効果的に防止することもできる。
【0037】
この一対の分割溝の1組2aは、その端がセラミック母基板1の端にまで達するようにして形成されると、セラミック母基板1が端部分から誤って割れやすくなる。特に、セラミック母基板1が、近年多用されつつあるガラスセラミックス焼結体や、焼成温度を約1300℃程度に低くした酸化アルミニウム質焼結体等からなる場合、その機械的強度が約1600℃で焼成される一般的な酸化アルミニウム質焼結体等に比べてかなり弱いため、割れ等の不具合の発生が顕著なものとなる。
【0038】
また、一対の分割溝の1組2aのそれぞれの端がセラミック母基板1の端から離れていると、ダミー領域5においてセラミック母基板1を分割するのに大きな応力を加える必要があるため、多数個取り配線基板の分割が困難となり、また一対の分割溝の1組2aに沿って分割(破断)されたときの衝撃で配線基板領域4に割れや欠けを生じてしまう。したがって、この一対の分割溝の1組2aは、それぞれの両端をセラミック母基板1の端の近傍までとして延長させておく必要がある。
【0039】
なお、一対の分割溝の1組2aをセラミック母基板1の端の近傍にまで延長させる場合、その両端からセラミック母基板1の端までの距離は、両端側で同じ距離であることが好ましい。一対の分割溝の1組2aについて、その両端からセラミック母基板1の端までの距離を、両端側で同じ距離となるようにしておくと、一対の分割溝の1組2aの一方の端でセラミック母基板が割れやすくなったり割れにくくなったりして、得られた配線基板にバリや欠け等の不具合を発生させることはなく、多数個取り配線基板の分割性をより良好に確保することができる。
【0040】
この場合、一対の分割溝の1組2aの端からセラミック母基板1の端までの間の距離は、セラミック母基板1の厚みや材料、グリーンシートを焼成して成るセラミック層の積層数等に応じて適宜調節する必要がある。例えば、厚みが0.5〜2mmの酸化アルミニウム質焼結体から成り、積層数が3〜10層程度の多数個取り配線基板の場合、一対の分割溝の1組2aの端からセラミック母基板1の端までの間の距離は1〜3mmが好ましい。
【0041】
また、一対の分割溝の1組2aは、その両端部分において端に向かうにともなって深さが漸次浅くなるように設けることが好ましい。これにより、一対の分割溝の1組2aの両端部分でダミー領域5の機械的強度が弱くなりすぎることを効果的に防止することができ、セラミック母基板1が一対の分割溝の1組2aに沿って誤って割れてしまうことをより効果的に防止することができる。
【0042】
また、本発明の多数個取り配線基板は、分割溝2のうち配線基板領域4とダミー領域5との間に沿って設けられた一対の分割溝の1組2a以外のものは、その両端が一対の分割溝の1組2aの延長部よりも短い長さでセラミック母基板1の端の近傍まで延長されていることが好ましい。この場合、配線基板領域4に隣接した部位で適度にダミー領域5の機械的強度を弱くして割れやすくしておくことができ、配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って設けられた分割溝2に沿ってセラミック母基板1を分割する際に、ダミー領域5に隣接した配線基板領域4に大きな衝撃が加わることを効果的に防止することができ、配線基板領域4に割れや欠け等の不具合が生じることがより一層有効に防止された分割性に極めて優れた多数個取り配線基板とすることができる。
【0043】
なお、分割溝2のうち一対の分割溝の1組2a以外の分割溝2を、その両端が一対の分割溝の1組2aの延長部よりも短い長さでセラミック母基板1の端の近傍まで延長させる場合、その延長させる長さは、一対の分割溝の1組2aの延長部の長さの1/3以下としておくことが好ましい。一対の分割溝の1組2a以外の分割溝2の延長長さが、一対の分割溝の1組2aの延長部の長さの1/3を超えて長くなると、ダミー領域5の機械的強度が弱くなりすぎ、セラミック母基板1がダミー領域5から割れやすくなる危険性がある。
【0044】
また、分割溝2のうち一対の分割溝の1組2a以外の分割溝2を、その両端が一対の分割溝の1組2aの延長部よりも短い長さでセラミック母基板1の端の近傍まで延長させる場合、その延長させる長さは同じ長さとしておくことが好ましい。
【0045】
また、上述した各分割溝2(2a)は、溝の両側壁のなす角が20〜40度のV字状となるようにしておくことが好ましい。この場合、セラミック母基板1を分割するための曲げ応力を効果的に分割溝2(2a)の底部分に効果的に集中させることができ、セラミック母基板1を分割溝2(2a)に沿って、より容易かつ確実に分割することができる。
【0046】
かくして、本発明の多数個取り配線基板によれば、分割溝2の底部、特に配線基板領域4の角部にクラックが発生することが効果的に防止され、セラミック母基板1の機械的強度の不良や、配線導体3の断線等の不具合が発生することを有効に防止することができるとともに、セラミック母基板1を分割溝2に沿って各配線基板領域4毎に正確かつ容易に撓折することができる。
【0047】
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、配線導体3の露出表面をニッケル,銅,金等のめっき層で被覆するようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明の多数個取り配線基板によれば、配線基板領域とダミー領域との境界に沿って設けた分割溝のうち、対向する一対の分割溝の1組のみがセラミック母基板の端の近傍まで延長されていることから、これらのセラミック母基板の端の近傍まで延長されている一対の分割溝の1組に沿って分割し、この分割溝に沿った方向(第1の方向)でダミー領域を複数の配線基板領域から容易に分離することができる。また、これらのセラミック母基板の端の近傍まで延長されている一対の分割溝の1組に沿って分割された分割途中の多数個取り配線基板は、この最初に分割された分割溝に直交する第2の方向の分割溝の全部がセラミック母基板の端(複数の配線基板領域の外縁部分)にまで達していることになるため、この第2の方向に沿って容易かつ確実に分割して、複数の配線基板領域が1方向に配列された短冊状の配列体とダミー領域とに分割することができる。そして、短冊状の配列体を分割溝に沿って個々の配線基板領域に分割することにより、割れや欠け等のない配線基板を確実に得ることができる。
【0049】
また、本発明の多数個取り配線基板によれば、好ましくは、分割溝のうち一対の分割溝の1組以外の分割溝は、その両端が一対の分割溝の1組の延長部よりも短い長さでセラミック母基板の端の近傍まで延長されていることから、配線基板領域に隣接した部位で適度にダミー領域の機械的強度を弱くして割れやすくしておくことができ、配線基板領域とダミー領域との境界に沿って設けられた分割溝に沿ってセラミック母基板を分割するときに、ダミー領域に隣接した配線基板領域に大きな衝撃が加わることを効果的に防止することができ、配線基板領域に割れや欠け等の不具合が生じることがより一層有効に防止された分割性に極めて優れた多数個取り配線基板とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図である。
【図2】 (a),(b)は図1の多数個取り配線基板を分割する過程をそれぞれ示す多数個取り配線基板の平面図である。
【符号の説明】
1:セラミック母基板
2:分割溝
2a:一対の分割溝の1組
3:配線導体
4:配線基板領域
5:ダミー領域

Claims (2)

  1. 主面の中央部に四角形状の配線基板領域が縦横に複数配列形成されるとともに外周部にダミー領域が形成されたセラミック母基板の前記主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、前記配線基板領域同士の境界および前記配線基板領域と前記ダミー領域との境界に沿って分割溝が設けられた多数個取り配線基板において、前記配線基板領域と前記ダミー領域との境界に沿って設けられた前記分割溝のうち互いに対向する一対の前記分割溝の1組のみが、それぞれの両端が前記セラミック母基板の端の近傍まで延長されていることを特徴とする多数個取り配線基板。
  2. 前記分割溝のうち前記一対の分割溝の1組以外の分割溝は、その両端が前記一対の分割溝の1組の延長部よりも短い長さで前記セラミック母基板の端の近傍まで延長されていることを特徴とする請求項1記載の多数個取り配線基板。
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