JP4593913B2 - 分岐トンネルの構築方法 - Google Patents
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Description
(1)特許文献1(特開2001−355385号公報)
分岐及び合流部の前後の幹線トンネルの上下線(上り線と下り線)を、小断面シールド機にて1つの断面内に入る小断面トンネルに形成すると共に、この幹線トンネルの進行方向に向けて、予めこの幹線トンネルの上下線とこの幹線トンネルから分岐又は合流する枝線の上下線とを、大断面シールド機により1つの断面内に入る大断面トンネルに形成し、小断面トンネルを大断面トンネルにトンネル軸方向に接合した後、大断面トンネル内から分岐シールド機を発進させて枝線の上下線トンネルをそれぞれ構築する。
シールド機で切削可能なセグメントを複数のトンネルが対向する側面に配置して、円形シールド機によりそれぞれのトンネルを構築し、トンネルの坑内から分合流部を構成する鉛直方向支持部材を補強材を兼ねて構築し、路上部のランプ出入口に構築したU字擁壁部の一方から矩形シールド機をトンネル間に向けて掘進し、矩形シールド機によってトンネル間を掘削すると同時にトンネルの切削可能なセグメントを切削し、矩形シールド機をトンネルと並進した後に路上部の他のU字擁壁部へ向けて掘進し、分合流部の掘削後、一方のトンネルのセグメントと補強材を取り外し、分合流部と一方のトンネルのセグメントとの一体化を行う。
本線となる第1のシールドトンネルを構築した後、第1のシールドトンネルと離間した位置から第1のシールドトンネルに漸次接近するように地山を掘進して、第1のシールドトンネルと並設させて分岐線または合流線となる第2のシールドトンネルを構築し、これら並設された第1、第2のシールドトンネル間の壁部を除去して両者を連結する。
特に大断面に構築される本線トンネルとこの本線トンネルの上側に本線トンネルと地上とを結ぶために構築されるランプウエイとの分岐・合流部の施工方法であって、本線トンネルの内周を覆工する外殻部躯体のランプウエイとの分岐・合流部分を鋼材で構築し、その上側の地盤中に山留め壁を所定間隔に構築すると共に、その下端部を外殻部躯体に突設したせん断キーに支持させ、次に山留め壁間の地盤を外殻部躯体まで掘り下げ、次に鋼材を撤去し、山留め壁間にランプウエイの躯体を構築する。
(A)シールド掘削時に、シールド機に特殊な装置を設けて延長方向に部分的に拡大する方法。
(B)シールドトンネルの構築後、地盤改良を行って一部のセグメントを撤去し、部分的に拡大する方法。
(C)立坑から特殊な拡幅型のシールド機を発進させ、必要区間に拡幅トンネルを構築し、その後、拡幅用シールド機を切り離し、本線部分のみ掘進する方法。
(D)2つのシールドトンネルを切り拡げて拡大し、その上部をアンカー等で吊る方法。
(1)、(A)、(B)、(C)では、施工の段取り替えなどの時間がかかるとともに、拡幅部が偏形断面となり、その覆工セグメントに応力集中が発生するので、補強対策が別途必要になる。
(2)、(B)、(D)では、広範囲の地盤改良が必要になるとともに、大規模機械作業が困難で、大水圧に伴う地盤の崩壊などが懸念される。また、拡幅部が偏形断面となる。
(3)、(C)では、拡幅部の施工場所が限定され、短距離間隔で設置される非常用駐車帯などには現実的に対応できない。
(4)では、全体として特殊な工法となり、工費が高価となる。また、拡幅部を含めた全体が偏形断面となる。
(1)本線トンネルの外形形状を変更することなく、本線トンネル及び分岐トンネルの双方共、充分な内空間を確保する。
(2)覆工への集中応力を緩和し、補強工を最小限に留める。
(3)特殊な工法を用いることなく、安全かつ経済的に分岐トンネルを構築する。
(4)完成段階でも、分岐部がボトルネックのようにならないように、許容交通量の確保と走行の安定性を確保する。
(1)本線トンネルの断面力が過酷な部位を避けて、本線トンネルを開穴し、分岐トンネルを接合できるので、覆工が応力的に有利となり、地盤改良などの補助工法も最小限で良いので経済的になる。
(2)仕切り壁や柱を設けることにより、接合部の断面力を更に低減でき、車の通行や防災上でも安全性を低下させることが少ない。
(3)分岐部の本線トンネルにおいても拡幅する必要がなく、全線が外形一定のトンネルでよいので、品質、工程、工費、安全の面で有利である。
(4)出口用の分岐トンネルを通じて、更に前進することができるので、通常部分の許容交通量をほぼ確保でき、誤って出口車線に入った場合でもそのまま前進して本線にもどることができるので、事故の発生を抑止することが可能である。
(5)複数の分岐トンネルの出入り口と出入り口の間において、本線トンネル内の車線スペースに駐車帯や付属設備や非常用スペースを設けることができるので、メンテナスや事故の場合の非難場所を確保することができる。
(6)分岐トンネルの施工に、単断面に分離可能な複断面シールド機を用いることにより、分岐トンネルの構築が効率的に行える。
図3の(A)、(B)に示すように、本線トンネル1内部からその覆工1aのインバート部の下側に、両側の土留め壁9を本線トンネル1に沿って施工した後、図4の(A)、(B)に示すように、これら土留め壁9の間にシールド掘進機10を到達させて分岐トンネル2・3をシールド施工する。土留め壁9との間は地盤改良により止水する。土留め壁9は、地中連続壁、柱列杭、高圧噴射改良体、鋼管矢板、鋼矢板など土留工の種類は問わない。また、土留め壁9をシールド掘進機10で切削可能な材料(コンクリートやモルタルや樹脂補強部材など)とした場合には、土留め壁9の一部を切削して到達させることで、シールド掘進機10と土留め壁9との間の地盤改良を省略できる。図5の(A)、(B)に示すように、本線トンネル1の覆工1aのインバート部から分岐トンネル2・3の覆工に至る間には、本線トンネル1から開削してコンクリート打設等により斜路部11を構築する。本線トンネル1がシールドトンネルである場合には、必要部分のセグメントを撤去したり、必要に応じて防護工を行う。
図6の(A)、(B)に示すように、本線トンネル1内部からその覆工1aのインバート部の下側に、両側の土留め壁9を本線トンネル1に沿って施工し、図7の(A)、(B)に示すように、これら土留め壁9の間に立坑12を掘削して止水を兼ねた地盤改良13を施した後、この立坑12内からシールド掘進機10を発進させ、図8の(A)、(B)、(C)に示すように分岐トンネル2・3をシールド施工して行く。本線トンネル1の覆工1aのインバート部から分岐トンネル2・3の覆工に至る間(立坑背面部分)には、本線トンネル1から開削してコンクリート打設等により斜路部11を構築する。
また、実施例では片側通行の3車線トンネルの例を挙げたが、2車線以上のトンネルや対面通行のトンネルにおいても同様な構造が適用できる。
更に、分岐トンネルの組み合わせは、上り、下り2本の本線トンネルで構成さている場合、その組み合わせは任意にできる。
1a 覆工
1b 仕切壁(又は柱列)
2・3 分岐トンネル
4 床版
5 支持壁
6 本線車路
7 支線車路
8 誘導車路
9 土留め壁
10 シールド掘進機
11 斜路部
12 立坑
13・14・15 地盤改良
16 凹凸面
Claims (1)
- 本線トンネルよりも断面積が小さい分岐トンネルを構築する方法であって、本線トンネルの覆工の下部両側に土留め壁を施工した後、前記本線トンネルの下部を撤去し、分岐トンネル用のシールド掘削機を前記両側の土留め壁の間から発進又は土留め壁間に到達させることを特徴とする分岐トンネルの構築方法。
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