JP2007081340A - セラミック電子部品の製造方法および焼成済みセラミック母基板 - Google Patents

セラミック電子部品の製造方法および焼成済みセラミック母基板 Download PDF

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Abstract

【課題】ハンドリング時に母基板に割れが発生することを防止し、かつ、子基板への分割の際にブレイクラインで確実に分割することが可能なセラミック電子部品の製造方法およびそれに用いられる焼成済みセラミック母基板を提供する。
【解決手段】子基板領域13には、焼成前に子基板分割用ブレイク溝14a,14bを形成し、外周領域12には、焼成が終了し、かつ、焼成済みセラミック母基板11aに割れが生じるおそれのある大きな応力が加わるプロセスである実装部品3(3a,3b,3c)の搭載工程が終了した後の、ブレイク作業直前の段階で外周領域除去用ブレイク溝15a,15bを形成する。
断面V字状の溝形成刃を未焼成セラミック母基板の一方主面側から、厚さ方向の途中の深さまで挿入して、断面形状がV字状の子基板分割用ブレイク溝を形成するとともに、レーザースクライブにより、外周領域除去用ブレイク溝を形成する。
【選択図】図4

Description

本願発明は、セラミック電子部品の製造方法および焼成済みセラミック母基板に関し、詳しくは、焼成済みセラミック母基板をブレイク溝に沿ってブレイクすることにより子基板に分割する工程をへて製造されるセラミック電子部品の製造方法およびそれに用いられる焼成済みセラミック母基板に関する。
例えば、セラミック多層基板を製造する方法として、以下に説明するように、焼成済みセラミック母基板を分割して、同時に多数個のセラミック電子部品を得る、いわゆる多数個取りの方法が知られている。
(1)内部導体パターンを印刷したセラミックグリーンシートを積層して、複数の子基板が集合した状態の未焼成セラミック母基板を作製する。
(2)それから、この未焼成セラミック母基板に各子基板の境界に沿ってスクライブ溝(「スナップ溝」ともいう)を形成した後、焼成する。
(3)次に、得られた焼成済みセラミック母基板上に実装部品を搭載した後、スクライブ溝に沿って焼成済みセラミック母基板をブレイクすることにより、各子基板に分割する。
上述のスクライブ溝を形成するにあたっては、効率面や採用可能な方法の多彩さなどから、焼成前の未焼成セラミック母基板の段階でスクライブ溝を形成することが一般的である。
ところで、母基板にスクライブ溝を形成するにあたって、母基板のうち子基板となる領域の周囲の、製品にならない外周領域、すなわち耳部にまで深いスクライブ溝を形成すると、焼成後の実装部品搭載工程や、母基板を工程間で搬送する搬送工程などにおけるハンドリング時に、母基板に割れが発生するという問題点がある。
そこで、このような問題点を解決するために、
(1)セラミック基板の分割ラインにスクライブ溝を浅く形成する方法(特許文献1参照)、
(2)セラミック基板の耳部におけるブレイクライン全体にはブレイク溝を形成せず、ブレイク時のきっかけとなるだけの溝を形成し、耳部の内側の内周領域のみにスクライブ溝を形成する方法(特許文献2参照)
が提案されている。
しかしながら、上記の特許文献1のように、母基板の強度確保を優先すると、母基板を子基板にブレイクする際に、各子基板の境界で確実にブレイクすることができず、バリが発生したりするという問題点がある。
また、特許文献2のように、一部分ではあっても、耳部にブレイクのきっかけとなる溝を形成するようにした場合には、状況によっては、ブレイク前の加工工程で基板割れが発生する可能性があり、信頼性が低いという問題点がある。また、基板割れが発生する可能性を極力低くするように耳部の溝を形成するようにした場合、ブレイク作業時に、ブレイクラインで基板を正確にブレイクすることができなくなり、信頼性が低下するという問題点がある。
一方、ブレイク作業の直前までは子基板への分割用のブレイク溝および外周領域を除去するためのブレイク溝を形成せず、ブレイク作業の直前に、子基板への分割用のブレイク溝と、外周領域を除去するためのブレイク溝を深く形成して、確実にブレイクすることができるようにするという考え方もあるが、その場合には、形成すべきすべてのブレイク溝を、焼結後のセラミック母基板に形成することが必要になるため、ブレイク溝の形成方法が、実質的にレーザースクライブ工法やダイシング工法などの方法に限られ、コストの増大や製造工程の複雑化、生産性の低下などを招くという問題点がある。
特開昭61−137390号公報 特開平5−299789号公報
本願発明は、上記課題を解決するものであり、実装部品の搭載工程や、母基板を工程間で搬送する搬送工程などにおいて、母基板に割れが発生することを防止することが可能で、かつ、子基板への分割の際に、母基板をブレイクラインで確実に分割することが可能な、いわゆる多数個取りの方法で効率よくセラミック電子部品を製造することが可能なセラミック電子部品の製造方法、およびそれに用いられる焼成済みセラミック母基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明は、以下の構成を備えている。
すなわち、請求項1のセラミック電子部品の製造方法の発明は、
外周領域と、前記外周領域の内側の複数の子基板に分割されるべき子基板領域とを備えた未焼成セラミック母基板を作製する母基板作製工程と、
前記未焼成セラミック母基板の、前記子基板領域に、前記子基板領域を複数の子基板に分割するために必要な子基板分割用ブレイク溝を形成する第1ブレイク溝形成工程と、
前記子基板分割用ブレイク溝が形成された前記未焼成セラミック母基板を焼成する焼成工程と、
前記焼成工程において焼成を行った後の焼成済みセラミック母基板の、前記外周領域に、焼成済みセラミック母基板に割れが生じるおそれのある大きな応力が加わるプロセスがなく、下記外周領域除去用ブレイク溝でブレイクされてもよい段階で、前記子基板領域と前記外周領域を分離するために必要な外周領域除去用ブレイク溝を形成する第2ブレイク溝形成工程と、
前記外周領域除去用ブレイク溝および前記子基板分割用ブレイク溝に沿ってセラミック母基板をブレイクして、前記外周領域を除去するとともに、前記子基板領域を複数の子基板に分割するブレイク工程と
を具備することを特徴としている。
また、請求項2のセラミック電子部品の製造方法の発明は、請求項1の発明の構成において、前記第1ブレイク溝形成工程で、前記子基板領域と前記外周領域の境界部に、前記子基板領域を複数の子基板に分割するために必要な子基板分割用ブレイク溝を形成することを特徴としている。
また、請求項3のセラミック電子部品の製造方法の発明は、請求項1の発明の構成において、前記第2ブレイク溝形成工程で、前記子基板領域と前記外周領域の境界部に、前記子基板領域と前記外周領域を分離するために必要な外周領域除去用ブレイク溝を形成することを特徴としている。
また、請求項4のセラミック電子部品の製造方法の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、前記第1ブレイク溝形成工程において、断面V字状の溝形成刃を、未焼成セラミック母基板の一方主面側から、厚さ方向の途中の深さまで挿入することにより、断面形状がV字状の子基板分割用ブレイク溝を形成するとともに、前記第2ブレイク溝形成工程において、レーザースクライブ工法により、外周領域除去用ブレイク溝を形成することを特徴としている。
また、請求項5のセラミック電子部品の製造方法の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明の構成において、前記子基板分割用ブレイク溝を第1方向と該第1方向に略直交する第2方向の2つの方向に形成する場合に、前記第2ブレイク溝形成工程において、前記第1方向および前記第2方向のいずれかに沿う方向であって、前記ブレイク工程で、前記外周領域を除去するために先にブレイクされることになる方向にのみ外周領域除去用ブレイク溝を形成することを特徴としている。
また、請求項6のセラミック電子部品の製造方法の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明の構成において、前記第2ブレイク溝形成工程の前に、前記焼成済みセラミック母基板に実装部品を搭載する工程を備えていることを特徴としている。
また、請求項7の焼成済みセラミック母基板の発明は、
外周領域と、前記外周領域の内側の複数の子基板に分割されるべき子基板領域とを備えた焼成済みセラミック母基板であって、
前記子基板領域に、断面V字状の溝形成刃により形成された、前記子基板領域を複数の子基板に分割するために必要な、断面形状がV字状の子基板分割用ブレイク溝を備え、
前記外周領域に、レーザースクライブ工法により形成された、前記外周領域と前記子基板領域とを分離するために必要な外周領域除去用ブレイク溝を備えていることを特徴としている。
請求項1のセラミック電子部品の製造方法の発明は、外周領域と、外周領域の内側の複数の子基板に分割されるべき子基板領域とを備えた未焼成セラミック母基板を作製する母基板作製工程と、未焼成セラミック母基板の、子基板領域に、子基板領域を複数の子基板に分割するために必要な子基板分割用ブレイク溝を形成する第1ブレイク溝形成工程と、子基板分割用ブレイク溝が形成された未焼成セラミック母基板を焼成する焼成工程と、焼成工程において焼成を行った後の焼成済みセラミック母基板の、前記外周領域に、焼成済みセラミック母基板に割れが生じるおそれのある大きな応力が加わるプロセスがなく、外周領域除去用ブレイク溝で焼成済みセラミック母基板がブレイクされてもよい段階で、子基板領域と外周領域を分離するために必要な外周領域除去用ブレイク溝を形成する第2ブレイク溝形成工程と、外周領域除去用ブレイク溝および子基板分割用ブレイク溝に沿ってセラミック母基板をブレイクして、外周領域を除去するとともに、子基板領域を複数の子基板に分割するブレイク工程とを備えているので、実装部品の搭載工程や、母基板を工程間で搬送する搬送工程などにおいて、母基板に割れが発生することを防止することが可能になるとともに、子基板への分割の際に、母基板をブレイクラインで確実に分割することが可能になり、いわゆる多数個取りの方法で効率よくセラミック電子部品を製造することができる。
すなわち、本願請求項1のセラミック電子部品の製造方法によれば、母基板にブレイク溝を形成するにあたり、子基板領域には、焼成前に子基板分割用ブレイク溝を形成し、外周領域には、焼成が終了し、かつ、焼成済みセラミック母基板に割れが生じるおそれのある大きな応力が加わるようなプロセス、例えば、実装部品の搭載工程などが終了した段階で外周領域除去用ブレイク溝を形成するようにしているので、子基板分割用ブレイク溝の形成には、それに適した形成方法、例えば、断面V字状の溝形成刃を用いる方法を採用して、短い加工時間で、ブレイク作業に適した溝を形成することが可能になる一方、外周領域除去用ブレイク溝の形成には、焼成済みのセラミック母基板の加工に適した、例えば、レーザースクライブ工法などを用いて、その後のプロセスにおける割れなどの発生を懸念することなく、外周領域を確実に除去することが可能な外周領域除去用ブレイク溝を形成することができる。その結果、多数個取りの方法で効率よくセラミック電子部品を製造することができる。
また、請求項2のセラミック電子部品の製造方法の発明のように、請求項1の発明の構成において、第1ブレイク溝形成工程で、子基板領域と外周領域の境界部に、子基板分割用ブレイク溝を形成することにより、効率よく子基板領域と外周領域の境界部に、子基板領域と外周領域とを分割するために必要なブレイク溝を形成することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
また、請求項3のセラミック電子部品の製造方法の発明のように、請求項1の発明の構成において、第2ブレイク溝形成工程で、子基板領域と外周領域の境界部に、外周領域除去用ブレイク溝を形成することにより、子基板領域と外周領域とを確実に分離することが可能になり、本願発明を実効あらしめることができる。
また、請求項4のセラミック電子部品の製造方法の発明のように、請求項1〜3のいずれかの発明の構成において、第1ブレイク溝形成工程において、断面V字状の溝形成刃を、未焼成セラミック母基板の一方主面側から、厚さ方向の途中の深さまで挿入して、断面形状がV字状の子基板分割用ブレイク溝を形成するようにした場合、コストを抑えつつ、効率よく子基板分割用ブレイク溝を形成することが可能になる。また、第2ブレイク溝形成工程において、レーザースクライブ工法により、外周領域除去用ブレイク溝を形成するようにした場合、加工が困難な焼成済みセラミック母基板に、効率よく外周領域除去用ブレイク溝を形成することが可能になり、本願発明をより実効あらしめることができる。
また、請求項5のセラミック電子部品の製造方法の発明のように、請求項1〜4のいずれかの発明の構成において、子基板分割用ブレイク溝を第1方向と該第1方向に略直交する第2方向の2つの方向に形成する場合に、第2ブレイク溝形成工程において、第1方向および第2方向のいずれかに沿う方向であって、ブレイク工程で、外周領域を除去するために先にブレイクされることになる方向にのみ第2ブレイク溝を形成するようにした場合、最初にブレイクする方向に沿う外周領域は、最初のブレイク工程で除去されてしまうとともに、残った方の外周領域は、外周領域と子基板領域の境界部でブレイクすることにより除去することができる。したがって、第2ブレイク溝形成工程において、上記第1方向および第2方向のいずれかに沿う方向にのみ外周領域除去用ブレイク溝を形成するようにした場合にも、外周領域を確実に除去することが可能で、多数個取りの方法で効率よくしかも確実にセラミック電子部品を製造することができる。
また、請求項6のセラミック電子部品の製造方法の発明のように、請求項1〜5のいずれかの発明の構成において、第2ブレイク溝形成工程の前に、焼成済みセラミック母基板に実装部品を搭載する工程を備えている場合に、該実装部品の搭載工程の後で第2ブレイク溝形成工程を実施することにより、第2ブレイク溝形成工程の後にセラミック母基板がわれたりする事態を招いたりすることなく、多数個取りの方法で効率よくしかも確実にセラミック電子部品を製造することが可能になる。
また、請求項7の焼成済みセラミック母基板の発明は、外周領域と、外周領域の内側の複数の子基板に分割されるべき子基板領域とを備えた焼成済みセラミック母基板において、子基板領域に、子基板領域を複数の子基板に分割するために必要な、断面V字状の溝形成刃により形成された、断面形状がV字状の子基板分割用ブレイク溝を備え、外周領域に、レーザースクライブ工法により形成された、外周領域と前記子基板領域とを分離するために必要な外周領域除去用ブレイク溝を備えているので、必要に応じて、外周領域除去用ブレイク溝および子基板分割用ブレイク溝に沿ってセラミック母基板をブレイクして、外周領域を除去するとともに、子基板領域を複数の子基板に分割することにより、多数個のセラミック電子部品を得ることが可能になり、低コストで必要な特性を備えたセラミック電子部品を効率よく提供することが可能になる。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
この実施例1では、表面に実装部品が搭載されたセラミック電子部品(セラミック基板)を製造する場合を例にとって説明する。
図1は、この実施例1の方法で製造されるセラミック電子部品(セラミック基板)1の構成を模式的に示す図であり、このセラミック電子部品1は、内部に回路や電極用の導体パターンが配設された積層セラミック焼結体(子基板)2aの上面に、実装部品3(3a,3b,3c)などが搭載された構造を有している。
次に、このセラミック電子部品1の製造方法について説明する。
(1)母基板作製工程
まず、導体パターンを印刷したセラミックグリーンシートを積層して、複数の子基板が集合した状態の未焼成セラミック母基板11(図2)を作製した。
なお、この未焼成セラミック母基板11は、図2に示すように、外周領域12と、外周領域12の内側の、複数の子基板2に分割されるべき子基板領域13とを備えている。
(2)第1ブレイク溝形成工程
上記(1)の工程で作製した未焼成セラミック母基板11の、外周領域12の内側の、子基板領域13に、複数個に分割されるべき各子基板2の境界に沿って、直交する2方向、すなわち図2に矢印Aで示す第1方向と、該第1の方向に直交する図2に矢印Bで示す第2方向に子基板分割用ブレイク溝14a,14bを形成した。また、この実施例1では、外周領域12と子基板領域13の境界部21にも子基板分割用ブレイク溝14a,14bを形成した。
また、この実施例1では、子基板分割用ブレイク溝14a,14bを形成するにあたって、図3(a)に示すように、断面V字状の溝形成刃20を用い、未焼成セラミック母基板11の一方主面側から、厚さ方向の途中の深さまで溝形成刃20を挿入して、図3(b)に示すように、断面形状がV字状の子基板分割用ブレイク溝14a,14bを形成した。
(3)焼成工程
上記(2)の工程で子基板分割用ブレイク溝14a,14bが形成された未焼成セラミック母基板11を所定の温度条件、雰囲気条件下で焼成して、未焼成セラミック母基板11を焼結させた。
(4)実装部品搭載工程
図4に示すように、上記(3)の工程で焼成することにより得られた焼成済みセラミック母基板11aの子基板領域13の、各子基板2aとなる領域上に、実装部品3(3a,3b,3c)(図1参照)を搭載した。
(5)第2ブレイク溝形成工程
上記(4)の工程で実装部品が搭載され、焼成済みセラミック母基板11aに割れが生じるおそれのある大きな応力が加わる、実装部品3(3a,3b,3c)の搭載工程が終了した後の、ブレイク作業直前の焼成済みセラミック母基板11a、すなわち、形成された後の外周領域除去用ブレイク溝15a,15bでブレイクされてもよくなった段階の焼成済みセラミック母基板11aの外周領域12に、レーザースクライブ工法により、外周領域12と子基板領域13とを分離するために必要な外周領域除去用ブレイク溝15a,15bを形成した。なお、この実施例1では、図4における縦方向(矢印Aで示す第1方向)に外周領域除去用ブレイク溝15aを形成し、図4における横方向(矢印Bで示す第2方向)に外周領域除去用ブレイク溝15bを形成した。
なお、この実施例1では、レーザースクライブ工法により外周領域除去用ブレイク溝15a,15bが形成されており、外周領域除去用ブレイク溝15a,15bは、図5に示すように、それぞれ、円錐形の凹部が所定のピッチで配設されて溝状になった構造を有している。ただし、この外周領域除去用ブレイク溝15a,15bの形状はレーザーの形状や照射条件を調整したりすることにより制御することが可能であり、種々の構造とすることが可能である。
また、この実施例1では、上記(2)の工程で、外周領域12と子基板領域13の境界部21に子基板分割用ブレイク溝14a,14bを形成したが、外周領域12と子基板領域13の境界部21に外周領域除去用ブレイク溝15a,15bを形成するように構成することも可能である。
(6)ブレイク工程
上記(5)の工程で 外周領域除去用ブレイク溝15a,15bを形成した焼成済みセラミック母基板11aを、外周領域除去用ブレイク溝15a,15bおよび子基板分割用ブレイク溝14a,14bに沿ってブレイクして、外周領域12を除去するとともに、子基板領域13を複数の子基板2aに分割した。
これにより、図1に示すような、子基板2aの上面側に実装部品3(3a,3b,3c)が搭載された構造を有するセラミック電子部品1を得た。
上述のように、母基板にブレイク溝を形成するにあたり、子基板領域13には、焼成前に子基板分割用ブレイク溝14a,14bを形成し、外周領域には、焼成済みセラミック母基板11aに割れが生じるおそれのある大きな応力が加わるプロセスである実装部品3(3a,3b,3c)の搭載工程が終了した後の、ブレイク作業直前の段階で外周領域除去用ブレイク溝15a,15bを形成するようにしているので、子基板分割用ブレイク溝14a,14bの形成には、断面V字状の溝形成刃20を用いる方法を採用して、短い加工時間で、ブレイク作業に適した子基板分割用ブレイク溝14a,14bを形成することが可能になる一方、外周領域除去用ブレイク溝15a,15bの形成には、焼成済みのセラミック母基板11aの加工に適したレーザースクライブ工法を用いることにより、その後のプロセスにおける割れなどの発生を懸念することなく、外周領域12を確実に除去することが可能な外周領域除去用ブレイク溝15a,15bを形成することができる。
その結果、多数個取りの方法で効率よくセラミック電子部品1(図1)を製造することが可能になる。
図6は、本願発明の他の実施例である実施例2にかかるセラミック電子部品の製造方法の一工程を示す図である。
この実施例2では、外周領域除去用ブレイク溝として、図4における横方向の外周領域除去用ブレイク溝15bのみを形成し、上記実施例1の図4における縦方向の外周領域除去用ブレイク溝15aの形成を省略したことを除いて、上記実施例1の場合と同様の方法でセラミック電子部品を作製した。
すなわち、この実施例2においては、子基板分割用ブレイク溝14a,14bを第1方向(図6に矢印Aで示す方向)と該第1方向に略直交する第2方向(図6に矢印Bで示す方向)の2つの方向に形成するとともに、第2ブレイク溝形成工程において、ブレイク工程で、外周領域12を除去するために先にブレイクされることになる第2方向(図6に矢印Bで示する方向)に沿う方向にのみ外周領域除去用ブレイク溝15bを形成した。
この実施例2のように、第2ブレイク溝形成工程において、ブレイク工程で、外周領域12を除去するために先にブレイクされることになる方向にのみ外周領域除去用ブレイク溝15bを形成するようにした場合、最初にブレイクする方向に沿う外周領域12(12b)は、最初のブレイク工程で除去されてしまうとともに、残った方の外周領域12(12a)は、外周領域12と子基板領域13の境界部21でブレイクすることにより除去することができる。したがって、第2ブレイク溝形成工程において、ブレイク工程で、外周領域を除去するために先にブレイクされることになる外周領域のブレイク方向にのみ外周領域除去用ブレイク溝を形成するようにした場合にも、外周領域を確実に除去することが可能になり、多数個取りの方法で効率よくしかも確実にセラミック電子部品1(図1)を製造することができる。
なお、上記実施例1および2では、子基板分割用ブレイク溝を、断面V字状の溝形成刃を用いて形成し、外周領域除去用ブレイク溝を、レーザースクライブ工法を用いて形成するようにしたが、子基板分割用ブレイク溝、および、外周領域除去用ブレイク溝は、他の方法で形成することも可能である。
本願発明はさらにその他の点においても上記実施例1,2に限定されるものではなく、セラミック母基板の構成材料や細部の構成、外周領域と子基板領域の面積比や形状、未焼成セラミック母基板の焼成条件、ブレイク工程におけるブレイク方法などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本願発明によれば、実装部品の搭載工程や母基板の工程間搬送などのハンドリングの際にセラミック母基板に割れが発生することを防止することが可能になるとともに、子基板への分割の際にブレイクラインで確実に分割することが可能になり、いわゆる多数個取りの方法で効率よくセラミック電子部品を製造することができるようになる。
したがって、本願発明は、いわゆる多数個取りの方法で製造されるセラミック電子部品の製造技術の分野に広く適用することが可能である。
本願発明の実施例1にかかるセラミック電子部品の製造方法により製造されたセラミック電子部品を模式的に示す図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック電子部品の製造方法の一工程を示す図であって、未焼成セラミック母基板に子基板分割用ブレイク溝を形成した状態を示す図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック電子部品の製造方法の一工程において、未焼成セラミック母基板に子基板分割用ブレイク溝を形成する方法を説明する図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック電子部品の製造方法のさらに他の一工程において、焼成済みセラミック母基板に外周領域除去用ブレイク溝を形成した状態を示す図である。 本願発明の実施例1にかかるセラミック電子部品の製造方法において、外周領域除去用ブレイク溝が形成された焼成済みセラミック母基板の要部を拡大して模式的に示す図である。 本願発明の実施例2にかかるセラミック電子部品の製造方法の一工程を示す図であって、焼成済みセラミック母基板に外周領域除去用ブレイク溝を形成した状態を示す図である。
符号の説明
1 セラミック電子部品
2 子基板
2a 積層セラミック焼結体(子基板)
3(3a,3b,3c) 実装部品
11 未焼成セラミック母基板
11a 焼成済みセラミック母基板
12(12a,12b) 外周領域
13 子基板領域
14a,14b 子基板分割用ブレイク溝
15a,15b 外周領域除去用ブレイク溝
20 溝形成刃
21 境界部
A 第1方向
B 第2方向

Claims (7)

  1. 外周領域と、前記外周領域の内側の複数の子基板に分割されるべき子基板領域とを備えた未焼成セラミック母基板を作製する母基板作製工程と、
    前記未焼成セラミック母基板の、前記子基板領域に、前記子基板領域を複数の子基板に分割するために必要な子基板分割用ブレイク溝を形成する第1ブレイク溝形成工程と、
    前記子基板分割用ブレイク溝が形成された前記未焼成セラミック母基板を焼成する焼成工程と、
    前記焼成工程において焼成を行った後の焼成済みセラミック母基板の、前記外周領域に、焼成済みセラミック母基板に割れが生じるおそれのある大きな応力が加わるプロセスがなく、下記外周領域除去用ブレイク溝でブレイクされてもよい段階で、前記子基板領域と前記外周領域を分離するために必要な外周領域除去用ブレイク溝を形成する第2ブレイク溝形成工程と、
    前記外周領域除去用ブレイク溝および前記子基板分割用ブレイク溝に沿ってセラミック母基板をブレイクして、前記外周領域を除去するとともに、前記子基板領域を複数の子基板に分割するブレイク工程と
    を具備することを特徴とするセラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記第1ブレイク溝形成工程で、前記子基板領域と前記外周領域の境界部に、前記子基板領域を複数の子基板に分割するために必要な子基板分割用ブレイク溝を形成することを特徴とする請求項1記載のセラミック電子部品の製造方法。
  3. 前記第2ブレイク溝形成工程で、前記子基板領域と前記外周領域の境界部に、前記子基板領域と前記外周領域を分離するために必要な外周領域除去用ブレイク溝を形成することを特徴とする請求項1記載のセラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記第1ブレイク溝形成工程において、断面V字状の溝形成刃を、未焼成セラミック母基板の一方主面側から、厚さ方向の途中の深さまで挿入することにより、断面形状がV字状の子基板分割用ブレイク溝を形成するとともに、
    前記第2ブレイク溝形成工程において、レーザースクライブ工法により、外周領域除去用ブレイク溝を形成すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
  5. 前記子基板分割用ブレイク溝を第1方向と該第1方向に略直交する第2方向の2つの方向に形成する場合に、
    前記第2ブレイク溝形成工程において、前記第1方向および前記第2方向のいずれかに沿う方向であって、前記ブレイク工程で、前記外周領域を除去するために先にブレイクされることになる方向にのみ外周領域除去用ブレイク溝を形成すること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
  6. 前記第2ブレイク溝形成工程の前に、前記焼成済みセラミック母基板に実装部品を搭載する工程を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
  7. 外周領域と、前記外周領域の内側の複数の子基板に分割されるべき子基板領域とを備えた焼成済みセラミック母基板であって、
    前記子基板領域に、断面V字状の溝形成刃により形成された、前記子基板領域を複数の子基板に分割するために必要な、断面形状がV字状の子基板分割用ブレイク溝を備え、
    前記外周領域に、レーザースクライブ工法により形成された、前記外周領域と前記子基板領域とを分離するために必要な外周領域除去用ブレイク溝を備えていること
    を特徴とする焼成済みセラミック母基板。
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