JP2005136174A - 配線基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 配線基板を特に多数個取り配線基板の形態で製造する際に、配線基板となる配線基板領域同士の境界および配線基板領域とダミー領域との境界に沿って容易かつ確実に分割することができ、寸法精度の高い配線基板を製造することが可能な配線基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】 配線基板の製造方法は、セラミック母基板1と成るグリーンシート6の主面の中央部に四角形状の配線基板領域4を縦横に複数配列形成して外周部にダミー領域5を形成する工程と、グリーンシート6の主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って、縦断面が四角形状の溝部2をダイシング加工で形成する工程と、グリーンシート6を焼成した後に溝部2に沿ってダイシング加工を施して配線基板領域4を個々に分割して配線基板を作製する工程とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】 配線基板の製造方法は、セラミック母基板1と成るグリーンシート6の主面の中央部に四角形状の配線基板領域4を縦横に複数配列形成して外周部にダミー領域5を形成する工程と、グリーンシート6の主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って、縦断面が四角形状の溝部2をダイシング加工で形成する工程と、グリーンシート6を焼成した後に溝部2に沿ってダイシング加工を施して配線基板領域4を個々に分割して配線基板を作製する工程とを具備する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品を搭載するために用いられる配線基板の製造方法に関するものであり、特に、広面積のセラミック母基板の主面の中央部に配線基板となる配線基板領域を縦横に多数個配列して成る多数個取り配線基板の形態により製造する方法に関するものである。
従来、例えば半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品を搭載するために用いられる配線基板は、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックス材料から成る四角平板状の絶縁基体の上面に電子部品を搭載するための搭載部を有し、この搭載部またはその周辺から絶縁基体の下面にかけてタングステン等の金属材料から成る複数の配線導体が配設された構造を有している。
そして、絶縁基体の搭載部に電子部品を搭載し固定するとともに電子部品の電極をボンディングワイヤや半田等の電気的接続手段を介して配線導体に電気的に接続し、必要に応じて電子部品を樹脂や蓋体で気密封止することによって製品としての電子装置となる。
このような配線基板は、近時の電子装置の小型化の要求に伴い、その大きさが数mm角程度の極めて小さなものとなってきており、配線基板の取り扱いを容易とするために、また配線基板および電子装置の製作を効率よく行なうために、1枚の広面積のセラミック母基板から多数個の配線基板を同時集約的に得るようにした、いわゆる多数個取り配線基板の形態で製作されている。
このような多数個取り配線基板は、一般に、平板状のセラミック母基板の主面の中央部に配線基板となる配線基板領域が縦横に複数配列形成されるとともに外周部にダミー領域が形成されて成る構造を有している。なお、ダミー領域は、多数個取り配線基板の取り扱いを容易とすること等のために設けられている。
このセラミック母基板の配線基板領域が形成された主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方には、配線基板領域同士の境界および配線基板領域とダミー領域との境界に沿って溝部が縦横に設けられている。そして、溝部に沿ってセラミック母基板を分割することによって個々の配線基板を得ることができる。溝部に沿ったセラミック母基板の分割とは、溝部に沿ってセラミック母基板に曲げ応力を加え、機械的強度の弱い溝部に沿った部位でセラミック母基板を破断させることである。この場合、各溝部は、通常、縦方向,横方向で同じ方向のものは同じ長さとなるようにして設けられている。
このような多数個取り配線基板の形態による配線基板の製造方法は、一般に、いわゆるセラミックグリーンシート積層法によるものである。具体的には、まず、酸化アルミニウム等の原料粉末をシート状に成形して複数のセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう)を形成し、次に、このグリーンシートにタングステン等の金属ペーストを所定の配線導体等のパターンに塗布し、次に、これらのグリーンシートを積層して積層体を形成し、次に、この積層体の主面の中央部を複数の配線基板領域に区分するとともに、その主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域同士の境界、および、複数の配線基板領域の外側に形成されているダミー領域と配線基板領域との境界に沿って溝部を縦横に設け、次に、この積層体を焼成して多数個取り配線基板を形成し、その後、多数個取り配線基板を溝部(分割溝)に沿って分割することにより製作される。
なお、溝部は、グリーンシートの積層体の主面にカッター刃を所定の深さで切り込ませること等により形成される。
特開2000−216507号公報
特開平11−26639号公報
しかしながら、上記のような従来の製造方法では、溝部をグリーンシートに形成しておいても、焼成時に溝部が一部くっついたりして、溝部でセラミック母基板を分割することが困難となり、セラミック母基板を分割溝に沿って分割することが難しくなるという問題が生じていた。また、分割されたときに大きな機械的衝撃が生じ、この衝撃により、配線基板領域に割れや欠け等の不具合が発生する危険性も高くなる。また、たとえうまく分割できたとしても、割れや欠け等が発生するという問題が発生した。
本発明はかかる従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、配線基板を製造する際、特に多数個取り配線基板の形態で製造する際に、配線基板となる配線基板領域同士の境界および配線基板領域とダミー領域との境界に沿って、容易かつ確実に分割することができ、寸法精度の高い配線基板を確実に製造することが可能な配線基板の製造方法を提供することにある。
本発明の配線基板の製造方法は、セラミック母基板と成るセラミックグリーンシートの主面の中央部に四角形状の配線基板領域を縦横に複数配列形成するとともに外周部にダミー領域を形成する工程と、前記セラミックグリーンシートの前記主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、前記配線基板領域同士の境界および前記配線基板領域と前記ダミー領域との境界に沿って、縦断面が四角形状の溝部をダイシング加工によって形成する工程と、前記セラミックグリーンシートを焼成した後に前記溝部に沿ってダイシング加工を施すことにより前記配線基板領域を個々に分割して配線基板を作製する工程とを具備したことを特徴とするものである。
また本発明の配線基板の製造方法は、好ましくは、前記溝部は、前記配線基板領域の辺の中央部における深さよりも角部における深さが浅いことを特徴とするものである。
また本発明の配線基板の製造方法は、好ましくは、前記溝部は、前記主面とそれに対向する前記主面の両面に形成されることを特徴とするものである。
本発明の配線基板の製造方法によれば、セラミック母基板と成るセラミックグリーンシートの主面の中央部に四角形状の配線基板領域を縦横に複数配列形成するとともに外周部にダミー領域を形成する工程と、セラミックグリーンシートの主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域同士の境界および配線基板領域とダミー領域との境界に沿って、縦断面が四角形状の溝部をダイシング加工によって形成する工程と、セラミックグリーンシートを焼成した後に溝部に沿ってダイシング加工を施すことにより配線基板領域を個々に分割して配線基板を作製する工程とを具備したことから、セラミック母基板はダイシングブレードの進入に応じて逐次切断されるため、分割溝に沿ってセラミック母基板を分割(破断)させるときのような大きな機械的衝撃が生じることはなく、配線基板領域に割れや欠け等の不具合が発生することを効果的に防止することができる。
また、セラミックグリーンシートの主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域同士の境界および配線基板領域とダミー領域との境界に沿って、縦断面が四角形状の溝部をダイシング加工によって形成しておくことから、セラミック母基板をダイシング加工で分割する際に、ダイシング加工で切断される部位におけるセラミック母基板の厚みを、その他の部位におけるセラミック母基板の厚みに比べて薄いものとしておくことができ、セラミック母基板のダイシング加工を容易なものとすることができる。また、ダイシング加工に伴う不具合、すなわちバリの発生やダイシング加工の所要時間が長いこと、ダイシングに用いるダイシング用ブレードが短期で摩滅することによる作業性の低下等の発生を効果的に防止することができる。
その結果、焼成後にセラミック母基板への精度の高いダイシング加工を容易にかつ高速で行なうことが可能であり、寸法精度に優れた配線基板を容易かつ確実に生産性を良好に確保して製造することができる。
また、本発明の配線基板の製造方法によれば、好ましくは、溝部は、配線基板領域の辺の中央部における深さよりも角部における深さが浅いことから、縦横にダイシングされる溝部の交差する部位の各角部において、いったん縦または横に分割された後にそれに直交する方向に分割する際に、各角部におけるセラミック母基板の厚みが十分に確保できる。その結果、ダイシング加工用の刃が進入する際に角部で配線基板領域に割れや欠け等の不具合を生じることが効果的に防止され、より確実に寸法精度に優れた配線基板を製造することができる。
また、本発明の配線基板の製造方法によれば、好ましくは、溝部は、配線基板領域が形成された主面とそれに対向する主面の両面に形成されることから、溝部を一つの主面側からのみ形成する場合に比べて、個々の溝部の深さをあまり深くすることなく、セラミックグリーンシートの溝部における厚さを薄くすることができる。そのため、溝部の断面形状を、より確実にダイシングブレードの進入に適した四角形状で形成できるとともに、溝部におけるセラミック母基板の厚みを確実に薄くすることができ、より一層確実に寸法精度の高い配線基板を得ることができる。
本発明の配線基板の製造方法について添付図面に基づき説明する。図1は、本発明の配線基板の製造方法について実施の形態の1例を示し、本発明の製造方法により配線基板を多数個取り配線基板の形態で製造する場合の、多数個取り配線基板の一例を示す平面図である。図1において、1はセラミック母基板、2は溝部、3は配線導体である。この多数個取り配線基板のセラミック母基板1を溝部2に沿ってダイシング加工で縦横に切断し、複数の配線基板領域4を個々に分割することにより、多数個の配線基板が作製される。
セラミック母基板1は、平板状の酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス),窒化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,窒化珪素質焼結体,炭化珪素質焼結体,ガラスセラミックス焼結体等の電気絶縁材料から成る。
セラミック母基板1の主面の中央部には、四角形状の配線基板領域4が縦横に複数配列形成されている。各配線基板領域4は、それぞれが個々の配線基板となる領域であり、その上面中央部に電子部品(図示せず)を搭載する搭載部を有している。
また、各配線基板領域4には、それぞれの搭載部の周辺から下面にかけてタングステンやモリブデン,銅,銀等の金属材料から成る配線導体3が形成されている。配線導体3は、搭載部に搭載される電子部品の電極に電気的に接続され、電子部品の電極を外部に電気的に導出する機能をなす。例えば、搭載部に半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品を搭載するとともに、この電子部品の各電極を配線導体3のうち搭載部やその周辺に露出した部位にボンディングワイヤや半田バンプ等の電気的接続手段(図示せず)を介して電気的に接続させることにより、電子部品の各電極は配線導体3を介して配線基板領域(実際には分割後の配線基板)の下面に導出される。この配線導体3の導出部分を外部電気回路に接続することにより、電子部品の電極が外部電気回路と電気的に接続される。
なお、配線導体3の露出部分には、ニッケル,銅,金等からなるめっき層が被着されることがよく、配線導体3の酸化腐食を防止するとともに、配線導体3に対するボンディングワイヤのボンディング性や半田バンプの濡れ性等をより良好なものとしている。
また、セラミック母基板1のうち、複数の配線基板領域4が配列形成された領域の外側には、ダミー領域5が形成されている。ダミー領域5は、多数個取り配線基板の取扱いを容易なものとするためのものである。また、配線導体3の引き回し、例えばめっき層を配線導体3に電解めっき法で被着させる際に必要なめっき用の電流を供給するための引き回し等を容易とするためのものである。
また、セラミック母基板1は、配線基板領域4が配列形成された主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って縦断面が四角形状の溝部2が設けられている。この溝部2に沿ってセラミック母基板1にダイシング加工を施してセラミック母基板1を切断することにより、個々の配線基板への分割が行われる。
以下、多数個取り配線基板の形態による配線基板の製造方法について詳しく説明する。
図2(a)〜(c)は、本発明の配線基板の製造方法の一例について工程順に示した多数個取り配線基板の平面図である。
まず、図2(a)に示すように、セラミック母基板1と成るグリーンシート6の主面(図2(a)では上面)の中央部に四角形状の配線基板領域4を縦横に複数配列形成するとともに外周部にダミー領域5を形成する。この際、グリーンシート6は、例えば、セラミック母基板1が酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、酸化アルミニウム,酸化ケイ素,酸化カルシウム等の原料粉末に、有機溶剤,バインダー等を添加混練してスラリーを作製し、このスラリーをドクターブレード法やリップコーター法等により長尺のシート状に成形し、その後、所定の寸法に切断することにより形成することができる。そして、グリーンシート6が高温(約1600℃)で焼結されて焼結体(セラミックス)となってセラミック母基板1が作製される。
この場合、各配線基板領域4が四角形状であり、これらが縦横に配列されることから、セラミック母基板1となるグリーンシート6も、通常、四角形状のシート状に切断形成される。
次に、図2(b)に示すように、グリーンシート6の主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って、縦断面が四角形状の溝部2をダイシング加工によって形成する。ダイシング加工は、例えば、ダイヤモンド粒子を表面に塗布し固定した金属から成る円板状のダイシング刃を高速で回転させて所定の深さまでグリーンシート6を削り込むようにさせながら、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って移動させることにより行われる。溝部2の幅や深さなどの寸法は、ダイシングブレードの幅や、グリーンシート6内に入り込む深さを調節することにより、所定の寸法に制御される。
この場合、グリーンシート6に形成された溝部2は、縦断面形状が四角形状であるため、例えば縦断面形状がV字状の場合のように溝部2の底の先端部に応力が集中することはなく、溝部2の底部を起点としてグリーンシート6に亀裂等の機械的な破壊が生じることを効果的に防止することができる。
また、配線基板領域4には、通常、配線導体3となる金属ペーストが所定の配線導体3のパターンに印刷形成される。金属ペーストは、配線導体3を形成するタングステン等の金属材料の粉末に適当な有機バインダ、溶剤を添加混合してペースト状とすることにより作製される。この金属ペーストをスクリーン印刷法等によりセラミック母基板1となるグリーンシート6の表面に印刷塗布することで、グリーンシート6に配線導体3となる金属ペーストが形成される。
次に、図2(c)に示すように、グリーンシート6を焼成した後に溝部2に沿ってダイシング加工を施すことにより、配線基板領域4を個々に分割して配線基板を作製する。
グリーンシート6の焼成は、原料粉末間の焼結(液相焼結)が生じるような高温で行われる。例えば、グリーンシート6が焼成することにより酸化アルミニウム質焼結体となる場合、焼成は約1500℃〜1600℃で行われる。この焼成の際、グリーンシート6に印刷しておいた金属ペーストは、グリーンシート6と一体焼結して配線導体3を形成する。
セラミック母基板1の溝部2に沿って行われるダイシング加工は、上述した、グリーンシート6に対して行ったダイシング加工と同様の装置,手順により行うことができる。例えば、ダイヤモンド粒子を表面に塗布し固定した金属から成る円板状のダイシング刃を高速で回転させてセラミック母基板1を厚さ方向に切断するように削り込むようにさせながら、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って移動させることにより行われる。
溝部2とダイシングブレードとの位置合わせは、例えば、画像認識装置で溝部2またはセラミック母基板1のダミー領域5等に予め形成しておいた位置決め用のマークを認識し、この認識したマークを基準にしてセラミック母基板1を水平方向に移動(実際にはセラミック母基板1を載せたテーブルを移動)させることにより行われる。
本発明の配線基板の製造方法によれば、グリーンシート6を焼成した後に溝部2に沿ってダイシング加工を施すことにより配線基板領域4を個々に分割して配線基板を作製することから、セラミック母基板1はダイシングブレードの進入に応じて逐次切断されるため、従来のように分割溝に沿ってセラミック母基板1を分割(破断)させるときのような大きな機械的衝撃が生じることはなく、配線基板領域4に割れや欠け等の不具合が発生することを効果的に防止することができる。
また、本発明の配線基板の製造方法においては、上述のように、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って、グリーンシート6にダイシング加工を施して溝部2を形成しており、このように、予めセラミック母基板1のうちダイシング加工を施す部位に沿って溝部2を形成しておくことが重要である。これにより、上述のように、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿ってセラミック母基板1にダイシング加工を加えて切断する際、ダイシング加工で切断される部位におけるセラミック母基板1の厚みを、その他の部位におけるセラミック母基板1の厚みに比べて薄いものとしておくことができ、セラミック母基板1のダイシング加工を容易なものとすることができる。その結果、ダイシング加工に伴う不具合、すなわちバリの発生やダイシング加工の所要時間が長いこと、ダイシングに用いるダイシング刃が短期で摩滅することによる作業性の低下等の発生を効果的に防止することができる。
その結果、焼成後にセラミック母基板1への精度の高いダイシング加工を容易にかつ高速で行なうことが可能であり、寸法精度に優れた配線基板を容易かつ確実に生産性を良好に確保して製造することができる。
この場合、溝部2の縦断面形状が四角形状であるため、溝部2の開口幅がある程度広くて識別しやすいので、ダイシング刃の溝部2に対する位置あわせや溝部2内への進入を正確かつ容易に行わせることができ、生産性を良好に確保することができる。また、溝部2の底面の高さがほぼ同じであるので、ダイシング刃による切断性にばらつきを生じることはなく、切断を容易にかつ精度良く行うことができる。また、例えば縦断面形状がV字状の場合のように溝部2の底の先端部に応力が集中することはなく、溝部2の底部を起点としてセラミック母基板1に亀裂等の機械的な破壊が生じることを効果的に防止することができる。
なお、溝部2の縦断面形状は、完全な四角形状とする必要は無く、溝部2とセラミック母基板1の主面(上面等)との間の角部(稜線部分)を円弧状に成形しておいてもよい。この場合、ダイシング刃の移動につれて上記の角部にカケ等の不具合が生じることを効果的に防止することができ、より一層確実に高い寸法精度で配線基板を製作することができる。
また、本発明の配線基板の製造方法においては、溝部2は、配線基板領域4の辺の中央部における深さよりも角部における深さが浅いことが好ましい。この場合、縦横にダイシングされる溝部2の交差する部位の各角部において、いったん縦または横に分割された後、それに直交する方向に分割する際に、各角部におけるセラミック母基板の厚みが十分に確保できている。その結果、ダイシング用のブレードが進入する際に角部で配線基板領域4に割れや欠け等の不具合を生じることは効果的に防止され、より確実に寸法精度に優れた配線基板を製造することができる。
また、本発明の配線基板の製造方法においては、溝部2は、配線基板領域4が形成された主面とそれに対向する主面の両面に形成しておくことが好ましい。この場合、溝部2をセラミック母基板1の一つの主面側からのみ形成する場合に比べて、個々の溝部2の深さをあまり深くすることなく、グリーンシート6の溝部2における厚さを薄くすることができる。そのため、溝部2の断面形状を、より確実にダイシングブレードの進入に適した四角形状で形成するとともに、溝部2におけるセラミック母基板1の厚みを確実に薄くすることができ、より一層確実に寸法精度の高い配線基板を得ることができる。
そして、多数個取り配線基板を溝部2に沿ってダイシング加工で切断して個々の配線基板を得た後、各配線基板の搭載部に電子部品を搭載するとともに、この電子部品の各電極を電気的接続手段を介して配線導体3に電気的に接続し、必要に応じて電子部品を蓋体や封止樹脂等で封止することによって多数個の電子装置が作製される。
以上説明したように、本発明の配線基板の製造方法によれば、セラミック母基板1と成るグリーンシート6の主面の中央部に四角形状の配線基板領域4を縦横に複数配列形成するとともに外周部にダミー領域5を形成する工程と、グリーンシート6の主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、配線基板領域4同士の境界および配線基板領域4とダミー領域5との境界に沿って、縦断面が四角形状の溝部2をダイシング加工によって形成する工程と、グリーンシート6を焼成した後に溝部2に沿ってダイシング加工を施すことにより配線基板領域4を個々に分割して配線基板を作製する工程とを具備したことにより、焼成後の精度の高いセラミックス母基板1へのダイシングが容易にかつ高速で行なうことが可能となる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何ら差し支えない。例えば、セラミック母基体1は、上述の例では平板状のものとしたが、上面に電子部品を収容するための凹部を有するものとしてもよい。
1・・・セラミック母基板
2・・・溝部
3・・・配線導体
4・・・配線基板領域
5・・・ダミー領域
6・・・セラミックグリーンシート
2・・・溝部
3・・・配線導体
4・・・配線基板領域
5・・・ダミー領域
6・・・セラミックグリーンシート
Claims (3)
- セラミック母基板と成るセラミックグリーンシートの主面の中央部に四角形状の配線基板領域を縦横に複数配列形成するとともに外周部にダミー領域を形成する工程と、前記セラミックグリーンシートの前記主面およびそれに対向する主面の少なくとも一方に、前記配線基板領域同士の境界および前記配線基板領域と前記ダミー領域との境界に沿って、縦断面が四角形状の溝部をダイシング加工によって形成する工程と、前記セラミックグリーンシートを焼成した後に前記溝部に沿ってダイシング加工を施すことにより前記配線基板領域を個々に分割して配線基板を作製する工程とを具備したことを特徴とする配線基板の製造方法。
- 前記溝部は、前記配線基板領域の辺の中央部における深さよりも角部における深さが浅いことを特徴とする請求項1記載の配線基板の製造方法。
- 前記溝部は、前記主面とそれに対向する前記主面の両面に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の配線基板の製造方法。
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