JP2004200615A - 多数個取り配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】セラミック母基板が薄いとブレードの押圧によりセラミックグリーンシートに分割溝を形成する際にクラックを発生させ、焼成後に、セラミック母基板にクラックや割れ等の不具合を発生させてしまう。
【解決手段】四角形状の配線基板領域4が縦横に配列形成されたセラミック母基板1の上下面の少なくとも一方に、配線基板領域4の境界に沿って、深さがセラミック母基板1の厚みの10%乃至30%であり、かつ開口度dが30°乃至60°である分割溝2を形成した多数個取り配線基板である。セラミック母基板1が薄くても各配線基板領域4に容易かつ確実に撓折することができるような深さの分割溝2を形成することができるとともに、焼成後に、セラミック母基板1にクラックや割れ等の不具合が発生することを効果的に防ぐことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品が搭載されるセラミック基板を広面積の母基板中に縦横に多数個配列して成る多数個取り配線基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品を搭載するために用いられる配線基板は、酸化アルミニウム質焼結体等のセラミックス材料から成る略四角平板状の絶縁基体の上面に電子部品を搭載するための電子部品塔載部を有し、この電子部品搭載部またはその周辺から絶縁基体の下面にかけて複数の配線導体が配設されて成る。そして、絶縁基体の電子部品搭載部に電子部品を搭載固定するとともに電子部品の電極をボンディングワイヤや半田等の電気的接続手段を介して配線導体に電気的に接続し、必要に応じて電子部品を樹脂や蓋体で気密封止することによって製品としての電子装置となる。
【0003】
このような配線基板は、近時の電子装置の小型化の要求に伴い、その大きさが数mm角程度の極めて小さなものとなってきていることから、配線基板の取り扱いを容易とするために、また配線基板および電子装置の製作を効率よくするために、1枚の広面積の母基板中から多数個の配線基板を同時集約的に得るようになした、いわゆる多数個取り配線基板の形態で製作されている。
【0004】
このような多数個取り配線基板は、略平板状の母基板の上下面の少なくとも一方に分割溝を縦横に形成し、分割溝によって母基板を多数個の配線基板領域に区画して成り、分割溝に沿って母基板を撓折することによって個々の配線基板が得られる。
【0005】
この場合、各分割溝は、通常、母基板を撓折するために印加される曲げ応力を分割溝の先端部に効果的に集中させるため、先端角が約20°〜30°程度の鋭いV字状の断面形を有したものとされ、これによって母基板を分割溝に沿って撓折することを容易かつ確実なものとしている。また各分割溝は、その深さが母基板の厚みに対して約30〜50%となるように形成され、分割溝の形成部位における母基板の機械的強度を適度に低下させることによって、切断を容易としている。
【0006】
なお、この多数個取り配線基板は、セラミックグリーンシート積層法によって製作され、具体的には、まず、母基板用のセラミックグリーンシートを準備するとともに、このセラミックグリーンシート上に金属ペーストを印刷塗布して配線用導体を所定パターンに塗布し、次に、このセラミックグリーンシートの上下面の少なくとも一方に、V字状の断面を有するブレード(刃)を押圧することにより分割溝を形成して各配線基板となる領域を区画し、最後にこのセラミックグリーンシートを高温で焼成することによって製造される。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−216507号公報
【特許文献2】
特開平11−26639号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の多数個取り配線基板によれば、セラミックグリーンシートに形成される分割溝がブレード(刃)と同じV字状の断面形を有し、上部ではその幅が広くなることから、セラミックグリーンシートに分割溝を形成する場合に、セラミック母基板の厚みが1mm以下と薄いときには、ブレードの押圧・侵入により開裂するセラミックグリーンシートの変形により発生する応力でクラックを発生させてしまい、焼成後に、セラミック母基板にクラックや割れ等の不具合を発生させてしまうという問題点があった。
【0009】
特に、近年の配線基板の小型化および低背化等のためにセラミックは母基板の厚みが1mm以下と薄くなってきており、ブレードの侵入に伴うセラミックグリーンシートの変形の影響を受けやすくなっていることから、セラミック母基板におけるクラック等の発生が顕著なものとなってきているという問題点があった。
【0010】
本発明はかかる従来の問題点に鑑み案出されたものであり、その目的は、分割溝の先端部にクラックが発生することがなく、セラミック母基板の機械的強度や信頼性に優れた多数個取り配線基板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の多数個取り配線基板は、四角形状の配線基板領域が縦横に配列形成されたセラミック母基板の上下面の少なくとも一方に、前記配線基板領域の境界に沿って、深さが前記セラミック母基板の厚みの10%乃至30%であり、かつ開口度が30°乃至60°である分割溝を形成したことを特徴とするものである。
【0012】
また本発明の多数個取り配線基板は、上記構成において、縦横いずれか一方の前記分割溝の開口度が他方の前記分割溝の開口度より小さいことを特徴とするものである。
【0013】
さらに本発明の多数個取り配線基板は、上記構成において、前記配線基板領域が長方形状であり、その長辺側の前記分割溝の開口度が短辺側の前記分割溝の開口度より大きいことを特徴とするものである。
【0014】
本発明の多数個取り配線基板によれば、四角形状の配線基板領域が縦横に配列形成されたセラミック母基板の上下面の少なくとも一方に、配線基板領域の境界に沿って、深さがセラミック母基板の厚みの10%乃至30%であり、かつ開口度が30°乃至60°である分割溝を形成したことから、セラミック母基板の基板厚みが例えば1mm以下と薄い場合であっても、分割溝の深さを浅くし、それに代わって開口度を広くすることとなって、各配線基板領域に容易・確実に撓折することができるような形状の分割溝を形成することができる。また、分割溝が浅いことから、焼成後に、セラミック母基板にクラックや割れ等の不具合が発生することを効果的に防ぐことができる。
【0015】
また、本発明の多数個取り配線基板において、縦横いずれか一方の分割溝の開口度を他方の分割溝の開口度より小さくしておくと、セラミック母基板の全体に焼成時に発生する熱応力が、まず開口度の小さい一方の分割溝の開口度をより広げようとする方向に作用するために縦横各々の分割溝に分散することとなり、この開口度が小さい方の分割溝でセラミック母基板の全体に焼成時の熱応力で発生する歪を緩衝してくれることとなるので、他方の開口度の大きな分割溝に応力が集中することを一層効果的に防止することができ、クラックの発生をより一層確実に防止することができる。
【0016】
また本発明の多数個取り配線基板において、配線基板領域が、電子部品搭載用として一般的な長方形状である場合、その長辺側の分割溝の開口度が短辺側の分割溝の開口度より大きいものとしておくと、特に、厚みが1mm以下と薄いセラミック母基板を分割溝に沿って撓折して個々の配線基板に分割する場合に、セラミック母基板を分割溝に沿って撓折するときに生じる応力が隣接する配線基板の長辺および短辺に均等に分散しやすくなるため、容易にセラミック母基板を分割溝に沿って撓折することが可能となり、配線基板の長辺側に発生する傾向が高いバリや欠け等の不具合を低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の多数個取り配線基板について、添付図面に基づき説明する。図1は本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図であり、また、図2は図1に示す多数個取り配線基板の要部拡大断面図である。これらの図において、1はセラミック母基板、2は分割溝、3は配線導体である。このセラミック母基板1を分割溝2で縦横に区画し、多数の配線基板領域4をセラミック母基板1中に縦横に配列させることにより、多数個取り配線基板が形成される。
【0018】
セラミック母基板1は、平板状の酸化アルミニウム質焼結体・窒化アルミニウム質焼結体・ムライト質焼結体・窒化珪素質焼結体・炭化珪素質焼結体・ガラスセラミックス焼結体等の電気絶縁材料から成る。例えば、酸化アルミニウム質焼結体から成る場合には、酸化アルミニウム・酸化珪素・酸化カルシウム・酸化マグネシウム等の原料粉末に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して泥漿状のセラミックスラリーとなすとともに、このセラミックスラリーをドクターブレード法やカレンダーロール法等のシート成形技術を採用しシート状となすことによってセラミックグリーンシート(セラミック生シート)を得て、しかる後、このセラミックグリーンシートを切断加工や打ち抜き加工により適当な形状とするとともに必要に応じてこれを複数枚積層し、最後にこのセラミックグリーンシートを還元雰囲気中にて約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
【0019】
またセラミック母基板1は、その上下面の少なくとも一方に分割溝2が縦横に形成され、この分割溝2によって中央部に多数個の四角形状の配線基板領域4が区画され縦横に配列形成されている。
【0020】
分割溝2は、多数個取り配線基板のセラミック母基板1をこれに沿って撓折して個々の配線基板領域4をそれぞれの配線基板に分割する際に曲げ応力を集中させる機能を有し、セラミック母基板1となるセラミックグリーンシートの主面である上下面の少なくとも一方に所定の断面形状を有する金属製のブレード(刃)を押圧し、所定深さに侵入させることによって形成される。
【0021】
また、各配線基板領域4は、その上面中央部に電子部品(図示せず)を塔載する搭載部を有しており、この搭載部の周辺から下面にかけてタングステンやモリブデン・銅・銀等の金属材料から成る配線導体3を有している。
【0022】
配線導体3は、例えばタングステンから成る場合であれば、タングステン粉末に適当な有機バインダ・溶剤を添加混合して得た金属ペーストを、セラミック母基板1となるセラミックグリーンシートの上面や貫通孔に予めスクリーン印刷法等により所定パターンに印刷塗布し充填しておくことによって形成される。
【0023】
そして、各搭載部には半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品が塔載されるとともに、配線導体3にはこの電子部品の各電極が、例えばボンディングワイヤや半田バンプ等の電気的接続手段を介して電気的に接続される。
【0024】
そして、搭載部に電子部品を塔載するとともに、この電子部品の各電極を電気的接続手段を介して配線導体3に電気的に接続した後、各配線基板領域4の上面に蓋体(図示せず)を電子部品を覆うように固着することによって電子部品が気密に封止され、多数個の電子装置が縦横に配列形成されることとなり、分割溝2に沿ってセラミック母基板1を撓折することにより、各配線基板を用いた多数の電子装置が同時集約的に製造される。
【0025】
なお、セラミック母基板1の外周部には枠状の捨て代領域5が形成されており、多数個取り配線基板の取扱いを容易なものとしている。
【0026】
また、図2に示すように分割溝2は、分割溝2の断面における左右両側面のなす角度である開口度d(単位:°)および深さを適切な範囲に設定することにより、セラミック母基板1の割れ性をコントロールしている。
【0027】
本発明の多数個取り配線基板においては、セラミック母基板1の上下面の少なくとも一方に、配線基板領域4の境界に沿って、深さがセラミック母基板1の厚みの10%乃至30%であり、かつ開口度dが30°乃至60°である分割溝2を形成することが重要である。
【0028】
このように、四角形状の配線基板領域4が縦横に配列形成されたセラミック母基板1の上下面の少なくとも一方に、配線基板領域4の境界に沿って、深さがセラミック母基板1の厚みの10%乃至30%であり、かつ開口度dが30°乃至60°である分割溝2を形成することにより、分割溝2の深さを浅くし、それに代わって開口度dを広くするため、この分割溝2の部位においてセラミック母基板1の機械的強度を効果的に低下させることができ、セラミック母基板1の厚みが1mm以下と薄い場合であっても、各配線基板領域4の境界に沿って容易・確実に撓折することができるような深さおよび断面形状の分割溝2を形成することができる。また、分割溝2が浅いことから、分割溝2を形成するとき等に分割溝2を形成した部分に応力が集中してセラミック母基板1にクラックを発生させる、という不具合を効果的に防止することができ、焼成後に、セラミック母基板1にクラックや割れ等の不具合が発生することを効果的に防ぐことができる。
【0029】
また、本発明の多数個取り配線基板において、分割溝2の開口度dを、縦横いずれか一方(例えば縦)の分割溝2の開口度dが他方(縦に対して横)の分割溝2の開口度dより小さくなるようにしておくと、セラミック母基板1の全体に焼成時に発生する熱応力が、まず開口度dの小さい一方の分割溝2の開口度をより広げようとする方向に作用することから縦横各々の分割溝2に分散し、一方の小さい開口度dの分割溝2の方でセラミック母基板1の全体に焼成時の熱応力で発生する歪を緩衝してくれるため、他方の開口度dの大きな分割溝2に熱応力による歪が集中することを一層効果的に防止することができ、セラミック母基板1におけるクラックの発生をより一層確実に防止することができる。
【0030】
したがって、分割溝2は、縦横いずれか一方の分割溝2の開口度dが他方の分割溝2の開口度dより小さくなるようにしておくことが好ましい。
【0031】
また本発明の多数個取り配線基板において、配線基板領域4が電子部品搭載用として一般的な長方形状である場合は、その長辺側の分割溝2の開口度dが短辺側の分割溝2の開口度dより大きいものとしておくと、特に、厚みが1mm以下と薄いセラミック母基板1を分割溝2に沿って撓折して個々の配線基板に分割する場合に、セラミック母基板1を分割溝2に沿って撓折するときに生じる応力が隣接する配線基板領域4の長辺および短辺に均等に分散しやすくなるため、容易にセラミック母基板1を分割溝2に沿って撓折することが可能となり、分割後の配線基板の長辺側に発生する傾向が高いバリや欠け等の不具合を低減することができる。
【0032】
したがって、配線基板領域4が長方形状である場合には、その長辺側の分割溝2の開口度dを短辺側の分割溝の開口度dより大きくしておくことが好ましい。
【0033】
かくして、本発明の多数個取り配列基板によれば、例えば厚みが1mm以下と薄いセラミック母基板1を分割溝2に沿って撓折して個々の配線基板に分割するような場合であっても、分割溝2にクラックが発生することが効果的に防止され、セラミック母基板1の機械的強度の不良や、配線導体3の断線等の不具合が発生することを有効に防止することができるとともに、セラミック母基板1を分割溝2に沿って各配線基板領域4毎に正確かつ容易に撓折することができる。
【0034】
以下、本発明の多数個取り配線基板の、セラミック母基板1の厚みに対する分割溝2の深さの割合、および分割溝2の開口度について、具体例を挙げて説明する。
【0035】
表1は、酸化アルミニウム質焼結体から成るセラミック母基板1の各々の水準の厚みにおける分割溝2の深さおよび開口度dを各条件で設定した場合の、セラミック母基板1の分割時のバリの発生率および焼成時の基板割れの発生率を示したものである。なお、酸化アルミニウム質焼結体から成るセラミック母基板1は、酸化アルミニウムを95質量%以上含有する原料粉末を有機バインダ・溶剤とともにシート状に成形して得た、厚さが100μmで辺の長さが50mm×50mmのグリーンシートを10層積層し、これを約1600℃で焼成することにより形成した。また、分割溝2は、金属刃をセラミック母基板1となるグリーンシートの積層体の表面に押し込むことにより形成した。
【0036】
ここでは、セラミック母基板1の基板厚みは2.0mm,1.5mm,1.0mmおよび0.5mmに、分割溝2の深さはセラミック母基板1の厚みに対しての比率(%)を5%,10%,20%,30%および40%に、分割溝2の開口度dは15°,30°,45°,60°,75°にそれぞれ設定した。
【0037】
分割時のバリの発生率(%)は、配線基板領域を14個×14個の配列で196個配列形成したセラミック母基板1を各々の配線基板に分割用治具を用いて分割した際に、配線基板の外辺部のバリ(磁器の突起)の発生数量から算出した。なお、バリは倍率10倍の双眼顕微鏡で個々の配線基板を観察し、1ヵ所でもバリが見られた場合は、バリ発生としてカウントした。
【0038】
また、焼成時の基板割れの発生率(%)は、セラミック母基板1となるグリーンシートの積層体を焼成した際に、出炉段階でセラミック母基板1が基板割れした数量から算出した。
【0039】
以上の条件毎の測定結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 2004200615
【0041】
表1に示す結果より分かるように、分割溝2の深さがセラミック母基板1の厚みに対しての比率で10%乃至30%であり、分割溝2の開口度dが30°乃至60°である本発明の多数個取り配線基板においては、基板厚みが2.0mmの場合はもとより、1.0mmの場合や0.5mmと非常に薄い場合であってもセラミック母基板1にバリおよび基板割れの不具合が発生しなかった。
【0042】
なお、この例ではセラミック母基板1を酸化アルミニウム質焼結体により形成したが、セラミック母基板1を酸化アルミニウム−ホウ珪酸ガラス系のガラスセラミックス焼結体やムライト質焼結体で形成した場合でも、同様の結果を得ることができた。
【0043】
したがって、分割溝2を、セラミック母基板1の上下面の少なくとも一方に、配線基板領域4の境界に沿って、深さがセラミック母基板1の厚みの10%乃至30%であり、かつ開口度dが30°乃至60°であるものとして形成することが必要であることが確認できた。
【0044】
なお、本発明は上述の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。例えば、分割溝2はセラミック母基板1の上下面の両方に形成してもよく、下面のみに形成してもよい。
また、配線導体2の露出表面をニッケル・銅・金等のめっき層で被覆するようにしてもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明の多数個取り配線基板によれば、四角形状の配線基板領域が縦横に配列形成されたセラミック母基板の上下面の少なくとも一方に、配線基板領域の境界に沿って、深さがセラミック母基板の厚みの10%乃至30%であり、かつ開口度が30°乃至60°である分割溝を形成したことから、セラミック母基板の基板厚みが例えば1mm以下と薄い場合であっても、分割溝の深さを浅くし、それに代わって開口度を広くすることとなって、各配線基板領域に容易・確実に撓折することができるような形状の分割溝を形成することができる。また、分割溝が浅いことから、焼成後に、セラミック母基板にクラックや割れ等の不具合が発生することを効果的に防ぐことができる。
【0046】
また、本発明の多数個取り配線基板において、縦横いずれか一方の分割溝の開口度を他方の分割溝の開口度より小さくしておくと、セラミック母基板の全体に焼成時に発生する熱応力が、まず開口度の小さい一方の分割溝の開口度をより広げようとする方向に作用するために縦横各々の分割溝に分散することとなり、この開口度が小さい方の分割溝でセラミック母基板の全体に焼成時の熱応力で発生する歪を緩衝してくれることとなるので、他方の開口度の大きな分割溝に応力が集中することを一層効果的に防止することができ、クラックの発生をより一層確実に防止することができる。
【0047】
また本発明の多数個取り配線基板において、配線基板領域が、電子部品搭載用として一般的な長方形状である場合、その長辺側の分割溝の開口度が短辺側の分割溝の開口度より大きいものとしておくと、特に、厚みが1mm以下と薄いセラミック母基板を分割溝に沿って撓折して個々の配線基板に分割する場合に、セラミック母基板を分割溝に沿って撓折するときに生じる応力が隣接する配線基板の長辺および短辺に均等に分散しやすくなるため、容易にセラミック母基板を分割溝に沿って撓折することが可能となり、配線基板の長辺側に発生する傾向が高いバリや欠け等の不具合を低減することができる。
【0048】
以上により、本発明によれば、分割溝の先端部にクラックが発生することがなく、セラミック母基板の機械的強度や信頼性に優れた多数個取り配線基板を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多数個取り配線基板の実施の形態の一例を示す平面図である。
【図2】図1に示す多数個取り配線基板の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・セラミック母基板
2・・・・分割溝
3・・・・配線導体
4・・・・配線基板領域

Claims (3)

  1. 四角形状の配線基板領域が縦横に配列形成されたセラミック母基板の上下面の少なくとも一方に、前記配線基板領域の境界に沿って、深さが前記セラミック母基板の厚みの10%乃至30%であり、かつ開口度が30°乃至60°である分割溝を形成したことを特徴とする多数個取り配線基板。
  2. 前記分割溝の開口度は、縦横いずれか一方の前記分割溝の開口度が他方の前記分割溝の開口度より小さいことを特徴とする請求項1記載の多数個取り配線基板。
  3. 前記配線基板領域が長方形状であり、その長辺側の前記分割溝の開口度が短辺側の前記分割溝の開口度より大きいことを特徴とする請求項2記載の多数個取り配線基板。
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